第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

当第3四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクは次のとおりです。

 

重要事象等

当社グループが建設中のインドネシア共和国向け火力発電所土木建築工事において、第2四半期連結累計期間に多額の損失を計上したことにより、当社の財政状況は著しく悪化したため、当連結会計年度末において、金融機関との間で締結しているシンジケートローン契約に付されている財務制限条項に抵触するおそれがあります。しかしながら、自己資本の回復及び資金の確保に向けて、すでに複数の資産売却を実施したほか、メインバンクをはじめとして、シンジケートローンに参加している各金融機関と当該条項の見直しについて協議をしていることから、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断しております。

なお、第2四半期連結会計期間末において、コミットメントライン契約に付されている財務制限条項に抵触していましたが、契約更新時に当該条件を変更した結果、当四半期連結会計期間末において財務制限条項の抵触事由は解消しております。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績の状況

当第3四半期連結累計期間の世界経済は、米国では、良好な雇用・所得環境の持続に伴い個人消費の拡大が続いていますが、中国との貿易摩擦の影響で輸出入の減少が顕在化し、景気の減速リスクが高まっています。欧州では、労働市場の改善に伴い個人消費は底堅く推移していますが、主要国における不安定な政治情勢や英国のEU離脱協定の難航などに伴い、先行き不透明感が強まっています。新興国・資源国では、米中貿易摩擦の影響による景気の後退が懸念されるとともに、通貨安・株安など金融市場への影響も不安視されています。国内経済は、製造業を中心に自然災害の影響による一時的な落込みから持直しの動きが見られ、堅調な雇用・所得環境を背景に消費者マインドも好調に推移し、企業収益の改善を受けて設備投資が増加基調にあるなど、これまでの緩やかな景気の回復基調を維持しています。

このような状況下、当社グループは、17中計(2017年4月から2020年3月までの経営計画)の中間年にあたり、当社グループが目指す将来像や方向性、今後の10年間にわたる会社のあり方を示す長期ビジョン「MES Group 2025 Vision」の達成に向けて、「環境・エネルギー」、「海上物流・輸送」、「社会・産業インフラ」の3事業領域に注力し、「経営基盤の深化」と「グループ経営の深化」を進めていくことによりグループの総合力を発揮して利益率の向上と収益安定化を目指しているところです。

「MES Group 2025 Vision」・「17中計」達成に向けた経営改革として、2018年4月1日より純粋持株会社体制へ移行するとともに、社名を「三井E&Sホールディングス」に改めました。純粋持株会社体制における事業戦略の取組においては、2018年10月に揚子江船業(控股)有限公司及び三井物産株式会社と造船事業の合弁会社設立に関する株主間協定書を締結しており、今後必要な審査等の手続きを経て合弁会社を設立する予定でおります。

新組織体制によるグループ全体の結束力をより一層高めるとともに、次の新たな100年に向けて引き続きグループの企業価値向上に取り組んでまいります。

当第3四半期連結累計期間の受注高は、前年同期と比べて278億98百万円減少の3,743億47百万円となりました。

売上高は、前年同期と比べて405億40百万円減少の4,793億96百万円となりました。営業損失は、エンジニアリング事業のインドネシア共和国向け火力発電所土木建築工事における大幅な損失計上の影響に伴い270億81百万円(前年同期は16億8百万円の営業損失)となりました。経常損失は、220億円(前年同期は40億26百万円の経常利益)となりました。親会社株主に帰属する四半期純損失は、繰延税金資産の取崩による法人税等の増加などにより473億38百万円(前年同期は36億4百万円の親会社株主に帰属する四半期純損失)となりました。

報告セグメント別の状況は次のとおりです。なお、第1四半期連結会計期間より報告セグメントの区分を変更しており、前年同期との比較は変更後の報告セグメントの区分に基づき記載しています。詳細は「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおりです。

 

(船舶)

受注高は、省エネ型ばら積み貨物運搬船の受注などにより、前年同期と比べて291億2百万円増加の832億44百万円となりました。売上高は、建造船工事の減少などにより、前年同期と比べて168億69百万円減少の694億86百万円となり、営業損失は、前年同期と比べて3億61百万円悪化の65億97百万円となりました。

(海洋開発)

 受注高は、既存プロジェクトの仕様変更並びにオペレーションサービスなどの受注がありましたが、前年同期と比べて354億10百万円減少の659億92百万円となりました。売上高は、FPSO(浮体式海洋石油・ガス生産貯蔵積出設備)の建造工事の進捗などにより、前年同期と比べて201億86百万円増加の1,671億24百万円となり、営業利益は、前年同期と比べて23億67百万円増加の118億68百万円となりました。

 

(機械)

 受注高は、舶用ディーゼル機関や橋梁関係工事などの受注により、前年同期と比べて30億7百万円増加の1,225億75百万円となりました。売上高は、コンテナクレーンやアフターサービス事業などの増加により、前年同期と比べて56億67百万円増加の1,358億19百万円となり、営業利益は、前年同期と比べて14億36百万円減少の75億15百万円となりました。

 

(エンジニアリング)

受注高は、国内向けの石油化学プラントや汚泥再生処理センターの建設工事の受注などがありましたが、前年同期と比べて167億29百万円減少の497億13百万円となりました。売上高は、石油化学プラントの建設工事の減少などにより前年同期と比べて417億90百万円減少の498億28百万円となり、営業損失は、インドネシア共和国向け火力発電所土木建築工事において多額の損失が発生したことなどにより、前年同期と比べて254億88百万円悪化の408億48百万円となりました。

 

(2)財政状態の状況

当第3四半期連結会計期間末の資産は、前連結会計年度末と比べ66億25百万円増加の1兆358億48百万円となりました。これは、短期貸付金が129億65百万円減少した一方、現金及び預金が99億10百万円、仕掛品が109億41百万円それぞれ増加したことなどによります。

負債は、1年内返済予定の長期借入金が249億23百万円減少した一方、短期借入金が421億30百万円、前受金が246億48百万円、受注工事損失引当金が228億57百万円それぞれ増加したことなどにより前連結会計年度末と比べ521億78百万円増加の7,245億63百万円となりました。

純資産は、利益剰余金が減少したことなどにより、前連結会計年度末と比べ455億52百万円減少の3,112億84百万円となりました。

 

(3)事業上及び財務上の対処すべき課題

「1 事業等のリスク」に記載のとおり、第2四半期連結累計期間において多額の損失を計上した結果、当社の財政状況は著しく悪化し、当連結会計年度末において、金融機関との間で締結しているシンジケートローン契約に付されている財務制限条項に抵触するおそれがあります。

このような状況に対して、当該工事については、管理体制及び顧客対応力を強化し、完遂に向けてあらゆる手段を講じてまいります。

また、自己資本の回復、資金の確保も急務であり、すでに土地、建物、有価証券等の資産売却を進めておりますが、引き続き、必要なあらゆる損益改善施策を迅速に実行してまいります。

 

(4)研究開発活動

当第3四半期連結累計期間における当社グループ全体の研究開発活動の金額は22億15百万円(当社グループ外からの受託研究等に係る費用3億74百万円を含む)であります。

なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

(5)従業員数

当第3四半期連結累計期間において、当社の従業員数は、前連結会計年度末から3,503名減少し、150名となっております。これは、2018年4月1日付の会社分割に伴い、当社の船舶・艦艇事業、機械・システム事業、エンジニアリング事業をそれぞれ三井E&S造船株式会社、株式会社三井E&Sマシナリー、株式会社三井E&Sエンジニアリングに承継したことにより減少したものであります。

 

3【経営上の重要な契約等】

当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。

なお、当第3四半期連結会計期間後に決定又は締結された経営上の重要な契約等は、「第4 経理の状況 1.四半期連結財務諸表 注記事項(重要な後発事象)」に記載のとおりであります。