第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

当第2四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

なお、文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。

 

重要事象等

当社グループは、インドネシア共和国向け火力発電所土木建築工事での大幅なコストの増加により、当第2四半期連結決算において約713億円の損失を計上いたしました。この結果、今後、マイナスの営業キャッシュ・フローが見込まれるほか、財政状況が著しく悪化したことにより当四半期連結会計期間末において、金融機関との間で締結している借入契約等のうち、一部のコミットメントライン契約に付されている財務制限条項に抵触しております。また、当連結会計年度において、金融機関との間で締結しているシンジケートローン契約に付されている財務制限条項に抵触するおそれがあります。これらの状況から、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在していると認識しております。

このような状況に対して、当社グループは「三井E&Sグループ事業再生計画」を策定し、不採算事業の整理・撤退並びに資産売却や固定費の圧縮等、財務体質の改善及び収益体質の強化に向けた諸施策の実施を進めております。

また、借入契約に関しては、メインバンクをはじめとした取引金融機関と財務制限条項の見直し等について協議を進めており、今後の資金計画についても概ねご理解をいただき、当該工事の完遂に必要となる資金の支援を得られていることなどから、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断しております。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)経営成績の状況

当第2四半期連結累計期間の世界経済は、米中貿易摩擦の長期化・複雑化に伴い、グローバルに景気の減速が懸念される状況になっております。米国では、良好な雇用・所得環境を背景にした底堅い個人消費に支えられて景気の拡大が続いておりますが、中国向け追加関税の深刻化による景気の下振れが懸念されております。欧州では、雇用・所得環境の改善に伴い消費者マインドも持ち直しておりますが、海外景気の回復遅れに加えて英国のEU離脱問題をめぐる混乱で先行きは不透明な状況にあります。新興国・資源国についても、米中貿易摩擦に伴う中国経済の減速によりアジア圏の輸出鈍化が顕著に見られはじめ、景気の減速傾向が高まっております。また、わが国経済においても、良好な雇用・所得環境の持続や底堅い内需を反映した輸入の増加、企業の省力化投資等を背景に景気は緩やかに回復しておりますが、世界経済の減速や10月1日からの消費増税に伴う景気の下振れリスクを抱えております。

このような状況下、当社グループは、17中計(2017年4月から2020年3月までの経営計画)の最終年度にあたり、当社グループが目指す将来像や方向性、2025年度までの今後の7年間にわたる会社のあり方を示す長期ビジョン「MES Group 2025 Vision」の達成に向けて、「環境・エネルギー」、「海上物流・輸送」、「社会・産業インフラ」の3事業領域に注力し、「経営基盤の深化」と「グループ経営の深化」を進めているところでありました。

しかしながら、エンジニアリング事業の海外EPCプロジェクトにおいて、大規模な損失が連続して発生したため、当社グループの財務基盤は著しく毀損し、自己資本の回復と資金の確保が急務となりました。そのため、新たに「三井E&Sグループ事業再生計画」を策定し、2019年4月から2023年3月までを事業再生計画期間として、財務基盤の健全化に向け、財務・収益体質の強化、及び事業構造の変革を推し進めております。

今回、当社グループで建設中のインドネシア共和国における火力発電所土木建築工事で、更なる追加損失が発生することとなりました。本工事の完遂に向けて引き続きあらゆる手段を講じるとともに、事業再生計画の一部を見直し、毀損した自己資本の回復、資金の確保に向けた資産売却や固定費削減など必要な施策を拡大、加速し、財務基盤の健全化を早急に図ります。

グループ事業の再編成により、グループの総合力発揮を加速することで、この難局を乗り切り、引き続きグループの企業価値向上に向けて取り組んでまいります。

当第2四半期連結累計期間の受注高は、前年同期と比べて2,490億92百万円増加の4,950億7百万円となりました。

売上高は、前年同期と比べて451億56百万円増加の3,568億57百万円となりました。営業損失は、エンジニアリング事業のインドネシア共和国向け火力発電所土木建築工事における大幅な損失計上の影響に伴い677億37百万円(前年同期は279億80百万円の営業損失)となりました。経常損失は、648億98百万円(前年同期は243億13百万円の経常損失)、親会社株主に帰属する四半期純損失は、664億91百万円(前年同期は478億61百万円の親会社株主に帰属する四半期純損失)となりました。

 

報告セグメント別の状況は次のとおりです。

 

(船舶)

受注高は、修繕船工事や小口工事などの受注を積み重ねましたが、建造船工事の受注が減少したことなどにより、前年同期と比べて202億4百万円減少の270億4百万円となりました。売上高は、手持ち工事の着実な遂行により、前年同期と比べて62億27百万円増加の526億61百万円となり、営業損失は為替相場が円高に振れたものの建造船工事の採算改善などにより、前年同期と比べて12億76百万円改善し18億41百万円となりました。

 

(海洋開発)

受注高は、大型チャータープロジェクトの新規受注及び既存プロジェクトの仕様変更並びにオペレーションサービスなどにより、前年同期と比べて2,942億14百万円増加の3,345億17百万円となりました。売上高は、FPSO(浮体式海洋石油・ガス生産貯蔵積出設備)の建造工事の進捗により、前年同期と比べて355億10百万円増加の1,486億19百万円となりましたが、営業損益は、メキシコ向けFPSOの建造工事について当初の見積もりを上回った費用に対する引当金を計上したことなどにより、前年同期の108億24百万円の利益から23億37百万円の損失となりました。

 

(機械)

受注高は、舶用ディーゼル機関やアフターサービス事業の受注が堅調に推移しましたが、各種産業機械及び橋梁関係などの減少により、前年同期と比べて32億35百万円減少の813億70百万円となりました。売上高は、舶用ディーゼル機関やアフターサービス事業などの増加により、前年同期と比べて82億52百万円増加の944億11百万円となり、営業利益は、前年同期と比べて2億45百万円増加の47億72百万円となりました。

 

(エンジニアリング)

受注高は、加熱炉の増設工事などの受注がありましたが、大口工事の減少により前年同期と比べて159億64百万円減少の239億66百万円となりました。売上高は、風力発電所建設工事などの減少により前年同期と比べて43億84百万円減少の250億76百万円となり、営業損失は、インドネシア共和国向け火力発電所土木建築工事において追加損失が発生したことなどにより、前年同期と比べて302億76百万円悪化の710億47百万円となりました。

 

(2)財政状態の状況

当第2四半期連結会計期間末の資産は、前連結会計年度末と比べて10772百万円減少の9,883億28百万円となりました。これは、現金及び預金が10994百万円、受取手形及び売掛金が19956百万円、仕掛品が131百万円それぞれ増加した一方、短期貸付金が39391百万円、投資その他の資産が11038百万円それぞれ減少したことなどによります。

負債は、前連結会計年度末と比べて691億34百万円増加の7,879億95百万円となりました。これは、長期借入金が21748百万円減少した一方、支払手形及び買掛金が182億10百万円、短期借入金が116億96百万円、受注工事損失引当金が50097百万円それぞれ増加したことなどによります。

純資産は、利益剰余金が減少したことなどにより、前連結会計年度末と比べて799億6百万円減少2,003億33百万円となりました。

 

(3)キャッシュ・フローの状況

当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて121億27百万円増加して1,095億35百万円となりました。

当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当第2四半期連結累計期間における営業活動による資金の支出は、197億67百万円(前年同期は31億34百万円の収入)となりました。これは主として、仕入債務の増加による収入181億44百万円、その他負債の増加による収入456億45百万円などがあった一方、税金等調整前四半期純損失654億35百万円、売上債権の増加による支出170億58百万円などがあったことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当第2四半期連結累計期間における投資活動による資金の収入は、前年同期と比べて354億1百万円増加して369億56百万円となりました。これは主として、有形及び無形固定資産の取得による支出68億34百万円、貸付けによる支出56億47百万円などがあった一方、貸付金の回収による収入479億93百万円などがあったことによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当第2四半期連結累計期間における財務活動による資金の支出は、31億65百万円(前年同期は28億15百万円の収入)となりました。これは主として、短期借入金の純増加による収入118億19百万円、コマーシャル・ペーパーの純増加による収入40億円などがあった一方、長期借入金の返済による支出184億26百万円などがあったことによるものであります。

 

(4)事業上及び財務上の対処すべき課題

当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

毀損した自己資本の回復に向け、資産の売却、固定費の圧縮を進めるほか、資本対策についても検討し、「三井E&Sグループ事業再生計画」に沿った施策を追加・加速させることにより、早期に財務体質を改善し、収益体質の強化を図ります。

 

(5)研究開発活動

当第2四半期連結累計期間における当社グループ全体の研究開発活動の金額は1844百万円(当社グループ外からの受託研究等に係る費用5億78百万円を含む)であります。

なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

3【経営上の重要な契約等】

当第2四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。