当第3四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。
なお、文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
重要事象等
当社グループは、海外大型EPCプロジェクトの損失等により前連結会計年度まで3期連続の営業損失を計上いたしました。また当第3四半期連結累計期間においても51億円の営業損失を計上し、自己資本の回復には転じておりません。
一方、当社グループは前連結会計年度に「三井E&Sグループ 事業再生計画」を策定し、不採算事業の整理・撤退並びに資産売却や固定費の圧縮等、財務体質の改善及び収益体質の強化を進めております。
今後も海外大型EPCプロジェクトの工事進捗に伴いマイナスの営業キャッシュ・フローが見込まれ、継続企業の前提に関する重要な疑義が生じていることを認識しております。しかしながら、資産売却によって資金を獲得できているほか、メインバンクをはじめとした取引金融機関からは事業再生計画の実施状況や、新たに策定した2020年度中期経営計画を評価頂いており、コミットメントライン契約や融資の継続など、引き続き支援が得られていることから継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断しております。
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間の世界経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により、依然として厳しい状況が続いているものの、前四半期に引き続き持ち直しの傾向にあります。米国では、個人消費や設備投資の増加等により景気回復が続いております。欧州では、製造業の生産活動及び設備投資は持ち直しの傾向にあるものの、新型コロナウイルス感染症の再拡大の影響により経済活動が抑制され、景気の回復は弱い動きとなっております。中国では、経済活動正常化に向けた経済対策や世界的な情報通信機器需要の拡大に伴う輸出及び設備投資等が増加し、景気は回復傾向にあります。我が国経済においては、新型コロナウイルス感染症による影響が長期化する中、2020年5月の緊急事態宣言の解除後は、経済活動レベルの段階的な引き上げにより、徐々に持ち直しの動きが見られたものの、感染再拡大が深刻化しており、依然として先行き不透明な状況が続いております。
このような状況下、当社グループは、エンジニアリング事業の海外EPCプロジェクトにおいて、大規模な損失が連続して発生したため、財務基盤が著しく毀損し、自己資本の回復と資金の確保が急務となりましたが、2019年5月に「三井E&Sグループ 事業再生計画」を策定し、2019年11月に計画の一部見直しを行い、「資産及び事業の売却案件の追加と実行の加速」、「事業構造の改革及び、協働事業に関する他社との協業の促進」等の各施策を進めた結果、資金の確保に関しては、一定の目途が付けられる状況に至りました。
協業の各施策は順次実施しており、2020年10月に「株式会社三井E&S鉄構エンジニアリング(2020年10月1日付で三井住友建設鉄構エンジニアリング株式会社に商号変更)の一部株式譲渡」を完了し、2020年12月に「三井E&S環境エンジニアリング株式会社の株式譲渡」を決議しております。
「三井E&S造船株式会社の艦艇事業の譲渡」及び「三井E&S造船株式会社の商船事業の一部株式譲渡」に関しましては、詳細な検討や協議を継続していることから、最終契約書の締結が当初予定よりも遅れておりますが、事業再生計画は着実に進展していると認識しております。
また、当社グループは、2020年8月に2020年度中期経営計画を策定し、「財務体質の改善」、「事業領域の集中と協業」、「経営基盤の強化」を基本方針とした戦略に着手しております。事業の集中と協業を明確にし、アライアンスによる市場創出を進め、「全ての機械にデジタル価値を付加する企業」を目指してまいります。
事業再生計画における各施策の完遂と、2020年度中期経営計画に示す戦略を実行・加速することで、この難局を乗り切り、グループの企業価値向上に向けて取り組んでまいります。
当第3四半期連結累計期間の受注高は、前年同期と比べて2,028億61百万円減少の3,690億87百万円となりました。
売上高は、前年同期と比べて629億49百万円減少の4,847億48百万円となりました。営業損失は、前年同期にエンジニアリング事業のインドネシア共和国向け火力発電所土木建築工事における大幅な損失計上があったことから672億23百万円改善して51億29百万円となりました。経常損失は、30億70百万円(前年同期は696億93百万円の経常損失)となりました。親会社株主に帰属する四半期純損失は、24億93百万円(前年同期は700億40百万円の親会社株主に帰属する四半期純損失)となりました。
報告セグメント別の状況は次のとおりです。なお、第1四半期連結会計期間より報告セグメントの区分を変更しており、前年同期との比較は変更後の報告セグメントの区分に基づき記載しています。詳細は「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおりです。
(船舶)
受注高は、練習船やばら積み貨物運搬船の受注などにより、前年同期並みの363億75百万円(前年同期:386億24百万円)となりました。売上高は、建造船工事の減少などにより、前年同期と比べて189億96百万円減少(△22.2%)の665億69百万円となり、営業損失は、為替相場が円高に振れたことなどの影響により、前年同期と比べて2億63百万円悪化の21億62百万円となりました。
(海洋開発)
受注高は、FPSO(浮体式海洋石油・ガス生産貯蔵積出設備)建造プロジェクトなどを受注しましたが、前年同期と比べて1,641億24百万円減少(△47.9%)の1,781億62百万円となりました。売上高は、FPSO建造工事の進捗により、前年同期と比べて104億85百万円増加(+4.8%)の2,300億92百万円となりましたが、営業損失は、新型コロナウイルス感染拡大に伴う影響を織り込んだことなどにより、前年同期と比べて18億56百万円悪化の107億94百万円となりました。
(機械)
受注高は、新型コロナウイルス感染拡大に伴う投資先送りによるコンテナクレーン、産業機械などの減少により、前年同期と比べて144億95百万円減少(△13.9%)の897億78百万円となりました。売上高は、造船所での生産調整の影響を受けて舶用ディーゼル機関の引渡しが先送りになっていることなどにより、前年同期と比べて114億98百万円減少(△9.3%)の1,117億74百万円となり、営業利益は、売上高の減少などにより前年同期と比べて22億35百万円減少(△29.0%)の54億80百万円となりました。
(エンジニアリング)
受注高は、石油化学プラント事業の子会社を譲渡した影響などにより、前年同期と比べて138億80百万円減少(△43.0%)の184億30百万円となりました。売上高は、新規受注を控えた影響により前年同期と比べて158億28百万円減少(△35.4%)の289億14百万円となり、営業利益は、インドネシア共和国向け火力発電所土木建築工事において追加損失が発生した前年同期と比べて、743億16百万円改善の9億98百万円となりました。
(2)財政状態の状況
当第3四半期連結会計期間末の資産は、前連結会計年度末と比べて643億63百万円減少の7,760億16百万円となりました。これは、現金及び預金が137億14百万円、仕掛品が125億46百万円それぞれ増加した一方、受取手形及び売掛金が571億69百万円、有形固定資産が265億37百万円それぞれ減少したことなどによります。
負債は、前連結会計年度末と比べて470億39百万円減少の6,879億85百万円となりました。これは、短期借入金が291億77百万円、前受金が61億71百万円それぞれ増加した一方、支払手形及び買掛金が161億76百万円、1年内返済予定の長期借入金が77億13百万円、受注工事損失引当金が179億8百万円、長期借入金が184億25百万円それぞれ減少したことなどによります。
純資産は、繰延ヘッジ損益や非支配株主持分の減少などにより、前連結会計年度末と比べて173億24百万円減少の880億31百万円となりました。
(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更を行っております。詳細は、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載のとおりであります。
(4)経営方針・経営戦略等
当社グループは、当社を取り巻く環境の変化や当社自体の変革をふまえ、当社の存在意義を再認識し、
2020年度中期経営計画を策定するとともに、グループの経営姿勢と行動基準を見直し以下のとおりとしました。
■経営姿勢
新しい価値の創造を顧客と共に実現します
健全な財務体質と堅実な利益を追求します
健康で安全に働ける環境整備を推進します
■行動基準
シンプルで、ユニークで、実用的な製品やサービスに挑戦していきます
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において発生した優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題は、次のとおりです。
当社グループは、2019年5月に「三井E&Sグループ 事業再生計画」を策定し、2019年11月に計画の一部見直しを行い、「資産及び事業の売却案件の追加と実行の加速」、「事業構造の改革及び、協働事業に関する他社との協業の促進」等の各施策を進めてまいりました。
第1四半期連結累計期間において造船事業のあり方を一部見直し、艦艇事業は三菱重工業株式会社と、商船事業は常石造船株式会社と、それぞれ協業に向けた協議を開始する基本合意書を締結いたしました。引き続き、財務・収益体質の強化及び事業構造の変革に向けて事業再生計画に取り組んでまいります。
さらに、当社グループは、2020年8月に2020年度中期経営計画を策定し、「財務体質の改善」、「事業領域の集中と協業」、「経営基盤の強化」を基本方針とした戦略に着手しております。「全ての機械にデジタル価値を付加する企業」を目指す姿とし、機械・システム及び海洋開発の事業領域へ集中する一方、他の事業は協業による市場創出を進めます。また、事業規模及び人員規模をスリム化し、財務体質の更なる改善に努めます。
事業再生計画における各施策の完遂と、2020年度中期経営計画に示す戦略を実行・加速することで、この難局を乗り切り、グループの企業価値向上に向けて取り組んでまいります。
2020年度中期経営計画の経営数値目標
|
指標 |
2023年3月期 |
|
連結売上高 |
7,700億円 |
|
連結経常利益率 |
4% |
|
総資産回転率 |
0.8倍以上 |
|
NET有利子負債EBITDA倍率(※) |
5.0倍未満 |
※:NET 有利子負債EBITDA 倍率=(有利子負債残高-現金及び預金)÷(営業利益+減価償却費+持分法による投資損益)
2020年度中期経営計画の詳細は、弊社ウェブサイト
(https://www.mes.co.jp/press/2020/0805_001467.html)をご覧ください。
(6)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間における当社グループ全体の研究開発活動の金額は20億27百万円(当社グループ外からの受託研究等に係る費用1億24百万円を含む)であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
当社は、2020年12月3日開催の取締役会において、当社の連結子会社である株式会社三井E&Sエンジニアリング(以下、「MES-E」)が保有する別海バイオガス発電株式会社及び西胆振環境株式会社の全株式を、同社の連結子会社である三井E&S環境エンジニアリング株式会社(以下、「MKE」)に会社分割(吸収分割)により承継させた上で、MES-Eが保有するMKEの全株式について、JFEエンジニアリング株式会社へ譲渡することを決議いたしました。
(1)異動する子会社の状況
|
①名称 |
三井E&S環境エンジニアリング株式会社 |
|
②所在地 |
千葉県千葉市美浜区中瀬2丁目6番地1 |
|
③代表者の役職・氏名 |
代表取締役社長 﨑山 芳行 |
|
④事業内容 |
各種環境施設における設計・調達・建設、運転管理・メンテナンス |
|
⑤資本金 |
450百万円 |
|
⑥設立年月 |
1985年10月 |
(2)譲渡する株式の数及び対価の額
|
①異動前の所有株式数 |
7,107株(議決権所有割合:100.0%) |
|
②譲渡株式数 |
7,107株(議決権所有割合:100.0%) |
|
③異動後の所有株式数 |
0株(議決権所有割合:0.0%) |
|
④譲渡価額 |
本件株式譲渡に伴う守秘義務履行のため、譲渡価額の公表は控えさせていただきます。 |
(3)譲渡の日程
|
①契約書締結日 |
2020年12月3日 |
|
②株式譲渡実行日 |
2021年4月1日(予定) |