第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

当第2四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

なお、文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。

 

重要事象等

当社グループは、海外大型EPCプロジェクトの損失等により前連結会計年度まで4期連続の営業損失を計上しており、当第2四半期連結累計期間においても営業損失を計上し、十分な自己資本の回復には至っておりません。

一方、当社グループは「三井E&Sグループ 事業再生計画」を策定し、不採算事業の整理・撤退並びに資産売却や固定費の圧縮等、財務体質の改善及び収益体質の強化を進めております。

上記プロジェクトのうち、インドネシア共和国向け火力発電所土木建築工事については工事が継続しており、当連結会計年度も工事の進捗に伴ってマイナスの営業キャッシュ・フローが見込まれ、継続企業の前提に関する重要な疑義が生じていることを認識しております。しかしながら、資産売却によって資金を獲得できているほか、メインバンクをはじめとした取引金融機関からは事業再生計画の実施状況や、前連結会計年度に策定した「2020年度 中期経営計画」を評価頂いており、コミットメントライン契約や融資の継続など、引き続き支援が得られていることから継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断しております。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)経営成績の状況

当第2四半期連結累計期間の世界経済は、回復局面にあるものの、依然として新型コロナウイルス感染症の感染状況に左右される不安定な状況にあります。欧州では、行動制限の緩和により景気回復が一段と進展、米国では、感染再拡大への懸念から個人消費や雇用の回復ペースが鈍化したものの景気は底堅さを維持しております。アジアでは、ワクチン接種が遅れている東南アジアの半導体生産が感染拡大で減少し、感染封じ込めのための活動規制強化や過剰投資抑制策を採る中国の経済活動の鈍化にも影響を与えております。一方、国内経済においては、ワクチン接種が進み、行動制限が緩和されて経済活動が正常化することが期待されておりますが、消費は引き続き感染状況に左右され、依然として先行きは不透明な状況にあります。

このような状況下、当社グループは、2019年5月に策定した「三井E&Sグループ 事業再生計画」(2019年11月に一部見直し)に沿って、2021年10月1日付で、「三井E&S造船株式会社の艦艇事業等(同日付で三菱重工マリタイムシステムズ株式会社に商号変更)の譲渡」を完了し、また、同日に「三井E&S造船株式会社の商船事業の一部株式譲渡」を完了しました。

さらに、当社グループは、事業再生計画の達成に一定の目途が付けられる状況に至ったことから、今後の成長と収益力向上のために事業と経営との距離を縮め、一体となり戦略立案・実行スピードを上げることを目的として、2023年4月1日を目処に純粋持株会社体制を解消し、株式会社三井E&Sマシナリー及び株式会社三井E&Sビジネスサービスを吸収合併する準備を開始することを、2021年8月4日に公表いたしました。

また、当社グループは、2020年8月に策定した「2020年度中期経営計画」(以下、20中計)に沿って、「財務体質の改善」、「事業領域の集中と協業」、「経営基盤の強化」を基本方針とした戦略を推進しております。その戦略のもと、20中計の施策であるパワーメカトロニクス製品のデジタル化推進・クリーンエネルギー転換といった成長機会に対し、事業会社の枠を超え、当社グループ全体を統括した成長事業を推進するため、2021年4月に成長事業推進室を新設し、当社グループ全体の成長戦略の策定と推進を図っております。

20中計に示す各施策の確実な遂行と、更なる成長戦略を実行・加速させることで、グループの企業価値向上に取り組んでまいります。

当第2四半期連結累計期間の受注高は、海洋開発セグメントにおいてFPSO(浮体式海洋石油・ガス生産貯蔵積出設備)建造プロジェクトの新規受注等により前年同期と比べて513億51百万円増加の3,641億60百万円となりました。

 

売上高は、海洋開発セグメントにおいてFPSO建造工事の進捗により前年同期と比べて321億75百万円増加の3,563億99百万円となりました。営業損失は、複数のセグメントにおいて損失を計上したことから44億89百万円(前年同期は92億39百万円の営業損失)となりました。経常損失は、持分法による投資利益が増加したことなどにより22億65百万円(前年同期は78億70百万円の経常損失)、親会社株主に帰属する四半期純利益は、関係会社株式売却益の計上により26億31百万円(前年同期は40億69百万円の親会社株主に帰属する四半期純損失)となりました。なお、会計方針の変更として、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第1四半期連結会計期間の期首から適用しております。詳細は「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項(会計方針の変更)」に記載のとおりです。

 

報告セグメント別の状況は次のとおりです。なお、第1四半期連結会計期間より報告セグメントの区分を変更しており、前年同期との比較は変更後の報告セグメントの区分に基づき記載しています。詳細は「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおりです。

 

(船舶)

受注高は、新造船の受注が低調であったことなどにより、前年同期と比べて58億50百万円減少(△26.4%)の163億32百万円となりました。売上高は、新造船工事の減少などにより、前年同期と比べて140億15百万円減少(△34.8%)の262億94百万円となり、営業損失は、不採算工事の減少などにより、前年同期と比べて5億62百万円改善の10億4百万円となりました。

 

(海洋開発)

受注高は、FPSO建造プロジェクトの新規受注等により、前年同期と比べて876億69百万円増加(+52.3%)の2,553億24百万円となりました。売上高は、FPSO建造工事が進捗したことにより、前年同期と比べて717億10百万円増加(+45.8%)の2,281億80百万円となりました。営業損失は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響に伴い追加費用が発生した一方、大型建造工事の収益認識を当第2四半期連結累計期間より新たに開始したことなどにより、前年同期と比べて87億57百万円改善し33億83百万円となりました。

 

(機械)

受注高は、各事業において新型コロナウイルス感染症拡大に伴う投資抑制が解消されつつあることを受け、前年同期と比べて97億37百万円増加(+15.1%)の741億57百万円となりました。売上高は、コンテナクレーンなどの先送りになっていた工事の引渡しが進み、前年同期と比べて12億20百万円増加(+1.7%)の713億8百万円となった一方、営業利益は、舶用ディーゼル機関の受注工事量の減少などにより前年同期と比べて22億36百万円減少(△59.5%)の15億24百万円となりました。

 

(エンジニアリング)

環境関連事業の子会社を譲渡した影響などにより、受注高は前年同期と比べて152億22百万円減少(△92.7%)の12億1百万円、売上高は140億63百万円減少(△74.9%)の47億23百万円となりました。営業損失は、上記に加え、引当済みの外貨建て費用が期末の為替相場により一時的に増加したことなどにより、前年同期と比べて32億96百万円悪化し、34億11百万円となりました。

 

(2)財政状態の状況

当第2四半期連結会計期間末の資産は、前連結会計年度末と比べて521億27百万円減少の7,143億22百万円となりました。これは、現金及び預金が352億64百万円、仕掛品が189億74百万円それぞれ減少したことなどによります。

負債は、前連結会計年度末と比べて605億11百万円減少の6,100億37百万円となりました。これは、支払手形及び買掛金が246億21百万円、1年内返済予定の長期借入金が64億40百万円、受注工事損失引当金が81億91百万円、長期借入金が116億94百万円それぞれ減少したことなどによります。

純資産は、為替換算調整勘定の増加などにより、前連結会計年度末と比べて83億83百万円増加の1,042億85百万円となりました。

 

(3)キャッシュ・フローの状況

当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて340億60百万円減少して1,014億22百万円となりました。

当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当第2四半期連結累計期間における営業活動による資金の支出は、39億71百万円(前年同期は49億17百万円の収入)となりました。これは主として、棚卸資産の減少、仕入債務の増加並びに利息及び配当金の受取りなどによる収入があった一方、売上債権の増加及び受注工事損失引当金の減少などによる支出があったことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当第2四半期連結累計期間における投資活動による資金の支出は、44億17百万円(前年同期は73億4百万円の収入)となりました。これは主として、「三井E&Sグループ 事業再生計画」に基づく資産及び事業の売却を実施したことによる収入などがあった一方、有形及び無形固定資産の取得及び貸付けによる支出などがあったことによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当第2四半期連結累計期間における財務活動による資金の支出は、前年同期と比べて249億69百万円増加して307億46百万円となりました。これは主として、長期借入金の返済及び社債の償還による支出などがあったことによるものであります。

 

(4)経営方針・経営戦略等

 当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(5)研究開発活動

当第2四半期連結累計期間における当社グループ全体の研究開発活動の金額は10億11百万円であります。

なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

3【経営上の重要な契約等】

当第2四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。