当第1四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前連結会計年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。
なお、文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
重要事象等
当社グループは、海外大型EPCプロジェクトの損失等により前連結会計年度まで5期連続の営業損失を計上しており、当第1四半期連結累計期間においても営業損失を計上し、十分な自己資本の回復には至っておりません。
一方、当社グループは「三井E&Sグループ 事業再生計画」を策定し、不採算事業の整理・撤退並びに資産売却や固定費の圧縮等、財務体質の改善及び収益体質の強化を進めております。
上記プロジェクトのうち、インドネシア共和国向け火力発電所土木建築工事については工事が継続しており、当連結会計年度も工事の進捗に伴ってマイナスの営業キャッシュ・フローが見込まれ、継続企業の前提に関する重要な疑義が生じていることを認識しております。しかしながら、資産売却によって資金を獲得できているほか、メインバンクをはじめとした取引金融機関からは事業再生計画の実施状況や中期経営計画を評価頂いており、コミットメントライン契約や融資の継続など、引き続き支援が得られていることから継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断しております。
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当第1四半期連結累計期間の世界経済は、新型コロナウイルスの感染状況が小康状態を保ちつつ、経済活動が本格再開する中、ロシア・ウクライナ情勢の長期化に伴い供給不安などを背景にエネルギーや食料品価格等が高騰しており、依然として先行き不透明な状況にあります。米国ではインフレが継続するも、積極的な利上げの影響で景気減速の懸念も出てきており、欧州ではユーロ圏における活動制限の緩和、家計の過剰貯蓄の取り崩しや堅調な雇用、財政支援策などに支えられ、回復が持続していますが、エネルギー不足による景気の減速が懸念されます。一方中国では多くの都市が活動制限を緩和したため、工場の操業が再開し、部品などの供給制約が解消されつつあり、回復の兆しがみられます。国内経済においても、新型コロナウイルス感染症による活動制限が緩和され、経済活動が正常化に向かう一方、原材料価格や原油価格の高騰、急激な為替変動など、先行き不透明な状況が続いております。
このような状況下、当社グループは「三井E&Sグループ 事業再生計画」(2019年5月に策定、2019年11月に一部見直し、以下、事業再生計画)に沿って、2022年4月1日付で「株式会社MESファシリティーズ(同日付で株式会社NHファシリティーズに商号変更)の株式譲渡」を完了、2022年5月27日付で、「三井E&S造船株式会社の株式追加譲渡に関する合意書」を締結する等、事業再生計画に一定の目途が付けられる状況に至りました。
一方で、当社を取り巻く事業環境が大きく変化したことを踏まえ、「2023年度中期経営計画」(以下、2023中計)を1年前倒しし、2022年度からスタートすることを、2022年5月13日付で公表し、この成長戦略の一環として、中核事業である舶用推進エンジン事業の開発・生産・アフターサービス強化のため、2022年3月31日付で、「株式会社IHI原動機の舶用大型エンジン及びその付随事業の承継に関する基本合意書」を締結しております。
また、財務体質の健全化及び成長投資のための資本対策として、2022年3月31日付で、「第三者割当によるA種優先株式の発行、第三者割当による第1回行使価額修正条項付新株予約権の発行」により合計約170億円の資金調達を行うことを公表し、2022年4月18日付で、第1回行使価額修正条項付新株予約権の発行価額の全額の払込が完了し、2022年6月30日付で、「A種優先株式」の払込手続が完了いたしました。
さらに、当社グループは、今後の成長と収益力向上のために事業と経営との距離を縮め、一体となり戦略立案・実行スピードを上げることを目的として、2023年4月1日を目処に純粋持株会社体制を解消し、株式会社三井E&Sマシナリー及び株式会社三井E&Sビジネスサービスと、2022年3月31日付で吸収合併契約を締結し、2022年6月28日開催の定時株主総会で定款の一部変更が承認されました。本吸収合併後、2023年4月1日付で、当社は商号を「株式会社三井E&S」に変更いたします(2022年3月31日公表)。
当社グループでは、2022年度を、事業再生計画の仕上げと、2023中計に掲げた成長戦略の遂行に向けた土台固めの年と位置づけ、各施策の確実な遂行と、更なる成長戦略を実行・加速させることで、新生三井E&Sグループの企業価値向上に取り組んでまいります。
当第1四半期連結累計期間の受注高は、前年同期と比べて102億79百万円増加(+10.7%)の1,065億84百万円となりました。売上高は、海洋開発部門の三井海洋開発株式会社を連結の範囲から除外したことにより、前年同期と比べて1,353億52百万円減少(△72.8%)の505億75百万円となりました。営業損失は、エンジニアリング部門において円安の影響で引当て済みの外貨建て費用が増加したことなどにより、67億1百万円(前年同期は27億60百万円の営業利益)となりました。経常損失は、営業損失の計上及び持分法による投資損失の計上により、42億35百万円(前年同期は66億56百万円の経常利益)となりました。親会社株主に帰属する四半期純損失は、税金等調整前四半期純損失になったことなどから、18億77百万円(前年同期は57億12百万円の親会社株主に帰属する四半期純利益)となりました。
報告セグメント別の状況は次のとおりです。なお、前第3四半期連結会計期間より報告セグメントの区分を変更しており、前年同期との比較は変更後の報告セグメントの区分に基づき記載しています。詳細は「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおりです。
(船舶)
受注高は、舶用機器などの受注により、前年同期と比べて19億56百万円増加(+53.9%)の55億86百万円となりました。売上高は、艦艇事業譲渡などの影響により、前年同期と比べて56億71百万円減少(△62.9%)の33億38百万円となり、営業損益は、連結子会社の減少などの影響により、前年同期の2億14百万円の利益から23百万円の損失となりました。
(海洋開発)
当社の持分法適用関連会社である三井海洋開発株式会社及びその関係会社において、新型コロナウイルス感染症拡大によるFPSO等建造工事の収益率低下や追加的な修繕費用等の発生に加え、ブラジルレアルの急騰による為替差損の発生、FPSOを保有する関連会社に対する追加融資に対して損失評価引当金を計上したことなどにより、持分法による投資損益は10億47百万円の損失となりました。
(機械)
受注高は、各事業において新型コロナウイルス感染症拡大に伴う投資抑制が解消されつつあることに加え、舶用ディーゼル機関の前期からの期ずれ受注の影響などにより、前年同期と比べて448億50百万円増加(+120.6%)の820億42百万円となりました。売上高は、舶用ディーゼル機関及びコンテナクレーンの出荷台数減少などにより、前年同期と比べて23億86百万円減少(△6.3%)の357億70百万円となり、営業損益は、売上高の減少に加え、受注工事損失引当金の計上などにより、前年同期の6億4百万円の利益から8億22百万円の損失となりました。
(エンジニアリング)
受注高は、前年同期と比べて1億29百万円減少(△79.8%)の32百万円、売上高は、前年同期と比べて10億70百万円減少(△39.3%)の16億52百万円となりました。営業損益は、引当済みの外貨建て費用が当第1四半期連結会計期間末の為替相場により一時的に増加したことなどにより、前年同期と比べて51億21百万円悪化し、53億60百万円の損失となりました。
(2)財政状態の状況
当第1四半期連結会計期間末の資産は、前連結会計年度末と比べて106億10百万円増加の4,197億60百万円となりました。これは、受取手形、売掛金及び契約資産が55億98百万円減少した一方、仕掛品が48億56百万円、流動資産その他が41億38百万円、投資有価証券が63億79百万円それぞれ増加したことなどによります。
負債は、前連結会計年度末と比べて68億94百万円減少の3,393億6百万円となりました。これは、契約負債が138億62百万円増加した一方、短期借入金が57億18百万円、1年内返済予定の長期借入金が26億34百万円、賞与引当金が28億89百万円、流動負債その他が68億84百万円、固定負債その他が12億57百万円それぞれ減少したことなどによります。
純資産は、A種優先株式の発行、第1回行使価額修正条項付新株予約権の行使、繰延ヘッジ損益の増加や為替換算調整勘定の増加などにより、前連結会計年度末と比べて175億4百万円増加の804億54百万円となりました。
(3)経営方針・経営戦略等
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4)研究開発活動
当第1四半期連結累計期間における当社グループ全体の研究開発活動の金額は3億21百万円であります。
なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(5)生産、受注及び販売の実績
当第1四半期連結累計期間において、前年同期に比べ、生産及び販売の実績が著しく減少しております。これは主に海洋開発セグメントにおいて、前第3四半期連結会計期間末より、連結子会社であった三井海洋開発株式会社を連結の範囲から除外し、持分法適用関連会社としたことによるものであります。
連結子会社の株式の一部譲渡
当社と常石造船株式会社(以下、「常石造船」)は、2022年5月27日付で、当社の連結子会社である三井E&S造船株式会社の株式のうち17%を、2022年10月3日付で常石造船に譲渡することで合意に達し、株式追加譲渡に関する合意書を締結いたしました。
詳細は、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載のとおりであります。