当第3四半期連結累計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更があった事項は、次のとおりである。
なお、記載事項のうち将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において判断したものである。
また、以下に記載された項目番号は、前事業年度の有価証券報告書の項目番号に対応したものである。
第一部 企業情報
第2 事業の状況
4 事業等のリスク
(2) 特定取引先への依存等にかかる事項
ア.M&A・アライアンス
当社グループは、多くの製品事業について、他社とのM&A・アライアンスを通じて、その強化・拡大を図っているが、市場環境の変化、事業競争力の低下、他社における経営戦略の見直し、その他予期せぬ事象等を理由として、これらのM&A・アライアンスが目論見どおり実現できない場合、当社グループの事業に影響を与える可能性がある。
なお、当社は、平成29年7月に、株式会社日立製作所(以下「日立」)との火力発電システムを主体とする事業統合に関して、Mitsubishi Hitachi Power Systems Africa Proprietary Limitedが譲渡を受けた南アフリカ共和国でのボイラ建設プロジェクトに係る譲渡価格調整金等の支払を求め、日立を被申立人とする仲裁を申し立てた。
当第3四半期連結会計期間において、以下のとおり重要な契約を締結した。
(1) MHI造船株式会社(現商号 三菱造船株式会社)との吸収分割契約
当社は、平成29年11月2日、当社が営む船舶海洋事業等を当社の子会社であるMHI造船株式会社(以下、「MHI造船」という。)に承継させる会社分割(以下、本項において「本吸収分割」という。)について、MHI造船と吸収分割契約(株主総会の決議による承認を要しない吸収分割契約)を締結することを決定し(定款の定めに基づく取締役会における決議による委任に従い、当該委任を受けた取締役が決定したもの)、同日、MHI造船との間で吸収分割契約を締結した。
本吸収分割の概要は、以下のとおりである。
ア.本吸収分割の目的
当社は、平成30年1月1日付で、艤装主体船の建造、アライアンス先との協業、設計供与、新事業の展開等を営む造船新会社を設立する予定であったことから、当該造船新会社の設立に当たり、MHI造船を100%出資子会社として設立し、当社の営む船舶海洋事業等を簡易吸収分割によりMHI造船に承継させることとした。
イ.本吸収分割の日程
平成29年11月2日 吸収分割契約締結
平成30年1月1日 効力発生日
ウ.本吸収分割の方法及び割当ての内容
当社を吸収分割会社とし、MHI造船を吸収分割承継会社とする分社型簡易吸収分割である。
MHI造船は、本吸収分割に際して普通株式950株を発行し、その全てを当社に対して割当交付する。
エ.本吸収分割に係る割当ての内容の算定根拠
承継会社は分割会社の100%出資の子会社であり、かつ本吸収分割は資産及び負債を帳簿価額で承継させ、本吸収分割により承継会社が発行する全株式を当社に割り当てる分社型吸収分割であることから、両社間で協議し、割り当てる株式数を決定した。
オ.承継会社が承継する権利義務
①MHI造船は、当社と平成29年11月2日に締結した吸収分割契約の定めに従い、当社が以下の対象事業に関して有する資産、負債及びこれらに付随する権利義務を承継する。(ただし、吸収分割契約において承継しないと定めたものを除く。)
(対象事業)
1)当社の商船、官公庁船及び海洋機器並びに当社の下関地区で建造・修繕を行う艦艇に関する設計、製造、販売、アフターサービス及びエンジニアリング事業
2)当社の下関地区において所掌する、油圧・機械に関する製造事業
3)上記に関わる付帯関連事業
②本吸収分割による当社からMHI造船に対する債務その他の義務の承継は、全て重畳的債務引受の方法による。
カ.承継会社が承継する資産・負債の状況
MHI造船が承継する資産の額は461億円、負債の額は344億円である。
キ.本吸収分割後の承継会社の概要(平成30年1月1日現在)
|
商号 |
三菱造船株式会社 |
|
本店の所在地 |
神奈川県横浜市西区みなとみらい三丁目3番1号 |
|
代表者の氏名 |
取締役社長 大倉 浩治 |
|
資本金の額 |
30億円 |
|
事業の内容 |
①船舶・海洋製品の製造、販売及び修理 ②前号に掲げたものの企画、調査、エンジニアリング業務、技術の販売、部品の製造及び販売 ③油圧機器の製造、販売及び修理 ④前各号に附帯関連する一切の事業 |
(2) MHIプラント交通システムズ株式会社(現商号 三菱重工エンジニアリング株式会社)との吸収分割契約
当社は、平成29年11月2日、当社が営む化学プラント及び交通製品に係るエンジニアリング事業を当社の子会社であるMHIプラント交通システムズ株式会社(以下、「MHIプラント交通システムズ」という。)に承継させる会社分割(以下、本項において「本吸収分割」という。)について、MHIプラント交通システムズと吸収分割契約(株主総会の決議による承認を要しない吸収分割契約)を締結することを決定し(定款の定めに基づく取締役会における決議による委任に従い、当該委任を受けた取締役が決定したもの)、同日、MHIプラント交通システムズとの間で吸収分割契約を締結した。
本吸収分割の概要は、以下のとおりである。
ア.本吸収分割の目的
当社は、化学プラント、交通製品及び環境設備等でエンジニアリング力とそのリソースを培ってきたが、当社製品群に関連する大規模複雑系システム等への対応力の強化を図るべく、平成28年4月に当社のエンジニアリング関連事業を集約、エンジニアリング本部を設立し、他事業への水平展開により事業強化を図っているところである。このような状況の下、市場環境の変化、単体からシステムへといった顧客ニーズの変化、地政学的リスクを含めたプロジェクトリスクへの対応力及びQCDマネジメント力の一層の強化が求められてきていることから、事業責任及び権限の明確化並びに意思決定の迅速化を図るために当社の営む化学プラント及び交通製品に係るエンジニアリング事業を簡易吸収分割によりMHIプラント交通システムズに承継させることとした。
イ.本吸収分割の日程
平成29年11月2日 吸収分割契約締結
平成30年1月1日 効力発生日
ウ.本吸収分割の方法及び割当ての内容
当社を吸収分割会社とし、MHIプラント交通システムズを吸収分割承継会社とする分社型簡易吸収分割である。
MHIプラント交通システムズは、本吸収分割に際して普通株式90株を発行し、その全てを当社に対して割当交付する。
エ.本吸収分割に係る割当ての内容の算定根拠
承継会社は分割会社の100%出資の子会社であり、かつ本吸収分割は資産及び負債を帳簿価額で承継させ、本吸収分割により承継会社が発行する全株式を当社に割り当てる分社型吸収分割であることから、両社間で協議し、割り当てる株式数を決定した。
オ.承継会社が承継する権利義務
①MHIプラント交通システムズは、当社と平成29年11月2日に締結した吸収分割契約の定めに従い、当社が以下の対象事業に関して有する資産(対象事業に係る全ての株式及び出資持分を含む)、負債及びこれらに付随する権利義務並びに当社が保有する以下の対象株式を承継する。(ただし、吸収分割契約において承継しないと定めたものを除く。)
(対象事業)
当社のインダストリー&社会基盤ドメインが営んでいる事業であって、エンジニアリング本部、交通機器事業部及び環境設備に係るエンジニアリング、調達、品質保証、工事、製造、販売及びアフターサービスに係る事業(これに附帯する事業を含む)
(対象株式)
三菱重工交通機器エンジニアリング株式会社の発行済み全株式
②本吸収分割による当社からMHIプラント交通システムズに対する債務その他の義務の承継は、全て重畳的債務引受の方法による。
カ.承継会社が承継する資産・負債の状況
MHIプラント交通システムズが承継する資産の額は1,850億円、負債の額は752億円である。
キ.本吸収分割後の承継会社の概要(平成30年1月1日現在)
|
商号 |
三菱重工エンジニアリング株式会社 |
|
本店の所在地 |
神奈川県横浜市西区みなとみらい三丁目3番1号 |
|
代表者の氏名 |
代表取締役社長 小林 繁久 |
|
資本金の額 |
200億円 |
|
事業の内容 |
化学プラント、交通システム製品、環境製品等に関するエンジニアリング、製造、調達、建設、販売及びアフターサービスに係る事業(これに附帯関連する事業を含む) |
以下の記載事項のうち、将来に関する事項は、当第3四半期連結会計期間の末日現在において判断したものである。
なお、第1四半期連結会計期間から、報告セグメントの区分を変更しており、以下の前年同四半期比較においては、前年同四半期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較している。
(1) 業績の状況
当第3四半期連結累計期間における世界経済は堅調な拡大が続いた。米国では国内需要を中心とした緩やかな景気拡大が続き、ユーロ圏でも景気は堅調に拡大、アジア地域についても総じて安定した成長が続いた。また、我が国経済についても、個人消費や設備投資の持ち直し、企業収益の改善など、緩やかな回復基調が続いた。
このような状況の下、当社グループの当第3四半期連結累計期間における受注高は、インダストリー&社会基盤セグメントが増加したものの、パワー、航空・防衛・宇宙セグメントが減少し、前年同四半期を787億29百万円(△3.0%)下回る2兆5,776億96百万円となった。
売上高は、インダストリー&社会基盤、航空・防衛・宇宙、パワーの各セグメントで増加し、前年同四半期を1,571億41百万円(+5.8%)上回る2兆8,514億2百万円となった。
営業利益は、パワーセグメントが減益となる一方、インダストリー&社会基盤、航空・防衛・宇宙セグメントが増益となったことにより、前年同四半期を115億86百万円(+16.9%)上回る800億69百万円となった。
経常利益は、営業外費用として持分法による投資損失を214億19百万円計上した前年同四半期を、402億12百万円(+78.9%)上回る911億81百万円となった。以上の結果、四半期純利益は前年同四半期を381億88百万円上回る403億13百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は前年同四半期から360億6百万円改善し247億65百万円となった。
セグメントの業績は、次のとおりである。
(ア) パワー
当第3四半期連結累計期間の受注高は、コンプレッサや航空エンジン等が増加したものの、前年同四半期に大型案件の成約があったコンベンショナル火力発電プラントが減少したことなどにより、前年同四半期を479億39百万円(△4.5%)下回る1兆145億94百万円となった。
売上高は、原子力機器等が減少したものの、コンベンショナル火力発電プラント等が増加したことにより、前年同四半期を127億44百万円(+1.3%)上回る9,857億81百万円となった。営業利益は、原子力機器の売上高の減少等により、前年同四半期を34億61百万円(△7.9%)下回る404億81百万円となった。
(イ) インダストリー&社会基盤
当第3四半期連結累計期間の受注高は、化学プラントや商船等が減少したものの、製鉄機械、ターボチャージャ等が増加したことにより、前年同四半期を194億89百万円(+1.6%)上回る1兆2,077億8百万円となった。
売上高は、交通システム、物流機器等の増加により、前年同四半期を1,189億5百万円(+9.6%)上回る1兆3,545億79百万円となった。営業利益は、売上高の増加や商船のコスト改善等により、前年同四半期を125億76百万円(+45.0%)上回る404億97百万円となった。
(ウ) 航空・防衛・宇宙
当第3四半期連結累計期間の受注高は、艦艇等が増加したものの、防衛航空機等が減少したことにより、前年同四半期を440億49百万円(△11.1%)下回る3,515億5百万円となった。
売上高は、宇宙機器や艦艇等が増加したことにより、前年同四半期を432億73百万円(+9.1%)上回る5,170億89百万円となった。営業利益は、売上高の増加や民間航空機のコスト改善等により、前年同四半期を13億94百万円(+98.4%)上回る28億12百万円となった。
(エ) その他
当第3四半期連結累計期間の受注高は、前年同四半期を301億1百万円(△25.5%)下回る878億24百万円、売上高は前年同四半期を347億51百万円(△29.0%)下回る849億80百万円、営業利益は前年同四半期を25億5百万円(△38.5%)下回る40億円となった。
(2) 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等
当第3四半期連結累計期間において、重要な変更はない。
(3) 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間における当社グループ全体の研究開発費は1,029億85百万円である。この中には受託研究等の費用249億10百万円が含まれている。
当第3四半期連結累計期間において、研究開発活動の状況に重要な変更はない。
(4) 経営成績に重要な影響を与える要因について
当第3四半期連結累計期間において、重要な変更はない。
(5) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
(ア) 資金需要の主な内容
当社グループの資金需要は、営業活動については、生産活動に必要な運転資金(材料・外注費及び人件費等)、受注獲得のための引合費用等の販売費、製品競争力強化・ものづくり力強化及び新規事業立上げに資するための研究開発費が主な内容である。投資活動については、事業伸長・生産性向上及び新規事業立上げを目的とした設備投資並びに事業遂行に関連した投資有価証券の取得が主な内容である。
今後、成長分野に対しては必要な設備投資や研究開発投資、投資有価証券の取得等を継続していく予定である。全体的には、将来見込まれる成長分野での資金需要も見据え、最新の市場環境や受注動向も勘案し、資産の圧縮及び投資案件の選別を行っていく予定である。
(イ) 有利子負債の内訳及び使途
平成29年12月31日現在の有利子負債の内訳は下記のとおりである。
|
(単位:百万円) |
|
|
合計 |
償還1年以内 |
償還1年超 |
|
短期借入金 |
239,066 |
239,066 |
- |
|
コマーシャル・ペーパー |
319,000 |
319,000 |
- |
|
長期借入金 |
421,992 |
121,220 |
300,772 |
|
社債 |
235,000 |
30,000 |
205,000 |
|
合計 |
1,215,059 |
709,286 |
505,772 |
当社グループは比較的工期の長い工事案件が多く、生産設備も大型機械設備を多く所有していることもあり、一定水準の安定的な運転資金及び設備資金を確保しておく必要がある。近年の事業規模拡大により、これら必要資金は増加する傾向にあるが、その一方で、引き続き資産圧縮に努め、期限の到来した借入金を返済してきた結果、当第3四半期連結会計期間末の有利子負債の構成は、償還期限が1年以内のものが7,092億86百万円、償還期限が1年を超えるものが5,057億72百万円となり、合計で1兆2,150億59百万円となった。
これらの有利子負債は事業活動に必要な運転資金、投資資金に使用しており、資金需要が見込まれる火力発電システム、民間航空機等の伸長分野を中心に使用していく予定である。