第5【経理の状況】

1.連結財務諸表及び財務諸表の作成方法について

(1) 当社の連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和51年大蔵省令第28号)第93条の規定により、国際会計基準(以下、「IFRS」という。)に準拠して作成している。

 

(2) 当社の財務諸表は、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和38年大蔵省令第59号。以下、「財務諸表等規則」という。)に基づいて作成している。

なお、前事業年度(2018年4月1日から2019年3月31日まで)から、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則等の一部を改正する内閣府令」(平成30年6月8日内閣府令第29号)附則第2条ただし書きにより、改正後の財務諸表等規則に基づいて作成している。

また、当社は、特例財務諸表提出会社に該当し、財務諸表等規則第127条の規定により財務諸表を作成している。

 

2.監査証明について

当社は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、連結会計年度(2019年4月1日から2020年3月31日まで)の連結財務諸表及び事業年度(2019年4月1日から2020年3月31日まで)の財務諸表について、有限責任 あずさ監査法人による監査を受けている。

 

3.連結財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組み及びIFRSに基づいて連結財務諸表等を適正に作成することができる体制の整備について

当社は、連結財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組み及びIFRSに基づいて連結財務諸表等を適正に作成することができる体制の整備を行っている。具体的には以下のとおりである。

(1) 会計基準等の内容を適切に把握し、又は会計基準等の変更等について的確に対応することができる体制を整備するため、公益財団法人財務会計基準機構へ加入し、また、同機構や監査法人等の行うセミナーに参加している。

 

(2) IFRSの適用については、国際会計基準審議会が公表するプレスリリースや基準書を随時入手し、最新の基準の把握を行っている。また、IFRSに基づく適正な連結財務諸表等を作成するために、IFRSに準拠したグループ会計方針及び会計指針を作成し、それらに基づいて会計処理を行っている。

 

1【連結財務諸表等】

(1)【連結財務諸表】

①【連結財政状態計算書】

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

注記

前連結会計年度期首

(2018年4月1日)

前連結会計年度

(2019年3月31日)

当連結会計年度

(2020年3月31日)

資産

 

 

 

 

流動資産

 

 

 

 

現金及び現金同等物

5,10

299,237

283,235

281,626

営業債権及びその他の債権

6,10,

24,35

759,902

717,414

611,976

その他の金融資産

7,10,35

27,591

25,180

28,539

契約資産

24,35

744,707

625,749

576,061

棚卸資産

11,24

748,574

739,820

726,228

南アフリカプロジェクトに係る

補償資産

12

445,920

546,098

407,800

その他の流動資産

21

214,962

222,390

206,261

流動資産合計

 

3,240,895

3,159,890

2,838,493

非流動資産

 

 

 

 

有形固定資産

13,15

770,163

777,228

792,920

のれん

14,15

121,563

121,117

124,500

無形資産

14,15

103,003

113,131

78,908

使用権資産

15,18

55,195

90,335

96,201

持分法で会計処理される投資

17

205,198

209,929

177,569

その他の金融資産

7,10,35

485,047

447,888

391,538

繰延税金資産

16

133,703

133,511

382,729

その他の非流動資産

15,21

198,673

187,320

102,827

非流動資産合計

 

2,072,550

2,080,463

2,147,196

資産合計

 

5,313,445

5,240,353

4,985,690

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

注記

前連結会計年度期首

(2018年4月1日)

前連結会計年度

(2019年3月31日)

当連結会計年度

(2020年3月31日)

負債及び資本

 

 

 

 

流動負債

 

 

 

 

社債、借入金及び

その他の金融負債

9,10,35

531,206

459,548

769,099

営業債務及びその他の債務

8,10,35

801,154

862,174

824,030

未払法人所得税

 

27,251

27,024

28,994

契約負債

24

914,697

875,294

835,465

引当金

19

202,797

215,475

199,496

その他の流動負債

21

188,121

157,273

151,657

流動負債合計

 

2,665,228

2,596,790

2,808,742

非流動負債

 

 

 

 

社債、借入金及び

その他の金融負債

9,10,35

734,621

637,204

601,770

繰延税金負債

16

6,738

4,012

7,318

退職給付に係る負債

20

142,242

154,105

145,890

引当金

19

20,546

47,583

58,173

その他の非流動負債

21

79,334

71,964

73,718

非流動負債合計

 

983,483

914,870

886,871

負債合計

 

3,648,711

3,511,660

3,695,614

資本

36

 

 

 

資本金

22

265,608

265,608

265,608

資本剰余金

22

185,937

185,302

49,667

自己株式

 

4,081

5,572

5,374

利益剰余金

22

801,838

869,238

886,307

その他の資本の構成要素

30

117,968

96,987

22,133

親会社の所有者に帰属する

持分合計

 

1,367,271

1,411,564

1,218,343

非支配持分

30

297,462

317,128

71,732

資本合計

 

1,664,733

1,728,693

1,290,076

負債及び資本合計

 

5,313,445

5,240,353

4,985,690

 

②【連結損益計算書】

 

 

 

(単位:百万円)

 

注記

 前連結会計年度

(自 2018年4月1日

 至 2019年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2019年4月1日

 至 2020年3月31日)

売上収益

24

4,078,344

4,041,376

売上原価

 

3,309,351

3,331,339

売上総利益

 

768,992

710,036

販売費及び一般管理費

25

538,210

583,874

持分法による投資損益

17

10,937

12,898

その他の収益(注)1

26

64,472

67,751

その他の費用

26

105,621

236,350

事業利益(△は損失)

 

200,570

29,538

金融収益

28

7,650

11,616

金融費用

28

13,161

14,738

税引前利益(△は損失)

 

195,059

32,660

法人所得税費用

16

57,671

139,945

当期利益

 

137,388

107,284

当期利益の帰属:

 

 

 

親会社の所有者

 

110,271

87,123

非支配持分

 

27,117

20,161

 

 

 

 

1株当たり当期利益(親会社の所有者に帰属)

29

 

 

基本的1株当たり当期利益

 

328.52(円)

259.39(円)

希薄化後1株当たり当期利益

 

327.97(円)

259.06(円)

(注)1.注記「3.重要な会計方針 (14)事業利益」に記載のとおり、その他の収益には受取配当金が含まれる。

前連結会計年度及び当連結会計年度における受取配当金の金額は、それぞれ11,647百万円、12,096百万円である。

 

③【連結包括利益計算書】

 

 

 

(単位:百万円)

 

注記

 前連結会計年度

(自 2018年4月1日

 至 2019年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2019年4月1日

 至 2020年3月31日)

当期利益

 

137,388

107,284

その他の包括利益

 

 

 

純損益に振り替えられることのない項目

 

 

 

FVTOCIの金融資産の公正価値変動額

10,30

12,753

50,873

確定給付制度の再測定

20,30

6,996

23,201

持分法適用会社におけるその他の包括利益

17,30

178

24

純損益に振り替えられることのない項目合計

 

19,928

74,098

純損益に振り替えられる可能性のある項目

 

 

 

キャッシュ・フロー・ヘッジ

30,35

893

1,713

ヘッジコスト

30,35

242

639

在外営業活動体の換算差額

30

4,724

25,106

持分法適用会社におけるその他の包括利益

17,30

8,828

941

純損益に振り替えられる可能性のある項目

合計

 

5,239

26,517

その他の包括利益(税引後)

 

25,167

100,616

当期包括利益

 

112,220

6,668

 

 

 

 

当期包括利益の帰属:

 

 

 

親会社の所有者

 

85,577

8,201

非支配持分

 

26,642

14,869

 

④【連結持分変動計算書】

 

 

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

注記

親会社の所有者に帰属する持分

非支配持分

資本合計

 

資本金

資本剰余金

自己株式

利益剰余金

その他の

資本の構成要素

合計

2018年4月1日残高

 

265,608

185,937

4,081

830,057

118,015

1,395,537

298,327

1,693,865

会計方針の変更

 

 

 

 

28,219

47

28,266

865

29,131

修正再表示後の残高

 

265,608

185,937

4,081

801,838

117,968

1,367,271

297,462

1,664,733

当期利益

 

 

 

 

110,271

 

110,271

27,117

137,388

その他の包括利益

30

 

 

 

 

24,693

24,693

474

25,167

当期包括利益合計

 

 

 

 

110,271

24,693

85,577

26,642

112,220

利益剰余金への振替

 

 

 

 

3,712

3,712

 

自己株式の取得

 

 

 

2,116

 

 

2,116

 

2,116

自己株式の処分

 

 

22

1

 

 

24

 

24

配当金

23

 

 

 

41,974

 

41,974

6,348

48,323

非支配持分に付与されたプット・オプション

 

 

689

 

 

 

689

548

1,238

非支配持分との取引等

 

 

33

 

 

 

33

60

27

その他

 

 

1,381

623

2,816

 

2,059

1,115

943

所有者との取引額合計

 

635

1,491

39,157

41,284

6,976

48,261

2019年3月31日残高

 

265,608

185,302

5,572

869,238

96,987

1,411,564

317,128

1,728,693

当期利益

 

 

 

 

87,123

 

87,123

20,161

107,284

その他の包括利益

30

 

 

 

 

95,324

95,324

5,291

100,616

当期包括利益合計

 

 

 

 

87,123

95,324

8,201

14,869

6,668

利益剰余金への振替

 

 

 

 

22,287

22,287

 

自己株式の取得

 

 

 

14

 

 

14

 

14

自己株式の処分

 

 

57

467

 

 

524

 

524

配当金

23

 

 

 

47,016

 

47,016

5,866

52,883

非支配持分に付与されたプット・オプション

 

 

11,214

 

 

 

11,214

8,912

20,127

非支配持分との取引等

32

 

146,568

 

 

1,816

148,385

259,449

407,835

その他

 

 

337

253

750

 

1,341

3,862

5,204

所有者との取引額合計

 

135,634

198

47,766

1,816

185,019

260,265

445,285

2020年3月31日残高

 

265,608

49,667

5,374

886,307

22,133

1,218,343

71,732

1,290,076

 

⑤【連結キャッシュ・フロー計算書】

 

 

 

(単位:百万円)

 

注記

 前連結会計年度

(自 2018年4月1日

 至 2019年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2019年4月1日

 至 2020年3月31日)

営業活動によるキャッシュ・フロー

 

 

 

税引前利益(△は損失)

 

195,059

32,660

減価償却費、償却費及び減損損失

 

202,789

323,967

金融収益及び金融費用

 

7,234

2,324

持分法による投資損益(△は益)

 

10,937

12,898

有形固定資産及び無形資産売却損益

(△は益)

 

41,218

978

有形固定資産及び無形資産除却損

 

6,519

7,842

営業債権の増減額(△は増加)

 

34,863

65,082

契約資産の増減額(△は増加)

 

115,185

46,447

棚卸資産及び前渡金の増減額(△は増加)

 

17,229

39,162

営業債務の増減額(△は減少)

 

51,014

27,859

契約負債の増減額(△は減少)

 

33,589

34,185

引当金の増減額(△は減少)

 

45,522

12,559

退職給付に係る負債の増減額(△は減少)

 

2,162

126

南アフリカプロジェクトに係る

補償資産の増減額(△は増加)

12

110,615

131,777

その他

26

15,464

8,715

小計

 

465,759

504,051

利息の受取額

 

5,149

7,218

配当金の受取額

26

15,232

14,903

利息の支払額

 

8,074

10,444

法人所得税の支払額

 

57,718

63,164

営業活動によるキャッシュ・フロー

 

420,349

452,564

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

注記

 前連結会計年度

(自 2018年4月1日

 至 2019年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2019年4月1日

 至 2020年3月31日)

投資活動によるキャッシュ・フロー

 

 

 

有形固定資産及び無形資産の取得による支出

 

224,263

246,291

有形固定資産及び無形資産の売却による収入

 

43,509

31,133

投資(持分法で会計処理される投資を含む)の取得による支出

 

8,547

13,924

投資(持分法で会計処理される投資を含む)の売却及び償還による収入

 

26,975

23,981

子会社の取得による支出

 

28,733

子会社の売却による収入

 

1,652

短期貸付金の純増減額(△は増加)

 

417

201

長期貸付けによる支出

 

2,669

807

長期貸付金の回収による収入

 

1,165

237

その他

 

2,377

7,015

投資活動によるキャッシュ・フロー

 

161,869

239,566

財務活動によるキャッシュ・フロー

 

 

 

短期借入金等の純増減額(△は減少)

60,613

19,800

長期借入れによる収入

7,039

65,341

長期借入金の返済による支出

68,439

45,506

社債の償還による支出

30,000

65,000

非支配持分からの払込による収入

 

1,749

19

非支配持分からの子会社持分取得による支出

13,908

親会社の所有者への配当金の支払額

23

41,888

46,933

非支配持分への配当金の支払額

 

7,781

5,837

債権流動化による収入

169,271

145,264

債権流動化の返済による支出

218,519

192,502

リース負債の返済による支出

17,135

23,256

その他

 

4,684

2,332

財務活動によるキャッシュ・フロー

 

271,002

204,452

現金及び現金同等物に係る為替変動の影響額

 

3,478

10,153

現金及び現金同等物の増減額(△は減少)

 

16,001

1,608

現金及び現金同等物の期首残高

299,237

283,235

現金及び現金同等物の期末残高

283,235

281,626

 

【連結財務諸表注記】

1.報告企業

三菱重工業株式会社(以下、「当社」という。)は日本において設立された企業である。当社の連結財務諸表は当社及びその連結子会社(以下、「当社グループ」という。)により構成されている。当社グループは「パワー」、「インダストリー&社会基盤」及び「航空・防衛・宇宙」の3つの事業ドメインを基軸として、多種多様な製品の開発、製造、販売及びサービスの提供等を行っている。

 

2.作成の基礎

(1)IFRSに準拠している旨

当社グループは連結財務諸表規則第1条の2に掲げる「指定国際会計基準特定会社」の要件を満たすことから、同第93条の規定により、IFRSに準拠して連結財務諸表を作成している。

本連結財務諸表は、2020年6月26日に当社取締役社長 泉澤清次によって承認されている。

 

(2)表示通貨

本報告書の連結財務諸表は当社の機能通貨である日本円で表示している。別段の記載がない限り、百万円を表示単位とし、単位未満の金額は切り捨てている。

 

(3)測定の基礎

当社グループの連結財務諸表は、注記「3.重要な会計方針」に記載している金融商品及び確定給付負債(資産)等を除き、取得原価を基礎として作成している。

 

(4)未適用の基準書及び解釈指針

連結財務諸表の公表の承認日までに新設又は改訂が行われた新基準書及び新解釈指針のうち、当社グループの連結財務諸表に重要な影響を与えるものはない。

 

(5)見積り及び判断の利用

当社グループの経営者は、IFRSに準拠した連結財務諸表を作成するにあたり、会計方針の適用、資産及び負債、収益及び費用の測定並びに報告期間の末日における偶発負債の開示に関する会計上の重要な判断、見積り及び仮定の設定を行っている。見積り及び仮定は、過去の経験及び利用可能な情報を用いた経営者による最善の判断に基づいているが、将来の実績値と異なる可能性がある。見積り及び仮定は継続して見直しており、見直しによる影響は、見直しを行った期間又はそれ以降の期間において認識している。

会計方針の適用に際して行った当社グループの連結財務諸表上で認識する金額に重要な影響を与える判断に関する情報は以下のとおりである。

・連結の範囲(注記「3.重要な会計方針 (1)連結の基礎」)

・開発から生じた無形資産の認識(注記「3.重要な会計方針 (8)無形資産」)

・収益の認識と測定(注記「3.重要な会計方針 (13)収益」)

 

当社グループの連結財務諸表に重要な影響を与える可能性のある判断及び見積りは以下のとおりである。

・非金融資産の回収可能価額(注記「3.重要な会計方針 (10)非金融資産の減損」)

・引当金の測定(注記「3.重要な会計方針 (11)引当金」)

・確定給付制度債務の測定(注記「3.重要な会計方針 (12)退職後給付」)

・繰延税金資産の回収可能性(注記「3.重要な会計方針 (17)法人所得税」)

 

(6)会計方針の変更

(IFRS第16号「リース」の適用)

当社グループは、当連結会計年度よりIFRS第16号「リース」(以下、「IFRS第16号」という。)を適用している。IFRS第16号では、契約で取り決めた対価の支払いと引き換えに、特定の資産の使用を支配する権利を、一定期間にわたり移転する契約をリースと定義している。また、IFRS第16号では、借手のリースを原則としてオンバランス処理する単一の会計モデルが導入され、借手は原資産を使用する権利を表す使用権資産と、リース料を支払う義務を表すリース負債を認識することが求められる。IFRS第16号適用後の当社グループのリース取引に係る会計方針は注記「3.重要な会計方針(9)リース」に記載のとおりである。

 

当社グループでは、IFRS第16号を適用するにあたり、上記方針を各リース契約の締結時に遡って適用する方針を選択した。これに伴い、比較情報である前連結会計年度の財務数値を修正再表示している。また、開示期間前の当該修正による累積的影響は、前連結会計年度期首の純資産で修正している。

なお、当社グループは、IFRS第16号適用開始日前のリース取引の判定に関する実務上の便法を採用している。従って、適用開始日前に締結された契約が、リース、又はリースを含んだ契約であるか否かについては、従前のIAS第17号に基づく判定を引き継いでいる。また、適用開始日前に締結されたセール・アンド・リースバック取引については従前の処理を継続している。他方、適用開始日以降に締結、又は変更された契約については、IFRS第16号の定義に従い、契約時点において当該取引がリース、又はリースを含んだ契約であるか否かを判定することとしている。

IFRS第16号の適用が2018年4月1日以前の連結財務諸表に与える影響額は、連結持分変動計算書において、「会計方針の変更」として表示している。当社グループにはIFRS第16号の適用により影響を受ける重要な貸手のリースはない。

 

(連結財務諸表への影響)

IFRS第16号の適用が2018年4月1日及び2019年3月31日時点の連結財政状態計算書に与える主な影響は次のとおりである。

適用開始日(2018年4月1日)

(単位:百万円)

 

 

IAS第17号に基づく報告額

(2018年4月1日)

調整

IFRS第16号に基づく報告額

(2018年4月1日)

流動資産

 

 

 

棚卸資産

748,574

748,574

その他の流動資産

214,992

△29

214,962

非流動資産

 

 

 

有形固定資産

773,186

△3,022

770,163

無形資産

103,023

△19

103,003

使用権資産

55,195

55,195

繰延税金資産

121,138

12,564

133,703

資産 調整額合計

 

64,689

 

流動負債

 

 

 

社債、借入金及び

その他の金融負債

517,537

13,669

531,206

引当金

202,797

202,797

その他の流動負債

188,121

188,121

非流動負債

 

 

 

社債、借入金及び

その他の金融負債

656,129

78,491

734,621

引当金

18,747

1,798

20,546

その他の非流動負債

79,474

△139

79,334

資本

 

 

 

利益剰余金

830,057

△28,219

801,838

その他の資本の構成要素

118,015

△47

117,968

非支配持分

298,327

△865

297,462

負債及び資本 調整額合計

 

64,689

 

 

前連結会計年度(2019年3月31日)

(単位:百万円)

 

 

IAS第17号に基づく報告額

(2019年3月31日)

調整

IFRS第16号に基づく報告額

(2019年3月31日)

流動資産

 

 

 

棚卸資産

739,252

567

739,820

その他の流動資産

222,420

△29

222,390

非流動資産

 

 

 

有形固定資産

784,849

△7,621

777,228

無形資産

107,799

5,331

113,131

使用権資産

90,335

90,335

繰延税金資産

124,464

9,046

133,511

資産 調整額合計

 

97,630

 

流動負債

 

 

 

社債、借入金及び

その他の金融負債

444,116

15,431

459,548

引当金

216,531

△1,056

215,475

その他の流動負債

161,717

△4,444

157,273

非流動負債

 

 

 

社債、借入金及び

その他の金融負債

532,961

104,243

637,204

引当金

43,859

3,723

47,583

その他の非流動負債

72,103

△139

71,964

資本

 

 

 

利益剰余金

888,541

△19,302

869,238

その他の資本の構成要素

96,998

△10

96,987

非支配持分

317,943

△814

317,128

負債及び資本 調整額合計

 

97,630

 

 

前連結会計年度(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日)の連結損益計算書に与える主な影響は、次のとおりである。

(単位:百万円)

 

 

IAS第17号に基づく報告額

調整

IFRS第16号に基づく報告額

売上原価

3,310,210

△859

3,309,351

販売費及び一般管理費

541,714

△3,503

538,210

その他の収益

64,503

△31

64,472

その他の費用

115,135

△9,514

105,621

事業利益

186,724

13,846

200,570

金融費用

11,749

1,411

13,161

法人所得税費用

54,153

3,518

57,671

当期利益

128,471

8,916

137,388

 

 

 

 

当期利益の帰属

 

 

(単位:百万円)

親会社の所有者

101,354

8,916

110,271

非支配持分

27,116

0

27,117

 

 

 

 

1株当たり当期利益(親会社の所有者に帰属)

 

(単位:円)

基本的1株当たり当期利益

301.95

26.56

328.52

希薄化後1株当たり当期利益

301.44

26.52

327.97

 

前連結会計年度(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日)の連結キャッシュ・フロー計算書に与える主な影響は、次のとおりである。

(単位:百万円)

 

 

IAS第17号に基づく報告額

調整

IFRS第16号に基づく報告額

営業活動によるキャッシュ・フロー

 

 

 

税引前利益

182,624

12,435

195,059

減価償却費、償却費及び

減損損失

198,761

4,028

202,789

金融収益及び金融費用

5,824

1,410

7,234

引当金の増減額(△は減少)

46,578

△1,056

45,522

その他

△15,480

16

△15,464

利息の支払額

△6,664

△1,410

△8,074

営業活動によるキャッシュ・フロー

調整額合計

 

15,425

 

財務活動によるキャッシュ・フロー

 

 

 

リース負債の返済による支出

△17,135

△17,135

その他

△6,394

1,710

△4,684

財務活動によるキャッシュ・フロー

調整額合計

 

△15,425

 

 

3.重要な会計方針

(1)連結の基礎

① 子会社

子会社とは、当社グループにより支配されている企業を指す。支配とは投資先に対するパワーを有し、投資先への関与により生じるリターンの変動に晒され、かつ投資先に対するパワーを通じてリターンに影響を及ぼす能力を有している状態を意味する。

子会社の財務諸表は、支配開始日から支配終了日までの間、連結財務諸表に含めている。子会社が適用する会計方針が当社の適用する会計方針と異なる場合には、当該連結子会社の財務諸表を調整している。グループ会社間の債権債務残高、取引高及びグループ会社間取引によって発生した未実現損益は連結財務諸表の作成にあたり消去している。

 

② 関連会社及び共同支配企業(持分法適用会社)

関連会社とは、当社グループが財務及び営業の方針決定に対して重要な影響力を有しているものの、支配又は共同支配を有していない企業を指す。

共同支配企業とは、契約上の取決めにより当社グループを含む複数の当事者が共同して支配をしており、その活動に関連する財務上及び営業上の決定に際して、支配を共有する当事者の一致した合意を必要としており、かつ、当社グループが当該取決めの純資産に対する権利を有している企業を指す。

関連会社及び共同支配企業への投資は、持分法を適用して会計処理している(以下、「持分法適用会社」という。)。持分法適用会社に関するのれんは投資の帳簿価額に含めており、償却していない。持分法適用会社に対する投資が減損している可能性が示唆されている場合には、投資全体の帳簿価額(のれんを含む)について、単一の資産として減損の評価を行っている。

なお、持分法の適用に際し、持分法適用会社となる関連会社又は共同支配企業が適用する会計方針が当社グループの適用する会計方針と異なる場合には、当該関連会社又は共同支配企業の財務諸表を調整の上、持分法を適用している。また、持分法適用会社の一部は、共同出資者の意向等により、決算日を当社グループの決算日に統一することが実務上不可能である。このような会社については、決算日の差異により生じる期間の重要な取引又は事象については必要な調整を行った上で持分法を適用している。

 

(2)企業結合

企業結合は、取得法を適用して会計処理している。取得対価は、被取得企業の支配と交換に譲渡した資産、引き受けた負債及び当社グループが発行する資本持分の取得日の公正価値の合計として測定される。取得に直接起因する取引費用は、発生時に費用として処理し、被取得企業における識別可能資産及び負債は、取得日の公正価値で認識している。

のれんは、取得日時点で測定した被取得企業に対する取得対価の公正価値から、取得日時点における識別可能な取得資産及び引受負債の純認識額を控除した額として測定している。取得対価の公正価値が取得資産及び引受負債の純認識額よりも小さかった場合には、純利益として認識している。当該企業結合にあたって、当社グループから移転した企業結合の対価に、条件付対価契約から生じる資産又は負債が含まれる場合、条件付対価は、取得日の公正価値で測定され、上述の取得対価の一部として含まれる。

非支配持分の測定は、主として、被取得企業の識別可能純資産に対する非支配持分の比例割合に基づく方法を採用している。

 

(3)外貨換算

外貨建取引は、取引日の為替レート又は当該レートに近似するレートで当社及び当社の子会社の機能通貨に換算している。

報告期間の末日における外貨建貨幣性資産及び負債は、報告期間の末日の為替レートで換算している。

換算又は決済により生じる為替差額は純損益として認識している。ただし、後述するFVTOCIの金融資産から生じる換算差額については、その他の包括利益として認識している。

在外営業活動体の資産及び負債については報告期間の末日の為替レート、収益及び費用については為替レートの著しい変動がない限り、期中平均為替レートを用いて日本円に換算している。

在外営業活動体の財務諸表の換算から生じる為替差額はその他の包括利益で認識している。なお、在外営業活動体の処分時には、その他の資本の構成要素に認識した累積的換算差額を純損益に振替えている。

 

(4)金融商品

金融商品は、当社グループが金融商品の契約当事者となった日に認識している。なお、通常の方法で購入した金融資産は取引日において認識している。

① 非デリバティブ金融資産

非デリバティブ金融資産のうち、負債性金融商品については、すべて以下の要件を満たすため償却原価で測定している。

・契約上のキャッシュ・フローを回収するために金融資産を保有することを目的とする事業モデルに基づいて金融資産が保有されている。

・金融資産の契約条件により、元本及び元本残高に対する利息の支払のみであるキャッシュ・フローが特定の日に生じる。

償却原価で測定する金融資産は、当初認識後、実効金利法を適用した償却原価により測定している。

資本性金融商品については公正価値で測定している。

非デリバティブ金融資産は、当初認識時に、純損益を通じて公正価値で測定する場合を除き、公正価値に取引費用を加算した額で測定している。ただし、重要な金融要素を含まない営業債権は取引価格で当初測定している。

公正価値で測定する金融資産は、純損益を通じて公正価値で測定しなければならない売買目的で保有する資本性金融商品を除き、個々の資本性金融商品ごとに、純損益を通じて公正価値で測定する(Fair Value Through Profit or Loss(以下、「FVTPL」という。))か、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する(Fair Value Through Other Comprehensive Income(以下、「FVTOCI」という。))かを決定している。FVTOCIの金融資産に指定した場合、当該指定の事後の取消は認められていない。

当初認識時において、FVTOCIの金融資産に指定した資産については、当初認識後の公正価値の変動額をその他の包括利益として認識している。FVTOCIの金融資産の認識を中止した場合、又は公正価値が著しく下落した場合には、その他の資本の構成要素に累積された金額を利益剰余金に振り替えている。FVTOCIの金融資産からの配当金は原則として、純損益として認識している。

金融資産から生じるキャッシュ・フローに対する契約上の権利が消滅した場合、又は、金融資産を譲渡し、かつ、当該金融資産の所有にかかるリスクと経済価値を実質的にすべて移転している場合に、当該金融資産の認識を中止している。

 

② 非デリバティブ金融負債

非デリバティブ金融負債は、償却原価で測定される金融負債に分類している。償却原価で測定される金融負債は、当初認識時に、公正価値から取引費用を控除した額で測定している。

当初認識後は、実効金利法を適用した償却原価により測定している。

非デリバティブ金融負債の契約中に特定された債務が免責、取消し、又は失効となった場合、非デリバティブ金融負債の認識を中止している。

 

③ デリバティブ取引及びヘッジ会計

当社グループは、為替リスク及び金利リスクをヘッジする目的で、為替予約、通貨スワップ契約、金利スワップ契約等のデリバティブを利用している。

デリバティブ取引は、契約が締結された日の公正価値で当初認識し、関連する取引費用は発生時に費用として認識している。当初認識後は、公正価値で測定し、キャッシュ・フロー・ヘッジのヘッジ手段として指定する場合を除き、公正価値の変動額を純損益として認識している。ヘッジ会計の適用にあたっては、ヘッジ開始時に、ヘッジ関係、リスク管理目的及び戦略について、公式に指定並びに文書化を行っている。当該文書には、ヘッジ手段、ヘッジ対象、ヘッジするリスクの性質、及びヘッジの有効性を判定する方法が記載されており、ヘッジ関係が将来に向けて有効であるかどうかを継続的に評価している。

 

当社グループでは、ヘッジ会計の要件を満たす為替及び金利関連のデリバティブ取引についてキャッシュ・フロー・ヘッジを適用している。

キャッシュ・フロー・ヘッジにおけるヘッジ手段として指定したデリバティブ取引の公正価値の変動額のうち、有効部分はその他の包括利益として認識し、非有効部分は直ちに純損益として認識している。

なお、通貨スワップ契約にキャッシュ・フロー・ヘッジを適用する場合には、通貨ベーシス・スプレッドを除く部分をヘッジ手段として指定し、通貨ベーシス・スプレッド部分に関しては、公正価値の変動額を、ヘッジコストとして、その他の包括利益を通じてその他の資本の構成要素に認識している。

その他の資本の構成要素に累積されたキャッシュ・フロー・ヘッジは、ヘッジ対象のキャッシュ・フローが損益に影響を及ぼす期間と同一の期間において、純損益に振り替えている。ただし、ヘッジ対象が非金融資産の取得である場合、非金融資産の当初の取得原価の修正として処理している。

また、期間に関連したヘッジ対象をヘッジする目的で実施したデリバティブ取引についてヘッジコストを認識した場合には、その他の資本の構成要素に累積されたヘッジコストの累計額を、ヘッジ手段からのヘッジ調整が純損益に影響を与える可能性のある期間にわたって、規則的かつ合理的な基準で純損益に振り替えている。

なお、予定取引の発生が高いとは言えなくなった場合、ヘッジ会計を中止し、さらに発生が見込まれなくなった場合には、その他の資本の構成要素に累積された金額を純損益に振り替えている。

 

④ 金融資産の減損

償却原価で測定する金融資産については、報告期間の末日ごとに、当該資産に係る信用リスクが当初認識時点から著しく増加しているかどうかを判定している。著しく信用リスクが増加している場合には、全期間の予想信用損失と同額の損失評価引当金を認識し、著しい信用リスクの増加が認められない場合には、12か月の予想信用損失と同額の損失評価引当金を認識している。

ただし、営業債権及び契約資産については、信用リスクの当初認識時点からの著しい増加の有無にかかわらず、全期間の予想信用損失と同額で損失評価引当金を認識している。

信用リスクの著しい増加を示す客観的証拠としては、債務者による支払不履行又は滞納、当社グループが債務者に対して、そのような状況でなければ実施しなかったであろう条件で行った債権の回収期限の延長、債務者又は発行企業が破産する兆候等が上げられる。なお、損失評価引当金の繰入額は、純損益で認識している。

 

(5)現金及び現金同等物

現金及び現金同等物は、手許現金、随時引き出し可能な預金及び容易に換金可能であり、かつ、価値の変動について僅少なリスクしか負わない短期投資からなる。短期投資とは、取得日から3ヶ月以内に償還期限の到来するものを指す。

 

(6)棚卸資産

棚卸資産は、原価と正味実現可能価額のうちいずれか低い金額で測定している。原価とは購入原価、加工費、及び棚卸資産が現在の場所と状態に至るまでに発生したすべての費用を含めた金額である。正味実現可能価額とは、通常の営業過程における見積売価から、完成までの見積原価及び販売に要する見積費用を控除した金額である。

棚卸資産の評価方法は以下のとおりである。

商品及び製品・・・・・主として移動平均法

仕掛品・・・・・・・・主として個別法

原材料及び貯蔵品・・・主として移動平均法

 

(7)有形固定資産

有形固定資産は、原価モデルを採用し、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除した額で表示している。取得原価には資産の取得に直接関連する費用及び解体、除去及び設置していた場所の原状回復費用を含めている。土地等の償却を行わない資産を除き,有形固定資産は見積耐用年数にわたり、定額法で減価償却を行っている。

主な有形固定資産の見積耐用年数は以下のとおりである。

建物及び構築物    2年-60年

機械装置及び運搬具  2年-20年

工具、器具及び備品  2年-20年

減価償却方法、見積耐用年数及び残存価額は、連結会計年度末において見直しを行い、必要に応じて改定している。

 

(8)無形資産

無形資産については、原価モデルを採用し、無形資産を取得原価から償却累計額及び減損損失累計額を控除した金額で表示している。無形資産の償却は、見積耐用年数にわたって定額法で償却している。主な無形資産の見積耐用年数は以下のとおりである。

ソフトウェア         3年-10年

企業結合で認識した技術    7年-20年

企業結合で認識した顧客関係  2年-13年

その他            3年-15年

耐用年数を確定できない無形資産については、取得原価から減損損失累計額を控除した金額で表示している。

当社グループの開発活動で発生した費用は、以下のすべての条件を満たしたことを立証できる場合にのみ、資産計上している。

・使用又は売却できるように無形資産を完成させることの技術上の実行可能性

・無形資産を完成させ、さらにそれを使用又は売却するという企業の意図

・無形資産を使用又は売却できる能力

・無形資産が蓋然性の高い将来の経済的便益を創出する方法

・無形資産の開発を完成させ、さらにそれを使用又は売却するために必要となる、適切な技術上、財務上及びその他の資源の利用可能性

・開発期間中の無形資産に起因する支出を、信頼性をもって測定できる能力

なお、上記の資産計上の要件を満たさない開発費用及び研究活動に関する支出は、発生時に費用処理している。償却方法、見積耐用年数及び残存価額は、連結会計年度末において見直しを行い、必要に応じて改定している。

 

(9)リース

① 貸手としてのリース

契約上、資産の所有に伴う実質的なすべてのリスクと経済価値を借手に移転するリースは、ファイナンス・リースとして分類している。ファイナンス・リース以外のリースは、オペレーティング・リースとして分類している。

ファイナンス・リースに基づく借手からの受取額は、リースに係る純投資額を「営業債権及びその他の債権」として計上し、未獲得利益はリース期間にわたり純投資額に対して一定の利子率で配分し、その帰属する年度に認識している。オペレーティング・リースに係る受取リース料は、リース期間にわたり定額法で認識している。

 

② 借手としてのリース

借手としてのリースは、原則としてオンバランス処理することとし、リース開始日において、原資産を使用する権利を表す使用権資産と、リース料を支払う義務を表すリース負債を認識している。当社グループでは使用権資産とリース負債を次のとおり測定している。

なお、残存リース期間が12ヶ月以内の短期リース及び原資産が少額のリースについては、認識の免除規定を適用している。

・使用権資産

使用権資産は、リース負債の当初測定額に、当初直接コスト、前払リース料等を調整した取得原価で測定している。当初認識後は原価モデルを適用し、減価償却累計額及び減損損失累計額を控除した額で測定している。

なお、使用権資産は耐用年数又はリース期間の終了時のいずれか短い期間にわたり定額法にて償却している。

・リース負債

リース負債は、リースの開始日により認識し、未払リース料の現在価値で測定している。現在価値の算定に用いる割引率は、リースの計算利子率を適用しているが、計算利子率を容易に算定できない場合には当社グループの追加借入利子率を用いている。なお、各契約に原資産を購入するオプションやリース期間の延長、解約のオプションが付与されていて、そのオプションを行使する見通しに変化が生じた場合には、リース負債を再測定している。

当社グループは、連結財政状態計算書において、「使用権資産」は他の資産とは区分して表示し、リース負債は「社債、借入金及びその他の金融負債」に含めて表示している。

 

(10)非金融資産の減損

有形固定資産及び無形資産については、報告期間の末日に減損の兆候の有無を判定している。減損の兆候がある場合には、当該資産の回収可能価額を見積もり、減損テストを行っている。のれん及び耐用年数を確定できない無形資産については、年に一度定期的に減損テストを行うほか、減損の兆候がある場合にはその都度、減損テストを行っている。

回収可能価額は、資産又は資金生成単位の処分費用控除後の公正価値と使用価値のいずれか高い金額としている。使用価値は、資産又は資金生成単位から生じると見込まれる将来キャッシュ・フローの現在価値として算定している。資金生成単位は、他の資産又は資産グループのキャッシュ・インフローから概ね独立したキャッシュ・インフローを生成する最小の識別可能な資産グループであり、個別の資産について回収可能価額の見積りが不可能な場合に、当該資産が属する資金生成単位の回収可能価額を算定している。資産又は資金生成単位の回収可能価額が帳簿価額を下回った場合、資産又は資金生成単位の帳簿価額を回収可能価額まで減額している。

また、のれんを除く減損損失を認識した非金融資産については、減損損失が戻入れとなる可能性について、報告期間の末日に再評価を行っている。

 

(11)引当金

過去の事象の結果として、現在の法的債務又は推定的債務が存在し、当該債務を決済するために経済的便益をもつ資源の流出が必要となる可能性が高く、その債務の金額を信頼性をもって見積もることができる場合、引当金を認識している。その際、債務の決済までの期間が長期となると想定され、貨幣の時間価値が重要な場合には、決済時に予測される支出額の現在価値により引当金を測定している。

また、当社グループが引当金を決済するために必要な支出の一部又は全部の補填を期待できる時には、補填の受取りがほぼ確実な場合に限り、補填は別個の資産として認識している。

なお、引当金の繰入と外部からの補填を同じ報告期間において認識した場合には、連結損益計算書においては、両者を純額で表示している。

 

(12)退職後給付

当社グループは、従業員の退職後給付制度として、退職一時金及び年金制度を設けている。これらの制度は確定給付制度と確定拠出制度に大別される。それぞれの制度に係る会計方針は次のとおりである。

① 確定給付制度

確定給付制度については、制度ごとに、従業員が過年度及び当年度において提供したサービスの対価として獲得した将来給付額を見積もり、確定給付制度債務の現在価値を算定する。そして当該債務の決済に用いられる制度資産の公正価値を控除した金額を確定給付負債(資産)として認識している。この計算における資産計上額は、制度からの返還又は将来掛金の減額という利用可能な将来の経済的便益の現在価値を上限としている。確定給付制度債務の現在価値は、予測単位積増方式により算定しており、割引率は将来の給付支払の見積り時期に対応した連結会計年度末における優良社債の市場利回りを参照して決定している。

勤務費用及び確定給付負債(資産)の純額に係る純利息費用は純損益として認識し、確定給付負債(資産)の再測定はその他の包括利益として認識し、直ちに利益剰余金に振替えている。

 

② 確定拠出制度

確定拠出制度の退職給付に係る掛金は、従業員がサービスを提供した時点で費用として純損益で認識している。

 

(13)収益

当社グループでは、IFRS第9号に基づく利息及び配当収益等を除き、以下の5ステップアプローチに基づき、顧客への財やサービスの移転との交換により、その権利を得ると見込む対価を反映した金額で収益を認識している。

ステップ1:顧客との契約を識別する。

ステップ2:契約における履行義務を識別する。

ステップ3:取引価格を算定する。

ステップ4:取引価格を契約における別個の履行義務へ配分する。

ステップ5:履行義務を充足した時点で(又は充足するに応じて)収益を認識する。

収益は、経済的便益が当社グループに流入する可能性が高く、その金額が信頼性をもって測定できる範囲において、その支払を受ける時点にかかわらず認識し、契約上の支払条件を考慮の上、税金控除後の受領した又は受領可能な対価の公正価値で測定している。

また、顧客との契約獲得のための増分コスト及び契約に直接関連する履行コストのうち、回収可能であると見込まれる部分について資産として認識し、その後関連する財やサービスの顧客への移転に合わせて規則的に償却している。契約獲得のための増分コストとは、顧客との契約を獲得するために発生したコストで、当該契約を獲得しなければ発生しなかったであろうものを指す。

当社グループの収益認識の要件は以下のとおりである。

① 製品の販売

物品の販売からの収益については、顧客が当該物品に対する支配を獲得する物品の引渡時点において主として履行義務が充足されると判断しており、通常は物品の引渡時点で認識している。物品の販売からの収益は、顧客との契約において約束した対価から、返品、値引き、割戻し及び第三者のために回収した税金等を控除した金額で測定している。

 

② 役務の提供・工事契約

契約で約束した財又はサービスに対する支配を契約期間にわたって顧客へ移転する役務の提供契約又は工事契約については、履行義務の完全な充足に向けての進捗度を測定することにより収益を認識している。進捗度は、履行義務の充足を描写する方法により測定しており、主に、履行義務の充足のために発生したコストが、当該履行義務の充足のための予想される総コストに占める割合に基づき見積もっている。

 

(14)事業利益

連結損益計算書における「事業利益」は、当社グループの業績を継続的に比較・評価することに資する指標として表示している。「事業利益」は「売上収益」から「売上原価」、「販売費及び一般管理費」及び「その他の費用」を控除し、「持分法による投資損益」及び「その他の収益」を加えたものである。

「その他の収益」及び「その他の費用」は、受取配当金、固定資産売却損益、固定資産減損損失等から構成されている。当社グループが保有する株式及び出資金のうち、他社との協業など事業運営上の必要性から長期間にわたり継続保有するものに係る受取配当金は、事業の成果として事業利益に含めて表示している。なお、受取配当金は、当社グループの受領権が確定した時点で認識している。

 

(15)金融収益及び金融費用

「金融収益」、「金融費用」は、受取利息、支払利息、為替差損益、デリバティブ損益(その他の包括利益で認識される損益を除く)等から構成されている。受取利息、支払利息は実効金利法を用いて発生時に認識している。

 

(16)政府補助金

政府補助金は、当社グループが以下の双方についての合理的な保証を得た時点で認識している。

・当社グループの活動、状態等が補助金受領に際しての付帯条件に反しないこと

・補助金が当社グループに支払われること

収益に関する補助金は、関連費用から補助金を控除して表示している。

 

(17)法人所得税

法人所得税は、当期税金及び繰延税金で構成されており、企業結合の当初認識に関連するもの、直接資本又はその他の包括利益で認識されるものを除き、純損益として認識している。

当期税金は、税務当局に対する納付又は税務当局から還付が予想される金額として測定している。当該税額の算定は、報告期間の末日までに制定又は実質的に制定された税率及び税法に従って行っている。

繰延税金は、会計上の資産及び負債の帳簿価額と、関連する税務上の簿価との差額により生じる一時差異、繰越欠損金及び税額控除に関して認識している。繰延税金資産は、将来減算一時差異を利用できるだけの課税所得が稼得される可能性が高い範囲内で認識している。

繰延税金負債は、原則としてすべての将来加算一時差異について認識している。ただし、子会社及び関連会社に対する投資並びに共同支配企業に対する持分に係る将来加算一時差異のうち、解消時期をコントロールでき、かつ予測可能な期間内に一時差異が解消しない可能性が高い場合には認識していない。また、のれんの当初認識において生じる将来加算一時差異についても、繰延税金負債を認識していない。

繰延税金資産は各報告期間の末日に見直し、繰延税金資産の全額又は一部が使用できるだけの十分な課税所得が稼得されない可能性が高い部分について減額している。他方、未認識の繰延税金資産についても各報告期間の末日に再評価し、将来の課税所得により繰延税金資産が回収される可能性が高くなった場合には、回収可能な範囲内で認識している。

繰延税金資産及び負債は、報告期間の末日までに制定又は実質的に制定されており、当該一時差異が解消すると見込まれる期間に適用されると予想される税率及び税法によって測定している。

繰延税金資産及び負債は、当期税金資産と当期税金負債を相殺する法律上強制力のある権利を有し、かつ同一の税務当局によって同一の納税主体に課されている場合、相殺している。

法人所得税の不確実な税務ポジションについて、税法上の解釈に基づき還付又は納付が発生する可能性が高い場合には、合理的な見積額を資産又は負債として認識している。

 

4.事業セグメント

(1)報告セグメントの概要

当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、当社の取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものである。

当社グループは、各事業が有する顧客、市場、コア技術、事業戦略の共通性を踏まえた事業ドメインを置き、各事業ドメインは、取り扱う製品・サービスについて、国内及び海外の包括的な戦略を立案し、事業活動を展開している。したがって、当社グループは事業ドメインを基礎とした製品・サービス別のセグメントから構成されており、「パワー」「インダストリー&社会基盤」「航空・防衛・宇宙」の3つを報告セグメントとしている。

なお、各報告セグメントに属する主要な製品・サービスは下記のとおりである。

 

パワー

火力発電システム(GTCC、スチームパワー)、原子力機器(軽水炉、原子燃料サイクル・新分野)、風力発電機器、航空機用エンジン、コンプレッサ、環境プラント、舶用機械

インダストリー&社会基盤

物流機器、ターボチャージャ、エンジン、冷熱製品、カーエアコン、製鉄機械、船舶、交通システム、化学プラント、環境設備、機械システム、工作機械

航空・防衛・宇宙

民間航空機、防衛航空機、飛しょう体、艦艇、特殊車両、特殊機械(魚雷)、宇宙機器

 

(2)報告セグメントごとの売上収益、利益又は損失、その他の項目の金額の算定方法

報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、注記「3.重要な会計方針」における記載と同一である。報告セグメント間の売上収益は、第三者間取引価格に基づいている。

 

(3)報告セグメントごとの売上収益、利益又は損失、その他の項目の金額に関する情報

前連結会計年度(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日)

 

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

報告セグメント

その他

(注)1

合計

調整額

(注)2

連結

 

パワー

インダストリー&

社会基盤

航空・

防衛・宇宙

売上収益

 

 

 

 

 

 

 

 

外部顧客からの売上収益

1,514,804

1,866,575

675,672

4,057,053

21,290

4,078,344

4,078,344

セグメント間の内部売上収益

又は振替高

10,303

41,295

1,904

53,504

50,370

103,874

103,874

1,525,108

1,907,871

677,577

4,110,557

71,661

4,182,218

103,874

4,078,344

セグメント利益(注)3

133,196

70,753

28,230

175,719

39,156

214,876

14,305

200,570

金融収益

 

 

 

 

 

 

 

7,650

金融費用

 

 

 

 

 

 

 

13,161

税引前利益

 

 

 

 

 

 

 

195,059

その他の項目

 

 

 

 

 

 

 

 

減価償却費及び償却費

42,861

51,187

29,982

124,030

6,263

130,294

5,364

135,658

減損損失

1,263

658

61,459

63,382

2,081

65,463

700

66,163

持分法による投資損益

8,187

2,036

10,223

1,668

11,891

954

10,937

 

(注)1.「その他」の区分は、報告セグメントに含まれないアセットビジネス等を含んでいる。

2.セグメント利益の調整額は、報告セグメントに帰属しない収益及び費用△14,305百万円である。

上記調整額には、特定のセグメントに紐付かない全社基盤的な研究開発費や社全体の事業に係る株式からの配当等が含まれる。

3.セグメント利益は、事業利益で表示している。

 

当連結会計年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)

 

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

報告セグメント

その他

(注)1

合計

調整額

(注)2

連結

 

パワー

インダストリー&

社会基盤

航空・

防衛・宇宙

売上収益

 

 

 

 

 

 

 

 

外部顧客からの売上収益

1,579,397

1,734,475

703,862

4,017,736

23,640

4,041,376

4,041,376

セグメント間の内部売上収益

又は振替高

10,896

43,619

1,122

55,638

51,550

107,189

107,189

1,590,293

1,778,095

704,985

4,073,374

75,190

4,148,565

107,189

4,041,376

セグメント利益(注)3

144,383

54,883

208,792

9,524

6,565

2,958

26,579

29,538

金融収益

 

 

 

 

 

 

 

11,616

金融費用

 

 

 

 

 

 

 

14,738

税引前利益(△は損失)

 

 

 

 

 

 

 

32,660

その他の項目

 

 

 

 

 

 

 

 

減価償却費及び償却費

47,085

57,015

27,082

131,184

1,970

133,154

11,485

144,639

減損損失

717

258

177,563

178,538

178,538

833

179,372

持分法による投資損益

8,299

699

7,600

4,552

12,153

745

12,898

 

(注)1.「その他」の区分は、報告セグメントに含まれないアセットビジネス等を含んでいる。

2.セグメント利益の調整額は、報告セグメントに帰属しない収益及び費用△26,579百万円である。

上記調整額には、特定のセグメントに紐付かない全社基盤的な研究開発費や社全体の事業に係る株式からの配当等が含まれる。

3.セグメント利益は、事業利益で表示している。

 

(4)製品及びサービスごとの情報

製品及びサービスの区分が報告セグメントと同一であるため、記載を省略している。

 

(5)地域市場別の内訳

① 外部顧客からの売上収益

 

 

(単位:百万円)

 

 前連結会計年度

(自 2018年4月1日

  至 2019年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2019年4月1日

  至 2020年3月31日)

日本

1,877,497

1,944,758

アメリカ

627,167

663,779

アジア

737,650

700,385

欧州

418,514

374,459

中南米

132,015

131,706

アフリカ

91,304

60,379

中東

123,721

91,267

その他

70,473

74,640

合計

4,078,344

4,041,376

(注)1.外部顧客からの売上収益は顧客の所在地を基礎とし、地理的近接度により国又は地域に分類している。

2.各区分に属する主な国又は地域

(1)アジア…中国、インドネシア、タイ、韓国、インド、台湾、シンガポール、フィリピン、ベトナム、香港、マレーシア、バングラデシュ、マカオ

(2)欧州……ドイツ、イギリス、ウズベキスタン、フランス、オランダ、スペイン、ポーランド、イタリア、ロシア、ギリシャ、ハンガリー、トルクメニスタン、オーストリア、スウェーデン、ベルギー、デンマーク、ウクライナ、フィンランド

(3)中南米…メキシコ、ブラジル、パナマ、トリニダード・トバゴ、ドミニカ共和国

(4)アフリカ…南アフリカ、リベリア、エジプト、ケニア、チュニジア

(5)中東……サウジアラビア、カタール、アラブ首長国連邦、トルコ、イラク

(6)その他…カナダ、オーストラリア

 

② 非流動資産

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(2019年3月31日)

当連結会計年度

(2020年3月31日)

日本

969,767

896,361

海外合計

255,281

280,209

合計

1,225,048

1,176,570

(注)1.金融商品、持分法で会計処理される投資、繰延税金資産及び退職給付に係る資産を含んでいない。

 

(6)主要な顧客に関する情報

外部顧客への売上収益のうち、連結損益計算書の売上収益の10%以上を占める相手先がないため、記載を省略している。

 

5.現金及び現金同等物

現金及び現金同等物の内訳は以下のとおりである。

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(2019年3月31日)

当連結会計年度

(2020年3月31日)

現金及び預金

277,971

280,141

現金同等物

5,264

1,485

合計

283,235

281,626

現金及び現金同等物はいずれも償却原価で測定する金融資産に分類している。

 

6.営業債権及びその他の債権

営業債権及びその他の債権の内訳は以下のとおりである。

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(2019年3月31日)

当連結会計年度

(2020年3月31日)

受取手形及び売掛金

619,376

549,903

その他

98,037

62,072

合計

717,414

611,976

営業債権及びその他の債権は、その他に含まれるリース債権を除き、いずれも償却原価で測定する金融資産に分類している。

上記のうち、12ヵ月を超えて回収される営業債権及びその他の債権は、前連結会計年度末、当連結会計年度末において、それぞれ14,630百万円21,650百万円である。

 

7.その他の金融資産

(1)その他の金融資産の内訳

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(2019年3月31日)

当連結会計年度

(2020年3月31日)

FVTPLの金融資産

 

 

デリバティブ資産(注)1

8,229

6,716

FVTOCIの金融資産

 

 

株式・出資金

422,622

364,883

償却原価で測定する金融資産

 

 

預入期間が3ヶ月を超える定期預金

13,328

17,010

その他

28,889

31,466

 合計

473,069

420,078

 

 

 

流動資産

25,180

28,539

非流動資産

447,888

391,538

 合計

473,069

420,078

(注)1.FVTPLのデリバティブ資産

デリバティブ資産には、ヘッジ手段として指定したものが含まれており、その公正価値変動のうち有効部分については、その他の包括利益として認識している。

 

(2)FVTOCIに指定した株式・出資金

当社グループが保有する株式及び出資金は主として取引先との取引関係の維持、強化を目的としたものである。
本目的で保有している株式及び出資金について、当社グループでは、公正価値の事後的な変動をその他の包括利益に表示することを選択している。

 

① 当社グループがFVTOCIの金融資産として指定した株式・出資金の内訳

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(2019年3月31日)

当連結会計年度

(2020年3月31日)

市場性あり(注)1

309,606

213,123

市場性なし(注)2

113,016

151,759

合計

422,622

364,883

(注)1.市場性のあるFVTOCI指定銘柄

各連結会計年度における、市場性のある主なFVTOCI指定銘柄は次のとおりである。

 

前連結会計年度(2019年3月31日)

 

(単位:百万円)

銘柄

公正価値

三菱商事㈱

51,315

東海旅客鉄道㈱

38,112

東京海上ホールディングス㈱

27,167

キリンホールディングス㈱

17,114

三菱自動車工業㈱

12,891

コカ・コーラボトラーズジャパンホールディングス㈱

11,015

三菱電機㈱

10,700

スズキ㈱

9,980

関西電力㈱

9,784

AGC㈱

7,936

 

当連結会計年度(2020年3月31日)

 

(単位:百万円)

銘柄

公正価値

三菱商事㈱

38,252

東海旅客鉄道㈱

25,675

東京海上ホールディングス㈱

25,080

三菱電機㈱

10,041

コカ・コーラボトラーズジャパンホールディングス㈱

8,681

関西電力㈱

7,215

三菱自動車工業㈱

6,708

三菱地所㈱

6,144

AGC㈱

5,470

日本郵船㈱

5,277

 

2.市場性のないFVTOCI指定銘柄

市場性のない銘柄は主に原子力関連銘柄、建設関連銘柄、及び化学プラント関連銘柄である。

原子力関連銘柄の主な銘柄としては、日本原燃㈱、Orano S.A.がある。前連結会計年度末及び当連結会計年度末における、原子力関連銘柄の公正価値合計はそれぞれ39,220百万円、36,617百万円である。

また、建設関連銘柄の主な銘柄としては、新菱冷熱㈱がある。前連結会計年度末及び当連結会計年度末における、建設関連銘柄の公正価値合計はそれぞれ1,257百万円、39,943百万円である。

化学プラント関連銘柄の主な銘柄としては、日本トリニダードメタノール㈱、Amjad Oman Investment Holding LLC、Shama Development Holding LLCがある。前連結会計年度末及び当連結会計年度末における、化学プラント関連銘柄の公正価値合計はそれぞれ21,321百万円、25,438百万円である。

 

なお、注1、2で銘柄や産業を開示しているもの以外に、個別に重要な銘柄や特定の産業等への投資の集中はない。

 

② FVTOCIの金融資産からの受取配当金

各連結会計年度に認識されたFVTOCIの金融資産からの受取配当金は以下のとおりである。

 

 

(単位:百万円)

 

 前連結会計年度

(自 2018年4月1日

  至 2019年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2019年4月1日

  至 2020年3月31日)

期中に認識を中止した投資に係る受取配当金

1,512

554

報告期間の末日現在で保有している投資に係る受取配当金

10,134

11,542

合計

11,647

12,096

 

③ 認識を中止したFVTOCIの金融資産

各連結会計年度に認識を中止したFVTOCIの金融資産に係る認識中止日現在の公正価値及び利得又は損失の累計額並びに利益剰余金への振替額は以下のとおりである。

 

 

(単位:百万円)

 

 前連結会計年度

(自 2018年4月1日

  至 2019年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2019年4月1日

  至 2020年3月31日)

認識中止日現在の公正価値

18,895

27,542

累積利得(△は損失)

5,615

7,854

 

その他の資本の構成要素として認識されていた累積利得又は損失は、公正価値が著しく下落した場合又は認識を中止した場合に、その他の資本の構成要素から利益剰余金に振り替えている。利益剰余金に振り替えた累積利得又は損失は、主に取引関係の見直しを理由とする売却等により認識を中止した投資、及び公正価値が著しく下落した投資に係るものであり、前連結会計年度、当連結会計年度において、それぞれ2,250百万円、68百万円である。

 

8.営業債務及びその他の債務

営業債務及びその他の債務の内訳は以下のとおりである。

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(2019年3月31日)

当連結会計年度

(2020年3月31日)

支払手形及び買掛金

682,668

655,208

電子記録債務

124,393

122,791

その他

55,113

46,030

合計

862,174

824,030

営業債務及びその他の債務はいずれも償却原価で測定する金融負債に分類している。

 

9.社債、借入金及びその他の金融負債

(1)社債、借入金及びその他の金融負債の内訳

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(2019年3月31日)

当連結会計年度

(2020年3月31日)

償却原価で測定する金融負債

 

 

社債(注)1

205,000

140,000

コマーシャル・ペーパー

85,000

短期借入金(注)2,3

170,124

64,744

長期借入金(注)2,3

289,989

308,553

その他

99,800

104,808

FVTPLの金融負債

 

 

デリバティブ負債(注)4

9,860

12,778

債権流動化に伴う支払債務(注)5

140,405

94,233

非支配株主の持つ

プット・オプションに係る負債

51,974

426,066

リース負債

129,595

134,684

 合計

1,096,752

1,370,870

 

 

 

流動負債

459,548

769,099

非流動負債

637,204

601,770

 合計

1,096,752

1,370,870

 

(注)1.社債発行の概要

会社名

銘柄

発行

年月日

前連結会計年度

(2019年3月31日)

(百万円)

当連結会計年度

(2020年3月31日)

(百万円)

利率

(%)

償還期限

三菱重工業㈱

 

 

 

 

 

第24回無担保社債

2009.12.9

50,000

1.482%

2019.12.9

第26回無担保社債

2013.9.4

15,000

15,000

0.877%

2023.9.4

第27回無担保社債

2014.9.3

15,000

0.243%

2019.9.3

第28回無担保社債

2014.9.3

25,000

25,000

0.381%

2021.9.3

第29回無担保社債

2014.9.3

30,000

30,000

0.662%

2024.9.3

第30回無担保社債

2015.9.2

10,000

10,000

0.221%

2020.9.2

第31回無担保社債

2015.9.2

10,000

10,000

0.630%

2025.9.2

第32回無担保社債

2016.8.31

20,000

20,000

0.050%

2021.8.31

第33回無担保社債

2016.8.31

10,000

10,000

0.240%

2026.8.31

第34回無担保社債

2017.8.29

10,000

10,000

0.104%

2022.8.29

第35回無担保社債

2017.8.29

10,000

10,000

0.330%

2027.8.27

合計

205,000

140,000

 

 

2.借入金の利率及び返済期限

当連結会計年度における「短期借入金」、及び「長期借入金」の加重平均利率は、それぞれ0.29%及び1.08%である。

「長期借入金」の返済期限は2020年~2032年である。

 

3.担保付借入

借入契約の締結にあたり、担保を供している借入金の金額は前連結会計年度末、当連結会計年度末において、それぞれ1,592百万円、312百万円である。

担保に供している資産の内訳は次のとおりである。

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(2019年3月31日)

当連結会計年度

(2020年3月31日)

有形固定資産

878

753

棚卸資産

1,231

242

合計

2,110

996

担保権は、財務制限条項に抵触した場合、又は借入契約に不履行がある場合に行使される。

 

4.FVTPLのデリバティブ

デリバティブ負債にはヘッジ手段として指定したものが含まれており、その公正価値変動のうち有効部分については、その他の包括利益として認識している。

 

5.債権流動化に係る支払債務

当社グループでは、資金調達の一つの手段として、債権流動化契約による営業債権等の現金化を行っている。

当連結会計年度末時点で支払期日が到来しておらず、負債認識している流動化契約について、契約締結時に適用された割引率は通常の借入契約の際に適用される金利を踏まえて計算されている。なお、当該流動化債権の支払期日は2020年~2023年である。

債権流動化契約により第三者に譲渡した債権のうち、債務者が支払いを行わない場合に、当社グループに遡及的な支払義務が生じるような流動化資産については、認識の中止の要件を満たさないことから、認識の中止は行っていない。

また、契約資産に係る債権も第三者に譲渡しているが、こちらも認識の中止の要件を満たさないため、認識の中止は行っていない。

認識の中止の要件を満たさずに譲渡した営業債権の残高は、前連結会計年度末及び当連結会計年度末において、それぞれ13,816百万円及び13,489百万円であり、連結財政状態計算書上、「営業債権及びその他の債権」に含めて表示している。

同じく、認識の中止の要件を満たさずに譲渡した契約資産の残高は、前連結会計年度末及び当連結会計年度末において、それぞれ117,428百万円及び75,225百万円であり、連結財政状態計算書上、「契約資産」に含めて表示している。

 

(2)財務活動に係る負債の調整表

前連結会計年度(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日)

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

2018年

4月1日

帳簿価額

キャッシュ

・フロー

非資金取引

2019年

3月31日

帳簿価額

公正価値

変動

外貨換算

新規契約

その他の

増減

(注)1

社債

235,000

△30,000

205,000

コマーシャル・ペーパー(注)2

短期借入金

229,584

△60,613

82

1,071

170,124

長期借入金

348,586

△61,400

2,801

1

289,989

債権流動化に伴う支払債務

189,793

△49,248

△140

140,405

リース負債

101,127

△17,135

△435

43,360

2,677

129,595

非支配株主の持つプット・オプションに係る負債

53,363

△1,389

51,974

その他の負債(注)3

36,526

△2,637

△529

33,359

合計

1,193,982

△221,035

△1,389

2,309

43,360

3,220

1,020,449

 

当連結会計年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

2019年

4月1日

帳簿価額

キャッシュ

・フロー

非資金取引

2020年

3月31日

帳簿価額

公正価値

変動

外貨換算

新規契約

その他の

増減

(注)1

社債

205,000

△65,000

140,000

コマーシャル・ペーパー(注)2

85,000

85,000

短期借入金

170,124

△104,800

△677

97

64,744

長期借入金

289,989

19,835

△1,336

64

308,553

債権流動化に伴う支払債務

140,405

△47,237

△95

1,160

94,233

リース負債

129,595

△23,256

△2,926

16,481

14,790

134,684

非支配株主の持つプット・オプションに係る負債

51,974

△13,534

△19,429

△743

407,800

426,066

その他の負債(注)3

33,358

△2,914

16

30,460

合計

1,020,449

△151,909

△19,429

△5,779

424,281

16,130

1,283,743

(注)1.非資金取引の「その他の増減」には、子会社又は他の事業に対する支配の獲得又は喪失から生じる増減を含めている。

2.コマーシャル・ペーパーに関して生じたキャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書上、財務活動によるキャッシュ・フローの「短期借入金等の純増減額(△は減少)」に含まれている。

3.本表上、「その他の負債」に区分した負債に関して生じたキャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書上、財務活動によるキャッシュ・フローの「その他」に含まれている。

 

10.公正価値測定

(1)公正価値の算定方法

金融資産及び金融負債の公正価値の算定方法は次のとおりである。

① 現金及び現金同等物、営業債権及びその他の債権、営業債務及びその他の債務、債権流動化に伴う支払債務

満期もしくは決済までの期間が短いため、帳簿価額が公正価値の近似値となっていることから、当該帳簿価額によっている。

 

② 社債及び借入金

短期借入金及びコマーシャル・ペーパーは短期間で決済されるため、帳簿価額が公正価値の近似値となっていることから、当該帳簿価額によっている。

市場性のある社債の公正価値は市場価格によっている。市場性のない社債及び長期借入金の公正価値は、同一の残存期間で同条件の借入を行う場合の金利に基づき、予測将来キャッシュ・フローを現在価値に割り引くことにより算定している。

 

③ その他の金融資産、その他の金融負債

市場性のある株式及び出資金の公正価値は市場価格によっている。市場性のない株式及び出資金の公正価値は、主に類似企業比較法により、類似業種企業のPBR(株価純資産倍率)を用いて算定している。デリバティブ資産及び負債については、為替予約取引は報告期間の末日の先物為替相場に基づき算定し、金利スワップについては、報告期間の末日における金利を基に将来予測されるキャッシュ・フローを現在価値に割り引いて算定している。

 

④ 非支配株主の持つプット・オプションに係る負債

子会社の非支配株主に付与した非支配持分に対するプット・オプションは、将来の行使価格の現在価値を金融負債として当初認識し、同額を主として資本剰余金の控除項目として処理している。また、当初認識後は実効金利法に基づく償却原価で測定するとともに、その事後的な変動額を資本剰余金として認識している。プット・オプションの公正価値は、将来キャッシュ・フローを割り引く方法に基づき計算している。

 

(2)連結財政状態計算書において公正価値で測定した金融資産及び金融負債

公正価値を測定するために用いる評価技法へのインプットは、市場における観察可能性に応じて以下のいずれかに分類される。

レベル1:活発な市場における同一の資産又は負債の市場価格

レベル2:レベル1以外の、直接又は間接的に観察可能な価格で構成されたインプット

レベル3:観察可能な市場データに基づかないインプット

① 公正価値で測定する資産及び負債の測定値の内訳は以下のとおりである。

 

前連結会計年度(2019年3月31日)

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

レベル1

レベル2

レベル3

合計

資産:

 

 

 

 

株式及び出資金

309,606

113,016

422,622

デリバティブ

7,631

598

8,229

 合計

309,606

7,631

113,614

430,852

負債:

 

 

 

 

デリバティブ

7,549

2,311

9,860

 合計

7,549

2,311

9,860

 

当連結会計年度(2020年3月31日)

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

レベル1

レベル2

レベル3

合計

資産:

 

 

 

 

株式及び出資金

213,123

151,759

364,883

デリバティブ

5,673

1,042

6,716

 合計

213,123

5,673

152,802

371,600

負債:

 

 

 

 

デリバティブ

12,778

12,778

 合計

12,778

12,778

 

公正価値で測定する金融資産は、連結財政状態計算書上「その他の金融資産」に流動・非流動に区分して計上している。同様に公正価値で測定する金融負債は「社債、借入金及びその他の金融負債」に流動・非流動に区分して計上している。

レベル間の振替が行われた金融資産・負債の有無は報告期間の末日ごとに判断している。前連結会計年度及び当連結会計年度において、レベル間の振替が行われた金融資産・負債はない。

 

② レベル3に分類した資産及び負債の公正価値測定の増減は以下のとおりである。

 

前連結会計年度(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日)

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

2018年

4月1日残高

購入

その他の包括利益

FVTOCI金融資産の

公正価値変動額

売却

その他

2019年

3月31日残高

株式及び出資金

122,681

2,432

△5,020

△5,883

△1,193

113,016

 

デリバティブ資産・負債については重要な増減は生じていない。

 

当連結会計年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

2019年

4月1日残高

購入

その他の包括利益

FVTOCI金融資産の

公正価値変動額

売却

その他

(注)1

2020年

3月31日残高

株式及び出資金

113,016

4,555

△856

△1,344

36,389

151,759

(注)1.「その他」には、当社グループの影響力の低下を踏まえ、当連結会計年度に認識された「持分法で会計処理される投資」からの振替額を含めている。

 

デリバティブ資産・負債については重要な増減は生じていない。

 

レベル3に分類された金融商品については、財務部門責任者により承認された評価方針及び手続きに従い、評価を実施している。

このうち、市場性のない資本性金融商品は、類似公開会社比較法、割引キャッシュ・フロー法等の評価技法を用いて測定している。類似公開会社比較法の重要な観察可能でないインプットは、類似企業のPBR(株価純資産倍率)であり、評価額はPBRの上昇(低下)により増加(減少)する。PBRは、前連結会計年度は0.8倍から2.5倍、当連結会計年度は0.6倍から2.4倍の範囲に分布している。割引キャッシュ・フロー法の重要な観察可能でないインプットとしては適用割引率があり、評価額は割引率の上昇(低下)により減少(増加)する。割引率は、前連結会計年度は6.4%~11.4%、当連結会計年度は5.9%~9.9%を適用している。

 

なお、レベル3に分類される金融資産・負債について、観察可能でないインプットを他の合理的に考え得る代替的な仮定に変更した場合にも、公正価値の著しい増減は見込まれていない。

 

(3)公正価値で測定されない金融資産及び金融負債

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(2019年3月31日)

当連結会計年度

(2020年3月31日)

帳簿価額

公正価値

帳簿価額

公正価値

社債

205,000

207,354

140,000

141,026

長期借入金

289,989

291,460

308,553

307,215

 

本表に含まれていない償却原価で測定する金融資産及び金融負債、非支配株主の持つプット・オプションに係る負債、債権流動化に伴う支払債務及びリース債権は、帳簿価額が公正価値と近似している。なお、公正価値測定のうち、社債はレベル2、その他のものはレベル3に分類している。

 

11.棚卸資産

棚卸資産の内訳は以下のとおりである。

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(2019年3月31日)

当連結会計年度

(2020年3月31日)

商品及び製品

177,331

185,731

仕掛品

351,435

354,106

原材料及び貯蔵品

138,735

131,459

資産計上した契約コスト

72,318

54,930

合計

739,820

726,228

 

棚卸資産には、報告期間の末日から払出・売却までの期間が12カ月を超える見込みのものが、前連結会計年度末及び当連結会計年度末において、それぞれ131,577百万円及び91,023百万円含まれている。

前連結会計年度及び当連結会計年度において費用として認識した棚卸資産の評価減の金額は、それぞれ8,223百万円及び24,703百万円である。この評価減の金額には、SpaceJet事業に関する棚卸資産の評価減が含まれている。SpaceJet事業において費用として認識した棚卸資産の評価減の金額は、前連結会計年度及び当連結会計年度において、それぞれ172百万円及び22,033百万円である。

なお、棚卸資産に含まれている契約コストについては注記「24.売上収益」に記載のとおりである。

 

12.南アフリカプロジェクトに係る補償資産

当社及び株式会社日立製作所(以下、「日立」という。)は、2014年2月1日(以下、「分割効力発生日」という。)に両社の火力発電システムを主体とする事業を、当社の連結子会社である三菱日立パワーシステムズ株式会社(以下、「MHPS」という。)に分社型吸収分割により承継させ、事業統合を行った。

上記事業統合の一環として、南アフリカ共和国における日立の連結子会社であるHitachi Power Africa Proprietary Limited(以下、「HPA」という。)等が2007年に受注したMedupi及びKusile両火力発電所向けボイラ建設プロジェクト(以下、「南アPJ」という。)に関する資産・負債並びに顧客等との契約上の地位及びこれに基づく権利・義務を、HPAから当社の連結子会社であるMitsubishi Hitachi Power Systems Africa Proprietary Limited(以下、「MHPSアフリカ」という。)が譲渡を受けた(以下「南ア資産譲渡」という。)。

南ア資産譲渡に係る契約においては、分割効力発生日より前の事象に起因する偶発債務及び同日時点において既に発生済みの請求権につき日立及びHPAが責任を持ち、分割効力発生日以降の事業遂行につきMHPS及びMHPSアフリカが責任を持つことを前提に、分割効力発生日時点に遡ったプロジェクト工程と収支見積りの精緻化を行い、それに基づき最終譲渡価格を決定し、暫定価格との差額を調整する旨を合意した。本契約に基づく最終譲渡価格と暫定価格の差額(譲渡価格調整金等)の日立による支払いについては、2017年7月31日の一般社団法人日本商事仲裁協会(以下、「JCAA」という。)における当社仲裁申立てを経たものの、最終的には2019年12月18日に当社と日立との間で和解に至っている。和解の概要は次のとおりである。

(1)日立の義務

当社と日立が持分を有する火力発電システムを主体とする事業会社であるMHPSの日立所有株式すべて(35%)を当社に引き渡す。

・現金2,000億円を2020年3月に当社に支払う。

(2)当社の義務

・日立が有するMHPSアフリカに対する債権700億円を、2020年3月に同額で譲り受ける。

・上記(1)項の支払い及び株式譲渡の完了後速やかに、JCAAにて係属中の仲裁事件の請求を取り下げる。

・上記(1)項の支払い及び株式譲渡の完了をもって、南アPJの承継に関して当社グループが日立に対して有するその他の債権を放棄する。

(3)その他

上記(1)項の株式譲渡には複数の国での独占禁止法当局の認可取得が必要であるため、日立と当社は、和解契約締結後速やかに上記仲裁手続の停止を共同でJCAAに申し立てる。

当連結会計年度末の「南アフリカプロジェクトに係る補償資産」には、上記(1)項に相当する金額より2020年3月に日立より支払われた2,000億円を差し引いた4,078億円を計上している。一方、前連結会計年度末においては、その時点で見込まれたプロジェクト損失を基準として測定された金額を計上していた。

「南アフリカプロジェクトに係る補償資産」は、2020年4月以降にMHPS株式の受領をもって全額回収する予定である。なお、当連結会計年度以降、南アPJ収支の変動は、「南アフリカプロジェクトに係る補償資産」の加減ではなく当社グループの損益に計上される。

13.有形固定資産

有形固定資産の帳簿価額の増減、取得原価、減価償却累計額及び減損損失累計額は以下のとおりである。

(1)帳簿価額

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

建物及び

構築物

機械装置

及び運搬具

工具、器具

及び備品

土地

建設仮勘定

合計

前連結会計年度期首

(2018年4月1日)

318,632

207,548

44,925

151,717

47,342

770,163

取得

2,864

18,482

2,905

88

111,106

135,446

減価償却費(注)1

△19,724

△53,620

△21,339

△94,682

減損損失(注)2

△2,132

△9,222

△1,329

△54

△6,541

△19,279

科目振替

20,780

48,550

26,587

34

△88,635

7,316

売却目的保有への振替

△1,592

△237

△18

△648

△2,495

売却又は処分

△5,763

△4,800

△680

△2,602

△5,587

△19,434

換算差額

927

352

210

93

132

1,715

その他の増減

1,288

400

△384

148

△2,976

△1,523

前連結会計年度

(2019年3月31日)

315,282

207,453

50,877

148,778

54,839

777,228

取得

1,843

19,647

2,443

1,137

123,043

148,115

減価償却費(注)1

△20,361

△52,764

△25,896

△99,021

減損損失(注)2

△861

△2,758

△1,222

△728

△5,571

科目振替

22,270

72,663

28,913

1,098

△125,481

△534

売却目的保有への振替

△1,019

△600

△256

△16

△1,892

売却又は処分

△3,922

△12,175

△853

△592

△1,381

△18,925

換算差額

△1,736

△3,051

△659

△360

△346

△6,153

その他の増減

△283

4,095

△273

61

△3,924

△325

当連結会計年度

(2020年3月31日)

311,211

232,511

53,072

150,104

46,020

792,920

 

(2)取得原価

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

建物及び

構築物

機械装置

及び運搬具

工具、器具

及び備品

土地

建設仮勘定

合計

前連結会計年度期首

(2018年4月1日)

854,299

1,299,650

525,315

153,137

47,342

2,879,745

前連結会計年度

(2019年3月31日)

839,306

1,300,005

531,897

150,036

54,839

2,876,082

当連結会計年度

(2020年3月31日)

837,871

1,334,333

542,758

151,778

46,020

2,912,762

 

(3)減価償却累計額及び減損損失累計額

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

建物及び

構築物

機械装置

及び運搬具

工具、器具

及び備品

土地

建設仮勘定

合計

前連結会計年度期首

(2018年4月1日)

535,667

1,092,103

480,391

1,420

2,109,582

前連結会計年度

(2019年3月31日)

524,024

1,092,553

481,020

1,258

2,098,854

当連結会計年度

(2020年3月31日)

526,660

1,101,821

489,686

1,674

2,119,842

(注)1.減価償却費は連結損益計算書の「売上原価」及び「販売費及び一般管理費」に含めている。

2.減損損失の内容については、注記「15.非金融資産の減損」に記載のとおりである。

 

 

14.のれん及び無形資産

のれん及び無形資産の帳簿価額の増減、取得原価、償却累計額及び減損損失累計額は以下のとおりである。

(1)帳簿価額

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

のれん

開発資産

(注)3

企業結合

で認識した

技術

企業結合

で認識した顧客関係

ソフトウェア

その他

合計

前連結会計年度期首

(2018年4月1日)

121,563

33,188

24,816

21,967

23,031

224,565

取得

105

76,154

6,877

3,303

86,439

企業結合による取得

償却(注)1

△6,980

△7,185

△8,391

△6,315

△28,872

減損損失(注)2

△44,241

△1,096

△231

△45,569

科目振替

521

750

1,271

売却又は処分

△127

△24

△152

換算差額

△579

437

△115

△12

45

△225

その他の増減

28

△4,149

1,346

△435

△3,209

前連結会計年度

(2019年3月31日)

121,117

27,763

26,644

17,515

21,083

20,124

234,248

取得

84

88,309

10,379

3,036

101,809

企業結合による取得

4,210

8,312

851

13,374

償却(注)1

△6,866

△7,818

△7,354

△4,535

△26,574

減損損失(注)2

△116,081

△1,242

△54

△117,378

科目振替

2,073

△2,096

△23

売却又は処分

△231

△23

△255

換算差額

△911

△424

△75

△183

△504

△2,100

その他の増減

8

529

△230

307

当連結会計年度

(2020年3月31日)

124,500

19,354

17,934

25,052

16,567

203,409

 

(2)取得原価

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

のれん

開発資産

(注)3

企業結合

で認識した技術

企業結合

で認識した顧客関係

ソフトウェア

その他

合計

前連結会計年度期首

(2018年4月1日)

206,471

457,481

58,807

59,599

63,861

73,185

919,406

前連結会計年度

(2019年3月31日)

207,701

529,486

59,328

59,711

65,964

76,887

999,080

当連結会計年度

(2020年3月31日)

210,233

614,885

58,491

67,728

68,705

65,630

1,085,675

 

(3)償却累計額及び減損損失累計額

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

のれん

開発資産

(注)3

企業結合

で認識した技術

企業結合

で認識した顧客関係

ソフトウェア

その他

合計

前連結会計年度期首

(2018年4月1日)

84,907

457,481

25,619

34,782

41,894

50,154

694,839

前連結会計年度

(2019年3月31日)

86,584

501,722

32,683

42,196

44,880

56,763

764,831

当連結会計年度

(2020年3月31日)

85,732

614,885

39,137

49,794

43,652

49,063

882,265

(注)1.償却対象の無形資産償却費は、連結損益計算書の「売上原価」及び「販売費及び一般管理費」に含めている。

2.減損損失の内容については、注記「15.非金融資産の減損」に記載のとおりである。

3.事業開発の段階にあり、未だ使用可能な状態になっていないと判断される開発資産については、将来の経済的便益が流入する期間が予見可能でないと判断し、耐用年数を確定できない無形資産に分類している。

耐用年数を確定できない無形資産は、取得原価から減損損失累計額を控除した額で測定している。

 

 

15.非金融資産の減損

(1)SpaceJet事業に関連する有形固定資産、無形資産及び使用権資産等の減損

① 減損損失の金額※1

航空・防衛・宇宙セグメントに帰属するSpaceJet事業に関連する有形固定資産、無形資産及び使用権資産等につ

いて、前連結会計年度において、IFRSの規定に従って減損判定を行った結果、回収可能期間が長期に及ぶことにより、資産から見込まれる割引後将来キャッシュ・フローに基づき算定された回収可能価額が当該事業用資産の帳簿価額を下回ったため、58,386百万円※2の減損損失を計上し、また、当連結会計年度において、量産初号機の引き渡し予定時期が2021年度以降となる見通しを2020年2月に公表し、前連結会計年度までに資産認識していたものを含め当該事業用資産を減損することとした結果、176,073百万円の減損損失を計上している。減損損失については、連結損益計算書の「その他の費用」に含まれている。

なお、航空機用エンジン事業の一部の資産については、事業状況の変化を踏まえ、当連結会計年度からSpaceJet事業に含めて減損判定を行っている。

※1 上記の減損損失の金額はIFRS第16号「リース」の適用後の金額である。

※2 IFRS第16号「リース」の遡及適用によって減損損失が9,657百万円減少している。

 

② 回収可能価額の算定方法

回収可能価額はIFRSの規定に基づき算出された使用価値により測定しており、前連結会計年度において、当該使用価値は、経営者によって承認されたSpaceJetの事業計画を基礎とした将来キャッシュ・フローの見積額を、現在価値に割り引いて算定した。また、将来キャッシュ・フローの見積期間は、SpaceJetの想定販売期間に基づき2036年度までとしており、税引前割引率については12.9%を使用した。なお、想定販売期間は航空機業界の製品ライフサイクルを基に設定しており、長期に及ぶことは合理的であると判断した。事業計画期間における将来キャッシュ・フローは、リージョナルジェット市場において予測される需要予測・成長率等を基に見積もった。

また、当連結会計年度において、量産初号機の引き渡し予定時期が2021年度以降となる見通しを2020年2月に公表し、当該事業用資産を全額減損した。

 

SpaceJet事業に係る非金融資産の減損処理額

 

 

(単位:百万円)

 

 前連結会計年度

(自 2018年4月1日

  至 2019年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2019年4月1日

  至 2020年3月31日)

有形固定資産

13,679

4,032

無形資産

44,604

117,378

使用権資産

102

3,128

その他の非流動資産

51,534

合計

58,386

176,073

 

(2)その他の減損

(1)の他、当社グループは、一部の事業用資産について、当初想定していた収益性が見込まれなくなったため、帳簿価額を回収可能価額まで減損している。

なお、これらの減損損失は連結損益計算書の「その他の費用」に計上している。

 

その他の事業に係る非金融資産の減損処理額

 

 

(単位:百万円)

 

 前連結会計年度

(自 2018年4月1日

  至 2019年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2019年4月1日

  至 2020年3月31日)

有形固定資産

5,598

1,538

無形資産

964

使用権資産

1,213

1,760

合計

7,776

3,299

 

(3)のれんの減損テスト

当社グループは、重要な会計方針に記載のとおり、年に一度定期的に減損テストを行うほか、減損の兆候が表れた場合にはその都度、減損テストを行っている。当社グループののれんの総額は、前連結会計年度末、当連結会計年度末において、それぞれ121,117百万円、124,500百万円である。主なのれん帳簿価額の資金生成単位別内訳は次のとおりである。

 

主なのれん帳簿価額の資金生成単位別内訳

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(2019年3月31日)

当連結会計年度

(2020年3月31日)

物流機器

50,383

55,370

スチームパワー

24,644

25,473

GTCC

20,655

20,113

製鉄機械

17,858

16,816

 

回収可能価額は、使用価値に基づき算定している。使用価値は、過去の経験と外部からの情報を反映し、経営者が承認した事業計画と成長率を基礎としたキャッシュ・フローの見積額を現在価値に割り引いて算定しており、のれんの減損テストには資金生成単位ごとに設定した加重平均資本コストを割引率として用いている。

減損テストに使用した割引率は、前連結会計年度は3.5%~8.0%、当連結会計年度は3.6%~8.0%である。

成長率については、前連結会計年度、当連結会計年度共に0%を適用している。

前連結会計年度、当連結会計年度共に減損損失は計上していない。

 

なお、前連結会計年度においては、いずれの資金生成単位においても使用価値は帳簿価額を十分に上回っている状況であったが、当連結会計年度においては、物流機器、スチームパワー、製鉄機械について、回収可能価額と帳簿価額との差が減少している。

主要な仮定のうち、適用した成長率を不変すると、次のように割引率が変動した場合に減損損失が生じる可能性がある。

・物流機器:当連結会計年度において、回収可能価額は帳簿価額を25%程度上回っているが、仮に割引率が1.5%上昇した場合には減損損失が発生する可能性がある。

・スチームパワー:当連結会計年度において、回収可能価額は帳簿価額を24%程度上回っているが、仮に割引率が3.0%上昇した場合には減損損失が発生する可能性がある。

・製鉄機械:当連結会計年度において、回収可能価額は帳簿価額を20%程度上回っているが、仮に割引率が1.4%上昇した場合には減損損失が発生する可能性がある。

 

 

16.法人所得税

(1)繰延税金資産及び繰延税金負債

① 繰延税金資産及び繰延税金負債の発生要因別の内訳

 

前連結会計年度

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

2018年4月1日

純損益

を通じて認識

その他の包括利益

において認識

2019年3月31日

繰延税金資産

 

 

 

 

子会社及び関連会社並びに

共同支配企業に対する投資

退職給付に係る負債

64,080

3,396

3,622

71,099

引当金

42,946

8,703

51,649

減価償却超過額

22,898

△502

22,396

棚卸資産評価損

13,193

1,528

14,721

未払費用等

8,606

7,910

16,516

有形固定資産評価差額

5,796

4,136

9,932

使用権資産評価差額

12,564

△100

12,464

契約負債

22,113

△3,692

18,421

繰越欠損金

24,057

△1,598

22,458

損失評価引当金

1,792

5,444

7,237

有価証券評価損

4,827

△2,057

2,769

その他

98,825

△26,119

82

72,788

 繰延税金資産合計

321,703

△893

1,647

322,457

繰延税金負債

 

 

 

 

退職給付信託設定損益

47,429

△1,920

45,509

固定資産圧縮積立金

25,980

8,243

34,223

有価証券評価差額

46,469

△876

45,593

子会社及び関連会社並びに

共同支配企業に対する投資

8,155

1,184

9,339

減価償却超過額

5,352

2,542

7,894

特定事業再編投資損失準備金

20,520

△9,946

10,574

企業結合により識別された

無形資産

11,798

△3,480

8,318

その他

29,033

2,783

△310

31,506

 繰延税金負債合計

194,739

△593

△1,186

192,958

 

当連結会計年度

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

2019年4月1日

純損益

を通じて認識

その他の包括利益

において認識

2020年3月31日

繰延税金資産

 

 

 

 

子会社及び関連会社並びに

共同支配企業に対する投資

180,756

180,756

退職給付に係る負債

71,099

2,929

10,979

85,008

引当金

51,649

△1,291

50,358

減価償却超過額

22,396

△918

21,477

棚卸資産評価損

14,721

5,609

20,331

未払費用等

16,516

2,681

19,198

有形固定資産評価差額

9,932

8,421

18,354

使用権資産評価差額

12,464

3,239

15,704

契約負債

18,421

△4,062

14,358

繰越欠損金

22,458

△12,224

10,234

損失評価引当金

7,237

△2,146

5,091

有価証券評価損

2,769

△547

2,222

その他

72,788

32,208

△1,915

103,081

 繰延税金資産合計

322,457

215,202

8,517

546,177

繰延税金負債

 

 

 

 

退職給付信託設定損益

45,509

△1,972

43,537

固定資産圧縮積立金

34,223

△6,970

27,252

有価証券評価差額

45,593

△25,482

20,110

子会社及び関連会社並びに

共同支配企業に対する投資

9,339

14,178

△6,233

17,284

減価償却超過額

7,894

3,679

11,574

特定事業再編投資損失準備金

10,574

10,574

企業結合により識別された

無形資産

8,318

△2,324

5,994

その他

31,506

1,889

1,043

34,438

 繰延税金負債合計

192,958

8,480

△30,673

170,765

 

② 連結財政状態計算書上の繰延税金資産及び繰延税金負債

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(2019年3月31日)

当連結会計年度

(2020年3月31日)

繰延税金資産

133,511

382,729

繰延税金負債

4,012

7,318

 

③ 繰延税金資産を認識していない繰越欠損金及び将来減算一時差異

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(2019年3月31日)

当連結会計年度

(2020年3月31日)

繰越欠損金

348,455

459,070

将来減算一時差異

508,591

602,954

合計

857,046

1,062,024

 

当社グループは、繰延税金資産の認識にあたり、将来減算一時差異・繰越欠損金などの一部又は全部が、将来課税所得に対して利用できる可能性を考慮している。繰延税金資産の回収可能性の評価においては、過去の課税所得水準及び繰延税金資産が認識できる期間における将来課税所得の予測に基づき、税務便益が実現する可能性は高いと判断している。

 

④ 繰延税金資産を認識していない繰越欠損金の金額及び繰越期限

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(2019年3月31日)

当連結会計年度

(2020年3月31日)

1年目

15,101

12,051

2年目

11,711

20,604

3年目

11,394

16,672

4年目

10,431

20,058

5年目以降

299,815

389,684

合計

348,455

459,070

当該繰越欠損金の金額には、日本の地方税(住民税及び事業税)に係るものが含まれており、税率は10%未満である。

 

⑤ 繰延税金負債を認識していない投資に関する一時差異

前連結会計年度末及び当連結会計年度末現在の繰延税金負債として認識していない子会社及び関連会社の投資に関連する一時差異の総額は、それぞれ284,535百万円及び271,284百万円である。当社グループが一時差異の解消時期をコントロールでき、かつ予見可能な期間内での一時差異が解消しない可能性が高い場合には、当該一時差異に関連する繰延税金負債を認識していない。

 

(2)純損益を通じて認識される法人所得税

各連結会計年度において、純損益を通じて認識した法人所得税の内訳は、以下のとおりである。

 

 

(単位:百万円)

 

 前連結会計年度

(自 2018年4月1日

  至 2019年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2019年4月1日

  至 2020年3月31日)

当期法人所得税

 

 

当期

51,709

63,636

過年度修正

5,662

3,141

 当期法人所得税計

57,371

66,777

繰延法人所得税

 

 

一時差異の発生及び解消

5,229

△207,796

税率の変更又は新税の賦課

1,271

5

その他

△6,201

1,068

 繰延法人所得税計

300

△206,722

法人所得税合計

57,671

△139,945

 

(3)実効税率の調整

法定実効税率と平均実際負担税率との差異について、原因となった主要な項目の内訳は以下のとおりである。

 

 前連結会計年度

(自 2018年4月1日

  至 2019年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2019年4月1日

  至 2020年3月31日)

国内の法定実効税率

30.4%

30.4%

損金不算入の費用

1.2%

△13.5%

益金不算入の収益

△1.7%

6.4%

持分法による投資損益

△1.6%

11.7%

未認識の繰延税金資産の変動

6.2%

△118.1%

試験研究費税額控除

△2.5%

24.5%

子会社及び関連会社並びに共同支配企業に対する投資

0.5%

497.4%

税率変更による期末繰延税金資産の修正

0.1%

△0.6%

その他

△3.0%

△9.7%

平均実際負担税率

29.6%

428.5%

 

 

17.持分法で会計処理される投資

(1)個々には重要性のない関連会社

持分法で会計処理している個々には重要性のない関連会社に対する持分の帳簿価額の合計は、前連結会計年度末、当連結会計年度末において、それぞれ179,321百万円及び141,190百万円であり、前連結会計年度及び当連結会計年度における包括利益に対する当社グループの持分の総額は以下のとおりである。

 

 

 

(単位:百万円)

 

 前連結会計年度

(自 2018年4月1日

  至 2019年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2019年4月1日

  至 2020年3月31日)

当期純損益

7,893

11,888

その他の包括利益

△4,084

△2,843

包括利益合計

3,809

9,045

 

なお、当社グループは三菱マヒンドラ農機㈱の議決権の50%超を保有しているが、優先株式を含めた出資比率及び株主間協定の内容を踏まえ、持分法適用の関連会社としている。また、Framatome S.A.S.については、当社グループの議決権保有率が20%未満であるものの、同社の役員構成などから、当社グループの重要な影響力が認められると判断し、持分法適用の関連会社としている。

新菱冷熱㈱については、議決権の20%超を保有し、前連結会計年度においては持分法を適用していたが、当連結会計年度において同社株主と新たに締結した株主間協定の内容及び役員構成の見直しを踏まえ、当社グループの影響力が低下したと判断し、当連結会計年度において持分法適用対象から除外した。

 

(2)個々には重要性のない共同支配企業

持分法で会計処理している個々には重要性のない共同支配企業に対する持分の帳簿価額の合計は、前連結会計年度末、当連結会計年度末において、それぞれ30,608百万円及び36,379百万円であり、前連結会計年度及び当連結会計年度における包括利益に対する当社グループの持分の総額は以下のとおりである。

 

 

 

(単位:百万円)

 

 前連結会計年度

(自 2018年4月1日

  至 2019年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2019年4月1日

  至 2020年3月31日)

当期純損益

3,043

1,009

その他の包括利益

△4,922

3,760

包括利益合計

△1,878

4,770

 

 

18.リース

当社グループが借手となるリースの情報は以下のとおりである。

(1)使用権資産

使用権資産の帳簿価額、減価償却費及び増加額

(単位:百万円)

 

 

建物及び

構築物

機械装置

及び運搬具

工具、器具

及び備品

土地

その他

合計

前連結会計年度

(2019年3月31日)

 

 

 

 

 

 

期首帳簿価額

32,040

19,940

1,150

2,043

19

55,195

期末帳簿価額

62,801

23,647

1,719

2,154

12

90,335

減価償却費

7,793

3,516

409

92

9

11,821

使用権資産の増加額

38,700

5,795

1,039

139

25

45,700

当連結会計年度

(2020年3月31日)

 

 

 

 

 

 

期末帳簿価額

61,573

32,691

1,312

555

67

96,201

減価償却費

12,045

6,369

499

48

9

18,973

使用権資産の増加額

10,819

17,562

639

64

29,086

 

(2)リース負債

リース負債の返済スケジュールについては、注記「35.リスク管理に関する事項 (2)流動性リスク管理」に記載のとおりである。

 

(3)純損益に認識された金額

(単位:百万円)

 

 

前連結会計年度

(自 2018年4月1日

至 2019年3月31日)

当連結会計年度

(自 2019年4月1日

至 2020年3月31日)

リース負債に係る金利費用

1,411

2,409

短期リースに関連する費用

1,444

6,703

少額資産リースに関連する費用

15,278

15,391

使用権資産のサブリースから生じる賃貸収益

592

4,721

リース負債の測定に含めていない変動リース料に係る費用に重要性はない。

 

(4)リースに係るキャッシュ・アウトフロー

(単位:百万円)

 

 

前連結会計年度

(自 2018年4月1日

至 2019年3月31日)

当連結会計年度

(自 2019年4月1日

至 2020年3月31日)

リースに係るキャッシュ・アウトフローの合計額

35,267

47,186

 

(5)リース活動の性質

当社グループの主たるリースは、オフィスや工場として建物をリースし、事業用生産設備として機械装置をリースしている。建物のリース契約期間は10~20年、機械装置のリース契約期間は5~10年であり、契約終了後にリース期間の延長オプションを含むリース契約も存在する。

リース負債の測定においては、リース開始日に当該延長オプションを行使することが合理的に確実であるか否かを評価し、これを反映している。また、当社グループがコントロールできる範囲内にある重大な事象の発生、又は重大な状況の変化が生じた場合、当該オプションを行使することが合理的に確実であるか否かを再評価する。

(6)セール・アンド・リースバック

一部のオフィスビル(建物)や事業用生産設備(機械装置)等について、資産の流動性を高め将来における不確実性のリスク回避とより多くの資金アクセスを目的にセール・アンド・リースバックを実施している。

いずれの契約もリース契約期間は10年程度であるが、契約期間終了時の延長オプションや、購入選択権が付与されたものがある。なお、リース契約によって課された制限等の重要な付帯事項はない。

セール・アンド・リースバック取引により前連結会計年度は8,041百万円、当連結会計年度は3,014百万円それぞれキャッシュ・フローが増加している。なお、当該セール・アンド・リースバック取引から生じた利得又は損失に重要性はない。

 

 

当社グループが貸手となるリースの情報は重要性がないため記載を省略している。

 

19.引当金

引当金の増減は以下のとおりである。

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

当連結会計年度

(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)

 

受注工事

損失関連

製品・工事

保証関連

賦課金関連

その他

合計

2019年4月1日残高

108,714

103,359

12,027

38,956

263,058

期中増加額

34,534

48,514

11,594

14,728

109,372

期中減少額(目的使用)

△40,864

△35,625

△11,942

△8,099

△96,531

期中減少額(戻入)

△3,205

△10,544

△85

△4,769

△18,604

その他  (換算差額等)

444

△992

922

374

2020年3月31日残高

99,624

104,711

11,594

41,739

257,669

 

 

 

 

 

 

流動負債

99,624

80,494

11,594

7,782

199,496

非流動負債

24,216

33,957

58,173

合計

99,624

104,711

11,594

41,739

257,669

 

(1)受注工事損失関連

当社グループは、契約義務履行中の工事の損失に備えるため、未引渡工事のうち報告期間の末日現在で損失が確実視され、かつ、その金額を合理的に見積もることができる工事について、翌連結会計年度以降に発生が見込まれる損失を引当計上している。支出の時期は将来のプロジェクトの進捗等により影響を受ける。

なお、南アフリカプロジェクトに見込まれる損失については引当金を計上するとともに、日立向け請求権を「南アフリカプロジェクトに係る補償資産」(注記12)として総額で計上している。

 

(2)製品・工事保証関連

工事引渡後の製品保証費用等の支出に備えるため、過去の実績等を基礎に将来支出が見込まれる保証費用を見積もり、計上している。当該引当金は顧客からの請求等に応じて取り崩される。

 

(3)賦課金関連

当社グループが事業を行う上で、必然的に賦課される政府からの賦課金の支払見込み額を計上している。当該賦課金の支払予定時期は概ね報告期間の末日から1年内である。

 

(4)その他

その他の引当金には、資産除去債務等が含まれている。

なお、当社グループは、原子力事業を手掛けるため、放射性廃棄物である原子燃料の加工や原子炉構成材料の安全性に係る各種研究開発を行う施設等を保有しているが、現時点で解体措置などの処理処分に関する技術及び処理処分方法を規定する法令等が未整備の状況であること等の理由から、除却・解体等に必要な費用を合理的に見積もることができないものに関しては、資産除去債務を計上していない。

 

20.従業員給付

(1)退職給付

当社グループは、従業員の退職給付に備え、確定給付企業年金制度、退職一時金制度、及び確定拠出年金制度を設けている。

確定給付企業年金制度は、会社が委託金融機関に定期的に掛金を拠出することで積立を行っており、受給資格を有する従業員の退職後に、当該積立金から委託金融機関が年金を給付する。

会社は、より適切な社内意思決定を行うため、退職給付管理委員会を設置し、退職給付制度について、退職金・退職年金制度、退職給付会計、資産運用の3点について担当部門間にて情報の共有化を図ると共に、退職給付制度について総合的に検討、意見交換、協議している。

確定給付制度債務は、年金数理計算上の仮定に基づいて測定されているため、割引率等それらの仮定の変動によるリスクに晒されている。制度資産は、主に市場性のある株式、債券及びその他の利付証券から構成されており、株価及び金利の変動リスクに晒されている。

退職一時金制度は、退職者に対し一時金を支給するもので、給付は退職時の給与水準及び勤続年数に基づき算定される。退職一時金制度については、当社及び一部のグループ会社が直接退職者へ支払義務を負っている。

確定拠出年金制度は、加入を選択する従業員及び当該従業員の雇用者である会社が、加入期間にわたり掛金を拠出し、加入者自らが積立金の運用を行う制度であり、給付は受託機関が行う。

 

① 確定給付制度

(ⅰ)連結財政状態計算書で認識した負債の内訳

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(2019年3月31日)

当連結会計年度

(2020年3月31日)

確定給付制度債務の現在価値

555,177

551,642

制度資産の公正価値

465,156

424,539

 確定給付負債の純額

90,020

127,103

連結財政状態計算書上の金額

 

 

退職給付に係る負債

154,105

145,890

退職給付に係る資産

64,084

18,787

 確定給付負債の純額

90,020

127,103

 

(ⅱ)確定給付制度債務の現在価値の増減

 

 

(単位:百万円)

 

   前連結会計年度

 (自 2018年4月1日

  至 2019年3月31日)

   当連結会計年度

 (自 2019年4月1日

  至 2020年3月31日)

各年4月1日時点の残高

546,257

555,177

当期勤務費用

39,686

40,620

利息費用

3,207

2,651

再測定

 

 

人口統計上の仮定の変更により生じた数理計算上の差異

△187

△32

財務上の仮定の変更により生じた数理計算上の差異

5,007

△7,434

実績の修正により生じた数理計算上の差異

2,679

1,950

過去勤務費用

237

187

給付支払額

△39,945

△38,279

企業結合による増減額

843

その他

△1,765

△4,040

各年3月31日時点の残高

555,177

551,642

 

(ⅲ)制度資産の公正価値の増減

 

 

(単位:百万円)

 

   前連結会計年度

 (自 2018年4月1日

  至 2019年3月31日)

   当連結会計年度

 (自 2019年4月1日

  至 2020年3月31日)

各年4月1日時点の残高

477,441

465,156

利息収益

2,523

2,140

再測定

 

 

制度資産に係る収益

(制度資産に係る利息収益を除く)

△3,119

△39,697

制度への拠出(事業主によるもの)

14,638

23,921

給付支払額

△25,541

△26,216

その他

△785

△764

各年3月31日時点の残高

465,156

424,539

 

(ⅳ)制度資産の公正価値の内訳

 

前連結会計年度(2019年3月31日)

 

 

 

(単位:百万円)

 

活発な市場における

公表市場価格があるもの

活発な市場における

公表市場価格がないもの

合計

国内株式

211,101

211,101

外国株式

28,991

3,460

32,451

国内債券

45,713

45,713

外国債券

89,717

7,993

97,710

現金及び預金

17,602

17,602

生保一般勘定

16,937

16,937

その他

43,639

43,639

合計

393,124

72,031

465,156

 

当連結会計年度(2020年3月31日)

 

 

 

(単位:百万円)

 

活発な市場における

公表市場価格があるもの

活発な市場における

公表市場価格がないもの

合計

国内株式

170,052

170,052

外国株式

27,331

2,768

30,100

国内債券

37,311

37,311

外国債券

54,448

54,448

現金及び預金

41,173

41,173

生保一般勘定

17,087

17,087

その他

74,366

74,366

合計

330,316

94,222

424,539

 

制度資産合計には、確定給付企業年金制度及び退職一時金制度に対して設定した退職給付信託が含まれている。その金額は前連結会計年度末、当連結会計年度末において、それぞれ195,292百万円、152,414百万円である。

基金は、金利リスクに対するエクスポージャーをヘッジするため、金利スワップを使用する方針である。

また、金利スワップと組み合わせた負債性金融商品を用いることにより、確定給付制度債務の金利リスクに対するエクスポージャーの30%をカバーする方針である。前連結会計年度及び当連結会計年度において、基金はこの方針どおりに運営されている。

為替リスクに対するエクスポージャーは、先物為替予約を用いることにより、すべてヘッジされている。

 

(ⅴ)確定給付制度債務の現在価値算定に用いた重要な数理計算上の仮定

 

 

前連結会計年度

(2019年3月31日)

当連結会計年度

(2020年3月31日)

割引率

主として0.4%

主として0.5%

 

重要な数理計算上の仮定について、合理的に起こりうる変化に基づく感応度分析(確定給付制度債務への影響)は以下のとおりである。

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(2019年3月31日)

当連結会計年度

(2020年3月31日)

増加

減少

増加

減少

割引率が0.5%変化した場合に想定される影響

△35,188

37,845

△30,330

32,297

 

当該試算は数理計算上の仮定を割引率以外は変動させずに割引率のみ変動させた場合として算出している。なお、当該算出方法は仮定に基づく試算であるため、実際の計算ではそれ以外の変数の変動により影響を受ける場合がある。

 

(ⅵ)資産運用方針

当社グループは、将来にわたり年金及び一時金等の給付を確実に行うために、許容されるリスクの範囲内で、必要とされる収益を長期的・安定的に獲得するという観点から適切な資産構成割合を定め、債券・株式など各種の資産に幅広く分散投資している。また、制度資産の運用・財政状況や運用環境を定期的に確認し、必要に応じて見直しを行うこととしている。掛金については、法令の定め等に従い、将来にわたり年金財政の均衡を保つことができるよう3年毎に財政再計算を実施するなど定期的に拠出額の見直しを行っている。

当社グループは、本制度における給付の財源に充てるため,適正な年金数理に基づいて算定された掛金を拠出する。翌連結会計年度における確定給付制度への拠出予定額は、23,353百万円である。

 

(ⅶ)確定給付制度債務の満期分析

 

 

前連結会計年度

(2019年3月31日)

当連結会計年度

(2020年3月31日)

加重平均デュレーション(年)

13.62

11.63

 

② 確定拠出制度

前連結会計年度及び当連結会計年度において計上した確定拠出制度関連費用は、それぞれ8,994百万円

9,427百万円である。

 

(2)従業員給付費用

前連結会計年度及び当連結会計年度において計上した従業員給付費用の総額は、それぞれ791,598百万円809,971百万円である。

 

21.その他の資産・負債

(1)その他の資産の内訳

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(2019年3月31日)

当連結会計年度

(2020年3月31日)

前渡金及び前払費用

137,915

101,796

退職給付に係る資産

64,084

18,787

未収消費税等

37,335

44,568

未収法人税等

9,941

4,392

その他

160,434

139,543

合計

409,711

309,089

 

 

 

流動資産

222,390

206,261

非流動資産

187,320

102,827

合計

409,711

309,089

 

(2)その他の負債の内訳

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(2019年3月31日)

当連結会計年度

(2020年3月31日)

未払費用

106,042

98,519

政府補助金に係る負債

64,310

64,177

未払消費税等

9,353

12,877

その他

49,530

49,800

合計

229,237

225,375

 

 

 

流動負債

157,273

151,657

非流動負債

71,964

73,718

合計

229,237

225,375

 

22.資本及びその他の資本項目

(1授権株式数、発行済株式数及び自己株式数

 

 

(単位:株)

 

 前連結会計年度

(自 2018年4月1日

  至 2019年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2019年4月1日

  至 2020年3月31日)

授権株式数(注)1

 

 

普通株式

600,000,000

600,000,000

発行済株式数(注)1

 

 

期首

337,364,781

337,364,781

期中増減

期末

337,364,781

337,364,781

(注)1.授権株式及び発行済株式は、いずれも無額面の普通株式である。発行済株式はすべて全額払込を受けている。

なお、上記の発行済株式数に含まれる自己株式数は前連結会計年度末、当連結会計年度末において、それぞれ1,654,039株及び1,523,291株である。このうち、株式付与ESOP信託及び役員報酬BIP信託Ⅰ及びBIP信託Ⅱが所有する自社の株式数は前連結会計年度末、当連結会計年度末において、それぞれ847,808株869,823株である。また、関連会社が保有する株式数は前連結会計年度末、当連結会計年度末において、それぞれ4,328株4,328株である。

 

(2資本に含まれる各種剰余金の内容及び目的

① 資本剰余金

資本剰余金は、資本取引から生じた金額のうち資本金に含まれない金額で構成され、主な内訳は資本準備金である。

日本における会社法(以下、「会社法」という。)では、株式の発行に対しての払込み又は給付の2分の1以上を資本金に組み入れ、残りは資本剰余金に含まれている資本準備金に組み入れることが規定されている。また、会社法では、資本準備金は株主総会の決議により、資本金に組み入れることができる。

 

② 利益剰余金

利益剰余金は、利益準備金とその他利益剰余金から構成される。

会社法では、剰余金の配当として支出する金額の10分の1を、資本準備金及び利益準備金の合計額が資本金の4分の1に達するまで資本準備金又は利益準備金として積み立てることが規定されている。

株主総会決議等の一定の要件を充たす場合は、利益準備金の額を減少させ、その全部又は一部を資本金とすることができる。

なお、当社における会社法上の分配可能額は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に準拠して作成された当社の会計帳簿上の利益剰余金の金額に基づいて算定しているが、利益準備金は分配可能額の計算からは控除される。

 

23.配当金

各連結会計年度における配当金の総額は次のとおりである。

 

(1)前連結会計年度(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日)

① 配当金支払額

決議

株式の種類

配当金の総額

(百万円)

1株当たり配当額

(円)

基準日

効力発生日

配当の原資

2018年6月21日

定時株主総会

普通株式

20,190

60

2018年3月31日

2018年6月22日

利益剰余金

2018年10月31日

取締役会

普通株式

21,873

65

2018年9月30日

2018年12月5日

利益剰余金

(注)1.2018年6月21日定時株主総会の決議による配当金の総額には、株式付与ESOP信託、役員報酬BIP信託Ⅰ及びBIP信託Ⅱが保有する当社の株式に対する配当金30百万円が含まれている。

2.2018年10月31日取締役会の決議による配当金の総額には、株式付与ESOP信託、役員報酬BIP信託Ⅰ及びBIP信託Ⅱが保有する当社の株式に対する配当金59百万円が含まれている。

 

② 基準日が当連結会計年度に属する配当のうち、配当の効力発生日が翌連結会計年度となるもの

決議

株式の種類

配当金の総額

(百万円)

1株当たり配当額

(円)

基準日

効力発生日

配当の原資

2019年6月27日

定時株主総会

普通株式

21,876

65

2019年3月31日

2019年6月28日

利益剰余金

(注)1.2019年6月27日定時株主総会の決議による配当金の総額には、株式付与ESOP信託、役員報酬BIP信託Ⅰ及びBIP信託Ⅱが保有する当社の株式に対する配当金55百万円が含まれている。

 

(2)当連結会計年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)

① 配当金支払額

決議

株式の種類

配当金の総額

(百万円)

1株当たり配当額

(円)

基準日

効力発生日

配当の原資

2019年6月27日

定時株主総会

普通株式

21,876

65

2019年3月31日

2019年6月28日

利益剰余金

2019年10月31日

取締役会

普通株式

25,246

75

2019年9月30日

2019年12月4日

利益剰余金

(注)1.2019年6月27日定時株主総会の決議による配当金の総額には、株式付与ESOP信託、役員報酬BIP信託Ⅰ及びBIP信託Ⅱが保有する当社の株式に対する配当金55百万円が含まれている。

2.2019年10月31日取締役会の決議による配当金の総額には、株式付与ESOP信託、役員報酬BIP信託Ⅰ及びBIP信託Ⅱが保有する当社の株式に対する配当金51百万円が含まれている。

 

② 基準日が当連結会計年度に属する配当のうち、配当の効力発生日が翌連結会計年度となるもの

決議

株式の種類

配当金の総額

(百万円)

1株当たり配当額

(円)

基準日

効力発生日

配当の原資

2020年6月26日

定時株主総会

普通株式

25,253

75

2020年3月31日

2020年6月29日

利益剰余金

(注)1.2020年6月26日定時株主総会の決議による配当金の総額には、株式付与ESOP信託、役員報酬BIP信託Ⅰ及びBIP信託Ⅱが保有する当社の株式に対する配当金65百万円が含まれている。

 

24.売上収益

(1)収益の分解

当社グループは、「パワー」「インダストリー&社会基盤」「航空・防衛・宇宙」の3つの事業ドメインを基本として構成されており、当社の取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績の評価をするために、定期的に検討を行う対象としていることから、これらの事業で計上する収益を売上収益として表示している。

当社グループは、顧客との契約から生じる売上収益を、「インダストリー&社会基盤」については財又はサービスの移転の時期に基づき「中量産品」「個別受注品等」に、「航空・防衛・宇宙」については市場又は顧客の種類に基づき「民間航空機」「防衛・宇宙関連機器」に分解している。

 

前連結会計年度(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

報告セグメント

その他

(注)3

合計

パワー

インダストリー&社会基盤

航空・防衛・宇宙

中量産品

(注)1

個別受注品等(注)2

小計

民間航空機

防衛・宇宙

関連機器

小計

外部顧客からの

売上収益

1,514,804

1,080,881

785,694

1,866,575

218,408

457,264

675,672

4,057,053

21,290

4,078,344

(注)1.インダストリー&社会基盤セグメント内の「中量産品」の区分は、ロット生産品(物流機器、エンジン、ターボチャージャ、冷熱

     製品、カーエアコン、工作機械)を含んでいる。

   2.同じく「個別受注品等」の区分は、主に製鉄機械、化学プラント、交通システム、商船、環境設備等の個別受注品を含んでいる。

   3.「その他」の区分は、報告セグメントに含まれないアセットビジネス等を含んでいる。

 

当連結会計年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

報告セグメント

その他

(注)3

合計

パワー

インダストリー&社会基盤

航空・防衛・宇宙

中量産品

(注)1

個別受注品等(注)2

小計

民間航空機

防衛・宇宙

関連機器

小計

外部顧客からの

売上収益

1,579,397

1,013,611

720,864

1,734,475

230,367

473,495

703,862

4,017,736

23,640

4,041,376

(注)1.インダストリー&社会基盤セグメント内の「中量産品」の区分は、ロット生産品(物流機器、エンジン、ターボチャージャ、冷熱

     製品、カーエアコン、工作機械)を含んでいる。

   2.同じく「個別受注品等」の区分は、主に製鉄機械、化学プラント、交通システム、商船、環境設備等の個別受注品を含んでいる。

   3.「その他」の区分は、報告セグメントに含まれないアセットビジネス等を含んでいる。

 

当社グループは、パワードメイン、インダストリー&社会基盤ドメイン、民間航空機セグメント、防衛・宇宙関連機器セグメントの各分野において製品の販売及び工事の実施・役務の提供を行っている。

・製品の販売

顧客が当該物品に対する支配を獲得する物品の引渡時点において主として履行義務が充足されると判断しており、通常は物品の引渡時点で収益を認識している。

 

・工事の実施・役務の提供

契約で約束した財又はサービスに対する支配を契約期間にわたり顧客へ移転するため、履行義務の完全な充足に向けての進捗度に基づき収益を認識している。進捗度は、履行義務の充足を描写する方法により測定しており、主に、一定の期間にわたり履行義務の充足のために発生したコストが、当該履行義務の充足のための予想される総コストに占める割合に基づき見積もっている。

 

取引の対価は、工事契約については契約上のマイルストン等により、概ね履行義務の充足の進捗に応じて受領しており、製品の販売、役務の提供については履行義務を充足してから主として1年内に受領している。いずれも重大な金融要素を含んでいない。また、顧客との契約から生じる対価の中に、取引価格に含まれていない重要な金額はない。

なお、当社グループでは、製品が契約に定められた仕様を満たしていることに関する保証を提供しているが、当該製品保証は別個のサービスを提供するものではないことから、独立した履行義務として区別していない。また、一部の製品・工事については、性能保証及び納期保証を付しているが、未達となる場合に顧客への一定の返金義務が生じることが見込まれている場合には、当該部分を見積もって収益を減額している。

(2)地域市場別の売上収益

地域市場別の売上収益については、注記「4.事業セグメント」に記載のとおりである。

 

(3)契約残高

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(2019年3月31日)

当連結会計年度

(2020年3月31日)

顧客との契約から生じた債権

630,434

559,170

契約資産

625,749

576,061

契約負債

875,294

835,465

 

契約資産及び契約負債の重要な変動

契約資産の増減は、主として収益認識(契約資産の増加)と、営業債権への振替(同、減少)により生じたものである。

契約負債の増減は、主として前受金の受取り(契約負債の増加)と、収益認識(同、減少)により生じたものである。

なお、上記の収益認識による減少のうち、契約負債の期首残高からの振替は前連結会計年度では418,958百万円、当連結会計年度では578,107百万円である。

また、過去の期間に充足(又は部分的に充足)した履行義務に対して認識した収益に重要性はない。

 

(4)残存履行義務に配分した取引価格

当連結会計年度末時点で未充足の履行義務に配分した取引価格の総額及び報告セグメント別の残高は以下のとおりである。

 

各連結会計年度末における未充足の履行義務に配分した取引価格残高

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

報告セグメント

その他

(注)1

合計

パワー

インダストリー

&社会基盤

航空・防衛

・宇宙

前連結会計年度

(2019年3月31日)

3,297,839

1,181,956

914,300

5,394,097

311

5,394,408

当連結会計年度

(2020年3月31日)

3,432,686

1,057,981

929,109

5,419,777

694

5,420,471

(注)1.「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない一般サービス等を含んでいる。

 

「パワー」、「インダストリー&社会基盤」、「航空・防衛・宇宙」の3つの事業ドメインにおける、未充足の履行義務に配分した取引価額は、主として個別受注品事業に属するものであり、その多くが1年超の長期にわたって履行義務を完了する工事契約に係る取引となっている。

各事業ドメインの未充足の履行義務は、各連結会計年度末から起算して、概ね次の期間内に完了し、収益として認識される見込みである。

・パワー:5年以内

・インダストリー&社会基盤:4年以内

・航空・防衛・宇宙:2年以内

 

(5)顧客との契約の獲得又は履行のために生じたコストから認識した資産

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(2019年3月31日)

当連結会計年度

(2020年3月31日)

契約獲得のために生じたコストから認識した資産

919

396

契約履行のために生じたコストから認識した資産

71,398

54,534

合計

72,318

54,930

 

当社グループは、顧客との契約獲得の増分コスト及び契約の履行に直接関連するコストのうち、将来回収可能と見込まれる部分について資産として認識しており、連結財政状態計算書上「棚卸資産」に計上している。

当社グループにおいて、契約獲得の増分コストとして認識している資産は、主として工事契約獲得時に起用した商社の手数料である。当該資産は該当する工事契約に係る財又はサービスが顧客への移転するパターンに応じて償却を行っている。

また、将来の予定契約に対するコストとして認識している資産は、主として顧客との契約が締結される前に先行着手した新機種・新製品の量産図面の設計費用や専用治工具制作に係る費用である。当該資産は顧客との契約締結後、該当する財又はサービスが顧客へ移転するパターンに応じて償却を行っている。

 

前連結会計年度及び当連結会計年度において、契約コストから認識した資産に係る償却費は、それぞれ18,687百万円22,431百万円であり、減損損失はそれぞれ3,082百万円3,215百万円である。

 

 

25.販売費及び一般管理費

販売費及び一般管理費の内訳は以下のとおりである。

 

 

(単位:百万円)

 

 前連結会計年度

(自 2018年4月1日

  至 2019年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2019年4月1日

  至 2020年3月31日)

従業員給付費用

216,218

220,413

研究開発費(注)1

59,816

73,666

引合費用

51,441

52,686

報酬手数料

43,120

48,283

減価償却費及び償却費

34,843

37,380

損失評価引当金繰入額

1,222

2,014

その他

131,548

149,428

合計

538,210

583,874

(注)1.当社グループでは、研究開発費は販売費及び一般管理費に認識している。

26.その他の収益及び費用

その他の収益及び費用の内訳は以下のとおりである。

 

 

(単位:百万円)

 

 前連結会計年度

(自 2018年4月1日

  至 2019年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2019年4月1日

  至 2020年3月31日)

その他の収益

 

 

有形固定資産売却益

41,201

978

受取配当金(注)1

11,647

12,096

受取補償金

3,378

受取和解金

47,690

その他

8,243

6,985

 合計

64,472

67,751

その他の費用

 

 

減損損失

66,163

179,327

事業構造改善費用

8,599

1,939

有形固定資産及び無形資産除却損

6,519

7,842

損失評価引当金繰入額

3,661

12,068

支払和解金

4,176

13,469

その他

16,500

21,703

 合計

105,621

236,350

(注)1.受取配当金は連結キャッシュ・フロー計算書上、営業活動によるキャッシュ・フローの「その他」に含めている。なお、注記「7.その他の金融資産」に記載のとおり、受取配当金はすべてFVTOCIの金融資産に係るものである。

 

27.政府補助金

当社グループが受領した政府補助金は主に研究開発活動に係るものである。

前連結会計年度及び当連結会計年度において計上した政府補助金は、それぞれ6,741百万円及び7,713百万円であり、主に研究開発費から控除されている。

 

28.金融収益及び金融費用

金融収益及び金融費用の内訳は以下のとおりである。

 

 

(単位:百万円)

 

 前連結会計年度

(自 2018年4月1日

  至 2019年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2019年4月1日

  至 2020年3月31日)

金融収益

 

 

受取利息

 

 

償却原価で測定する金融資産

5,226

7,059

為替差益

2,000

その他

2,424

2,556

 合計

7,650

11,616

金融費用

 

 

支払利息

 

 

償却原価で測定する金融負債

7,453

9,498

為替差損

543

その他

5,165

5,240

 合計

13,161

14,738

 

29.1株当たり当期利益

親会社の所有者に帰属する基本的1株当たり当期利益及び希薄化後1株当たり当期利益の算定上の基礎は、以下のとおりである。

 

 

 前連結会計年度

(自 2018年4月1日

  至 2019年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2019年4月1日

  至 2020年3月31日)

当期利益

(親会社の所有者に帰属)(百万円)

110,271

87,123

期中平均普通株式数(千株)

335,662

335,876

希薄化効果の影響(千株): 新株予約権

522

432

希薄化効果影響後の期中平均普通株式数(千株)

336,184

336,309

1株当たり当期利益(親会社の所有者に帰属)(円)

 

 

基本的1株当たり当期利益(円)

328.52

259.39

希薄化後1株当たり当期利益(円)

327.97

259.06

 

30.その他の資本の構成要素及びその他の包括利益

(1)その他の資本の構成要素

その他の資本の構成要素の各項目の増減は次のとおりである。

 

 

(単位:百万円)

 

 前連結会計年度

(自 2018年4月1日

  至 2019年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2019年4月1日

  至 2020年3月31日)

FVTOCIの金融資産

 

 

期首残高

120,794

105,782

期中増減

△12,761

△50,347

利益剰余金への振替

△2,250

△68

期末残高

105,782

55,366

確定給付制度の再測定

 

 

期首残高

期中増減

△5,963

△22,355

利益剰余金への振替

5,963

22,355

期末残高

キャッシュ・フロー・ヘッジ

 

 

期首残高

△880

△9,760

期中増減

△8,880

1,687

期末残高

△9,760

△8,073

ヘッジコスト

 

 

期首残高

△242

期中増減

△242

△639

期末残高

△242

△881

在外活動体の換算差額

 

 

期首残高

△1,946

1,208

期中増減

3,154

△25,485

期末残高

1,208

△24,277

その他の資本の構成要素

 

 

期首残高

117,968

96,987

期中増減

△24,693

△97,140

利益剰余金への振替

3,712

22,287

期末残高

96,987

22,133

 

(2)非支配持分に含まれるその他の包括利益の各項目の内訳

 

 

(単位:百万円)

 

 前連結会計年度

(自 2018年4月1日

  至 2019年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2019年4月1日

  至 2020年3月31日)

FVTOCIの金融資産

△269

△64

確定給付制度の再測定

△933

△2

キャッシュ・フロー・ヘッジ

△243

△407

在外活動体の換算差額

972

△4,817

その他の包括利益

△474

△5,291

 

(3)その他の包括利益

その他の包括利益の各項目の内訳及びそれらに係る税効果の影響(非支配持分を含む)は以下のとおりである。

 

 

(単位:百万円)

 

 前連結会計年度

(自 2018年4月1日

  至 2019年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2019年4月1日

  至 2020年3月31日)

純損益に振替えられることのない項目

 

 

FVTOCIの金融資産の公正価値変動額

 

 

当期発生額

△12,175

△77,115

税効果前

△12,175

△77,115

税効果

△578

26,242

税効果後

△12,753

△50,873

確定給付制度の再測定

 

 

当期発生額

△10,618

△34,180

税効果前

△10,618

△34,180

税効果

3,622

10,979

税効果後

△6,996

△23,201

持分法適用会社におけるその他の包括利益

 

 

当期発生額

△178

△24

税効果前

△178

△24

税効果

税効果後

△178

△24

純損益に振替えられる可能性のある項目

 

 

キャッシュ・フロー・ヘッジ

 

 

当期発生額

△2,518

△3,826

組替調整額

787

987

税効果前

△1,731

△2,838

税効果

837

1,125

税効果後

△893

△1,713

ヘッジコスト

 

 

当期発生額

△311

△723

組替調整額

△37

△196

税効果前

△348

△919

税効果

105

281

税効果後

△242

△639

在外活動体の換算差額

 

 

当期発生額

4,743

△30,520

組替調整額

34

10

税効果前

4,777

△30,510

税効果

△53

5,404

税効果後

4,724

△25,106

持分法適用会社におけるその他の包括利益

 

 

当期発生額

△9,629

1,365

組替調整額

801

△423

税効果前

△8,828

941

税効果

税効果後

△8,828

941

その他の包括利益 合計

△25,167

△100,616

 

31.関連当事者

(1) 関連会社及び共同支配企業との取引

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(2019年3月31日)

当連結会計年度

(2020年3月31日)

債権残高(注)1

60,253

72,474

債務残高

102,051

73,895

 

 

 

(単位:百万円)

 

 前連結会計年度

(自 2018年4月1日

  至 2019年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2019年4月1日

  至 2020年3月31日)

売上収益

231,298

294,750

仕入高

75,445

66,248

(注)1.当社グループは、一部の関連当事者に対して貸付を行っている。

前連結会計年度における、関連当事者向けの貸付金は主としてATMEA S.A.Sに対するものである。同社への貸付金は当連結会計年度において、第三者に全額譲渡した。

関連当事者向けの貸付金の総額は、前連結会計年度末、当連結会計年度末において、それぞれ19,661百万円3,566百万円である。また、当社グループでは当該貸付に対して、損失評価引当金を設定しているが、その金額は、前連結会計年度末、当連結会計年度末において、それぞれ12,529百万円363百万円である。

上表では貸付債権と損失評価引当金を純額で表示している。

 

(2) 経営幹部に対する報酬

当社の取締役に対する報酬額は次のとおりである。

 

 

(単位:百万円)

 

 前連結会計年度

(自 2018年4月1日

  至 2019年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2019年4月1日

  至 2020年3月31日)

短期報酬

633

479

株式報酬

93

225

合計

726

705

 

この他、当社は取締役の起用にあたって法定福利費を負担している。当社が負担した法定福利費は前連結会計年度、当連結会計年度において、それぞれ11百万円11百万円である。

32.主要な子会社

当社グループにおける主要な子会社は以下のとおりである。

子会社名

所在地

議決権の所有割合(注)1

事業内容

前連結会計年度

(2019年3月31日)

当連結会計年度

(2020年3月31日)

三菱日立パワーシステムズ㈱(注)2

横浜市

西区

65.0%

65.0%

パワー

三菱重工航空エンジン㈱

愛知県

小牧市

100%

100%

三菱重工コンプレッサ㈱

東京都

港区

100%

100%

三菱日立パワーシステムズインダストリー㈱

横浜市

中区

100%

100%

(100%)

(100%)

三菱重工マリンマシナリ㈱

長崎県

長崎市

100%

100%

PW Power Systems LLC

Connecticut,

U.S.A.

100%

100%

(100%)

(100%)

Mitsubishi Hitachi Power Systems Americas, Inc.

Florida,

U.S.A.

100%

100%

(100%)

(100%)

MHI Holding Denmark ApS

Copenhagen,

Denmark

100%

100%

Mitsubishi Hitachi Power Systems Europe GmbH

Duisburg,

Germany

100%

100%

(100%)

(100%)

三菱重工フォークリフト&エンジン・ターボホールディングス㈱

東京都

千代田区

100%

100%

インダストリー&社会基盤

三菱重工エンジニアリング㈱

横浜市

西区

100%

100%

三菱重工サーマルシステムズ㈱

東京都

千代田区

100%

100%

三菱重工エンジン&ターボチャージャ㈱

相模原市

中央区

100%

100%

(100%)

(100%)

三菱ロジスネクスト㈱

(注)3

京都府

長岡京市

50.9%

64.6%

(50.9%)

(64.6%)

三菱造船㈱

横浜市

西区

100%

100%

三菱重工工作機械㈱

滋賀県

栗東市

100%

100%

三菱重工機械システム㈱

神戸市

兵庫区

100%

100%

三菱重工環境・化学エンジニアリング㈱

横浜市

西区

100%

100%

(100%)

(100%)

三菱重工エンジンシステム㈱

東京都

品川区

100%

100%

(100%)

(100%)

 

 

子会社名

所在地

議決権の所有割合(注)1

事業内容

前連結会計年度

(2019年3月31日)

当連結会計年度

(2020年3月31日)

三菱重工冷熱㈱

東京都

港区

100%

100%

インダストリー&社会基盤

(100%)

(100%)

三菱重工海洋鉄構㈱

長崎県

長崎市

100%

100%

MHIプラントエンジニアリング&コンストラクション㈱

横浜市

西区

100%

100%

(100%)

(100%)

ロジスネクストユニキャリア㈱

大阪府

守口市

100%

100%

(100%)

(100%)

Mitsubishi Caterpillar Forklift Europe B.V.

Almere,

The

Netherlands

97.5%

97.5%

(97.5%)

(97.5%)

Mitsubishi Turbocharger Asia Co., Ltd.

Chonburi,

Thailand

99.9%

99.9%

(99.9%)

(99.9%)

三菱重工海爾(青島)

空調機有限公司

中国

山東省

55.0%

55.0%

(55.0%)

(55.0%)

UniCarriers Americas Corporation

Illinois,

U.S.A.

100%

100%

(100%)

(100%)

Mitsubishi Heavy Industries-Mahajak

Air Conditioners Co., Ltd.

Bangkok,

Thailand

81.8%

81.8%

(81.8%)

(81.8%)

Mitsubishi Turbocharger and Engine Europe B.V.

Almere,

The

Netherlands

100%

100%

(100%)

(100%)

上海菱重増圧器有限公司

中国

上海市

56.2%

56.2%

(56.2%)

(56.2%)

Mitsubishi Turbocharger and Engine America, Inc.

Illinois,

U.S.A

100%

100%

(100%)

(100%)

Mitsubishi Logisnext Europe B.V.

Enschede,

The

Netherlands

100%

100%

(100%)

(100%)

Primetals Technologies, Limited(注)4

London,

U.K.

51.0%

100.0%

(51.0%)

(100.0%)

Mitsubishi Caterpillar Forklift America Inc.

Texas,

U.S.A.

93.1%

93.1%

(93.1%)

(93.1%)

三菱航空機㈱

名古屋市

港区

86.9%

86.9%

航空・防衛・

宇宙

MHI International Investment B.V.

Almere,

The

Netherlands

100%

100%

その他

 

 

子会社名

所在地

議決権の所有割合(注)1

事業内容

前連結会計年度

(2019年3月31日)

当連結会計年度

(2020年3月31日)

三菱重工業(中国)有限公司

中国

北京市

100%

100%

その他

Mitsubishi Heavy Industries Asia Pacific Pte. Ltd.

Singapore

100%

100%

Mitsubishi Heavy Industries America, Inc.

Texas,

U.S.A.

100%

100%

Mitsubishi Heavy Industries Europe, Ltd.

London,

U.K.

100%

100%

Mitsubishi Heavy Industries (Thailand) Ltd.

Bangkok,

Thailand

100%

100%

(100%)

(100%)

三菱重工業(上海)有限公司

中国

上海市

100%

100%

(100%)

(100%)

その他

 

193社

220社

 

(注)1.議決権の所有割合の( )内は、間接所有割合で内数である。

 

2.三菱日立パワーシステムズ㈱(以下、「MHPS」という。)の要約連結財務情報は以下のとおりである。

MHPSの非支配持分は、前連結会計年度の当社グループの連結財務諸表において、一定の重要性を有していたが、当連結会計年度においては後述の理由により減少している。

 

MHPS 要約連結財務情報

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(2019年3月31日)

当連結会計年度

(2020年3月31日)

流動資産

1,693,032

1,738,510

非流動資産

439,416

424,062

流動負債

1,210,616

1,225,546

非流動負債

127,946

122,634

資本合計

793,887

814,392

収益

1,125,123

1,126,469

純損益

56,399

32,817

包括利益合計

56,128

24,412

非支配持分に支払った配当

1,375

2,001

非支配持分に配分した純損益

21,158

14,011

非支配持分の累積額

257,286

12,051

非支配持分の割合

32.41%

1.48%

 

(MHPS非支配持分減少の経緯)

注記「12.南アフリカプロジェクトに係る補償資産」に記載のとおり、当社は当連結会計年度において、株式会社日立製作所(以下、「日立」という。)との間で、同社が保有するMHPSの全株式を譲渡することを内容の一部とする和解契約を締結した。株式の譲渡は今後、複数の国での独占禁止法当局の認可を得た後に実行される。

 

和解契約の締結により、当社グループはMHPSの全経済持分を取得したため、当連結会計年度において、和解契約締結時点(2019年12月)における日立のMHPSに対する持分257,425百万円を「非支配持分」から減少させた。また、当該金額はMHPSに対する日立持分の連結上の簿価であるが、これとMHPS株式の公正価値との差額150,374百万円は「資本剰余金」等の「親会社の所有者に帰属する持分」から減額した。

 

この結果、当連結会計年度において、当社グループの連結財務諸表に含まれる子会社のうち、重要性のある非支配持分が存在する子会社はなくなった。

なお、当連結会計年度末においてMHPS要約連結財務諸表に含まれる非支配持分とは、MHPSが出資する連結子会社の株式の一部を所有する当社グループ外の株主の所有持分を指し、日立持分は含まれていない。

当該日立以外の非支配持分の状況については前連結会計年度から大きな変動はない。

 

3.当社グループは当連結会計年度において、三菱ロジスネクスト㈱が発行した優先株式を普通株式に転換した。この結果、当社グループの同社に対する議決権所有割合は50.9%から64.6%に増加した。本取引による非支配持分及びその他の資本項目への重要な影響はない。

 

4.当社グループは当連結会計年度において、Primetals Technologies, Limited (以下、「PT」という。)の株式に係るコール・オプションを行使した。本オプション行使は、PTの株式を直接保有する三菱日立製鉄機械㈱(当連結会計年度末における当社の議決権所有割合:77.0%)を通じて実行した。この結果、当社グループはPTの全議決権を取得した。本取引による非支配持分及びその他の資本項目への重要な影響はない。

 

33.コミットメント

(1)有形固定資産の取得に係るコミットメント

有形固定資産の購入に関する約定済未検収の金額は、前連結会計年度末、当連結会計年度末において、それぞれ25,568百万円31,323百万円である。

 

(2)無形資産の取得に係るコミットメント

無形資産の購入に関する約定済未検収の金額は、前連結会計年度末、当連結会計年度末において、それぞれ641百万円、1,119百万円である。

 

(3)共同支配企業に対するコミットメント

当社グループは、一部の共同支配企業に対して、出資を行うコミットメントを有している。

当該コミットメントに基づき当社グループが新規又は追加の出資をする可能性のある金額は、前連結会計年度末、当連結会計年度末において、それぞれ24,063百万円18,115百万円である。

 

 

34.偶発負債

(SpaceJetの納入時期変更に係る偶発負債)

当社はSpaceJetの量産初号機の引き渡し予定時期が2021年度以降となる見通しとなった旨を2020年2月に公表した。

今後、納入時期変更に伴う顧客等との協議結果等により追加の負担が発生し、将来の財政状態及び経営成績に影響が生じる可能性がある。

 

 

35.リスク管理に関する事項

当社グループは、経営活動を行う過程で、信用リスク、流動性リスク、市場リスク(為替リスク、金利リスク、株価の変動リスク)に晒されており、当該リスクを回避又は低減するために、一定の方針に基づきリスク管理を行っている。

 

(1)信用リスク管理

当社グループの「営業債権及びその他の債権」、「その他の金融資産」、「契約資産」のうち償却原価で測定する金融資産及び金融保証契約については、顧客等の信用リスクに晒されている。

当社グループは取引先ごとの期日管理及び残高管理を定期的に行い信用状況を把握する体制としており、取引先の信用補完のため、一部の取引先との取引においては担保の供出を受けている。また、信用状取引や貿易保険等の活用により信用リスクの低減を図っている。

単独の顧客に対して、過度に集中した信用リスクは有していない。

なお、預金及びデリバティブは、いずれも信用度の高い金融機関との取引であることから、それらの信用リスクは限定的である。

 

連結財政状態計算書に表示されている「営業債権及びその他の債権」、「契約資産」については、常に全期間の予想信用損失と同額で損失評価引当金を測定している(単純化したアプローチ)。

上記以外の償却原価で測定する金融資産については、原則として12カ月の予想信用損失と同額で損失評価引当金を測定しているが、弁済期日を経過した場合等には、信用リスクが当初認識時点より著しく増大したものとして、全期間の予想信用損失と同額で損失評価引当金を測定している(原則的なアプローチ)。

 

信用リスクが著しく増大している金融資産のうち、債務者が深刻な財政難を理由に弁済条件の大幅な見直しを要請してきた場合など、債権の全部又は一部について回収が極めて困難であると判断された場合には債務不履行とみなしている。当社グループは債務者が債務不履行と判断される場合や債務者の破産等による法的整理手続の開始等があった場合には、当該金融資産は信用減損したものと判断している。また、将来回収できないことが明らかな金額は、金融資産の帳簿価額を直接減額している。

 

予想信用損失の金額は次のように測定している。

・営業債権及びその他の債権、契約資産

単純化したアプローチに基づき、債権等を相手先の信用リスク特性に応じて区分し、その区分に応じて算定した過去の信用損失の実績率に将来の経済状況等の予測を加味した引当率を乗じて算定している。

 

・償却原価で測定されるその他の金融資産

原則的なアプローチに基づき、信用リスクが著しく増大していると判断されていない債権については、同種の資産の過去の信用損失の実績率に将来の経済状況等の予測を加味した引当率を総額の帳簿価額に乗じて算定している。信用リスクが著しく増大していると判定された金融資産及び信用減損金融資産については、見積将来キャッシュ・フローを当該資産の当初の実効金利で割り引いた現在価値の額と、総額の帳簿価額との差額をもって算定している。

 

① 損失評価引当金の対象となる資産の残高の総額

 

 

 

(単位:百万円)

信用損失の

測定方法

区分

前連結会計年度

(2019年3月31日)

当連結会計年度

(2020年3月31日)

単純化したアプローチ

1,283,447

1,162,857

原則的なアプローチ

12カ月の予想信用損失に

等しい金額で測定

97,534

70,023

全期間の予想信用損失に

等しい金額で測定

全期間の予想信用損失に

等しい金額で測定

(信用減損)

17,399

1,752

本表における同一区分内における金融資産の信用リスク格付けは概ね同一である。

 

② 損失評価引当金の増減

 

前連結会計年度(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日)

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

期首残高

期中増減額

期中目的使用額

その他の増減

(注)1

期末残高

単純化したアプローチ

適用引当金

12,281

1,094

△1,045

△370

11,960

原則的なアプローチ

適用引当金

 

 

 

 

 

信用減損金融資産以外

1,266

△122

△195

△187

759

信用減損金融資産(注)2

10,286

3,322

13,609

 

当連結会計年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

期首残高

期中増減額

期中目的使用額

その他の増減

(注)1

期末残高

単純化したアプローチ

適用引当金

11,960

2,294

△784

△586

12,882

原則的なアプローチ

適用引当金

 

 

 

 

 

信用減損金融資産以外

759

230

△207

△240

542

信用減損金融資産(注)2

13,609

3,794

△15,685

△14

1,704

(注)1.その他の増減には、主として為替換算差による調整額が含まれている。

2.取引先の財政状態の悪化により、前連結会計年度において、損失評価引当金が増加した。

なお、信用減損金融資産には注記「31.関連当事者」に記載のATMEA S.A.Sに対する貸付金が含まれていたが当該貸付金の第三者への譲渡を受け、当連結会計年度において、これに対応する損失評価引当金を取り崩している。

③ 金融保証契約

当社グループでは、主として従業員の金融機関からの借入と関連会社の金融機関からの借入に対して、保証を行っている。

債務保証残高は前連結会計年度末、当連結会計年度末において、それぞれ34,249百万円32,416百万円である。当該債務保証に関する信用リスクは限定的であり重要性がないことから、上表①、②には含めていない。

 

(2)流動性リスク管理

当社グループでは、「社債、借入金及びその他の金融負債」、「営業債務及びその他の債務」が流動性リスクに晒されているが、各社が月次に資金繰計画を作成するなどの方法によりリスクを管理している。

当社グループは、運転資金、設備資金については、まず、営業キャッシュ・フローで獲得した資金を投入し、不足分について必要な資金を、主として銀行借入や社債発行により調達している。

また、当社グループでは、資金調達の一つの手段として、債権流動化契約による営業債権の現金化を行っている。

なお、当社グループは、信用度の高い銀行との間で未実行のコミットメントライン契約を締結している。

一部の銀行借入の約定は、特定の財務比率及び純資産の一定水準の維持を要求している。

 

当社グループの金融負債の残存契約満期金額は以下のとおりである。

前連結会計年度(2019年3月31日)

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

帳簿価額

契約上の割引前

キャッシュ・

フロー合計

1年以内

1年超5年以内

5年超

非デリバティブ負債

 

 

 

 

 

営業債務及びその他の債務

862,174

862,174

847,555

14,531

87

社債

205,000

208,958

66,365

82,064

60,528

コマーシャル・ペーパー

短期借入金

170,124

170,124

170,124

長期借入金

289,989

303,284

49,219

198,991

55,073

債権流動化に伴う支払債務

140,405

140,405

99,317

41,087

非支配株主の持つプット・オプションに係る負債

51,974

51,974

51,974

リース負債

129,595

136,223

22,209

67,711

46,302

その他の金融負債

99,800

102,708

60,493

25,933

16,281

デリバティブ負債

9,860

9,860

4,951

4,909

 合計

1,958,927

1,985,715

1,320,237

487,205

178,272

 

 

当連結会計年度(2020年3月31日)

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

帳簿価額

契約上の割引前

キャッシュ・

フロー合計

1年以内

1年超5年以内

5年超

非デリバティブ負債

 

 

 

 

 

営業債務及びその他の債務

824,030

824,030

817,468

6,415

146

社債

140,000

142,593

10,587

101,795

30,210

コマーシャル・ペーパー

85,000

85,000

85,000

短期借入金

64,744

64,744

64,744

長期借入金

308,553

320,818

61,312

183,203

76,302

債権流動化に伴う支払債務

94,233

94,233

54,198

40,034

非支配株主の持つプット・オプションに係る負債

426,066

426,066

407,800

18,266

リース負債

134,684

143,164

25,915

73,703

43,545

その他の金融負債

104,808

105,982

62,648

28,852

14,481

デリバティブ負債

12,778

12,778

7,528

5,250

 合計

2,194,900

2,219,411

1,597,204

457,521

164,685

 

金融保証契約については、上表に含まれていない。

金融保証契約は、その履行請求に基づき支払義務が発生する。債務保証残高は(1) ③に記載のとおりである。

 

(3)市場リスク管理

① 為替リスク管理

当社グループは、グローバルに事業を展開しており、為替の変動に起因したリスクに晒されている。

為替リスクはすでに認識している外貨建債権債務及び将来の仕入・販売などの予定取引から生じる。

当該リスクに対し、当社グループはナチュラルヘッジの考え方により、同一通貨の債権と債務をバランスさせて保持することで為替変動のリスクをヘッジすることを基本方針としているが、必要に応じて一部の外貨建て債権債務や予定取引については先物為替予約や通貨スワップ契約を利用している。

先物為替予約は主として、外貨建の営業債権及び営業債務に係る為替変動リスクをヘッジする目的で使用している。また、通貨スワップ契約は外貨建の借入金等、決済までの期間が比較的長期に渡る金融負債に係る為替変動リスクをヘッジする目的で使用している。

デリバティブ取引は、内部管理規定に基づき実需の範囲内で行うこととしており、投機的な取引は行わない方針である。なお、一部の為替予約取引及び通貨スワップ契約についてはキャッシュ・フロー・ヘッジを適用している。

 

(ⅰ)為替リスクのエクスポージャー

当社グループにおける為替リスクのエクスポージャー(純額)の主なものは次のとおりである。

なお、デリバティブ取引により、為替変動リスクがヘッジされている金額は除いている。

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(2019年3月31日)

当連結会計年度

(2020年3月31日)

米ドル

58,558

109,844

ユーロ

36,732

48,836

 

(ⅱ)為替感応度分析

各連結会計年度において、米ドル及びユーロの各報告期間の末日の為替レートが1%円高になった場合、当社グループの税引前利益に与える影響額は以下のとおりである。

本分析においては、その他の変動要因(残高、金利等)は一定であることを前提としている。

 

 

(単位:百万円)

 税引前利益

 前連結会計年度

(自 2018年4月1日

  至 2019年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2019年4月1日

  至 2020年3月31日)

米ドル

△587

△1,098

ユーロ

△366

△488

 

② 金利変動リスク管理

当社グループは、変動金利の借入金を有しており、金利変動リスクに晒されている。このうち、長期のものの一部について、支払金利の変動リスクを回避し、支払利息の固定化を図るために、個別契約ごとにデリバティブ取引(金利スワップ取引)を利用している。なお、金利スワップ取引にはヘッジ会計を適用しており、キャッシュ・フロー・ヘッジを採用している。

 

(ⅰ)金利リスクのエクスポージャー

当社グループにおける金利リスクのエクスポージャーは次のとおりである。

なお、デリバティブ取引により、金利変動リスクがヘッジされている金額は除いている。

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(2019年3月31日)

当連結会計年度

(2020年3月31日)

変動金利の借入金

83,501

45,377

 

(ⅱ)金利感応度分析

各連結会計年度において、金利が1%上昇した場合に、金利変動の影響を受ける金融商品から生じる、当社グループの税引前利益に与える影響額は以下のとおりである。

本分析は、各連結会計年度末に当社グループが保有する変動金利性の金融商品(預金を除く)に1%を乗じて算出しており、将来にわたる残高の増減、為替変動の影響、変動金利性の借入金に係る借換期間・金利改定時期の分散効果等を考慮せず、その他のすべての変数を一定として計算している。

 

 

(単位:百万円)

 

 前連結会計年度

(自 2018年4月1日

  至 2019年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2019年4月1日

  至 2020年3月31日)

税引前利益

△835

△454

 

③ 株価の変動リスク管理

当社グループは、主に他社との関係の強化・維持を目的として取引先等の企業の株式を保有しており、株価の変動リスクに晒されている。株式は主として他社との協業など事業運営上の必要性から保有するものであるため、当該企業との取引関係等に応じて定期的に保有状況の見直しを図っている。

 

(ⅰ)株価の変動リスクのエクスポージャー

各連結会計年度末における市場性のある株式の総額は以下のとおりである。

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(2019年3月31日)

当連結会計年度

(2020年3月31日)

市場性のある株式

309,606

213,123

 

(ⅱ)株価変動感応度分析

各連結会計年度末に当社グループが保有する市場性のある株式の公正価値が10%減少した場合に、連結包括利益計算書のその他の包括利益(税効果控除後)に与える影響は以下のとおりである。
なお、本分析においては、その他の変動要因は一定であることを前提としている。

 

 

(単位:百万円)

 

 前連結会計年度

(自 2018年4月1日

  至 2019年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2019年4月1日

  至 2020年3月31日)

その他の包括利益(税効果控除後)

△21,593

△14,826

 

④ ヘッジ指定されているデリバティブ取引の連結財政状態計算書への影響額

(ⅰ)キャッシュ・フロー・ヘッジとして指定されているデリバティブ手段

 

前連結会計年度(2019年3月31日)

 

 

 

 

(単位:百万円)

ヘッジ手段

契約額/

想定元本

内、1年超

ヘッジ手段の帳簿価額

資産

負債

為替リスク

 

 

 

 

為替予約

48,873

7,290

1,429

811

通貨スワップ

65,928

49,446

573

金利リスク

 

 

 

 

金利スワップ

117,928

82,403

2,841

 

当連結会計年度(2020年3月31日)

 

 

 

 

(単位:百万円)

ヘッジ手段

契約額/

想定元本

内、1年超

ヘッジ手段の帳簿価額

資産

負債

為替リスク

 

 

 

 

為替予約

127,704

28,376

905

4,265

通貨スワップ

64,645

43,096

3,264

金利リスク

 

 

 

 

金利スワップ

101,645

68,385

5,310

 

当社グループのヘッジ指定為替予約のうち、主な取引は米ドル売り・円買いの為替予約である。前連結会計年度末、当連結会計年度末の約定平均レートはそれぞれ109.65 円 / ドル、102.44 円 / ドルである。

通貨スワップは、主に米ドル建借入金(固定金利)に対するヘッジ手段(支払円貨額固定・受取米ドル貨額固定)であり、元本交換にかかる約定平均レートは当連結会計年度末において117.92 円 / ドルである。

また金利スワップに関しては、主として変動金利を固定金利とするスワップ取引を契約している。前連結会計年度末、当連結会計年度末の約定平均レートはそれぞれ2.19%、2.30%である。

上記ヘッジ手段は連結財政状態計算書上は、「その他の金融資産」、「社債、借入金及びその他の金融負債」に流動・非流動に区分して計上している。

 

(ⅱ)キャッシュ・フロー・ヘッジ剰余金及びヘッジコスト剰余金

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(2019年3月31日)

当連結会計年度

(2020年3月31日)

キャッシュ・フロー・ヘッジ剰余金

 

 

為替リスク

 

 

為替予約

△8,424

△7,531

通貨スワップ

641

3,153

金利リスク

 

 

金利スワップ

△1,977

△3,694

 合計

△9,760

△8,073

ヘッジコスト剰余金

 

 

通貨スワップ

△242

△881

 合計

△242

△881

 

当社グループは、ヘッジ関係がヘッジ会計の適格要件を満たすかどうかを評価するために、取引開始時に、ヘッジ手段とヘッジ対象との関係、並びに種々のヘッジ取引の実施についてのリスク管理目的及び戦略について文書化している。また、ヘッジ取引に利用したデリバティブがヘッジ対象のキャッシュ・フローの変動を相殺するに際し、ヘッジ有効性の要求をすべて満たしているかどうかについても、ヘッジ開始時に評価し文書化することとしており、取引開始後にも継続的に見直している。

 

なお、当社グループは、ヘッジ関係の開始時にヘッジ対象の数量とヘッジ手段の数量に基づいて適切なヘッジ比率を設定しており、その結果ヘッジ比率は原則として1対1の関係となっている。

当社グループのヘッジ手段に係る信用リスクは限定的であり、かつ、為替予約は対象期間が長期に及ばないこと、金利スワップ契約はヘッジ対象である変動金利の借入金と同一の金利指標を参照していること、通貨スワップ契約は、通貨ベーシス・スプレッドを除く部分をヘッジ手段として指定していること及びヘッジ対象である外貨建借入金と主要な条件が一致していることから、関連する重要なヘッジ非有効部分は発生しないと想定している。

純損益に認識したヘッジ非有効部分の金額に重要性はなく、ヘッジ対象の価値の変動とヘッジ手段の公正価値の変動は近似しているため、ヘッジ非有効部分を認識する基礎として用いたヘッジ対象の価値の変動の記載は省略している。また、ヘッジ会計を中止したヘッジ関係から生じたキャッシュ・フロー・ヘッジ剰余金はない。

ヘッジコスト剰余金は、すべて期間に関連したヘッジ対象をヘッジする目的で実施した通貨スワップ契約に関して認識したものである。

 

⑤ 連結損益計算書及び連結包括利益計算書における影響

ヘッジ会計の適用による連結損益計算書及び連結包括利益計算書への影響は以下のとおりである。

 

前連結会計年度(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日)

 

 

 

(単位:百万円)

 

その他の包括利益で

認識されたヘッジ手段の

公正価値変動

その他の資本の構成要素から

純損益に組替調整として

振替えた金額

組替調整として

振替えられた

純損益の表示科目

為替リスク

 

 

 

為替予約

△2,196

899

金融費用

通貨スワップ

1,454

△881

金融収益

金利リスク

 

 

 

金利スワップ

△1,777

769

金融費用

 

当連結会計年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)

 

 

 

(単位:百万円)

 

その他の包括利益で

認識されたヘッジ手段の

公正価値変動

その他の資本の構成要素から

純損益に組替調整として

振替えた金額

組替調整として

振替えられた

純損益の表示科目

為替リスク

 

 

 

為替予約

△3,949

888

金融費用

通貨スワップ

3,410

△719

金融収益

金利リスク

 

 

 

金利スワップ

△3,287

818

金融費用

 

 

36.資本管理

当社グループは、事業活動において、資産効率性の維持・向上を最優先に位置づけ、安定的なフリー・キャッシュ・フローの創出と収益性の向上により財務の健全性を維持しつつ、長期ビジョンに基づく成長戦略を推進することで長期安定的な企業価値の向上を図ることを重要な方針としている。

上記の方針を踏まえ、当社グループは資本の管理にあたり、親会社所有者帰属持分当期利益率(ROE)、親会社所有者帰属持分比率、D/Eレシオを中期経営計画における目標として設定しモニタリングしており、それぞれ次のとおりである。

 

 

(単位:%)

 

前連結会計年度

(2019年3月31日)

当連結会計年度

(2020年3月31日)

親会社所有者帰属持分当期利益率(ROE)

7.94

6.63

親会社所有者帰属持分比率

26.94

24.44

D/Eレシオ(負債比率)

38.48

46.38

 

なお、当社グループが適用を受ける重要な資本の規制はない。

 

37.重要な後発事象

(取得による企業結合)

当社は、2019年6月25日、当社グループの既存の商業航空機事業を補完するため、カナダBombardier社(以下、「BA社」という。)とCRJ事業譲渡契約(以下、「本件譲渡契約」という。)を締結した。

2020年5月7日、当社は、BA社とCRJ事業の取得に関する諸条件の確認を終え、取得完了日を2020年6月1日とすることに合意し、2020年6月1日にCRJ事業を取得した。

 

(1)事業取得の概要

当社グループは、本件譲渡契約により、CRJシリーズ※1に関する、保守、カスタマーサポート(以下、「CS」※2という。)、改修、マーケティング、販売機能と、型式証明を取得する。

 

※1 「CRJシリーズ」は、BA社の航空機部門であるボンバルディア・エアロスペース社が製造・販売している座席数50から100席程度の小型ジェット旅客機

※2 サービスマニュアルの作成及び維持管理、スペアパーツの供給、テクニカルサポート、クルー及びメカニックのトレーニング並びにMRO(Maintenance Repair and Overhaul:整備・補修・オーバーホール)等

 

(2)BA社の概要

 

① 会社名

Bombardier Inc.

② 所在地

800 boulevard René-Lévesque West Montréal (Québec) H3B 1Y8 Canada

③ 代表者

Éric Martel , President and Chief Executive Officer

④ 事業内容

鉄道車両、システム、信号等のソリューション提供、ビジネス機の設計・製造・CS、商業航空機の設計・製造・CS、構造部位の設計・製造

⑤ 資本金

2,996百万米ドル (2020年3月31日時点)

⑥ 設立

1902年6月19日

 

(3)BA社商業航空機事業の概要及びそのうち当社グループが取得する事業

 

① 事業概要

商業航空機の設計・製造・CS

② 当該事業部門の経営成績

2019年12月期

売上収益

1,227百万米ドル

③ 取得する事業

上記のBA社の商業航空機事業部門のうち、CRJシリーズ事業(ただし、製造機能を除く)。

《内容・範囲》

CRJシリーズに関する、保守、CS、改修、マーケティング、販売機能と、型式証明を取得する。これらには、サービス・サポートネットワーク拠点(カナダ・ケベック州モントリオール及び同オンタリオ州トロント)とサービスセンター(米国・ウェストバージニア州ブリッジポート及び同アリゾナ州ツーソン)を含む。

なお、カナダ・ケベック州ミラベルのCRJ製造拠点はBA社に残り、BA社は部品や予備部品の供給を継続し、現在のCRJの受注残機体は当社からの委託を受け製造する。CRJの生産は、受注残機体の納入後、2020年後半に終了予定。

《CRJシリーズ》

機種:CRJ100/200(50席、生産終了)、CRJ700(70席)、

CRJ900(90席)、CRJ1000(100席)

④ その他

・当社グループは、現金550百万米ドルに加え、信用保証及び残価保証等の未確定債務を引き受け、CRJ販売促進のために設立されたCRJ保有信託プログラム(Regional Aircraft Securitization Program (RASPRO))の受益権を継承する。

・一方、信用保証及び残価保証等の確定債務はBA社に残置。この債務額は、固定されており、将来の残価等によって変動するものではなく、向こう4年でBA社が支払う。

 

(4)取得価額及び決済方法

① 取得価額:約550百万米ドル※1(約590億円※2

※1 財務数値等を含む本譲渡契約記載の条件に基づき最終決定される予定であり、上記の金額から変動する可能性あり。

※2 1米ドル=107円(2020年6月26日付)で換算。

 

② 決済方法:取得価額を現金にて支払い

 

③ 取得完了日:2020年6月1日

 

(5)会計処理の概要

本事業取得はIFRS第3号「企業結合」に基づき会計処理し、のれん及び無形資産等を認識することとしている。今後、運転資金等調整後の確定した取得価額に基づき、取得資産・引受負債の公正価値及びのれんの測定を行い、のれん等を関連する資金生成単位へと配分する。このうちSpaceJet事業に配分するのれん等については、量産初号機の引渡し予定時期が2021年度以降となる見通しとなったことを踏まえ、2021年3月期の当社の連結財務諸表において、全額を減損する見込みであり、その金額は現下の経済情勢に基づいた取得資産・引受負債の公正価値評価額の変動等に影響を受けるものの500~700億円程度となる見込みである。

 

(2)【その他】

① 当連結会計年度における四半期情報等

(累計期間)

第1四半期

第2四半期

第3四半期

当連結会計年度

売上収益

(百万円)

919,327

1,877,663

2,856,511

4,041,376

税引前四半期(当期)利益(△は損失)

(百万円)

31,644

60,860

4,756

△32,660

親会社の所有者に帰属する四半期

(当期)利益

(百万円)

16,372

29,237

101,408

87,123

基本的1株当たり四半期(当期)利益(親会社の所有者に帰属)

(円)

48.76

87.06

301.92

259.39

 

(会計期間)

第1四半期

第2四半期

第3四半期

第4四半期

基本的1株当たり四半期利益

(△は損失)(親会社の所有者に帰属)

(円)

48.76

38.30

214.83

△42.53

 

② 重要な訴訟事件等

(ⅰ)2017年7月31日、当社は、南ア資産譲渡に係る譲渡価格調整金等支払義務の履行を求める仲裁申立てを株式会社日立製作所に対して行った。当該仲裁事件は、2019年12月18日に当社と日立との間で和解に至り、仲裁手続きを停止している。(詳細は注記「12.南アフリカプロジェクトに係る補償資産」を参照)

 

(ⅱ)2017年10月、当社及び連結子会社である三菱日立パワーシステムズ株式会社(以下、「MHPS」という。)は韓国東西発電株式会社(以下、「東西発電」という。)から、MHPSが供給した蒸気タービン発電設備の試運転中に発生した、焼損事故による不稼働損失にかかわる損害賠償を求める仲裁を韓国商事仲裁院に申し立てられた。東西発電の主張は、当該焼損事故はMHPSの故意・重過失により生じたものであり、当社及びMHPSは契約上及び韓国法上、損害賠償責任を負うというものである。これらに対し当社及びMHPSは、MHPSには故意・重過失はなく、契約上、MHPSの責任は限定される旨主張していく。

 

③ 新型コロナウイルス感染症拡大の影響

新型コロナウイルス感染症の拡大を受け、当社グループの民間機事業や中量産品事業等で需要減少に伴う売上収益の減少、工場の生産調整等が生じている。当連結会計年度においては、資産の評価等に当該影響を織り込み、決算数値等に反映させている。

本感染症は経済や企業活動に広範な影響を与える事象であり、また、今後の広がり方や収束時期等を予想することは困難なことから、当社は外部情報等を踏まえて、事業計画への影響の検討等を行い、製品特性・関連する市場環境等に即した仮定のもと、資産の評価等の会計上の見積りを行っている。

この影響が長期化した場合には、新たな生産調整や、顧客への販売の更なる減少が生じる可能性もあり、翌連結会計年度以降の当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性がある。