第5【経理の状況】

1.連結財務諸表及び財務諸表の作成方法について

(1)当社の連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和51年大蔵省令第28号)第93条の規定により、国際会計基準(以下、「IFRS」という。)に準拠して作成している。

 

(2)当社の財務諸表は、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和38年大蔵省令第59号。以下、「財務諸表等規則」という。)に基づいて作成している。

また、当社は、特例財務諸表提出会社に該当し、財務諸表等規則第127条の規定により財務諸表を作成している。

 

2.監査証明について

当社は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、連結会計年度(2021年4月1日から2022年3月31日まで)の連結財務諸表及び事業年度(2021年4月1日から2022年3月31日まで)の財務諸表について、有限責任 あずさ監査法人による監査を受けている。

 

3.連結財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組み及びIFRSに基づいて連結財務諸表等を適正に作成することができる体制の整備について

当社は、連結財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組み及びIFRSに基づいて連結財務諸表等を適正に作成することができる体制の整備を行っている。具体的には以下のとおりである。

(1)会計基準等の内容を適切に把握し、又は会計基準等の変更等について的確に対応することができる体制を整備するため、公益財団法人財務会計基準機構へ加入し、また、同機構や監査法人等の行うセミナーに参加している。

 

(2)IFRSの適用については、国際会計基準審議会が公表するプレスリリースや基準書を随時入手し、最新の基準の把握を行っている。また、IFRSに基づく適正な連結財務諸表等を作成するために、IFRSに準拠したグループ会計方針及び会計指針を作成し、それらに基づいて会計処理を行っている。

 

1【連結財務諸表等】

(1)【連結財務諸表】

①【連結財政状態計算書】

 

 

 

(単位:百万円)

 

注記

前連結会計年度

(2021年3月31日)

当連結会計年度

(2022年3月31日)

資産

 

 

 

流動資産

 

 

 

現金及び現金同等物

5,10

245,421

314,257

営業債権及びその他の債権

6,10,

23,35

655,181

744,466

その他の金融資産

7,10,35

30,677

70,952

契約資産

23,35

578,936

654,972

棚卸資産

11,23

713,498

798,601

その他の流動資産

20

230,955

219,875

流動資産合計

 

2,454,670

2,803,126

非流動資産

 

 

 

有形固定資産

12,14

779,696

790,204

のれん

13,14

124,500

128,690

無形資産

13,14

74,722

70,400

使用権資産

14,17

93,321

98,255

持分法で会計処理される投資

16

182,897

212,828

その他の金融資産

7,10,35

560,213

487,430

繰延税金資産

15

378,338

352,261

その他の非流動資産

14,20

162,365

173,144

非流動資産合計

 

2,356,056

2,313,214

資産合計

 

4,810,727

5,116,340

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

注記

前連結会計年度

(2021年3月31日)

当連結会計年度

(2022年3月31日)

負債及び資本

 

 

 

流動負債

 

 

 

社債、借入金及び

その他の金融負債

9,10,35

445,147

304,651

営業債務及びその他の債務

8,10,35

763,731

863,281

未払法人所得税

 

12,237

28,784

契約負債

23

731,814

886,551

引当金

18

207,876

203,585

その他の流動負債

20

184,453

193,865

流動負債合計

 

2,345,260

2,480,720

非流動負債

 

 

 

社債、借入金及び

その他の金融負債

9,10,35

790,862

773,622

繰延税金負債

15

6,597

6,217

退職給付に係る負債

19

124,432

76,824

引当金

18

50,485

62,218

その他の非流動負債

20

53,699

54,207

非流動負債合計

 

1,026,076

973,090

負債合計

 

3,371,337

3,453,810

資本

37

 

 

資本金

21

265,608

265,608

資本剰余金

21

47,265

45,061

自己株式

 

4,452

5,946

利益剰余金

21

952,528

1,099,158

その他の資本の構成要素

29

105,393

172,728

親会社の所有者に帰属する

持分合計

 

1,366,342

1,576,611

非支配持分

29

73,047

85,918

資本合計

 

1,439,390

1,662,529

負債及び資本合計

 

4,810,727

5,116,340

 

②【連結損益計算書】

 

 

 

(単位:百万円)

 

注記

 前連結会計年度

(自 2020年4月1日

 至 2021年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2021年4月1日

 至 2022年3月31日)

売上収益

23

3,699,946

3,860,283

売上原価

 

3,116,464

3,204,371

売上総利益

 

583,482

655,911

販売費及び一般管理費

24

531,383

556,727

持分法による投資損益

16

15,158

16,861

その他の収益(注)

25

167,698

68,972

その他の費用

25

180,873

24,777

事業利益

 

54,081

160,240

金融収益

27

11,677

31,907

金融費用

27

16,404

18,463

税引前利益

 

49,355

173,684

法人所得税費用

15

6,153

48,029

当期利益

 

43,202

125,654

当期利益の帰属:

 

 

 

親会社の所有者

 

40,639

113,541

非支配持分

 

2,562

12,113

 

 

 

 

1株当たり当期利益(親会社の所有者に帰属)

28

 

 

基本的1株当たり当期利益

 

120.92(円)

338.24(円)

希薄化後1株当たり当期利益

 

120.83(円)

338.05(円)

(注)注記「3.重要な会計方針 (14)事業利益」に記載のとおり、その他の収益には受取配当金が含まれる。

前連結会計年度及び当連結会計年度における受取配当金の金額は、それぞれ10,664百万円、17,286百万円である。

 

③【連結包括利益計算書】

 

 

 

(単位:百万円)

 

注記

 前連結会計年度

(自 2020年4月1日

 至 2021年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2021年4月1日

 至 2022年3月31日)

当期利益

 

43,202

125,654

その他の包括利益

 

 

 

純損益に振り替えられることのない項目

 

 

 

FVTOCIの金融資産の公正価値変動額

10,29

37,943

18,700

確定給付制度の再測定

19,29

56,097

50,140

持分法適用会社におけるその他の包括利益

16,29

163

232

純損益に振り替えられることのない項目合計

 

93,878

69,074

純損益に振り替えられる可能性のある項目

 

 

 

キャッシュ・フロー・ヘッジ

29,35

271

12

ヘッジコスト

29,35

874

178

在外営業活動体の換算差額

29

37,962

67,088

持分法適用会社におけるその他の包括利益

16,29

5,970

6,889

純損益に振り替えられる可能性のある項目

合計

 

44,535

73,812

その他の包括利益(税引後)

 

138,413

142,886

当期包括利益

 

181,616

268,540

 

 

 

 

当期包括利益の帰属:

 

 

 

親会社の所有者

 

173,635

248,891

非支配持分

 

7,980

19,649

 

④【連結持分変動計算書】

 

 

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

注記

親会社の所有者に帰属する持分

非支配持分

資本合計

 

資本金

資本剰余金

自己株式

利益剰余金

その他の

資本の構成要素

合計

2020年4月1日残高

 

265,608

49,667

5,374

886,307

22,133

1,218,343

71,732

1,290,076

当期利益

 

 

 

 

40,639

 

40,639

2,562

43,202

その他の包括利益

29

 

 

 

 

132,995

132,995

5,418

138,413

当期包括利益合計

 

40,639

132,995

173,635

7,980

181,616

利益剰余金への振替

 

 

 

 

49,668

49,668

 

自己株式の取得

 

 

 

5

 

 

5

 

5

自己株式の処分

 

 

83

364

 

 

447

 

447

配当金

22

 

 

 

25,188

 

25,188

5,073

30,261

非支配持分との取引等

32

 

1,611

 

 

67

1,678

1,380

3,058

その他

 

 

874

563

1,100

 

789

212

576

所有者との取引額合計

 

2,402

921

24,087

67

25,636

6,665

32,302

2021年3月31日残高

 

265,608

47,265

4,452

952,528

105,393

1,366,342

73,047

1,439,390

当期利益

 

 

 

 

113,541

 

113,541

12,113

125,654

その他の包括利益

29

 

 

 

 

135,349

135,349

7,536

142,886

当期包括利益合計

 

113,541

135,349

248,891

19,649

268,540

利益剰余金への振替

 

 

 

 

67,792

67,792

 

自己株式の取得

 

 

 

2,550

 

 

2,550

 

2,550

自己株式の処分

 

 

25

142

 

 

167

 

167

配当金

22

 

 

 

40,313

 

40,313

7,880

48,194

非支配持分との取引等

32

 

1,682

 

 

221

1,904

69

1,834

その他

 

 

545

914

5,610

 

5,978

1,032

7,011

所有者との取引額合計

 

2,203

1,494

34,703

221

38,622

6,778

45,401

2022年3月31日残高

 

265,608

45,061

5,946

1,099,158

172,728

1,576,611

85,918

1,662,529

 

⑤【連結キャッシュ・フロー計算書】

 

 

 

(単位:百万円)

 

注記

 前連結会計年度

(自 2020年4月1日

 至 2021年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2021年4月1日

 至 2022年3月31日)

営業活動によるキャッシュ・フロー

 

 

 

税引前利益

 

49,355

173,684

減価償却費、償却費及び減損損失

 

238,258

135,787

金融収益及び金融費用(△は益)

 

5,369

1,645

持分法による投資損益(△は益)

 

15,158

16,861

関係会社株式売却損益(△は益)

 

83,041

有形固定資産及び無形資産売却損益

(△は益)

 

45,570

37,532

有形固定資産及び無形資産除却損

 

6,912

5,328

営業債権の増減額(△は増加)

 

27,739

51,031

契約資産の増減額(△は増加)

 

4,308

58,722

棚卸資産及び前渡金の増減額(△は増加)

 

57,222

89,963

営業債務の増減額(△は減少)

 

68,731

73,101

契約負債の増減額(△は減少)

 

124,703

132,985

引当金の増減額(△は減少)

 

11,011

1,120

退職給付に係る負債の増減額(△は減少)

 

3,496

21,969

その他

25

5,094

20,527

小計

 

16,677

268,744

利息の受取額

 

5,407

5,537

配当金の受取額

25

14,968

23,627

利息の支払額

 

9,543

10,559

法人所得税の支払額

 

89,102

1,786

営業活動によるキャッシュ・フロー

 

94,948

285,563

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

注記

 前連結会計年度

(自 2020年4月1日

 至 2021年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2021年4月1日

 至 2022年3月31日)

投資活動によるキャッシュ・フロー

 

 

 

定期預金の預入による支出

 

9,244

14,033

定期預金の払戻による収入

 

13,161

9,677

有形固定資産及び無形資産の取得による支出

 

146,212

129,256

有形固定資産及び無形資産の売却による収入

 

43,956

51,744

投資(持分法で会計処理される投資を含む)の取得による支出

 

15,796

11,193

投資(持分法で会計処理される投資を含む)の売却及び償還による収入

 

12,521

99,214

事業(子会社を含む)売却による支出

 

1,696

1,258

事業(子会社を含む)売却による収入

 

987

11,756

事業(子会社を含む)取得による支出

 

71,082

事業(子会社を含む)取得による収入

 

4,799

短期貸付金の純増減額(△は増加)

 

708

1,660

長期貸付けによる支出

 

8,482

60

長期貸付金の回収による収入

 

222

204

デリバティブ取引による支出

 

3,658

20,754

デリバティブ取引による収入

 

4,625

15,490

その他

 

2,260

1,683

投資活動によるキャッシュ・フロー

 

182,249

16,306

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

注記

 前連結会計年度

(自 2020年4月1日

 至 2021年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2021年4月1日

 至 2022年3月31日)

財務活動によるキャッシュ・フロー

 

 

 

短期借入金等の純増減額(△は減少)

96,778

182,326

長期借入れによる収入

212,500

22,330

長期借入金の返済による支出

58,146

31,338

社債の発行による収入

65,000

55,000

社債の償還による支出

10,000

45,000

非支配持分からの子会社持分取得による支出

22,549

2,000

自己株式の取得による支出

 

5

2,550

親会社の所有者への配当金の支払額

22

25,667

40,224

非支配持分への配当金の支払額

 

5,144

5,501

債権流動化による収入

139,315

140,608

債権流動化の返済による支出

145,045

133,226

リース負債の返済による支出

22,667

28,154

その他

 

2,627

3,389

財務活動によるキャッシュ・フロー

 

221,737

255,774

現金及び現金同等物に係る為替変動の影響額

 

19,255

22,740

現金及び現金同等物の増減額(△は減少)

 

36,205

68,836

現金及び現金同等物の期首残高

281,626

245,421

現金及び現金同等物の期末残高

245,421

314,257

 

【連結財務諸表注記】

1.報告企業

三菱重工業株式会社(以下、「当社」という。)は日本において設立された企業である。当社の連結財務諸表は当社及びその連結子会社(以下、「当社グループ」という。)により構成されている。当社グループは「エナジー」、「プラント・インフラ」、「物流・冷熱・ドライブシステム」及び「航空・防衛・宇宙」の4つの報告セグメントを基軸として、多種多様な製品の開発、製造、販売及びサービスの提供等を行っている。

 

 

2.作成の基礎

(1)IFRSに準拠している旨

当社グループは連結財務諸表規則第1条の2に掲げる「指定国際会計基準特定会社」の要件を満たすことから、同第93条の規定により、IFRSに準拠して連結財務諸表を作成している。

本連結財務諸表は、2022年6月29日に当社取締役社長 泉澤清次によって承認されている。

 

(2)表示通貨

本報告書の連結財務諸表は当社の機能通貨である日本円で表示している。別段の記載がない限り、百万円を表示単位とし、単位未満の金額は切り捨てている。

 

(3)測定の基礎

当社グループの連結財務諸表は、注記「3.重要な会計方針」に記載している金融商品及び確定給付負債(資産)等を除き、取得原価を基礎として作成している。

 

(4)未適用の基準書及び解釈指針

連結財務諸表の公表の承認日までに新設又は改訂が行われた新基準書及び新解釈指針のうち、当社グループの連結財務諸表に重要な影響を与えるものはない。

 

(5)見積り及び判断の利用

当社グループの経営者は、IFRSに準拠した連結財務諸表を作成するにあたり、会計方針の適用、資産及び負債、収益及び費用の測定並びに報告期間の末日における偶発負債の開示に関する会計上の重要な判断、見積り及び仮定の設定を行っている。見積り及び仮定は、過去の経験及び利用可能な情報を用いた経営者による最善の判断に基づいているが、将来の実績値と異なる可能性がある。見積り及び仮定は継続して見直しており、見直しによる影響は、見直しを行った期間又はそれ以降の期間において認識している。

会計方針の適用に際して行った当社グループの連結財務諸表上で認識する金額に重要な影響を与える判断に関する情報は、以下のとおりである。

・連結の範囲(注記「3.重要な会計方針 (1)連結の基礎」)

・開発から生じた無形資産の認識(注記「3.重要な会計方針 (8)無形資産」)

・収益の認識(注記「3.重要な会計方針 (13)収益」)

 

当社グループの連結財務諸表に重要な影響を与える可能性のある判断及び見積りとその仮定等は、以下のとおりである。

・非金融資産の回収可能価額(注記「3.重要な会計方針 (10)非金融資産の減損」、「14.非金融資産の減損」)

・引当金の測定(注記「3.重要な会計方針 (11)引当金」、「18.引当金」)

・確定給付制度債務の測定(注記「3.重要な会計方針 (12)退職後給付」、「19.従業員給付」)

・収益の測定(注記「3.重要な会計方針 (13)収益」、「23.売上収益」)

・繰延税金資産の回収可能性(注記「3.重要な会計方針 (17)法人所得税」、「15.法人所得税」

 

(6)表示方法の変更

(連結キャッシュ・フロー計算書)

前連結会計年度において、「投資活動によるキャッシュ・フロー」の「その他」に含めて表示していた「定期預金の預入による支出」「定期預金の払戻による収入」「事業(子会社を含む)の売却による支出」「デリバティブ取引による支出」「デリバティブ取引による収入」は、金額的に重要性が増したため、当連結会計年度において独立掲記している。

この結果、前連結会計年度の連結キャッシュ・フロー計算書において、「投資活動によるキャッシュ・フロー」の「その他」に表示していた1,138百万円は、「定期預金の預入による支出」△9,244百万円、「定期預金の払戻による収入」13,161百万円、「事業(子会社を含む)の売却による支出」△1,696百万円、「デリバティブ取引による支出」△3,658百万円、「デリバティブ取引による収入」4,625百万円、「その他」△2,260百万円として組み替えている。

同じく、前連結会計年度において、「財務活動によるキャッシュ・フロー」の「その他」に含めて表示していた「自己株式の取得による支出」も金額的に重要性が増したため、当連結会計年度において独立掲記している。

 

 

3.重要な会計方針

(1)連結の基礎

① 子会社

子会社とは、当社グループにより支配されている企業を指す。支配とは投資先に対するパワーを有し、投資先への関与により生じるリターンの変動に晒され、かつ投資先に対するパワーを通じてリターンに影響を及ぼす能力を有している状態を意味する。

子会社の財務諸表は、支配開始日から支配終了日までの間、連結財務諸表に含めている。子会社が適用する会計方針が当社の適用する会計方針と異なる場合には、当該連結子会社の財務諸表を調整している。グループ会社間の債権債務残高、取引高及びグループ会社間取引によって発生した未実現損益は、連結財務諸表の作成にあたり消去している。

 

② 関連会社及び共同支配企業(持分法適用会社)

関連会社とは、当社グループが財務及び営業の方針決定に対して重要な影響力を有しているものの、支配又は共同支配を有していない企業を指す。

共同支配企業とは、契約上の取決めにより当社グループを含む複数の当事者が共同して支配をしており、その活動に関連する財務上及び営業上の決定に際して、支配を共有する当事者の一致した合意を必要としており、かつ、当社グループが当該取決めの純資産に対する権利を有している企業を指す。

関連会社及び共同支配企業への投資は、持分法を適用して会計処理している(以下、「持分法適用会社」という。)。持分法適用会社に関するのれんは投資の帳簿価額に含めており、償却していない。持分法適用会社に対する投資が減損している可能性が示唆されている場合には、投資全体の帳簿価額(のれんを含む)について、単一の資産として減損の評価を行っている。

なお、持分法の適用に際し、持分法適用会社となる関連会社又は共同支配企業が適用する会計方針が当社グループの適用する会計方針と異なる場合には、当該関連会社又は共同支配企業の財務諸表を調整の上、持分法を適用している。また、持分法適用会社の一部は、共同出資者の意向等により、決算日を当社グループの決算日に統一することが実務上不可能である。このような会社については、決算日の差異により生じる期間の重要な取引又は事象については必要な調整を行った上で持分法を適用している。

 

(2)企業結合

企業結合は、取得法を適用して会計処理している。取得対価は、被取得企業の支配と交換に譲渡した資産、引き受けた負債及び当社グループが発行する資本持分の取得日の公正価値の合計として測定される。取得に直接起因する取引費用は、発生時に費用として処理し、被取得企業における識別可能資産及び負債は、取得日の公正価値で認識している。

のれんは、取得日時点で測定した被取得企業に対する取得対価の公正価値から、取得日時点における識別可能な取得資産及び引受負債の純認識額を控除した額として測定している。取得対価の公正価値が取得資産及び引受負債の純認識額よりも小さかった場合には、純利益として認識している。当該企業結合にあたって、当社グループから移転した企業結合の対価に、条件付対価契約から生じる資産又は負債が含まれる場合、条件付対価は、取得日の公正価値で測定され、上述の取得対価の一部として含まれる。

非支配持分の測定は、主として、被取得企業の識別可能純資産に対する非支配持分の比例割合に基づく方法を採用している。

 

(3)外貨換算

外貨建取引は、取引日の為替レート又は当該レートに近似するレートで当社及び当社の子会社の機能通貨に換算している。

報告期間の末日における外貨建貨幣性資産及び負債は、報告期間の末日の為替レートで換算している。

換算又は決済により生じる為替差額は純損益として認識している。ただし、後述するFVTOCIの金融資産から生じる換算差額については、その他の包括利益として認識している。

在外営業活動体の資産及び負債については報告期間の末日の為替レート、収益及び費用については為替レートの著しい変動がない限り、期中平均為替レートを用いて日本円に換算している。

在外営業活動体の財務諸表の換算から生じる為替差額はその他の包括利益で認識している。なお、在外営業活動体の処分時には、その他の資本の構成要素に認識した累積的換算差額を純損益に振替えている。

 

(4)金融商品

金融商品は、当社グループが金融商品の契約当事者となった日に認識している。なお、通常の方法で購入した金融資産は取引日において認識している。

① 非デリバティブ金融資産

非デリバティブ金融資産のうち、負債性金融商品については、すべて以下の要件を満たすため償却原価で測定している。

・契約上のキャッシュ・フローを回収するために金融資産を保有することを目的とする事業モデルに基づいて金融資産が保有されている。

・金融資産の契約条件により、元本及び元本残高に対する利息の支払のみであるキャッシュ・フローが特定の日に生じる。

償却原価で測定する金融資産は、当初認識後、実効金利法を適用した償却原価により測定している。

資本性金融商品については公正価値で測定している。

非デリバティブ金融資産は、当初認識時に、純損益を通じて公正価値で測定する場合を除き、公正価値に取引費用を加算した額で測定している。ただし、重要な金融要素を含まない営業債権は取引価格で当初測定している。

公正価値で測定する金融資産は、純損益を通じて公正価値で測定しなければならない売買目的で保有する資本性金融商品を除き、個々の資本性金融商品ごとに、純損益を通じて公正価値で測定する(Fair Value Through Profit or Loss(以下、「FVTPL」という。))か、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する(Fair Value Through Other Comprehensive Income(以下、「FVTOCI」という。))かを決定している。FVTOCIの金融資産に指定した場合、当該指定の事後の取消は認められていない。

当初認識時において、FVTOCIの金融資産に指定した資産については、当初認識後の公正価値の変動額をその他の包括利益として認識している。FVTOCIの金融資産の認識を中止した場合、又は公正価値が著しく下落した場合には、その他の資本の構成要素に累積された金額を利益剰余金に振り替えている。FVTOCIの金融資産からの配当金は原則として、純損益として認識している。

金融資産から生じるキャッシュ・フローに対する契約上の権利が消滅した場合、又は、金融資産を譲渡し、かつ、当該金融資産の所有にかかるリスクと経済価値を実質的にすべて移転している場合に、当該金融資産の認識を中止している。

 

② 非デリバティブ金融負債

非デリバティブ金融負債は、償却原価で測定される金融負債に分類している。償却原価で測定される金融負債は、当初認識時に、公正価値から取引費用を控除した額で測定している。

当初認識後は、実効金利法を適用した償却原価により測定している。

非デリバティブ金融負債の契約中に特定された債務が免責、取消し、又は失効となった場合、非デリバティブ金融負債の認識を中止している。

 

③ デリバティブ取引及びヘッジ会計

当社グループは、為替リスク、金利リスク及び価格変動リスクをヘッジする目的で、為替予約、通貨スワップ契約、金利スワップ契約、先渡契約等のデリバティブを利用している。

デリバティブ取引は、契約が締結された日の公正価値で当初認識し、関連する取引費用は発生時に費用として認識している。当初認識後は、公正価値で測定し、キャッシュ・フロー・ヘッジのヘッジ手段として指定する場合を除き、公正価値の変動額を純損益として認識している。ヘッジ会計の適用にあたっては、ヘッジ開始時に、ヘッジ関係、リスク管理目的及び戦略について、公式に指定並びに文書化を行っている。当該文書には、ヘッジ手段、ヘッジ対象、ヘッジするリスクの性質、及びヘッジの有効性を判定する方法が記載されており、ヘッジ関係が将来に向けて有効であるかどうかを継続的に評価している。

当社グループでは、ヘッジ会計の要件を満たすデリバティブ取引について、次のように会計処理を行っている。

(ⅰ)公正価値ヘッジ

公正価値ヘッジとして指定したデリバティブ取引の公正価値の変動は、ヘッジされたリスクに対応するヘッジ対象資産又は負債の公正価値の変動とともに、純損益で認識している。

なお、FVTOCIの金融資産に指定した資本性金融商品をヘッジ対象とした場合のヘッジ手段に指定したデリバティブ取引及びヘッジ対象資産の公正価値変動については、その他の包括利益として認識している。

 

(ⅱ)キャッシュ・フロー・ヘッジ

キャッシュ・フロー・ヘッジにおけるヘッジ手段として指定したデリバティブ取引の公正価値の変動額のうち、有効部分はその他の包括利益として認識し、非有効部分は直ちに純損益として認識している。

なお、通貨スワップ契約にキャッシュ・フロー・ヘッジを適用する場合には、通貨ベーシス・スプレッドを除く部分をヘッジ手段として指定し、通貨ベーシス・スプレッド部分に関しては、公正価値の変動額を、ヘッジコストとして、その他の包括利益を通じてその他の資本の構成要素に認識している。その他の資本の構成要素に累積されたキャッシュ・フロー・ヘッジは、ヘッジ対象のキャッシュ・フローが損益に影響を及ぼす期間と同一の期間において、純損益に振り替えている。ただし、ヘッジ対象が非金融資産の取得である場合、非金融資産の当初の取得原価の修正として処理している。

また、期間に関連したヘッジ対象をヘッジする目的で実施したデリバティブ取引についてヘッジコストを認識した場合には、その他の資本の構成要素に累積されたヘッジコストの累計額を、ヘッジ手段からのヘッジ調整が純損益に影響を与える可能性のある期間にわたって、規則的かつ合理的な基準で純損益に振り替えている。

なお、予定取引の発生が高いとは言えなくなった場合、ヘッジ会計を中止し、さらに発生が見込まれなくなった場合には、その他の資本の構成要素に累積された金額を純損益に振り替えている。

 

④ 金融資産の減損

償却原価で測定する金融資産については、報告期間の末日ごとに、当該資産に係る信用リスクが当初認識時点から著しく増加しているかどうかを判定している。著しく信用リスクが増加している場合には、全期間の予想信用損失と同額の損失評価引当金を認識し、著しい信用リスクの増加が認められない場合には、12か月の予想信用損失と同額の損失評価引当金を認識している。

ただし、営業債権及び契約資産については、信用リスクの当初認識時点からの著しい増加の有無にかかわらず、全期間の予想信用損失と同額で損失評価引当金を認識している。

信用リスクの著しい増加を示す客観的証拠としては、債務者による支払不履行又は滞納、当社グループが債務者に対して、そのような状況でなければ実施しなかったであろう条件で行った債権の回収期限の延長、債務者又は発行企業が破産する兆候等が上げられる。なお、損失評価引当金の繰入額は、純損益で認識している。

 

(5)現金及び現金同等物

現金及び現金同等物は、手許現金、随時引き出し可能な預金及び容易に換金可能であり、かつ、価値の変動について僅少なリスクしか負わない短期投資からなる。短期投資とは、取得日から3ヶ月以内に償還期限の到来するものを指す。

 

(6)棚卸資産

棚卸資産は、原価と正味実現可能価額のうちいずれか低い金額で測定している。原価とは購入原価、加工費、及び棚卸資産が現在の場所と状態に至るまでに発生したすべての費用を含めた金額である。正味実現可能価額とは、通常の営業過程における見積売価から、完成までの見積原価及び販売に要する見積費用を控除した金額である。

棚卸資産の評価方法は以下のとおりである。

商品及び製品         主として移動平均法

仕掛品            主として個別法

原材料及び貯蔵品       主として移動平均法

 

(7)有形固定資産

有形固定資産は、原価モデルを採用し、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除した額で表示している。取得原価には資産の取得に直接関連する費用及び解体、除去及び設置していた場所の原状回復費用を含めている。土地等の償却を行わない資産を除き、有形固定資産は見積耐用年数にわたり、定額法で減価償却を行っている。

主な有形固定資産の見積耐用年数は以下のとおりである。

建物及び構築物        2年-60年

機械装置及び運搬具      2年-20年

工具、器具及び備品      2年-20年

減価償却方法、見積耐用年数及び残存価額は、連結会計年度末において見直しを行い、必要に応じて改定している。

 

(8)無形資産

無形資産については、原価モデルを採用し、無形資産を取得原価から償却累計額及び減損損失累計額を控除した金額で表示している。無形資産の償却は、見積耐用年数にわたって定額法で償却している。主な無形資産の見積耐用年数は以下のとおりである。

ソフトウェア         3年-10年

企業結合で認識した技術    7年-25年

企業結合で認識した顧客関係  2年-25年

その他            3年-15年

耐用年数を確定できない無形資産については、取得原価から減損損失累計額を控除した金額で表示している。

当社グループの開発活動で発生した費用は、以下のすべての条件を満たしたことを立証できる場合にのみ、資産計上している。

・使用又は売却できるように無形資産を完成させることの技術上の実行可能性

・無形資産を完成させ、さらにそれを使用又は売却するという企業の意図

・無形資産を使用又は売却できる能力

・無形資産が蓋然性の高い将来の経済的便益を創出する方法

・無形資産の開発を完成させ、さらにそれを使用又は売却するために必要となる、適切な技術上、財務上及びその他の資源の利用可能性

・開発期間中の無形資産に起因する支出を、信頼性をもって測定できる能力

なお、上記の資産計上の要件を満たさない開発費用及び研究活動に関する支出は、発生時に費用処理している。償却方法、見積耐用年数及び残存価額は、連結会計年度末において見直しを行い、必要に応じて改定している。

 

(9)リース

① 貸手としてのリース

契約上、資産の所有に伴う実質的なすべてのリスクと経済価値を借手に移転するリースは、ファイナンス・リースとして分類している。ファイナンス・リース以外のリースは、オペレーティング・リースとして分類している。

ファイナンス・リースに基づく借手からの受取額は、リースに係る純投資額を「営業債権及びその他の債権」として計上し、未獲得利益はリース期間にわたり純投資額に対して一定の利子率で配分し、その帰属する年度に認識している。オペレーティング・リースに係る受取リース料は、リース期間にわたり定額法で認識している。

 

② 借手としてのリース

借手としてのリースは、原則としてオンバランス処理することとし、リース開始日において、原資産を使用する権利を表す使用権資産と、リース料を支払う義務を表すリース負債を認識している。当社グループでは使用権資産とリース負債を次のとおり測定している。

なお、残存リース期間が12ヶ月以内の短期リース及び原資産が少額のリースについては、認識の免除規定を適用している。

・使用権資産

使用権資産は、リース負債の当初測定額に、当初直接コスト、前払リース料等を調整した取得原価で測定している。当初認識後は原価モデルを適用し、減価償却累計額及び減損損失累計額を控除した額で測定している。

なお、使用権資産は耐用年数又はリース期間の終了時のいずれか短い期間にわたり定額法にて償却している。

・リース負債

リース負債は、リースの開始日により認識し、未払リース料の現在価値で測定している。現在価値の算定に用いる割引率は、リースの計算利子率を適用しているが、計算利子率を容易に算定できない場合には当社グループの追加借入利子率を用いている。なお、各契約に原資産を購入するオプションやリース期間の延長、解約のオプションが付与されていて、そのオプションを行使する見通しに変化が生じた場合には、リース負債を再測定している。

当社グループは、連結財政状態計算書において、「使用権資産」は他の資産とは区分して表示し、リース負債は「社債、借入金及びその他の金融負債」に含めて表示している。

 

(10)非金融資産の減損

有形固定資産及び無形資産については、報告期間の末日に減損の兆候の有無を判定している。減損の兆候がある場合には、当該資産の回収可能価額を見積もり、減損テストを行っている。のれん及び耐用年数を確定できない無形資産については、年に一度定期的に減損テストを行うほか、減損の兆候がある場合にはその都度、減損テストを行っている。

回収可能価額は、資産又は資金生成単位の処分費用控除後の公正価値と使用価値のいずれか高い金額としている。使用価値は、資産又は資金生成単位から生じると見込まれる将来キャッシュ・フローの現在価値として算定している。資金生成単位は、他の資産又は資産グループのキャッシュ・インフローから概ね独立したキャッシュ・インフローを生成する最小の識別可能な資産グループであり、個別の資産について回収可能価額の見積りが不可能な場合に、当該資産が属する資金生成単位の回収可能価額を算定している。資産又は資金生成単位の回収可能価額が帳簿価額を下回った場合、資産又は資金生成単位の帳簿価額を回収可能価額まで減額している。

また、のれんを除く減損損失を認識した非金融資産については、減損損失が戻入れとなる可能性について、報告期間の末日に再評価を行っている。

 

(11)引当金

過去の事象の結果として、現在の法的債務又は推定的債務が存在し、当該債務を決済するために経済的便益をもつ資源の流出が必要となる可能性が高く、その債務の金額を信頼性をもって見積もることができる場合、引当金を認識している。その際、債務の決済までの期間が長期となると想定され、貨幣の時間価値が重要な場合には、決済時に予測される支出額の現在価値により引当金を測定している。

また、当社グループが引当金を決済するために必要な支出の一部又は全部の補填を期待できる時には、補填の受取りがほぼ確実な場合に限り、補填は別個の資産として認識している。

なお、引当金の繰入と外部からの補填を同じ報告期間において認識した場合には、連結損益計算書においては、両者を純額で表示している。

(12)退職後給付

当社グループは、従業員の退職後給付制度として、退職一時金及び年金制度を設けている。これらの制度は確定給付制度と確定拠出制度に大別される。それぞれの制度に係る会計方針は次のとおりである。

① 確定給付制度

確定給付制度については、制度ごとに、従業員が過年度及び当年度において提供したサービスの対価として獲得した将来給付額を見積もり、確定給付制度債務の現在価値を算定する。そして当該債務の決済に用いられる制度資産の公正価値を控除した金額を確定給付負債(資産)として認識している。この計算における資産計上額は、制度からの返還又は将来掛金の減額という利用可能な将来の経済的便益の現在価値を上限としている。確定給付制度債務の現在価値は、予測単位積増方式により算定しており、割引率は将来の給付支払の見積り時期に対応した連結会計年度末における優良社債の市場利回りを参照して決定している。

勤務費用及び確定給付負債(資産)の純額に係る純利息費用は純損益として認識し、確定給付負債(資産)の再測定はその他の包括利益として認識し、直ちに利益剰余金に振替えている。

 

② 確定拠出制度

確定拠出制度の退職給付に係る掛金は、従業員がサービスを提供した時点で費用として純損益で認識している。

 

(13)収益

当社グループでは、IFRS第9号に基づく利息及び配当収益等を除き、以下の5ステップアプローチに基づき、顧客への財やサービスの移転との交換により、その権利を得ると見込む対価を反映した金額で収益を認識している。

ステップ1:顧客との契約を識別する。

ステップ2:契約における履行義務を識別する。

ステップ3:取引価格を算定する。

ステップ4:取引価格を契約における別個の履行義務へ配分する。

ステップ5:履行義務を充足した時点で(又は充足するに応じて)収益を認識する。

収益は、経済的便益が当社グループに流入する可能性が高く、その金額が信頼性をもって測定できる範囲において、その支払を受ける時点にかかわらず認識し、契約上の支払条件を考慮の上、税金控除後の受領した又は受領可能な対価の公正価値で測定している。

また、顧客との契約獲得のための増分コスト及び契約に直接関連する履行コストのうち、回収可能であると見込まれる部分について資産として認識し、その後関連する財やサービスの顧客への移転に合わせて規則的に償却している。契約獲得のための増分コストとは、顧客との契約を獲得するために発生したコストで、当該契約を獲得しなければ発生しなかったであろうものを指す。

当社グループの収益認識の要件は以下のとおりである。

① 製品の販売

本取引においては、顧客との契約に含まれる履行義務が充足されるのは主として、引き渡しによって、対象の製品に対する支配が顧客に移転する一時点であると判断されるため、当社グループは通常、製品の引渡時点で収益を認識している。物品の販売からの収益は、顧客との契約において約束した対価から、返品、値引き、割戻し及び第三者のために回収した税金等を控除した金額で測定している。

 

② 役務の提供・工事契約

これらの取引においては、契約対象の財又はサービスに対する支配は契約で規定された一定の期間にわたり顧客へ移転すると判断されるため、当社グループは契約ごとの総収益を算定のうえ、顧客との契約に含まれる履行義務の進捗度を測定し、これらに対応する収益を認識している。進捗度は、履行義務の充足を描写する方法により測定しており、主に、履行義務の充足のために発生したコストが、当該履行義務の充足のための予想される総コストに占める割合に基づき見積もっている。

 

(14)事業利益

連結損益計算書における「事業利益」は、当社グループの業績を継続的に比較・評価することに資する指標として表示している。「事業利益」は「売上収益」から「売上原価」、「販売費及び一般管理費」及び「その他の費用」を控除し、「持分法による投資損益」及び「その他の収益」を加えたものである。

「その他の収益」及び「その他の費用」は、受取配当金、固定資産売却損益、固定資産減損損失等から構成されている。当社グループが保有する株式及び出資金のうち、他社との協業など事業運営上の必要性から長期間にわたり継続保有するものに係る受取配当金は、事業の成果として事業利益に含めて表示している。なお、受取配当金は、当社グループの受領権が確定した時点で認識している。

 

(15)金融収益及び金融費用

「金融収益」、「金融費用」は、受取利息、支払利息、為替差損益、デリバティブ損益(その他の包括利益で認識される損益を除く)等から構成されている。受取利息、支払利息は実効金利法を用いて発生時に認識している。

 

(16)政府補助金

政府補助金は、当社グループが以下の双方についての合理的な保証を得た時点で認識している。

・当社グループの活動、状態等が補助金受領に際しての付帯条件に反しないこと

・補助金が当社グループに支払われること

収益に関する補助金は、関連費用から補助金を控除して表示している。

 

(17)法人所得税

法人所得税は、当期税金及び繰延税金で構成されており、企業結合の当初認識に関連するもの、直接資本又はその他の包括利益で認識されるものを除き、純損益として認識している。

当期税金は、税務当局に対する納付又は税務当局から還付が予想される金額として測定している。当該税額の算定は、報告期間の末日までに制定又は実質的に制定された税率及び税法に従って行っている。

繰延税金は、会計上の資産及び負債の帳簿価額と、関連する税務上の簿価との差額により生じる一時差異、繰越欠損金及び税額控除に関して認識している。繰延税金資産は、税務上の影響も考慮した経営施策に基づき、将来減算一時差異及び繰越欠損金を利用できるだけの課税所得が稼得される可能性が高い範囲内で認識している。

繰延税金負債は、原則としてすべての将来加算一時差異について認識している。ただし、子会社及び関連会社に対する投資並びに共同支配企業に対する持分に係る将来加算一時差異のうち、解消時期をコントロールでき、かつ予測可能な期間内に一時差異が解消しない可能性が高い場合には認識していない。また、のれんの当初認識において生じる将来加算一時差異についても、繰延税金負債を認識していない。

繰延税金資産は各報告期間の末日に見直し、繰延税金資産の全額又は一部が使用できるだけの十分な課税所得が稼得されない可能性が高い部分について減額している。他方、未認識の繰延税金資産についても各報告期間の末日に再評価し、将来の課税所得により繰延税金資産が回収される可能性が高くなった場合には、回収可能な範囲内で認識している。

繰延税金資産及び負債は、報告期間の末日までに制定又は実質的に制定されており、当該一時差異が解消すると見込まれる期間に適用されると予想される税率及び税法によって測定している。

繰延税金資産及び負債は、当期税金資産と当期税金負債を相殺する法律上強制力のある権利を有し、かつ同一の税務当局によって同一の納税主体に課されている場合、相殺している。

法人所得税の不確実な税務ポジションについて、税法上の解釈に基づき還付又は納付が発生する可能性が高い場合には、合理的な見積額を資産又は負債として認識している。

 

 

4.事業セグメント

(1)報告セグメントの概要

当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、当社の取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものである。

当社グループは、事業ドメイン及びセグメントを置き、事業を管理している。各事業ドメイン及びセグメント は、取り扱う製品・サービスについて、国内及び海外の包括的な戦略を立案し、事業活動を展開している。従っ て、当社ではこの事業ドメイン及びセグメントをそれぞれの顧客及び製品特性の類似性等を踏まえ集約し、「エ ナジー」「プラント・インフラ」「物流・冷熱・ドライブシステム」及び「航空・防衛・宇宙」の4つを報告セ グメントとしている。

各報告セグメントに属する主要な製品・サービスは下記のとおりである。

 

エナジー

火力発電システム(GTCC※1、スチームパワー)、原子力発電システム(軽水炉、原子燃料サイクル・新分野)、風力発電システム、航空機用エンジン、コンプレッサ、排煙処理システム(AQCS※2)、舶用機械

プラント・インフラ

製鉄機械、商船、エンジニアリング、環境設備、機械システム

物流・冷熱・ドライブシステム

物流機器、ターボチャージャ、エンジン、冷熱製品、カーエアコン

航空・防衛・宇宙

民間航空機、防衛航空機、飛しょう体、艦艇、特殊車両、特殊機械(魚雷)、宇宙機器

※1:Gas Turbine Combined Cycle

※2:Air Quality Control System

 

(2)報告セグメントごとの売上収益、利益又は損失、その他の項目の金額の算定方法

報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、注記「3.重要な会計方針」における記載と同一である。報告セグメント間の売上収益は、第三者間取引価格に基づいている。

(3)報告セグメントごとの売上収益、利益又は損失、その他の項目の金額に関する情報

前連結会計年度(自 2020年4月1日 至 2021年3月31日)

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

報告セグメント

全社又は消去

(注)1

連結

 

エナジー

プラント・

インフラ

物流・冷熱・

ドライブ

システム

航空・

防衛・宇宙

売上収益

 

 

 

 

 

 

 

外部顧客からの売上収益

1,533,380

596,153

855,449

701,087

3,686,071

13,875

3,699,946

セグメント間の内部売上収益

又は振替高

12,622

41,104

4,858

1,022

59,607

59,607

1,546,003

637,258

860,307

702,109

3,745,679

45,732

3,699,946

セグメント利益(注)2

127,699

10,222

15,613

94,841

38,249

15,832

54,081

金融収益

 

 

 

 

 

 

11,677

金融費用

 

 

 

 

 

 

16,404

税引前利益

 

 

 

 

 

 

49,355

その他の項目

 

 

 

 

 

 

 

減価償却費及び償却費

44,172

12,047

43,325

26,987

126,532

12,709

139,242

減損損失

2,759

4,316

83

80,599

87,758

12,584

100,343

持分法による投資損益

11,950

1,186

347

12,789

2,368

15,158

 

(注)1.「全社又は消去」の区分は、報告セグメントに含まれない収益及び費用を含んでいる。具体的には、保有資産の活用・処分による収入等や全社基盤的な研究開発費、社全体の事業に係る株式からの配当等が含まれる。

2.セグメント利益は、事業利益で表示している。

 

当連結会計年度(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日)

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

報告セグメント

全社又は消去

(注)1

連結

 

エナジー

プラント・

インフラ

物流・冷熱・

ドライブ

システム

航空・

防衛・宇宙

売上収益

 

 

 

 

 

 

 

外部顧客からの売上収益

1,643,374

616,983

981,265

604,549

3,846,172

14,110

3,860,283

セグメント間の内部売上収益

又は振替高

7,712

34,902

5,268

743

48,626

48,626

1,651,086

651,886

986,534

605,292

3,894,799

34,516

3,860,283

セグメント利益(注)2

86,268

23,601

30,682

20,050

160,603

362

160,240

金融収益

 

 

 

 

 

 

31,907

金融費用

 

 

 

 

 

 

18,463

税引前利益

 

 

 

 

 

 

173,684

その他の項目

 

 

 

 

 

 

 

減価償却費及び償却費

36,871

11,592

44,324

27,273

120,061

12,118

132,180

減損損失

130

346

551

1,481

2,509

1,097

3,607

持分法による投資損益

13,345

1,772

737

15,854

1,006

16,861

 

(注)1.「全社又は消去」の区分は、報告セグメントに含まれない収益及び費用を含んでいる。具体的には、保有資産の活用・処分による収入等や全社基盤的な研究開発費、社全体の事業に係る株式からの配当等が含まれる。

2.セグメント利益は、事業利益で表示している。

 

(4)製品及びサービスごとの情報

製品及びサービスの区分が報告セグメントと同一であるため、記載を省略している。

 

(5)地域市場別の内訳

外部顧客からの売上収益は顧客の所在地を基礎とし、地理的近接度により国又は地域に分類している。

 

① 外部顧客からの売上収益

 

 

(単位:百万円)

 

 前連結会計年度

(自 2020年4月1日

  至 2021年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2021年4月1日

  至 2022年3月31日)

日本

1,947,909

1,887,795

アメリカ

554,984

572,912

アジア

573,181

672,206

欧州

318,767

361,873

中南米

83,853

107,325

アフリカ

51,349

48,666

中東

79,671

110,345

その他

90,230

99,156

合計

3,699,946

3,860,283

 

上表の各地域区分に含まれる主な国又は地域は、次のとおりである。

(ⅰ)アジア  中国、タイ、韓国、台湾、フィリピン、インド、バングラデシュ、

シンガポール、インドネシア、香港、ベトナム、マカオ、マレーシア

(ⅱ)欧州   ドイツ、イギリス、ロシア、フランス、オランダ、イタリア、

ポーランド、ウズベキスタン、スペイン、スウェーデン、ベルギー、

オーストリア、ハンガリー、フィンランド、ギリシャ、ベラルーシ

(ⅲ)中南米  メキシコ、ブラジル

(ⅳ)アフリカ 南アフリカ、エジプト

(ⅴ)中東   サウジアラビア、アラブ首長国連邦、トルコ、イスラエル、カタール

(ⅵ)その他  カナダ、オーストラリア

 

② 非流動資産

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(2021年3月31日)

当連結会計年度

(2022年3月31日)

日本

861,102

852,861

海外合計

294,943

315,035

合計

1,156,045

1,167,897

 

上表には、金融商品、持分法で会計処理される投資、繰延税金資産及び退職給付に係る資産を含んでいない。

 

(6)主要な顧客に関する情報

外部顧客への売上収益のうち、連結損益計算書の売上収益の10%以上を占める相手先として、防衛省がある。

防衛省向けの売上収益は、主に航空・防衛・宇宙の事業セグメントに帰属しており、前連結会計年度の売上収益は、400,723百万円であり、当連結会計年度の売上収益は、391,057百万円である。

 

 

5.現金及び現金同等物

現金及び現金同等物の内訳は以下のとおりである。

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(2021年3月31日)

当連結会計年度

(2022年3月31日)

現金及び預金

244,607

314,224

現金同等物

814

33

合計

245,421

314,257

 

現金及び現金同等物はいずれも償却原価で測定する金融資産に分類している。

 

 

6.営業債権及びその他の債権

営業債権及びその他の債権の内訳は以下のとおりである。

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(2021年3月31日)

当連結会計年度

(2022年3月31日)

受取手形及び売掛金

588,013

671,071

その他

67,167

73,395

合計

655,181

744,466

 

営業債権及びその他の債権は、その他に含まれるリース債権を除き、いずれも償却原価で測定する金融資産に分類している。

上記のうち、12ヵ月を超えて回収される営業債権及びその他の債権は、前連結会計年度末、当連結会計年度末において、それぞれ22,800百万円、22,346百万円である。

 

 

7.その他の金融資産

(1)その他の金融資産の内訳

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(2021年3月31日)

当連結会計年度

(2022年3月31日)

FVTPLの金融資産

 

 

デリバティブ資産(注)

9,046

21,093

株式・出資金

16,740

20,660

FVTOCIの金融資産

 

 

株式・出資金

518,523

450,252

償却原価で測定する金融資産

 

 

預入期間が3ヶ月を超える定期預金

13,148

19,533

その他

33,431

46,842

 合計

590,890

558,382

 

 

 

流動資産

30,677

70,952

非流動資産

560,213

487,430

 合計

590,890

558,382

(注)FVTPLのデリバティブ資産

デリバティブ資産には、ヘッジ手段として指定したものが含まれており、その公正価値変動のうち有効部分

については、その他の包括利益として認識している。

 

(2)FVTOCIに指定した株式・出資金

当社グループが保有する株式及び出資金は主として取引先との取引関係の維持、強化を目的としたものである。
本目的で保有している株式及び出資金について、当社グループでは、公正価値の事後的な変動をその他の包括利益に表示することを選択している。

 

① 当社グループがFVTOCIの金融資産として指定した株式・出資金の内訳

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(2021年3月31日)

当連結会計年度

(2022年3月31日)

市場性あり(注)1

379,890

310,322

市場性なし(注)2

138,632

139,930

合計

518,523

450,252

 

 

(注)1.市場性のあるFVTOCI指定銘柄

各連結会計年度における、市場性のある主なFVTOCI指定銘柄は次のとおりである。

 

前連結会計年度(2021年3月31日)

 

(単位:百万円)

銘柄

公正価値

Vestas Wind Systems A/S

114,720

三菱商事㈱

52,093

東京海上ホールディングス㈱

26,676

東海旅客鉄道㈱

24,545

日本郵船㈱

15,491

三菱電機㈱

12,685

スズキ㈱

10,238

AGC㈱

9,516

コカ・コーラボトラーズジャパンホールディングス㈱

7,559

三菱地所㈱

7,444

※:Vestas Wind Systems A/S(以下、「Vestas社」という)株式は、2020年12月14日に当社グループとVestas社が共同で設立した洋上風力発電設備専業合弁会社の当社グループ保有株式と交換する形で取得したものである。Vestas社株式の取得時点での公正価値は1,070億円であり、同時点での合弁会社株式の帳簿価額との差額は、「その他の収益」で認識し、同時点での評価額と期末時点の公正価値の差額は「その他の包括利益」に認識している。

 

当連結会計年度(2022年3月31日)

 

(単位:百万円)

銘柄

公正価値

Vestas Wind Systems A/S

92,690

三菱商事㈱

76,576

日本郵船㈱

33,118

東海旅客鉄道㈱

23,666

三菱自動車工業㈱

7,140

関西電力㈱

6,888

コカ・コーラボトラーズジャパンホールディングス㈱

5,651

東日本旅客鉄道㈱

4,585

東レ㈱

4,333

㈱三菱総合研究所

3,900

 

2.市場性のないFVTOCI指定銘柄

市場性のない銘柄は主に原子力関連銘柄である。

原子力関連銘柄の主な銘柄としては、日本原燃㈱、Orano S.A.がある。前連結会計年度末及び当連結会計年度末における、原子力関連銘柄の公正価値合計はそれぞれ41,536百万円、40,455百万円である。

なお、注1、2で銘柄や産業を開示しているもの以外に、個別に重要な銘柄や特定の産業等への投資の集中はない。

 

② FVTOCIの金融資産からの受取配当金

各連結会計年度に認識されたFVTOCIの金融資産からの受取配当金は以下のとおりである。

 

 

(単位:百万円)

 

 前連結会計年度

(自 2020年4月1日

  至 2021年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2021年4月1日

  至 2022年3月31日)

期中に認識を中止した投資に係る受取配当金

84

2,475

報告期間の末日現在で保有している投資に係る受取配当金

10,579

14,811

合計

10,664

17,286

 

③ 認識を中止したFVTOCIの金融資産

各連結会計年度に認識を中止したFVTOCIの金融資産に係る認識中止日現在の公正価値及び利得又は損失の累計額並びに利益剰余金への振替額は以下のとおりである。

 

 

(単位:百万円)

 

 前連結会計年度

(自 2020年4月1日

  至 2021年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2021年4月1日

  至 2022年3月31日)

認識中止日現在の公正価値

9,437

98,323

累積利得(△は損失)

△4,028

37,128

 

その他の資本の構成要素として認識されていた累積利得又は損失は、公正価値が著しく下落した場合又は認識を中止した場合に、その他の資本の構成要素から利益剰余金に振り替えている。利益剰余金に振り替えた累積利得又は損失は、主に取引関係の見直しを理由とする売却等により認識を中止した投資、及び公正価値が著しく下落した投資に係るものであり、前連結会計年度、当連結会計年度において、それぞれ△6,009百万円、17,118百万円である。

 

 

8.営業債務及びその他の債務

営業債務及びその他の債務の内訳は以下のとおりである。

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(2021年3月31日)

当連結会計年度

(2022年3月31日)

支払手形及び買掛金

635,749

737,950

電子記録債務

78,457

70,425

その他

49,525

54,905

合計

763,731

863,281

 

営業債務及びその他の債務はいずれも償却原価で測定する金融負債に分類している。

 

 

9.社債、借入金及びその他の金融負債

(1)社債、借入金及びその他の金融負債の内訳

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(2021年3月31日)

当連結会計年度

(2022年3月31日)

償却原価で測定する金融負債

 

 

社債(注)1

195,000

205,000

コマーシャル・ペーパー

196,000

短期借入金(注)2,3

50,527

67,324

長期借入金(注)2,3

464,095

462,609

その他

100,536

98,361

FVTPLの金融負債

 

 

デリバティブ負債(注)4

12,190

15,963

債権流動化に伴う支払債務(注)5

88,306

94,825

リース負債

129,353

134,190

 合計

1,236,010

1,078,274

 

 

 

流動負債

445,147

304,651

非流動負債

790,862

773,622

 合計

1,236,010

1,078,274

(注)1.社債発行の概要

 

会社名

銘柄

発行

年月日

前連結会計年度

(2021年3月31日)

(百万円)

当連結会計年度

(2022年3月31日)

(百万円)

利率

(%)

償還期限

三菱重工業㈱

 

 

 

 

 

第26回無担保社債

2013.9.4

15,000

15,000

0.877%

2023.9.4

第28回無担保社債

2014.9.3

25,000

0.381%

2021.9.3

第29回無担保社債

2014.9.3

30,000

30,000

0.662%

2024.9.3

第31回無担保社債

2015.9.2

10,000

10,000

0.630%

2025.9.2

第32回無担保社債

2016.8.31

20,000

0.050%

2021.8.31

第33回無担保社債

2016.8.31

10,000

10,000

0.240%

2026.8.31

第34回無担保社債

2017.8.29

10,000

10,000

0.104%

2022.8.29

第35回無担保社債

2017.8.29

10,000

10,000

0.330%

2027.8.27

第36回無担保社債

2020.11.24

25,000

25,000

0.140%

2025.11.21

第37回無担保社債

2020.11.24

40,000

40,000

0.390%

2030.11.22

第38回無担保社債

2021.9.1

15,000

0.090%

2026.9.1

第39回無担保社債

2021.9.1

40,000

0.270%

2031.9.1

合計

195,000

205,000

 

 

 

2.借入金の利率及び返済期限

当連結会計年度における「短期借入金」、及び「長期借入金」の加重平均利率は、それぞれ1.19%及び0.90%である。

「長期借入金」の返済期限は2022年~2032年である。

 

3.担保付借入

借入契約の締結にあたり、担保を供している借入金の金額は前連結会計年度末において195百万円であった。担保に供していた資産の内訳は次のとおりである。

当連結会計年度末においては担保を供している借入金はない。

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(2021年3月31日)

当連結会計年度

(2022年3月31日)

有形固定資産

1,926

-

営業債権及びその他の債権

432

-

棚卸資産

256

-

合計

2,616

-

 

担保権は、財務制限条項に抵触した場合、又は借入契約に不履行がある場合に行使される。

 

4.FVTPLのデリバティブ

デリバティブ負債にはヘッジ手段として指定したものが含まれており、その公正価値変動のうち有効部分については、その他の包括利益として認識している。

 

5.債権流動化に係る支払債務

当社グループでは、資金調達の一つの手段として、債権流動化契約による営業債権等の現金化を行っている。

当連結会計年度末時点で支払期日が到来しておらず、負債認識している流動化契約について、契約締結時に適用された割引率は通常の借入契約の際に適用される金利を踏まえて計算されている。なお、当該流動化債権の支払期日は2022年~2026年である。

債権流動化契約により第三者に譲渡した債権のうち、債務者が支払いを行わない場合に、当社グループに遡及的な支払義務が生じるような流動化資産については、認識の中止の要件を満たさないことから、認識の中止は行っていない。

また、契約資産に係る債権も第三者に譲渡しているが、こちらも認識の中止の要件を満たさないため、認識の中止は行っていない。

認識の中止の要件を満たさずに譲渡した営業債権の残高は、前連結会計年度末及び当連結会計年度末において、それぞれ13,084百万円及び11,071百万円であり、連結財政状態計算書上、「営業債権及びその他の債権」に含めて表示している。

同じく、認識の中止の要件を満たさずに譲渡した契約資産の残高は、前連結会計年度末及び当連結会計年度末において、それぞれ72,726百万円及び83,915百万円であり、連結財政状態計算書上、「契約資産」に含めて表示している。

 

(2)財務活動に係る負債の調整表

前連結会計年度(自 2020年4月1日 至 2021年3月31日)

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

2020年

4月1日

帳簿価額

キャッシュ

・フロー

非資金取引

2021年

3月31日

帳簿価額

公正価値

変動

外貨換算

新規契約

その他の

増減

(注)1

社債

140,000

55,000

195,000

コマーシャル・ペーパー(注)2

85,000

111,000

196,000

短期借入金

64,744

△14,221

289

△285

50,527

長期借入金

308,553

154,353

1,143

44

464,095

債権流動化に伴う支払債務

94,233

△5,730

△195

88,306

リース負債

134,684

△22,667

1,779

11,481

4,075

129,353

非支配株主の持つプット・オプションに係る負債

426,066

△19,523

596

660

△407,800

その他の負債(注)3

30,460

△3,020

1,028

28,468

合計

1,283,743

255,189

596

3,873

11,481

△403,131

1,151,752

 

当連結会計年度(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日)

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

2021年

4月1日

帳簿価額

キャッシュ

・フロー

非資金取引

2022年

3月31日

帳簿価額

公正価値

変動

外貨換算

新規契約

その他の

増減

(注)1

社債

195,000

10,000

205,000

コマーシャル・ペーパー(注)2

196,000

△196,000

短期借入金

50,527

13,673

1,641

1,482

67,324

長期借入金

464,095

△9,008

6,978

543

462,609

債権流動化に伴う支払債務

88,306

7,382

△862

94,825

リース負債

129,353

△28,154

5,718

24,359

2,913

134,190

その他の負債(注)3

28,468

△2,966

1,109

26,611

合計

1,151,752

△205,075

14,338

24,359

5,187

990,561

(注)1.非資金取引の「その他の増減」には、子会社又は他の事業に対する支配の獲得又は喪失から生じる増減を含めている。また、資産の回収により生じる増減を含めている。

2.コマーシャル・ペーパーに関して生じたキャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書上、財務活動によるキャッシュ・フローの「短期借入金等の純増減額(△は減少)」に含まれている。

3.本表上、「その他の負債」に区分した負債に関して生じたキャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書上、財務活動によるキャッシュ・フローの「その他」に含まれている。

 

 

10.公正価値測定

(1)公正価値の算定方法

金融資産及び金融負債の公正価値の算定方法は次のとおりである。

① 現金及び現金同等物、営業債権及びその他の債権、営業債務及びその他の債務、債権流動化に伴う支払債務

満期もしくは決済までの期間が短いため、帳簿価額が公正価値の近似値となっていることから、当該帳簿価額によっている。

 

② 社債及び借入金

短期借入金及びコマーシャル・ペーパーは短期間で決済されるため、帳簿価額が公正価値の近似値となっていることから、当該帳簿価額によっている。

市場性のある社債の公正価値は市場価格によっている。市場性のない社債及び長期借入金の公正価値は、同一の残存期間で同条件の借入を行う場合の金利に基づき、予測将来キャッシュ・フローを現在価値に割り引くことにより算定している。

 

③ その他の金融資産、その他の金融負債

市場性のある株式及び出資金の公正価値は市場価格によっている。市場性のない株式及び出資金の公正価値は、主に類似企業比較法により、類似業種企業のPBR(株価純資産倍率)を用いて算定している。デリバティブ資産及び負債については、為替予約取引は報告期間の末日の先物為替相場に基づき算定し、金利スワップについては、報告期間の末日における金利を基に将来予測されるキャッシュ・フローを現在価値に割り引いて算定している。

 

(2)連結財政状態計算書において公正価値で測定した金融資産及び金融負債

公正価値を測定するために用いる評価技法へのインプットは、市場における観察可能性に応じて以下のいずれかに分類される。

レベル1:活発な市場における同一の資産又は負債の市場価格

レベル2:レベル1以外の、直接又は間接的に観察可能な価格で構成されたインプット

レベル3:観察可能な市場データに基づかないインプット

 

① 公正価値で測定する資産及び負債の測定値の内訳は以下のとおりである。

 

前連結会計年度(2021年3月31日)

 

 

 

(単位:百万円)

 

レベル1

レベル2

レベル3

合計

資産:

 

 

 

 

株式及び出資金

379,890

155,372

535,263

デリバティブ

7,822

1,224

9,046

 合計

379,890

7,822

156,597

544,310

負債:

 

 

 

 

デリバティブ

10,018

2,172

12,190

 合計

10,018

2,172

12,190

 

 

当連結会計年度(2022年3月31日)

 

 

 

(単位:百万円)

 

レベル1

レベル2

レベル3

合計

資産:

 

 

 

 

株式及び出資金

310,322

160,590

470,913

デリバティブ

20,393

699

21,093

 合計

310,322

20,393

161,290

492,006

負債:

 

 

 

 

デリバティブ

12,846

3,117

15,963

 合計

12,846

3,117

15,963

 

公正価値で測定する金融資産は、連結財政状態計算書上「その他の金融資産」に流動・非流動に区分して計上している。同様に公正価値で測定する金融負債は「社債、借入金及びその他の金融負債」に流動・非流動に区分して計上している。

レベル間の振替が行われた金融資産・負債の有無は報告期間の末日ごとに判断している。前連結会計年度及び当連結会計年度において、レベル間の振替が行われた金融資産・負債はない。

 

② レベル3に分類した資産及び負債の公正価値測定の増減は以下のとおりである。

 

前連結会計年度(自 2020年4月1日 至 2021年3月31日)

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

2020年4月1日

残高

購入

その他の包括利益

FVTOCIの金融資産

の公正価値変動額

売却

その他

(注)

2021年3月31日

残高

株式及び出資金

151,759

3,231

△11,057

△4,202

15,641

155,372

(注)「その他」には、当社グループが前連結会計年度に株式を取得し、新規に連結した子会社が、連結開始時点で保有していた外部会社の株式・出資金を含む。

 

デリバティブ資産・負債については重要な増減は生じていない。

 

当連結会計年度(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日)

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

2021年4月1日

残高

購入

その他の包括利益

FVTOCIの金融資産

の公正価値変動額

売却

その他

2022年3月31日

残高

株式及び出資金

155,372

4,219

1,138

△4,433

4,293

160,590

 

デリバティブ資産・負債については重要な増減は生じていない。

 

レベル3に分類された金融商品については、財務部門責任者により承認された評価方針及び手続きに従い、評価を実施している。

このうち、市場性のない資本性金融商品は、類似公開会社比較法、割引キャッシュ・フロー法等の評価技法を用いて測定している。類似公開会社比較法の重要な観察可能でないインプットは、類似企業のPBR(株価純資産倍率)であり、評価額はPBRの上昇(低下)により増加(減少)する。PBRは、前連結会計年度は0.6倍から3.0倍、当連結会計年度は0.7倍から2.4倍の範囲に分布している。

割引キャッシュ・フロー法の重要な観察可能でないインプットとしては適用割引率があり、評価額は割引率の上昇(低下)により減少(増加)する。割引率は、前連結会計年度は6.4%~10.0%、当連結会計年度は6.0%~10.0%を適用している。

なお、レベル3に分類される金融資産・負債について、観察可能でないインプットを他の合理的に考え得る代替的な仮定に変更した場合にも、公正価値の著しい増減は見込まれていない。

 

(3)公正価値で測定されない金融資産及び金融負債

 

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(2021年3月31日)

当連結会計年度

(2022年3月31日)

 

帳簿価額

公正価値

帳簿価額

公正価値

社債

195,000

195,904

205,000

204,423

長期借入金

464,095

460,519

462,609

457,105

 

本表に含まれていない償却原価で測定する金融資産及び金融負債、債権流動化に伴う支払債務及びリース債権は、帳簿価額が公正価値と近似している。なお、公正価値測定のうち、社債はレベル2、その他のものはレベル3に分類している。

 

 

11.棚卸資産

棚卸資産の内訳は以下のとおりである。

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(2021年3月31日)

当連結会計年度

(2022年3月31日)

商品及び製品

197,518

239,037

仕掛品

325,972

353,518

原材料及び貯蔵品

142,534

163,919

資産計上した契約コスト

47,473

42,125

合計

713,498

798,601

 

棚卸資産には、報告期間の末日から払出・売却までの期間が12カ月を超える見込みのものが、前連結会計年度末及び当連結会計年度末において、それぞれ107,745百万円及び125,266百万円含まれている。

費用として認識した棚卸資産の評価減又は評価減の戻入の金額(△は戻入)は、前連結会計年度及び当連結会計年度において、それぞれ11,396百万円及び△2,373百万円であり、この戻入は主に正味実現可能価額が増加したことによるものである。

なお、棚卸資産に含まれている契約コストについては、注記「23.売上収益」に記載のとおりである。

 

 

12.有形固定資産

有形固定資産の帳簿価額の増減、取得原価、減価償却累計額及び減損損失累計額は以下のとおりである。

(1)帳簿価額

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

建物及び

構築物

機械装置

及び運搬具

工具、器具

及び備品

土地

建設仮勘定

合計

前連結会計年度期首

(2020年4月1日)

311,211

232,511

53,072

150,104

46,020

792,920

取得

2,748

13,472

1,868

1,155

97,313

116,558

減価償却費(注)1

△19,911

△51,362

△24,632

△95,907

減損損失(注)2

△6,046

△3,168

594

△3,314

△3,769

△15,705

科目振替

24,153

48,383

22,073

△1,887

△95,724

△3,001

売却目的保有への振替

△1,860

△4,685

△390

△1,096

△149

△8,182

売却又は処分

△4,031

△3,662

△618

△539

△1,979

△10,830

換算差額

1,929

4,159

591

571

528

7,779

その他の増減

147

△1,831

△1,544

△170

△535

△3,933

前連結会計年度

(2021年3月31日)

308,340

233,816

51,013

144,822

41,703

779,696

取得

1,035

23,177

2,286

546

88,002

115,048

減価償却費(注)1

△20,452

△51,322

△25,418

△97,193

減損損失(注)2

△380

△169

△373

△776

△31

△1,731

科目振替

17,054

31,082

20,164

1,623

△71,040

△1,115

売却目的保有への振替

△443

△1,504

△142

△118

△1,376

△3,585

売却又は処分

△3,120

△7,905

△898

△1,945

△211

△14,081

換算差額

4,828

5,801

1,566

698

1,052

13,947

その他の増減

890

△1,538

936

453

△1,522

△780

当連結会計年度

(2022年3月31日)

307,752

231,438

49,134

145,303

56,575

790,204

 

(2)取得原価

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

建物及び

構築物

機械装置

及び運搬具

工具、器具

及び備品

土地

建設仮勘定

合計

前連結会計年度期首

(2020年4月1日)

837,871

1,334,333

542,758

151,778

55,063

2,921,805

前連結会計年度

(2021年3月31日)

842,767

1,322,011

535,911

145,802

53,893

2,900,387

当連結会計年度

(2022年3月31日)

839,124

1,327,462

539,878

146,769

64,659

2,917,894

 

 

(3)減価償却累計額及び減損損失累計額

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

建物及び

構築物

機械装置

及び運搬具

工具、器具

及び備品

土地

建設仮勘定

合計

前連結会計年度期首

(2020年4月1日)

526,660

1,101,821

489,686

1,674

9,042

2,128,885

前連結会計年度

(2021年3月31日)

534,427

1,088,194

484,898

980

12,189

2,120,690

当連結会計年度

(2022年3月31日)

531,372

1,096,023

490,743

1,465

8,084

2,127,689

(注)1.減価償却費は連結損益計算書の「売上原価」及び「販売費及び一般管理費」に含めている。

2.減損損失の内容については、注記「14.非金融資産の減損」に記載のとおりである。

 

 

13.のれん及び無形資産

のれん及び無形資産の帳簿価額の増減、取得原価、償却累計額及び減損損失累計額は以下のとおりである。

(1)帳簿価額

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

のれん

開発資産

(注)3

企業結合

で認識した

技術

企業結合

で認識した顧客関係

ソフト

ウェア

その他

合計

前連結会計年度期首

(2020年4月1日)

124,500

19,354

17,934

25,052

16,567

203,409

取得

125

29,402

7,269

1,749

38,547

企業結合による取得

47,950

2,969

10,022

60,943

償却(注)1

△5,585

△6,939

△7,409

△5,120

△25,054

減損損失(注)2

△49,504

△29,402

△106

△18

△79,030

科目振替

573

△533

40

売却目的保有への振替

△1,242

△274

△1,516

売却又は処分

△368

△36

△404

換算差額

1,551

315

430

306

1,079

3,684

その他の増減

△124

△84

△201

126

△1,111

△1,396

前連結会計年度

(2021年3月31日)

124,500

13,999

14,194

24,202

22,325

199,222

取得

5,313

2,471

7,785

企業結合による取得

1,848

555

2,405

償却(注)1

△2,510

△1,589

△7,357

△2,880

△14,338

減損損失(注)2

△40

△40

科目振替

300

9

310

売却目的保有への振替

△5

△140

△33

△11

△191

売却又は処分

△1,224

△122

△1,347

換算差額

2,332

1,053

1,090

401

2,004

6,882

その他の増減

8

△760

△1,293

447

△1,597

当連結会計年度

(2022年3月31日)

128,690

12,536

12,793

20,823

24,245

199,090

 

(2)取得原価

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

のれん

開発資産

(注)3

企業結合

で認識した技術

企業結合

で認識した顧客関係

ソフト

ウェア

その他

合計

前連結会計年度期首

(2020年4月1日)

210,233

614,885

58,491

67,728

69,113

65,768

1,086,221

前連結会計年度

(2021年3月31日)

259,898

644,288

58,840

71,078

70,250

73,674

1,178,031

当連結会計年度

(2022年3月31日)

271,845

644,288

29,642

28,079

64,229

80,116

1,118,201

 

(3)償却累計額及び減損損失累計額

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

のれん

開発資産

(注)3

企業結合

で認識した技術

企業結合

で認識した顧客関係

ソフト

ウェア

その他

合計

前連結会計年度期首

(2020年4月1日)

85,732

614,885

39,137

49,794

44,060

49,201

882,812

前連結会計年度

(2021年3月31日)

135,398

644,288

44,841

56,884

46,047

51,349

978,809

当連結会計年度

(2022年3月31日)

143,155

644,288

17,105

15,285

43,405

55,870

919,111

(注)1.償却対象の無形資産償却費は、連結損益計算書の「売上原価」及び「販売費及び一般管理費」に含めている。

2.減損損失の内容については、注記「14.非金融資産の減損」に記載のとおりである。

3.事業開発の段階にあり、未だ使用可能な状態になっていないと判断される開発資産については、将来の経済的便益が流入する期間が予見可能でないと判断し、耐用年数を確定できない無形資産に分類している。

耐用年数を確定できない無形資産は、取得原価から減損損失累計額を控除した額で測定している。

 

 

14.非金融資産の減損

当社グループは、一部の事業用資産について、当初想定していた収益性が見込まれなくなったため、帳簿価額を回収可能価額まで減損している。これらの減損損失は連結損益計算書の「その他の費用」に含まれている。

前連結会計年度における減損損失の内訳は以下のとおりである。当連結会計年度においては、重要な減損損失は生じていない。

 

減損処理額の報告セグメント別内訳

前連結会計年度(自 2020年4月1日 至 2021年3月31日)

 

(単位:百万円)

報告セグメント

減損損失額

航空・防衛・宇宙(注)1

80,599

その他(注)2

15,539

合計

96,139

(注)1.SpaceJet事業に関連する有形固定資産、無形資産及び使用権資産等を減損している。

2.「その他」の区分には、主として報告セグメントに含まれない減損を集計しており、事業構造改善の観点から売却を予定している資産等の減損を含んでいる。

 

(1)SpaceJet事業に関連する有形固定資産、無形資産及び使用権資産等の減損

航空・防衛・宇宙セグメントに帰属するSpaceJet事業について、当社は2020年2月にSpaceJetの量産初号機の引き渡し予定時期を延期し、同年10月に開発活動の減速を公表している。当社グループはSpaceJet事業の資産の回収可能価額を使用価値により測定しているが、一連の公表内容のとおり、初号機引き渡し時期を見通すことができなくなったことから、本事業から生じる将来キャッシュ・フローを信頼をもって見積もることはできないと判断し、本事業に係る資産は全額減損している。

前連結会計年度においては新規取得した有形固定資産、無形資産及び使用権資産等について、80,599百万円の減損損失を計上した。これには、カナダBombardier社からCRJ事業を取得したことに伴い認識し、SpaceJet事業に配分したのれんの減損損失47,950百万円が含まれている。また、当連結会計年度においては、重要な減損損失は生じていない。

 

前連結会計年度(自 2020年4月1日 至 2021年3月31日)

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

有形

固定資産

無形資産

使用権資産

のれん

その他の

非流動資産

合計

減損損失額

2,133

29,443

590

47,950

480

80,599

 

(2)その他の減損

前連結会計年度におけるその他の事業に係る非金融資産の減損処理額は以下のとおりである。当連結会計年度においては、重要な減損損失は生じていない。

 

その他の事業に係る非金融資産の減損処理額

前連結会計年度(自 2020年4月1日 至 2021年3月31日)

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

有形

固定資産

無形資産

使用権資産

のれん

その他の

非流動資産

合計

減損損失額

13,571

82

330

1,553

1

15,539

 

(3)のれんの減損テスト

当社グループは、注記「3.重要な会計方針(10)非金融資産の減損」に記載のとおり、のれんについて年に一度定期的に減損テストを行うほか、減損の兆候がある場合にはその都度、減損テストを行っている。

のれんは独立した資金生成単位ではないため、他の有形固定資産等の非金融資産と共に回収可能価額を見積り減損テストを実施している。減損テストの対象となるのれんを含む非金融資産の総額は、前連結会計年度末、当連結会計年度末において、それぞれ1,082,134百万円、1,098,289百万円である。

回収可能価額は、使用価値に基づき算定している。使用価値は、過去の経験と外部からの情報を反映し、経営者が承認した事業計画と成長率を基礎とした将来キャッシュ・フローの見積額を現在価値に割り引いて算定している。当該事業計画は、将来の売上収益や粗利率の推移、固定費の削減など、計画値に大きな影響を与える主要な点について、経営者の考える合理的な前提を置き、策定している。

なお、のれんの減損テストには資金生成単位ごとに設定した加重平均資本コストを割引率として用いている。

減損テストに使用した割引率(税引前)は、前連結会計年度は6.4%~10.9%、当連結会計年度は6.1%~11.1%である。また、成長率については、前連結会計年度・当連結会計年度ともに△0.5%~0%を適用している。

当社グループののれんの総額は、前連結会計年度末、当連結会計年度末において、それぞれ124,500百万円、128,690百万円である。主なのれん帳簿価額の資金生成単位別残高は次のとおりである。

 

主なのれん帳簿価額の資金生成単位別残高

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

物流機器

スチーム

パワー

GTCC

製鉄機械

前連結会計年度

(2021年3月31日)

55,364

25,530

20,159

18,003

当連結会計年度

(2022年3月31日)

56,339

25,834

20,444

18,814

当連結会計年度の

減損テストに使用

した主要な前提

割引率

(税引前)

 6.1% ~ 8.7%

成長率

△0.5% ~ 0.0%

 

上表記載の4つの主たる資金生成単位に帰属するのれんは前連結会計年度、当連結会計年度いずれにおいても減損損失を認識していない。

物流機器及びGTCCについては、回収可能価額が当該資金生成単位の帳簿価額を十分に上回っており、減損テストに使用した主要な前提が合理的に予測可能な範囲で変化したとしても、回収可能価額が帳簿価額を下回る可能性は低いと判断している。

他方、スチームパワー及び製鉄機械については、回収可能価額が帳簿価額をそれぞれ249,884百万円、83,101百万円上回っているが、減損テストに使用した主要な前提のうち、仮に、割引率(税引前)もしくは成長率が次のとおり変動した場合や、将来キャッシュ・フローの見積額の基礎となる事業計画の前提に重要な変動が生じた場合には、減損損失が生じる可能性がある。

 

・スチームパワー:割引率が25.9%ポイント上昇した場合、もしくは成長率が139.1%ポイント低下した場合。

・製鉄機械   :割引率が10.7%ポイント上昇した場合、もしくは成長率が17.4%ポイント低下した場合。

 

※:製鉄機械における主要な前提には「(2)その他 ④ウクライナをめぐる国際情勢の影響」記載の状況を含む事業への影響を反映している。

 

 

15.法人所得税

(1)繰延税金資産及び繰延税金負債

① 繰延税金資産及び繰延税金負債の発生要因別の内訳

 

前連結会計年度

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

2020年4月1日

純損益

を通じて認識

その他の包括利益

において認識

2021年3月31日

繰延税金資産

 

 

 

 

子会社及び関連会社並びに

共同支配企業に対する投資

180,756

△39,386

141,369

引当金

50,358

6,065

56,424

退職給付に係る負債

85,008

△2,466

△24,386

58,155

繰越欠損金

10,234

47,126

57,360

減価償却超過額

21,477

5,573

27,051

契約負債

14,358

5,239

19,598

未払費用等

19,198

1,451

20,650

有形固定資産評価差額

18,354

1,249

19,603

損失評価引当金

5,091

3,320

8,412

有価証券評価損

2,222

8,748

10,970

使用権資産評価差額

15,704

△2,112

13,591

棚卸資産評価損

20,331

△560

19,770

その他

103,081

△764

5,917

108,234

 繰延税金資産合計

546,177

24,736

△9,720

561,193

繰延税金負債

 

 

 

 

有価証券評価差額

20,110

23,125

43,235

固定資産圧縮積立金

27,252

1,953

29,206

退職給付に係る資産

(退職給付信託)

43,537

△1,845

41,692

子会社及び関連会社並びに

共同支配企業に対する投資

17,284

25

2,435

19,745

減価償却超過額

11,574

△1,547

10,026

特定事業再編投資損失準備金

10,574

△2,109

8,465

企業結合により識別された

無形資産

5,994

△2,902

3,091

その他

34,438

△3,216

2,766

33,988

 繰延税金負債合計

170,765

△9,641

28,326

189,451

 

当連結会計年度

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

2021年4月1日

純損益

を通じて認識

その他の包括利益

において認識

2022年3月31日

繰延税金資産

 

 

 

 

子会社及び関連会社並びに

共同支配企業に対する投資

141,369

18,857

160,226

引当金

56,424

10,848

67,272

退職給付に係る負債

58,155

4,109

△22,296

39,968

繰越欠損金

57,360

△27,637

29,723

減価償却超過額

27,051

1,623

28,674

契約負債

19,598

6,341

25,939

未払費用等

20,650

△1,256

19,393

有形固定資産評価差額

19,603

△367

19,236

損失評価引当金

8,412

4,464

12,876

有価証券評価損

10,970

△358

10,612

使用権資産評価差額

13,591

△3,361

10,230

棚卸資産評価損

19,770

△13,503

6,266

その他

108,234

△26,168

3,772

85,838

 繰延税金資産合計

561,193

△26,049

△18,882

516,260

繰延税金負債

 

 

 

 

有価証券評価差額

43,235

△1,056

42,179

固定資産圧縮積立金

29,206

3,289

32,495

退職給付に係る資産

(退職給付信託)

41,692

△1,750

△8,499

31,442

子会社及び関連会社並びに

共同支配企業に対する投資

19,745

△5,369

3,651

18,027

減価償却超過額

10,026

△430

9,595

特定事業再編投資損失準備金

8,465

△2,110

6,355

企業結合により識別された

無形資産

3,091

△695

2,395

その他

33,988

△6,562

300

27,725

 繰延税金負債合計

189,451

△13,630

△5,604

170,216

 

② 連結財政状態計算書上の繰延税金資産及び繰延税金負債

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(2021年3月31日)

当連結会計年度

(2022年3月31日)

繰延税金資産

378,338

352,261

繰延税金負債

6,597

6,217

 

③ 繰延税金資産を認識していない繰越欠損金及び将来減算一時差異

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(2021年3月31日)

当連結会計年度

(2022年3月31日)

繰越欠損金

547,258

595,415

将来減算一時差異

628,428

606,095

合計

1,175,687

1,201,511

 

当社グループは、繰延税金資産の認識にあたり、将来減算一時差異・繰越欠損金などの一部又は全部が、将来課税所得に対して利用できる可能性を考慮している。将来課税所得の見積りは、経営者が承認した事業計画に基づいており、これは固定費の削減、新型コロナウイルス感染症の感染拡大による需要及び生産への影響、並びに主力事業である火力発電システム事業の事業環境の変化に伴う対応等の前提を踏まえて作成されたものである。繰延税金資産の回収可能性の評価においては、過去の課税所得水準、繰延税金資産が認識できる期間における将来課税所得の予測、及び税務上の影響も考慮した経営施策に基づき、税務便益が実現する可能性は高いと判断している。

 

④ 繰延税金資産を認識していない繰越欠損金の金額及び繰越期限

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(2021年3月31日)

当連結会計年度

(2022年3月31日)

1年目

18,145

13,053

2年目

15,198

19,635

3年目

25,364

31,184

4年目

37,463

53,329

5年目以降

451,087

478,212

合計

547,258

595,415

 

当該繰越欠損金の金額には、日本の地方税(住民税及び事業税)に係るものが含まれており、税率は10%未満である。

 

⑤ 繰延税金負債を認識していない投資に関する一時差異

前連結会計年度末及び当連結会計年度末現在の繰延税金負債として認識していない子会社及び関連会社の投資に関連する一時差異の総額は、それぞれ318,017百万円及び430,370百万円である。当社グループが一時差異の解消時期をコントロールでき、かつ予見可能な期間内での一時差異が解消しない可能性が高い場合には、当該一時差異に関連する繰延税金負債を認識していない。

 

(2)純損益を通じて認識される法人所得税

各連結会計年度において、純損益を通じて認識した法人所得税の内訳は、以下のとおりである。

 

 

(単位:百万円)

 

 前連結会計年度

(自 2020年4月1日

  至 2021年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2021年4月1日

  至 2022年3月31日)

当期法人所得税

 

 

当期

36,324

35,005

過年度修正

4,206

605

 当期法人所得税計

40,530

35,610

繰延法人所得税

 

 

一時差異の発生及び解消

△35,838

11,749

税率の変更又は新税の賦課

1,120

717

その他

340

△47

 繰延法人所得税計

△34,377

12,419

法人所得税合計

6,153

48,029

 

(3)実効税率の調整

法定実効税率と平均実際負担税率との差異について、原因となった主要な項目の内訳は以下のとおりである。

 

 

 前連結会計年度

(自 2020年4月1日

  至 2021年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2021年4月1日

  至 2022年3月31日)

国内の法定実効税率

30.5%

30.5%

損金不算入の費用

2.8%

1.4%

益金不算入の収益

△1.6%

△0.9%

持分法による投資損益

△9.4%

△3.0%

未認識の繰延税金資産の変動

△3.0%

△1.7%

試験研究費税額控除

△2.4%

△2.0%

子会社及び関連会社並びに共同支配企業に対する投資

△16.1%

0.8%

税率変更による期末繰延税金資産の修正

0.6%

0.5%

その他

11.0%

2.1%

平均実際負担税率

12.5%

27.7%

 

 

16.持分法で会計処理される投資

(1)個々には重要性のない関連会社

持分法で会計処理している個々には重要性のない関連会社に対する持分の帳簿価額の合計は、前連結会計年度末、当連結会計年度末において、それぞれ152,933百万円及び171,195百万円であり、前連結会計年度及び当連結会計年度における包括利益に対する当社グループの持分の総額は以下のとおりである。

 

 

(単位:百万円)

 

 前連結会計年度

(自 2020年4月1日

  至 2021年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2021年4月1日

  至 2022年3月31日)

当期純損益

10,857

10,714

その他の包括利益

4,148

6,480

包括利益合計

15,006

17,195

 

なお、当社グループは三菱マヒンドラ農機㈱の議決権の50%超を保有しているが、優先株式を含めた出資比率及び株主間協定の内容を踏まえ、持分法適用の関連会社としている。また、Framatome S.A.S.については、当社グループの議決権保有率が20%未満であるものの、同社の役員構成などから、当社グループの重要な影響力が認められると判断し、持分法適用の関連会社としている。

 

(2)個々には重要性のない共同支配企業

持分法で会計処理している個々には重要性のない共同支配企業に対する持分の帳簿価額の合計は、前連結会計年度末、当連結会計年度末において、それぞれ29,963百万円及び41,632百万円であり、前連結会計年度及び当連結会計年度における包括利益に対する当社グループの持分の総額は以下のとおりである。

 

 

(単位:百万円)

 

 前連結会計年度

(自 2020年4月1日

  至 2021年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2021年4月1日

  至 2022年3月31日)

当期純損益

4,300

6,146

その他の包括利益

1,658

641

包括利益合計

5,958

6,787

 

 

17.リース

当社グループが借手となるリースの情報は以下のとおりである。

(1)使用権資産

使用権資産の帳簿価額、減価償却費及び増加額

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

建物及び

構築物

機械装置

及び運搬具

工具、器具

及び備品

土地

その他

合計

前連結会計年度期首

(2020年4月1日)

61,573

32,691

1,312

555

67

96,201

使用権資産の増加額

9,253

3,243

1,318

504

17

14,337

減価償却費

△10,424

△6,904

△556

△336

△20

△18,242

その他(注)

1,283

△1,996

26

1,711

1,025

前連結会計年度

(2021年3月31日)

61,685

27,035

2,101

2,435

64

93,321

使用権資産の増加額

12,512

7,206

1,375

1,853

135

23,083

減価償却費

△12,107

△7,349

△631

△471

△81

△20,641

その他(注)

1,218

1,101

7

156

7

2,491

当連結会計年度

(2022年3月31日)

63,309

27,994

2,853

3,972

125

98,255

(注)「その他」には、解約に伴う減少、減損損失、為替換算差額等を含んでいる。

 

(2)リース負債

リース負債の返済スケジュールについては、注記「35.リスク管理に関する事項 (2)流動性リスク管理」に記載のとおりである。

 

(3)純損益に認識された金額

 

 

(単位:百万円)

 

 前連結会計年度

(自 2020年4月1日

  至 2021年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2021年4月1日

  至 2022年3月31日)

リース負債に係る金利費用

2,165

2,009

短期リースに関連する費用

6,575

7,007

少額資産リースに関連する費用

18,209

17,578

使用権資産のサブリースから生じる賃貸収益

6,527

7,739

 

リース負債の測定に含めていない変動リース料に係る費用に重要性はない。

 

(4)リースに係るキャッシュ・アウトフロー

 

 

(単位:百万円)

 

 前連結会計年度

(自 2020年4月1日

  至 2021年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2021年4月1日

  至 2022年3月31日)

リースに係るキャッシュ・アウトフローの合計額

50,250

52,484

 

(5)リース活動の性質

当社グループの主たるリースは、オフィスや工場として建物をリースし、事業用生産設備として機械装置をリースしている。建物のリース契約期間は10~20年、機械装置のリース契約期間は5~10年であり、契約終了後にリース期間の延長オプションを含むリース契約も存在する。

リース負債の測定においては、リース開始日に当該延長オプションを行使することが合理的に確実であるか否かを評価し、これを反映している。また、当社グループがコントロールできる範囲内にある重大な事象の発生、又は重大な状況の変化が生じた場合、当該オプションを行使することが合理的に確実であるか否かを再評価する。

 

(6)セール・アンド・リースバック

一部のオフィスビル(建物)や事業用生産設備(機械装置)等について、資産の流動性を高め、将来における不確実性のリスク回避とより多くの資金アクセスを目的にセール・アンド・リースバックを実施している。

いずれの契約もリース契約期間は10年程度であるが、契約期間終了時の延長オプションや、購入選択権が付与されたものがある。なお、リース契約によって課された制限等の重要な付帯事項はない。

セール・アンド・リースバック取引によるキャッシュ・フロー増加額は、前連結会計年度は新規取引がなかったが、当連結会計年度は5,865百万円である。なお、当該セール・アンド・リースバック取引から生じた利得又は損失に重要性はない。

 

当社グループが貸手となるリースの情報は重要性がないため、記載を省略している。

 

 

18.引当金

引当金の増減は以下のとおりである。

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

当連結会計年度

(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日)

 

受注工事

損失関連

製品・工事

保証関連

賦課金関連

その他

合計

2021年4月1日残高

89,838

97,878

11,275

59,370

258,361

期中増加額

52,471

33,647

11,593

10,726

108,438

期中減少額(目的使用)

△46,137

△24,166

△11,152

△11,260

△92,716

期中減少額(戻入)

△2,938

△9,481

△278

△5,244

△17,942

その他  (換算差額等)

4,616

1,640

154

3,251

9,662

2022年3月31日残高

97,850

99,518

11,593

56,842

265,803

 

 

 

 

 

 

流動負債

97,850

75,299

11,593

18,841

203,585

非流動負債

24,218

38,000

62,218

合計

97,850

99,518

11,593

56,842

265,803

 

(1)受注工事損失関連

当社グループは、契約義務履行中の工事の損失に備えるため、未引渡工事のうち、報告期間の末日現在で損失の発生可能性が高く、かつ、その金額を合理的に見積もることができる工事について、翌連結会計年度以降に発生が見込まれる損失を引当計上している。支出の時期は将来のプロジェクトの進捗等により影響を受ける。

 

(2)製品・工事保証関連

工事引渡後の製品保証費用等の支出に備えるため、過去の実績等を基礎に将来支出が見込まれる保証費用を見積もり、計上している。当該引当金は顧客からの請求等に応じて取り崩される。

 

 

(3)賦課金関連

当社グループが事業を行う上で、必然的に賦課される政府からの賦課金の支払見込み額を計上している。当該賦課金の支払予定時期は、概ね報告期間の末日から1年内である。

 

(4)その他

その他の引当金には、事業構造改善に係る引当金や、販売金融に関する引当金、資産除去債務等が含まれている。

その他の引当金の当連結会計年度における期中増減額のうち、事業構造改善に係る引当金の増減額は△6,215百万円である。

なお、当社グループは、原子力事業を手掛けるため、放射性廃棄物である原子燃料の加工や原子炉構成材料の安全性に係る各種研究開発を行う施設等を保有しているが、現時点で解体措置などの処理処分に関する技術及び処理処分方法を規定する法令等が未整備の状況であること等の理由から、除却・解体等に必要な費用を合理的に見積もることができないものに関しては、資産除去債務を計上していない。

 

 

19.従業員給付

(1)退職給付

当社グループは、従業員の退職給付に備え、確定給付企業年金制度、退職一時金制度、及び確定拠出年金制度を設けている。

確定給付企業年金制度は、会社が委託金融機関に定期的に掛金を拠出することで積立を行っており、受給資格を有する従業員の退職後に、当該積立金から委託金融機関が年金を給付する。

会社は、より適切な社内意思決定を行うため、退職給付管理委員会を設置し、退職給付制度について、退職金・退職年金制度、退職給付会計、資産運用の3点について担当部門間にて情報の共有化を図ると共に、退職給付制度について総合的に検討、意見交換、協議している。

確定給付制度債務は、年金数理計算上の仮定に基づいて測定されているため、割引率等それらの仮定の変動によるリスクに晒されている。制度資産は、主に市場性のある株式、債券及びその他の利付証券から構成されており、株価及び金利の変動リスクに晒されている。

退職一時金制度は、退職者に対し一時金を支給するもので、給付は退職時の給与水準及び勤続年数に基づき算定される。退職一時金制度については、当社及び一部のグループ会社が直接退職者へ支払義務を負っている。

確定拠出年金制度は、加入を選択する従業員及び当該従業員の雇用者である会社が、加入期間にわたり掛金を拠出し、加入者自らが積立金の運用を行う制度であり、給付は受託機関が行う。

 

① 確定給付制度

(ⅰ)連結財政状態計算書で認識した負債の内訳

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(2021年3月31日)

当連結会計年度

(2022年3月31日)

確定給付制度債務の現在価値

550,400

551,570

制度資産の公正価値

504,529

567,544

 確定給付負債の純額

45,871

△15,973

連結財政状態計算書上の金額

 

 

退職給付に係る負債

124,432

76,824

退職給付に係る資産

78,560

92,797

 確定給付負債の純額

45,871

△15,973

 

(ⅱ)確定給付制度債務の現在価値の増減

 

 

(単位:百万円)

 

   前連結会計年度

 (自 2020年4月1日

  至 2021年3月31日)

   当連結会計年度

 (自 2021年4月1日

  至 2022年3月31日)

各年4月1日時点の残高

551,642

550,400

当期勤務費用

40,629

41,469

利息費用

2,823

2,960

再測定

 

 

人口統計上の仮定の変更により生じた数理計算上の差異

△94

△7,023

財務上の仮定の変更により生じた数理計算上の差異

△1,977

△6,940

実績の修正により生じた数理計算上の差異

1,695

5,121

過去勤務費用

△83

3,105

給付支払額

△45,581

△44,296

企業結合による増減額

△82

2,820

その他

1,429

3,952

各年3月31日時点の残高

550,400

551,570

 

(ⅲ)制度資産の公正価値の増減

 

 

(単位:百万円)

 

   前連結会計年度

 (自 2020年4月1日

  至 2021年3月31日)

   当連結会計年度

 (自 2021年4月1日

  至 2022年3月31日)

各年4月1日時点の残高

424,539

504,529

利息収益

2,150

2,615

再測定

 

 

制度資産に係る収益

(制度資産に係る利息収益を除く)

80,595

63,990

制度への拠出(事業主によるもの)

23,510

23,181

給付支払額

△27,554

△29,801

企業結合による増減額

△115

985

その他

1,404

2,043

各年3月31日時点の残高

504,529

567,544

 

(ⅳ)制度資産の公正価値の内訳

 

前連結会計年度(2021年3月31日)

 

 

 

(単位:百万円)

 

活発な市場における

公表市場価格があるもの

活発な市場における

公表市場価格がないもの

合計

国内株式

213,755

213,755

外国株式

38,361

12,494

50,855

国内債券

20,527

20,527

外国債券

52,368

36,047

88,416

現金及び預金

39,572

39,572

生保一般勘定

16,451

16,451

その他

74,949

74,949

合計

364,586

139,943

504,529

 

当連結会計年度(2022年3月31日)

 

 

 

(単位:百万円)

 

活発な市場における

公表市場価格があるもの

活発な市場における

公表市場価格がないもの

合計

国内株式

257,506

257,506

外国株式

46,767

12,095

58,863

国内債券

20,872

20,872

外国債券

38,556

15,809

54,365

現金及び預金

63,457

63,457

生保一般勘定

17,136

17,136

その他

95,343

95,343

合計

427,159

140,384

567,544

 

制度資産合計には、確定給付企業年金制度及び退職一時金制度に対して設定した退職給付信託が含まれている。その金額は前連結会計年度末、当連結会計年度末において、それぞれ205,304百万円、251,987百万円である。

基金は、金利リスクに対するエクスポージャーをヘッジするため、金利スワップを使用する方針である。

また、金利スワップと組み合わせた負債性金融商品を用いることにより、確定給付制度債務の金利リスクに対するエクスポージャーの30%をカバーする方針である。前連結会計年度及び当連結会計年度において、基金はこの方針どおりに運営されている。

為替リスクに対するエクスポージャーは、先物為替予約を用いることにより、すべてヘッジされている。

 

(ⅴ)確定給付制度債務の現在価値算定に用いた重要な数理計算上の仮定

 

 

前連結会計年度

(2021年3月31日)

当連結会計年度

(2022年3月31日)

割引率

主として0.5%

主として0.7%

 

重要な数理計算上の仮定について、合理的に起こりうる変化に基づく感応度分析(確定給付制度債務への影響)は以下のとおりである。

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(2021年3月31日)

当連結会計年度

(2022年3月31日)

増加

減少

増加

減少

割引率が0.5%変化した場合に想定される影響

△29,950

31,880

△33,578

35,997

 

当該試算は数理計算上の仮定を割引率以外は変動させずに割引率のみ変動させた場合として算出している。

なお、当該算出方法は仮定に基づく試算であるため、実際の計算ではそれ以外の変数の変動により影響を受ける場合がある。

 

(ⅵ)資産運用方針

当社グループは、将来にわたり年金及び一時金等の給付を確実に行うために、許容されるリスクの範囲内で、必要とされる収益を長期的・安定的に獲得するという観点から適切な資産構成割合を定め、債券・株式など各種の資産に幅広く分散投資している。また、制度資産の運用・財政状況や運用環境を定期的に確認し、必要に応じて見直しを行うこととしている。掛金については、法令の定め等に従い、将来にわたり年金財政の均衡を保つことができるよう3年毎に財政再計算を実施するなど定期的に拠出額の見直しを行っている。

当社グループは、本制度における給付の財源に充てるため,適正な年金数理に基づいて算定された掛金を拠出する。翌連結会計年度における確定給付制度への拠出予定額は、13,359百万円である。

 

(ⅶ)確定給付制度債務の満期分析

 

 

前連結会計年度

(2021年3月31日)

当連結会計年度

(2022年3月31日)

加重平均デュレーション(年)

11.55

13.01

 

② 確定拠出制度

前連結会計年度及び当連結会計年度において計上した確定拠出制度関連費用は、それぞれ8,622百万円、

11,376百万円である。

 

(2)従業員給付費用

前連結会計年度及び当連結会計年度において計上した従業員給付費用の総額は、それぞれ790,475百万円、816,425百万円である。

 

 

20.その他の資産・負債

(1)その他の資産の内訳

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(2021年3月31日)

当連結会計年度

(2022年3月31日)

前渡金及び前払費用

86,608

123,228

退職給付に係る資産

78,560

92,797

未収消費税等

44,454

47,189

未収法人税等

42,063

5,930

その他

141,634

123,873

合計

393,321

393,020

 

 

 

流動資産

230,955

219,875

非流動資産

162,365

173,144

合計

393,321

393,020

 

(2)その他の負債の内訳

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(2021年3月31日)

当連結会計年度

(2022年3月31日)

未払費用

121,795

134,893

未払消費税等

15,056

16,054

その他

101,300

97,125

合計

238,152

248,073

 

 

 

流動負債

184,453

193,865

非流動負債

53,699

54,207

合計

238,152

248,073

 

 

21.資本及びその他の資本項目

(1)授権株式数、発行済株式数及び自己株式数

 

 

(単位:株)

 

 前連結会計年度

(自 2020年4月1日

  至 2021年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2021年4月1日

  至 2022年3月31日)

授権株式数(注)

 

 

普通株式

600,000,000

600,000,000

発行済株式数(注)

 

 

期首

337,364,781

337,364,781

期中増減

期末

337,364,781

337,364,781

(注)授権株式及び発行済株式は、いずれも無額面の普通株式である。発行済株式はすべて全額払込を受けている。

なお、上記の発行済株式数に含まれる自己株式数は前連結会計年度末、当連結会計年度末において、それぞれ1,218,459株及び1,660,084株である。このうち、株式付与ESOP信託及び役員報酬BIP信託Ⅰ及びBIP信託Ⅱが所有する自社の株式数は前連結会計年度末、当連結会計年度末において、それぞれ684,587株、1,171,087株である。また、関連会社が保有する株式数は前連結会計年度末、当連結会計年度末において変動なく、共に4,328株である。

 

(2)資本に含まれる各種剰余金の内容及び目的

① 資本剰余金

資本剰余金は、資本取引から生じた金額のうち資本金に含まれない金額で構成され、主な内訳は資本準備金である。

日本における会社法(以下、「会社法」という。)では、株式の発行に対しての払込み又は給付の2分の1以上を資本金に組み入れ、残りは資本剰余金に含まれている資本準備金に組み入れることが規定されている。また、会社法では、資本準備金は株主総会の決議により、資本金に組み入れることができる。

 

② 利益剰余金

利益剰余金は、利益準備金とその他利益剰余金から構成される。

会社法では、剰余金の配当として支出する金額の10分の1を、資本準備金及び利益準備金の合計額が資本金の4分の1に達するまで資本準備金又は利益準備金として積み立てることが規定されている。

株主総会決議等の一定の要件を充たす場合は、利益準備金の額を減少させ、その全部又は一部を資本金とすることができる。

なお、当社における会社法上の分配可能額は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に準拠して作成された当社の会計帳簿上の利益剰余金の金額に基づいて算定しているが、利益準備金は分配可能額の計算からは控除される。

 

 

22.配当金

各連結会計年度における配当金の総額は次のとおりである。

 

(1)前連結会計年度(自 2020年4月1日 至 2021年3月31日)

① 配当金支払額

 

決議

株式の種類

配当金の総額

(百万円)

1株当たり配当額

(円)

基準日

効力発生日

配当の原資

2020年6月26日

定時株主総会

普通株式

25,253

75

2020年3月31日

2020年6月29日

利益剰余金

(注)2020年6月26日定時株主総会の決議による配当金の総額には、株式付与ESOP信託、役員報酬BIP信託Ⅰ及び

BIP信託Ⅱが保有する当社の株式に対する配当金65百万円が含まれている。

 

② 基準日が当連結会計年度に属する配当のうち、配当の効力発生日が翌連結会計年度となるもの

 

決議

株式の種類

配当金の総額

(百万円)

1株当たり配当額

(円)

基準日

効力発生日

配当の原資

2021年6月29日

定時株主総会

普通株式

25,262

75

2021年3月31日

2021年6月30日

利益剰余金

(注)2021年6月29日定時株主総会の決議による配当金の総額には、株式付与ESOP信託、役員報酬BIP信託Ⅰ及び

BIP信託Ⅱが保有する当社の株式に対する配当金51百万円が含まれている。

 

(2)当連結会計年度(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日)

① 配当金支払額

 

決議

株式の種類

配当金の総額

(百万円)

1株当たり配当額

(円)

基準日

効力発生日

配当の原資

2021年6月29日

定時株主総会

普通株式

25,262

75

2021年3月31日

2021年6月30日

利益剰余金

2021年10月29日

取締役会

普通株式

15,158

45

2021年9月30日

2021年12月3日

利益剰余金

(注)1.2021年6月29日定時株主総会の決議による配当金の総額には、株式付与ESOP信託、役員報酬BIP信託Ⅰ及びBIP信託Ⅱが保有する当社の株式に対する配当金51百万円が含まれている。

2.2021年10月29日取締役会の決議による配当金の総額には、株式付与ESOP信託、役員報酬BIP信託Ⅰ及びBIP信託Ⅱが保有する当社の株式に対する配当金56百万円が含まれている。

 

② 基準日が当連結会計年度に属する配当のうち、配当の効力発生日が翌連結会計年度となるもの

 

決議

株式の種類

配当金の総額

(百万円)

1株当たり配当額

(円)

基準日

効力発生日

配当の原資

2022年6月29日

定時株主総会

普通株式

18,528

55

2022年3月31日

2022年6月30日

利益剰余金

(注)2022年6月29日定時株主総会の決議による配当金の総額には、株式付与ESOP信託、役員報酬BIP信託Ⅰ及び

BIP信託Ⅱが保有する当社の株式に対する配当金64百万円が含まれている。

 

 

23.売上収益

(1)収益の分解

当社グループは、「エナジー」「プラント・インフラ」「物流・冷熱・ドライブシステム」及び「航空・防衛・宇宙」の4つの事業ドメイン及びセグメントを基本として構成されており、当社の取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績の評価をするために、定期的に検討を行う対象としていることから、これらの事業で計上する収益を売上収益として表示している。

当社グループは、顧客との契約から生じる売上収益を、「航空・防衛・宇宙」については市場又は顧客の種類に基づき「民間航空機」「防衛・宇宙関連機器」に分解している。

 

外部顧客からの売上収益(注)1

 

 

(単位:百万円)

 

 前連結会計年度

(自 2020年4月1日

  至 2021年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2021年4月1日

  至 2022年3月31日)

エナジー

1,533,380

1,643,374

プラント・インフラ

596,153

616,983

物流・冷熱・ドライブシステム

855,449

981,265

航空・防衛・宇宙

 

 

民間航空機

177,415

109,176

防衛・宇宙関連機器

523,672

495,372

航空・防衛・宇宙 計

701,087

604,549

 報告セグメント 計

3,686,071

3,846,172

全社又は消去(注)2

13,875

14,110

 合計

3,699,946

3,860,283

(注)1.売上収益の大部分は、IFRS第15号に基づく顧客との契約から認識した収益であり、IFRS第16号に基づくリース収益等、その他の源泉から認識した収益の額に重要性はない。

2.「全社又は消去」の区分は、報告セグメントに含まれない保有資産の活用・処分による収入等を含んでいる。

 

当社グループは、エナジー、プラント・インフラ、物流・冷熱・ドライブシステム、航空・防衛・宇宙の各分野において製品の販売及び工事の実施・役務の提供を行っている。各取引における収益認識方法は注記「3.重要な会計方針 (13)収益」に記載のとおりである。

このうち、主にエナジー、プラント・インフラ及び防衛・宇宙関連機器の各事業において、1年超の長期にわたって履行義務を充足する工事を手掛けている。これら3事業の売上収益は上表のとおりであり、ここに記載した売上収益には、工事契約ごとに総収益を算定し、工事の進捗度に応じて認識している売上収益を含んでいる。

進捗度は、履行義務の充足を描写する方法により測定しており、主として、履行義務の充足のために発生した原価が、当該履行義務を完全に充足するまでに予想される総原価に占める割合に基づき見積もっている。

 

総収益及び総原価の見積りは、顧客並びにサプライヤーとの契約において生じうる以下の要因等により変動する可能性があり、経営者の重要な判断を伴う案件が含まれる。

(ⅰ)総収益の見積りの変動要因

・製品の納期遅延及び性能未達等による顧客からの損害賠償請求等

 

(ⅱ)総原価の見積りの変動要因

・製品の仕様変更

・工程遅延への対応

・材料、部品等の調達単価の変動

・性能未達への対応

・工事における計画していない事象の発生

 

取引の対価は、工事契約については契約上のマイルストン等により、概ね履行義務の充足の進捗に応じて受領しており、製品の販売、役務の提供については履行義務を充足してから主として1年内に受領している。いずれも重大な金融要素を含んでいない。また、顧客との契約から生じる対価の中に、取引価格に含まれていない重要な金額はない。

なお、当社グループでは、製品が契約に定められた仕様を満たしていることに関する保証を提供しているが、当該製品保証は別個のサービスを提供するものではないことから、独立した履行義務として区別していない。また、一部の製品・工事については、性能保証及び納期保証を付しているが、未達となる場合に顧客への一定の返金義務が生じることが見込まれている場合には、当該部分を見積もって収益を減額している。

 

(2)地域市場別の売上収益

地域市場別の売上収益については、注記「4.事業セグメント」に記載のとおりである。

 

(3)契約残高

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(2021年3月31日)

当連結会計年度

(2022年3月31日)

顧客との契約から生じた債権

597,633

683,649

契約資産

578,936

654,972

契約負債

731,814

886,551

 

 

契約資産及び契約負債の重要な変動

① 契約資産

当社グループは、主として工事の実施・役務の提供について、報告期間の末日において履行義務の充足度を測定し、充足度に応じた支払を受け取る権利としての契約資産を認識している。その後、予め顧客との間で合意した達成目標に到達するか、履行義務を完全に充足するなどして、支払の受取に関する無条件の権利を有した時点で、営業債権に振替えている。

契約資産の増減は、主として収益認識(契約資産の増加)と、営業債権への振替(同、減少)により生じたものである。

 

② 契約負債

当社グループは、主として顧客と約束した財又はサービスを顧客に移転する前に前受金として対価の支払いを受けた際に、当該金額を契約負債として認識している。その後、当社グループが履行義務を充足した時点で契約負債としての認識を中止し、収益として認識している。

契約負債の増減は、主として前受金の受取り(契約負債の増加)と、収益認識(同、減少)により生じたものである。

なお、上記の収益認識による減少のうち、契約負債の期首残高からの振替は前連結会計年度では520,473百万円、当連結会計年度では451,665百万円である。

また、過去の期間に充足(又は部分的に充足)した履行義務に対して認識した収益に重要性はない。

 

(4)残存履行義務に配分した取引価格

当連結会計年度末時点で未充足の履行義務に配分した取引価格の総額及び報告セグメント別の残高は以下のとおりである。

 

各連結会計年度末における未充足の履行義務に配分した取引価格残高

 

 

(単位:百万円)

 

 前連結会計年度

(自 2020年4月1日

  至 2021年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2021年4月1日

  至 2022年3月31日)

エナジー

3,228,043

3,114,441

プラント・インフラ

988,357

1,243,418

物流・冷熱・ドライブシステム

36,576

43,264

航空・防衛・宇宙

892,863

1,087,165

報告セグメント 計

5,145,840

5,488,289

全社又は消去(注)

259

309

合計

5,146,100

5,488,599

(注)「全社又は消去」の区分は、報告セグメントに含まれない一般サービス等を含んでいる。

 

「エナジー」「プラント・インフラ」「航空・防衛・宇宙」の3つの報告セグメントにおける、未充足の履行義務に配分した取引価額は、主として個別受注品事業に属するものであり、その多くが1年超の長期にわたって履行義務を充足する工事契約に係る取引となっている。また、「物流・冷熱・ドライブシステム」における、未充足の履行義務に配分した取引価額は、中量産品事業に属するものが多く、主として1年以内で履行義務を完了する物品の販売・役務の提供に係る取引となっている。

各報告セグメントの未充足の履行義務は、各連結会計年度末から起算して、概ね次の期間内に完了し、収益として認識される見込みである。

・エナジー:          6年以内

・プラント・インフラ:     4年以内

・物流・冷熱・ドライブシステム:1年以内

・航空・防衛・宇宙:      4年以内

 

(5)顧客との契約の獲得又は履行のために生じたコストから認識した資産

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(2021年3月31日)

当連結会計年度

(2022年3月31日)

契約獲得のために生じたコストから認識した資産

595

581

契約履行のために生じたコストから認識した資産

46,877

41,544

合計

47,473

42,125

 

当社グループは、顧客との契約獲得の増分コスト及び契約の履行に直接関連するコストのうち、将来回収可能と見込まれる部分について資産として認識しており、連結財政状態計算書上「棚卸資産」に計上している。

当社グループにおいて、契約獲得の増分コストとして認識している資産は、主として工事契約獲得時に起用した商社の手数料である。当該資産は該当する工事契約に係る財又はサービスが顧客へ移転するパターンに応じて償却を行っている。

また、将来の予定契約に対するコストとして認識している資産は、主として顧客との契約が締結される前に先行着手した新機種・新製品の量産図面の設計費用や専用治工具制作に係る費用である。当該資産は顧客との契約締結後、該当する財又はサービスが顧客へ移転するパターンに応じて償却を行っている。

契約コストから認識した資産に係る償却費は、前連結会計年度、当連結会計年度において、それぞれ15,254百万円、17,332百万円である。減損損失は、前連結会計年度、当連結会計年度ともに該当がない。

 

 

24.販売費及び一般管理費

販売費及び一般管理費の内訳は以下のとおりである。

 

 

(単位:百万円)

 

 前連結会計年度

(自 2020年4月1日

  至 2021年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2021年4月1日

  至 2022年3月31日)

従業員給付費用

229,524

221,313

研究開発費(注)

68,383

72,066

引合費用

50,174

50,614

報酬手数料

41,758

40,249

減価償却費及び償却費

33,880

22,301

損失評価引当金繰入額

770

2,562

その他

106,891

147,619

合計

531,383

556,727

(注)当社グループでは、研究開発費は販売費及び一般管理費に認識している。

 

 

25.その他の収益及び費用

その他の収益及び費用の内訳は以下のとおりである。

 

 

(単位:百万円)

 

 前連結会計年度

(自 2020年4月1日

  至 2021年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2021年4月1日

  至 2022年3月31日)

その他の収益

 

 

有形固定資産売却益

45,570

38,496

受取配当金 (注)1

10,664

17,286

FVTPLの金融資産から生じた利得

591

2,107

投資有価証券売却益

83,916

過年度に繰延べていた収益の認識

21,238

その他

5,719

11,083

 合計

167,698

68,972

その他の費用

 

 

操業休止関連損失

5,849

5,560

有形固定資産及び無形資産除却損

6,912

5,328

減損損失(注)2

99,554

3,607

SpaceJet開発減速に伴い想定される各種関連損失

41,109

事業構造改善費用

10,901

その他

16,548

10,282

 合計

180,873

24,777

(注)1.受取配当金は連結キャッシュ・フロー計算書上、営業活動によるキャッシュ・フローの「その他」に含めている。なお、注記「7.その他の金融資産」に記載のとおり、受取配当金はすべてFVTOCIの金融資産に係るものである。

2.減損損失には、注記「14.非金融資産の減損」に記載のSpaceJetに関連するのれん等の非金融資産の減損を含めている。また、プラント・インフラドメインに関連する売却目的で保有する処分グループの公正価値の再測定による評価減を含めている。

 

 

26.政府補助金

当社グループが受領した政府補助金は主に研究開発活動に係るものである。

前連結会計年度及び当連結会計年度において計上した政府補助金は、それぞれ35,045百万円及び9,875百万円であり、主に研究開発費の発生に応じて費用を控除するが、一部は収益を繰延べたうえ、その他の収益にて認識している。

 

 

27.金融収益及び金融費用

金融収益及び金融費用の内訳は以下のとおりである。

 

 

(単位:百万円)

 

 前連結会計年度

(自 2020年4月1日

  至 2021年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2021年4月1日

  至 2022年3月31日)

金融収益

 

 

受取利息

 

 

償却原価で測定する金融資産

5,387

5,705

為替差益

4,972

23,141

その他

1,317

3,061

 合計

11,677

31,907

金融費用

 

 

支払利息

 

 

償却原価で測定する金融負債

8,261

10,405

リース負債

2,165

2,009

その他

5,976

6,048

 合計

16,404

18,463

 

 

28.1株当たり当期利益

親会社の所有者に帰属する基本的1株当たり当期利益及び希薄化後1株当たり当期利益の算定上の基礎は、以下のとおりである。

 

 

 前連結会計年度

(自 2020年4月1日

  至 2021年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2021年4月1日

  至 2022年3月31日)

当期利益

(親会社の所有者に帰属)(百万円)

40,639

113,541

期中平均普通株式数(千株)

336,073

335,685

希薄化効果の影響(千株): 新株予約権

257

184

希薄化効果影響後の期中平均普通株式数(千株)

336,331

335,869

1株当たり当期利益(親会社の所有者に帰属)(円)

 

 

基本的1株当たり当期利益(円)

120.92

338.24

希薄化後1株当たり当期利益(円)

120.83

338.05

 

29.その他の資本の構成要素及びその他の包括利益

(1)その他の資本の構成要素

その他の資本の構成要素の各項目の増減は次のとおりである。

 

 

(単位:百万円)

 

 前連結会計年度

(自 2020年4月1日

  至 2021年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2021年4月1日

  至 2022年3月31日)

FVTOCIの金融資産

 

 

期首残高

55,366

99,024

期中増減

37,648

18,686

利益剰余金への振替

6,009

△17,118

期末残高

99,024

100,592

確定給付制度の再測定

 

 

期首残高

期中増減

55,677

50,673

利益剰余金への振替

△55,677

△50,673

期末残高

キャッシュ・フロー・ヘッジ

 

 

期首残高

△8,073

△6,145

期中増減

1,928

1,651

期末残高

△6,145

△4,493

ヘッジコスト

 

 

期首残高

△881

△7

期中増減

874

△178

期末残高

△7

△185

在外活動体の換算差額

 

 

期首残高

△24,277

12,521

期中増減

36,798

64,294

期末残高

12,521

76,815

その他の資本の構成要素

 

 

期首残高

22,133

105,393

期中増減

132,928

135,128

利益剰余金への振替

△49,668

△67,792

期末残高

105,393

172,728

 

(2)非支配持分に含まれるその他の包括利益の各項目の内訳

 

 

(単位:百万円)

 

 前連結会計年度

(自 2020年4月1日

  至 2021年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2021年4月1日

  至 2022年3月31日)

FVTOCIの金融資産

313

△13

確定給付制度の再測定

231

△283

キャッシュ・フロー・ヘッジ

138

126

在外活動体の換算差額

4,734

7,707

合計

5,418

7,536

 

(3)その他の包括利益

その他の包括利益の各項目の内訳及びそれらに係る税効果の影響(非支配持分を含む)は以下のとおりである。

 

 

(単位:百万円)

 

 前連結会計年度

(自 2020年4月1日

  至 2021年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2021年4月1日

  至 2022年3月31日)

純損益に振替えられることのない項目

 

 

FVTOCIの金融資産の公正価値変動額

 

 

当期発生額

55,161

26,182

税効果前

55,161

26,182

税効果

△17,217

△7,482

税効果後

37,943

18,700

確定給付制度の再測定

 

 

当期発生額

80,484

72,437

税効果前

80,484

72,437

税効果

△24,386

△22,296

税効果後

56,097

50,140

持分法適用会社におけるその他の包括利益

 

 

当期発生額

△163

232

税効果前

△163

232

税効果

税効果後

△163

232

純損益に振替えられる可能性のある項目

 

 

キャッシュ・フロー・ヘッジ

 

 

当期発生額

△2,033

5,411

組替調整額

1,689

△5,363

税効果前

△344

48

税効果

72

△35

税効果後

△271

12

ヘッジコスト

 

 

当期発生額

1,453

△60

組替調整額

△195

△195

税効果前

1,257

△256

税効果

△382

78

税効果後

874

△178

在外活動体の換算差額

 

 

当期発生額

43,882

69,104

組替調整額

△6,300

△1,868

税効果前

37,582

67,235

税効果

380

△147

税効果後

37,962

67,088

持分法適用会社におけるその他の包括利益

 

 

当期発生額

3,048

8,103

組替調整額

2,922

△1,214

税効果前

5,970

6,889

税効果

税効果後

5,970

6,889

その他の包括利益 合計

138,413

142,886

 

 

30.南アフリカプロジェクトに係る補償資産

当社及び株式会社日立製作所(以下、「日立」という。)は、2014年2月1日(以下、「分割効力発生日」という。)に両社の火力発電システムを主体とする事業を、当社の連結子会社である三菱日立パワーシステムズ株式会社(以下、「MHPS」という。)※1に分社型吸収分割により承継させ、事業統合を行った。

上記事業統合の一環として、南アフリカ共和国における日立の連結子会社であるHitachi Power Africa Proprietary Limited(以下、「HPA」という。)等が2007年に受注したMedupi及びKusile両火力発電所向けボイラ建設プロジェクト(以下、「南アPJ」という。)に関する資産・負債並びに顧客等との契約上の地位及びこれに基づく権利・義務を、HPAから当社の連結子会社であるMitsubishi Hitachi Power Systems Africa Proprietary Limited(以下、「MHPSアフリカ」という。)※2が譲渡を受けた(以下「南ア資産譲渡」という。)。

南ア資産譲渡に係る契約においては、分割効力発生日より前の事象に起因する偶発債務及び同日時点において既に発生済みの請求権につき日立及びHPAが責任を持ち、分割効力発生日以降の事業遂行につきMHPS及びMHPSアフリカが責任を持つことを前提に、分割効力発生日時点に遡ったプロジェクト工程と収支見積りの精緻化を行い、それに基づき最終譲渡価格を決定し、暫定価格との差額を調整する旨を合意した。本契約に基づく最終譲渡価格と暫定価格の差額(譲渡価格調整金等)の日立による支払いについては、2017年7月31日の一般社団法人日本商事仲裁協会(以下、「JCAA」という。)における当社仲裁申立てを経たものの、最終的には2019年12月18日に当社と日立との間で和解に至っている。和解の概要は次のとおりである。

(1)日立の義務

・当社と日立が持分を有する火力発電システムを主体とする事業会社であるMHPSの日立所有株式すべて(35%)を当社に引き渡す。

・現金2,000億円を2020年3月に当社に支払う。

 

(2)当社の義務

・日立が有するMHPSアフリカに対する債権700億円を、2020年3月に同額で譲り受ける。

・上記(1)項の支払い及び株式譲渡の完了後速やかに、JCAAにて係属中の仲裁事件の請求を取り下げる。

・上記(1)項の支払い及び株式譲渡の完了をもって、南アPJの承継に関して当社グループが日立に対して有するその他の債権を放棄する。

 

(3)その他

・上記(1)項の株式譲渡には複数の国での独占禁止法当局の認可取得が必要であるため、日立と当社は、和解契約締結後速やかに上記仲裁手続の停止を共同でJCAAに申し立てる。

 

上記和解契約に従い、2020年9月1日付で、日立の所有するMHPS株式すべてが当社に移転した。これに伴い、それまで計上していた「南アフリカプロジェクトに係る補償資産」4,078億円は全額回収され、非資金取引として「社債、借入金及びその他の金融負債」が同額減少した。なお、本和解契約以降、南アPJ収支の変動は、「南アフリカプロジェクトに係る補償資産」の加減ではなく当社グループの損益に計上されている。

 

※1:三菱日立パワーシステムズ株式会社(MHPS)は、2020年9月1日付で三菱パワー株式会社に商号変更した。

※2:Mitsubishi Hitachi Power Systems Africa Proprietary Limited(MHPSアフリカ)は、2020年9月1日付でMHI Power ZAF (Pty) Limitedに商号変更した。

 

 

31.関連当事者

(1)関連会社及び共同支配企業との取引

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(2021年3月31日)

当連結会計年度

(2022年3月31日)

債権残高(注)1

85,530

64,270

債務残高

60,406

69,108

 

 

 

(単位:百万円)

 

 前連結会計年度

(自 2020年4月1日

  至 2021年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2021年4月1日

  至 2022年3月31日)

売上収益(注)2

162,336

91,053

仕入高

63,343

57,286

(注)1.当社グループは、一部の関連当事者に対して貸付を行っている。

関連当事者向けの貸付金の総額は、前連結会計年度末、当連結会計年度末において、それぞれ10,786百万円、11,269百万円である。

関連当事者向けの貸付金は、主として日本鋳鍛鋼(株)に対するものである。

当社グループでは当該貸付に対して、損失評価引当金を設定しているが、その金額は、前連結会計年度末、当連結会計年度末において、それぞれ7,691百万円、7,907百万円である。

上表では貸付債権と損失評価引当金を純額で表示している。

2.上記の他、当社グループは、一部の関連当事者との間で、固定資産の売買取引を行っている。

当連結会計年度における当該取引の総額は7,728百万円である。

 

(2)経営幹部に対する報酬

当社の取締役に対する報酬額は次のとおりである。

 

 

(単位:百万円)

 

 前連結会計年度

(自 2020年4月1日

  至 2021年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2021年4月1日

  至 2022年3月31日)

短期報酬

499

581

株式報酬

85

114

合計

585

696

 

この他、当社は取締役の起用にあたって法定福利費を負担している。当社が負担した法定福利費は前連結会計年度、当連結会計年度において、それぞれ12百万円、11百万円である。

 

 

32.主要な子会社

当社グループにおける主要な子会社は以下のとおりである。

子会社名

所在地

議決権の所有割合(注)1、2

事業内容

前連結会計年度

(2021年3月31日)

当連結会計年度

(2022年3月31日)

三菱重工航空エンジン㈱

愛知県

小牧市

100%

100%

エナジー

三菱重工コンプレッサ㈱

東京都

港区

100%

100%

三菱重工パワーインダストリー㈱

横浜市

中区

100%

100%

(100%)

三菱重工マリンマシナリ㈱

長崎市

100%

100%

Mitsubishi Power Aero LLC

Connecticut,

U.S.A.

100%

100%

(100%)

(100%)

Mitsubishi Power Americas, Inc.

Florida,

U.S.A.

100%

100%

(100%)

(100%)

Mitsubishi Power Europe GmbH

Duisburg,

Germany

100%

100%

(100%)

(99.9%)

Mechanical Dynamics & Analysis LLC

New York,

U.S.A.

100%

100%

(100%)

(100%)

三菱重工エンジニアリング㈱

横浜市

西区

100%

100%

プラント・

インフラ

三菱造船㈱

横浜市

西区

100%

100%

(1.5%)

三菱重工機械システム㈱

神戸市

兵庫区

100%

100%

三菱重工環境・化学エンジニアリング㈱

横浜市

西区

100%

100%

(100%)

(100%)

三菱重工交通・建設エンジニアリング㈱

横浜市

西区

100%

100%

(100%)

(100%)

Primetals Technologies, Limited

London,

U.K.

100%

100%

(100%)

(100%)

三菱重工サーマルシステムズ㈱

東京都

千代田区

100%

100%

物流・冷熱・

ドライブシステム

三菱重工エンジン&ターボチャージャ㈱

相模原市

中央区

100%

100%

三菱ロジスネクスト㈱

京都府

長岡京市

64.6%

64.6%

三菱重工冷熱㈱

東京都

港区

100%

100%

(100%)

(100%)

Mitsubishi Turbocharger Asia Co., Ltd.

Chonburi,

Thailand

99.9%

99.9%

(99.9%)

(99.9%)

三菱重工海爾 (青島) 空調機有限公司

中国

山東省

55.0%

55.0%

(55.0%)

(55.0%)

Mitsubishi Logisnext Americas (Marengo) Inc.

Illinois,

U.S.A.

100%

100%

(100%)

(100%)

Mitsubishi Heavy Industries-Mahajak Air Conditioners Co., Ltd.

Bangkok,

Thailand

81.8%

81.8%

(81.8%)

(81.8%)

 

 

子会社名

所在地

議決権の所有割合(注)1、2

事業内容

前連結会計年度

(2021年3月31日)

当連結会計年度

(2022年3月31日)

Mitsubishi Turbocharger and Engine Europe B.V.

Almere,

The

Netherlands

100%

100%

物流・冷熱・

ドライブシステム

(100%)

(100%)

Mitsubishi Heavy Industries Air-Conditioning Europe, Ltd.

Uxbridge,

U.K.

100%

100%

(100%)

(100%)

上海菱重増圧器有限公司

中国

上海市

56.2%

56.2%

(56.2%)

(56.2%)

Mitsubishi Turbocharger and Engine America, Inc.

Illinois,

U.S.A

100%

100%

(100%)

(100%)

三菱重工空調系統 (上海) 有限公司

中国

上海市

100%

100%

(100%)

(100%)

Mitsubishi Logisnext Europe B.V.

Almere,

The

Netherlands

100%

100%

(100%)

(100%)

Mitsubishi Logisnext Americas (Houston) Inc.

Texas,

U.S.A.

100%

100%

(100%)

(100%)

三菱航空機㈱

名古屋市

港区

86.9%

86.9%

航空・防衛・宇宙

MHI RJ Aviation Inc.

West Virginia,

U.S.A.

100%

100%

(100%)

(100%)

MHI International Investment B.V.

Almere,

The

Netherlands

100%

100%

その他

三菱重工業 (中国) 有限公司

中国

北京市

100%

100%

Mitsubishi Heavy Industries Asia Pacific Pte. Ltd.

Singapore

100%

100%

Mitsubishi Heavy Industries America, Inc.

Texas,

U.S.A.

100%

100%

Mitsubishi Heavy Industries EMEA, Ltd.

London,

U.K.

100%

100%

Mitsubishi Heavy Industries (Thailand) Ltd.

Bangkok,

Thailand

100%

100%

(100%)

(99.9%)

三菱重工業 (上海) 有限公司

中国

上海市

100%

100%

(100%)

(100%)

その他

 

225社

218社

 

(注)1.議決権の所有割合の( )内は、間接所有割合で内数である。

2.当社グループの連結財務諸表に含まれる子会社の内、重要性のある非支配持分が存在する子会社は、前連結会計年度、当連結会計年度ともにない。

 

 

33.コミットメント

(1)有形固定資産の取得に係るコミットメント

有形固定資産の購入に関する約定済未検収の金額は、前連結会計年度末、当連結会計年度末において、それぞれ68,641百万円、82,568百万円である。

 

(2)無形資産の取得に係るコミットメント

無形資産の購入に関する約定済未検収の金額は、前連結会計年度末、当連結会計年度末において、それぞれ1,671百万円、1,794百万円である。

 

(3)共同支配企業に対するコミットメント

当社グループは、一部の共同支配企業に対して、出資を行うコミットメントを有している。

当該コミットメントに基づき当社グループが新規又は追加の出資をする可能性のある金額は、前連結会計年度末、当連結会計年度末において、それぞれ7,899百万円、2,835百万円である。

 

 

34.偶発負債

(SpaceJetの開発減速に係る偶発負債)

当社は、新型コロナウイルス感染症の世界的流行の影響を受けた民間航空機市場の不安定化等を踏まえ、SpaceJetの開発活動を減速することを2020年10月に公表した。

これによりSpaceJetの量産初号機の引き渡し予定時期を見通すことは困難となり、これを受けた顧客等との協議の結果等により追加の負担が発生し、将来の財政状態及び経営成績に影響が生じる可能性がある。

 

 

35.リスク管理に関する事項

当社グループは、経営活動を行う過程で、信用リスク、流動性リスク、市場リスク(為替リスク、金利リスク、株価の変動リスク)に晒されており、当該リスクを回避又は低減するために、一定の方針に基づきリスク管理を行っている。

 

(1)信用リスク管理

当社グループの「営業債権及びその他の債権」、「その他の金融資産」、「契約資産」のうち償却原価で測定する金融資産及び金融保証契約については、顧客等の信用リスクに晒されている。

当社グループは取引先ごとの期日管理及び残高管理を定期的に行い信用状況を把握する体制としており、取引先の信用補完のため、一部の取引先との取引においては担保の供出を受けている。また、信用状取引や貿易保険等の活用により信用リスクの低減を図っている。

単独の顧客に対して、過度に集中した信用リスクは有していない。

なお、預金及びデリバティブは、いずれも信用度の高い金融機関との取引であることから、それらの信用リスクは限定的である。

 

連結財政状態計算書に表示されている「営業債権及びその他の債権」、「契約資産」については、常に全期間の予想信用損失と同額で損失評価引当金を測定している(単純化したアプローチ)。

上記以外の償却原価で測定する金融資産については、原則として12カ月の予想信用損失と同額で損失評価引当金を測定しているが、弁済期日を経過した場合等には、信用リスクが当初認識時点より著しく増大したものとして、全期間の予想信用損失と同額で損失評価引当金を測定している(原則的なアプローチ)。

 

信用リスクが著しく増大している金融資産のうち、債務者が深刻な財政難を理由に弁済条件の大幅な見直しを要請してきた場合など、債権の全部又は一部について回収が極めて困難であると判断された場合には債務不履行とみなしている。当社グループは債務者が債務不履行と判断される場合や債務者の破産等による法的整理手続の開始等があった場合には、当該金融資産は信用減損したものと判断している。また、将来回収できないことが明らかな金額は、金融資産の帳簿価額を直接減額している。

 

予想信用損失の金額は次のように測定している。

・営業債権及びその他の債権、契約資産

単純化したアプローチに基づき、債権等を相手先の信用リスク特性に応じて区分し、その区分に応じて算定した過去の信用損失の実績率に将来の経済状況等の予測を加味した引当率を乗じて算定している。

 

・償却原価で測定されるその他の金融資産

原則的なアプローチに基づき、信用リスクが著しく増大していると判断されていない債権については、同種の資産の過去の信用損失の実績率に将来の経済状況等の予測を加味した引当率を総額の帳簿価額に乗じて算定している。信用リスクが著しく増大していると判定された金融資産及び信用減損金融資産については、見積将来キャッシュ・フローを当該資産の当初の実効金利で割り引いた現在価値の額と、総額の帳簿価額との差額をもって算定している。

 

① 損失評価引当金の対象となる資産の残高の総額

 

 

 

(単位:百万円)

信用損失の

測定方法

区分

前連結会計年度

(2021年3月31日)

当連結会計年度

(2022年3月31日)

単純化したアプローチ

1,205,288

1,367,327

原則的なアプローチ

12カ月の予想信用損失に

等しい金額で測定

95,863

105,273

全期間の予想信用損失に

等しい金額で測定

全期間の予想信用損失に

等しい金額で測定

(信用減損)

9,149

8,086

 

本表における同一区分内における金融資産の信用リスク格付けは概ね同一である。

 

② 損失評価引当金の増減

前連結会計年度(自 2020年4月1日 至 2021年3月31日)

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

期首残高

期中増減額

期中目的使用額

その他の増減

(注)1

期末残高

単純化したアプローチ

適用引当金

12,882

875

△1,840

978

12,896

原則的なアプローチ

適用引当金

 

 

 

 

 

信用減損金融資産以外

542

△57

△21

△94

368

信用減損金融資産(注)2

1,704

7,413

31

9,149

 

当連結会計年度(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日)

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

期首残高

期中増減額

期中目的使用額

その他の増減

(注)1

期末残高

単純化したアプローチ

適用引当金

12,896

1,108

△644

505

13,866

原則的なアプローチ

適用引当金

 

 

 

 

 

信用減損金融資産以外

368

1,148

△24

31

1,524

信用減損金融資産(注)2

9,149

186

△1,425

7,909

(注)1.その他の増減には、主として為替換算差による調整額が含まれている。

2.信用減損金融資産には、注記「31.関連当事者」に記載の日本鋳鍛鋼㈱に対する貸付金等が含まれる。

 

③ 金融保証契約

当社グループでは、主として従業員及び関連会社による金融機関からの借入、並びにCRJ事業における航空機のリース事業等に関するリース先等の債務履行について保証を行っている。

債務保証残高は前連結会計年度末、当連結会計年度末において、それぞれ67,249百万円、66,254百万円である。当該債務保証に関する信用リスクは限定的であり重要性がないことから、上表①、②には含めていない。

 

(2)流動性リスク管理

当社グループでは、「社債、借入金及びその他の金融負債」、「営業債務及びその他の債務」が流動性リスクに晒されているが、各社が月次に資金繰計画を作成するなどの方法によりリスクを管理している。

当社グループは、運転資金、設備資金については、まず、営業キャッシュ・フローで獲得した資金を投入し、不足分について必要な資金を、主として銀行借入や社債発行により調達している。

また、当社グループでは、資金調達の一つの手段として、債権流動化契約による営業債権の現金化を行っている。

なお、当社グループは、信用度の高い銀行との間で未実行のコミットメントライン契約を締結している。

一部の銀行借入の約定は、特定の財務比率及び純資産の一定水準の維持を要求している。

 

当社グループの金融負債の残存契約満期金額は以下のとおりである。

前連結会計年度(2021年3月31日)

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

帳簿価額

契約上の割引前

キャッシュ・

フロー合計

1年以内

1年超5年以内

5年超

非デリバティブ負債

 

 

 

 

 

営業債務及びその他の債務

763,731

763,731

761,310

2,289

131

社債

195,000

198,738

45,756

92,112

60,870

コマーシャル・ペーパー

196,000

196,000

196,000

短期借入金

50,527

50,527

50,527

長期借入金

464,095

479,744

35,454

217,179

227,110

債権流動化に伴う支払債務

88,306

88,306

38,561

49,745

リース負債

129,353

137,526

25,341

79,510

32,674

その他の金融負債

100,536

101,663

57,207

26,428

18,028

デリバティブ負債

12,190

12,190

6,835

5,355

 合計

1,999,741

2,028,429

1,216,995

472,619

338,814

 

 

当連結会計年度(2022年3月31日)

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

帳簿価額

契約上の割引前

キャッシュ・

フロー合計

1年以内

1年超5年以内

5年超

非デリバティブ負債

 

 

 

 

 

営業債務及びその他の債務

863,281

863,281

859,485

3,699

96

社債

205,000

209,130

10,773

107,160

91,197

短期借入金

67,324

67,324

67,324

長期借入金

462,609

474,400

94,382

187,516

192,502

債権流動化に伴う支払債務

94,825

94,825

41,293

53,532

リース負債

134,190

139,144

30,309

83,114

25,719

その他の金融負債

98,361

98,281

54,406

26,082

17,792

デリバティブ負債

15,963

15,963

14,642

1,320

 合計

1,941,556

1,962,351

1,172,617

462,426

327,307

金融保証契約については、上表に含まれていない。

金融保証契約は、その履行請求に基づき支払義務が発生する。債務保証残高は(1)③に記載のとおりである。

 

(3)市場リスク管理

① 為替リスク管理

当社グループは、グローバルに事業を展開しており、為替の変動に起因したリスクに晒されている。

為替リスクはすでに認識している外貨建債権債務及び将来の仕入・販売などの予定取引から生じる。

当該リスクに対し、当社グループはナチュラルヘッジの考え方により、同一通貨の債権と債務をバランスさせて保持することで為替変動のリスクをヘッジすることを基本方針としているが、必要に応じて一部の外貨建て債権債務や予定取引については先物為替予約や通貨スワップ契約を利用している。

先物為替予約は主として、外貨建の営業債権及び営業債務に係る為替変動リスクをヘッジする目的で使用している。また、通貨スワップ契約は外貨建の借入金等、決済までの期間が比較的長期に渡る金融負債に係る為替変動リスクをヘッジする目的で使用している。

デリバティブ取引は、内部管理規定に基づき実需の範囲内で行うこととしており、投機的な取引は行わない方針である。なお、一部の為替予約取引及び通貨スワップ契約についてはキャッシュ・フロー・ヘッジを適用している。

 

(ⅰ)為替リスクのエクスポージャー

当社グループにおける為替リスクのエクスポージャー(純額)の主なものは次のとおりである。

なお、デリバティブ取引により、為替変動リスクがヘッジされている金額は除いている。

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(2021年3月31日)

当連結会計年度

(2022年3月31日)

米ドル

132,577

185,757

ユーロ

39,183

24,684

 

(ⅱ)為替感応度分析

各連結会計年度において、米ドル及びユーロの各報告期間の末日の為替レートが1%円高になった場合、当社グループの税引前利益に与える影響額は以下のとおりである。

本分析においては、その他の変動要因(残高、金利等)は一定であることを前提としている。

 

 

(単位:百万円)

 税引前利益

 前連結会計年度

(自 2020年4月1日

  至 2021年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2021年4月1日

  至 2022年3月31日)

米ドル

△1,326

△1,858

ユーロ

△392

△247

 

② 金利変動リスク管理

当社グループは、変動金利の借入金を有しており、金利変動リスクに晒されている。このうち、長期のものの一部について、支払金利の変動リスクを回避し、支払利息の固定化を図るために、個別契約ごとにデリバティブ取引(金利スワップ取引)を利用している。なお、金利スワップ取引にはヘッジ会計を適用しており、キャッシュ・フロー・ヘッジを採用している。

 

(ⅰ)金利リスクのエクスポージャー

当社グループにおける金利リスクのエクスポージャーは次のとおりである。

なお、デリバティブ取引により、金利変動リスクがヘッジされている金額は除いている。

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(2021年3月31日)

当連結会計年度

(2022年3月31日)

変動金利の借入金

27,546

51,981

 

(ⅱ)金利感応度分析

各連結会計年度において、金利が1%上昇した場合に、金利変動の影響を受ける金融商品から生じる、当社グループの税引前利益に与える影響額は以下のとおりである。

本分析は、各連結会計年度末に当社グループが保有する変動金利性の金融商品(預金を除く)に1%を乗じて算出しており、将来にわたる残高の増減、為替変動の影響、変動金利性の借入金に係る借換期間・金利改定時期の分散効果等を考慮せず、その他のすべての変数を一定として計算している。

 

 

(単位:百万円)

 

 前連結会計年度

(自 2020年4月1日

  至 2021年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2021年4月1日

  至 2022年3月31日)

税引前利益

△275

△520

 

③ 株価の変動リスク管理

当社グループは、主に他社との関係の強化・維持を目的として取引先等の企業の株式を保有しており、株価の変動リスクに晒されている。株式は主として他社との協業など事業運営上の必要性から保有するものであるため、当該企業との取引関係等に応じて定期的に保有状況の見直しを図っている。このうち、売却方針が決定した銘柄については、その後の株価の変動リスクをヘッジすることを目的に、先渡契約を利用し、公正価値ヘッジを適用することがある。

 

(ⅰ)株価の変動リスクのエクスポージャー

各連結会計年度末における市場性のある株式の総額は以下のとおりである。

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(2021年3月31日)

当連結会計年度

(2022年3月31日)

市場性のある株式

379,890

310,322

 

(ⅱ)株価変動感応度分析

各連結会計年度末に当社グループが保有する市場性のある株式の公正価値が10%減少した場合に、連結包括利益計算書のその他の包括利益(税効果控除後)に与える影響は以下のとおりである。
なお、本分析においては、その他の変動要因は一定であることを前提としている。

 

 

(単位:百万円)

 

 前連結会計年度

(自 2020年4月1日

  至 2021年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2021年4月1日

  至 2022年3月31日)

その他の包括利益(税効果控除後)

△26,421

△21,573

 

④ ヘッジ指定されているデリバティブ取引の連結財政状態計算書への影響額

(ⅰ)キャッシュ・フロー・ヘッジとして指定されているデリバティブ取引

 

前連結会計年度(2021年3月31日)

 

 

 

 

(単位:百万円)

ヘッジ手段

契約額/

想定元本

内、1年超

ヘッジ手段の帳簿価額

資産

負債

為替リスク

 

 

 

 

為替予約

170,566

40,377

1,138

4,945

通貨スワップ

65,761

32,880

3,275

金利リスク

 

 

 

 

金利スワップ

82,761

42,823

3,966

 

当連結会計年度(2022年3月31日)

 

 

 

 

(単位:百万円)

ヘッジ手段

契約額/

想定元本

内、1年超

ヘッジ手段の帳簿価額

資産

負債

為替リスク

 

 

 

 

為替予約

189,570

67,396

2,870

6,759

通貨スワップ

72,699

416

金利リスク

 

 

 

 

金利スワップ

84,699

9,887

989

 

当社グループのヘッジ指定為替予約のうち、主な取引は米ドル売り・円買いの為替予約である。前連結会計年度末、当連結会計年度末の約定平均レートはそれぞれ101.61 円 / ドル、100.68 円 / ドルである。

通貨スワップは、主に米ドル建借入金(固定金利)に対するヘッジ手段(支払円貨額固定・受取米ドル貨額固定)であり、元本交換にかかる約定平均レートは前連結会計年度末及び当連結会計年度末において110.17 円 / ドルである。

また金利スワップに関しては、主として変動金利を固定金利とするスワップ取引を契約している。前連結会計年度末、当連結会計年度末の約定平均レートはそれぞれ2.76%、2.94%である。

上記ヘッジ手段は連結財政状態計算書上は、「その他の金融資産」、「社債、借入金及びその他の金融負債」に流動・非流動に区分して計上している。

 

(ⅱ)キャッシュ・フロー・ヘッジ剰余金及びヘッジコスト剰余金

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(2021年3月31日)

当連結会計年度

(2022年3月31日)

キャッシュ・フロー・ヘッジ剰余金

 

 

為替リスク

 

 

為替予約

△5,673

△4,283

通貨スワップ

2,286

476

金利リスク

 

 

金利スワップ

△2,758

△687

 合計

△6,145

△4,493

ヘッジコスト剰余金

 

 

通貨スワップ

△7

△185

 合計

△7

△185

 

当社グループは、ヘッジ関係がヘッジ会計の適格要件を満たすかどうかを評価するために、取引開始時に、ヘッジ手段とヘッジ対象との関係、並びに種々のヘッジ取引の実施についてのリスク管理目的及び戦略について文書化している。また、ヘッジ取引に利用したデリバティブがヘッジ対象のキャッシュ・フローの変動を相殺するに際し、ヘッジ有効性の要求をすべて満たしているかどうかについても、ヘッジ開始時に評価し文書化することとしており、取引開始後にも継続的に見直している。

 

なお、当社グループは、ヘッジ関係の開始時にヘッジ対象の数量とヘッジ手段の数量に基づいて適切なヘッジ比率を設定しており、その結果ヘッジ比率は原則として1対1の関係となっている。

当社グループのヘッジ手段に係る信用リスクは限定的であり、かつ、為替予約は対象期間が長期に及ばないこと、金利スワップ契約はヘッジ対象である変動金利の借入金と同一の金利指標を参照していること、通貨スワップ契約は、通貨ベーシス・スプレッドを除く部分をヘッジ手段として指定していること及びヘッジ対象である外貨建借入金と主要な条件が一致していることから、関連する重要なヘッジ非有効部分は発生しないと想定している。

純損益に認識したヘッジ非有効部分の金額に重要性はなく、ヘッジ対象の価値の変動とヘッジ手段の公正価値の変動は近似しているため、ヘッジ非有効部分を認識する基礎として用いたヘッジ対象の価値の変動の記載は省略している。また、ヘッジ会計を中止したヘッジ関係から生じたキャッシュ・フロー・ヘッジ剰余金はない。

ヘッジコスト剰余金は、すべて期間に関連したヘッジ対象をヘッジする目的で実施した通貨スワップ契約に関して認識したものである。

 

(ⅲ)公正価値ヘッジとして指定されているデリバティブ取引

当連結会計年度においては以下のとおりである。

 

前連結会計年度(2021年3月31日)

 

 

(単位:百万円)

 

ヘッジ手段の帳簿価額

資産

負債

株価の変動リスク

 

 

先渡契約

2,172

 

当連結会計年度(2022年3月31日)

 

 

(単位:百万円)

 

ヘッジ手段の帳簿価額

資産

負債

株価の変動リスク

 

 

先渡契約

3,117

なお、公正価値ヘッジにおけるヘッジ比率は1対1であり、ヘッジ非有効部分はない。

上記ヘッジ手段は連結財政状態計算書上は、「社債、借入金及びその他の金融負債」に計上している。

 

また、ヘッジ指定されているヘッジ対象が連結財政状態計算書に与える影響は以下のとおりである。

 

前連結会計年度(2021年3月31日)

 

 

(単位:百万円)

ヘッジ対象

帳簿価額

ヘッジ対象の帳簿価額に

含められたヘッジ対象に

係る公正価値ヘッジ調整

の累計額

株価の変動リスク

12,929

493

 

当連結会計年度(2022年3月31日)

 

 

(単位:百万円)

ヘッジ対象

帳簿価額

ヘッジ対象の帳簿価額に

含められたヘッジ対象に

係る公正価値ヘッジ調整

の累計額

株価の変動リスク

11,105

2,410

 

上記ヘッジ対象は連結財政状態計算書上は、「その他の金融資産」に区分して計上している。

 

 

⑤ 連結損益計算書及び連結包括利益計算書における影響

ヘッジ会計の適用による連結損益計算書及び連結包括利益計算書への影響は以下のとおりである。

 

前連結会計年度(自 2020年4月1日 至 2021年3月31日)

 

 

 

(単位:百万円)

 

その他の包括利益で

認識されたヘッジ手段の

公正価値変動

その他の資本の構成要素から

純損益に組替調整として

振替えた金額

組替調整として

振替えられた

純損益の表示科目

為替リスク

 

 

 

為替予約

△4,882

3,183

金融費用

通貨スワップ

3,162

△3,151

金融収益

金利リスク

 

 

 

金利スワップ

△313

1,657

金融費用

 

当連結会計年度(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日)

 

 

 

(単位:百万円)

 

その他の包括利益で

認識されたヘッジ手段の

公正価値変動

その他の資本の構成要素から

純損益に組替調整として

振替えた金額

組替調整として

振替えられた

純損益の表示科目

為替リスク

 

 

 

為替予約

△1,941

1,616

金融費用

通貨スワップ

6,345

△9,204

金融収益

金利リスク

 

 

 

金利スワップ

947

2,029

金融費用

 

⑥ 金利指標改革
主要な金利指標の抜本的な改革が世界中で進行しており、ロンドン銀行間取引金利(以下、「LIBOR」)を含むいくつかの銀行間取引金利は代替的なリスクフリーレートに置き換わる。LIBORに関しては、米ドルの一部テナー(期間)を除き、2021年12月末をもって公表が停止され、米ドルLIBORについては2023年6月末をもって公表が停止される。当社グループが保有するLIBORを参照する金融商品のうち、その契約額に重要性のあるものについての代替金利指標への移行状況は以下のとおりである。

・日本円LIBORを参照する金融商品として、借入金(非デリバティブ負債)と金利スワップ(デリバティブ)を保有していたが、2021年12月31日までに東京ターム物リスク・フリー・レート(TORF)等を参照する契約条件への変更を実施した。

・米ドルLIBORを参照する金融商品として、借入金(非デリバティブ負債)と金利スワップ(デリバティブ)を保有しているが、米ドルLIBORの公表停止前に契約満期を迎えることから代替金利指標への移行を予定していない。

 

36.企業結合

 

前連結会計年度(自 2020年4月1日 至 2021年3月31日)

 

当社は、2019年6月25日、当社グループの既存の民間航空機事業を補完するため、カナダBombardier社(以下、「BA社」という。)とCRJ事業譲渡契約(以下、「本件譲渡契約」という。)を締結し、2020年6月1日に事業取得を完了した。

 

(1)事業取得の概要

当社グループは、本件譲渡契約により、CRJシリーズに関する、保守、カスタマーサポート、改修、マーケティング、販売機能と、型式証明を取得する。

これは、リージョナルジェットのカスタマーサポートの機能、北米の顧客プラットフォーム及びサプライチェーンの獲得といった、SpaceJetの事業化に向けて構築が必要となる機能の補完、中期的視野における競争力強化・拡販を企図したものである。

 

(2)取得価額及び決済方法

① 取得価額

699.3百万米ドル※1(75,342百万円※2

※1:BA社との協議のうえ、最終確定したものである。

※2:1米ドル=107.74円(2020年6月1日付)で換算

 

② 決済方法

取得価額を現金にて支払い

 

③ 取得関連費用

前連結会計年度では、1,351百万円(前連結会計年度までの累計では、4,871百万円)であり、「その他の費用」にて処理している。

 

(3)企業結合時点での資産・負債の公正価値、のれん

(単位:百万円)

項  目

金 額

(注)1

取得対価

75,342

取得資産

 流動資産

 その他の非流動資産(注)2

 

29,587

34,573

取得資産 合計

64,160

引受負債

 流動負債

 非流動負債

 

22,274

15,261

引受負債 合計

37,535

のれん(注)3

48,717

(注)1.1米ドル=107.74円(2020年6月1日付)で換算。また、取得した資産及び引き受けた負債の額については、前連結会計年度末において取得原価の配分が完了した。

2.非流動資産のなかには、無形資産13,198百万円が含まれている。

3.記載の数値は減損前の数値である。のれんの主な内容は、取得により生じることが期待されるSpaceJet事業とのシナジー及び超過収益力であるが、注記「14.非金融資産の減損」に記載のとおり、全額減損を行っている。また、税務上の損金算入は可能と見込んでいる。

 

 

(4)業績に与える影響

前連結会計年度の当社グループの連結損益計算書には、取得日以降、当該事業から生じた売上収益及び利益影響額が、それぞれ60,594百万円、△1,439百万円含まれている。

なお、上記の利益影響額には、上記(3)記載ののれんの減損損失額及びそれに対応する税効果額を含まない。

 

当連結会計年度(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日)

 

該当事項なし。

 

 

37.資本管理

当社グループは、事業活動において、資産効率性の維持・向上を最優先に位置づけ、安定的なフリー・キャッシュ・フローの創出と収益性の向上により財務の健全性を維持しつつ、長期ビジョンに基づく成長戦略を推進することで長期安定的な企業価値の向上を図ることを重要な方針としている。

上記の方針を踏まえ、当社グループは資本の管理にあたり、親会社所有者帰属持分当期利益率(ROE)、親会社所有者帰属持分比率、D/Eレシオを中期経営計画における目標として設定しモニタリングしており、それぞれ次のとおりである。

 

 

(単位:%)

 

前連結会計年度

(2021年3月31日)

当連結会計年度

(2022年3月31日)

親会社所有者帰属持分当期利益率(ROE)

3.14

7.72

親会社所有者帰属持分比率

28.40

30.82

D/Eレシオ(負債比率)

62.92

44.21

 

なお、当社グループが適用を受ける重要な資本の規制はない。

 

 

38.重要な後発事象

該当事項なし。

 

 

(2)【その他】

① 当連結会計年度における四半期情報等

(累計期間)

第1四半期

第2四半期

第3四半期

当連結会計年度

売上収益

(百万円)

851,715

1,663,747

2,645,375

3,860,283

税引前四半期(当期)利益

(百万円)

21,084

26,534

87,568

173,684

親会社の所有者に帰属する四半期

(当期)利益

(百万円)

12,651

12,081

50,019

113,541

基本的1株当たり四半期(当期)利益(親会社の所有者に帰属)

(円)

37.68

35.99

149.01

338.24

 

(会計期間)

第1四半期

第2四半期

第3四半期

第4四半期

基本的1株当たり四半期利益

(△は損失)(親会社の所有者に帰属)

(円)

37.68

△1.69

113.02

189.23

 

② 重要な訴訟事件等

当社と大宇建設のコンソーシアム(以下、両社をあわせ「当社等」という。)は、El Sharika El-Djazairia El-Omania Lil Asmida SPA(以下、「AOA社」という。)と当社等が受注したアルジェリアの化学肥料プラント建設工事について、一時係争関係にあったが、2017年に和解(以下、「和解契約」という。)し、同プラントを引き渡した。しかしその後、AOA社により和解契約に基づく残代金の一部支払を拒否されたため、当社等は、AOA社とその株主の1社であるSociete Nationale pour la Recherche, la Production, le Transport, la Transformation et la Commercialisation des Hydrocarbures SPA (「SONATRACH社」)に対して仲裁を提起していた。
2021年3月、当社等は、AOA社より和解契約の解除及び和解契約に基づき既に支払った代金の返金を主な内容とする反対請求を受領した。当社等は、AOA社による残代金の支払拒否には合理的な理由がなく、反対請求は棄却されるべきである旨を主張していく。

 

③ 新型コロナウイルス感染症拡大の影響

新型コロナウイルス感染症の拡大を受け、当社グループの民間機事業や中量産品事業等で需要減少に伴う売上収益の減少、工場の生産調整等が生じている。当連結会計年度においては、資産の評価等に当該影響を織り込み、決算数値等に反映させている。本感染症は経済や企業活動に広範な影響を与える事象であり、また、今後の広がり方や収束時期等を予想することは困難なことから、当社は外部情報等を踏まえて、事業計画への影響の検討等を行い、製品特性・関連する市場環境等に即した仮定のもと、資産の評価等の会計上の見積りを行っている。

この影響がさらに長期化する場合には、新たな生産調整や、顧客への販売の減少が追加的に生じる可能性もあり、翌連結会計年度以降の当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性がある。

なお、新型コロナウイルス感染症の今後の広がり方や収束時期等を含む仮定について、前連結会計年度から重要な変更を行っていない。

 

④ ウクライナをめぐる国際情勢の影響

ウクライナ情勢に起因するロシアへの経済制裁を受け、当社グループが遂行するロシア向け工事で中断等の影響が生じているものの、当連結会計年度における資産の評価等財政状態及び経営成績に与える影響は軽微である。