当第3四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはない。
また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はない。
以下の記載事項のうち、将来に関する事項は、当第3四半期連結会計期間の末日現在において判断したものである。
(1) 財政状態の状況の概要及び分析・検討内容
当第3四半期連結会計期間末における当社グループの総資産は、契約資産や棚卸資産、現金及び現金同等物の増加等により、前連結会計年度末から3,052億15百万円増加し、5兆1,159億42百万円となった。
負債は、営業債務及びその他の債務が減少する一方で、社債、借入金及びその他の金融負債が増加したことなどにより、前連結会計年度末から2,667億37百万円増加し、3兆6,380億74百万円となった。
資本は、利益剰余金の増加等により、前連結会計年度末から384億77百万円増加して1兆4,778億67百万円となり、親会社の所有者に帰属する持分も、前連結会計年度末から296億44百万円増加し、1兆3,959億87百万円となった。
以上により、当第3四半期連結会計期間末における親会社所有者帰属持分比率は27.3%(前連結会計年度末の28.4%から△1.1ポイント)となった。
(2) 経営成績の状況の概要及び分析・検討内容
当第3四半期連結累計期間における世界経済は、国や地域によるばらつきはあるものの、新型コロナウイルス感染症による厳しい状況が徐々に緩和される中で持ち直している。また、我が国経済も、設備投資に足踏みがみられるものの、全体では持ち直しの動きがみられる。
このような状況の下、当社グループの当第3四半期連結累計期間における受注高は、航空・防衛・宇宙セグメント及びエナジーセグメントが減少したものの、プラント・インフラセグメント及び物流・冷熱・ドライブシステムセグメントが増加し、前年同期を2,563億81百万円(+11.5%)上回る2兆4,923億55百万円となった。
売上収益は、航空・防衛・宇宙セグメントが減少したものの、物流・冷熱・ドライブシステムセグメント、エナジーセグメント及びプラント・インフラセグメントが増加し、前年同期を419億98百万円(+1.6%)上回る2兆6,453億75百万円となった。
事業利益は、エナジーセグメントが減少したものの、航空・防衛・宇宙セグメント、プラント・インフラセグメント及び物流・冷熱・ドライブシステムセグメントが改善・増加し、前年同期を571億4百万円(+240.7%)上回る808億25百万円となった。
税引前四半期利益は、前年同期から888億30百万円改善して875億68百万円となり、親会社の所有者に帰属する四半期利益は、前年同期を467億16百万円上回る500億19百万円となった。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりである。
ア. エナジー
当第3四半期連結累計期間の受注高は、バイオマス発電設備の新設案件を中心にスチームパワーが増加したものの、環境プラントやGTCC(Gas Turbine Combined Cycle)が減少したことなどにより、前年同期を203億8百万円(△2.3%)下回る8,796億12百万円となった。
売上収益は、スチームパワーや原子力発電システムが減少したものの、GTCCが増加したことなどにより、前年同期を322億58百万円(+3.1%)上回る1兆737億3百万円となった。
事業利益は、スチームパワーや航空エンジン、GTCCが増加したものの、洋上風力発電システム事業関連の株式譲渡益の計上があった前年同期を645億88百万円(△82.4%)下回る138億37百万円となった。
イ. プラント・インフラ
当第3四半期連結累計期間の受注高は、製鉄機械が増加したことなどにより、前年同期を2,433億78百万円(+61.5%)上回る6,391億54百万円となった。
売上収益は、製鉄機械や環境設備が増加したことなどにより、前年同期を133億78百万円(+3.0%)上回る4,612億7百万円となった。
事業利益は、製鉄機械やエンジニアリングが改善したことなどにより、前年同期から217億63百万円改善して127億円となった。
ウ. 物流・冷熱・ドライブシステム
当第3四半期連結累計期間の受注高は、物流機器や冷熱製品が増加したことなどにより、前年同期を970億78百万円(+15.6%)上回る7,208億11百万円となった。
売上収益は、物流機器や冷熱製品、エンジンが増加したことなどにより、前年同期を939億60百万円(+15.3%)上回る7,085億34百万円となった。
事業利益は、ターボチャージャやエンジン、物流機器が改善したことなどにより、前年同期を132億36百万円(+139.1%)上回る227億53百万円となった。
エ. 航空・防衛・宇宙
当第3四半期連結累計期間の受注高は、民間航空機が減少したことなどにより、前年同期を618億61百万円(△18.1%)下回る2,798億76百万円となった。
売上収益は、民間航空機や飛しょう体、宇宙機器が減少したことなどにより、前年同期を1,081億27百万円(△20.3%)下回る4,239億49百万円となった。
事業利益は、民間航空機や飛しょう体が減少したものの、三菱スペースジェット関連資産の減損損失額が減少したことなどにより、前年同期から976億65百万円改善して204億76百万円となった。
(3) キャッシュ・フローの状況の概要及び分析・検討内容
当第3四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ1,128億17百万円増加し、当第3四半期連結会計期間末における残高は3,582億38百万円となった。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第3四半期連結累計期間における営業活動によるキャッシュ・フローは1,918億11百万円の資金の減少となり、前年同期に比べ2,877億円支出が減少した。これは、減価償却費、償却費及び減損損失が減少する一方で、契約負債の減少額の縮小や税引前四半期利益の改善、関係会社株式売却益の減少等があったことなどによるものである。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第3四半期連結累計期間における投資活動によるキャッシュ・フローは436億86百万円の資金の増加となり、前年同期に比べ2,032億27百万円支出が減少した。これは、投資(持分法で会計処理される投資を含む)の売却及び償還による収入の増加や事業(子会社を含む)の取得による支出が減少したことなどによるものである。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第3四半期連結累計期間における財務活動によるキャッシュ・フローは2,519億12百万円の資金の増加となり、前年同期に比べ3,620億59百万円収入が減少した。これは、短期借入金等による収入の減少等によるものである。
(4) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
ア. 資金需要の主な内容
当社グループの資金需要は、営業活動については、生産活動に必要な運転資金(材料・外注費及び人件費等)、受注獲得のための引合費用等の販売費、製品競争力強化・ものづくり力強化及び新規事業立上げに資するための研究開発費が主な内容である。投資活動については、事業伸長・生産性向上及び新規事業立上げを目的とした設備投資並びに事業遂行に関連した投資有価証券の取得が主な内容である。
今後、成長分野に対しては必要な設備投資や研究開発投資、投資有価証券の取得等を継続していく予定である。全体的には、将来見込まれる成長分野での資金需要も見据え、最新の市場環境や受注動向も勘案し、資産の圧縮及び投資案件の選別を行っていく予定である。
イ. 有利子負債の内訳及び使途
2021年12月31日現在の有利子負債の内訳は下記のとおりである。
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(単位:百万円) |
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合計 |
償還1年以内 |
償還1年超 |
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短期借入金 |
59,388 |
59,388 |
― |
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コマーシャル・ペーパー |
453,000 |
453,000 |
― |
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長期借入金 |
453,829 |
21,902 |
431,926 |
|
社債 |
205,000 |
10,000 |
195,000 |
|
合計 |
1,171,217 |
544,290 |
626,926 |
当社グループは比較的工期の長い工事案件が多く、生産設備も大型機械設備を多く所有していることもあり、一定水準の安定的な運転資金及び設備資金を確保しておく必要がある。当社グループは継続的に資産圧縮に努め、期限の到来した借入金を返済してきたものの、受注品事業において過年度に前受金を受領した工事の進捗により支出が増加局面にあることや、民間航空機事業において新型コロナウイルス感染症拡大の影響等により売上債権・棚卸資産等が高止まっていることなどにより、当第3四半期連結会計期間末の有利子負債の構成は、償還期限が1年以内のものが5,442億90百万円、償還期限が1年を超えるものが6,269億26百万円となり、合計で1兆1,712億17百万円となった。
これらの有利子負債は事業活動に必要な運転資金、投資資金に使用しており、資金需要が見込まれる火力発電システムのほか、物流機器や冷熱製品を含む中量産品等の伸長分野を中心に使用していく予定である。
(5) 経営方針・経営戦略及び経営指標等並びに優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
前連結会計年度有価証券報告書「第一部 企業情報 第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」のうち「(2) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題」の「ア.エナジートランジションの加速」及び「イ.モビリティ等の新領域」の記載内容に加え、当社グループは、2021年10月29日に、2040年までのCO2排出量Net Zeroを目標とする「2040年カーボンニュートラル宣言」を公表した。概要は以下のとおりである。
当社グループは、中期経営計画「2021事業計画」において、成長領域として定めた「エナジートランジション」と「モビリティ等の新領域」の事業を推進し、既存事業の脱炭素化・電化・知能化を推進することにより、2040年までにCO2排出量Net Zeroを実現し、カーボンニュートラル社会の実現に向けて貢献していく。カーボンニュートラル社会の実現は地球規模の課題であり、当社は、脱炭素分野での実績を誇るリーダーとして、気候変動対策をリードしていくことが我々のミッションであると考えている。
当社グループは、「2040年カーボンニュートラル宣言」で2つの新たな目標を策定した。第一の目標は、当社グループのCO2排出量(Scope1、Scope2*1)を2040年までにNet Zeroにする(その中間目標として2030年までに50%削減する(2014年度比))ことである。これは、生産活動に伴う当社グループの工場等からのCO2排出量削減を意味する。第二の目標は、バリューチェーン全体からのCO2排出量を2040年までにNet Zeroにする(その中間目標として2030年までに50%削減する(2019年度比))ことである。これは、主に当社製品の使用による顧客のCO2排出量(Scope3*2)の削減に、CCUS*3による削減貢献分を加味したものである。
当社グループの役員及び従業員が、世界中のパートナー、国、自治体、研究機関等と積極的に連携し、「MISSION NET ZERO」という理念を行動原理として、カーボンニュートラル社会の実現に向けて行動していく。
*1 Scope1は当社のCO2直接排出を、Scope2は主に電気の使用に伴うCO2間接排出を示す。算定基準は、温室効果ガス(GHG)排出量の算定と報告の国際基準であるGHGプロトコルに準じる。
*2 Scope3はScope1、Scope2以外の当社バリューチェーン全体での他社のCO2間接排出を示す。算定基準はGHGプロトコルに準じる。
*3 CCUS:Carbon dioxide Capture, Utilization and Storage
(6) 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間における当社グループ全体の研究開発費は75,531百万円である。この中には受託研究等の費用27,009百万円が含まれている。
当第3四半期連結累計期間において、研究開発活動の状況に重要な変更はない。
(7) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前連結会計年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はない。
なお、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定に関する新型コロナウイルス感染症による影響について、前連結会計年度の有価証券報告書に記載した内容から重要な変更はないが、詳細は、「第4 経理の状況 2 その他」に記載のとおりである。
(8) 従業員数
当第3四半期連結累計期間において、当社は、連結子会社である三菱パワー㈱の火力発電システム事業等を吸収分割の方法により承継した。本承継等に伴い、2021年12月31日現在の当社のエナジーセグメントの従業員数は11,073人となり、前連結会計年度末から8,485人増加した。また、2021年12月31日現在の当社の従業員数は22,980人となり、前連結会計年度末から8,427人増加した。
なお、従業員数には、社外から当社への出向者を含み、当社から社外への出向者を含まない。
当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はない。