当第1四半期連結累計期間において,新たに発生した事業等のリスクはありません。
また,前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。
ロシア連邦によるウクライナ侵攻の長期化,新型コロナウイルスの感染拡大に伴う経済活動制限の緩和など,世界情勢の変化により続いている資源・エネルギー価格の高騰による事業影響については,引き続き注視していきます。
文中の将来に関する事項は,当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものです。
(1)業績の状況
当第1四半期連結累計期間のわが国経済は,新型コロナウイルスの感染拡大に伴う活動制限の緩和により,また世界経済については,中国で変異株の感染拡大リスクはあるものの,いずれも全体としては持ち直しの動きがみられました。しかし,ロシア連邦によるウクライナ侵攻が長期化していることによる地政学リスクの増大に起因して,世界的な材料不足やインフレ,米国を中心とする金融引き締めなど,先行きの厳しさが増しています。
当社グループの主力事業である民間向け航空エンジンは,新型コロナウイルス感染症により落ち込んだ旅客需要の回復に伴って,スペアパーツ販売が堅調に推移しました。一方で,旅客需要の急回復に伴う航空業界の人手不足が深刻化しており,業界全体でその対策を講じているものの,足許では当社の業績にもその影響が及んでいます。車両過給機においては,世界的な半導体不足による自動車会社の生産調整から徐々に回復してきているものの,中国での経済活動抑制など,その回復スピードは地域によって濃淡があり,すべての地域で生産が正常化するのは2022年度後半以降になると見込まれます。
このような事業環境下において,当社グループの当第1四半期連結累計期間の受注高は前年同期比1.4%減の2,382億円となり,売上収益については,7.8%増の2,642億円となりました。
損益面では,営業利益は,民間向け航空エンジンでスペアパーツ販売の増加や,原子力機器の増収による増益に加え,為替の円安効果はあったものの,前年同期に保有資産の売却益を計上したことにより,127億円減益の75億円となりました。税引前四半期利益は,為替差益の計上などにより減益幅が縮小し,48億円減益の169億円,親会社の所有者に帰属する四半期利益は,56億円減益の84億円です。
当第1四半期連結累計期間の報告セグメント別の状況は以下のとおりです。
(単位:億円)
|
報告セグメント |
受注高 |
前第1四半期 |
当第1四半期 |
前年同期比 増減率 |
|||||
|
前第1 四半期 連結 累計期間 |
当第1 四半期 連結 累計期間 |
前年 同期比 増減率 (%) |
連結累計期間 |
連結累計期間 |
|||||
|
(2021.4~2021.6) |
(2022.4~2022.6) |
(%) |
|||||||
|
売上収益 |
営業 損益 |
売上収益 |
営業 損益 |
売上収益 |
営業 損益 |
||||
|
資源・ エネルギー・ 環境 |
608 |
490 |
△19.5 |
748 |
△2 |
772 |
35 |
3.3 |
- |
|
社会基盤・海洋 |
447 |
216 |
△51.6 |
346 |
24 |
351 |
21 |
1.4 |
△11.1 |
|
産業システム・ 汎用機械 |
916 |
1,066 |
16.4 |
888 |
29 |
927 |
22 |
4.3 |
△21.1 |
|
航空・宇宙・防衛 |
399 |
592 |
48.1 |
452 |
△71 |
574 |
17 |
26.9 |
- |
|
報告セグメント 計 |
2,372 |
2,365 |
△0.3 |
2,435 |
△20 |
2,625 |
97 |
7.8 |
- |
|
その他 |
133 |
129 |
△2.5 |
100 |
3 |
99 |
△1 |
△1.4 |
- |
|
調整額 |
△89 |
△112 |
- |
△83 |
218 |
△81 |
△19 |
- |
- |
|
合計 |
2,415 |
2,382 |
△1.4 |
2,452 |
202 |
2,642 |
75 |
7.8 |
△62.7 |
(注)金額は単位未満を切捨て表示し,比率は四捨五入表示しています。
<資源・エネルギー・環境>
受注高は,カーボンソリューションで減少しました。
売上収益は,原子力で増収となりました。
営業損益は,原子力で工事が進捗したことにより増益となり,全体では営業黒字となりました。
<社会基盤・海洋>
受注高は,橋梁・水門で減少しました。
売上収益は,シールドシステムや都市開発で減収となったものの,橋梁・水門で増収となりました。
営業利益は,橋梁・水門で増収となったものの,シールドシステムや都市開発での減収により,減益となりました。
<産業システム・汎用機械>
受注高は,回転機械や運搬機械で増加しました。
売上収益は,運搬機械や熱・表面処理で増収となりました。車両過給機は為替影響による増収です。
営業利益は,熱・表面処理で増益となったものの,車両過給機における販売台数減に加え,運搬機械やパーキングでの好採算案件減少により,減益となりました。
<航空・宇宙・防衛>
受注高は,民間向け航空エンジンで増加しました。
売上収益は,民間向け航空エンジンでの,エンジン本体・スペアパーツの販売増加に加え,為替が円安に推移したことにより増収となりました。
営業損益は,民間向け航空エンジンでの採算改善,スペアパーツの販売増加に加え,為替が円安に推移したことにより増益となり,全体では営業黒字となりました。
(2)財政状態の分析
当第1四半期連結会計期間末における総資産は1兆8,658億円となり,前連結会計年度末と比較して138億円減少しました。主な増加項目は,棚卸資産で366億円,契約資産で92億円,主な減少項目は,現金及び現金同等物で446億円,営業債権及びその他の債権で258億円です。
負債は1兆4,471億円となり,前連結会計年度末と比較して254億円減少しました。主な減少項目は,社債及び借入金(流動)で237億円,営業債務及びその他の債務で167億円です。
資本は4,186億円となり,前連結会計年度末と比較して116億円増加しました。これには,親会社の所有者に帰属する四半期利益84億円が含まれています。
以上の結果,親会社所有者帰属持分比率は,前連結会計年度末の20.3%から21.1%となりました。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第1四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物の残高は,前連結会計年度末と比較して446億円減少し,1,008億円となりました。
当第1四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは53億円の支出超過(前年同期は16億円の収入超過)となりました。これは,営業債権の回収が進む一方で,棚卸資産及び前払金,法人所得税等の支払いが増加したことによります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは106億円の支出超過(前年同期は91億円の収入超過)となりました。これは,主に有形固定資産の取得による支出があったものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは305億円の支出超過(前年同期は458億円の支出超過)となりました。これは主に,借入金の返済による支出があったものです。
(4)資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの運転資金・設備資金については,借入金や社債,コマーシャル・ペーパー及び自己資金により充当しています。当第1四半期連結会計期間末の有利子負債残高はリース負債を含めて4,888億円となり,前連結会計年度末と比較して166億円減少しました。これは,主として外部借入を返済したことによるものです。
当第1四半期連結会計期間末の現金及び現金同等物については,前連結会計年度末と比較して446億円減少し,1,008億円となりました。これは,主として事業活動による運転資金の支出に充てたこと等によるものです。
資金の流動性については,主要銀行との間の当座貸越枠に加え,コミットメントライン契約やコマーシャル・ペーパーなど多様な調達手段を保有しており,上記現金及び現金同等物と合わせて引き続き十分な流動性を確保しています。
(5)研究開発活動
当第1四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は58億円です。なお,当第1四半期連結累計期間において,当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(6)経営方針,経営戦略,対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において,経営方針,経営戦略,対処すべき課題について重要な変更はありません。
新型コロナウイルスの感染拡大対策に万全を期し,経済社会活動の正常化が進む一方で,ロシア連邦によるウクライナ侵攻の長期化や米中の政治上の確執,世界的なインフレや米国を中心とする金融引き締めなど,地政学リスクが増大し経済情勢の一段の厳しさが懸念されます。また,中長期的には環境,循環経済,人権の尊重等のサステナビリティ重視の潮流が進展することから,各国政府・企業の対応が注目されます。
これらの環境変化のスピードに対応すべく,当社グループは,収益基盤のさらなる強化とライフサイクルビジネスの拡大による成長軌道への回帰,持続可能な社会の実現に資する成長事業の創出を目的とする「プロジェクトChange」という取り組みを進めています。
成長事業創出の取り組みとして,足許では,燃焼時に発生する温室効果ガスを99%以上削減した,液体アンモニア100%燃焼によるガスタービンでのCO₂フリー発電を世界で初めて達成しました。また,インドネシア国営電力会社グループの火力発電所においてアンモニア混焼及び専焼に向けた技術の検討を開始しています。さらには,「脱CO2の実現」に向けた取り組みを進めていくための投資資金として,トランジション・ボンドを発行しました。
これらの取り組みを加速しつつ,不透明な事業環境の中でも,リスクへの対応シナリオを複数用意し,状況変化に対し適切な施策を機動的に実行することで,より強固な収益基盤を構築してまいります。
(注)数値表記について,億円表示は切捨て,その他は四捨五入表示しています。
当第1四半期連結会計期間において,経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。