(1)業績
当期のわが国経済は、各種政策の効果などにより雇用情勢が改善している一方、新興国経済の減速の影響などから、生産や輸出に鈍さがありましたが、海外景気の緩やかな回復を背景に持ち直しが進んでいます。
このような経営環境のもと、当期の当社グループの業績は、鉄道車両の売上が減少したことなどから、売上高は前期比8.9%減少の1,010億93百万円となりました。利益面につきましては、海外向け鉄道車両案件における損失引当の計上などにより、営業損失は51億4百万円(前期は営業損失101億71百万円)、経常損失は51億49百万円(前期は経常損失101億73百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失は51億24百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純損失161億29百万円)となりました。
セグメント別状況は以下のとおりです。
① 鉄道車両事業
JR向け車両は、JR東海向けおよびJR西日本向けN700A新幹線電車などの売上があり、売上高は218億21百万円となりました。公営・民営鉄道向け車両では、東京メトロ向け銀座線1000系電車、名古屋市交通局向けN3000形電車、名古屋鉄道向け2200系電車、3150系電車および3300系電車、東京都交通局向け大江戸線12-600形電車、横浜市交通局向け3000形電車、京成電鉄向け3000形電車などがあり、その売上高は124億78百万円となりました。海外向け車両では、米国向け二階建て電車および客車、米国向け気動車などがあり、売上高は142億53百万円となりました。この結果、鉄道車両事業としましては、売上高は485億53百万円となり、海外向け車両が減少したことなどにより、前期に比べ26.3%減少となりました。
② 輸送用機器・鉄構事業
輸送用機器におきましては、コンテナ貨車が増加したほか、LPGタンクローリなどが堅調に推移し、売上高は133億78百万円となり、前期に比べ26.8%増加しました。
鉄構におきましては、東日本高速道路向け白竜大橋、中日本高速道路向け福士川第二橋などの橋梁製作、常葉川跨線橋、富士川第一跨線橋などの架設工事の売上がありました。また、東海道新幹線大規模改修工事などの売上が
あり、売上高は86億4百万円となり、前期に比べ1.0%増加となりました。
以上の結果、輸送用機器・鉄構事業の売上高は219億83百万円となり、前期に比べ15.3%増加となりました。
③ 建設機械事業
建設機械におきましては、国内向けで東日本大震災復興工事や東京オリンピック関連工事の需要などにより、大型杭打機などが増加したほか、海外向けでは韓国向け大型杭打機などを輸出しました。この結果、売上高は192億81百万円となり、前期に比べ9.2%増加しました。
発電機におきましては、国内向けが増加しましたが海外向けが減少し、売上高は31億37百万円となり、前期に比べ9.7%減少しました。
以上の結果、建設機械事業の売上高は224億19百万円となり、前期に比べ6.1%増加となりました。
④ その他
JR東海向けリニア用機械設備などのほか、車両検修設備、各地のJA向け営農プラントの改修工事、家庭紙メーカー向け製紙関連設備、レーザ加工機、鉄道グッズ販売などの売上がありました。その結果、車両検修設備が増加したことなどにより、その他の売上高は81億36百万円となり、前期に比べ64.6%増加となりました。
(2)キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は前連結会計年度末に比べ15億33百万円減少し、117億13百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
23億38百万円の資金の使用(前連結会計年度は23億34百万円の資金の獲得)となりました。これは、売上債権が減少した前連結会計年度に比べ、当連結会計年度は主に国内向け鉄道車両に係る売上債権が増加したため、資金の使用が多いことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
5億53百万円の資金の使用(前連結会計年度は16億16百万円の資金の使用)となりました。これは、当連結会計年度は有形固定資産を売却したことから、前連結会計年度に比べて資金の使用が少ないことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
11億75百万円の資金の獲得(前連結会計年度は94億68百万円の資金の獲得)となりました。これは、主に前連結会計年度に比べて借入による資金調達が減少したため、資金の獲得が少ないことによるものであります。
(1)生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
鉄道車両事業(百万円) |
37,663 |
△39.2 |
|
輸送用機器・鉄構事業(百万円) |
22,374 |
+11.5 |
|
建設機械事業(百万円) |
21,473 |
+17.5 |
|
その他(百万円) |
7,205 |
+53.0 |
|
合計(百万円) |
88,717 |
△15.5 |
(注)1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2.金額は、販売価格によっております。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)受注状況
当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
受注高 (百万円) |
前年同期比 (%) |
受注残高 (百万円) |
前年同期比 (%) |
|
鉄道車両事業 |
78,241 |
+574.4 |
125,499 |
+31.0 |
|
輸送用機器・鉄構事業 |
26,366 |
+46.8 |
25,959 |
+20.3 |
|
建設機械事業 |
21,869 |
△0.5 |
2,574 |
△17.6 |
|
その他 |
7,348 |
+26.3 |
2,843 |
△21.7 |
|
合計 |
133,825 |
+133.4 |
156,877 |
+26.4 |
(注)1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(3)販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
鉄道車両事業(百万円) |
48,553 |
△26.3 |
|
輸送用機器・鉄構事業(百万円) |
21,983 |
+15.3 |
|
建設機械事業(百万円) |
22,419 |
+6.1 |
|
その他(百万円) |
8,136 |
+64.6 |
|
合計(百万円) |
101,093 |
△8.9 |
(注)1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績および総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
|
相手先 |
前連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
当連結会計年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) |
||
|
金額(百万円) |
割合(%) |
金額(百万円) |
割合(%) |
|
|
東海旅客鉄道(株) |
21,302 |
19.2 |
18,350 |
18.2 |
|
Sumitomo Corporation of Americas |
19,590 |
17.6 |
11,334 |
11.2 |
3.本表の金額には、消費税等は含まれておりません。
文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成29年6月29日)現在において当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは産業の高度化と社会資本の充実に役立つ製品を提供し、より豊かな人間環境づくりをめざすことを基本理念としております。また、株主・取引先・従業員・地域社会など関係するすべての人々の信頼と期待に応えるために、事業を遂行するに当たり、絶えざる革新による新たな価値の創造に努めることを行動指針としております。
(2)目標とする経営指標
当社グループは、連結売上高経常利益率5%の安定的確保を中長期の目標としております。
(3)中長期的な経営戦略
当社グループは、より厳しさを増す市場環境に対し、下記の5つの基本方針のもと、経営資源の一層の効率活用を図り、中長期経営目標を実現する体制の構築に取り組んでまいります。
また、親会社であるJR東海との技術・人材交流を通じて相互補完・協力・連携関係を一層強化し、鉄道車両および周辺分野での総合的な技術の磨き上げを図ってまいります。
①当社の強みを発揮できる事業展開による利益の確保
基幹事業である鉄道車両事業の基盤強化に総力を挙げて取り組むとともに、顧客ニーズにマッチした製品・サービスの提供により各事業分野の得意領域で強みを発揮し、また、コストダウン推進により競争力を高めて安定した受注の確保に努めます。
②新たな柱の創出と新機軸での事業展開
既存事業周辺分野の深耕により新たな柱となり得る製品・事業の創出につとめ、従来発想に囚われない新機軸で既存事業の効率化・活性化を進めます。
③JR東海グループ推進事業への積極的参画
親会社との協力関係緊密化により、JR東海グループ全体の企業価値向上に貢献するとともに、当社グループの事業の育成に努めます。
④総合力発揮による技術・製品開発の推進
各事業部門と開発部門の効果的な連携により計画的かつ効率的な開発を推進するとともに、親会社との共同研究・開発を推進し、既存事業の競争力強化と新規事業の創出を図ります。
⑤体制強化・人材育成
社員の活性化および人材育成に努め、強化すべき事業と業務における体制構築を推進します。
(4)対処すべき課題
鉄道車両事業は、国内市場につきましては中長期的な市場の拡張性が乏しく、現在の運用車両の更新が需要の中心となることから今後も受注環境の厳しさは続くものと予想されます。このため、技術開発による差別化と、生産プロセスの効率化等によるコスト低減に努め、競争力の強化を継続して進めてまいります。アジア市場につきましては、インドネシア向け大型鉄道車両案件についてプロジェクト推進体制の見直しを図るなど、これ以上損失が拡大しないよう取り組んでまいります。北米事業につきましては、大きな損失が発生している米国向け大型鉄道車両案件に関して、設計部門における専任体制強化など当該案件の安定的かつ着実な遂行に向けた取組みを行ってまいりましたが、設計の見直しに対応する中で技術的な課題に直面し、当該案件を予定通り遂行することが困難になった旨を客先に申し入れ、現在協議を行っております。このため、今後案件を適切に遂行していくための方向性について引き続き客先と協議を行ってまいります。これらの施策につきましては、当社グループの総力を挙げて早期の問題解決にあたり、業績改善に努めてまいります。
輸送用機器・鉄構事業は、輸送用機器は厳しい受注環境の中、市場トレンドを機敏に捉えた製品開発とコスト低減を進め、受注確保と新規顧客の開拓に努めてまいります。鉄構では、橋梁工事などでの客先仕様に応える技術提案能力の強化やコスト低減に努め、受注量を確保するとともに、補修・保全案件などの周辺分野への事業展開も進めてまいります。
建設機械事業は、堅調な国内需要に応える生産体制の維持・強化とアジアを中心とした海外市況に対して各地域ニーズに合った柔軟な対応を進めることで、事業機会の確実な取り込みに努めてまいります。
その他の事業においても、市場ニーズにきめ細かく対応する製品提案により、収益確保に努めてまいります。
当社グループの業績や財務状況などに影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成29年6月29日)現在において当社グループが判断したものであり、事業等のリスクがこれらに限られるものではありません。
(1)政治・経済情勢
当社グループは国内外で事業展開しており、日本での民間設備投資や公共投資等の推移、米国、アジア諸国等の経済情勢変動の影響、相手国における紛争・政変等による社会的混乱の影響を受ける可能性があります。
(2)原材料調達
当社グループの事業には、受注から納入まで時間を要する個別受注案件が多いことから、その間の需給環境の変化による原材料、部品等の急激な価格変動が、業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(3)為替レートの変動
当社グループの海外向け売上高について、外貨建て部分については為替予約等によりリスクヘッジに努めていますが、為替レートの変動が業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(4)受注契約
当社グループは、請負金額が大きい等の重要な受注案件について、受注契約締結前に社内検討を十分行なっていますが、契約締結後の設計変更や調達部品の納入遅延等の発生が、当該案件の収支悪化を通じて、当社グループの業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(5)輸出・海外事業
当社グループは、世界各国へ鉄道車両等を輸出するとともに、米国工場における鉄道車両生産を中心として海外事業に取り組んでおります。輸出・海外事業においては、対応能力を有する人材の確保・部品の現地調達等に予期せぬ支障を来したことによる事業採算の悪化、さらには海外の法律や規制の変更への追加対応等により、当社グループの業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(6)退職給付債務
当社グループの退職給付債務および費用は、割引率など数理計算上で設定される前提条件や年金資産・退職給付信託の期待収益率に基づき算出しております。実績が前提条件と異なった場合又は前提条件が変更された場合に、業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(7)知的財産権
技術革新が目覚しい中、他社との競争を勝ち抜くためには、製品・技術に関わる知的財産権の十分な取得、適確な技術供与や技術導入が必要で、その成否により、業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(8)法令・規制
当社グループの事業活動の上で各国・各地域の各種法令や規制の制約を受けておりますが、法令・規制の変更への対応が適切でない等の場合には、過料・課徴金等による損失や行政処分等による受注機会損失の可能性があり、またそれらに伴う社会的評価の低下により業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(9)環境規制
社会の環境意識の高まりに伴って各種規制が厳格化された場合、過去を含めて法的ないし社会的責任を負った場合は、業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(10)情報セキュリティ
当社グループは、技術や営業等事業の機密情報を有するとともに、取引先等の機密情報に接しております。情報管理上不測の事態が生じて機密情報が滅失ないし漏洩した場合に、事業に影響を及ぼす可能性があります。
(11)訴訟リスク
当社グループの事業活動に関連して、重要な訴訟等が提起された場合は、業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(12)大規模災害等
地震・台風等の大規模災害や感染症の流行等が、当社グループの業績や財政状況に直接的または間接的に影響を及ぼす可能性があります。
(13)重要事象等について
当社グループは、当連結会計年度において、今後売上を予定しているインドネシア向け大型鉄道車両案件についての損失や米国向け鉄道車両案件に付随するオプション権の解消対価として納入する車両に関しての損失などを引当計上したほか、別の米国向け大型鉄道車両案件については車両構造の基本となる構体構造からの設計見直しに対応する中で製造コストがさらに増加する見通しとなりました。このため、これについて合理的に見積もられる損失額を追加で引当計上したことなどにより、当連結会計年度は51億4百万円の営業損失となり、3期連続の営業損失を計上することとなりました。
なお、米国向け大型鉄道車両案件については、これまで大きな損失の発生に対して設計部門の専任体制強化など安定的かつ着実な遂行に向け取り組んでおりましたが、設計の見直しに対応する中で技術的な課題に直面し、当該案件を予定通り遂行することが困難になった旨を客先に申し入れ、今後の案件遂行の方向性について現在協議を行っております。このため、この協議に関し現時点で決定した事実はありませんが、協議の内容次第では今後当社グループの業績に影響を与える可能性があります。これに伴う業績への影響は「第5 経理の状況 注記事項(重要な後発事象)」に記載のとおりであります。
以上を踏まえ、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在していると認識しておりますが、このような状況に対して、「7.財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (6) 事業等のリスクに記載した重要事象等を解消、改善するための対応策」に記載のとおり、当該状況を解消し、改善するための対応策を講じていることから、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断しております。
(1)技術受入契約
なし
(2)技術援助契約
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契約会社名 |
相手方の名称 |
契約品目 |
契約内容 |
契約期間 |
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日本車輌製造株式会社 (当社) |
ピーティー(プルセロ)・インダストリ・クレタ・アピ社 (インドネシア) |
客車高速走行用台車 |
・契約調印後一定額の一時金 ・売上数量に対し一定額 ・技術指導料 |
平成5年10月28日~ 平成29年10月27日 (自動延長条項付) |
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日本車輌製造株式会社 (当社) |
上海工程機械廠有限公司(中国) |
クローラ式三点杭打機 (DH558-110M型) |
・一定条件により一定額の一時金 ・売上高に対し一定率 |
平成10年7月6日~ 平成30年7月5日 (延長条項付) |
|
日本車輌製造株式会社 (当社) |
上海工程機械廠有限公司(中国) |
クローラ式三点杭打機 (DH658-135M型) |
・一定条件により一定額の一時金 |
平成16年4月12日~ 平成30年7月5日 (延長条項付) |
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日本車輌製造株式会社 (当社) |
VIET SINH MECHANICAL CO,LTD (ベトナム) |
アースドリル機 (ED6300V型) |
・アースドリルの生産に関する技術供与 |
平成27年5月12日~ 平成30年5月11日 (自動延長条項付) |
(3)固定資産の譲渡に関する契約
当社は、平成29年3月22日開催の取締役会において、工場資産を当社の親会社である東海旅客鉄道㈱へ譲渡し、あわせて非事業用資産を国内の一般事業者へ譲渡することを決議し、同年3月30日に売買契約を締結しました。
工場資産については、当社の事業用資産であり、譲渡後においても当社の使用継続を可能とするため、当社は東海旅客鉄道㈱との間で賃貸借契約を締結し、従前どおり工場として使用を継続しております。
詳細につきましては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 (重要な後発事象)」に記載のとおりであります。
当社グループの事業の主幹をなす鉄道車両・輸送用機器、鉄構、建設機械、営農施設・鉄道用機械設備等各種エンジニアリングなどの各分野では、技術力の強化と生産性の向上を図り各製品の競争力を強化するとともに、変化する社会ニーズに対応して新技術を取り入れた新商品、新工法の開発を進めております。
当連結会計年度における研究開発は以下の通りであります。なお、研究開発費については、各セグメントに配分できない費用5億6百万円が含まれており、当連結会計年度の当社グループの研究開発費は15億78百万円であります。
(1) 鉄道車両事業
鉄道車両本部が中心となり、鉄道車両の開発を行っております。当連結会計年度の主な成果として、衝突対策を備えた車両の車体構造の開発、車体傾斜制御装置及び制振装置を備えた乗り心地の良い車両の開発等があげられます。
鉄道車両事業に係る研究開発費は、6億26百万円であります。
(2) 輸送用機器・鉄構事業
輸機・インフラ本部が中心となり、化工機、産業車両等の輸送用機器の開発、道路橋、鉄道橋などの鋼構造物の開発を行っております。当連結会計年度の主な成果として、産業車両走行装置の要素部品の開発、橋梁の落橋防止工法の開発が挙げられます。
輸送用機器・鉄構事業に係る研究開発費は、71百万円であります。
(3) 建設機械事業
機電本部が中心となり、杭打機、全回転チュービング装置などの基礎工事関連製品およびディーゼル発電機などの開発を行っております。当連結会計年度の主な成果として、海外向け大型杭打機の開発、高掘削トルクで輸送性に優れた小型杭打機の開発、アースドリル用拡底バケットの開発、ディーゼル発電機のラインナップ追加等が挙げられます。
建設機械事業に係る研究開発費は、2億81百万円であります。
(4) その他
エンジニアリング本部が中心となり、リニア用機械設備、営農施設関連の研究開発を行い、製品の競争力強化と新商品開発に取り組んでおります。
その他に係る研究開発費は、92百万円であります。
文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成29年6月29日)現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営成績
当期の当社グループの業績は、連結売上高は鉄道車両が減少したことなどから前期比8.9%減少の1,010億93百万円となりました。
利益面につきましては、海外向け鉄道車両案件における損失引当の計上などにより、営業損失は51億4百万円、経常損失は51億49百万円、親会社株主に帰属する当期純損失は51億24百万円となりました。
詳細については、1 業績等の概要(1)業績をご参照ください。
(2)財政状態
①流動資産
前連結会計年度末に比べ2.6%減少し750億54百万円となりました。これは、主に海外向け鉄道車両に係るたな卸資産が減少したことによるものであります。
②固定資産
前連結会計年度末に比べ2.0%減少し541億39百万円となりました。これは、主に有形固定資産の売却や減価償却の進捗によるものであります。
③流動負債
前連結会計年度末に比べ11.2%増加し703億79百万円となりました。これは、主に一年内に返済する長期借入金の振替に加えて、海外向け鉄道車両に係る受注損失引当金が増加したことによるものであります。
④固定負債
前連結会計年度末に比べ13.7%減少し307億5百万円となりました。これは、主に一年内に返済する長期借入金の振替によるものであります。
(3)キャッシュ・フローの状況
「1 業績等の概要、(2)キャッシュ・フロー」を参照願います。
(参考)キャッシュ・フロー関連指数の推移
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第184期 |
第185期 |
第186期 |
第187期 |
第188期 |
|
自己資本比率(%) |
43.0 |
44.7 |
35.4 |
25.2 |
21.7 |
|
時価ベースの 自己資本比率(%) |
45.4 |
43.7 |
34.2 |
30.2 |
33.1 |
|
キャッシュ・フロー 対有利子負債比率(年) |
- |
4.3 |
- |
11.5 |
- |
|
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) |
- |
35.7 |
- |
12.3 |
- |
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
(注)1.各指標はいずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
2.株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
3.キャッシュ・フローは営業キャッシュ・フローを使用しております。
4.有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。
5.第184期、第186期および第188期は営業キャッシュ・フローがマイナスのため、キャッシュ・フロー対有利子負債比率およびインタレスト・カバレッジ・レシオについては記載しておりません。
(4)経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グル-プの主要製品は、鉄道車両や橋梁など受注生産品がその多くを占め、それぞれの受注単位も比較的大きいことから、各年度により製造ないし売上の製品構成は大きく変化します。このため、操業度の平準化や製品毎に異なる仕様への効率的な対応が恒常的な課題となります。また、受注から納入まで時間を要する案件が多いため、原材料価格の変動や為替変動が経営成績に大きく影響します。このため、原材料については、適時調達や歩留まりの向上、材質の変更等を進めてコスト上昇の抑制に努め、為替変動については、為替予約等のヘッジを行ってリスク低減に努めてまいります。
(5)財務政策
当社グループは、健全な財務バランスを保ちつつ、事業活動に必要な資金の安定的な確保および流動性の維持に努めております。また、当社は親会社(東海旅客鉄道㈱)グループが運営するCMS(キャッシュ・マネジメント・システム)に参画しております。これにより、資金調達については、設備投資資金および運転資金等の必要資金は内部資金を充当するほか、親会社との連携強化により当座必要となる資金をCMSから機動的に調達できる状態としているため、資金流動性については、資金計画に基づき想定される需要に十分対応できる資金を確保しております。また、当連結会計年度末日後に、工場資産の親会社への譲渡および非事業用資産の譲渡を実施し、これで得た資金を充当して取引金融機関に対し当連結会計年度末にあった長期借入金全額の繰上げ返済を行いました。これにより、経営資源の有効活用および財務状況の改善を図っております。
(6)事業等のリスクに記載した重要事象等を解消、改善するための対応策
当社グループは、「4.事業等のリスク(13)重要事象等について」に記載した重要事象等に対処するため、以下の対応策を実施しております。
北米事業については、大きな損失が発生している米国向け大型鉄道車両案件に関して、設計部門における専任体制強化など当該案件の安定的かつ着実な遂行に向けた取組みを行ってまいりましたが、設計の見直しに対応する中で技術的な課題に直面し、当該案件を予定通り遂行することが困難になった旨を客先に申し入れ、現在協議を行っております。このため、今後案件を適切に遂行していくための方向性について引き続き客先と協議を行ってまいります。また、インドネシア向け大型鉄道車両案件については、プロジェクト推進体制の見直しを図るなど、これ以上損失が拡大しないよう取り組んでまいります。
一方、主力の国内事業については、安定的に利益を計上し、鉄道車両や橋梁は新規受注が増加するなど底堅く推移しておりますので、引き続き受注獲得に努めていくとともに、好調な建設機械事業においては他事業の生産設備の活用などにより高水準な売上の維持を図ってまいります。同時に、原価低減および経費の削減を一層推し進め、利益体質の強化を図ってまいります。これらの施策については当社グループの総力を挙げて取り組み、業績改善に繋げてまいります。
資金面については、「(5)財務政策」に記載のとおり、資金計画に基づき想定される資金需要に十分対応できる資金を確保しております。