当第3四半期連結累計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更があった事項は、次のとおりであります。
(13)重要事象等について
当社グループは、これまで大きな損失を発生させていた米国向け大型鉄道車両案件に関して、案件遂行の方向性について協議を行ってまいりました。その結果、当第3四半期連結会計期間に入り、関係当事者への影響を最小限にする方策として当社とは別の車両メーカー(以下、「代替メーカー」という。)が当該案件における車両の製造を行うこととなりました。これに伴い、当社は当該案件の直接の受注者である住友商事株式会社及び米州住友商事会社(以下、あわせて「住友商事グループ」という。)と交渉を進めてまいりましたが、当社およびNIPPON SHARYO MANUFACTURING, LLC(以下、「日車MFG」という。)が、住友商事グループに対して合計328,942千米ドルを解決金として支払い、当該案件を住友商事グループとの間で終局的に解決することを内容とする和解契約の締結を平成29年11月6日開催の取締役会で決定し、同日付で締結しました。この結果、当第3四半期連結累計期間において、親会社株主に帰属する四半期純損失73億95百万円を計上しました。
これを踏まえ、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在していると認識しておりますが、このような状況に対して、「3.財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(6)事業等のリスクに記載した重要事象等を解消、改善するための対応策」に記載のとおり、当該状況を解消し、改善するための対応策を講じていることから、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断しております。
当第3四半期連結会計期間において締結した重要な契約は、以下のとおりです。
和解契約
米国向け大型鉄道車両案件に関して、当第3四半期連結会計期間に入り、代替メーカーが当該案件における車両の製造を行うこととなりました。これに伴い、当社は住友商事グループと交渉を進めてまいりましたが、当社および日車MFGが、住友商事グループに対して合計328,942千米ドルを解決金として支払い、当該案件を住友商事グループとの間で終局的に解決することを内容とする和解契約の締結を平成29年11月6日の取締役会で決定し、同日付で締結しております。この結果、当第3四半期連結累計期間において、解決金の支払に伴う損失26,445百万円を特別損失に計上しております。
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社および連結子会社)が判断したものであります。
(1)業績の状況
当第3四半期連結累計期間のわが国経済は、各種政策の効果や海外景気の緩やかな回復を背景に、生産、輸出、雇用などにおいて改善の動きが続いています。
このような経営環境のもと、当第3四半期連結累計期間の当社グループの業績は、鉄道車両事業の売上が減少したことなどにより、売上高は前年同四半期比7.4%減少の695億33百万円となりました。利益面につきましては、米国向け大型鉄道車両案件について引当計上していた金額の戻し入れを行ったほか、建設機械事業の利益が増加したことなどにより、営業利益は76億91百万円(前年同四半期は営業損失38億89百万円)、経常利益は80億39百万円(前年同四半期は経常損失34億40百万円)となりました。しかしながら、米国向け大型鉄道車両案件の解決金を支払うことによる特別損失を計上したことから、親会社株主に帰属する四半期純損失は73億95百万円(前年同四半期は親会社株主に帰属する四半期純損失36億86百万円)となりました。
セグメント別状況は以下のとおりであります。
①鉄道車両事業
JR東海向けおよびJR西日本向けN700A新幹線電車のほか、名古屋鉄道向け電車、名古屋市交通局向け電車、JR東日本向けロングレール運搬車などの売上がありました。海外向け車両としましては、米国向け2階建て客車などの売上がありました。その結果、鉄道車両事業の売上高は、294億49百万円となり、海外向け車両および公営・民営鉄道向け車両が減少したことなどにより、前年同四半期比21.8%減少となりました。
②輸送用機器・鉄構事業
輸送用機器におきましては、キャリヤなど大型陸上車両やLPG民生用バルクローリなどが増加しましたが、コンテナ貨車などが減少したため、売上高は93億14百万円と前年同四半期比4.7%減少となりました。
鉄構におきましては、東海環状自動車道長深4橋梁、北関東自動車道太田パーキングエリアランプ橋、富士川第一跨線橋、東海道新幹線大規模改修工事などの売上がありました。その結果、売上高は79億54百万円と前年同四半期比36.1%増加となりました。
以上の結果、輸送用機器・鉄構事業の売上高は172億68百万円と前年同四半期比10.5%増加となりました。
③建設機械事業
建設機械は、国内向けは東日本大震災復興工事の本格化、東京オリンピック関連工事の需要などにより、全回転チュービング装置や小型杭打機などが増加しました。海外向けは大型杭打機などにおいて、売上が増加しました。
発電機は、国内向けで可搬式発電機や非常用発電機が増加したことなどにより、売上が増加しました。
以上の結果、建設機械事業の売上高は184億16百万円と前年同四半期比8.8%増加となりました。
④エンジニアリング事業
鉄道事業者向け車両検修設備のほか、各地のJA向け営農プラント、家庭紙メーカー向け製紙関連設備などの売上がありました。その結果、エンジニアリング事業の売上高は、42億24百万円と前年同四半期比3.2%減少となりました。
⑤その他
不動産賃貸などの売上がありました。なお、当社は第1四半期連結会計期間に非事業用資産を譲渡したことから、不動産賃貸に関する売上は今後減少します。
(2)事業上および財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について新たに発生した事項はありません。
なお、前連結会計年度に記載した対処すべき課題のうち北米事業の大型鉄道車両案件につきましては、当第3四半期連結累計期間において、次のように対処しております。
当社グループは、これまで大きな損失を発生させていた米国向け大型鉄道車両案件に関して、案件遂行の方向性について協議を行ってまいりました。その結果、当第3四半期連結会計期間に入り、関係当事者への影響を最小限にする方策として代替メーカーが当該案件における車両の製造を行うこととなりました。これに伴い、当社は住友商事グループと交渉を進めてまいりましたが、当社および日車MFGが、住友商事グループに対して合計328,942千米ドルを解決金として支払い、当該案件を住友商事グループとの間で終局的に解決することを内容とする和解契約の締結を平成29年11月6日開催の取締役会で決定し、同日付で締結しました。この結果、今後、当該案件に関する新たな損失は発生しない見通しとなりました。
(3)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は9億67百万円であります。
また、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(4)生産、受注及び販売の実績
①生産実績
当第3四半期連結累計期間における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当第3四半期連結累計期間 (自 平成29年4月1日 至 平成29年12月31日) |
前年同四半期比(%) |
|
鉄道車両事業(百万円) |
29,445 |
+8.4 |
|
輸送用機器・鉄構事業(百万円) |
16,839 |
+2.8 |
|
建設機械事業(百万円) |
16,308 |
+4.5 |
|
エンジニアリング事業(百万円) |
4,661 |
△8.8 |
|
その他(百万円) |
21 |
△83.3 |
|
合計(百万円) |
67,277 |
+4.5 |
(注)1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2.金額は、販売価格によっております。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
②受注状況
当第3四半期連結累計期間における受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
受注高 (百万円) |
前年同四半期比 (%) |
受注残高 (百万円) |
前年同四半期比 (%) |
|
鉄道車両事業 |
11,045 |
△85.8 |
69,645 |
△48.9 |
|
輸送用機器・鉄構事業 |
16,634 |
△9.5 |
25,325 |
+4.1 |
|
建設機械事業 |
18,576 |
+6.8 |
2,734 |
△23.8 |
|
エンジニアリング事業 |
5,104 |
△11.6 |
3,668 |
△25.6 |
|
その他 |
182 |
△61.5 |
63 |
△5.3 |
|
合計 |
51,543 |
△57.1 |
101,437 |
△40.0 |
(注)1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.米国向け大型鉄道車両案件の製造を代替メーカーが行うこととなったため、鉄道車両事業の受注残高が減少しています。
③販売実績
当第3四半期連結累計期間における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当第3四半期連結累計期間 (自 平成29年4月1日 至 平成29年12月31日) |
前年同四半期比(%) |
|
鉄道車両事業(百万円) |
29,449 |
△21.8 |
|
輸送用機器・鉄構事業(百万円) |
17,268 |
+10.5 |
|
建設機械事業(百万円) |
18,416 |
+8.8 |
|
エンジニアリング事業(百万円) |
4,224 |
△3.2 |
|
その他(百万円) |
174 |
△66.6 |
|
合計(百万円) |
69,533 |
△7.4 |
(注)1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績および総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
|
相手先 |
前第3四半期連結累計期間 (自 平成28年4月1日 至 平成28年12月31日) |
当第3四半期連結累計期間 (自 平成29年4月1日 至 平成29年12月31日) |
||
|
金額(百万円) |
割合(%) |
金額(百万円) |
割合(%) |
|
|
東海旅客鉄道㈱ |
12,941 |
17.2 |
15,718 |
22.6 |
3.本表の金額には、消費税等は含まれておりません。
(5)主要な設備
前連結会計年度末において計画中であった主要な設備の新設等について、当第3四半期連結累計期間の主な変動は、次のとおりです。
①主要な設備の新設
当第3四半期連結累計期間に新たに確定した主要な設備の新設計画は、次のとおりです。
|
会社名 事業所名 |
所在地 |
セグメントの名称 |
設備の内容 |
投資予定金額 (百万円) |
着手及び完了予定 |
投資の 目的等 |
||
|
総額 |
既支払額 |
着手 |
完了 |
|||||
|
日本車輌製造㈱ 豊川製作所 |
愛知県 豊川市 |
鉄道車両 |
環境試験装置更新 |
250 |
- |
平成30年 11月 |
平成31年 6月 |
試験設備の 維持 |
|
日本車輌製造㈱ 鳴海製作所 |
名古屋市 緑区 |
建設機械 |
中ぐり加工機 増設 |
130 |
- |
平成30年 6月 |
平成31年 1月 |
生産能力の 維持 |
|
日本車輌製造㈱ 鳴海製作所 |
名古屋市 緑区 |
建設機械 |
ショット ブラスト装置更新 |
200 |
- |
平成31年 1月 |
平成31年 5月 |
品質の 向上 |
|
日本車輌製造㈱ 衣浦製作所 |
愛知県 半田市 |
輸送用機器 ・鉄構 |
クレーン更新、塗装設備新設等 |
1,600 |
- |
平成30年 1月 |
平成32年 3月 |
生産能力の 向上 |
②主要な設備計画の完了
前連結会計年度末に計画していた設備計画のうち、当第3四半期連結累計期間に完了したものは次のとおりです。
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会社名 事業所名 |
所在地 |
セグメントの 名称 |
設備の内容 |
完了及び 稼働 |
完成後の 増加能力 |
|
日本車輌製造㈱ 鳴海製作所 |
名古屋市 緑区 |
建設機械 |
補給品システム更新 |
平成29年10月 |
業務効率化 |
(6)事業等のリスクに記載した重要事象等を解消、改善するための対応策
当社グループは、「1.事業等のリスク」に記載した重要事象等に対処するため、以下の対応策を実施しております。
米国向け大型鉄道車両案件については、「1.事業等のリスク」に記載した通り、代替メーカーが当該案件における車両の製造を行うこととなりました。これに伴い、当社は住友商事グループと交渉を進めてまいりましたが、当社および日車MFGが、住友商事グループに対して合計328,942千米ドルを解決金として支払い、当該案件を住友商事グループとの間で終局的に解決することを内容とする和解契約の締結を平成29年11月6日開催の取締役会で決定し、同日付で締結しました。この結果、今後、当該案件に関する新たな損失は発生しない見通しとなりました。
また、主力の国内事業については、安定的に利益を計上しており、鉄道車両や橋梁は高水準の受注残がある中で、引き続き受注獲得に努めていくとともに、好調な建設機械事業においては他事業の生産設備の活用などにより最大限の売上の確保を図ってまいります。同時に、原価低減および経費の削減を一層推し進め、利益体質の強化を図ってまいります。これらの施策については当社グループの総力を挙げて取り組み、業績改善に繋げてまいります。
資金面については、健全な財務バランスを保ちつつ、事業活動に必要な資金の安定的な確保および流動性の維持に努めております。具体的には、上記解決金の支払いに充てることを目的とした資金については、平成29年11月30日に親会社(東海旅客鉄道㈱)から借入を行っております。また、当社は親会社グループが運営するCMS(キャッシュ・マネジメント・システム)に参画しております。これにより、資金調達については、設備投資資金および運転資金等の必要資金は内部資金を充当するほか、親会社との連携強化により当座必要となる資金をCMSから機動的に調達できる状態としているため、資金流動性については、資金計画に基づき想定される需要に十分対応できる資金を確保しております。