第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末(当事業年度末)現在において当社グループが判断したものであります。

(1)経営方針

当社グループは、企業理念および経営方針を策定しております。

・企業理念

「私たちは、お客様と共に創る物流技術を通じて、グローバル社会の未来づくりに貢献します」

・経営方針(4つの約束)

①「お客様への約束」…………お客様に信頼される良きパートナーとして、心からご満足いただける商品・サービスを提供します

②「品質・技術への約束」……世界に選ばれる品質とあくなき技術革新への挑戦で、新たな価値を創造し続けます

③「社会への約束」……………健全な企業活動を通じて、グローバルな視点で地球環境の保全に努め、地域社会の継続的な発展に貢献します

④「従業員への約束」…………一人ひとりの個性と創造性および挑戦する姿勢を尊重し、世界の舞台で成長するよろこびを共有できる、明るく働き甲斐のある企業づくりを目指します

以上の4つの約束を掲げ、全てのステークホルダーの方々に信頼され魅力ある企業となるために、一層の企業価値向上を目指して活動してまいります。

 

(2) 経営戦略等

当社は平成28年12月に、新たに中期経営計画「Perfect Integration 2020」を策定いたしました。

中期経営計画「Perfect Integration 2020」では、当社の前身でありますニチユ三菱フォークリフト㈱並びにユニキャリア㈱両社がこれまで培ってきた販売、技術、生産のノウハウを結集し強固な事業体質を構築、全グループ一丸となって成長と収益力の向上に取り組んでまいります。

 

中期経営計画「Perfect Integration 2020」の骨子」

1. 基本方針

「マルチブランド/グローカル戦略による成長」、「成長を支える経営基盤の強化」を基本方針に定め、世界トップクラスの総合物流メーカーを目指します。

2. マルチブランド/グローカル戦略による成長

「成熟国市場への対応」、「新興国市場での事業拡大」、「新規事業の創出」の3つの視点から持続的成長を図ります。

3. 成長戦略を支える経営基盤の強化

「サプライチェーンの最適化」、「コーポレート機能の効率化と強化」を柱に成長戦略を支え、収益力の向上を図ります。

 

(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

前述の中期経営計画「Perfect Integration 2020」において、平成32年度に連結売上高4,600億円、のれん償却前連結営業利益率7%の達成を目指してまいります。

 

(4) 経営環境

今後の世界経済は、米中の堅調な経済及びその波及効果としての欧州・アジアの景気上昇等好材料も多く、引き続き伸長するものと期待しております。しかしながら、アジア・中近東での地政学的問題やBREXITに代表される欧州内の諸課題も依然存在し、不安定な状況となっております。加えて、鉄鋼や銅等の資材費高騰が顕著であるにも関わらず、物価上昇自体は低いペースに留まっており、企業経営としては非常に困難な局面が継続しております。当社グループといたしましては、各種市場情勢の変化に細心の注意を払い、変化への柔軟かつ迅速な対応を継続していくことに尽力いたします。

(5) 事業上及び財務上の対処すべき課題

平成30年度は中期経営計画「Perfect Integration 2020」の2年目にあたります。前連結会計年度に引き続き“融合・構築フェーズ”と位置付られた当連結会計年度は、平成29年10月の当社とユニキャリアの経営統合による経営基盤の強化を一層進めるとともに、以下の重点課題に取り組むことで“拡充・発展フェーズ”へのスムーズな移行を目指してまいります。

 

1. 地域ニーズにマッチした製品展開及び製品集約

2. 原価低減活動の推進と原材料価格高騰への対応

3. 経営資源の効率化

4. 安心・安全、無人化・省人化ニーズへの対応

5. 業務システムの統合、ガバナンスの強化

2【事業等のリスク】

当社グループは開発・生産・販売等の拠点を世界各国に設け、グローバルに事業を展開しております。

当社グループを取り巻く経営環境における事業等のリスクは様々なものが考えられますが、有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末(当事業年度末)現在において当社グループが判断したものであります。

 

1.経済、市場の状況

当社グループのおかれる事業環境や製品の需要は、地域により異なる経済・市場環境及び競争条件により、大きく変動する可能性があります。当社の予想を超えて、世界的規模で同時に経済・市場環境が急激に変化した場合は、さらに受注の減少、顧客によるキャンセルの増加や債権回収の延滞等が発生する可能性があります。

これらの事業環境の変化が、売上の減少、在庫水準・生産能力の不適正化を生じ、収益性の低下や追加の費用の発生を通じ、当社グループの業績及び財務状況に悪影響をおよぼす可能性があります。

 

2.為替レートの変動

当社グループの海外売上の主要な部分が外国為替の変動の影響を受けます。また、外国為替の変動は同一市場において当社グループと外国企業が販売する製品の相対的な価格や、製品材料価格に影響を与える可能性もあります。これに対し当社グループでは、グローバルに生産拠点を配置し市場に近い所で生産を行うなど、このリスクを軽減するよう努めております。しかし、為替レート水準の予測を超えた変動は当社グループの業績及び財務状況に悪影響をおよぼす可能性があります。

 

3.特定製品への依存

当社グループは、製品種類別・売上高ベースで見た場合、主力製品、事業であるフォークリフト及び関連する製品・サービスが90%以上を占め、高い依存度となっております。そのため、フォークリフトの販売状況如何が業績に影響をおよぼす可能性があります。

 

4.販売競争

当社グループの収益基盤であるフォークリフトは、業界において厳しい競争状態となっております。当社製品は技術・品質・コスト面において付加価値の高いものであると考えておりますが、激化する競争環境の下、期待通りの収益を保てない可能性があります。この場合、当社グループの業績及び財務状況に悪影響をおよぼす可能性があります。

 

5.各国の規制

当社グループが事業を展開する各国において、その国固有の政府の規制や承認手続きの影響を受けます。将来、その国の政府による規制、例えば関税、輸出入規制、通貨規制、その他各種規制等が導入又は変更されたときに、これらに対応するための費用が発生したり、製品の開発、生産、販売・サービス活動等に支障をきたす可能性があります。また、グループ会社間の国際的な取引価格に関しては、適用される日本及び相手国の移転価格税制を順守するよう細心の注意を払っておりますが、税務当局から取引価格が不適切であるなどの指摘を受ける可能性があります。

これらの予期しない事態に直面した場合、当社グループの業績及び財務状況に悪影響をおよぼす可能性があります。

 

6.環境規制

当社グループの事業、製品は多くの国のますます厳しくなる環境規制に対応する必要があります。そのため、当社グループは各国においての環境規制及び関連法規等を順守するべく、多くの経営資源を投入しております。しかし、将来において環境規制の変更により、当社グループにとってさらに多くの費用や設備投資が必要になった場合、あるいは製品の開発、生産、販売・サービス活動等に支障をきたした場合、当社グループの業績及び財務状況に悪影響をおよぼす可能性があります。

 

7.シンジケートローンによる資金調達に伴う財務制限条項への抵触に伴うリスク

シンジケートローンによる資金調達にあたっては、純資産の維持及び利益の維持に関する財務制限条項が付されており、これに抵触した場合には、利率の上昇や期限の利益の喪失等、当社の業績及び資金繰りに影響をおよぼす可能性があります。なお、当連結会計年度末日において、当社は当該財務制限条項に抵触しておりません。

 

8.製造物・品質責任

当社グループは、厳しい基準のもと、品質と信頼性の維持向上に努めておりますが、万が一予期せぬ製品の不具合によりリコールや事故が発生した場合、製造物・品質責任に関する対処あるいはその他の義務に直面する可能性があります。この費用が保険等によって補填できない場合、利益を減少させる可能性があります。

 

9.業務提携・合弁事業・M&A

当社グループは国際的な競争力を強化するために、他社との業務提携・合弁事業・M&Aを行っており、それらを通じて製品の開発、生産、販売・サービス体制の整備・拡充を図っております。しかしながら、市場環境の変化、戦略・財務状況の変化、その他予期せぬ事象等の理由により、業務提携・資本関係等を解消・変更する場合や、期待した効果が得られない場合には、当社グループの業績及び財務状況に悪影響をおよぼす可能性があります。

 

10.調達・生産等

当社グループの部品・資材の調達は、素材市況の変動に影響を受けます。鋼材等の素材価格の高騰は当社グループ製品の材料費を増加させ、製造原価の増加をもたらします。また、部品・資材の品薄や調達先の倒産あるいは生産打ち切りにより、適時の調達・生産が困難になり生産効率が低下する可能性があります。材料費の増加については他の原価低減によって対応し、適時の調達・生産の問題については、関係各部門の連携を密にすることにより影響を最小限にする考えでありますが、予想を大きく上回る素材価格の高騰や供給の逼迫の長期化は、当社グループの業績及び財務状況に悪影響をおよぼす可能性があります。

 

11.人材確保

当社グループが競争力を維持するためには、優れた技術・技能を持つ人材に加え、グローバルなマネジメント能力を持つ人材を確保することが重要であると考えております。そのため、定期採用や通年採用の積極的な展開、技術・技能伝承の強化及び教育研修の充実等により、有能な人材の採用・育成に努めております。しかしながら有能な人材を確保するための競争は高まっており、当社グループがそのような人材を充分に確保できない場合には、当社グループの業績及び財務状況に悪影響をおよぼす可能性があります。

 

12.セキュリティ・知的財産等

当社グループは事業活動において顧客情報・個人情報等を入手することがあり、また営業上・技術上の機密情報を保有しております。当社グループはこれらの情報の機密保持に細心の注意を払っており、不正なアクセス、改ざん、破壊、漏洩、紛失等から守るため、管理体制を構築するとともに、合理的な技術的対策を実施するなど、適切な安全措置を講じておりますが、万が一顧客情報・個人情報等の漏洩等の事故が起きた場合には、損害賠償責任を負ったり、当社グループの評判・信用に悪影響を与えたりするなどのリスクがあります。また、営業上・技術上の機密情報が第三者に漏洩・不正利用された場合、知的財産権を侵害された場合、当社グループが第三者により知的財産権の侵害を追及された場合には、当社グループの業績及び財務状況に悪影響をおよぼす可能性があります。

 

13.自然災害・戦争・テロ・事故等

当社グループの拠点において、地震・津波・水害等の自然災害、感染症の流行、放射能汚染、戦争、テロ、火災・爆発等の災害事故、第三者による当社グループに対する非難・妨害、コンピュータウイルスへの感染等が発生し、短期間で復旧不可能な甚大な損害を被る可能性があります。また、当社グループが直接の損害を受けなくとも、物流網及び供給網の混乱、電力・ガス等の供給不足や通信障害、協力企業の生産障害等が長期にわたり継続する可能性もあります。これらにより、材料・部品の調達、生産活動、製品の販売・サービス活動に遅延や中断、金融市場の混乱による資金調達環境の悪化等が発生した場合には、当社グループの業績及び財務状況に悪影響をおよぼす可能性があります。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度における世界経済は、米国の保護主義的な通商政策への傾倒による米中貿易摩擦により世界貿易の先行きに懸念が広がったものの、米国、欧州を中心とした先進国、及び中国をはじめとする新興国においても好調な経済環境が継続しております。日本経済も堅調な世界経済を受けて、企業収益、雇用環境が引き続き改善し、緩やかな景気拡大傾向が継続しております。一方で、フォークリフトを中心とする物流機器事業の競争環境はますます厳しさを増しております。

このような状況の中、当社は市場の変化やお客様ニーズにお応えすることで、一層の売上増加、シェアアップを目指してまいりました。

また、当社は平成29年1月1日付でユニキャリア㈱(以下、ユニキャリア)を完全子会社とし、さらに平成29年10月1日付で吸収分割による同社との経営統合を行いました。このことにより、統合シナジーの早期創出と刈り取りを目指し、グループ一体となって中期経営計画「Perfect Integration 2020」に取組みつつ統合事業基盤を一層強化し、「世界トップクラスの総合物流機器メーカー」を目指してまいります。

この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。

 

a.財政状態

当連結会計年度末における資産合計は3,765億3千8百万円となり、前連結会計年度末より96億2千2百万円の増加となりました。主な要因は、短期貸付金の増加であります。

負債合計は3,141億4千8百万円となり、前連結会計年度末より72億5千4百万円の増加となりました。主な要因は、買掛金の増加であります。

また、新株予約権及び非支配株主持分を除く純資産につきましては、603億1千6百万円となり、前連結会計年度末より22億2千1百万円の増加となりました。これは、利益剰余金17億7千万円の増加、その他有価証券評価差額金10億6百万円の増加及び為替換算調整勘定4億4千8百万円の減少によるものであります。

この結果、自己資本比率は16.0%(前連結会計年度は15.8%)、1株当たり純資産額は566円65銭(前連結会計年度は545円89銭)となりました。

 

b.経営成績

当連結会計年度における連結売上高は、ユニキャリア連結の寄与により、4,330億9千2百万円(前連結会計年度比59.8%増加)となりました。利益面につきましては同社の完全子会社化に伴うのれん償却等の負担が影響し、営業利益は92億8千万円(同11.7%減少)、経常利益は84億2千5百万円(同6.2%減少)、親会社株主に帰属する当期純利益は29億4千1百万円(同19.1%減少)となりました。

なお、同社完全子会社化に伴うのれん償却等の影響を除くと、営業利益は191億3千2百万円(同46.3%増加)、経常利益は182億7千7百万円(同29.7%増加)、親会社株主に帰属する当期純利益は118億7千8百万円(同39.3%増加)となりました。

 

セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。

(国内事業)

国内事業は、堅調な需要を背景に、国内フォークリフト販売台数を伸長させたこと及びユニキャリア連結の寄与により、売上高は1,771億1千5百万円(前連結会計年度比64.3%増加)となりました。セグメント利益につきましても、ユニキャリア連結が寄与しましたが、のれん償却等の負担(49億5千5百万円)により、26億1千9百万円(同10.7%減少)となりました。

なお、のれん償却等の影響を除くと、セグメント利益は75億7千5百万円(同79.9%増加)となりました。

(海外事業)

海外事業は、米州、欧州、アジア、中国の全域で販売を伸ばしたこと及びユニキャリア連結の寄与により、売上高は2,559億7千6百万円(前連結会計年度比56.9%増加)となりました。セグメント利益につきましても、ユニキャリア連結が寄与しましたが、のれん償却等の負担(48億9千6百万円)により、66億6千1百万円(同12.0%減少)となりました。

なお、のれん償却等の影響を除くと、セグメント利益は115億5千7百万円(同30.3%増加)となりました。

②キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ48億6千8百万円減少し、145億4千9百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動により増加した資金は、前連結会計年度326億1千3百万円に比べ、18億2千4百万円減少し、307億8千9百万円(前年同期比5.6%減少)となりました。これは主に、減価償却費及びのれん償却額が増加した一方、たな卸資産及び法人税等の支払額が増加したことによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動で支出した資金は、前連結会計年度840億1千1百万円に比べ、549億6千3百万円減少し、290億4千7百万円(前年同期比65.4%減少)となりました。これは主に、前連結会計年度において連結範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出があったことによるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動で支出した資金は、前連結会計年度が610億5千4百万円の収入であったのに対し、当連結会計年度は71億9千1百万円の支出(前年同期比682億4千6百万円増加)となりました。これは主に、前連結会計年度に借り入れた長期借入金の返済により資金が減少した一方、短期借入金の借入による資金が増加したことによるものであります。

 

③生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

生産高(百万円)

前連結会計年度比(%)

国 内 事 業

232,521

214.1%

海 外 事 業

210,257

160.7%

合計

442,778

184.9%

(注)1.金額は、販売価格によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

b.受注実績

当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高

(百万円)

前連結会計年度比(%)

受注残高

(百万円)

前連結会計年度比

(%)

国 内 事 業

178,560

144.4%

25,342

106.0%

海 外 事 業

258,881

138.8%

29,249

111.7%

合計

437,441

141.0%

54,592

109.0%

(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

c.販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

販売高(百万円)

前連結会計年度比(%)

国 内 事 業

177,115

164.3%

海 外 事 業

255,976

156.9%

合計

433,092

159.8%

(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末(当事業年度末)現在において当社グループが判断したものであります。

 

①重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。連結財務諸表の作成に際し、過去の実績や状況に応じ合理的と考えられる様々な要因に基づき、財政状態及び経営成績に影響を与える見積りを行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

 

当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

当社グループの当連結会計年度の経営成績等については、「(1) 経営成績等の状況」に記載のとおりであります。

当社グループの当連結会計年度における連結売上高は、主としてユニキャリア連結の寄与により大幅に増加したものの、依然として営業利益率は同業他社を下回っております。引き続き、一層の売上増加、シェアアップを目指すとともに、原価低減の推進、固定費の削減等の業務効率化に取り組んで参ります。また、当社グループの財政状態については、前連結会計年度において、ユニキャリア株式の取得に伴う多額の借入れを行ったため、有利子負債が事業規模に比べ比較的多額の状態が続いておりますが、フリーキャッシュフローの獲得を通じ、自己資本比率の向上を目指し、財務基盤の一層の強化を図ってまいります。

当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「2 事業等のリスク」に記載のとおり様々なものがありますが、各種市場情勢の変化に細心の注意を払い、変化への柔軟かつ迅速な対応を継続していくことに尽力いたします。

 

セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容については、「(1) 経営成績等の状況の概要」及び上述のとおりであります。

 

③資本の財源及び資本の流動性

当社グループの資本の財源については、営業活動によるキャッシュ・フロー、金融機関からの借入れ、当社の親会社である三菱重工業㈱からの借入れ及び同社が運営するCMS(キャッシュ・マネジメント・システム)等により調達しており、資金需要や金利動向等を総合的に勘案し、決定しております。

当社グループの資金の流動性については、主要な国内連結子会社にCMSを導入し、当社がグループ資金を一元管理することで資金の効率化を図るとともに、金融機関との間で当座貸越契約等を締結することで機動的に資金需要に対応しているほか、売上債権の流動化等により、流動性の維持向上に努めております。

 

④経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおり、平成32年度に連結売上高4,600億円、のれん償却前営業利益率7%の達成を目指しております。当連結会計年度における連結売上高は4,330億9千2百万円(前連結会計年度比1,621億2千2百万円増加)であり、のれん償却前営業利益率は4.4%(前連結会計年度は4.8%)となりました。引き続き、これらの指標の達成に向けて取り組んでまいります。

 

4【経営上の重要な契約等】

当社は、平成29年7月13日開催の取締役会において、平成29年10月1日を効力発生日として、連結子会社であるユニキャリア㈱(現社名ロジスネクストユニキャリア㈱)との間で、同社の国内販売以外の事業を承継する旨の簡易・略式吸収分割に係る吸収分割契約(以下、「本契約」という。)を締結することを決議し、同日付で本契約を締結しており、平成29年10月1日付にて同社の国内販売以外の事業を承継しました。

 

5【研究開発活動】

当連結会計年度の研究開発活動は、中期経営計画「Perfect Integration 2020」を見据えて、当社技術本部の持つ強みを最大限活かしつつ、海外開発拠点とも密接な連携を取って新製品の市場投入を計画のとおり達成しました。セグメント別の主な研究開発活動は次のとおりであります。

 

〔国内事業〕

(フォークリフト・特搬車両部門)

2014年に一部改正された『特定特殊自動車排出ガスの規制等に関する法律』に適合した6~23トン車までの中大型エンジンフォークリフト、リーチスタッカー、ショベルローダーなどの5機種をモデルチェンジし、販売を開始しました。いずれの機種も環境対応新型エンジンを搭載し、パワーを維持しながらも燃料消費量の低減を実現しました。中でも新たに追加設定した中型エンジンフォークリフトの低燃費モデルについては、従来モデルに対して約20%の大幅な燃料消費量の低減を実現しました。

また、安全作業をサポートするため、車両各部に搭載したカメラの映像をリアルタイムに処理し、真上から車両を見ているような映像として運転席のモニターに表示する『グッドビューア(商品名)』を新たに設定(中型エンジンフォークリフト:オプション、大型エンジンフォークリフト:標準)しました。

 

(物流システム部門)

車体の向きを変えずに前・左右3方向の荷役可能な無人フォークリフト「ラックフォークオート」をフルモデルチェンジし2017年10月より販売を開始しました。Lヘッドのシフト、ローテートの電動化により連動動作の安定化と約43%の省エネルギーを実現(弊社従来モデル比)。

また荷役速度アップとリフト/走行、走行/アウトリガの同時動作を採り入れ、サイクルタイムを約5%短縮(同)しました。警告表示灯には多色LEDを採用して車両状態により表示色を変え車両状況を認識し易くしました。

 

〔海外事業〕

(フォークリフト部門)

低消費電力と快適性を極限にまで追及した小型バッテリーフォークリフトをモデルチェンジし、欧州にて販売を開始しました。このモデルチェンジでは、ステアバイワイヤ技術によるステアリング待機電流消費の削減、ブレーキバイワイヤ技術による回生ブレーキ効率の向上、荷役油圧の高圧化による損失の低減、走行モータの高効率化といった多くの最新技術を採用することで、クラストップの低消費電力を達成しました。また、オーバーヘッドガード形状の最適化や広い足元スペースの確保などによる居住性の向上と合わせて、マスト配管レイアウトの最適化やインストパネルの透明化と低位置化などによる視認性の向上といった、クラストップの快適性も実現しました。

今回開発したバッテリーフォークリフトは、上記のような省エネ性能・操作性能・スタイリング性能などが高く評価され、欧州のデザイン賞として有名な“Red Dot Design Award”を受賞しました。

 

なお、当連結会計年度中の研究開発費のセグメント別金額は、国内事業32億8千4百万円及び海外事業17億9千

7百万円、合計50億8千1百万円であります。

記載金額には消費税等は含まれておりません。