第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1)会社の経営の基本方針

 当社グループは、基本理念として「人、そして物の移動を支え、豊かで住みよい世界と未来に貢献する」ことを会社の使命として掲げ、「世界のHINO」として広く社会から評価されるよう、事業活動を進めていきたいと考えております。

 会社の使命を果たすため、当社グループの事業活動に対する取り組み方針を下記のとおり定めております。

1.世界の人々から信頼される商用車メーカーを目指し、グローバルな事業展開を行います。

2.技術の継承と革新を続け、お客様のお役に立つ商品やサービスを提供いたします。

3.変化を的確に捉え、社会との調和を図り、持続可能な発展を目指します。

4.社員の多様性を尊重し、活気あふれる企業風土をつくります。

 

(2)会社の環境及び対処すべき課題

 平成30年度の世界経済は、米国などの先進国では景気拡大が続き、インドネシアやタイといった新興国においても持ち直しの動きが見られる一方、地政学リスクや欧米の政治動向、米国の金融政策、中国での構造改革等にも依然として注視が必要な状況です。

 また、トラック・バスに対するお客様や社会からの期待は、「地球温暖化」への対策、昨今のドライバー不足を始めとした「物流を取り巻く問題」への対応、安全ニーズなど、ますます高まっています。

 このような中、当社グループは、1つのスローガン(「もっと、はたらくトラック・バス」)と3つの方向性(「安全・環境技術を追求した適格商品の提供」、「最高にカスタマイズされたトータルサポート」、「新たな領域へのチャレンジ」)で、日野が提供するトラック・バスを「もっと、はたらく」存在にすることにより、お客様のビジネスを支え、社会に貢献し、当社グループの持続的成長を実現してまいります。

 具体的な施策は以下のとおりです。

 

① 安全・環境技術を追求した適格商品の提供

 当社グループは、商品の品質、耐久性、信頼性の更なる向上に加えて、各国地域市場の特性や用途に応じた適格商品の開発を推進してまいります。

 環境面においては、各国の排出ガス規制に対応した商品の提供はもちろん、電動化車両として、これまでに培ったハイブリッド技術をベースに、プラグイン・ハイブリッド車、電気自動車、燃料電池車などの開発・普及の推進にも努めてまいります。そして、平成29年10月に公表いたしました「日野環境チャレンジ2050」に掲げる、当社製品のライフサイクル全般における環境負荷を極限まで削減することを目指してまいります。

 安全面では、「交通事故死傷者ゼロ」を目指し、運行管理から予防安全、衝突安全までをサポートする「トータルセーフティ」の推進とともに、ドライバーの疲労軽減、集中力維持、車両の挙動安定、衝突回避、被害軽減といった視点から、安全装備の開発・実用化を積極的に推進してまいります。さらに、安全性の向上という観点だけでなく、渋滞解消や燃費向上といった人や物の移動に関わる効率化、そしてドライバー不足などの社会課題解決のため、自動運転システムの早期実現に向け、路車間、車車間通信などのITS技術や、加減速支援や自動操舵といった、高度運転支援技術の研究開発をより一層進めてまいります。

 そして、先進技術の開発においては、日野が自ら考えたことを、スピード感を持って実行するための「仲間づくり」が大切と考えております。トヨタグループシナジーを最大限に活かしつつ、足りない部分は、既存の枠にとらわれないアライアンスも検討してまいります。

 また、適格商品を最短のリードタイムでお客様に提供するために、日本国内と海外の役割を見直し、お客様により近いところでの車づくりができるよう、車の構造と作り方を進化させております。平成31年初より稼働開始予定の米国・ウェストバージニアの新工場では、中型トラックの高馬力モデルを生産ラインナップに追加、続けてキャブの現地生産を進めるなど、更なる生産現地化と新商品投入で競争力を強化し、米州の事業を日本、アジアに次ぐ第三の柱にすることを目指してまいります。また、ロシアにおいても、適格商品を最短のリードタイムでお客様に提供すべく組立工場を建設し、平成31年からの生産開始を予定しております。

② 最高にカスタマイズされたトータルサポート

 当社グループでは、トラック・バスに対するお客様・社会のニーズが多様化する中、適格商品の提供に加えて、ICT等の活用、迅速な補給部品供給や整備、お役立ち活動などを通じてお客様のトラック・バス1台1台を最適な状態で維持することで、お客様のビジネス、そして社会への貢献を目指してまいります。その一環として、国内外への補給部品の供給拠点である青梅部品センターの移転を進めてまいります。

③ 新たな領域へのチャレンジ

 当社グループは、積載効率やドライバー不足等のお客様の困りごと、社会課題の解決に取り組んでまいります。例えば、「1台でより多くの荷物を運ぶ」、「少ないドライバーで多くの荷物を運ぶ」といった仕組みづくりを含めて、様々なアプローチを検討してまいります。

④ 「チーム日野」の人づくり

当社グループは、急激に変化する環境下で生き残っていくためには、何よりも「人財」が重要だと考えております。競争力の源泉となり、日野の成長を担っていくのは「チーム日野」の一人ひとりです。イノベーティブな発想で、スピード感を持ち、他から学ぶ姿勢を常に忘れない人財を育成していくため、「チーム日野」全体で取り組み、お客様の期待を上回る価値を提供し続けてまいります。その一環として、生産性や付加価値といった「仕事の質」の向上や、在宅勤務制度等による多様な人財の活躍促進など、働き方改革にも取り組んでまいります。

⑤ トヨタとの連携

 トヨタグループのトラック・バスなどの商用車事業の一翼を担う当社グループは、開発、生産、販売面でトヨタ自動車株式会社と連携した取り組みを実施するとともに、お客様の困りごとや社会課題を解決し、国内外の商用車ニーズを満たすべく、引き続きトヨタ自動車株式会社とともに努力してまいります。

 

2【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

 なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成30年6月26日)現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)需要及び価格の変動

 国内においてのトラック・バス等の販売は、国及び地方自治体による環境規制強化の実施の有無による需要の変動に大きく影響を受けます。また、国内貨物輸送の低迷や物流改革の進行により今後のトラック需要は減少する可能性があります。さらに、他社との価格競争により当社製品の価格変動を引き起こす可能性があります。

 海外においてのトラック・バス等の販売は、国・地域及びその市場における経済状況の影響を受け、かつ、他社との価格競争により当社製品の価格変動を引き起こす可能性があります。

 

(2)材料価格の変動

 当社グループは国内及び海外の複数のメーカーから鋼材等の資材、部品等を調達し、トラック・バス、エンジン等を生産しております。これらの材料価格は、業界の需要や原材料の価格に伴い変動しております。材料価格が高騰し、かつ、長期化する場合には、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(3)為替の変動

 当社は円表示で連結財務諸表を作成しており、海外における現地通貨建の売上高、費用、資産等の項目は、連結財務諸表作成時に円換算されるため、換算時の為替レートによって、円換算後の価値が影響を受ける可能性があります。

 また、国内外での原材料等の仕入れや製品の販売において、外国為替相場の変動は当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。この為替変動リスクを抑えるために一部でデリバティブ取引を行っておりますが、それによって本来得られた利益を逸失する可能性があります。

 

(4)金利の変動

 資金調達に係るコストは、市場金利が急激に上昇した場合、支払利息の負担が増大するなど、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(5)貸倒れリスク

 当社グループは当社で生産したトラック・バスを全国の販売会社を通し様々な取引先に販売をしております。これらの取引先において信用不安などにより予期せぬ貸倒れリスクが顕在化し、追加的な損失や引当の計上が必要となる場合には、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(6)親会社との取引

 当社グループは、親会社であるトヨタ自動車株式会社より乗用車及び一部の小型トラックの生産を委託されており、また小型トラックのOEM供給を行っております。当連結会計年度の売上高の20.4%を同社に依存しております。

 なお、当社とトヨタ自動車株式会社との取引は、「関連当事者情報」に記載しております。

 

(7)国内外での事業活動

 当社グループは、日本をはじめアジアを中心とした世界各地で事業活動を展開しております。それらの事業活動には、通常、予期しない法律や規制の変更、産業基盤の脆弱性、人材の採用・確保の困難等、経済的に不利な要因の存在又は発生、テロ・戦争・自然災害・その他の要因による社会的又は政治的混乱等のリスクが存在します。こうしたリスクが顕在化することによって、当社グループの事業活動に支障が生じ、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 なお、当社グループの世界各地域における事業活動は、「セグメント情報」に記載しております。

 

(8)法規制等

 当社グループは、国内外でのトラック・バス等の販売において、安全性や排出ガス、燃費、騒音、公害などに関する法規制等やその他各国の様々な法規制等の適用を受けているため、これらの規制に適合するために費用を負担しております。これら法規制等の制定又は改正が行われた場合、費用負担が増える可能性があります。

 

(9)製品の欠陥

 当社グループは、基礎研究段階を含め、商品企画・開発からアフターサービスまでの各ステップにおいて、安全性への細心の配慮を行うとともに、品質の確保に努めております。

 しかし、すべての製品について欠陥が無く、将来にわたりリコールや製造物責任賠償が発生しないという保証はありません。そのため、これらのリスクが顕在化する場合には、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

業績等の概要

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要、及び経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

①重要な会計方針及び見積り

 当社グループにおける重要な会計方針および見積りにつきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基礎となる重要な事項) 4.会計方針に関する事項」をご参照ください。

 

②財政状態及び経営成績の状況及び分析

 当連結会計年度における我が国経済は、海外経済の持ち直しを背景に輸出の増加が継続し、回復傾向にあります。世界経済は、米国など先進国での景気拡大や金融正常化、インドネシアなど新興国における経済の持ち直しが見られる一方、中国では構造的な景気の下押し圧力による経済成長の停滞が見られました。

 当連結会計年度の国内のトラック市場につきましては、カーゴ系の需要が堅調であった一方、建設系の落ち込みにより普通トラック(大型・中型トラック)の総需要は91.1千台と前期に比べ7.0千台(△7.1%)の減少となりましたが、小型トラックの総需要は104.1千台と前期に比べ0.4千台(0.4%)増加し、全体として前年並みとなりました。当連結会計年度の普通トラックについては、モデルチェンジした新商品が、安全・環境性能などで好評をいただいていることもあり、45年間連続して登録台数No.1となり、シェアにおいては前年並みの37.7%となりました。また、小型トラック市場のシェアは、積極的な販売活動の結果、過去最高の27.3%を達成いたしました。なお、国内売上台数につきましても、普通トラック、小型トラック、バス総合計で67.5千台と前期に比べ0.4千台(0.6%)増加いたしました。

 海外市場につきましては、主力市場であるインドネシアを中心としたアジアでの販売台数の増加等により、当連結会計年度の海外トラック・バスの売上台数は116.5千台と前期に比べ11.8千台(11.2%)増加いたしました。

 以上により、日野ブランド事業のトラック・バスの総売上台数は184.0千台と前期に比べ12.2千台(7.1%)増加し、過去最高となりました。

 また、トヨタ向け車両台数につきましては、主にSUVの台数が増加した結果、総売上台数は150.2千台と前期に比べ5.9千台(4.1%)増加いたしました。

 この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。

 

ⅰ)財政状態

(資産合計)

 当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ1,028億5百万円増加し、1兆2,951億91百万円となりました。これは、当連結会計年度末のたな卸資産が389億16百万円増加したこと、およびトラック・バスの売上台数が前年に比べ増加したことにより売掛債権が275億82百万円増加したこと等によります。

 

(負債合計)

 負債につきましては、前連結会計年度末に比べ628億70百万円増加し、7,423億42百万円となりました。これは、買掛債務が417億7百万円増加したこと等によります。

 

(純資産合計)

 純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ399億35百万円増加し、5,528億48百万円となりました。これは、親会社株主に帰属する当期純利益を513億61百万円計上した一方で、剰余金の配当を160億67百万円行ったこと等によります。

 

 セグメントごとの財政状態は次のとおりであります。

(日本)

 当連結会計年度末のたな卸資産が296億90百万円増加したこと、および売掛債権が212億82百万円増加したこと等により、セグメント資産は9,707億1百万円と前連結会計年度末に比べ、744億69百万円増加しました。

(アジア)

 当連結会計年度末のリース債権が125億48百万円増加したこと、および売掛債権が107億67百万円増加したこと等により、セグメント資産は2,752億80百万円と前連結会計年度末に比べ、308億91百万円増加しました。

 

(その他)

 当連結会計年度末の有形固定資産が45億1百万円増加したこと等により、セグメント資産は1,165億96百万円と前連結会計年度末に比べ、46億75百万円増加しました。

 

ⅱ)経営成績

(売上高)

 当連結会計年度の連結売上高は1兆8,379億82百万円と前期に比べ1,542億62百万円(9.2%)の増収となりました。

 国内トラック・バスにつきましては、引き続き底堅く推移し、売上高は5,036億59百万円と前期に比べ123億10百万円(2.5%)の増収となりました。

 海外トラック・バスにつきましては、主力市場であるインドネシアを中心としたアジアにおける売上台数の増加により、売上高は5,043億51百万円と前期に比べ829億63百万円(19.7%)の増収となりました。

 トヨタ向け車両につきましては、主にSUVの売上台数が増加したこと等により、売上高は3,396億33百万円と前期に比べ218億56百万円(6.9%)の増収となりました。

 その他の部門の売上高につきましては、補給部品の売上高およびタイにおけるトヨタブランド車向けユニット事業の売上高が増加したこと等により、4,903億37百万円と前期に比べ371億31百万円(8.2%)の増収となりました。

 

(営業利益)

 主にトラック・バスの売上台数増加により、当連結会計年度の営業利益は、803億31百万円と前期に比べ91億53百万円(12.9%)の増益となりました。なお、売上原価の売上高に対する比率は83.9%(前期は83.8%)、販売費及び一般管理費の売上高に対する比率は11.7%(前期は12.0%)となりました。

 

(経常利益)

 当連結会計年度は、営業利益は91億53百万円の増益となりましたが、為替差損益が前期に比べ9億48百万円悪化したこと等により、経常利益は804億22百万円と前期に比べ83億79百万円(11.6%)の増益となりました。

 

(税金等調整前当期純利益)

 当連結会計年度は、経常利益の83億79百万円の増益に加え、前期に比べ投資有価証券売却益が21億45百万円増加したこと等により、税金等調整前当期純利益は817億25百万円と前期と比べ96億49百万円(13.4%)の増益となりました。

 

(親会社株主に帰属する当期純利益)

 当連結会計年度の税金費用(法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額の合計額)は、236億44百万円と前期に比べ64億67百万円の増加となりました。

 また、非支配株主に帰属する当期純利益は、67億19百万円と前期に比べ12億29百万円増加しました。

 以上により、親会社株主に帰属する当期純利益は513億61百万円と前期に比べ19億53百万円(4.0%)の増益となりました。

 

 セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。

(日本)

 日野ブランド事業の国内向けトラック・バスの売上高は、グループ一丸となった販売の結果、増収となりました。海外向けについては、インドネシア向けの売上台数が増加したこと等により、増収となりました。また、トヨタ向けについては、主にSUVの売上台数が増加したこと等により、増収となりました。

 以上により、売上高は1兆4,865億58百万円と前期に比べ957億32百万円(6.9%)の増収となりました。損益面におきましては、売上台数の増加及び為替が前期に比べ円安であったことによる換算差等により、セグメント利益(営業利益)は489億99百万円と前期に比べ51億1百万円(11.6%)の増益となりました。

 

(アジア)

 インドネシアにおける売上台数が増加したこと等により、売上高は4,036億82百万円と前期に比べ761億25百万円(23.2%)の増収となりました。損益面におきましては、売上台数の増加に伴い、セグメント利益(営業利益)は218億28百万円と前期に比べ44億40百万円(25.5%)の増益となりました。

 

(その他)

 米国における売上台数が増加したこと等により、売上高は2,411億94百万円と前期に比べ379億51百万円(18.7%)の増収となりました。損益面におきましては、売上台数の増加に伴い、セグメント利益(営業利益)は106億52百万円と前期に比べ26億80百万円(33.6%)の増益となりました。

 

ⅲ)生産、受注及び販売の実績

(a)生産実績

 当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

区分

当連結会計年度

(自 平成29年4月1日

至 平成30年3月31日)

前年同期比(%)

日本

トラック・バス(台)

149,061

+7.5

トヨタ向け車両(台)

148,683

+4.2

アジア

トラック・バス(台)

39,125

+17.4

トヨタ向け車両(台)

1,630

△2.7

報告セグメント計

トラック・バス(台)

188,186

+9.4

トヨタ向け車両(台)

150,313

+4.1

その他

トラック・バス(台)

トヨタ向け車両(台)

合計

トラック・バス(台)

188,186

+9.4

トヨタ向け車両(台)

150,313

+4.1

 

(b)受注実績

 当社グループは国内及び海外の販売実績及び販売見込等の資料を基礎として見込生産を行っております。なお、トヨタ向け車両についてはトヨタ自動車株式会社からの受注に基づき生産しております。

 

(c)販売実績

 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成29年4月1日

至 平成30年3月31日)

前年同期比(%)

日本(百万円)

1,486,558

+6.9

アジア(百万円)

403,682

+23.2

報告セグメント計(百万円)

1,890,241

+10.0

その他(百万円)

241,194

+18.7

調整額(百万円)

△293,453

+23.3

合計(百万円)

1,837,982

+9.2

 

(注)1.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

当連結会計年度

(自 平成29年4月1日

至 平成30年3月31日)

金額

(百万円)

割合

(%)

金額

(百万円)

割合

(%)

トヨタ自動車㈱

350,912

20.8

375,669

20.4

2.上記金額には、消費税等は含まれていません。

(2)資本の財源及び資金の流動性

①キャッシュ・フローの状況及び分析

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、有形固定資産の取得による資金の減少があった一方、税金等調整前当期純利益の計上等による資金の増加により、前期末に比べ134億54百万円増加(前期は28億25百万円減少)し、445億77百万円となりました。

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度における営業活動による資金の増加は、864億73百万円(前期は757億58百万円の増加)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益の計上が817億25百万円(前期は720億75百万円)、減価償却費の計上が585億59百万円(前期は510億97百万円)あった一方で、たな卸資産の増加による資金の減少が△423億22百万円(前期は136億32百万円の資金の減少)あったことによるものです。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度における投資活動による資金の減少は、627億81百万円(前期は925億83百万円の減少)となりました。これは主に、生産設備を中心とした有形固定資産の取得による支出が600億87百万円(前期は878億80百万円)あったことによるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度における財務活動による資金の減少は、94億48百万円(前期は174億61百万円の増加)となりました。これは主に、有利子負債の純増加額が101億27百万円(前期は358億96百万円の純増加)あった一方で、配当金の支払が160億67百万円(前期は166億33百万円)あったことによるものです。

 

②資金需要

 当社グループの資金需要の主なものは、設備投資、投融資などの長期資金需要と製品製造のための材料および部品購入のほか、製造費用、販売費及び一般管理費等の運転資金需要であります。

 

③契約債務

 平成30年3月31日現在の契約債務の概要は以下のとおりであります。

 

 

年度別要支払額(百万円)

契約債務

合計

1年以内

1年超3年以内

3年超5年以内

5年超

短期借入金

154,020

154,020

1年内返済予定の長期借入金

15,639

15,639

長期借入金

12,728

11,581

35

1,110

リース債務

19,577

1,392

3,005

2,677

12,501

 

④財務政策

 当社グループは、事業活動のための適切な資金調達、適切な流動性の維持及び財務構造の安定化を図ることを財務方針としております。設備投資、投融資などの長期資金需要に対しては、内部留保、長期借入債務および社債の発行により、また、運転資金需要には短期借入債務により対応しております。借入債務については、主にトヨタ自動車株式会社、金融機関からの借入れによって調達しております。

 また資金マネジメントについては、当社と子会社の資金管理の一元化を図るなかで、緊密な連携をとることにより、グローバルな資金効率の向上を図っております。

 

4【経営上の重要な契約等】

(1)トヨタ自動車株式会社との業務提携

 昭和41年10月より、当社はトヨタ自動車株式会社と業務提携を行っており、現在当社は同社より乗用車「ランドクルーザープラド」及び「FJクルーザー」の生産を受託し、小型トラック「ダイナ/トヨエース」を同社に対してOEM供給しております。また商品相互補完取引、台湾における合弁会社(国瑞汽車株式会社)への共同出資、トヨタ販売網を通じた当社製品の販売など各般にわたって提携関係の発展・強化を図っております。

 

(2)いすゞ自動車株式会社との株主間協定書締結

 当社といすゞ自動車株式会社は、両社が保有するバス製造子会社である日野車体工業株式会社及びいすゞバス製造株式会社の株式を、バス事業統合準備会社として両社が折半出資により設立したジェイ・バス株式会社へ譲渡すること並びに統合の基本的事項について合意し、平成15年9月12日、株主間協定を締結いたしました。

 さらにその統合効果を最大限に引き出すことを目的として、ジェイ・バス株式会社はその傘下の両バス製造子会社と、平成16年7月30日に合併契約を締結、平成16年10月1日に合併いたしました。

 

(3)中国の上海日野エンジン有限会社の合弁契約締結

 当社は、今後、トラック・バスの大市場と見込まれる中国で、エンジンの現地生産及び販売を行うことを目的とし、中国のエンジン製造会社である上海柴油機股份有限公司との折半出資で合弁会社を設立する合弁契約を平成15年8月6日に調印いたしました。これにより、平成15年10月8日に合弁会社を設立いたしました。平成19年9月、上海柴油機股份有限公司の出資持分の全部を上海電気(集団)総公司に譲渡したため、当社は上海電気(集団)総公司と修正合弁契約を締結いたしました。平成22年4月、上海電気(集団)総公司が、出資持分の一部を広州汽車集団股份有限公司に譲渡したため、当社は上海電気(集団)総公司及び広州汽車集団股份有限公司と修正合弁契約を締結いたしました。

 

(4)中国の広汽日野自動車有限会社の合弁契約締結

 当社は、中国において、商用車、シャシ及びエンジン等部品の開発・設計・生産・販売・アフターサービスを行うことを目的とし、中国での自動車製造・販売等を主要事業とする広州汽車集団股份有限公司と折半出資で合弁会社を設立する合弁契約を平成19年8月10日に調印し、平成19年11月28日に広汽日野自動車有限会社を設立いたしました。

 

(5)Volkswagen Truck & Bus GmbHとの戦略的協力関係構築の枠組みに関する合意書締結

 当社は、Volkswagen Truck & Bus GmbHとの長期視点、対等かつ互恵的な戦略的協力関係の構築に向けた合意書に平成30年4月11日調印いたしました。今後、物流/交通に関わるソリューション調査、既存・将来技術、調達等の領域において、相互補完的な協力関係の構築を検討してまいります。

5【研究開発活動】

 当社グループは「人、そして物の移動を支え、豊かで住みよい世界と未来に貢献する」ことを使命とし、「技術の継承と革新を続け、より高い技術の開発に取組み、世界の人々から信頼される商品やサービスを提供する」ことを基本理念とし、時代の変化を的確に捉え、社会との調和を図り、安全で環境に優しい商品や質の高いサービスを提供するため、積極的な研究開発活動を行っております。

 当社の研究開発は、当社を中心に、子会社をはじめとする関係各社との緊密な連携のもとで推進されております。また、基礎研究分野において、技術研究所を中心として環境、安全、材料などの分野における研究開発に取り組んでおります。

 当社は、環境や安全に対する取組みに加え、耐久性や燃費などの性能向上、プロダクト・ライフサイクル・コストの低減など、より良い商品とサービスを世界の人々に提供する為に商品・技術開発を行っております。

 セグメントごとの研究開発活動を示すと次のとおりであります。

 

(日本)

[最近の新製品]

(1) 大型トラック「日野プロフィア」、および中型トラック「日野レンジャー」をモデルチェンジして、「日野プロフィア」を平成29年5月22日に、「日野レンジャー」を平成29年4月5日、車両総重量16トンクラスの「日野レンジャーFG」および同20トンクラスの「日野レンジャーGK」を平成29年9月21日に発売しました。

 今回のモデルチェンジではエクステリアデザインとインテリアデザインを一新。「日野プロフィア」はシャシから刷新し、トラックとしての基本性能を大幅にアップ、「日野レンジャー」は「日野プロフィア」と同等の安全装備を一気に標準装備※1として安全性能の大幅進化を実現しました。

 「日野プロフィア」は、停止車両や歩行者も検知して衝突回避を支援することが可能となった衝突被害軽減ブレーキ「PCS※2」、ドライバーモニター、車線逸脱警報、車両安定制御装置「VSC※3」などを標準装備しており、高い安全性を備えています。さらに「日野プロフィア」には大型トラックとして日本初となる、常時ハイビームを使用可能で夜間の視認性を向上させる「可変配光型LEDヘッドランプ」をオプション設定しました。

 「日野プロフィア」のエンジンは新開発のダウンサイジング9Lエンジンとし、「日野レンジャー」にも同じくダウンサイジング5Lエンジンを採用。新エンジンは2段過給や摩擦抵抗を軽減するディンプルライナー※4などを採用し高効率を追求しています。さらに、燃費を向上させながら排出ガスを一層クリーンにし平成28年排出ガス規制に適合させました。「日野プロフィア」は平成27年度燃費基準+10%達成車を新たに設定、「日野レンジャー」は同+5%の設定車型数を拡大しました。

 一新したエクステリアデザインは、空気抵抗の低減や、デイライトを備えたLEDヘッドランプの採用により夜間の視認性向上等の機能向上も実現しています。新しいインテリアは新型シートによる乗り心地の向上、大型で確認しやすいメーター、操作しやすいステアリングスイッチ、などドライバーを第一に考えた快適な仕事場です。Pro Shift(プロシフト。機械式自動変速機)搭載車はダイヤル式のギヤセレクターをインパネに設置、あわせてシーケンシャルレバーをステアリングコラムに設けることで変速操作の負担軽減やキャブ内での移動性向上を実現しています。

 「日野プロフィア」と「日野レンジャー」には通信により車両情報を日野に送るICTサービス機能を備えました。万が一の車両トラブルの際にも位置情報を把握し、適切な初動対応につなげるほか、車両データに基づき運転状況のレポート提出や、適切な予防整備のご提案をさせていただくことが可能になりました。

※1 「日野プロフィア」はPCS、スキャニングクルーズⅡ、ドライバーモニター、車線逸脱警報、車両ふらつき警報、VSC、車両安定制御装置をすべて標準装備しています。「日野レンジャー」はPCS、車線逸脱警報、車両ふらつき警報、VSCは全車に標準装備、スキャニングクルーズⅡは260・240PSエンジン搭載車に標準装備(210・190PSエンジン搭載車にはオプション)、ドライバーモニターはカーゴ車型に標準装備(建設系車型にはオプション)となります。PCSとVSCはASV減税の対象になります。

※2 PCS=Pre Crash Safety。「PCS」はトヨタ自動車㈱の登録商標です。

※3 VSC=Vehicle Stability Control。「VSC」はトヨタ自動車株式会社の登録商標です。

※4 ディンプルライナー:ピストン摺動部のシリンダーライナーにディンプル(窪み)を作ることで摩擦抵抗を低減。日本ピストンリング株式会社との共同開発です。

 

(2) 小型トラック「日野デュトロ」を改良して、平成29年5月8日に発売※1しました。今回の改良では、既に標準装備としているVSC※2や「電動パーキングブレーキ※3」に加え、先行車や、歩行者を含む停止障害物に対して衝突回避または衝突被害軽減を支援する、PCS※4および車線逸脱警報を全車※5に標準装備しました。また、車両総重量が7.5トンを超える車型についてはエンジンおよび排出ガス後処理装置の改良により平成28年排出ガス規制に適合させました。あわせて、3月から新設された「準中型自動車免許※6」に対応して、車両総重量の上限を7.5トン未満とした車型を新たに設定しました

 中でも「日野デュトロ」のハイブリッド車は平成27年燃費基準+15%、ディーゼル車のうち6速A/T車は同+5%を達成※7しています。このほかの車型も含め、「日野デュトロ」のハイブリッド車およびディーゼル車はすべてASV減税またはエコカー減税の対象※8となります。

※1 平成28年排出ガス規制適合車の6速MT車は6月に発売しました。

※2 VSC=Vehicle Stability Control。LPG車には設定なし。「VSC」はトヨタ自動車(株)の登録商標です。

※3 「電動パーキングブレーキ」はダブルキャブ・ルートバン・LPG車には設定なし。

※4 PCS=Pre Crash Safety。「PCS」はトヨタ自動車㈱の登録商標です。

※5 従来も一部の車型に限定して標準装備していましたが、今回LPG車、消防車用車型を除く全車に標準装備としました。

※6 「準中型自動車免許」では車両総重量7.5トン未満の自動車を運転できます。

※7 車両総重量が7.5トンを超える車型、および85kW(116PS)エンジン搭載車型は除く。

※8 ASV減税:先進安全自動車(ASV)技術を備えるトラック・バスについて自動車取得税、自動車重量税を軽減する特例措置。PCSとVSCを両方装備している場合は、取得税については取得価額から525万円控除、重量税は75%減税、VSCのみの場合は取得税については取得価額から350万円控除、重量税は50%減税となります。排出ガス記号「TDG-」の車型はASV減税のみ対象です。

 エコカー減税:ハイブリッド車は取得税、重量税ともに免税、ディーゼル車は、燃費基準+5%達成車型は取得税、重量税ともに50%の減税、燃費基準達成車型は取得税、重量税ともに25%の減税、となります。

 

(3) 大型観光バス「日野セレガ」を改良し、平成29年7月3日に発売しました。

 今回の改良では、すべての車型を平成28年排出ガス規制に適合させ、新たに停止車両や歩行者に対しても衝突回避を支援※1することが可能になったPCS※2、車線逸脱警報、ドライバーモニター、VSC※3を標準装備しており高い安全性を実現しています。

 また、大型の新型メーターを採用するなど視認性、操作性の向上を図ることに加えて、室内灯、車幅灯など灯具類のLED化等、商品性の向上を図りました。

 更に、通信により車両情報を日野に送るICTサービス機能を備えました。万が一の車両トラブルの際にも位置情報を把握し、適切な初動対応につなげるほか、車両データに基づき運転状況のレポート提出や、適切な予防整備のご提案をさせていただくことが可能になりました。

 ショートボデー車は、変速機を7速AMT(機械式自動変速機)「ProShift(プロシフト)7」とし、ダイヤル式ギヤセレクタ―をインパネに、シーケンシャルレバーをステアリングコラムに設置して変速操作の負担軽減を図るとともに、エンジンを従来のJ08C型からダウンサイズしてA05C型を搭載、燃費を向上させて燃費基準を達成※4しました。

 ロングボデー車は、A09C型エンジン搭載車は燃費基準+15%、E13Cエンジン搭載車は+10%、新たにA05C型エンジンを搭載したショートボデー車はGVW12トン以下の車型が燃費基準を達成しておりエコカー減税の対象※5となります。

※1 停止車両に対しては自車速50km/h以下、歩行者に対しては30km/h以下で衝突回避を支援。

※2 PCS=Pre Crash Safety。「PCS」はトヨタ自動車㈱の登録商標です。

※3 VSC=Vehicle Stability Contro、車両安定制御装置。「VSC」はトヨタ自動車の登録商標。

※4 GVW12トン以下の車型。(12トン超車型は燃費基準未達成)

※5 取得税・重量税について+15%達成車は100%減税、+10%達成車は75%減税、達成車は25%減税となります。

 

(4) 中型バス「日野メルファ」を改良し、平成29年7月21日に発売しました。

 今回の改良では、エンジンを従来のJ07E型からA05C型にダウンサイズしたにもかかわらず、大幅にトルクを向上させています。また、トランスミッションを全て6速AMT(機械式自動変速機)「ProShift(プロシフト)6」としました。「Proshift6」は運転時の負担を軽減するだけでなく、電子制御により最適な変速を行うことで、エンジンのトルク向上とも相まって燃費を向上させています。あわせて尿素SCRを採用し平成28年排出ガス規制に適合させました。

 このほかにも視認性を向上させた新型メーターの採用、また一部灯火類をLED化する等、商品性の向上を図っています。

 

(5) 大型路線バス「日野ブルーリボン ハイブリッド」、「日野ブルーリボン」、および中型路線バス「日野レインボー」を改良し、平成28年排出ガス規制に適合させ、「日野ブルーリボン ハイブリッド」と「日野ブルーリボン」を平成29年8月8日、「日野レインボー」を平成29年8月29日に発売しました。

 今回の改良では、「日野ブルーリボン ハイブリッド」に搭載のA05C型エンジンの燃費改善、およびハイブリッドシステムとAMTの協調制御による変速の最適化により燃費を向上させ、燃費基準を30%上回る低燃費※1を実現するとともに、ドライバビリティの向上を図っています。「日野ブルーリボン」も車両総重量14トン超のAMT搭載車型では燃費基準+15%※1を達成しています。また、全車に尿素SCRを採用して平成28年排出ガス規制に適合させるとともに、全車のヘッドランプと車幅灯をLED化※2しました。

※1 燃費基準値4.23km/L、日野ブルーリボン ハイブリッド5.50km/L(+30%)、日野ブルーリボン4.90km/L(+15%)。エコカー減税の燃費区分は+15%を超える区分がないため、いずれも同じ区分となります。

※2 ヘッドランプのLED化はロービーム。ハイビームはハロゲンランプです。

 

(6) 小型トラック「日野デュトロ ハイブリッド」のワイドキャブ車※1を改良し、平成29年11月1日に発売しました。

 今回の改良では、変速機を新型6速AMT(機械式自動変速機)に替えて、ハイブリッドシステムの制御を改善することで燃費を大幅に向上させました。

 また、新たに、モーターの稼働領域を拡大することでハイブリッド車らしい走行フィーリングを実現するとともに、ドライバビリティも向上させています。さらにPCS※2のレーダーで先行車を検知し、車間距離に応じて最適なハイブリッド制御を行います。

 更に「日野デュトロ ハイブリッド」ワイドキャブ車は平成27年燃費基準+15%を達成※3しており、エコカー減税の対象となり取得税、重量税ともに免税となります。

※1 今回の改良はワイドキャブ車のみ。標準幅キャブ車は変更ありません。

※2 PCS=Pre Crash Safety。「PCS」はトヨタ自動車㈱の登録商標です。

※3 燃費基準値10.35km/Lに対し+27%ですが、エコカー減税の区分では+15%の区分となります。

 

(7) 日本で唯一の小型ノンステップバス「日野ポンチョ」を改良し、平成29年12月21日に発売しました。

 今回の改良では、排出ガス後処理装置に新たに尿素SCRを搭載して平成28年排出ガス規制に適合させるとともに、ドライバーの安全や負担軽減を考慮し、メーターの大径化と液晶表示の採用で視認性を向上させ、更に室内灯をLED化しました。また変速機を5速ATに一本化しました。

 「日野ポンチョ」はバリアフリー減税の対象となり、新車登録時の重量税が免税、取得税については取得価額から1,000万円が控除されます。

 

(8) より多くのお客様に日野車を安全・安心にお使いいただくため、新車のみならず既販車への安全装備充実の一環として、平成30年1月31日より全国販売会社で「モービルアイ」の取扱いを始めました。

 「モービルアイ」(製造:Mobileye社、日本における販売代理店:ジャパン・トゥエンティワン株式会社)は、車両のフロントガラスに取り付けたカメラによって、前方車両や歩行者、車線を検知し、アイコン表示と警報音でドライバーに危険を知らせる装置で、追突や車線逸脱による事故を防ぐことに貢献します。

 

[最近の主な成果]

(1) 大型トラック「日野プロフィア」と中型トラック「日野レンジャー」で「2017年度グッドデザイン賞」を受賞しました。さらに、「日野プロフィア」は、審査委員会から特に高い評価を得た製品に贈られる「グッドデザイン・ベスト100」に選出さるとともに、 2017年度に選ばれたすべてのグッドデザイン賞受賞対象の中で、特に優れたデザインと認めるものに贈られる「グッドデザイン金賞」を受賞しました。

 「日野プロフィア」は14年ぶり、「日野レンジャー」は16年ぶりのフルモデルチェンジを果たし、今年発売しました。いずれもエクステリアデザインとインテリアデザインを一新し、洗練されたスタイルとドライバーを第一に考えた高い居住性を実現しました。

 

(2) いすゞ自動車株式会社(本社:東京都品川区、社長:片山正則、以下いすゞ)と日野自動車株式会社(本社:東京都日野市、社長:下義生、以下日野)は、自動運転システムの早期実用化に向け、そのベース技術となるITSシステムや高度運転支援技術については「競争領域」ではなく、早期普及のための「協調領域」と位置付け、両社で共同開発を進めることで2016年5月に合意。この合意に基づき、両社で開発を進めてきた結果、1)視界支援、2)路車間通信、3)加減速支援、4)プラットホーム正着制御 以上4つの技術を開発いたしました。

 これらの技術は、いすゞと日野で共同開発を進めているハイブリッド連節バスをはじめ、18年度以降順次、いすゞ・日野それぞれのトラックやバスといった製品に搭載し、実用化していく計画です。

 

(3) モノづくり日本会議と日刊工業新聞社主催の「2017年超モノづくり部品大賞」において「大型商用車高性能2段過給エンジン「A09C」」 により「日本力(にっぽんぶらんど)賞」を受賞しました。

 受賞対象となった「A09C」エンジンは、2017年5月に発売した平成28年排出ガス規制適合の新型「日野プロフィア」に搭載されており、従来の13Lエンジンから9Lにダウンサイジングした新たな主力エンジンとして高い評価を得ています。小排気量化にもかかわらず、2段過給により13Lエンジンと同等の動力性能を発揮するとともに、燃費も向上、さらに13Lエンジンに対し約300kg軽量化しており、トラックにとって重要な経済性と輸送効率の向上をともに実現しました。

 

(4) 中小型ディーゼル車用の排出ガス後処理システムの開発において、「ディーゼル燃料を還元剤としたNOx後処理技術の開発」により「平成29年度日本燃焼学会表彰」(主催:一般社団法人 日本燃焼学会)の「技術賞」を受賞しました。

 受賞対象となった技術「DPR-Ⅱ」は、ディーゼル車用の燃料である軽油を用いてNOxを低減し、PMはフィルターによって捕集することでNOxとPMを同時に低減できます。今回のシステムは、2017年4月に発売した平成28年排出ガス規制適合の新型「日野レンジャー」および「日野デュトロ」に搭載されています。

 また「DPR-Ⅱ」は、尿素水を使用しないため、尿素水補給の手間がなく、高い利便性を実現するとともに、尿素水タンクが不要なため架装に対する制約も少なく、お客様から高い評価を得ています。

 

 以上、当連結会計年度の「日本」セグメントの研究開発費の総額は、626億5百万円であります。

 

(アジア)

 該当事項はありません。

 

(その他)

 該当事項はありません。