前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」について、次の内容を追加いたしました。なお、文中の将来に関する事項は、当四半期報告書提出日現在において判断したものであります。
当社は、平成27年9月16日(米国時間)、米国司法省との間で、自動車・二輪車用ショックアブソーバの販売に関し、同国独占禁止法に違反する行為があったとして、62百万米ドル(約74億円)を支払うこと等を内容とする司法取引に合意いたしました。
なお今後、当社及び当社の子会社に対して、米国等において損害賠償を求める民事訴訟が提起される可能性があります。
文中に記載した将来に関する事項は、当四半期報告書提出日(平成27年11月6日)現在において当社グループ(当社および連結子会社)が判断したものであります。
(1)業績の状況
当第2四半期連結累計期間(平成27年4月1日~平成27年9月30日)におけるわが国経済は、政府や日銀による経済・金融政策の効果等を背景に雇用・所得環境の改善が見られましたが、個人消費の回復は緩慢であり景気は足踏み状態にあります。また、世界経済は、米国においては個人消費を中心とした内需が堅調に推移しており、景気は回復基調を持続しています。欧州においてもドイツや英国での良好な雇用・所得環境を背景に緩やかな景気回復が続いています。一方、中国の景気減速をはじめとし、新興国においては景気の下振れ懸念や為替相場の変動による影響により、景気の先行きは依然として不透明な状況で推移しています。
このような環境のもと、当社製品の主要な需要先である自動車市場は、中国をはじめとする新興国の景気減速、日本国内の軽自動車税増税による駆け込み需要の反動がある一方で、堅調な米国経済や欧州経済の好調に支えられ、全体としては拡大いたしました。
また、建設機械市場は、北米は引き続き堅調に推移しましたが、中国の需要が大きく減少し、合わせて新興国の需要も減少したこと等により、全体としては縮小いたしました。
このような状況の中で、当社グループは主に次のような活動に取り組んでまいりました。
1)グローバル生産・調達・販売体制の充実
①メキシコに四輪車用油圧緩衝器生産のための新工場建設中(2015年12月完成予定)
②インドでヤマハ発動機株式会社との合弁による二輪車用油圧緩衝器の新工場での生産開始(2015年4月)
2)固定費削減
建設機械市場の想定以上の落込みによる大幅な減収に対し、グループを挙げて固定費削減等の緊急施策を実施してまいりました。
3)開発実験体制の強化
2011年のテストコースと2014年の電子実験棟に続き、2015年4月にシステム実験棟が竣工し、開発実験センターの陣容が整い、開発期間が短縮されました。
4)新製品の開発
①超軽量モトクロス用フロントフォーク及びスーパースポーツ用フロントフォークを開発し、お客様に納入を開始いたしました。
②積載量感応ショックアブソーバを開発いたしました。
③油圧式無段変速機を開発し、量産を開始いたしました。
④小型高性能油圧ポンプユニットを開発し、販売を開始いたしました。
当第2四半期連結累計期間における当社グループの売上高につきましては、自動車向け製品販売は堅調に推移しましたが、中国における建設機械市場が低迷したこと等により、1,797億円と前第2四半期連結累計期間に比べ18億円の減収となりました。
営業利益につきましては、72億10百万円、経常利益につきましては、71億54百万円となりました。
また、親会社株主に帰属する四半期純損失につきましては、米国司法省との間で米国独占禁止法違反に関して、罰金62百万米ドル(約74億円)を支払うこと等を内容とする司法取引に合意し、特別損失として計上した結果、33億92百万円となりました。
当第2四半期連結累計期間におけるセグメントの業績は以下のとおりです。
なお、以下の説明における各セグメントの売上高は、外部顧客に対するものであり、各セグメントのセグメント利益はセグメント間取引消去前のものであります。
①AC(オートモーティブコンポーネンツ)事業セグメント
当セグメントの売上高は、四輪車用油圧緩衝器、二輪車用油圧緩衝器及び四輪車用油圧機器が増収となりました。
以上の結果、当セグメントの売上高は1,226億円と前第2四半期連結累計期間に比べ5.2%の増加となり、営業利益は67億47百万円となりました。
②HC(ハイドロリックコンポーネンツ)事業セグメント
当セグメントの売上高は、産業用油圧機器および航空機用油圧機器が減収となりました。
以上の結果、当セグメントの売上高は481億円と前第2四半期連結累計期間に比べ14.5%の減少となり、営業損益は1億58百万円の損失となりました。
③特装車両事業、システム製品および電子機器等
当セグメントの売上高は、特装車両事業が増収となりました。
以上の結果、当セグメントの売上高は90億円と前第2四半期連結累計期間に比べ2.6%の増加となり、営業利益は5億68百万円となりました。
財政状態につきましては、総資産が3,682億円と前連結会計年度末に比べ166億円の減少となりました。流動資産は、現金及び預金、受取手形及び売掛金の減少等により、120億円減少の1,727億円となりました。固定資産は、投資有価証券の減少等により、45億円減少の1,954億円となりました。
負債は、短期借入金の増加等があるものの、支払手形及び買掛金、設備関係支払手形および長期借入金の減少等により、64億円減少の2,042億円となりました。
純資産は、親会社株主に帰属する四半期純損失による利益剰余金の減少、その他有価証券評価差額金の減少および為替換算調整勘定の減少等により、102億円減少の1,640億円となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の残高は285億円となり、前連結会計年度末に比べ19億円の減少となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次の通りであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により得られた資金は167億円(前第2四半期連結累計期間比59億円の収入増加)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は130億円(前第2四半期連結累計期間比30億円の支出減少)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出が減少したことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により使用した資金は52億円(前第2四半期連結累計期間比11億円の支出減少)となりました。これは主に長期借入金返済の減少によるものです。
(3)事業上および財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
なお、当社は財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりであります。
会社の支配に関する基本方針
①基本方針の内容
上場会社である当社の株式は株主、投資家の皆様による自由な取引が認められており、当社の株式に対する大規模買付提案又はこれに類似する行為があった場合においても、一概に否定するものではなく、最終的には株主の皆様の自由な意思により判断されるべきであると考えます。
しかしながら、わが国の資本市場においては、対象となる企業の経営陣の賛同を得ずに、一方的に大規模買付提
案又はこれに類似する行為を強行する動きが過去にみられたところであり、今後、当社に対しそのような行為が強
行される可能性も否定できません。
当社の財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方としては、当社の企業理念、企業価値の様々な源泉、当社を支えるステークホルダーとの信頼関係を十分に理解し、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を中長期的に確保し、向上させる者でなければならないと考えております。従いまして、企業価値ひいては株主共同の利益を毀損するおそれのある不適切な大規模買付提案又はこれに類似する行為を行う者は、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者として不適切であると考えます。
②当社の財産の有効な活用、適切な企業集団の形成その他の基本方針の実現に資する特別な取組み
ⅰ)「中期的経営戦略」による企業価値向上への取組み
当社の平成26年度からの中期方針では、『KYBグループ機能一体活動により、世界のお客様の信頼と受注を獲得』を掲げ、「成長戦略」へと経営戦略を移して、更なる拡大・成長・飛躍を目指してまいります。
その基本方針は以下のとおりです。
(a)AC(オートモーティブコンポーネンツ)事業
世界5極開発によるグローバルでの顧客獲得
グローバル生産・販売体制の確立
市販ビジネスの拡大
(b)HC(ハイドロリックコンポーネンツ)事業
建設機械用油圧製品のコスト競争力確保
航空機器・鉄道機器・農業機械用油圧製品などの販売拡大
(c)技術・商品開発
世界5極での設計・開発力強化
先進工法・自動化技術開発および低価格化を目指したコア部品・設備・金型の内製化と海外拠点への展開
(d)電子技術の強化
品質とコスト競争力を確保した電子機器製品の開発と新規受注
(e)人財育成
グローバル成長戦略を支える人財の育成と確保
グローバル経営を支える人事フレームワークの構築
(f)モノづくり
リードタイム半減活動の展開拡大によるグループ生産性の向上および国際物流費の低減
(g)マネジメント
グローバル統轄体制の整備
ⅱ)コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
当社およびグループ企業の価値の継続的増大を目的に、コーポレート・ガバナンスを強化し、経営の健全性の向上に努めてまいります。
(a)役員と従業員が企業活動を遂行する上で遵守しなければならないルールとして「企業行動指針」を整備し、法令遵守と企業倫理の確立に努めております。全グループ企業を対象とする社内通報制度(即報・目安箱)を整備し、さらに公益通報者保護法の施行を受け、専用の通報・相談窓口を設置しております。
(b)当社は監査役会設置会社を採用しております。当社取締役会は原則として1ヶ月に1回開催(監査役も毎回出席)し、取締役会規則に定められた詳細な付議事項について積極的な議論を行っております。また、監査役会は、監査役のうち2名を社外監査役とし、監査の透明性、公平性を確保しております。
③基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務および事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み
企業価値ひいては株主共同の利益の中長期的な向上又は確保を目指す当社の経営にあたっては、幅広いノウハウと豊富な経験、並びに顧客、従業員および取引先等のステークホルダーとの間に築かれた関係等への十分な理解が不可欠です。これら当社の事業特性に関する十分な理解がなくては、株主の皆様が将来実現することのできる株主価値を適切に判断することはできません。突然大規模な買付行為がなされたときに、大規模な買付を行う者の提示する当社株式の取得対価が当社の企業価値ひいては株主共同の利益と比べて妥当か否か、を株主の皆様が短期間の内に適切に判断するためには、大規模な買付を行う者および当社取締役会の双方から必要かつ十分な情報が提供されることが不可欠であり、当社株式をそのまま継続保有することを考える株主の皆様にとっても、大規模な買付を行う者が考える当社の経営に参画したときの経営方針や事業計画の内容等は、その継続保有を検討するうえで重要な判断材料であります。同様に、当社取締役会が当該大規模な買付行為についてどのような意見を有しているのかも、株主の皆様にとっては重要な判断材料となると考えます。
これらを考慮し、「当社株式の大規模買付行為への対応策(買収防衛策)」を平成25年6月25日開催の第91期定時株主総会において株主の皆様のご承認を賜り継続しております。これにより、大規模な買付行為に際しては、大規模な買付を行う者から事前に情報が提供され、当社取締役会は、かかる情報が提供された後、大規模な買付行為に対する当社取締役会としての意見を、必要に応じて独立した外部専門家(ファイナンシャル・アドバイザー、公認会計士、弁護士、コンサルタントその他の専門家)の助言を受けながら慎重に検討したうえで公表いたします。さらに、当社取締役会は、必要と認めれば、大規模買付提案の条件の改善交渉や株主の皆様に対する代替案の提示も行います。かかるプロセスを経ることにより、株主の皆様は当社取締役会の意見を参考にしつつ、大規模な買付を行う者の提案と当社取締役会から代替案が提示された場合にはその代替案を検討することが可能となり、最終的な判断を決定するために必要な情報と機会を与えられることとなります。
当社は、この買収防衛策の詳細を平成25年5月21日付で「当社株式の大規模買付行為への対応策(買収防衛策)の継続について」として公表致しました。この適時開示文書の全文は、インターネット上の当社ウェブサイト(アドレスhttp://www.kyb.co.jp)に掲載しております。
④上記②③の取組みについての取締役会の判断およびその判断に係る理由
当社では、多数の投資家の皆様に長期的に継続して当社に投資していただくため、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を向上させるための取組みとして、上記②③の施策を実施しております。これらの取組みは、上記①の基本方針の内容の実現に資するものであり、また、以下の諸点に照らして、上記①の基本方針に沿い、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に合致するものであり、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではないと考えております。
ⅰ)買収防衛策に関する指針の要件を充足していること
当社買収防衛策は、経済産業省および法務省が平成17年5月27日に発表した「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」の定める三原則(企業価値・株主共同の利益の確保・向上の原則、事前開示・株主意思の原則、必要性・相当性確保の原則)を充足しています。
また、経済産業省に設置された企業価値研究会が平成20年6月30日に発表した報告書「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」の内容も踏まえたものとなっております。
ⅱ)株主共同の利益の確保・向上の目的をもって導入されていること
当社買収防衛策は、当社株式に対する大規模な買付行為がなされた際に、当該大規模な買付行為に応じるべきか否かを株主の皆様が判断し、あるいは当社取締役会が代替案を提示するために必要な情報や時間を確保し、株主の皆様のために買付者等と交渉を行うこと等を可能とすることにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を中長期的に確保し、向上させるという目的をもって導入されるものです。
ⅲ)独立性の高い社外者の判断の重視と情報開示
当社買収防衛策における対抗措置の発動等の運用に際しての実質的な判断は、独立性の高い社外者のみから構成される独立委員会へ諮問し、同委員会の勧告を最大限尊重するものとされており、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に適うように当社買収防衛策の透明な運営が行われる仕組みが確保されています。
ⅳ)株主意思を重視するものであること
当社買収防衛策は、平成25年6月開催の第91期定時株主総会でのご承認により継続したものであり、株主の皆様のご意向が反映されております。
また、当社買収防衛策は、有効期間の満了前であっても、株主総会において、当社買収防衛策の変更又は廃止の決議がなされた場合には、その時点で変更又は廃止されることになり、株主の合理的意思に依拠したものとなっております。
ⅴ)デッドハンド型買収防衛策やスローハンド型買収防衛策ではないこと
当社買収防衛策は、当社の株主総会で選任された取締役で構成される当社取締役会により廃止することができるものとされており、当社の株式を大量に買付けた者が、当社株主総会で取締役を指名し、かかる取締役で構成される当社取締役会により、当社買収防衛策を廃止することが可能です。従って、当社買収防衛策は、デッドハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の過半数を交替させてもなお、発動を阻止できない買収防衛策)ではありません。また、当社は期差任期制を採用していないため、当社買収防衛策はスローハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の交替を一度に行うことができないため、その発動を阻止するのに時間を要する買収防衛策)でもありません。
(4)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、39億88百万円であります。報告セグメントごとの内訳は、AC(オートモーティブコンポーネンツ)事業で25億97百万円、HC(ハイドロリックコンポーネンツ)事業で11億77百万円となります。
なお、当第2四半期連結累計期間において記載すべき重要な事項はありません。