文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社は、次に定める経営理念に基づき、ステークホルダーの発展を含めた社会への貢献を当社の使命とし、持続的かつ安定的な成長と企業価値の向上を目指しております。
<経営理念>
「人々の暮らしを安全・快適にする技術や製品を提供し、社会に貢献するKYBグループ」
1.高い目標に挑戦し、より活気あふれる企業風土を築きます。
2.優しさと誠実さを保ち、自然を愛し環境を大切にします。
3.常に独創性を追い求め、お客様・株主様・お取引先様・社会の発展に貢献します。
持続的な成長と企業価値向上の実現を通してステークホルダーの期待に応えるとともに、社会に貢献するという企業の社会的責任を果たすため、取締役会を中心に迅速かつ効率的な経営体制の構築ならびに公正性かつ透明性の高い経営監督機能の確立を追求し、次の基本方針に基づきコーポレートガバナンスの強化および充実に取り組むことを基本的な考え方としております。
<基本方針>
1.当社は、株主の権利を尊重し、平等性を確保する。
2.当社は、株主を含むステークホルダーの利益を考慮し、それらステークホルダーとの適切な協働に努める。
3.当社は、法令に基づく開示はもとより、ステークホルダーにとって重要または有用な情報についても主体的に開示する。
4.当社の取締役会は、株主受託者責任および説明責任を認識し、持続的かつ安定的な成長および企業価値の向上ならびに収益力および資本効率の改善のために、その役割および責務を適切に果たす。
5.当社は、株主との建設的な対話を促進し、当社の経営方針などに対する理解を得るとともに、当社への意見を経営の改善に繋げるなど適切な対応に努める。
世界経済は米中の貿易摩擦の激化、欧州のEU離脱等の混乱、中国経済の伸び鈍化等、不安定要素が増大する中、当社を取り巻く市場環境は、自動車市場はアジアやインドを中心に引き続き堅調、建設機械市場は中型ショベルについては中国・アジアの成長が鈍化する様相なものの、ミニショベル・その他建設機械は2019年も堅調を継続すると認識しております。
一方、グローバルでの法規制の強化と企業のESGに対する取り組みへの評価の高まり、更には、人口や社会変化による働き方の多様化とグローバル化や経済成長に伴う賃金上昇の加速、IoT、AI、自動運転などの技術進化の加速と異業種との連携や異業種自体の台頭など、急速な環境変化に対して柔軟なかつ耐性を持った経営基盤と収益基盤の構築を推進してまいります。
2019年度は、2017年度~2019年度中期計画の最終年にあたります。「A GLOBAL KYB – CHALLENGE & INNOVATION –」をスローガンに掲げ各重点方策を展開してまいりましたが、2018年度は、当社および当社子会社が製造した建築物用免震・制振用オイルダンパーの一部について、性能検査記録データの書き換え行為により、大臣認定の基準に適合していない、または、お客様の基準値を外れた製品を建築物に取り付けていた行為(以下「本不適切行為」といいます。)をはじめ不適切な行為の判明が相次ぎ、創立以来培ってきた信頼を失う事態となりました。2019年度は「KYB再生元年」と位置付け、再発防止とコンプライアンス遵守を基盤とする以下の方策を迅速、強力に推進、信頼回復に努めてまいります。
その基本方針は以下のとおりです。
(a) 不適切行為の原因究明および再発防止策
1)本不適切行為の原因
本不適切行為に関する事実関係の確認、類似した不適切行為の有無に関する事実関係の調査、原因分析 および再発防止策の提言について依頼した外部調査委員会が作成した報告書記載内容の精査・確認および 当社独自の調査・検証にて、本不適切行為の原因および背景として以下のような要因が問題の根底にあっ たと認識しております。
企業風土として、①規範意識の欠如、②真実と向き合わない企業風土、事業運営体制として、①受注ありきの工場経営、②情報共有体制の不全、③重要業務の独占、④事業化の問題点、品質検査体制として、①検査の不備、②検査機の不正防止の欠如、内部監査体制として、①品質監査における不備、②品質に係る不正類似事案を受けた監査の不備が挙げられました。これらは規範の問題に直面したときに規範を遵守する意識が弱かったこと、事業性の脆弱さの問題に正面から取り組まなかったこと、不正防止のための有効な手立てがなされておらず、更に不正を発見する活動が弱かったことが、複合的に絡みあったためと認識しています。
2)再発防止策
同外部調査委員会による再発防止策の提言を真摯に受け止め、以下のような再発防止策を策定しました。
(1)厳格な規範意識の醸成及び企業風土の改革として、①コンプライアンス経営の定着化、②役職員一人ひとりの意識改革を、(2)事業性の評価、事業運営体制及び情報共有体制等の見直しとして①バランスのとれた事業運営体制、②人事ローテーションの徹底、③情報吸い上げ・フィードバック体制の整備を、(3)検査体制・方法の改善として、①検査体制の改善、②検査機の不正防止措置を、(4)内部監査・統制体制の強化として、①内部品質監査体制の強化、②子会社管理体制の強化について、実行を徹底し、継続してまいります。
*本不適切行為に関する外部調査委員会による調査報告、当社による原因究明および当社が策定した再発防止策の詳細につきましては、2019年2月13日付で当社が公表した「当社及び当社の子会社が製造した建築物用免震・制振用オイルダンパーにおける不適切行為に関する外部調査委員会の調査報告について」および、「当社及び当社の子会社が製造した建築物用免震・制振用オイルダンパーにおける不適切行為に関する原因究明・再発防止策について」をご参照ください。
外部調査委員会調査報告
https://www.kyb.co.jp/company/progress/progress_20190213_02.pdf
原因究明・再発防止策
https://www.kyb.co.jp/company/progress/progress_20190213_01.pdf
(b) マネジメント
「安全第一」「品質経営」「コンプライアンス遵守」「再発防止策の徹底実施」「免震・制振用オイルダンパーの早期適合化」「不採算事業・拠点の再編とコア事業への特化」
当社は、持続的な成長と企業価値向上の実現を通じて、ステークホルダーの期待に応えるとともに、社会に貢献するという企業の社会的責任を果たす一方、コーポレートガバナンスの強化に取り組んでまいりました。しかしながら、本不適切行為を受け、その迅速、丁寧な対応を図るため免制振対応本部を新設、また、内部統制室を拡大し、グループガバナンスの総合企画・調整を担う内部統制部を設置しました。
更に中立的組織として社外取締役を委員長とする不正リスク特別監査委員会を設置し、監督を強化してまいります。
また、お客様要求に応えられるBCP(事業継続計画)およびBCM(事業継続マネジメント)の整備を行い、危機管理体制の実効性を高めてまいります。
あわせて社会支援/貢献活動(非事業性)にも積極的に取り組み、社会の健全な発展に貢献してまいります。
(c) オートモーティブコンポーネンツ事業
「Scrap & Build, Mind Reset & Reborn」
これまでKYBグループは、お客様のグローバル化に合わせたかたちで海外での生産販売を拡大してまいりました。世界の自動車販売動向は、アジア・インドを中心に引き続き堅調に推移することが予想されます。拡大してきた海外拠点の収益基盤を、市場・お客様と事業戦略に合せた堅実な路線への再構築を更に進めてまいります。また、お客様の技術要求を100%満足する新製品・新技術の確立と体制整備により、付加価値製品の受注を目指していきます。今中期より定着した小事業部制により、管理レベルと機動性をより高めてまいります。
(d) ハイドロリックコンポーネンツ事業
「量に頼らない収益基盤の確立」「お客様に頼られる存在へ」
建設機械市場は2017年より中国を中心に需要が急回復、2019年も引き続き伸長が見込まれていましたが中型ショベルについては中国・アジアは成長が鈍化する様相となりました。ミニショベル・その他建設機械市場需要は引き続き堅調に推移、最高水準を維持する見込です。当社の生産能力は需要に追い付いていない状態が続いており、中国および国内の再編効果を高めると同時に、ショベル以外の製品についての受注活動を強化することで、変動する需要に対し、量に頼らない収益基盤の確立・競争力の強化を図ってまいります。魅力ある製品の開発により、お客様に信頼されるサプライヤーを目指します。
(e) システム製品
「免震・制振用オイルダンパーの早期適合化」
システム製品は、2020年9月までに交換用オイルダンパーの生産を完了させ、一日も早い適合化と再発防止を図ります。
(f) 航空機器事業
「防衛装備品に関わる不適切な工数計上による請求問題の早期解決」
航空機器事業は、早急に原因究明を図り再発防止に向けた活動を進めるとともに、現在の生産混乱を解消し、お客様からの信頼回復を図ります。
(g) 特装車両事業
「需要変動に即応する体制・アフターサービス力強化」
特装車両事業は、国内においては需要変動に速やかに対応できる体制の確立、アフターサービスの強化を、またインドを始め海外市場での収益基盤の最適化を図ってまいります。
(h) 技術・商品開発
「未来を想像し、技術部門の成果を収益向上につなげる」
「品質経営」の具現化に向けたお客様目線での設計・生産技術の品質向上を目指し、世界5極(日本、欧州、中国、ASEAN、北米)での環境インフラ整備、CAE技術、機能安全対応、技術標準のグローバル化推進と品質問題の抑制、また、IoT(モノのインターネット)やAI(人工知能)技術のグループ全体での醸成と推進を図ってまいります。
新製品・新技術の創造においては、長期的な製品・技術戦略(ロードマップ)に基づき、事業との連携による効率的な技術・商品開発や欧州テクニカルセンターを活用した技術動向の把握により、市場ニーズを取り込んだお客様へのタイムリーな製品提供を行い受注拡大に結び付けてまいります。また、コア技術の深耕と育成を図り、ビジネス展開を志向した研究開発により、油圧の先端技術と脱油圧技術の追求、変化するニーズに対応できるスピードと技術開発に取り組んでまいります。
(i) 人財育成
「グローバルな視点・思考で行動できる人財の育成・確保」「多様性を活かした人財活用」「信頼回復に向けた人事施策の実施」
グローバルな視点・思考で行動できるプロフェッショナル人財の育成、社会構造の変化に対応した人事改革など多様な人財が活躍できる環境整備を推進してまいりましたが、本不適切行為を受け、信頼回復に向けた規範意識のレベルアップ、心身ともに健康で働き甲斐のある職場づくりを、コンプライアンス遵守のもと進めてまいります。
(j) モノづくり
「革新的生産ラインへの取り組み」
独自性の高い生産技術・工法・設備の開発とともにIoT・AIを活用した設計品質・生産革新活動を通じた自動化を積極的に進め、リードタイム・スペースの半減と生産性2倍を目指した革新ラインを構築し、グローバルなモノづくりに取り組んでまいります。
KYBグループは、これらの重点方策活動を着実に実施し信頼回復を図る一方、筋肉質で強靭な企業体質への改革に取り組んでまいります。
目標とする経営指標は、セグメント別売上高・セグメント利益・セグメント利益率とし、セグメント(事業別)管理を重視しています。これらの経営指標の改善結果として、自己資本利益率(ROE=親会社株主に帰属する当期純利益÷自己資本)の向上を図ってまいります。
当社は、2018年10月16日以降公表いたしましたとおり、出荷していた免震用・制振用オイルダンパーの一部について、性能検査記録データの書き換え行為などが行われ、大臣認定の性能評価基準に適合していない、または、お客様の基準値を外れた製品を建築物に取り付けていた事実(本不適切行為)が判明いたしました。
本不適切行為を受け、当社は、2018年9月26日、難波孝一弁護士を委員長とする外部調査委員会に対し、本不適切行為に関する事実関係の調査のみならず、類似した不適切行為の有無に関する事実関係の調査、原因分析及び再発防止策の提言について依頼いたしました。その後、当社は、同調査委員会より調査報告書を受領し(最終版の受領は2019年2月4日)、記載内容の精査、確認を行うとともに、当社独自の事実関係の調査、検証等を基に、問題の根底に内在していた諸要因の分析をしました。また、同調査委員会より指摘、提言された内容を真摯に受け止め、策定した再発防止策を同年2月5日及び同年2月13日に開催した取締役会において審議の上、決議し、当社の再発防止策を同調査委員会の調査報告書とともに国土交通省に提出いたしました。
さらに、2019年1月29日付にて公表いたしましたとおり、防衛装備品に関わる不適切な工数計上による請求行為(本不適切工数計上行為)の判明を受け、2019年1月28日に防衛省に対して自発的に報告を行っております。
関係者の皆様に多大なるご迷惑をおかけいたしましたことを衷心よりお詫び申し上げます。
このような状況下において、当社が買収防衛策(当社買収防衛策)を継続する理由につき、以下のとおりご説明申し上げます。
上場会社である当社の株式は株主、投資家の皆様による自由な取引が認められており、当社の株式に対する大規模買付提案またはこれに類似する行為があった場合においても、一概に否定するものではなく、最終的には株主の皆様の自由な意思により判断されるべきであると考えます。
しかしながら、わが国の資本市場においては、対象となる企業の経営陣の賛同を得ずに、一方的に大規模買付提案またはこれに類似する行為を強行する動きが過去にみられたところであり、今後、当社に対しそのような行為が強行される可能性も否定できません。特に、本不適切行為の公表以降、当社の株価は大幅に下落し、その後も低迷状況が継続しており、当社は、大規模買付提案またはこれに類似する行為を受けやすい状況となっております。
当社の財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方としては、当社の企業理念、企業価値の様々な源泉、当社を支えるステークホルダーとの信頼関係を十分に理解し、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を中長期的に確保し、向上させる者でなければならないと考えております。最近の当社グループの状況に照らしてみますと、本不適切行為に関しましては、関係者の皆様と相談しながら、適切な対応を行っていく必要があり、本不適切工数計上行為に関しましては、防衛省による特別調査に全面的に協力を行う必要があります。そのためには、当社グループ役職員の信任を得て、強力なリーダーシップを発揮し、当社グループの力を結集して対応することができる者でなければなりません。従いまして、企業価値ひいては株主共同の利益を毀損するおそれのある不適切な大規模買付提案またはこれに類似する行為を行う者は、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者として不適切であると考えます。
当社では、多数の投資家の皆様に長期的に継続して当社に投資していただくため、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を中長期的に確保し、向上させるための取組みとして、以下の施策を実施しております。これらの取組みは、上記①の会社の支配に関する基本方針の実現に資するものと考えております。
(a) 「中期重点方策」による企業価値向上への取組み
2019年度は、2017年度~2019年度中期計画の最終年にあたります。「A GLOBAL KYB – CHALLENGE & INNOVATION –」をスローガンに掲げ各重点方策を展開してまいりましたが、2018年度は、本不適切行為および本不適切工数計上行為が判明し、創立以来培ってきた信頼を失う事態となりました。2019年度は「KYB再生元年」と位置付け、再発防止とコンプライアンス遵守を基盤とする以下の方策を迅速、強力に推進、信頼回復に努めてまいります。
(1)本不適切行為の原因究明および再発防止策
1)本不適切行為の原因
本不適切行為に関する事実関係の確認、類似した不適切行為の有無に関する事実関係の調査、原因分析および再発防止策の提言について依頼した外部調査委員会が作成した報告書記載内容の精査・確認および当社独自の調査・検証にて、本不適切行為の原因および背景として以下のような要因が問題の根底にあったと認識しております。企業風土として、①規範意識の欠如、②真実と向き合わない企業風土、事業運営体制として、①受注ありきの工場経営、②情報共有体制の不全、③重要業務の独占、④事業化の問題点、品質検査体制として、①検査の不備、②検査機の不正防止の欠如、内部監査体制として、①品質監査における不備、②品質に係る不正類似事案を受けた監査の不備が挙げられました。これらは規範の問題に直面したときに規範を遵守する意識が弱かったこと、事業性の脆弱さの問題に正面から取り組まなかったこと、不正防止のための有効な手立てがなされておらず、更に不正を発見する活動が弱かったことが、複合的に絡みあったためと認識しています。
2)再発防止策
同外部調査委員会による再発防止策の提言を真摯に受け止め、以下のような再発防止策を策定しました。ア)厳格な規範意識の醸成及び企業風土の改革として、①コンプライアンス経営の定着化、②役職員一人ひとりの意識改革を、イ)事業性の評価、事業運営体制及び情報共有体制等の見直しとして、①バランスのとれた事業運営体制、②人事ローテーションの徹底、③情報吸い上げ・フィードバック体制の整備を、ウ)検査体制・方法の改善として、①検査体制の改善、②検査機の不正防止措置を、エ)内部監査・統制体制の強化として、①内部品質監査体制の強化、②子会社管理体制の強化について、実行を徹底し、継続してまいります。
*本不適切行為に関する外部調査委員会による調査報告、当社による原因究明および当社が策定した再発防止策の詳細につきましては、2019年2月13日付で当社が公表した「当社及び当社の子会社が製造した建築物用免震・制振用オイルダンパーにおける不適切行為に関する外部調査委員会の調査報告について」および、「当社及び当社の子会社が製造した建築物用免震・制振用オイルダンパーにおける不適切行為に関する原因究明・再発防止策について」 をご参照ください。
外部調査委員会調査報告
https://www.kyb.co.jp/company/progress/progress_20190213_02.pdf
原因究明・再発防止策
https://www.kyb.co.jp/company/progress/progress_20190213_01.pdf
(2)マネジメント
「安全第一」「品質経営」「コンプライアンス遵守」「再発防止策の徹底実施」「免震・制振用オイルダンパーの早期適合化」「不採算事業・拠点の再編とコア事業への特化」
当社は、持続的な成長と企業価値向上の実現を通じて、ステークホルダーの期待に応えるとともに、社会に貢献するという企業の社会的責任を果たす一方、コーポレートガバナンスの強化に取り組んでまいりました。しかしながら、本不適切行為を受け、その迅速、丁寧な対応を図るため免制振対応本部を新設、また、内部統制室を拡大し、グループガバナンスの総合企画・調整を担う内部統制部を設置しました。
更に、中立的組織として、社外取締役を委員長とする不正リスク特別監査委員会を設置し、監督を強化してまいります。
また、お客様要求に応えられるBCP(事業継続計画)およびBCM(事業継続マネジメント)の整備を行い、危機管理体制の実効性を高めてまいります。
あわせて社会支援/貢献活動(非事業性)にも積極的に取り組み、社会の健全な発展に貢献してまいります。
(3)オートモーティブコンポーネンツ事業
「Scrap & Build, Mind Reset & Reborn」
これまでKYBグループは、お客様のグローバル化に合わせたかたちで海外での生産販売を拡大してまいりました。世界の自動車販売動向は、アジア・インドを中心に引き続き堅調に推移することが予想されます。拡大してきた海外拠点の収益基盤を、市場・お客様と事業戦略に合せた堅実な路線への再構築を更に進めてまいります。また、お客様の技術要求を100%満足する新製品・新技術の確立と体制整備により、付加価値製品の受注を目指していきます。今中期より定着した小事業部制により、管理レベルと機動性をより高めてまいります。
(4)ハイドロリックコンポーネンツ事業
「量に頼らない収益基盤の確立」「お客様に頼られる存在へ」
建設機械市場は2017年より中国を中心に需要が急回復、2019年も引き続き伸長が見込まれていましたが中型ショベルについては中国・アジアは成長が鈍化する様相となりました。ミニショベル・その他建設機械市場需要は引き続き堅調に推移、最高水準を維持する見込です。当社の生産能力は需要に追い付いていない状態が続いており、中国および国内の再編効果を高めると同時に、ショベル以外の製品についての受注活動を強化することで、変動する需要に対し、量に頼らない収益基盤の確立・競争力の強化を図ってまいります。魅力ある製品の開発により、お客様に信頼されるサプライヤーを目指します。
(5)システム製品
「免震・制振用オイルダンパーの早期適合化」
システム製品事業は、2020年9月までに交換用オイルダンパーの生産を完了させ、一日も早い適合化と再発防止を図ります。
(6)航空機器事業
「防衛装備品に関わる不適切な工数計上による請求問題の早期解決」
航空機器事業は、早急に原因究明を図り再発防止策に向けた活動を進めるとともに、現在の生産混乱を解消し、お客様からの信頼回復を図ります。
(7)特装車両事業
「需要変動に即応する体制・アフターサービス力強化」
特装車両事業は、国内においては需要変動に速やかに対応できる体制の確立、アフターサービスの強化を、またインドを始め海外市場での収益基盤の最適化を図ってまいります。
(8)技術・商品開発
「未来を想像し、技術部門の成果を収益向上につなげる」
「品質経営」の具現化に向けたお客様目線での設計・生産技術の品質向上を目指し、世界5極(日本、欧州、中国、ASEAN、北米)での環境インフラ整備、CAE技術、機能安全対応、技術標準のグローバル化推進と品質問題の抑制、また、IoT(モノのインターネット)やAI(人工知能)技術のグループ全体での醸成と推進を図ってまいります。
新製品・新技術の創造においては、長期的な製品・技術戦略(ロードマップ)に基づき、事業との連携による効率的な技術・商品開発や欧州テクニカルセンターを活用した技術動向の把握により、市場ニーズを取り込んだお客様へのタイムリーな製品提供を行い受注拡大に結び付けてまいります。また、コア技術の深耕と育成を図り、ビジネス展開を志向した研究開発により、油圧の先端技術と脱油圧技術の追求、変化するニーズに対応できるスピードと技術開発に取り組んでまいります。
(9)人財育成
「グローバルな視点・思考で行動できる人財の育成・確保」「多様性を活かした人財活用」「信頼回復に向けた人事施策の実施」
グローバルな視点・思考で行動できるプロフェッショナル人財の育成、社会構造の変化に対応した人事改革など多様な人財が活躍できる環境整備を推進してまいりましたが、本不適切行為を受け、信頼回復に向けた規範意識のレベルアップ、心身ともに健康で働き甲斐のある職場づくりを、コンプライアンス遵守のもと進めてまいります。
(10)モノづくり
「革新的生産ラインへの取り組み」
独自性の高い生産技術・工法・設備の開発とともにIoT・AIを活用した設計品質・生産革新活動を通じた自動化を積極的に進め、リードタイム・スペースの半減と生産性2倍を目指した革新ラインを構築し、グローバルなモノづくりに取り組んでまいります。
KYBグループは、これらの重点方策活動を着実に実施し信頼回復を図る一方、筋肉質で強靭な企業体質への改革に取り組んでまいります。
(b) コーポレートガバナンスに関する基本的な考え方
コーポレートガバナンスに関する基本的な考え方は、「第2 事業の状況 1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(P12)」に記載のとおりであります。
企業価値ひいては株主共同の利益の中長期的な向上または確保を目指す当社の経営にあたっては、幅広いノウハウと豊富な経験、ならびに顧客、従業員および取引先等のステークホルダーとの間に築かれた関係等への十分な理解が不可欠です。これら当社の事業特性に関する十分な理解がなくては、株主の皆様が将来実現することのできる株主価値を適切に判断することはできません。突然大規模な買付行為がなされたときに、大規模な買付を行う者の提示する当社株式の取得対価が当社の企業価値ひいては株主共同の利益と比べて妥当か否か、を株主の皆様が短期間の内に適切に判断するためには、大規模な買付を行う者および当社取締役会の双方から必要かつ十分な情報が提供されることが不可欠であり、当社株式をそのまま継続保有することを考える株主の皆様にとっても、大規模な買付を行う者が考える当社の経営に参画したときの経営方針や事業計画の内容等は、その継続保有を検討するうえで重要な判断材料であります。同様に、当社取締役会が当該大規模な買付行為についてどのような意見を有しているのかも、株主の皆様にとっては重要な判断材料となると考えます。
これらを考慮し、当社買収防衛策を2019年6月25日開催の第97期定時株主総会において株主の皆様のご承認を賜り継続しております。これにより、大規模な買付行為に際しては、大規模な買付を行う者から事前に株主の皆様の判断の為に必要かつ十分な大規模な買付行為に関する情報が提供され、当社取締役会は、かかる情報が提供された後、大規模な買付行為に対する当社取締役会としての意見を、必要に応じて独立した外部専門家(ファイナンシャル・アドバイザー、公認会計士、弁護士、コンサルタントその他の専門家)の助言を受けながら慎重に検討したうえで公表いたします。さらに、当社取締役会は、必要と認めれば、大規模買付提案の条件の改善交渉や株主の皆様に対する代替案の提示も行います。かかるプロセスを経ることにより、株主の皆様は当社取締役会の意見を参考にしつつ、大規模な買付を行う者の提案と当社取締役会から代替案が提示された場合にはその代替案を検討することが可能となり、最終的な判断を決定するために必要な情報と機会を与えられることとなります。当社は、当社買収防衛策の詳細を2019年5月20日付で「当社株式の大規模買付行為への対応策(買収防衛策)の継続について」として公表いたしました。この適時開示文書の全文はインターネット上の当社ウェブサイト(アドレスhttps://www.kyb.co.jp)に掲載しております。
上記②の取組みは、多数の投資家の皆様に長期的に継続して当社に投資していただくため、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を向上させるための取組みとして実施しております。これは、上記①の基本方針に沿い、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に合致するものであり、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではないと考えております。
また、上記③の取組みにつきましても、多数の投資家の皆様に長期的に継続して当社に投資していただくため、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を向上させるための取組みとして実施しております。これは、以下の諸点に照らして、上記①の基本方針に沿い、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に合致するものであって、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではないと考えております。
(a) 買収防衛策に関する指針の要件を充足していること
当社買収防衛策は、経済産業省および法務省が2005年5月27日に発表した「企業価値・株主共同の利益の確保または向上のための買収防衛策に関する指針」の定める三原則(企業価値・株主共同の利益の確保・向上の原則、事前開示・株主意思の原則、必要性・相当性確保の原則)を充足しています。
また、経済産業省に設置された企業価値研究会が2008年6月30日に発表した報告書「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」および東京証券取引所が2015年6月1日に公表した「コーポレートガバナンス・コード」の「原則1-5いわゆる買収防衛策」の内容も踏まえたものとなっております。
(b) 株主共同の利益の確保・向上の目的をもって導入されていること
当社買収防衛策は、当社株式に対する大規模買付行為がなされた際に、当該大規模買付行為等に応じるべきか否かを株主の皆様が判断し、あるいは当社取締役会が代替案を提示するために必要な情報や時間を確保し、株主の皆様のために買付者等と交渉を行うこと等を可能とすることにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を中長期的に確保し、向上させるという目的をもって導入されるものです。
(c) 独立性の高い社外役員の判断の重視と情報開示
当社買収防衛策における対抗措置の発動等の運用に際しての実質的な判断は、独立性の高い、社外取締役および社外監査役のみから構成される独立委員会へ諮問し、同委員会の勧告を最大限尊重するものとされており、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に適うように当社買収防衛策の透明な運営が行われる仕組みが確保されています。
(d) 株主意思を重視するものであること
当社買収防衛策は、2019年6月25日開催の第97期定時株主総会でのご承認により継続したものであり、株主の皆様のご意向が反映されております。
また、当社買収防衛策は、有効期間の満了前であっても、株主総会において、当社買収防衛策の変更又は廃止の決議がなされた場合には、その時点で変更又は廃止されることになり、株主の合理的意思に依拠したものとなっております。
(e) デッドハンド型買収防衛策やスローハンド型買収防衛策ではないこと
当社買収防衛策は、当社の株主総会で選任された取締役で構成される当社取締役会により廃止することができるものとされており、当社の株式を大量に買付けた者が、当社株主総会で取締役を指名し、かかる取締役で構成される当社取締役会により、当社買収防衛策を廃止することが可能です。従って、当社買収防衛策は、デッドハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の過半数を交替させてもなお、発動を阻止できない買収防衛策)ではありません。また、当社は期差任期制を採用していないため、当社買収防衛策はスローハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の交替を一度に行うことができないため、その発動を阻止するのに時間を要する買収防衛策)でもありません。
当社グループの経営成績および財政状態のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主なリスクには、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社および連結会社)が判断したものであります。
連結売上高の主要な製品は自動車、建設機械および産業車両メーカー等(以下、お客様といいます。)へ部品を供給する組付用であります。お客様の海外生産拠点拡大に対応し、部品メーカーも同様に海外展開を加速をしてまいりました。当社グループも、米州、欧州、アジアの各地域に生産拠点を有し、各地域のお客様に製品を供給しております。これらの海外生産拠点は、当該地域の経済情勢変化等に伴うお客様の生産数に依存しており、当社グループの経営成績や財政状態に大きな影響があります。
当社グループは、海外売上高が55.2%と海外市場に大きく依存しているため日本からの輸出はもとより在外関係会社の経営成績等も為替の影響を大きく受けます。
また、日本および海外における将来の金利上昇は、経営成績に大きな影響を与える可能性があります。
当社グループのAC(オートモーティブコンポーネンツ)事業・HC(ハイドロリックコンポーネンツ)事業の製品は、世界的な自動車生産台数や建設機械生産台数に大きく依拠しており、世界的な景気悪化による自動車ならびに建設機械需要の減退がこの部門の収益性に大きな影響を与えます。システム製品、航空機器事業、特装車両事業および電子機器等の製品は、国内を中心に展開しております。特にコンクリートミキサ車を主力とする特装車両は、景気の先行きと相関の深い建設工事の増減により需要が変動する可能性があります。
価格に関しては、国内・海外市場共に熾烈な価格競争にさらされており、お客様からのコスト低減、価格引下げ要請が常に存在します。品質に関しても、自動車では操縦安定性を支えるショックアブソーバや操舵力を補助するパワーステアリング等の重要な部品を供給しており、建設機械・産業車両等では母機を駆動させるシリンダ、モータ等の主要な機能部品を供給していることから、仮に当社グループが供給した製品に品質不良が発生した場合、その損害賠償をお客様から求められる等で多額の費用が発生する可能性があります。補修市場向けの四輪車用ショックアブソーバについては、販売数量や価格に関して、その地域の経済状況や競合他社の影響を受けることが予想されます。
当社グループは、原材料、構成部品等を多数の取引先から購入しておりますが、調達する原材料等は国際商品市況の影響を大きく受け、原材料等の価格上昇を当社の販売価格に十分に反映出来ない場合、あるいは、販売価格引下げを原材料および構成部品価格に十分に反映出来ない場合、経営成績に大きな影響を与える可能性があります。
当社グループは、主に国内外の金融機関等より設備資金ならびに運転資金の借入を実施しております。金融市場の動向には十分留意しておりますが、全般的な市況および景気の後退、金融収縮、当社グループの信用力の低下等の要因により、当社グループが望む条件で適時に資金調達できない可能性もあります。その結果、当社グループの財政状況や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
海外展開をしております生産拠点並びに販売拠点が受注量の減少や採算悪化等により経営が破綻した場合には、当社グループの経営成績に大きな影響を与える可能性があります。
当社グループは、自動車並びに建設機械メーカー各社をはじめ多くのお客様と取引を行っております。客先の予期せぬ信用リスクにより、経営成績に影響を与える可能性があります。
当社及び当社の子会社であるカヤバシステムマシナリー株式会社は、建築物用の免震・制振部材としてオイルダンパーを製造・販売してまいりましたが、今般、出荷していた免震・制振用オイルダンパーの一部について、性能検査記録データの書き換え行為により、大臣認定の性能評価基準(※)に適合していない、または、お客様の基準値を外れた製品(以下、「不適合品」といいます。)を建築物(以下、不適合品が取り付けられていた建築物を「対象物件」といいます。)に取り付けていた事実(以下、「本件」といいます。)が判明し、国土交通省に報告を行うとともに、対応状況について、2018年10月16日に公表いたしました。(※)制振用オイルダンパーについては、大臣認定制度はありません。
また、2018年11月15日には、本件に関する追加の調査、事実確認を行うべき事項があることが判明し、2018年 12月19日に、係数補正による性能検査記録データの書き換え行為以外にも、減衰力の中央値を原点へ移動させることで値の調整(原点調整)を行い検査記録として提出していた事実およびその調査結果を公表いたしました。このほか12月19日に公表した検査機に残っているデータの解析を継続してきた結果、2019年3月15日に対象物件数及び製品数を訂正いたしました。
当社の基本方針としては、大臣認定不適合品および不適切行為の有無が不明な製品についても早急に適合化を 進めてまいります。また、大臣認定不適合ではないものの、お客様基準に適合しないものについては、所有者様、居住者様など関係者様の意向を踏まえ、適切な対応を行ってまいります。ご不安・ご心配を払拭することを当社経営の最優先事項とし、所有者様をはじめとする関係者の皆様に丁寧にご説明してまいります。
当社は本件の重大性に鑑み、独立性・専門性を有する外部調査委員会(委員長:森・濱田松本法律事務所弁護士 難波孝一元東京高等裁判所部総括判事)を設置し、本件の事実関係の調査、原因分析及び再発防止策の提言等を依頼しており、2019年2月4日には、当該調査委員会から調査結果報告書を受領し、調査結果の報告及び再発防止策の提言を受けております。当社は、かかる提言等を踏まえ、然るべき対応を実施し、コーポレート・ガバナンスや内部統制システムをより一層強化し、再発防止策の徹底を図るとともに、信頼回復に向けて努めてまいります。
なお、免震・制振用オイルダンパーに係る製品保証引当金につきましては、現時点において収集可能な情報、及びその情報が合理的な事実に基づくものであると判断された免震・制振オイルダンパーの製作費用並びに免震用オイルダンパーの交換工事に要する費用、構造再計算費用及び対応本部諸費用については計上しております。したがって、本件の今後の進捗により、これらに関連して発生する補償等の付随費用が、当社グループの経営成績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
当社は、防衛装備品に関わる防衛省との契約に関し、不適切な工数計上により請求していた事実の判明を受け、今後発生すると見込まれる返納金等を防衛装備品関連損失引当金に計上しております。2019年3月14日より、防衛省による特別調査が実施されており、当社は全面的に協力を行っております。当該金額につきましては、現時点で合理的に算定できる範囲での見積もりであり、今後の特別調査の進展によって変動する可能性があります。
当社グループを相手とした訴訟がおこされ、当社の主張と相違する結果となった場合には、その請求内容等によっては、当社グループの業績に多大の影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの多くの工場では、油の特性を利用した油圧製品の生産を行っております。また、有機溶剤を使用する塗装設備、作動油・化学薬品等を貯蔵するタンク等があり、火災の発生や有害物質が流出する可能性があります。万が一、事故が発生した場合には生産活動が一時的に停止する可能性があります。
また、当社の国内の主要工場及び取引先の多くが中部地区に所在しております。従って中部地区で大規模な地震やその他の操業を中断する事象が発生した場合、当社グループの生産能力が著しく低下する可能性があります。
さらに、海外の生産拠点での地震、火災等の災害や戦争、テロ等が起こった場合にも、当社グループの生産能力が著しく低下する可能性があります。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
当連結会計年度における世界経済は、米中貿易摩擦の激化、欧米の政治的な混乱等により、先行きが不透明な状況であるものの、総じて堅調に推移しました。また、わが国経済においては、引き続き堅調な企業収益や雇用情勢により、緩やかながら拡大基調で推移しております。
このような環境のもと、当社製品の主要な需要先である自動車市場は、欧州において好調に推移しました。また、建設機械市場は、中国では安定した成長が続き、欧米においても堅調に推移しております。
当社グループの売上高につきましては、4,122億円と前連結会計年度に比べ185億円の増収となり、過去最高の売上高となりました。増収となった主な要因は、中国における建設機械向け製品の需要が増加したことによります。
損益につきましては、営業損失は284億96百万円、税引前損失は295億10百万円となりました。また、親会社の所有者に帰属する当期損失は、247億57百万円となりました。
なお、当連結会計年度は免震・制振用オイルダンパーの不適切行為等につきまして、関係者の皆様には多大なるご心配とご迷惑をお掛けし、深くお詫び申し上げます。今後、このような事態を再び繰り返すことがないよう、安全と品質を最優先に、企業風土の改革と再発防止策を着実に遂行し、信頼回復に取り組んでまいります。
(建築物用免震・制振用オイルダンパーの検査工程等における不適切行為の影響について)
当社及び当社の子会社であるカヤバシステムマシナリー株式会社において、製造・販売してきた免震・制振用オイルダンパーの一部について、性能検査記録データの書き換え行為により、大臣認定の性能評価基準(※)に適合していない、または、お客様の基準値を外れた製品(以下、「不適合品」といいます。)を建築物に取り付けていた事実が判明したため、現時点において収集可能な情報、及びその情報が合理的な事実に基づくものであると判断された免震・制振用オイルダンパーの製作費用並びに免震用オイルダンパーの交換工事に要する費用、構造再計算費用及び対応本部諸費用等については、当連結会計年度においてその他の費用に計上しております。(※)制振用オイルダンパーについては、大臣認定制度はありません。
なお、当連結会計年度においては、2019年3月31日時点で交換が未完了の不適合品及び不明の対象製品全数(免震用オイルダンパー7,227本、制振用オイルダンパー4,485本の合計11,712本)、並びに、台湾輸出品のうち交換が未完了の不適合品及び不明の対象製品全数を製品保証引当金の対象としております。
本件に係る製品保証引当金の当連結会計年度末の残高は、351億46百万円であります。
(防衛省に対する不適切な工数計上の影響について)
当社は、防衛装備品に関わる防衛省との契約に関し、不適切な工数計上により請求していた事実の判明を受け、今後発生すると見込まれる返納金等76億18百万円をその他の費用に計上しております。また、2019年3月14日より、防衛省による特別調査が実施されており、当社は調査に全面的に協力を行っております。当該金額につきましては、現時点で合理的に算定できる範囲での見積りであり、今後の特別調査の進展によっては変動する可能性があります。
セグメント別の業績は次のとおりです。
当セグメントは、四輪車用油圧緩衝器、二輪車用油圧緩衝器、四輪車用油圧機器とその他製品から構成されております。
ⅰ) 四輪車用油圧緩衝器
四輪車用油圧緩衝器は、欧州市場において堅調に推移したこと、第2四半期にブラジルの持分法適用会社を連結子会社としたこと等により、売上高は1,697億円と前連結会計年度に比べ4.0%の増収となりました。
ⅱ) 二輪車用油圧緩衝器
二輪車用油圧緩衝器は、中・大型二輪車用油圧緩衝器等の減少により、売上高は291億円と前連結会計年度に比べ3.2%の減収となりました。
ⅲ) 四輪車用油圧機器
パワーステアリング製品を主とする四輪車用油圧機器は、電動パワーステアリングや油圧ポンプ及びCVT(無段変速機)用ベーンポンプが減少したことにより、売上高は421億円と前連結会計年度に比べ8.0%の減収となりました。
ⅳ) その他製品
ATV(全地形対応車)用機器を中心とするその他製品の売上高は50億円となりました。
以上の結果、当セグメントの売上高は2,458億円となり、営業利益は43億85百万円(営業利益率1.8%)となりました。
当セグメントは、産業用油圧機器、その他製品から構成されております。
ⅰ) 産業用油圧機器
建設機械向けを主とする産業用油圧機器は、中・大型ショベルが中国市場を中心に安定した成長を続け、小型及びミニショベルが欧米市場で堅調に推移したため、売上高は1,323億円と前連結会計年度に比べ15.8%の大幅な増収となりました。
ⅱ) その他製品
鉄道用セミアクティブシステム及び緩衝器を主とするその他製品の売上高は83億円と前連結会計年度に比べ2.4%の減収となりました。
以上の結果、当セグメントの売上高は1,406億円となり、営業利益は183億11百万円(営業利益率13.0%)となりました。
(c) システム製品
当セグメントは、舞台機構、艦艇機器、免制振装置等から構成されております。
当社及び当社の子会社であるカヤバシステムマシナリー株式会社において、製造・販売してきた免震・制振用オイルダンパーの一部について、性能検査記録データの書き換え行為により、大臣認定の性能評価基準に適合していない、または、お客様の基準値を外れた製品を建築物に取り付けていた事実が判明し、当該事象に係る見積費用を計上した結果、「その他」に含まれていたシステム製品事業について、質的な重要性が増したため、当連結会計年度より、「システム製品」を「その他」から区分し、開示しております。
システム製品は、売上高は85億円と前連結会計年度に比べ0.2%の増収となりましたが、免震・制振用オイルダンパーの不適切行為により、営業損失は429億85百万円となりました
(d) 航空機器事業
当セグメントは、航空機器用離着陸装置、同操舵装置等から構成されております。
当社は、防衛装備品に関わる防衛省との契約に関し、不適切な工数計上により請求していた事実の判明を受け、当該事象に係る見積費用を計上した結果、「その他」に含まれていた航空機器事業について、質的な重要性が増したため、当連結会計年度より、「航空機器事業」を「その他」から区分し、開示しております。
航空機器事業は、売上高は56億円と前連結会計年度に比べ11.5%の減収となり、防衛装備品関連損失引当金の計上等により、営業損失は93億22百万円となりました
当セグメントは、特装車両及び電子機器等から構成されております。
ⅰ) 特装車両
コンクリートミキサ車を主とする特装車両の売上高は91億円と前連結会計年度に比べ4.5%の減収となりました。
ⅱ) 電子機器等
電子機器等の売上高は25億円と前連結会計年度に比べ11.1%の減収となりました。
以上の結果、当セグメントの売上高は116億円となり、営業利益は9億5百万円(営業利益率7.8%)となりました。
当社グループの財政状態につきましては、以下のとおりです。
流動資産は、現金及び現金同等物、棚卸資産、営業債権及びその他の債権が増加しました。また、非流動資産につきましては、繰延税金資産が増加しました。この結果、総資産は286億円増加し、4,411億円となりました。
負債につきましては、製品保証引当金が増加しました。負債総額は596億円増加し、2,854億円となりました。
資本は、利益剰余金の減少等により、310億円減少して1,556億円となりました。
親会社所有者帰属持分比率は、資本が減少したことから33.9%と前連結会計年度末に比べ9.8%悪化しました。
当連結会計年度のキャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローの差し引きが34億円の資金流入、また財務活動によるキャッシュ・フローは104億円の資金流入となり、為替換算により5億円減少し、現金及び現金同等物は前連結会計年度末比134億円増加し、561億円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により得られた資金は、前連結会計年度比41.7%減少の170億円となりました。これは主に税引前損失295億円、製品保証引当金の増加及び防衛装備品関連損失引当金の増加430億円によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は、前連結会計年度比16.9%減少の136億円となりました。これは主に有形固定資産の取得204億円等の資金流出によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により得られた資金は、104億円となりました。主な流出は、長期借入金の返済による支出162億円、配当金の支払額20億円であり、主な流入は、長期借入金による収入237億円です。
当連結会計年度(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日)における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.金額は、販売価格によっております。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
四輪車用・二輪車用油圧緩衝器およびパワーステアリング製品を主とするAC(オートモーティブコンポーネンツ)事業、建設機械向け産業用油圧機器を主とするHC(ハイドロリックコンポーネンツ)事業は、見込み生産を行っております。舞台機構、艦艇機器、免制振装置等を主とするシステム製品、航空機用の離着陸装置、操舵装置、制御装置等を主とする航空機器事業についても、一部製品においても正式受注が納期間際であることから、その殆どが内示に基づく見込み生産となっております。
特装車両事業および電子機器等についても、同様にその殆どが内示に基づく見込み生産となっております。
従って、受注高および受注残高を算出することは困難であることから、記載を省略しております。
当連結会計年度(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日)における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.主要な販売先(総販売実績に対する割合が10%以上)に該当するものは、ありません。
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
当社グループの連結財務諸表は、連結財務諸表規則第93条の規定によりIFRSに準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成に当たって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針及び見積りは、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記事項 3.重要な会計方針 4.重要な会計上の見積り及び判断」に記載のとおりであります。
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、売上高が建設機械向け製品や四輪車用油圧緩衝器を中心とした数量増により前連結会計年度比4.7%増加の4,122億円、セグメント利益は220億円を計上しました。一方、免震・制振用オイルダンパーにかかる製品保証引当金繰入額等の費用を計上したことから、営業損失は285億円となりました。
当連結会計年度は、免震・制振用オイルダンパーの不適切行為等につきまして、関係者の皆様には多大なるご心配とご迷惑をお掛けし、深くお詫び申し上げます。今後、このような事態を再び繰り返すことがないよう、安全と品質を最優先に、企業風土の改革と再発防止策を着実に遂行し、信頼回復に取り組んでまいります。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2.事業等のリスク」に記載のとおりであります。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、鋼材等の原材料の購入費用のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、主に設備投資によるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては金融機関からの長期借入を基本としております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は1,086億円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は561億円となっております。
経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、次のとおりであります。2017年度期首に策定した中期経営計画において、売上高3,980億円・セグメント利益率6.5%・ROE10.0%を2019年度に達成することを目標としております。2018年度の各経営指標はそれぞれ売上高4,122億円・セグメント利益率5.3%となりましたが、ROEは免震・制振用オイルダンパーの不適切行為により、当期純損失のため△15.0%となっております。2019年度は、建設機械市場が好調継続や四輪車用油圧緩衝器の北米市場での巻き返しを見込んでおり、売上高目標は前倒しで達成できると見込んでおります。また、セグメント利益率・ROEの目標を達成するため、AC事業では電動パワーステアリング事業や二輪車用油圧緩衝器事業の再編、HC事業ではコントロールバルブの生産移管等を推進してまいります。
セグメントごとの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は「(1) 経営成績等の状況の概要」に記載のとおりです。
なお、各セグメントごとの課題・リスクに対して、以下のような対応をしております。
AC(オートモーティブコンポーネンツ)事業においては、サスペンション事業部・ステアリング事業部・モーターサイクル事業部の3事業部体制とし、各製品群の責任者及び利益責任を明確にするとともに、管理レベルの向上と意思決定、戦略実行のスピードアップを図っております。
HC(ハイドロリックコンポーネンツ)事業においては、市場変動に左右されない安定した売上高、利益の確保のために、量に頼らない収益基盤の確立・競争力の強化を図りながら、農業機械や鉄道向け製品など建設機械以外の油圧製品の営業・開発体制を強化しております。
特装車両事業については、公共事業や都市開発など国内需要の確実な取り込みにより売上とシェアを維持します。また、インフラ投資が旺盛で売上比率も高まっているインドでの体制整備も進めております。
航空機器事業については、KYBのDNAでもある航空機技術を活かしながら知見を広めお客様のニーズに応えています。
IFRSにより作成した連結財務諸表における主要な項目と連結財務諸表規則(第7章及び第8章を除く。以下「日本基準」といいます。)により作成した場合の連結財務諸表におけるこれらに相当する項目との差異に関する事項は、以下のとおりであります。
(開発費の資産計上)
日本基準では、費用処理しておりました一部の開発費用について、IFRSにおいては資産計上要件を満たすことから、無形資産に計上しております。この影響により、IFRSでは日本基準に比べて無形資産が61億14百万円増加しております。
当社は、2018年5月30日に、2018年1月29日開催の取締役会に基づき、当社の持分法適用関連会社であるKYB-Mando do Brasil Fabricante de Autopeças S.A.の連結子会社化及び第三者割当増資を実施いたしました。
また、KYB-Mando do Brasil Fabricante de Autopeças S.A.は、2018年6月1日付でKYB Manufacturing do Brasil Fabricante de Autopeças S.A.に社名を変更しております。
なお、当企業結合の詳細につきましては、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記事項 34.企業結合」をご参照ください。
当社では、モノづくりを通して豊かな社会づくりに貢献する信頼のブランドを確立していくため、「A GLOBAL KYB - CHALLENGE & INNOVATION -」をスローガンとしてKYBグループ一丸となり研究開発活動を精力的に推進しています。
現行製品の性能向上はもとより、高機能化やシステム化への対応、及び軽量化や省エネルギー、環境負荷物質削減などを通して世界中の至る所で地域の人々の暮らしを支え、安心・安全・快適さを提供するための新製品開発と革新的なモノづくりに挑戦し続けています。また、グローバル化の加速に伴い、国際感覚を身につけた人財の育成やマネジメントシステムの構築も進め、グローバル生産・販売・技術の一体活動でイノベーションを起こすことによってKYBの新しい価値を創造し、企業価値の向上に繋げ、技術の持続的成長を目指します。
当社では、基盤技術研究所と生産技術研究所を中核として、独創性に優れた先行技術の研究開発を行っています。
研究所では基礎研究や要素技術開発を、各事業の技術部門は新製品、及び性能向上や低コスト化など商品力向上のための開発を担うとともに、全社を横断して研究所と技術部門が一体となったプロジェクト活動も推進しています。また、研究開発からモノづくりまでを無駄なく連続的に、スムーズかつタイムリーに実施していくために、長期的な環境変化とそれに伴う社会ニーズや顧客ニーズの調査、分析、予測に基づいた将来技術のあるべき姿とそこに向けた持続的成長戦略を、ロードマップとして明確に定める活動を進めています。更に、モノづくりにおいては、先進性に溢れた信頼性の高い設備や治工具の内製化を工機センターにて推進しており、生産技術研究所で開発された新しい工法や各工場で培われたノウハウが集約されています。一方、IoTの活用ならびにAI技術のグループ全体での醸成を通して、生産ラインや製品への展開を進めています。
なお、2018年に欧州に駐在員事務所を設置いたしました(欧州テクニカルセンターと同敷地内)。自動車、油圧機器を問わず、欧州地区をはじめとする世界の最先端情報を収集することで、技術トレンドの把握と社内の研究開発テーマへのブレークダウンを行っています。
当社グループの関係会社は、主に自動車機器・油圧機器・電子機器の製造販売、及び製品の改良開発を行っています。そして、課題の解決にあたっては、当社の研究所をはじめとする機能部門や、各事業の技術部門が支援する体制をとっています。
製品の高機能化やシステム化におきましては、当社独自の取組みは勿論のこと、お客様あるいは関連機器サプライヤとの共同研究開発を推進するとともに、効率的な研究開発推進のために産学交流による最先端技術開発にも積極的に取り組んでいます。
当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発活動の金額は
自動車業界が100年に一度と言われる大変革期を迎える中、AC事業本部(サスペンション・ステアリング・モーターサイクルの各事業部で構成)は、欧州向け自動車用部品の開発機能の拡充を目的に、ドイツミュンヘン市内に欧州テクニカルセンターを設立し、欧州顧客ニーズ収集と併せたグローバル商品開発力強化及び欧州におけるOEMビジネスの拡充を図っていきます。また、次世代自動車技術開発に向け、欧州における先行技術情報の収集機能の強化により、世界的なトレンドの把握と具体的な製品開発への展開を行っています。
また、当社はテストコースを保有し、これを活用することによって、サスペンションモジュールやシステム、ステアリングを含めた車両軸での評価技術を強化しています。
四輪車用の油圧緩衝器では、摺動部やバルブ構造に革新的な改良を施すことで、乗り心地と操縦安定性の更なる向上を狙った製品の開発を継続しています。この結果、乗り心地質感やライントレース性を両立したものがトヨタ自動車様のカローラに採用されました。また、世界最小の減衰力調整部により車両搭載性に優れ、かつ世界トップレベルの性能を有する電子制御サスペンションがトヨタ自動車様のクラウンに採用されました。加えて、従来は実現困難であった極微低速での減衰力をコントロールできるバルブを開発し、同じくトヨタ自動車様のレクサスESに採用されました。なお、これらに適用した技術はお客様から高い評価を得ることができ、幾つかの表彰も頂いています。
二輪車用の緩衝器でも、四輪車用と同様に高性能・高機能化を推進しています。倒立片持ちという他に類を見ない構造、外観を持つ、大型高性能「LMW※」用のフロントフォークを開発し、ヤマハ発動機様のNIKENに採用されました。
四輪車用電動パワーステアリング機器では、システムの一部に問題が生じたとしても機能停止することなく動作し続けられるよう(フォールトトレラント設計)、冗長性を備えた電装品開発を進めています。また、乗用車用以外のカテゴリーでも幅広くステアリング製品の拡販活動を継続しています。
更に将来の自動運転に向けては、電子制御サスペンションと電動ステアリングの技術を融合した統合システムの開発を進めています。
当セグメントにおける研究開発費の金額は
※LMW:Learning Multi Wheel。「LMW」はヤマハ発動機㈱の登録商標です。
建設機械用油圧機器の開発・量産に加えて、農業機械やその他新分野への供給にも力を入れており、コンパクトトラックローダー用バルブKVML-120を開発しました。本バルブは、アタッチメント制御を電子制御対応可能としたバルブで、2018年12月より量産を開始しました。
産業車両用にはフォークリフト用シリンダとしてKCFL1-5を開発し、2018年11月より量産を開始しました。本製品はドレン方式毎で異なっていた内部構成を統合化し、コスト改善をしたモデルとなります。
その他、油圧ポンプ、電動モータ、シリンダを一体化させたコンパクトな電動油圧アクチュエータであるMMP(ミニ・モーション・パッケージ)の低電流モデルを開発し、2018年10月より、一部のお客様で、量産を開始致しました。本製品は農業機械の作業機用シリンダ、産業機械用途と幅広い分野で採用が期待されます。低電流化により、機体の電気関連の設計自由度や設置性が向上し、省エネルギー化へも寄与するものとなっています。
今後も、建設機械用油圧機器をはじめとし、産業車両、農業機械その他分野にも積極的に進出するとともに、電子化や情報化など、社会やお客様からのあらゆるニーズにお応えできる製品を開発していきます。
当セグメントにおける研究開発費の金額は
システム製品は、舞台のモバイル操作卓やシミュレータの新型コントローラの開発等、お客様のご要求にお応えできる製品を開発していきます。
当セグメントにおける研究開発費の金額は
航空機器事業は、官需及び民需向けの製品開発を実施しております。Boeing社で開発中のB777-Xは2019年より飛行試験が予定されており、装備品の供試をしています。
当セグメントにおける研究開発費の金額は
⑤ 特装車両事業および電子機器等
特装車両事業は、アフターサービスの充実も目指し、機器のメンテナンス時期や現在の車両の状況を通知できる表示機を搭載した、電子制御ミキサ車(eミキサⅢ)の開発をしています。2019年下期に市場評価としてモニタを実施する予定です。
当セグメントにおける研究開発費の金額は