第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、その達成を保証するものではありません。

 

(1) 経営方針

当社グループは、2018年10月16日に公表した建築物用免震・制振用オイルダンパーにおける不適切行為に関する外部調査委員会の原因分析および再発防止策の提言を踏まえ、今後は断じて不適切行為を発生させず、信頼回復に取り組むという覚悟を示すため、2019年10月1日付で経営理念の改定を行いました。具体的には、「規範の遵守」および「真摯に向き合う」という再発防止の趣意を新たに加えております。
 当社グループは、持続的な成長と企業価値向上の実現を通してステークホルダーの期待に応えるとともに、社会に貢献するという企業の社会的責任を果たすため、この改定後の経営理念および以下の基本方針に基づき、取締役会を中心に迅速かつ効率的な経営体制の構築並びに公正性かつ透明性の高い経営監督機能の確立を追求し、コーポレート・ガバナンスの強化及び充実に取り組んでまいります。
 

<経営理念>

「人々の暮らしを安全・快適にする技術や製品を提供し、社会に貢献するKYBグループ」

1.規範を遵守するとともに、何事にも真摯に向き合います。

2.高い目標に挑戦し、より活気あふれる企業風土を築きます。

3.優しさと誠実さを保ち、自然を愛し環境を大切にします。

4.常に独創性を追い求め、お客様・株主様・お取引先様・社会の発展に貢献します。

 

<基本方針>

1.当社は、株主の権利を尊重し、平等性を確保する。

2.当社は、株主を含むステークホルダーの利益を考慮し、それらステークホルダーとの適切な協働に努める。

3.当社は、法令に基づく開示はもとより、ステークホルダーにとって重要または有用な情報についても主体的に開示する。

4.当社の取締役会は、株主受託者責任および説明責任を認識し、持続的かつ安定的な成長および企業価値の向上ならびに収益力および資本効率の改善のために、その役割および責務を適切に果たす。

5.当社は、株主との建設的な対話を促進し、当社の経営方針などに対する理解を得るとともに、当社への意見を経営の改善に繋げるなど適切な対応に努める。

 

(2) 経営環境

新型コロナウイルスの世界的な感染拡大は、変異株による数次の再拡大により経済活動に影響をあたえ続けており、鉄鋼をはじめとした原材料高騰や半導体不足、新興国経済の伸び鈍化に加え、更にロシアによるウクライナ侵攻は世界の秩序を脅かし、資源やエネルギー需給に深刻な打撃をあたえており、世界経済に不安定要素が増大しています。

当社を取り巻く事業環境は、AC事業は急速なEV化の進行とMaaS、CASEに代表される変革期を迎え対応を迫られています。HC事業は欧米・日本の成熟市場、中国・ASEANなどの新興市場に応じた地域戦略と電子化・電動化・システム化による高付加価値化を求められています。特装車両事業では国内需要は堅調ながら、トラックメーカーの減産による影響を受けています。免震・制振用オイルダンパーの適合化終息も一定の目途がつき、お客様からの信頼回復を進めています。

一方、グローバルでの法規制の強化と企業のESGやSDGs、カーボンニュートラルに対する社会的な要求が急速に高まり、更には、人口や社会の変化による働き方の多様化とグローバル化や経済成長に伴う賃金上昇の加速、IoT、AI、自動運転などの技術進化の加速と業界の垣根を越えた連携や異業種からの参入など、当社を取り巻く環境は急速な変化を見せています。2020中期経営計画では、不適切行為の再発防止とコンプライアンス遵守を根幹とし高収益体質への変革を目指し各種施策を着実に実行しております。2022年度は本中期経営計画の最終年度としてその完遂と、次期中期経営計画へ向けた準備を進めてまいります。

 

(3) 事業上の対処すべき課題

2022年度は2020中期経営計画の最終年度に当たります。免震・制振用オイルダンパー他、不適切行為の再発防止、企業風土改革として、規範意識とコンプライアンス遵守を経営の根幹に据えながら、「取り戻そう信頼と誇り」をスローガンに、高収益体質への変革を進めております。しかしながら、2020年度は新型コロナウイルス感染拡大で大きく出足を挫かれてしまい、2021年度は原材料高騰、半導体不足等の逆風を受けながらも、遅れを挽回した一年となりました。

2022年度は現中期経営計画の総仕上げの年となります。持続的成長のための新商品開発、収益力強化のための次世代革新工場の構築による生産革新やコスト低減を図り、今後の柱となるAC(オートモーティブコンポーネンツ)、HC(ハイドロリックコンポーネンツ)、特装車両の3事業に経営資源を集中させ、ESG経営を進めて現中期経営計画を完遂させ、次期中期経営計画に繋げてまいります。

 

1.マネジメント

 「規範意識とコンプライアンス遵守」「人財育成・健康経営」「安全第一・品質経営」「高収益体質」
 当社は、持続的な成長と企業価値向上の実現を通じて、ステークホルダーの期待に応えるとともに、社会に貢献するという企業の社会的責任を果たす一方、コーポレートガバナンスの強化に取組んでまいりました。
 まず、信頼回復への前提となる免震・制振用オイルダンパーの適合化は2021年度末で約97%まで進んでおり、引き続き、「規範意識とコンプライアンス遵守」を経営の根幹に据えて、規範意識の企業風土への定着、グループ全体の不正防止活動を継続して、ガバナンス強化を図ります。また、社会的要求であるESG、SDGsといった観点から、サステナビリティ委員会を新設、司令塔としてカーボンニュートラルの達成、ESG経営を推進してまいります。

働き方改革については、感染症対策なども含めた健康経営の徹底と、人権を尊重したあらゆるハラスメントを許さない姿勢を明確に、グループ再編後の人財の最適配置、デジタル人財の確保・育成によるDX推進を図り、風通しの良い職場作りを進めてまいります。

安全・品質については、労災・火災の未然防止策を徹底し、品質教育を基礎とした意識改革を進め、品質問題ゼロの達成と定着を進めてまいります。また、近年急速に企業経営の脅威となっているサイバーセキュリティ強化を進めます。
 高収益体質の実現に向けては、事業ポートフォリオ戦略を見直し、経営資源の最適化として、グローバル総原価低減、グローバル生産体制の最適化を図るとともに、不採算事業・拠点・製品の改善計画を完遂していきます。

成長戦略では、MaaSやCASEといった動きを捉え、次世代の収益源となる新市場、新商品の戦略立案、EVや新興メーカーへの参入を図り、成長分野へ積極的に経営資源を投入してまいります。
 

 
 2.建築物用免震・制振用オイルダンパーにおける不適切行為に関する、再発防止策、対応の進捗

 本問題に関する再発防止策および対応についての進捗状況は、2019年7月5日以降、以下の当社ホームページ上で都度公表しておりますのでご参照ください。
 なお、2022年3月31日時点で、再発防止策の具体策全67項目の内、全項目を「完了」しており、その維持・定着の取組みを継続しております。
 再発防止策の進捗状況:https://www.kyb.co.jp/company/progress/prevent.html
 対応の進捗状況:https://www.kyb.co.jp/company/progress/exchange_progress.html

 
 3.新型コロナウイルスの世界的感染拡大

 新型コロナウイルス(COVID-19)の世界的感染拡大による各国政府・自治体等の外出禁止や移動制限等の措置や、当社グループの主要顧客の減産により、経営成績に影響が生じております。また、収束に向かった地域においても変異株による数次の再拡大があり、先行きが不透明な状況が続いています。当社グループ各社は、各国政府・自治体等の感染拡大防止の規制やガイドラインに従い、衛生管理の徹底、国内外の出張制限、テレワークやWeb会議の積極的導入等を実施し感染拡大防止を図っています。

 

4.オートモーティブコンポーネンツ事業

「AC事業真価の発揮 -深化-進化-新化-」
 2020中期経営計画では「AC事業真価の発揮」をスローガンに既存事業の深堀り「深化」を図り「進化」を進めるとともに、成長戦略として「新化」を図っております。2022年度は現中期経営計画の最終仕上げとして、固定費削減を継続し、各種再編計画の遂行による各拠点単体での利益確保、事業統制のしくみと体制強化、コスト競争力確保による利益重視の経営活動、母機電動化や環境対応など、顧客に選ばれるための技術開発により新市場・新製品開発と新顧客開拓とシステム、モジュールへの対応を、市販市場では「生・販・技」が連携して構造改革を進めてまいります。
 

5.ハイドロリックコンポーネンツ事業

「お客様に信頼され世界で採用され続けるHC事業 ~市場変化にスピードを持ってニーズの先取り~」
 HC事業では、2020中期経営計画における基本方針として、選択と集中による長期的収益性向上を掲げています。2022年度は現中期経営計画の最終仕上げとして、製品群別収益向上戦略を推進、原価低減・現調化推進、不採算事業・製品の撤退、生産体制整備の完遂を進めています。また、営業・間接部門再編により、HC事業全体で最適化、機能強化を図る一方、将来に向けて、地域別戦略を核として電子化・電動化・システム化された次世代電子油圧機器の開発と量産化を進め、「稼ぎきる=収益重視への転換」を果たし、次期中期経営計画に繋げてまいります。
 

6.特装車両事業

「市場ニーズに資する高付加価値製品の開発による利益体質の強化」「脱炭素社会に貢献できる新製品及び他事業との連携による次世代製品の研究開発推進」
 特装車両事業は、地球・人間にやさしい、持続的成長を実現し、従業員が誇りを持てる事業を基本戦略とし、国内では市場ニーズに資する高付加価値製品の開発による利益体質の強化、脱炭素社会に貢献できる新製品開発、および他事業との連携による次世代製品の研究開発を推進します。海外については、新たな海外ビジネスプランの策定による特装グローバル体制の基盤整備を進めてまいります。

 

7.航空機器事業

「生産体制の再構築」「全面撤退-シナリオ作り込み」
 当社は創業以来、航空機用油圧機器の事業を手掛けてまいりましたが、事業ポートフォリオの全面的な再検討の結果、経営資源の選択と集中による企業競争力の強化を図るべく、航空機器事業から撤退することを基本方針として決定し、2022年2月9日に公表いたしました。
 今後修理を含めた全ての航空機器事業を段階的に終了させる予定です。コンプライアンス強化、安全第一・品質経営のもと、生産体制の再整備を図りながら、お客様の納得を得られる撤退計画を策定してまいります。
 

8.技術・製品開発

「デジタル技術の活用と融合でイノベーションを起こす」
 2020中期経営計画では、技術・製品開発の基本方針として、効率的な技術・製品開発と高利益率の製品の創出を図るため、開発段階でのコストの作りこみ、優位性のある特許取得、モデルベース開発(MBD)手法の全社展開やIPランドスケープの試行による開発効率の向上を図ってまいりました。また、カーボンニュートラルやESG経営に繋がる研究開発の推進のため、中長期的視点に立った技術ロードマップの充実化や、外部機関も活用しながら、新価値創出・新技術創造を進めてまいりました。2022年度は、加速するEV化や自動化の流れに対応すべく、当社のコア技術である油圧を核とした「振動制御・パワー制御」と電子化などの技術を組み合わせながら新製品を創出し、社会的要請であるSDGs・カーボンニュートラルの実現にも貢献してまいります。さらに、全社的なDX推進体制を推進させながら、これを日常業務の他、2030年に自己完結革新工場の実現を目指すShip’30活動や、研究開発活動に活かしてまいります。

 

9.人財育成

「心身ともに健康で働きがいのある風土を築く」「経営・事業戦略達成に必要な人財育成」「間接部門生産性向上の取組み」
 当社では従業員やその家族の健康を重要な経営資源、企業活力の源泉と位置付け、従業員一人ひとりが心身ともに健康で働きがいのある職場づくりに取組んでおります。健康経営推進の取組みとして、3年連続で健康経営優良法人の認定を取得、2024年のホワイト500認定取得を目指します。また、信頼回復に向けた規範意識醸成、風通しが良くハラスメントのない職場づくり、人財の多様化を進める一方、DX人財採用に向けた仕組みを構築します。グローバルでの拠点経営者の育成を進める一方、RPA(Robotic Process Automation)化を軸に間接部門の付加価値生産性の向上へ取組み、固定費削減に繋げてまいります。
 

10.モノづくり

「~できる改善からやらねばならない改善~ 点の改善~線の改善~面の改善」「量変動に追従できる革新的モノづくりの実現」
 当社では事業毎に最適な革新的モノづくりを実現し、安定して利益を生み出し続ける生産革新活動を進めてまいりました。昨年度からは加工から組立が完全同期した自己完結革新工場を2030年に実現するShip’30活動を、AC事業では岐阜北工場、HC事業では岐阜南工場からスタートさせました。2022年度は主要拠点に展開していきます。IoTを活用した生産性向上を図り、TPM設備保全活動を復活させ、将来の革新生産ラインの維持管理の高度化に対応できる体力づくりを目指します。その推進のため生産革新推進部、TPM推進室を新設、活動を進めてまいります。これらの活動により、生産・物流改革、在庫低減によるコスト改善、革新的モノづくりを実現する生産設備、製品評価技術の開発、また設備投資の実効性向上、改善を推進する人財の育成を進めてまいります。
 

当社グループは、これらの重点方策活動を着実に実施し信頼回復を図る一方、筋肉質で高収益な企業体質への改革に取り組んでまいります。

 

≪再発防止策の進捗状況≫ 

2019年2月13日付当社ホームページにて「当社及び当社の子会社が製造した建築物用免震・制振用オイルダンパーにおける不適切行為に関する原因究明・再発防止策について」を公表後、着実に再発防止策を遂行し、信頼回復に取り組んでまいりました。

2022年3月31日時点で、再発防止策の具体策全67項目の内、全項目を「完了」しており、その維持・定着の取り組みを継続しております。

再発防止策は以下の4つの切り口からなります。

①『厳格な規範意識の醸成及び企業風土の改革』

経営理念ならびに企業行動指針の改定、品質基本方針の新規策定などを実施しました。また、企業倫理の繰返し教育の体系化、事業および製品特有の法令に関する教育について、さらに深堀を行っております。 

②『事業性の評価、事業運営体制及び情報共有体制等の見直し』 

内部通報制度の周知教育ならびに製品の品質や安全に関わる不適切行為などについての通報を義務化しました。また、新たに整備した受注決定判断の運用状況の確認、計画的な人事ローテーションの推進などを継続しております。 

③『検査体制・方法の改善』 

製品の性能検査員の製造部門以外の部署への異動を実施するとともに、人為作業を介さない形でのオイルダンパー検査結果の自動保存等、新しい検査システムの導入を進めております。

④『内部監査・統制体制の強化』 

グループ企業に対して品質不正を念頭においた監査を実施し、また、グループ企業に対する管理体制強化として、内部統制部と不正リスク特別監査委員会(現リスク管理委員会)を設立しました。

なお、「完了」とした具体策についても、継続して運用し維持・定着を図っています。

 

 

(4) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社グループでは、3年間(2021年3月期~2023年3月期)の2020中期経営計画を策定しております。今般の外部環境を踏まえ、2023年3月期目標の見直しを行いました。目標数値は以下のとおりです。

 

2022年3月期目標

2022年3月期実績

2023年3月期目標

売上高

3,650億円

3,884億円

4,100億円

セグメント利益 (注)

220億円

247億円

265億円

セグメント利益率

6.0%

6.4%

6.5%

 

(注) セグメント利益は、売上高から売上原価、販売費及び一般管理費を控除して算出したもので、日本基準の営業利益に相当いたします。

また、収益基盤の安定化を図るため、収益力改善については、固定費管理体制強化、不採算事業/拠点/製品の再編実施、グローバル総原価低減の推進、グループ生産体制の最適化を、財務体質改善については、当社単体の利益確保及び当社グループ自己資本比率改善を基本方針として、2023年3月期において自己資本比率37%を目標としています。

 

 

2 【事業等のリスク】

当社グループの経営成績および財政状態のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主なリスクには、以下のようなものがあります。当社グループでは「リスク管理規程」に基づき、取締役会の下部組織であるリスク管理委員会において、全社的に対策を講じる必要のある重点リスクと責任部署を決定し、各責任部署がリスク管理活動を行うとともに、全社BCPプロジェクト活動により大規模災害に対処しております。また、事業リスクに関しては当該リスクを抱える事業部が責任をもって取り扱う一方、リスク管理委員会はモニタリングを行います。

さらに環境対応に関しては、ESG推進室及びCN推進室の新設に加え、2022年3月にサステナビリティ委員会を設置して、カーボンニュートラル等に向けた取組みを強化して推進しております。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社および連結会社)が判断したものであります。

 

(1) 事業活動に関するリスク

① 需要動向

当社グループのAC(オートモーティブコンポーネンツ)事業・HC(ハイドロリックコンポーネンツ)事業の主要製品は自動車、建設機械および産業車両メーカー等(以下、お客様といいます)へ供給する組付用部品であり、世界的な自動車生産台数や建設機械生産台数に大きく依拠しています。世界的な景気悪化による自動車ならびに建設機械需要の減退、半導体等主要部材の需給状況によるお客様の生産調整等、この部門の収益性に大きな影響を与えます。特に欧州域においてはロシア・ウクライナ情勢による製品や主要部材の供給制限によるお客様の生産調整や生産稼働停止で、欧州拠点等の収益性に大きな影響を与える可能性があります。また補修市場向けではロシア・ウクライナ地域での製品輸入の制限、販売活動の停止による事業活動停止など事業継続に影響する可能性があります。航空機器事業、特装車両事業の製品は、国内を中心に展開しております。特にコンクリートミキサ車を主力とする特装車両は、景気の先行きと相関の深い建設工事の増減により需要が変動する可能性があります。
 当社グループでは、グローバルで情報収集・分析を行い、状況に応じた対応を図っております。
 

② 価格・品質

価格に関しては、国内・海外市場共に熾烈な価格競争にさらされており、お客様からのコスト低減、価格引下げ要請が常に存在します。当社グループでは、高品質・高付加価値製品を提供することによる競合優位を目指すと共に、生産性向上などを通じた継続的な原価低減によるコスト競争力向上に努めております。
 品質に関しては、自動車では操縦安定性を支えるショックアブソーバや操舵力を補助するパワーステアリング等の重要な部品を供給しており、建設機械・産業車両等では母機を駆動させるシリンダ、モータ等の主要な機能部品を供給していることから、仮に当社グループが供給した製品に品質不良が発生した場合、その損害賠償をお客様から求められる等で多額の費用が発生する可能性があります。補修市場向けの四輪車用ショックアブソーバについては、販売数量や価格に関して、その地域の経済状況や競合他社の影響を受けることが予想されます。当社グループでは、品質経営を基盤に品質管理体制強化など品質向上を継続して追求しております。また、グループ全体での不正防止活動への取組やコンプライアンス教育を通じ、問題が発生した際には対応が迅速且つ確実に行われるよう体制を整備しています。
 

③ 原材料・部品等の調達

当社グループは、原材料、構成部品等を多数の取引先から購入しておりますが、調達する原材料等は国際商品市況等の影響を大きく受けます。複数購買の実施や購買機能の集約等による原価低減を図っておりますが、原材料等の価格上昇を当社の販売価格に十分に反映出来ない場合、あるいは、販売価格引下げを原材料および構成部品価格に十分に反映出来ない場合、経営成績に大きな影響を与える可能性があります。

 

④ 資金調達

当社グループは、主に国内外の金融機関等より設備資金ならびに運転資金の借入を実施しております。金融市場の動向には十分留意しておりますが、全般的な市況および景気の後退、金融収縮、当社グループの信用力の低下等の要因により、当社グループが望む条件で適時に資金調達できない可能性もあります。その結果、当社グループの財政状況や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤ 経営状況の悪化

海外展開をしております生産拠点並びに販売拠点が受注量の減少や採算悪化等により経営が破綻した場合には、当社グループの経営成績に大きな影響を与える可能性があります。

 

⑥ 取引先の信用リスク

当社グループは、自動車並びに建設機械メーカー各社をはじめ多くのお客様と取引を行っております。客先の予期せぬ信用リスクにより、経営成績に影響を与える可能性があります。当社グループでは、取引先の信用リスクについては細心の注意を払い、与信管理や取引先との関係強化等を通じてリスク管理を行っています。

 

(2) 建築物用免震・制振用オイルダンパーの検査工程等における不適切行為の影響について

当社及び当社の子会社であったカヤバシステムマシナリー株式会社(当該子会社は2021年7月1日をもって当社を存続会社とした吸収合併により解散しております)は、建築物用の免震・制振部材としてオイルダンパーを製造・販売してまいりましたが、その一部について、性能検査記録データの書き換え行為により、大臣認定の性能評価基準(※)に適合していない、または、お客様の基準値を外れた製品(以下、「不適合品」といいます。)を建築物に取り付けていた事実(以下、「本件」といいます。)が判明し、国土交通省に報告を行うとともに、対応状況について、2018年10月16日に公表いたしました。(※)制振用オイルダンパーについては、大臣認定制度はありません。

本問題に関する再発防止策および対応についての進捗状況は、2019年7月5日以降、以下の当社ホームページ上で3か月に1回、公表しておりますのでご参照ください。

なお、2022年3月末時点で、再発防止策の具体策全67項目の内、全項目を「完了」しており、引き続きその維持・定着の取り組みを継続しております。

再発防止策の進捗状況:https://www.kyb.co.jp/company/progress/prevent.html

対応の進捗状況:https://www.kyb.co.jp/company/progress/exchange_progress.html

本件に関し、現時点において収集可能な情報、及びその情報が合理的な事実に基づくものであると判断された免震・制振用オイルダンパーの製作費用、交換工事に要する費用、及び補償等について製品保証引当金を計上しております。一方、現時点においては、本件に関する訴訟等の費用について、その費用を信頼性のある合理的な見積りを行うことが困難なものは引当金を計上しておりません。

このことから、今後の進捗により、追加で引当金を計上することとなった場合には、当社グループの経営成績に重要な影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 情報セキュリティに係るリスク

当社グループは、情報資産の保護のために「情報セキュリティ基本方針」を定め、「情報セキュリティ管理責任者」を設置し情報セキュリティの確保を図っています。定期的に全役員・従業員を対象にした教育・訓練を実施、管理体制の評価と見直しを行い、最新のセキュリティ・ソフトウェアの導入を図る等、継続的な改善に努めております。しかしながら、近年の情報システム環境の進化・複雑化に加え、テレワークの普及による従業員の外部からのアクセス機会が増える一方、サイバー攻撃は急増し、複雑・高度化しており、情報セキュリティに係るリスクが高まっています。これらにより、情報漏えいやシステム障害等が発生した場合、当社グループの経営成績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) 新型コロナウイルス等の感染拡大によるリスク

2020年来の新型コロナウイルス(COVID-19)の世界的感染拡大による各国政府・自治体等の外出禁止や移動制限等の措置により、当社グループの主要顧客の減産による経営成績の悪化影響が生じております。また、収束に向かった地域においても変異株による数次の再拡大があり、先行きが不透明な状況が続いています。このため、当社グループの経営成績や財政状態に重要な影響を与える可能性があります。

当社グループ各社は、各国政府・自治体等の感染拡大防止の規制、ガイドラインに従い、衛生管理の徹底、国内外の出張制限、テレワークやWeb会議の拡大展開等を実施、感染拡大防止を図っております。

 

 

(5) 災害・事故等によるリスク

国内外の当社グループは全社BCPプロジェクト活動により大規模災害や事故に対処しておりますが、生産拠点での地震や風水害、火災等の災害、戦争、テロ等が起こった場合、当社グループの生産能力が著しく低下する可能性があります。
 当社の国内の主要工場及び取引先の多くが中部地区に所在しております。従って中部地区で大規模な地震や風水害、その他の操業を妨げる事象が発生した場合、当社グループの生産能力が著しく低下する可能性があります。災害発生時の被害を最小化する活動や災害発生時の復旧訓練の実施など生産能力早期復旧のための対策をとっております。
 また、当社グループの多くの工場では、油の特性を利用した油圧製品の生産を行っており、有機溶剤を使用する塗装設備、作動油・化学薬品等を貯蔵するタンク等が設置されていることから、火災の発生や有害物質が流出する可能性があり、万が一、事故が発生した場合には生産活動が一時的に停止する可能性があります。作動油などのタンクの周りへの防護壁の設置や火災リスクのある箇所への消火器配置などの対策をとっております。

 

(6) 為替相場と金利上昇リスク

当社グループは、海外売上高が57.6%と海外市場に大きく依存しているため日本からの輸出はもとより在外関係会社の経営成績等も為替の影響を大きく受けます。このような為替変動リスクに対してはグローバルに生産拠点を配置してリスクの軽減を図っておりますが、想定を超えた為替相場の変動は、当社の財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
 また、当社グループは有利子負債を有しており、固定金利での調達により金利変動リスクの軽減に努めておりますが、日本および海外における将来の金利上昇は、経営成績に大きな影響を与える可能性があります。

 

(7) 重要な訴訟等の発生によるリスク

当社グループを相手とした訴訟が起こされ、当社の主張と相違する結果となった場合には、その請求内容等によっては、当社グループの経営成績に多大な影響を及ぼす可能性があります。国内外の弁護士と連携し、事案の内容に応じて適切に対応しております。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、その達成を保証するものではありません。

 

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

(百万円未満四捨五入)

 

売上高

(百万円)

セグメント利益

(百万円)

営業利益

(百万円)

税引前利益

(百万円)

親会社の所有者に

帰属する当期利益(百万円)

2022年3月

388,360

24,713

30,001

28,817

22,549

2021年3月

328,037

13,325

18,297

16,340

17,087

増減

60,323

11,387

11,704

12,477

5,462

増減率(%)

18.4

85.5

64.0

76.4

32.0

 

 

当連結会計年度における世界経済は、新型コロナウイルス・ワクチン接種の進展や各国の経済活動再開政策により、全般的には回復基調にて推移しましたが、原材料価格の高騰、半導体の供給不足、コンテナ不足による物流混乱、ウクライナ情勢悪化等の下振れリスクも顕在化しました。また、わが国経済においても、世界経済に遅れて景気回復の兆しが見られたものの、資源高や大幅な円安が重しとなり、将来予測は困難な状況と言えます。

このような環境のもと、当社製品の主要需要先である自動車市場及び建設機械市場は、ともに前連結会計年度に比べて需要が回復しております。その結果、当社グループの売上高につきましては、3,884億円前連結会計年度に比べ603億円の増収となりました。

損益につきましては、需要の回復による売上高増加や、免震・制振用オイルダンパーの製品保証引当金について取崩を行った影響等により、営業利益は300億1百万円前連結会計年度営業利益182億97百万円)、税引前利益は288億17百万円前連結会計年度税引前利益163億40百万円)となりました。また、親会社の所有者に帰属する当期利益は、225億49百万円前連結会計年度親会社の所有者に帰属する当期利益170億87百万円)となりました。

 

(建築物用免震・制振用オイルダンパーの検査工程等における不適切行為の影響について)

2019年3月期において、当社及び当社の子会社であったカヤバシステムマシナリー株式会社(当該子会社は2021年7月1日をもって当社を存続会社とした吸収合併により解散しております)にて、製造・販売してきた免震・制振用オイルダンパーの一部について、性能検査記録データの書き換え行為により、大臣認定の性能評価基準(※)に適合していない、または、お客様の基準値を外れた製品を建築物に取り付けていた事実が判明いたしました。(※)制振用オイルダンパーについては、大臣認定制度はありません。

当連結会計年度において、状況が進捗したことから免震・制振用オイルダンパーの製作費用、交換工事に要する費用、及び補償等の製品保証引当金について繰入及び取崩を行った影響額、並びに対応本部の人件費等の諸費用をその他の費用に計上しております。

なお、当連結会計年度においては、2022年3月31日時点で交換が未完了の不適合品及び不明の対象製品全数(免震用オイルダンパー286本、制振用オイルダンパー898本の合計1,184本)を製品保証引当金の対象としております。

本件に係る製品保証引当金の当連結会計年度末の残高は、135億81百万円であります。

 

セグメント別の業績は次のとおりです。

(a) AC(オートモーティブコンポーネンツ)事業セグメント

当セグメントは、四輪車用油圧緩衝器、二輪車用油圧緩衝器、四輪車用油圧機器とその他製品から構成されております。

ⅰ) 四輪車用油圧緩衝器

四輪車用油圧緩衝器は、新型コロナウイルスの感染拡大による経済活動停滞からの回復により、売上高は1,692億円前連結会計年度に比べ18.5%の増収となりました。

ⅱ) 二輪車用油圧緩衝器

二輪車用油圧緩衝器は、新型コロナウイルスの感染拡大による経済活動停滞からの回復により、売上高は349億円前連結会計年度に比べ33.7%の増収となりました。

ⅲ) 四輪車用油圧機器

パワーステアリング製品を主とする四輪車用油圧機器は、電動パワーステアリングの販売減少により、売上高は239億円前連結会計年度に比べ3.5%の減収となりました。

ⅳ) その他製品

ATV(全地形対応車)用機器を中心とするその他製品の売上高は49億円前連結会計年度に比べ27.1%の増収となりました。

以上の結果、当セグメントの売上高は2,328億円となり、営業利益は165億27百万円(営業利益率7.1%)となりました。

 

(b) HC(ハイドロリックコンポーネンツ)事業セグメント

当セグメントは、産業用油圧機器、システム製品、その他製品から構成されております。

従来、「システム製品」については報告セグメントとしておりましたが、当社グループ再編に伴いセグメント管理区分の見直しを行った結果、当連結会計年度より「HC事業」に含めて開示しております。

ⅰ) 産業用油圧機器

建設機械向けを主とする産業用油圧機器は、新型コロナウイルスの感染拡大による経済活動停滞からの回復により、売上高は1,287億円前連結会計年度に比べ23.8%の増収となりました。

ⅱ) システム製品

 舞台機構、艦艇機器、免制振装置を主とするシステム製品の、売上高は46億円前連結会計年度に比べ22.7%の減収となりました。

ⅲ) その他製品

鉄道用アクティブサスペンションシステム及び緩衝器を主とするその他製品の売上高は82億円前連結会計年度に比べ11.5%の増収となりました。

以上の結果、当セグメントの売上高は1,416億円となり、営業利益は166億53百万円(営業利益率11.8%)となりました。

 

(c) 航空機器事業

当セグメントは、航空機器用離着陸装置、同操舵装置等から構成されております。

航空機器事業は、売上高は37億円前連結会計年度に比べ5.2%の減収となり、営業損失は40億61百万円となりました。

 

(d) 特装車両事業及び電子機器等

当セグメントは、特装車両及び電子機器等から構成されております。

ⅰ) 特装車両

コンクリートミキサ車を主とする特装車両の売上高は92億円前連結会計年度に比べ10.5%の増収となりました。

ⅱ) 電子機器等

電子機器等の売上高は11億円前連結会計年度に比べ2.3%の増収となりました。

以上の結果、当セグメントの売上高は103億円となり、営業利益は8億99百万円(営業利益率8.7%)となりました。

 

(百万円未満四捨五入)

 

資産合計

(百万円)

負債合計

(百万円)

資本合計

(百万円)

親会社の所有者

に帰属する持分

(百万円)

親会社所有者

帰属持分比率

(%)

2022年3月

434,187

273,273

160,914

153,411

35.3

2021年3月

426,635

309,910

116,726

110,683

25.9

増減

7,552

△36,637

44,189

42,729

9.4

増減率(%)

1.8

△11.8

37.9

38.6

 

 

流動資産は、現金及び現金同等物が減少する一方、棚卸資産が増加しました。また、非流動資産につきましては、その他の非流動資産が増加しました。この結果、総資産は76億円増加し、4,342億円となりました。

負債につきましては、社債及び借入金が減少したことにより、負債総額は366億円減少し、2,733億円となりました。

資本は、当期利益に伴う利益剰余金の増加、為替影響によるその他の資本の構成要素の増加により、442億円増加して1,609億円となりました。

親会社所有者帰属持分比率は、資本が増加したことから35.3%と前連結会計年度末に比べ9.4ポイント好転しました。

 

② キャッシュ・フローの状況

(百万円未満四捨五入)

 

営業活動による

キャッシュ・フロー

(百万円)

投資活動による

キャッシュ・フロー

(百万円)

財務活動による

キャッシュ・フロー

(百万円)

現金及び現金同等物

期末残高

(百万円)

2022年3月

24,247

△10,871

△32,711

52,118

2021年3月

20,826

△6,281

1,146

68,700

増減

3,421

△4,589

△33,856

△16,581

増減率(%)

16.4

73.1

△24.1

 

 

当連結会計年度のキャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローを合わせて134億円の資金流入、また財務活動によるキャッシュ・フローは327億円の資金流出となり、為替換算により28億円増加した結果、現金及び現金同等物は前連結会計年度末比166億円減少し、521億円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動により当連結会計年度は242億円の資金流入となりました。これは主に税引前利益288億円、減価償却費及び償却費183億円、棚卸資産の増加84億円、製品保証引当金の減少95億円によるものです。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動により使用した資金は、前連結会計年度比73.1%増加109億円となりました。これは主に有形固定資産の取得93億円の資金流出、定期預金の預入による支出16億円によるものです。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動により流出した資金は、327億円となりました。主な流出は、長期借入金の返済による支出557億円、主な流入は、長期借入金による収入183億円です。

 

③ 生産、受注及び販売の実績
(a) 生産実績

当連結会計年度(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日)における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(百万円)

前期比(%)

AC(オートモーティブコンポーネンツ)事業

249,676

28.8

HC(ハイドロリックコンポーネンツ)事業

144,199

22.6

航空機器事業

4,222

△25.4

報告セグメント計

398,098

25.5

特装車両事業および電子機器等

10,196

8.4

合計

408,294

25.0

 

(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。

2.金額は、販売価格によっております。

 

(b) 受注実績

四輪車用・二輪車用油圧緩衝器およびパワーステアリング製品を主とするAC(オートモーティブコンポーネンツ)事業、建設機械向け産業用油圧機器およびシステム製品を主とするHC(ハイドロリックコンポーネンツ)事業は、見込み生産を行っております。航空機用の離着陸装置、操舵装置、制御装置等を主とする航空機器事業についても、一部製品においても正式受注が納期間際であることから、その殆どが内示に基づく見込み生産となっております。

特装車両事業および電子機器等についても、同様にその殆どが内示に基づく見込み生産となっております。従って、受注高および受注残高を算出することは困難であることから、記載を省略しております。

 

(c) 販売実績

当連結会計年度(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日)における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(百万円)

前期比(%)

AC(オートモーティブコンポーネンツ)事業

232,846

17.9

HC(ハイドロリックコンポーネンツ)事業

141,572

20.7

航空機器事業

3,655

△5.2

報告セグメント計

378,074

18.6

特装車両事業および電子機器等

10,286

9.6

合計

388,360

18.4

 

(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。

2.主要な販売先(総販売実績に対する割合が10%以上)に該当するものは、ありません。

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、連結財務諸表規則第93条の規定によりIFRSに準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成に当たって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。
 なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針及び見積りは、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記事項 3.重要な会計方針 4.重要な会計上の見積り及び判断」に記載のとおりであります。

 

② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、新型コロナウイルスのワクチン接種進展や世界各国の経済活動再開による全般的な回復基調を受けて、当社製品の主要な需要先である自動車市場、建設機械市場は共に需要が回復し、このため、売上高は前連結会計年度比18.4%増加3,884億円セグメント利益は前連結会計年度比85.5%増加の247億円となりました。また、免震・制振用オイルダンパーの適合化が進み製品保証引当金の取崩しを行ったことや、円安進行による為替差益等により、営業利益は300億円となり、セグメント利益・営業利益ともに過去最高となりました。

 

新型コロナウイルス感染症はワクチン接種による収束の期待が高まっておりますが、変異株の出現による感染拡大が見られることや原材料価格の高騰、半導体の供給不足、コンテナ不足による物流混乱、ウクライナ情勢悪化等の下振れリスクも顕在化しており、翌連結会計年度以降も不透明な状況が続くものと思われます。

なお、不適合オイルダンパーの適合化につきましては、2022年3月末時点で約97%が完了、100%完了に向け引き続き適合化を進めてまいります。

当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2.事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

当社グループの運転資金需要のうち主なものは、鋼材等の原材料の購入費用のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、主に設備投資によるものであります。

当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、社債の発行および金融機関からの長期借入を基本としております。当連結会計年度末における借入金及びリース負債を含む有利子負債の残高は1,249億円となっております。

なお、資本増強による安定的な財務基盤への回帰と中長期の事業環境を見据えた設備投資及び研究開発に充当するため2021年6月28日を払込日とした第三者割当による総額125億円のA種優先株式を発行いたしました。

また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は521億円となっております。

 

経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、次のとおりであります。当社グループでは、3年間(2021年3月期~2023年3月期)の2020中期経営計画を策定しております。今般の外部環境を踏まえ、目標の見直しを行い、売上高4,100億円、セグメント利益265億円(セグメント利益率6.5%)、親会社所有者に帰属する持分比率37.0%を2023年3月期に達成することを目標としております。

2022年3月期の経営成績は、それぞれ売上高3,884億円、セグメント利益247億円(セグメント利益率6.4%)、親会社所有者に帰属する持分比率35.3%となっており、更なる業績向上に向けた努力を行って参ります。また、引き続きコンプライアンス遵守とガバナンス強化を経営の根幹に据えながら、経営資源の選択と集中による収益基盤の安定化と、当社を支える2大コア事業であるAC(オートモーティブコンポーネンツ)事業とHC(ハイドロリックコンポーネンツ)事業の成長戦略を確実に推進することで、2023年3月期の目標達成に向けてグループ会社総力を挙げて取り組んで参ります。

 

セグメントごとの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は「(1) 経営成績等の状況の概要」に記載のとおりです。

なお、2大コア事業であるAC(オートモーティブコンポーネンツ)事業とHC(ハイドロリックコンポーネンツ)事業の2021年度の目指す姿と基本戦略は、以下の通りです。

AC(オートモーティブコンポーネンツ)事業は、「既存事業とコア技術の深化によるコアサプライヤーとしての地位確立」を目指す姿とし、主要拠点集約及び再編による生産最適化・原価低減活動・市販事業の構造改革による「収益基盤の安定化」、コスト競争力をつけるための「革新的モノづくり」、独自技術の深化(EV化・ CASE・MaaSへの対応)による「高付加価値製品の創出」を基本戦略として取り組んでおります。

HC(ハイドロリックコンポーネンツ)事業は、「お客様に信頼され世界で採用され続けるメーカー」を目指す姿とし、システム対応可能な唯一のメーカーとして産業機械の高度化・電動化に合わせ電子制御・システム化を加速、省エネ・自動運転へ貢献するとともに原低モデル投入による市場競争力の向上による「原価低減・現調化活動推進」を基本戦略として取り組んでおります。

この他、航空機器事業については、2018年度に判明いたしました防衛装備品の不適切事項からお客様からの信頼を取り戻すべく、コンプライアンス強化・安全第一・品質経営のもと、引合いから納入までの一貫した仕組み作りに取り組んでおります。

特装車両事業については、国内ではミキサトップメーカーとして市場ニーズに資する高付加価値製品の開発による利益体質の強化、海外では新たなビジネスプランの策定による特装グローバル体制の基盤整備を基本戦略として取り組んでおります。

 

 

4 【経営上の重要な契約等】

(第三者割当による優先株式の発行)

当社は、2021年5月13日開催の当社取締役会において、株式会社みずほ銀行、株式会社日本政策投資銀行、明治安田生命保険相互会社、株式会社大垣共立銀行、株式会社七十七銀行、損害保険ジャパン株式会社、芙蓉総合リース株式会社及びみずほリース株式会社との間で株式引受契約を締結し、第三者割当の方法により総額125億円のA種優先株式を発行すること(以下「本第三者割当」といいます。)を決議いたしました。

なお、2021年6月28日に、本第三者割当に関する払込手続きは完了しております。

 

(連結子会社の吸収合併)

1.カヤバシステムマシナリー株式会社の吸収合併

当社は、2021年5月20日開催の取締役会において、2021年7月1日を効力発生日として、当社を存続会社、当社の完全子会社であるカヤバシステムマシナリー株式会社(以下、「KSM」といいます。)を消滅会社とする吸収合併(以下、「本合併」といいます。)を行う決議を行い、同取締役会決議に基づき、KSMとの間で、本合併に係る合併契約を締結いたしました。

(1) 本合併の目的

当社は、当社及び当社の子会社であるKSMによる免震・制振用オイルダンパーの検査工程等における不適切行為を受け、再発防止策としての「コンプライアンス経営を視野に入れたグループ再編」を推進し、不適切行為の原因とされた人財の固定化、グループガバナンス不備の解消を目指しているところです。
 このたび、免震・制振用オイルダンパーの適合化の進捗に一定の目途が付きつつあることから、再発防止策の総仕上げとして本合併を実施し、人財ローテーションの活性化、ガバナンス体制の強化、不正リスクの低減を図ります。

(2) 本合併の概要

 ① 本合併の日程

   合併契約締結日    :2021年5月20日

   合併期日(効力発生日):2021年7月1日

 ② 本合併の方法

   当社を存続会社とする吸収合併方式で、KSMは解散いたします。

 ③ 本合併に係る割当ての内容

   本合併は、当社の完全子会社との吸収合併のため、株式その他の金銭等の割当ては行いません。

(3) 引継資産・負債の状況

  当社は、KSMの資産及び負債、契約上の地位等の権利義務を、合併契約書に従い継承いたします。

(4) 吸収合併存続会社となる会社の概要

  商号   :KYB株式会社

  資本金の額:27,647百万円

  事業の内容:油圧緩衝器・油圧機器等の製造・販売ならびに各事業に関連するサービス業務等

 

2.KYBエンジニアリングアンドサービス株式会社の吸収合併

当社は、2021年11月5日開催の取締役会において、2022年1月1日を効力発生日として、当社を存続会社、当社の完全子会社であるKYBエンジニアリングアンドサービス株式会社(以下、「ES」といいます。)を消滅会社とする吸収合併(以下、「本合併」といいます。)を行う決議を行い、同取締役会決議に基づき、ESとの間で、本合併にかかる合併契約を締結いたしました。

(1) 本合併の目的

当社は、油圧機器の販売子会社であるESを合併することにより、営業力の強化を進め、収益力の向上を図り、また、当社の財務基盤の強化を目指します。

併せて、本合併により人財ローテーションの活性化、グループガバナンス体制の強化にも努めてまいります。

(2) 本合併の概要

① 本合併の日程

   合併契約締結日    :2021年11月5日

   合併期日(効力発生日):2022年1月1日

② 本合併の方法

  当社を存続会社とする吸収合併方式で、ESは解散いたします。

③ 本合併に係る割当ての内容

  本合併は、当社の完全子会社との吸収合併のため、株式その他の金銭等の割当ては行いません。

(3) 引継資産・負債の状況

当社は、ESの資産及び負債、契約上の地位等の権利義務を、合併契約書に従い継承いたします。

(4) 吸収合併存続会社となる会社の概要

  商号   :KYB株式会社

  資本金の額:27,647百万円

  事業の内容:油圧緩衝器・油圧機器等の製造・販売ならびに各事業に関連するサービス業務等

 

5 【研究開発活動】

(1) 目的

当社では、モノづくりを通して豊かな社会づくりに貢献する信頼のブランドを確立していくため、一昨年度よりスタートした2020中期経営計画の「取り戻そう信頼と誇り」をスローガンとして、KYBグループ一丸となり研究開発活動を今後も精力的に推進してまいります。

現行製品の性能向上はもとより、高機能化やシステム化への対応および軽量化や省エネルギー、CO2削減への貢献、環境負荷物質削減などを通して世界中の至る所で地域の人々の暮らしを支え、安心・安全・快適さを提供するための新製品開発と革新的なモノづくりに挑戦し続けています。また、グローバル化の加速に伴い、国際感覚を身につけた人財の育成やマネジメントシステムの構築も進め、グローバル生産・販売・技術の一体活動でイノベーションを起こすことによってKYBグループの新しい価値を創造し、企業価値の向上に繋げ、技術の持続的成長を目指します。

 

(2) 体制

当社では、基盤技術研究所と生産技術研究所を中核として、独創性に優れた先行技術の研究開発を行っています。

研究所では基礎研究や要素技術開発を、各事業の技術部門は新製品および性能向上や低コスト化など商品力向上のための開発を担うとともに、全社を横断して研究所と各事業技術部門が一体となったプロジェクト活動も推進しています。また、研究開発からモノづくりまでを無駄なく連続的に、スムーズかつタイムリーに実施していくために、長期的な環境変化とそれに伴う社会ニーズや顧客ニーズの調査、分析、予測に基づいた将来技術のあるべき姿とそこに向けた持続的成長戦略を、ロードマップとして明確に定め、活動を進めています。また、欧州技術者駐在員事務所(欧州テクニカルセンターと同敷地内)を活用し、自動車、油圧機器を問わず、欧州地区をはじめとする世界の最先端情報を収集し、技術トレンドの把握と社内の研究開発テーマへのブレークダウンを行っています。

工機センターでは、先進性に溢れた信頼性の高い設備や金型の内製化に取り組んでおり、生産技術研究所で開発された新しい工法や各工場で培われたノウハウの具現化を推進しています。DX推進部をはじめとした各部門でAIやIoTなどのデジタル技術の全社的推進を行っています。

一方で、従来からの研究開発および製品化に向けた体制に加え、新しい時代に対応するための取組みも進めております。

まず、持続的成長のための商品開発として、EV化や自動化に対応すべく当社のコア技術である振動制御・パワー制御と電子制御、センサ、電動機・インバータ等の技術を高度に融合させ、EV、建機、産業用車両の安全・快適性能の追求、エネルギー消費低減、自動運転へ貢献する製品の開発を進めております。また収益力強化としてShip’30活動としてデジタル技術を軸にしたKYB生産方式の追究と進化による次世代革新工場を目指し、生産工程・設備管理革新のためのデジタル技術やAI技術の研究開発も進めております。

製品開発や新サービスの展開、生産工程・設備管理革新により、今まで以上にお客様に安心してお使いいただける製品のご提供を目指していきます。

当社グループの関係会社は、主に自動車機器・油圧機器・電子機器の製造販売および製品の改良開発を行っています。そして、課題の解決にあたっては、当社の研究所をはじめとする機能部門や、各事業の技術・生産・品質部門が支援、協業する体制をとっています。

製品の高機能化やシステム化におきましては、当社独自の取組みは勿論のこと、お客様あるいは関連機器サプライヤーとの共同研究開発を推進するとともに、効率的な研究開発推進のために産学交流による最先端技術開発にも積極的に取り組んでいます。また、昨今、製品機能の高度化・複雑化に対応すると共に、開発効率の向上を図るため、全社的にモデルベース開発(MBD)の推進に取り組んでいます。これにより、開発期間の短縮と共にお客様からのニーズに素早く対応し、ご高評をいただけるように努めていきます。

 

(3) 成果

当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発活動の金額は5,767百万円であります。

① AC(オートモーティブコンポーネンツ)事業

四輪車用の油圧緩衝器では、極微低速域における作動時の摩擦力をコントロールするProsmooth™が、トヨタ自動車株式会社様のカローラクロスやノア・ヴォクシー、その他多くの車両に採用が拡大しており、お客様が求める乗り心地及び操縦安定性の向上に大きく貢献しております。また、比例ソレノイドを搭載した減衰力調整式ショックアブソーバが、Lexus LSへの採用に続いてLexus ESに採用されました。減衰力調整バルブの改良(連結子会社である株式会社タカコと共同開発による内製)により圧倒的な静粛性と乗り心地及び操縦安定性の高次元での両立を実現し、また体格でも競合比最小で車両への搭載性に優れます。本製品は、日刊工業新聞社主催の2021年 超モノづくり大賞のモビリティー関連部品賞を受賞いたしました。自動運転の普及や、GPS・VICS(道路交通情報通信システム)などの自動車が活用できる情報が増える中、静粛性と高い制御応答性を兼ね備えた減衰力調整式ショックアブソーバなどの製品が重宝されると考えております。

欧州テクニカルセンターでは、減衰力調整式ショックアブソーバを制御ソフトウェアを含めたシステムで開発し、お客様に供給しており、電動化・自動化に則した制御性の高いシステムの開発活動を推進しております。また、ショックアブソーバのストロークエンドでの衝撃を油圧で吸収することができるDHS(Double Hydraulic Stop)につきましては、Stellantis様の新たな車両に採用され高い評価を頂いており、採用車種が益々拡大しております。同技術は、EV化による車重増の影響(乗り心地やボデー強度)を緩和できるアイテムとして今後更なる拡販が期待されます。欧州顧客のニーズを把握しながら新構造アイテムの開発にも着手し、日本と共有しながらグローバル一体で開発活動を行っております。

二輪車用の油圧緩衝器でも、2021年にヤマハ発動機株式会社様のモデルに採用された電子制御式サスペンションが、ボンバルディアグループ社様のスノーモービルの2022年度モデルに採用されました。当社独自開発の制御システムと新開発サスペンションを組み合わせた新システムをお客様と一体で商品化し、2022 Revolutionary Advanced Design Awardを獲得しました。今後、電動パワーステアリングの技術を融合した新用途への製品展開を目指しています。

四輪車用電動パワーステアリング機器では、連結子会社であるKYBトロンデュール株式会社で生産するコントローラ一体型モータ(MCU)を採用した製品が世界シェア№1のポラリス社様のオフロード車両(RZR Pro R, RZR Turbo R)向けに量産提供を開始しました。また、日立建機株式会社様の“EH5000AC-3”をベースとした自律走行ダンプトラックにも内製MCUを使用したステアリングアクチュエータが採用されており、高い性能、信頼性、制御性をご評価いただいております。今後、要求が高まる自動運転対応については、機能失陥後も作動が継続可能な冗長機能を有したEPS、アクチュエータへのお問合せや引き合いが増えており、更なる先進技術の要求に応えるべく開発に力を入れています。

四輪用トランスミッション用オイルポンプ製品では、当社初であるAT用ベーンポンプをマツダ株式会社様の次世代車用に開発し量産化いたしました。AT専用に新規設計を行い、小型・大容量を実現し、お客様の目指す次世代車に求められる高いレベルの静粛性、燃費性能、レスポンスの向上に貢献しています。搭載車種はCX-60をはじめ、ラージ商品群に搭載されていきます。今後、同技術を冷却・潤滑に活用し、e-AxleなどEV基幹部品へ展開して参ります。※AT(自動変速機:Automatic Transmissionの略)

自動車のEV化・自動化に際し、電子制御を始めとしたシステム対応を進めつつ、一方で自社製品の作動状況(情報)を活用する道路モニタリングシステムの開発も進めており、CASE/MaaSに向けて新用途・新商品開発を目指しています。

当セグメントにおける研究開発費の金額は3,755百万円であります。

② HC(ハイドロリックコンポーネンツ)事業

建設機械向け油圧機器では、機体の自動化・情報化施工のトレンドを背景に電子制御化ニーズが高まっており、これに対応する電子制御化油圧機器の開発、ラインアップ拡大を継続して進めています。マイニングダンプトラック向けではサスペンションシリンダ、ホイストシリンダの開発を完了、量産を開始、日立建機株式会社様にご採用頂いています。またIoTを活用した状態監視製品として開発中のシリンダ油漏れ検知システムは、原理開発を完了し製品化へ向けた最終評価段階へ移行しました。油漏れによる機体停止を事前に予知することでメンテナンス時期を最適化し、ライフサイクルコストを低減、機体メーカ様のメンテナンス事業に貢献します。ミニショベル向けでは、ロードセンシングシステム用ポンプ・バルブのシリーズ拡大とモデルチェンジ開発を引続き進めており、電子制御化ニーズにも対応したラインナップ拡大を順次図って参ります。農業機械用としては2017年にクローラキャリア用で量産を開始したタンデムポンプPSVH2-28の拡販量産を開始、更に電子制御化開発を進めており、現在無人走行車両での搭載テストを実施中、製品化に向け活動を継続中です。

舞台装置の製品に関しては、過去に納めた舞台装置の性能維持または性能向上を目的とした制御機器の後継機開発を実施しております。

鉄道用製品としては、新幹線向けに量産中のセミアクティブサスペンションシステムの在来線特急他への普及拡大に向けたモデルとして新たに次世代普及型サスペンション(DTS:デジタルチューンドサスペンション)の開発に着手、車両の乗り心地・安全・安心の更なる向上に向け、鉄道用サスペンション機器のラインナップ拡大を図っていきます。

当セグメントにおける研究開発費の金額は1,768百万円であります。

③ 航空機器事業

航空機器事業は、防衛省および民間航空機向けの製品開発を実施しておりますが、事業ポートフォリオの全面的な再検討の結果、経営資源の選択と集中による企業競争力強化を図るべく、航空機器事業から撤退することを基本方針として決定し、2022年2月9日に公表いたしました。今後修理を含めたすべての事業を段階的に終了させる予定です。

当セグメントにおける研究開発費の金額は97百万円であります。

④ 特装車両事業および電子機器等

特装車両事業は、環境対応型(省エネ・低騒音・排ガス削減)電子制御ミキサ車(eミキサⅢ)を開発中で、機器のメンテナンス時期や現在の車両の状況を通知できる表示機を搭載する予定です。更に、ユーザー様のニーズにお応えするために、軽量化ミキサ、安全設計ミキサの開発に注力していきます。

当セグメントにおける研究開発費の金額は147百万円であります。