【要約中間連結財務諸表注記】
1.報告企業
カヤバ株式会社(以下、「当社」)は、日本に所在する株式会社です。当社及び子会社(以下、「当社グループ」)の主な事業内容は、油圧緩衝器・油圧機器の製造・販売並びに各事業に関連するサービス業務等を行っております。
2.作成の基礎
当社グループの要約中間連結財務諸表は、連結財務諸表規則第1条の2第2号「指定国際会計基準特定会社」の要件をすべて満たすことから、同第312条の規定によりIAS第34号に準拠して作成しています。
要約中間連結財務諸表は、年次連結財務諸表で要求されている全ての情報が含まれていないため、前連結会計年度の当社グループの連結財務諸表と併せて利用されるべきものであります。
当社グループの2025年9月30日に終了する要約中間連結財務諸表は、2025年11月13日に当社代表取締役社長執行役員兼CEO 川瀬正裕及び代表取締役副社長執行役員兼CFO 齋藤考によって承認されております。
要約中間連結財務諸表は、公正価値で測定する金融商品等を除き、取得原価を基礎として測定しています。
要約中間連結財務諸表の表示通貨は、当社の機能通貨である日本円であり、百万円未満を四捨五入しています。
3.重要性がある会計方針
当社グループの要約中間連結財務諸表において適用する重要性がある会計方針は、前連結会計年度の連結財務諸表において適用した会計方針と同一であります。
なお、当中間連結会計期間の法人所得税費用は、見積平均年次実効税率を基に算定しています。
4.重要な会計上の見積り及び判断
要約中間連結財務諸表の作成において、経営者は、会計方針の適用並びに資産、負債、収益及び費用の金額に影響を及ぼす判断、見積り及び仮定の設定を行うことが義務付けられています。実際の業績は、これらの見積りとは異なる場合があります。
見積り及びその基礎となる仮定は継続して見直されます。会計上の見積りの変更による影響は、その見積りを変更した会計期間及び影響を受ける将来の会計期間において認識されます。
本要約中間連結財務諸表の金額に重要な影響を与える見積り及び判断は、前連結会計年度に係る連結財務諸表と同様であります。
5.セグメント情報
当社グループの事業セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。
当社は、製品・サービス別に事業本部又は事業部を置き、各事業本部又は事業部は、取り扱う製品・サービスについて国内及び海外の包括的な戦略を立案し、事業活動を展開しておりますので、事業セグメントは「AC(オートモーティブコンポーネンツ)事業」、「HC(ハイドロリックコンポーネンツ)事業」、「航空機器事業」、「特装車両事業」及びそのいずれにも属さない「その他」によって区分しております。
このうち、「特装車両事業」及び「その他」については、報告セグメントにおける量的基準等を勘案した結果、「その他」に含めて開示しております。したがって、当社グループは、「AC事業」、「HC事業」及び「航空機器事業」の3つを報告セグメントとしております。
「AC事業」は、四輪車用・二輪車用油圧緩衝器及びベーンポンプ・パワーステアリング製品を主とする四輪車用油圧機器等を生産しております。「HC事業」は、建設機械向けを主とする産業用油圧機器、舞台機構、艦艇機器、免制振装置等を生産しております。「航空機器事業」は、航空機用の離着陸装置、操舵装置、制御装置等を生産しております。
なお、各セグメントにおける主要製品は、下記のとおりであります。
報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、注記「3.重要性がある会計方針」における記載と同一であります。
報告セグメントの損益は、売上高から売上原価、販売費及び一般管理費を控除して算出しております。
セグメント間の内部売上高及び振替高は市場実勢価格に基づいております。
前中間連結会計期間(自 2024年4月1日 至 2024年9月30日)
(注) 1.「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない特装車両事業及びその他を含んでおります。
2.セグメント損益の調整額3百万円は、セグメント間取引消去であります。
当中間連結会計期間(自 2025年4月1日 至 2025年9月30日)
(注) 1.「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない特装車両事業及びその他を含んでおります。
2.セグメント損益の調整額2百万円は、セグメント間取引消去であります。
6.企業結合
当社は、2024年11月11日開催の取締役会において、知多鋼業株式会社の普通株式を、金融商品取引法に基づく公開買付け(以下「本公開買付け」といいます。)により取得することを決議いたしました。本決議に基づき、本公開買付けを実施した結果、2025年4月1日に知多鋼業株式会社の普通株式の83.88%を取得しました。また、本公開買付けの成立後、当社が知多鋼業株式会社の普通株式の全てを所有することを目的として、2025年5月12日に株式売渡請求によるスクイーズアウト手続を実施しました。その結果、本公開買付け前に当社が保有していた知多鋼業株式会社の普通株式11.51%を加え、知多鋼業株式会社は当社の完全子会社となりました。
(1)被取得企業の名称及び事業の内容
(2)支配獲得日
2025年4月1日
(3)企業結合を行った主な理由
当社は、当社グループ及び知多鋼業株式会社グループの一層の事業拡大及びサプライチェーンの安定化を図っていくためには、本公開買付けを通じて、知多鋼業株式会社を当社の完全子会社化することで、知多鋼業株式会社との資本関係を更に強化し、これまで以上の一体化した経営を行うことにより、協業体制の構築や事業成長への経営資源の集中、人材を含めた経営資源・ノウハウの共有化、意思決定の迅速化・簡素化を図ることが重要であると認識しております。本取引において想定している具体的なシナジー効果は以下のとおりです。
①両社グループの相互連携によるサプライチェーン強靭化
②ノウハウの共有化によるコスト低減・品質向上
③両社グループの相互連携による製品企画・開発
④人材やガバナンスの観点からの知多鋼業株式会社グループにおける体制強化
⑤当社及び知多鋼業株式会社の意思決定の迅速化・簡素化
(4)取得対価の公正価値
当社が、取得日以前に保有していた11.51%の資本持分を取得日の公正価値で再測定した結果、当該企業結合により段階取得に係る差益を認識しています。この利益を、要約中間連結包括利益計算書上の「その他の包括利益を通じて測定する金融資産の公正価値の純変動」にて10百万円含めています。
(5)主要な取得関連費用の内訳及び金額
アドバイザリーに対する報酬・手数料等 341百万円
このうち当年度発生分については、要約中間連結損益計算書の「販売費及び一般管理費」に28百万円計上しています。
(6)企業結合日に受け入れた資産及び引き受けた負債の額並びにその主な内訳
企業結合日における認識可能な資産及び引き受けた負債の内容を精査中であり、当該取得価額の取得資産及び引き受けた負債への配分が完了していないことから、現時点で入手しうる情報に基づいた暫定的な金額となります。本株式取得により生じた負ののれん発生益6,148百万円は、取得した純資産の公正価値が取得対価を上回っていたため発生しており、要約中間連結損益計算書の「その他の収益」に計上しております。
(7)子会社の取得による支出
現金による取得対価のうち、公開買付けによる取得対価16,221百万円を前連結会計年度の連結キャッシュ・フロー計算書において投資活動によるキャッシュ・フローに含めております。株式売渡請求による取得対価799百万円は、当中間連結会計期間の同キャッシュ・フローに600百万円を含めておりますが、199百万円は当中間連結会計期間末日以降に支払いを行う予定です。
(8)非支配持分の取得に伴う親会社の所有持分の変動
知多鋼業株式会社が当社の完全子会社になったことにより、当社グループが保有するKYB CHITA Manufacturing Europe s.r.o.(以下、KCME)への議決権比率が70.0%から100.0%に増加しております。知多鋼業株式会社が保有していたKCMEの持分相当額と、追加取得に際して減少した非支配持分の帳簿価額1,140百万円を相殺しております。
7.有形固定資産、のれん及び無形資産
有形固定資産、のれん及び無形資産の帳簿価額の増減は、以下のとおりです。
8.引当金
引当金の内訳は、以下のとおりです。
(注)1.製品保証引当金については、製品の品質保証費用の支払に備えるため、過去の発生実績に基づく連結会計年度の売上高に対応する発生見込額に、発生した品質保証費用の実状を考慮した保証見込額を加えて計上しており、当該製品保証引当金の当中間連結会計期間の残高は、3,246百万円(前連結会計年度3,673百万円)であります。
(注)2.2019年3月期において、当社及び当社の子会社であったカヤバシステムマシナリー株式会社(当該子会社は2021年7月1日をもって当社を存続会社とした吸収合併により解散しております)にて、製造・販売してきた免震・制振用オイルダンパーの一部について、性能検査記録データの書き換え行為により、大臣認定の性能評価基準に適合していない、または、お客様の基準値を外れた製品(以下、「不適合品」といいます。)を建築物に取り付けていた事実が判明いたしました。
当中間連結会計期間においては、2025年9月30日時点で交換が未完了の不適合品及び性能不明品(性能検査記録のデータ書き換え有無が確認できないもの)の全数(免震用オイルダンパー52本、制振用オイルダンパー12本の合計64本)を対象として、交換用免震・制振用オイルダンパーの交換工事に要する費用及び営業補償等を製品保証引当金に計上しており、当該製品保証引当金の当中間連結会計期間の残高は、1,631百万円(前連結会計年度1,962百万円)であります。
(注)3.その他には、訴訟や補償などの支払に備えた引当金が含まれておりますが、当社及び当社子会社の立場が著しく不利になる可能性があるため、IAS第37号第92項に従い個別に記載しておりません。
9.配当金
前中間連結会計期間及び当中間連結会計期間における配当金支払額は、以下のとおりです。
前中間連結会計期間(自 2024年4月1日 至 2024年9月30日)
(1) 配当金支払額
(注)2024年12月3日付で普通株式1株につき2株の割合で株式分割を行っております。「1株当たり配当額」については、当該株式分割前の金額を記載しております。
(注)2024年12月3日付で普通株式1株につき2株の割合で株式分割を行っております。「1株当たり配当額」については、当該株式分割前の金額を記載しております。
当中間連結会計期間(自 2025年4月1日 至 2025年9月30日)
(1) 配当金支払額
(注)配当金の総額には、連結子会社が保有する当社普通株式に対する配当金44百万円が含まれております。
(注)配当金の総額には、連結子会社が保有する当社普通株式に対する配当金56百万円が含まれております。
10.売上高
当社グループの事業は、AC(オートモーティブコンポーネンツ)事業、HC(ハイドロリックコンポーネンツ)事業、航空機器事業及びその他により構成されており、当社グループでは、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものです。
当社グループでは、これらの事業を通じて得られる収益を売上高として表示しています。また、売上高は主要な製品別に分解しています。これらを分解した売上高と注記「5.セグメント情報」で記載しているセグメント別の売上高との関連は、以下のとおりです。
(注)金額は、外部顧客への売上高で表示しています。
11.1株当たり利益
基本的及び希薄化後1株当たり中間利益の算定上の基礎は、以下のとおりです。
(注)2024年12月3日付で普通株式1株につき2株の割合で株式分割を行っております。前連結会計年度の期首に当該株式分割が行われたと仮定して、基本的及び希薄化後1株当たり中間利益を算定しております。
12.金融商品
公正価値で測定される金融商品について、測定に使用したインプットの観察可能性及び重要性に応じた公正価値測定額を、レベル1からレベル3まで分類しております。
レベル1:同一の資産又は負債の活発な市場における相場価格
レベル2:レベル1以外の直接又は間接的に観察可能なインプットを使用して測定した公正価値
レベル3:観察不能なインプットを含む評価技法から算出された公正価値
前連結会計年度(2025年3月31日)
当中間連結会計期間(2025年9月30日)
公正価値ヒエラルキーのレベル間での振替は、振替を生じさせた事象又は状況の変化が生じた日に認識することとしております。なお、前連結会計年度及び当中間連結会計期間において、上記のレベル間での振替はありません。
公正価値ヒエラルキーのレベル2及びレベル3に区分される公正価値評価の方法は、以下の評価技法を用いて算定しております。
レベル2に区分される会員権については、活発でない市場における同一資産を基に評価しており、事後の公正価値の変動をその他の包括利益として計上しております。また、デリバティブの公正価値については、取引先金融機関等から提示された価格等に基づき測定しております。
レベル3に区分される非上場株式及び出資金については、類似企業比較法等に基づいて測定しております。
前連結会計年度及び当中間連結会計期間において、レベル3に分類される金融商品の重要な増減はありません。
償却原価で測定される金融資産及び金融負債の公正価値は帳簿価額と近似しております。
13.資本金及びその他の資本項目
当社は、2024年11月11日開催の取締役会決議に基づき、2024年12月3日から2025年11月28日を取得期間として自己株式の取得を行っております。これにより、当中間連結会計期間において自己株式が3,291千株、10,773百万円増加しております。
14.偶発負債
建築物用免震・制振用オイルダンパーの検査工程等における不適切行為に関連して訴訟を提起されている案件もありますが、当社の立場が著しく不利な立場になる可能性があるため、IAS第37号第92項に従い、個別に記載しておりません。
なお、本件の詳細については、注記「8.引当金」に記載のとおりです。
15.後発事象
該当事項はありません。