当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、経営の基本方針として「ビジョン・ミッション・バリュー」及び「企業スローガン」を掲げており、環境・社会・経済の持続可能性に配慮したサステナビリティ経営を実践し、全てのステークホルダーとともに、質的成長をめざしてまいります。
また、倫理規定を制定し、守るべき法令や社会ルールについて、国内・海外子会社を含めたプレス工業グループ社員への周知徹底を図っております。
<ビジョン> (目指す姿・ありたい姿)
「私たちだからできる」と誇れる仕事を通して
世の中になくてはならない存在として
全てのステークホルダーと共に成長し続けます
<ミッション> (社会に約束すること、存在意義)
社会と共生、共鳴し
ものづくりを通して
人、車、機械を支える力であり続けます
<バリュー> (価値観)・・・ビジョン、ミッションに向かって進むための行動規範
■ 安心・安全・コンプライアンス
安心・安全・コンプライアンスは私たちの行動の基本で、全てのステークホルダーに対して担う責任と誇りです
■ 誠実・努力
私たちのビジネスの中心は人です
誠実さと地道な努力によって培われる信頼を、私たちは財産とします
■ やりぬく力
私たちは「なんとかものにする」覚悟を持って行動をおこし、やりとげます
■ 創造力
私たちは「まずやってみる」好奇心と探究心で現状に問いを立て、
未来を創造することを楽しみます
■ 多様性
私たちは自分、そして仲間の個性と自由な発想を尊重し、協働します
<企業スローガン>
製造の先の創造へ。
(2)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
世界経済は、流動的な米国の関税政策、地政学リスク等による減速感があるものの、各国の政策等により、全体としては緩やかな成長が見込まれております。自動車業界においては、EV化減速とパワートレイン多様化、企業再編の活発化、人手不足問題に加え、足下では、中東情勢によるエネルギーコスト高騰、物流混乱等が発生し、先行き不透明な事業環境が継続しております。
2024年度よりスタートした5か年中期経営計画
では、不確実で変化が激しい時代においても、なくてはならない存在として成長し続けるための成長戦略を策定いたしました。基本方針に「質を追求し、プレゼンスを高める」を掲げ、3つの骨子①コア事業における攻めと挑戦、②電動化に向けたコア商品の進化、③サステナビリティ経営の推進、に基づき、着実に取組みを進めております。事業環境の変化をチャンスと捉え、様々な経営課題に挑み、企業価値の向上と社会課題解決への貢献を目指します。
① コア事業における攻めと挑戦
自動車関連事業では、主要取引先の中計戦略と連携した取組みを進めております。ボリューム拡大に向けた取組みでは、国内各工場の生産能力増強に加え、米国拠点に新工場を設立し、北米現地生産化への対応も行います。また、国内商用車メーカー再編による変化は成長機会と捉え、当社の強みである技術開発・提案力を武器に、商権維持と事業拡大を図ります。
建設機械関連事業においては、顧客のモデルチェンジをターゲットに、キャビン商品のフルラインナップ化による事業拡大を図ります。狙い目としては、油圧ショベル用ミニ/小型キャビン、ホイールローダー、農機・産機キャビン等、地政学リスクの高まりや米国の関税政策を背景としたメーカー各社の調達戦略変化を機に、受注拡大・付加価値拡大に取り組んでおります。当社の開発力を結集したオリジナルキャビンは高評価を得ており、次期モデルへの新たな引合いもいただいております。
事業拡大に向けた「技術開発・提案力とものづくり力の追求」では、「要素技術の絶対的なプレゼンスの向上」「プレス機械の刷新、生産工順に応じた最適配置及び生産ラインの再編、一新」「DX強化に向けた革新」を柱とし、様々な取組みを進めております。自動化推進の一環として協働ロボット導入検討を進めており、人とロボットの協力による安全性と生産性の両立、人手不足解消を図ります。また、宇都宮工場では、少量多品種のフレーム部品生産への対応として、穴あけ・外形カット~ロール成形/プレス成形~ショットブラスト~塗装までのフレキシブルな一貫生産ラインを新たに構築しました。ショットブラスト設備も新設し、一貫生産ライン内に組込み、商品性向上を図っております。AI・IoT等のDXを活用した予知保全も進んでおり、革新的な生産性向上を実現してまいります。
② 電動化に向けたコア商品の進化
電動化スピードは地域別にバラつきが出ており、ICE車を含めた全方位戦略にて対応してまいります。コア商品で高いシェアを誇る当社は、現行の生産設備を活用した電動車用商品の生産が可能であり、強みを活かして事業環境の変化に対応してまいります。電動車用コア商品の開発では、バッテリー搭載を考慮したフレーム多機能化やEV用のアクスル開発を推進しており、タイでは量産中のEV専用アクスルをさらにレベルアップさせるべく開発を進めております。
電動車専用商品に対しては、車両構造の変化により必要となるバッテリー保護部品や衝撃吸収製品を開発しております。EV化が先行する欧州拠点においては、すでに受注・量産開始しており、新たな引合いもいただいております。実績から得た知見と新規開発技術を活かし、将来的な国内での法規改正を見据えた受注活動を展開してまいります。
③ サステナビリティ経営の推進
当社グループは2022年に長期視点で取り組むべき重要課題(マテリアリティ)を特定し、サステナビリティ経営を推進しております。2024年度には、重要課題(マテリアリティ)について、それぞれにおける目指す姿、ありたい姿を整理、明確化し、これらを実現するためのKPIを設定いたしました。各KPIの達成に向け、重要課題(マテリアリティ)の活動項目に取り組み、持続可能な社会の実現に向けて、企業価値の向上を目指します。
「人材の多様性と活性化」は、当社グループの将来成長を支える重要な取組みと位置づけ、「やりぬく」「創造力」「多様性」「安心・安全」をキーワードとした人的資本戦略の各施策に取り組んでおります。
中でも、当社グループは「やりぬく」を重視しており、当社文化として根付かせるべく、やりぬく力醸成に特化した研修を展開中です。2025年度は、従業員のやりがい、満足度を把握するために、従業員エンゲージメントサーベイを実施いたしました。課題を特定し、人的資本戦略と連動させることで、組織の活性化につなげてまいります。人権への取組みは、人権方針に基づき推進しており、人権デューデリジェンスを順次展開しております。
「地球環境・社会への貢献」では、環境方針に基づき、気候変動問題への対応、生物多様性の保全や水リスクへの対応、資源循環や地域社会との共生などの重点取組事項を推進しております。気候変動問題への対応では、連結ベースでスコープ1、2、3の目標値を設定し、2050年カーボンニュートラル実現を目指して取り組んでおります。省エネルギー、生産効率向上のほか、エネルギー使用量見える化やグリーン電力の導入拡大等、施策を積み上げ、グループ全体で2030年の中間目標達成を目指します。
生物多様性の保全に向けた取組みでは、生態系調査を国内各工場で実施し、保全活動を開始しております。地球環境を大切にし、社会と共生することで、持続可能で豊かな社会の発展に貢献してまいります。
「コーポレートガバナンスの強化」では、ステークホルダーエンゲージメントの更なる充実を図るため、CFO傘下にIR専門組織を設置いたしました。IRチームと連携し、情報開示と対話の充実を図ります。リスクマネジメントの取組みも強化しており、変化の激しい事業環境において、安定的な事業継続と更なる企業価値の向上に向け、掲げた取組みを推進してまいります。
なお、資本政策に関する目標値として、総還元性向60%以上を掲げており、本中計期間は、1株当たり年間配当金を32円以上とし、DOE3.0%超を目指します。
(3)今後の見通し
2027年3月期の業績予想につきましては、直近の顧客生産情報に基づき計画しており、国内の自動車・建機向け需要は堅調に推移するものの、タイにおけるピックアップトラック生産の回復遅れが大きく影響する見込みであります。また、中東情勢による影響については、得意先の生産台数情報や原材料価格の上昇等、現時点で把握可能な範囲において業績予想に織り込んでおります。
連結業績予想は売上高1,900億円(前年同期比6.0%減)、営業利益114億円(前年同期比15.6%減)、経常利益115億円(前年同期比18.0%減)、親会社株主に帰属する当期純利益70億円(前年同期比17.4%減)となります。
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)サステナビリティ推進体制及びガバナンスの状況
当社グループは、「プレス工業グループ サステナビリティ基本方針」のもと、社会から信頼され、全てのステークホルダーと共に中長期的に成長し続けるため、サステナビリティ経営に取り組んでおります。
|
プレス工業グループ サステナビリティ基本方針 プレス工業グループは、「ビジョン・ミッション・バリュー」のもと、持続可能な社会の実現に向けESG課題に積極的に取組み、中長期的な企業価値の向上を目指します。 |
2022年5月に、経済的価値と社会的価値の両立の観点から、当社グループとして中長期視点で取り組むべきサステナビリティに関する4つの重要課題(マテリアリティ)と21の活動項目を策定し、2025年4月に、マテリアリティの目指す姿・ありたい姿に向けたKPIを設定して、取組を推進しております。
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マテリアリティ |
目指す姿・ありたい姿 |
活動項目 |
マテリアリティKPI |
25年度実績 |
|
Ⅰ.コーポレートガバナンスの強化 |
・透明・公正かつ迅速・果断な意思決定を行うための体制・仕組みが確立されている。 ・変化する時代に合わせ、常にガバナンスを見直し強化する体制・仕組みが構築されている。 ・事業存続を揺るがすあらゆるリスクを極小化している。 ・個人と会社が高い倫理感を持って行動している。 |
①コーポレートガバナンスの強化 ②コンプライアンスの維持・強化 ③事業継続体制の強化 ④情報セキュリティの強化 ⑤ステークホルダーエンゲージメント ⑥知的財産権の適正な管理 |
・重大コンプライアンス |
0件 |
|
・情報セキュリティ重大 |
0件 |
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|
・IR・SR活動計画実施率:100% |
100% |
|||
|
・知的財産の無断利用・ |
0件 |
|||
|
Ⅱ.人材の多様性と活性化 |
・多様なバックボーンと価値観を持つ人たちが、互いを尊重し、意見をぶつけ合い、新しい価値を生みだしている。 ・一人ひとりが「自ら考え、行動し、やりぬく」経験を重ね、成長し続けている。 ・全員が安心していきいきと働き、活躍している。 |
⑦全員のやりぬく力と創造力の醸成 ⑧安心・安全な職場づくり ⑨働きやすい職場環境の整備 ⑩人権の尊重 ⑪ダイバーシティと機会均等の推進 |
・ |
スコア |
|
・休業災害・火災:0件 |
休業:3件 火災:3件 |
|||
|
・健康経営優良法人認定 |
2026 認定済 |
|||
|
・人権デューデリジェンスの確実な実施 |
実施済 |
|||
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Ⅲ.地球環境・社会への貢献 |
・事業活動による環境負荷を極小化し、地球の再生力の向上に貢献している。 ・社会と共生し、社会の課題解決に向けて積極的に取り組んでいる。 |
⑫気候変動問題への対応 ⑬環境負荷物質の適切な管理と削減 ⑭持続可能な資源の利用 ⑮責任ある廃棄・リサイクルの推進 ⑯生物多様性への配慮 ⑰地域社会との共生と貢献 |
・2050年までにCN実現: Scope1,2排出量 2025年:▲21%削減 2030年:▲41%削減 Scope3排出量 2030年:▲20%削減 (2019年度比) ・「プレス工業グループ環境方針」における重点取組事項の推進 |
Scope1,2 実績排出量 ▲18.0% 削減*3 |
|
マテリアリティ |
目指す姿・ありたい姿 |
活動項目 |
マテリアリティKPI |
25年度実績 |
|
Ⅳ.グループの[質]的な成長 |
・「ものづくりを通して人・車・機械を支える力」であり続ける。 ・時代の変化に柔軟に対応し、弛まぬ努力と挑戦を積み重ね、新しい価値を創造している。 ・全てのステークホルダーと信頼関係を築き、共に成長し続けている。 |
⑱製品の品質と安全性の確保 ⑲競争力の強化 ⑳コア商品の商権維持拡大 ㉑サプライチェーンマネジメント |
・有責(製造責任)の |
2件 |
|
・調達方針・CSRガイド ※⑲、⑳は中計活動進捗及び財務KPIで評価 |
実施済 |
*1:26年度KPIでは「従業員エンゲージメントスコア 2028年度 72.0(単独)」に変更。
*2:26年度KPIでは「健康経営優良法人認定継続(単独)」に変更。
*3:2025年度のScope1、2実績排出量は第三者検証前の暫定値です
これら重要課題と活動項目は、中長期の経営計画及び各年度方針に反映し、経営会議での審議を踏まえ、取締役会で決議しております。決議された方針や計画は、社内各部門、グループ会社、関係する社内各種委員会(環境、防災、安全、情報システム等)に展開され、活動内容及び重要案件については、都度経営会議及び取締役会へ附議・報告しております。
<サステナビリティ全般に対応するガバナンス体制図>
(2)リスク管理
サステナビリティ全般に関するリスク及び機会の管理については、「
(3)TCFD提言に基づく開示
① ガバナンス
当社グループは、気候変動問題への対応を経営上の重要課題と位置づけており、「環境方針」に基づき、取締役会の監督の下、積極的・能動的に取り組んでおります。気候変動をはじめとする環境問題全般については、生産部門担当役員及び人事・労務担当役員が主導する中央環境委員会(年4回開催)において管理・対応しており、CO2排出量削減目標設定から施策・実行までを強力に推進しております。中央環境委員会における活動内容は経営会議に開催の都度報告され、重要事項については必要に応じ経営会議及び取締役会にて審議・決定されております。
<気候変動問題に対応するガバナンス体制図>

② 戦略
当社グループは、気候変動が当社グループの事業活動に及ぼす影響度を評価するため、TCFD提言に基づくリスク・機会のシナリオ分析を実施しております。分析にあたっては、IPCC(気候変動に関する政府間パネル)が公表した4℃シナリオ・2℃以下シナリオ等を考慮しております。対応策については、現在取り組み状況や将来課題とすべき項目を踏まえ、当社グループの新たな価値創造に繋がるかという視点を加え、定義・評価しております。
<シナリオ分析 -リスクについて->
|
リスクの種類 |
事業インパクト |
指標 |
時間軸 |
影響度 |
対応策 |
|||
|
リスク |
移行 |
政策・ 法規制 |
・GHG排出に関する規制の強化 |
・EV/FCV対応遅延による事業機会の喪失 ・設備投資の増加 |
収益・支出・資産 |
中期~長期 |
大 |
・低炭素製品の開発提案 ・EV/FCV製品に最適化した製造プロセスへの転換検討 ・低炭素対応の製造ラインの構築 |
|
・カーボンプライシングメカニズム(炭素税等)の導入 |
・原材料・資材・エネルギー価格の高騰 |
収益・支出 |
短期~中期 |
大 |
・低炭素材の活用、製品軽量化の推進 ・省エネルギーの推進 |
|||
|
技術 |
・CN化に関する技術進歩に乗り遅れるリスク ・CN化に伴う顧客要請の強化 |
・新技術への対応遅れによる成長機会の喪失 |
収益 |
中期~長期 |
大 |
・CN化に対応した新素材・新工法の開発 ・得意先の開発計画に合わせた設計・製造提案 |
||
|
・部品・資材調達先の技術不適合 |
・サプライチェーン維持困難、競争力低下 |
支出 |
中期 |
中 |
・既存調達先への支援・促進 |
|||
|
市場 |
・原材料価格及びオペレーションコスト (製造コスト、管理コスト)の増加 |
・化石燃料及び再生可能エネルギーの高騰による製造コストの増加 |
支出 |
短期~中期 |
中 |
・最適エネルギーの選択検討 ・高効率設備、省エネ設備の導入 |
||
|
・低炭素鋼材へのシフトによる調達コストの増加 |
支出 |
中期~長期 |
中 |
・製品軽量化、材料節減の推進 ・代替原材料の適用検討 |
||||
|
評判 |
・環境対応の遅れによる、ステークホルダーからの評判悪化 |
・信頼失墜による企業価値の低下 |
支出・資産 |
中期~長期 |
大 |
・CNの着実な推進 ・ESG情報開示の充実化 |
||
|
物理的 |
急性 |
・異常気象の頻度上昇、激甚化 |
・操業停止/復旧コスト・従業員被災リスク・災害対策費用の増加(自社及びサプライチェーン) |
収益・支出・資産 |
短期~中期~長期 |
大 |
・BCPの強化・見直し |
|
|
慢性 |
・平均気温の上昇 |
・空調コスト等の経費増加 ・労働環境悪化による生産性の低下 ・水資源調達難化 |
収益・支出・資産 |
中期~長期 |
大 |
・省エネ設備・仕様への置き換え ・労働環境整備に関する投資の推進 ・節水、循環利用(リユース・リサイクル)の推進 |
||
<シナリオ分析 -機会について->
|
機会の種類 |
事業インパクト |
指標 |
時間軸 |
影響度 |
対応策 |
||
|
機会 |
リソースの 効率化 |
・製造・流通プロセスの効率化 |
・製造・物流コストの低下 |
支出 |
中期~長期 |
中 |
・最適生産方式(場所・設備・工法の見直し)の採用 |
|
・再生可能エネルギーの利用 |
・再生可能エネルギー普及によるエネルギーコストの低下 |
支出 |
中期~長期 |
大 |
・グリーンエネルギーの積極導入 |
||
|
製品および サービス |
・EV/FCV化の進展 |
・専用部品の新規受注・拡販機会の増加 |
収益 |
短期~中期 |
中 |
・EV/FCV化に対応した製品・技術開発 |
|
|
・既存製品の徹底的な低炭素化 |
・成長機会の拡大 |
収益・資産 |
中期~長期 |
大 |
・イノベーションの発揮による商品力の向上 ・競争力強化による参入障壁の構築 |
||
|
市場 |
・新規市場へのアクセス |
・環境貢献ビジネスへの新規参入に伴う新たな成長機会の獲得 |
収益 |
短期~中期 |
中 |
・環境商品の開発 |
|
|
・国土強靱化基本計画の推進 |
・インフラ整備に伴う建機・商用車需要の増加 |
収益 |
短期~中期~長期 |
大 |
・柔軟な生産・供給体制の確立 |
||
|
・災害・復旧対応車両需要の増加 |
収益 |
短期~中期~長期 |
大 |
||||
③ リスク管理
気候変動に関するリスク管理については、「
④ 指標及び目標
当社グループは、短期・中期・長期における排出量削減目標を以下のとおり設定しております。
|
指標 |
対象 |
基準年 |
基準 |
目標年 |
目標値 |
|
CO2 |
Scope1,2 (連結) |
2019年度 |
t-CO2 |
2025年度 |
2019年度比▲21%削減 86,900t-CO2 |
|
2030年度 |
2019年度比▲41%削減 64,900t-CO2 |
||||
|
2050年度 |
排出量ネットゼロ |
||||
|
Scope3 (連結) |
1,134,000
t-CO2 |
2030年度 |
2019年度比▲20%削減 907,200t-CO2 (削減対象:C1,3,5) |
||
|
2050年度 |
排出量ネットゼロ |
各削減目標の達成にあたっては、「やめる・直す・とめる・下げる・拾う・変える」の視点のもと、高効率設備の導入、生産工程の見直し、生産性向上、生産工法の改善、業務の効率化、太陽光発電をはじめとするグリーンエネルギーの活用等の諸施策を全社を挙げて推進し、カーボンニュートラルの実現を目指しております。
<参考>
・当社グループScope1・2及びScope3排出量の実績と目標値
※上記2025年度のScope1、2、3実績排出量は第三者検証前の暫定値です。
2025年度CO2排出量削減目標(Scope1・2)達成状況について
これまでCO₂排出量削減に向けて、生産現場における省エネ活動、生産設備の省エネ化や再生可能エネルギー由来の電力等への置換を推進してまいりました。グループ全体で積み上げた削減施策に計画的に取り組み、CO₂排出量の低減が進みました。
しかしながら一方で、需要増加により生産活動が高まり、エネルギー使用量増加に伴うCO₂排出量が増加したため、2025年度目標は未達となる見込みです。2030年度目標達成に向けては、これらの取組みをさらに加速するとともに、エネルギー使用量の可視化などによる省エネ施策の強化や、生産効率の向上を強化し、グループ全体で2050年度のカーボンニュートラル達成に向けて着実に推進してまいります。
・当社グループScope3排出量*1実績推移(単位:t-CO2)
|
カテゴリ |
カテゴリ概要 |
2019年度 |
2023年度 |
2024年度 |
|
|
1 |
購入した製品・サービス |
購入した原材料等の資源採掘、製造、輸送での排出 |
1,054,762 |
954,216 |
916,347 |
|
2 |
資本財 |
購入した有形固定資産の製造、輸送での排出 |
29,774 |
53,973 |
32,681 |
|
3 |
Scope1・2に含まれない燃料及び エネルギー関連活動 |
購入した化石燃料、電力の資源採掘、製造、輸送での排出 |
15,816 |
15,147 |
14,340 |
|
4 |
輸送、配送(上流) |
原材料購入時、製品出荷時等の輸送、配送での排出 |
21,009 |
22,510 |
16,531 |
|
5 |
事業から出る廃棄物 |
各拠点から排出した廃棄物の処理、輸送での排出 |
3,847 |
4,213 |
3,994 |
|
6 |
出張 |
従業員の出張に伴う排出 |
696 |
752 |
783 |
|
7 |
雇用者の通勤 |
雇用者の通勤に伴う排出 |
2,736 |
2,967 |
2,609 |
|
8 |
リース資産(上流) |
賃借しているリース資産の運用に伴う排出 |
414 |
700 |
896 |
|
9 |
輸送、配送(下流) |
販売した製品の最終消費者までの物流に伴う排出 |
- *2 |
- *2 |
- *2 |
|
10 |
販売した製品の加工 |
販売した製品の加工に伴う排出 |
- *2 |
- *2 |
- *2 |
|
11 |
販売した製品の使用 |
最終消費者による製品の使用に伴う排出 |
- *3 |
- *3 |
- *3 |
|
12 |
販売した製品の廃棄 |
最終消費者による製品の廃棄時の処理に伴う排出 |
5,016 |
4,639 |
7,643 |
|
13 |
リース資産(下流) |
賃貸しているリース資産の運用に伴う排出 |
- *2 |
- *2 |
- *2 |
|
14 |
フランチャイズ |
フランチャイズ加盟社における排出 |
- *2 |
- *2 |
- *2 |
|
15 |
投資 |
投資の運用に伴う排出 |
- *2 |
- *2 |
- *2 |
|
合計 |
|
|
|
||
*1:今後、算定精度の向上を目的とした算定方法や排出原単位の見直し及び算定の誤りが判明した場合は、算定結果を遡及して修正します。
*2:当社に該当する事業活動がないため、算定対象範囲から除外しています。
*3:当社が排出削減に影響力を及ぼすことが困難なため、算定対象範囲から除外しています。
(4)人的資本戦略
当社グループの人的資本戦略につきましては「
以下において、当社グループの事業その他に関するリスク要因と考えられ、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性がある主な事項を記載しております。なお、将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。
(1) 経済状況の変動
当社グループの主要製品は、自動車部品や建設機械用部品であり、当社グループの営業収入は、これらの製品を直接的及び間接的に供給している国や地域の経済状況の影響を受けるため、情報を収集・分析しその内容を年度計画や中期経営計画等の事業計画へ反映するよう努めております。しかし、日本・北米・欧州・アジアを含めて、当社グループの主要市場における景気後退や、それに伴う予測を超えた需要減少は、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(2) 海外事業環境の変動
当社グループは、日本・北米・欧州・アジアで生産及び販売活動を展開しており、海外事業において以下のリスクが発生した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
・政治的または経済的に不安定な事象や、戦争、テロ、過激なデモ、暴動、ストライキ等の社会的な混乱
・法律、規則や税制の予期しない変更
・労働争議、人件費の急激な上昇、人材確保や採用の難化
・大規模な自然災害や感染症、伝染病
・合弁事業における経営方針、経営環境などの変化
(3) 為替レートの変動
当社グループの海外関係会社の財務諸表は、現地通貨で表示されており、連結財務諸表の作成のために円換算されております。そのため、為替レートの変動により当社グループの経営成績及び財政状態へ悪影響を及ぼす可能性があります。
(4) 人材の確保・育成
当社グループは、業界における競争力の維持・向上及びグローバルな事業活動の強化を目指し、高度な専門技能を有する人材やマネジメント能力に優れた人材の継続的な確保・育成が、極めて重要な課題と認識しております。このため、中期経営計画において人材の多様性と活性化を重点施策として掲げ、積極的に推進しています。しかし、当社グループにおける人材確保・育成の計画が遅れた場合には、当社グループの将来的な事業展開に影響を及ぼす可能性があります。
(5) 技術・製品開発
当社グループを取り巻く事業環境は、企業再編が進み、グローバル競争の激化、電動化に向けた開発の本格化など、大きく変化しようとしています。このため、事業環境の変化をチャンスと捉えて、中期経営計画において①コア事業における攻めと挑戦、②電動化に向けたコア商品の進化を掲げ、技術革新や新製品開発に経営資源を投入しております。しかし、市場ニーズや顧客ニーズの変化への対応が結果として不十分であったり、実現時期がタイムリーでなかったりした場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(6) 気候変動
当社グループは、気候変動リスクへの対応を経営上の重要課題として位置付けており、2050年度カーボンニュートラル実現を目指し、CO₂排出量(Scope1, 2※)を2030年度までに2019年度基準で41.0%削減する中間目標を設定、その達成に向けた取組を進めております。具体的には、省エネ活動の徹底(待機電力削減等)、高効率設備への更新、生産ラインの再編及び再生可能エネルギーの導入を加速させます。また、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)に沿ったシナリオ分析を実施し、気候変動に伴うリスクと機会を明確化しており、そのリスクへの対応をさらなる成長の機会と捉え、製品軽量化、新商品開発、新技術・新工法の技術開発への取組を強化し、脱炭素社会における新たな市場ニーズへ対応してまいります。しかし、気候変動により生じる物理的リスクや、脱炭素社会への移行リスクに適切に対応できなかった場合、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
※ Scope1:事業者自らによる温室効果ガスの直接排出(燃料の燃焼、工業プロセス)
Scope2:他社から供給された電気、熱・蒸気の使用に伴う間接排出
(7) 大規模災害等による影響
当社グループでは、大規模災害等(地震、津波、台風、火災等)による生産活動への影響を最小化するために、BCP(事業継続計画)の強化、見直し、それに基づく訓練、ならびに政府指針等に基づく防災対策の徹底を図り、リスク発生の未然防止や啓発活動等を進めております。しかしながら、想定を超える大規模災害等が発生し、建物や設備の倒壊・破損、ライフラインやサプライチェーン、輸送ルート、情報インフラの寸断、人的資源への重大な影響などにより、生産能力の著しい低下や操業の停止といった事態が起こった場合は、顧客への製品供給遅延や、設備復旧費用の増大により、当社グループの経営成績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。
(8) 材料・部品の調達
当社グループは、事業活動に必要な材料・部品の多くをグループ外の仕入先から調達しております。特定の仕入先の納入遅延、製品の欠陥、経営状態の悪化、不慮の事故、ならびに想定を超える自然災害などにより、原材料や部品の不足やコストの上昇が生じる事態が懸念されます。調達先の複数確保や迅速な復旧支援等、調達方針に基づく諸施策を講じておりますが、著しい原価上昇や生産停止等により、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(9) 製品の欠陥
当社グループは、国際的に認知されている品質管理基準に基づき製品を製造しており、製品品質の安定と向上に取り組むとともに、第三者審査を受けることにより、品質管理体制を整備しております。しかし、全ての製品について欠陥がなく、将来においてリコールなどの問題が発生しない保証はありません。また、製造物賠償責任に関しては、保険に加入しておりますが、最終的に負担する賠償額は、保険によって十分にカバーされない事態も懸念されます。そのため、リコールや製造物責任賠償につながる製品の欠陥が生じた場合は、多大なコストと社会的信用の低下を発生させ、当社グループの評価に大きな影響を与え、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(10)情報セキュリティ
当社グループは、顧客からの情報や自社の開発情報など、営業上・技術上の機密情報を有しております。また、生産活動をはじめとした事業活動全般において、IT技術・ネットワークを活用しております。当社グループでは、サイバー攻撃の未然防止とその事件・事故を対象とした、ネットワークやサーバー等の脅威監視や分析の範囲拡大など、インシデント検知・対応能力の強化を図るとともに、テレワークやクラウドサービス利用の増加に対応するためのセキュリティ対策基盤の強化や、教育の充実を図っております。しかし、日々高度化・巧妙化するサイバー攻撃等による不測の事態が発生した場合、情報漏洩による社会的信用の低下や損害賠償責任の発生、復旧のための費用、システムダウンによる顧客や調達先全体を巻込んだ業務の停止などにより、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(11)企業倫理の遵守
当社グループの従業員は、労務関連、独占禁止、情報管理、知的財産保護、環境保護、適正な会計・税務処理、インサイダー取引防止といった各種法令等を遵守する必要があります。このため、当社グループでは、「倫理規定」を制定し、全社的な「行動指針」として守るべきルールやマナー、業務への取組姿勢などを定め、企業倫理を遵守した業務運営や啓蒙活動に努めております。また、コンプライアンス対応やハラスメント防止に関する相談窓口を社内・社外に設け、寄せられた事案に関しては、適時・適切に対応しております。しかし、従業員による法令違反等の問題が万一発生した場合は、直接的な費用の増加や社会的制裁、風評被害等、有形無形の損害の発生により、当社グループの社会的信用が低下し、円滑な事業運営に悪影響を及ぼす可能性があります。
(12)大規模感染症等の流行による影響
当社グループでは、新型コロナウイルス感染症等の大規模な感染症拡大防止に備え、衛生管理を徹底し、在宅勤務・フレックス勤務・時差出勤等の柔軟な働き方を許容・推奨する労務管理を実施しております。しかしながら、ひとたび国内外で大規模な感染拡大が起こった場合、ロックダウン等の外出措置により経済や生活に著しい制限が生じ、事業活動に多大な影響を及ぼすことが想定され、当社グループの経営成績及び財政状況に重大な影響を与える可能性があります。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は、次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるトラックの事業環境は、国内は普通トラックが堅調に推移いたしましたが、タイやインドネシア等で需要の落ち込みが継続いたしました。また、建設機械の事業環境は、油圧ショベルにおいて、旺盛な建設投資や金利低下への期待等により、北米、アセアン、中国等で需要が増加いたしました。
このような状況の中、当社グループは2024年度から2028年度を期間とした中期経営計画
にもとづき、拡販活動、成長投資による付加価値拡大・生産性向上・合理化活動等を着実に推進し、効果を上げております。当連結会計年度の売上高は2,021億67百万円(前年同期比6.5%増)、営業利益は135億9百万円(前年同期比40.0%増)、経常利益は140億26百万円(前年同期比36.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は84億75百万円(前年同期比39.4%増)となりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ94億21百万円増加し、2,071億85百万円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ22億51百万円増加し、725億34百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ71億69百万円増加し、1,346億51百万円となりました。
b.経営成績
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(自動車関連事業)
当社国内グループにおける普通トラック用部品・小型トラック用部品の生産台数及び売上高は、得意先販売好調によりいずれも前年同期比増加となりました。
海外は、タイではピックアップトラックの生産台数が減少いたしましたが、新規受注等により売上高が前年同期と同水準となりました。米国では事業ポートフォリオ見直しに伴い一部得意先向けパネル事業を縮小したため売上高が減少いたしましたが、アクスルチューブ及びドア補強部品の生産は伸長いたしました。インドネシアでは需要の落ち込みが継続したことにより売上高は前年同期比減少いたしました。一方、スウェーデンではEV部品等の新規拡販やエンジン関連部品の生産増加により売上高が前年同期比増加いたしました。
以上の結果、当セグメントの売上高は1,670億78百万円(前年同期比5.4%増)となり、セグメント利益は160億54百万円(前年同期比21.9%増)となりました。
(建設機械関連事業)
当社国内における油圧ショベル用キャビン生産は得意先販売好調により増加、油圧ショベル以外は輸出先の需要が低迷し減少したものの、国内グループのキャビン生産及び売上高は前年同期に比べ増加いたしました。
中国では、国内需要が回復傾向となり、生産及び売上高が前年同期に比べ増加いたしました。
なお、中国における今後の事業環境とグループ事業効率化の観点から、当社は2025年12月26日開催の取締役会において、普莱斯冲圧部件(蘇州)有限公司(PK MANUFACTURING (SUZHOU) CO., LTD.)の解散を決議しております。
以上の結果、当セグメントの売上高は351億27百万円(前年同期比14.6%増)となり、セグメント利益は9億45百万円(前年同期はセグメント損失4億15百万円)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ40億67百万円減の221億84百万円となりました。
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、前年同期比37億33百万円増の223億40百万円となりました。これは主として売上債権の増加の一方、税金等調整前当期純利益の増加、仕入債務の増加、棚卸資産の減少等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、前年同期比4億87百万円減の172億26百万円となりました。これは主として有形固定資産の取得による支出等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、前年同期比50億78百万円増の94億25百万円となりました。これは主として配当金の支払額等によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
自動車関連事業(百万円) |
164,987 |
5.4 |
|
建設機械関連事業(百万円) |
35,965 |
14.7 |
|
報告セグメント計(百万円) |
200,952 |
6.9 |
|
その他(百万円) |
2,943 |
△0.6 |
|
合計(百万円) |
203,896 |
6.8 |
(注)金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
b.受注実績
当連結会計年度の受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
受注高(百万円) |
前年同期比(%) |
受注残高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
自動車関連事業 |
168,928 |
8.6 |
42,315 |
10.3 |
|
建設機械関連事業 |
36,554 |
18.5 |
7,075 |
9.1 |
|
報告セグメント計 |
205,483 |
10.3 |
49,391 |
10.1 |
|
その他 |
3,164 |
9.1 |
502 |
78.4 |
|
合計 |
208,647 |
10.3 |
49,893 |
10.5 |
(注)金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
自動車関連事業(百万円) |
166,558 |
5.3 |
|
建設機械関連事業(百万円) |
32,664 |
13.7 |
|
報告セグメント計(百万円) |
199,223 |
6.6 |
|
その他(百万円) |
2,943 |
△0.6 |
|
合計(百万円) |
202,167 |
6.5 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
|
相手先 |
前連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) |
||
|
販売高(百万円) |
割合(%) |
販売高(百万円) |
割合(%) |
|
|
いすゞ自動車㈱ |
35,162 |
18.5 |
37,864 |
18.7 |
|
AUTO ALLIANCE (THAILAND) CO.,LTD. |
17,661 |
9.3 |
22,193 |
11.0 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等
1)財政状態
財政状態について、当社グループは、有利子負債残高の抑制と事業収益の確保により、財務体質とキャッシュ・フローの改善を図っております。
当連結会計年度における財政状態の分析は、以下のとおりであります。
(資産合計)
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末比94億21百万円増の2,071億85百万円となりました。これは主として、売掛金が89億99百万円増加したためであります。
(負債合計)
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末比22億51百万円増の725億34百万円となりました。これは主として、支払手形及び買掛金が27億95百万円増加したためであります。
(純資産合計)
純資産は、前連結会計年度末比71億69百万円増の1,346億51百万円となりました。これは主として利益剰余金が36億32百万円増加、為替換算調整勘定が11億73百万円増加、退職給付に係る調整累計額が10億68百万円増加したためであります。
なお、自己資本比率は58.0%となりました。
2)経営成績
経営成績について、当社グループは、企業ビジョンを達成するため、全社一丸となったコスト削減や拡販活動に取り組んでまいりました。
当連結会計年度における経営成績の分析は、以下のとおりであります。
(売上高)
売上高は、前連結会計年度比122億83百万円増の2,021億67百万円となりました。
国内売上高は、前連結会計年度比71億7百万円増の880億43百万円、海外売上高は、前連結会計年度比51億75百万円増の1,141億23百万円となりました。
(営業外収益、営業外費用)
営業外収益は、前連結会計年度比1億20百万円減の9億66百万円となりました。これは主として、受取利息が32百万円減少、受取配当金が36百万円減少、為替差益が63百万円減少したためであります。
営業外費用は、前連結会計年度比4百万円減の4億48百万円となりました。これは主として、支払利息が14百万円減少したためであります。
(特別利益、特別損失)
特別利益は、前連結会計年度比1億93百万円増の4億82百万円となりました。これは投資有価証券売却益が2億61百万円増加した一方、固定資産売却益67百万円減少したためであります。
特別損失は、前連結会計年度比7億50百万円増の10億89百万円となりました。これは主として、固定資産除却損が5億11百万円増加し、子会社清算損1億56百万円、補償修理費用1億36百万円、環境対策引当金繰入額1億7百万円を計上した一方、減損損失が1億43百万円減少したためであります。
(法人税、住民税及び事業税)
法人税、住民税及び事業税は、前連結会計年度比1億3百万円減の26億46百万円となりました。
法人税等調整額は、前連結会計年度比4億31百万円増の4億32百万円となりました。税効果会計適用後の法人税等の負担率は、前連結会計年度比5.1ポイント減の22.4%となりました。
(非支配株主に帰属する当期純利益)
非支配株主に帰属する当期純利益は、主としてTHAI SUMMIT PKK BANGPAKONG CO.,LTD.及びTHAI SUMMIT PK CORPORATION LTD.の非支配株主に帰属する利益であり、前連結会計年度比6億7百万円増の19億35百万円となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度比23億95百万円増の84億75百万円となりました。売上高に対する当期純利益率は4.2%となりました。また、親会社株主に帰属する1株当たり当期純利益は、85.85円となりました。
なお、前連結会計年度の親会社株主に帰属する1株当たり当期純利益は、60.99円であります。
3)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
また、当社グループは、コア商品(フレーム、アクスル、建設機械用キャビン、パネル)における新規受注に対応するための生産体制の確立、コストの削減及び品質の向上に重点をおき、設備投資を行っております。
当連結会計年度における設備投資額は、前連結会計年度比44億70百万円増の201億26百万円となりました。
4)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
c.資本の財源及び資金の流動性
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、次のとおりであります。
1)主要な資金及び財源
当社グループの主要な資金需要は、製品製造のための材料費、労務費、経費、販売費及び一般管理費等の営業費用並びに当社グループの設備新設、改修等に係る投資であります。
これらの必要資金は、利益の計上、減価償却費等により生み出される内部資金により賄うことを基本方針としております。
2)資金の流動性
手元の運転資金につきましては、当社と国内関係会社において寄託契約を実施しており、各社における余剰資金を当社へ集中し、一元管理を行うことで、資金効率の向上を図っております。
また、突発的な資金需要に対しては、迅速かつ確実に資金を調達できるようにコミットメントライン契約を締結し、流動性リスクに備えております。
当社の配当政策につきましては、「第4 提出会社の状況 3 配当政策」に記載しております。
d.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(2)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題」に記載のとおりであります。
当連結会計年度におけるトラックの事業環境は、国内は堅調に推移いたしましたが、タイやインドネシア等で需要の落ち込みが継続いたしました。また、建設機械の事業環境は、油圧ショベルにおいて、旺盛な建設投資や金利低下への期待等により、北米、アセアン、中国等で需要が増加いたしました。このような状況のもと、2024~2028年度中期経営計画
における経営目標に対し、以下の結果となりました。本中期経営計画
では、基本方針に「質を追求し、プレゼンスを高める」を掲げ、3つの骨子①コア事業における攻めと挑戦、②電動化に向けたコア商品の進化、③サステナビリティ経営の推進、に基づき、着実に取組みを進めております。事業環境の変化をチャンスと捉え、様々な経営課題に挑み、企業価値の向上と社会課題解決への貢献を目指します。
|
|
中期経営計画
(2026年3月期) 目標 |
2026年3月期 実績 |
|
売上高 |
2,400億円 |
2,021億円 |
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営業利益率 |
8.0%以上 |
6.7% |
|
ROE |
9.0%以上 |
7.2% |
なお、当社グループの資本政策として掲げる総還元性向60%以上に対し、当連結会計年度は60.7%となりました。
e.セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
該当事項はありません。
当連結会計年度はビジョン・ミッション・バリューのもと、2022年5月に当社グループが長期視点で取り組むべき重要課題(マテリアリティ)が策定されました。本マテリアリティは将来に亘って新たな価値を創造し続けるうえで最も重要であり、EV/FCV化への対応は喫緊に進めていく必要があります。
また、アクスル、フレーム、建設機械用キャビン、パネルといった当社のコア商品の中長期先を展望した研究開発活動、海外生産への移行が進む中、国内のコア事業以外の新たなビジネス発掘を目的として、新技術・新工法の調査、実験、検討を行ってまいりました。
なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は
(1) 新規事業に関する取組み
当社コア事業である自動車関連、建設機械関連とは異なる分野に於いて、プレス工業グループ全体の強みを活かした新しい事業に関し、調査、検討、商品の開発を行ってまいりました。
今後も、SDGs、脱炭素化を切り口に、短期のみならず長期的な視点で、環境負荷軽減や社会・市場のニーズを捉えた商品を提案、具現化を図り、新たなビジネスの創出を目指してまいります。
(2) コアビジネスの更なる進化への取組み
① 自動車関連事業
EV/FCV化への対応に加え、環境負荷に配慮した軽量化、高強度化に向けた当社オリジナル商品・仕様提案及びその具現化のための要素技術開発、生産準備期間のさらなる短縮を狙った技術データベースの蓄積及び安定した品質を得る工法の検討、強度・精度・形状などお客様の高度な要望にお応えできる当社オリジナル要素技術のさらなる構築を行ってまいりました。また、既存設備を活用した当社製品の付加価値、競争力向上のための技術開発に取り組んでまいりました。これらの技術開発は、国内外で新たな量産部品の獲得へ繋がり、当社からの提案はお客様から高い評価をいただいております。
これらの取組みを効率よく行う手段として、当社が利用技術を構築してきた塑性加工成形シミュレーションがあります。塑性加工成形シミュレーションにより通常目視することができない金型内の材料の変形過程を含めて模擬し確認することができ、精度不良原因の特定を製品設計段階で行い、その対策を金型設計の早期に反映させる取組みにより、開発期間の短縮、開発コスト削減に大きな効果をあげています。
また、車両の軽量化ニーズにより年々需要が高まっている高強度材の部品では、より塑性加工成形シミュレーション活用の必要性が高まっております。更なるQCDの向上、技術の適用範囲拡大のため、検証を積み重ね、塑性加工成形シミュレーションの予測精度向上に取組んでおり、次期製品開発の軽量化・高強度化への取組みにも寄与しております。今後も当社オリジナルの塑性加工成形シミュレーション技術の確立を進めてまいります。
コア商品であるフレームの生産において、金型製作費を抑制して小ロット生産への対応が可能なロール成形機を新規導入しました。現在保有する生産設備とノウハウを有効活用し、自社で開発した装置を採用することで客先要求品質を満足するロール成形技術を確立することができました。現在、量産に向けた準備を進めており、2026年8月から生産を開始する計画です。
溶接組立分野では、当社独自のセンシング技術の構築とそれを利用した溶接品質安定手法の確立、自動検査技術の確立、過去に経験のない新規設備を導入するにあたり工場・メーカー等とコラボレーションしながら早期立ち上げ及び確実な品質評価手法の確立を行っております。これらの手法ノウハウを活用した新大型アクスルラインの設置を藤沢工場で行い、2026年5月から生産を開始しました。
なお、自動車関連事業に係る研究開発費は
② 建設機械関連事業
建設機械分野では、2024年度に開発した当社オリジナルキャブ(新機能キャブ)について、次世代モデルを見据えた更なる進化に取り組んでおります。
具体的には、異形鋼管の新工法採用による部位別断面の最適化を行うとともに、各新機能の生産性及び信頼性の向上、コスト最適化を進めております。これらの技術開発については、2026年度中の試作を計画しております。本取組みにより、製品の差別化と競争力強化を図り、建設機械分野における新たな事業機会の創出に繋げてまいります。
なお、建設機械関連事業に係る研究開発費は
(3) 全社共通
喫緊の課題である地球環境問題への対応は、グループ全体のサステナビリティ基本方針及び環境方針に基づき、地球環境保全活動の基本的な考え方とその推進体制を定め取り組んでおります。
具体的には、気候変動については、2050年度カーボンニュートラル実現に向け、Scope1,2 の二酸化炭素排出量削減目標を『2019年度比、2030年度41.0%削減』、Scope3の二酸化炭素排出量削減目標を『2019年度比、2030年度20.0%削減』として、グループ全体で取り組んでいます。
また、生物多様性や水リスクへの取り組みについても、現状把握、課題・リスクの洗い出し及び目標等の策定に取り組んでおります。
当グループは今後も環境に配慮した更なる技術開発とものづくりを推進し、持続可能で豊かな社会の発展に貢献してまいります。