第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

 当連結会計年度(注1)における当社グループの業績は、国内において自動車生産が引き続き低調なこともあり減収となりましたが、海外市場においては、北米で自動車販売が過去最高の水準で推移したことや中国での新規受注の増加、欧州でのキャリパービジネスの拡大、円安による為替換算の影響(222億円)などもあり、売上高は過去最高の2,813億円(前期比10.7%増)となりました。利益面においては、中国での受注の拡大、国内拠点やアジア拠点での生産・調達合理化、経費削減などによる効果もあり、これらの地域については利益を確保しましたが、北米において一昨年に発生した生産混乱による影響が長期化したことから労務費や空輸等による緊急輸送費などの追加費用が継続して発生した影響が大きく、連結ベースで38億円の営業損失(前期は営業利益40億円)となりました。経常利益は為替差損の影響や支払利息等もあり68億円の損失(前期は経常利益28億円)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、投資有価証券の一部を売却し特別利益を計上しましたが、北米において主にケンタッキー州のエリザベスタウン工場(以下、ABE)などでの固定資産の減損損失の計上、事業構造改善引当金繰入額の計上やリコール関連損失(注2)を計上したこともあり、195億円の損失(前期は親会社株主に帰属する当期純損失61億円)となりました。

 

 セグメントごとの業績および特別損益については以下は次のとおりであります。

① 日本

 国内自動車市場は当年度から導入された軽自動車を対象にした増税の影響により、軽自動車の需要が低迷し、国内自動車市場全体に影響を及ぼしました。当社国内事業においても、自動車生産の低迷による減収や海外向け補修品売上高の減少による影響が大きく、売上高は831億円(前期比4.2%減)となりました。利益面では、受注減少による影響やグローバル化に伴う海外グループ企業の研究開発費の負担増加などの影響があり、業績連動による賞与等の人件費の減少、生産・調達の合理化や経費削減の効果などがあったものの、営業利益は33億円(前期比9.5%減)となりました。

 

② 北米

 米国における自動車販売台数は、原油価格の下落や積極的な販売金融供与が追い風となり、過去最高の水準で推移しました。当社北米事業においても、旺盛な需要を反映した主要完成車メーカーからの受注の増加、及び為替換算による影響(201億円)などにより、売上高は1,669億円(前期比19.0%増:USドルベースでは4.6%の増加)となりました。一方、利益面では、生産混乱収束に向け生産性改善や他拠点への生産移管など様々な対策を講じましたが、当初の計画を大幅に下回り、メキシコも含め、112億円の営業損失(前期は営業損失32億円)となりました。

 ABEでの一昨年からの生産混乱は、日本からの設備保全支援や生産移管による同工場での生産負荷低減など諸施策の実行による効果が一部実現しているものの、依然として受注量の高止まりにより3直7日(週7日、1日24時間体制)稼働を全廃するには至らなかったことから、人件費の削減が実現出来ず、当該拠点として2期連続の赤字を計上せざるを得ない状況となりました。

 ケンタッキー州のグラスゴー工場においても、一昨年末からの受注の急増により、休日出勤による労務費の増加、生産逼迫による緊急輸送費などの追加費用が継続的に発生しました。この状況に対応する為、昨年5月に生産ラインの増設、日本からの保全や生産の専門家を派遣しての生産効率改善の実行や、ディスクブレーキパッドの生産の一部を日本や他のグローバル生産拠点に順次移管するなどの対策を講じましたが、想定していたとおりに生産性が改善しなかったこともあり、一部緊急輸送が継続的に発生いたしました。

 サウスカロライナ州のコロンビア工場(以下、ABCS)においても、過重な生産負荷に加え、アルミ鋳造設備の故障を原因とする稼動率の著しい低下による客先への納入遅延回避のため巨額の緊急輸送費(空輸費用など)が発生し、大幅な損失を計上しました。故障した鋳造設備については順次修理が完了し、生産能力の回復につれ緊急輸送費は大幅に減少しました。しかしながら、依然として受注は増加しており、当第4四半期において一部完成車メーカーへの対応により冬季休暇返上による残業代などの追加費用が発生しました。

 

③ 欧州

 穏やかな経済回復の影響を受け、自動車販売台数は前期比で増加しましたが、依然として欧州債務危機前の水準を下回っております。当社欧州事業においては、一部の補修品ビジネスが減少したものの、グローバルプラットフォーム(全世界での車台共通化)に対応した製品(当社アジア拠点からの輸入)や、高性能量販車に対応したキャリパー製品の売上(当社北米拠点からの輸入)が好調なこともあり、売上高は109億円(前期比22.2%増)となりました。利益面では、スロバキア工場の操業開始に伴い人件費や減価償却費等の費用が嵩んだことや将来の拡大を睨んだキャリパービジネスの営業体制構築に伴う費用が発生しましたが、ディスクブレーキパッドの販売価格の適正化、パッド生産工場の生産工程の改善効果が出始めてきていること、及び調達合理化などもあり、営業損失は9億円(前期は営業損失5億円)にとどまりました。

 

④ 中国

 当年度前半における自動車販売台数は需要の低迷や在庫の積み上がりにより前年比微増に留まりましたが、10月に導入された小型車(排気量1600cc以下)を対象にした減税効果により、年後半に販売需要が大幅に増加しました。当社中国事業においては、グローバルプラットフォーム向け製品の販売増加や新規客先向けビジネスを含む受注の拡大、円安による為替換算の影響(20億円)もあり、売上高は194億円(前期比36.0%増:現地通貨ベースでは22.3%増加)となりました。利益面では、減価償却費の増加・人件費の上昇などがあったものの、受注の拡大による利益増加や生産・調達合理化、経費削減効果などもあり、営業利益は25億円(前期比50.5%増)と大幅な増益となりました。

 

⑤ タイ

 依然として国内販売台数は低迷が続いておりますが、輸出台数はピックアップトラックに加えて、エコカーの世界拡販が加わった影響を受け、同国に於ける車の生産台数は過去最高を更新しました。当社タイ事業においても、内需の不振を好調な輸出が補い、完成車メーカーに加え、中近東向けを中心にした補修品売上高が増加したことから、売上高は60億円(前期比9.8%増)となりました。利益面では、減価償却費の増加などがありましたが、補修品の受注増加による利益貢献が大きく、営業利益は5億円(前期比81.1%増)と増収増益になりました。

 

⑥ インドネシア

 当年度における自動車、二輪車市場は生産・販売ともに前年比で大きく下回ったものの、国内販売市場は中長期的に今後更なる拡大が期待されます。当社インドネシア事業においては、内需の低迷や日系四輪自動車メーカーにおける年度末の在庫調整による減産、二輪車メーカーからの受注の減少などがあったものの、欧州向けグローバルプラットフォームに対応したブレーキ製品の出荷が好調だったことなどもあり、売上高は166億円(前期比1.1%増)となりました。利益面では、受注の減少に加え、人件費の上昇や減価償却費の増加等もあり、営業利益は17億円(前期比7.6%減)となりました。

 

特別損益について

 一昨年来大幅な赤字の計上を余儀なくされている北米事業の早期の安定的な黒字化は、当社グループの最優先の経営課題であります。その実現に向けて現地経営体制の一新、販売品目の見直し、生産体制の変革など、大きく北米事業の改革に着手し、着実に効果が出始めておりますが、当初計画していたスピードでは実現できていないため、当期末において、大幅な資産の減損等を行うこととなりました。

 具体的には、当社の北米事業の主要生産拠点であるABEにおいて生産設備の減損処理をすることとなりました。ABEは過大な受注による生産混乱からエキストラコストの発生が常態化する事態に陥っていますが、生産品目の収益性、生産体制などの問題を抱えており、抜本的な収益性向上を目指し再度将来の回収可能性を検討した結果、当期末において、ABEが保有する固定資産について、約69百万USドルの減損処理が必要となりました。またABCS、テネシー州のクラークスビル工場においても個別に不稼働の生産設備について減損損失を計上することとなりました。併せて、北米事業の経営体制の改革に関わる費用(退職金引当などを含む、事業構造改善引当金繰入額)5億円を計上しております。

 その他、日本セグメントにおいて、投資有価証券売却益50億円、減損損失4億円を計上しております。

 

<特別利益>

 

投資有価証券売却益(日本)

50億円

 

 

その他

1億円

 

 

50億円

 

 

<特別損失>

 

固定資産減損損失

118億円

 

 

(内、米国)

(114億円)

 

 

(内、日本)

(4億円)

 

 

事業構造改善引当金繰入額(米国)

5億円

 

 

リコール関連損失(米国)

8億円

 

 

固定資産除売却損

6億円

 

 

137億円

 

 

(注1)当連結会計年度とは

(1)北米・中国・タイ・インドネシア:平成27年1月~平成27年12月

(2)日本・欧州          :平成27年4月~平成28年3月  となります。

(注2)平成27年6月12日付の「米国GM社向け製品の不具合について」にて公表

 

(2)キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、前連結会計年度末比80億円増加の204億円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 75億円の収入(前期比27億円の収入減少)となりました。主な要因は、税金等調整前当期純損失155億円や法人税等の支払額25億円があったものの、減価償却費131億円や減損損失118億円のほか運転資金が36億円改善したことなどにより、資金が増加となりました。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 101億円の支出(前期比76億円の支出減少)となりました。主な要因は、投資有価証券の売却による収入86億円があった一方で、北米を中心とした新規モデル立上げ準備に伴う設備投資やABEでの生産対応投資などにより有形固定資産の取得による支出175億円があり、資金が減少となりました。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 112億円の収入(前期比54億円の収入増加)となりました。主な要因は、約定返済に伴う長期借入金の返済による支出166億円や社債の償還による支出150億円があった一方で、長期借入れによる収入431億円などにより、資金が増加したものです。

 

2【生産、受注及び販売の状況】

(1)生産実績

当連結会計年度における生産実績は、次のとおりであります。

セグメントの名称

生産高(百万円)

前年同期比(%)

日本

72,369

△5.5

北米

161,382

17.8

欧州

9,340

35.6

中国

19,070

33.7

タイ

5,365

2.8

インドネシア

13,473

△6.2

合計

281,000

10.5

 (注)1 金額は、販売価格によるものであります。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2)受注実績

当連結会計年度における受注実績は、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(百万円)

前年同期比(%)

受注残高(百万円)

前年同期比(%)

日本

71,866

△6.0

6,545

△5.5

北米

161,921

15.6

5,963

△0.8

欧州

9,378

37.4

754

38.2

中国

19,100

31.6

1,659

4.5

タイ

5,375

2.1

418

△16.5

インドネシア

13,505

△6.7

1,322

2.6

合計

281,144

9.2

16,660

△1.2

 (注)1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(3)販売実績

当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。

セグメントの名称

販売高(百万円)

前年同期比(%)

日本

72,245

△5.9

北米

161,970

18.0

欧州

9,169

35.9

中国

19,028

36.6

タイ

5,457

6.2

インドネシア

13,471

△6.1

合計

281,341

10.7

 (注)1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2 セグメント間の取引については相殺消去しております。

3 前連結会計年度及び当連結会計年度における主な相手先への販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。なお、本表の金額には、消費税等は含まれておりません。

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

販売高(百万円)

割合(%)

販売高(百万円)

割合(%)

General Motors Corporation

61,380

24.2

74,946

26.6

 

3【対処すべき課題】

 文中の将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものでありますが、予測しえない経済状況の変化等さまざまな要因があるため、その結果について、当社が保証するものではありません。

 

(1)対処すべき課題

①前中期経営計画「akebono New Frontier 30 - 2013」の総括

 前中期経営計画「akebono New Frontier 30 - 2013」では「将来に向けた技術の差別化」「革命的な原価低減に向けた努力の継続と海外への展開」「日米中心から日米欧アジアへのグローバル化の加速」の3つの重点施策を掲げて展開を行ってまいりました。

 「将来に向けた技術の差別化」については、ハイパフォーマンスブレーキの新しい分野に進出し、お客様のグローバルプラットフォームに対応したグローバル供給体制も確立、環境対応の製品の供給も開始するなど、一定の成果が上がりましたが、利益面での課題は残りました。また、電動ブレーキについても市場参入に遅れはあるものの、その開発体制は確立し、継続開発中であります。

 「革命的な原価低減に向けた努力の継続と海外への展開」については、国内では埼玉県の岩槻製造から岡山県の山陽製造へドラムブレーキ生産を集約するなどの効率化を行いました。一方で、特に北米への展開においては需要が急拡大したことによる生産混乱などにより実現できませんでした。

 「日米中心から日米欧アジアへのグローバル化の加速」については、グローバル人財の登用を積極的に実施いたしました。また、ベトナム・メキシコに引き続き、昨年はスロバキアで拠点を立上げ、生産を開始しました。

 

②新中期経営計画「akebono New Frontier 30 - 2016」

 平成28年度からの3ヶ年計画である新中期経営計画「akebono New Frontier 30 - 2016」では、製品別の事業展開をグローバルベースで行うことを基軸とした更なる競争力の強化、経営基盤の確立を図ります。新中期経営計画は「北米事業の立て直し」、「製品別事業部制への移行によるグローバルネットワークの確立」及び「ハイパフォーマンス(高性能量販車)ビジネスの拡大と欧州事業の新築」の目標を掲げ、これらの目標を達成することにより「健全な財務体質への回復」を実現し、持続的成長に繋げてまいります。

 概要は以下のとおりです。

<北米事業の立て直し>

 一昨年から発生した生産混乱に起因したエキストラコストの影響で、北米事業は大幅な赤字の計上を余儀なくされました。当社は、この問題の解決を当社グループの最優先課題として捉え、早期の事業基盤再建に向けた現地主導によるマネジメント体制を強化することにより組織の抜本的な改革を実行中であります。具体的には、外部機関の支援も得て、事業の現状の再把握と課題及び問題点のレビュー、商品群の収益性の再レビュー、生産拠点の最適化、販売管理費の削減、間接コストの低減、品質安定及び緊急出荷の削減、マネジメントレベルの入替、人員の適正化など諸施策を実施してまいります。また、売上重視から脱却し利益重視に転換し、原価低減による採算性を優先するとともに、生産コストのムダも徹底的に排除することにより収益性の改善を図り、経営の改革をさらに加速いたします。米国で実績のある人財を最高経営責任者CEOとして採用し、次いで最高財務責任者CFOも新規採用し、スピードをもって経営体制の一新に着手しております。

<製品別事業部制への移行によるグローバルネットワークの確立>

 グローバルレベルでビジネスの多様化が進む中、当社は、日本・北米・欧州・アジアの各地域で展開しているビジネスの連携を更に深めることを目的に、地域を限定しない製品別事業部制を発足します。この新組織は営業・開発・調達・生産などの機能を製品別に振り分け、グローバルで知見を共有することにより、多様化するお客様ニーズに対応してまいります。そのために、まずはディスクブレーキ及び摩擦材における「標準」を確立し、グローバルでのデータベースを構築しながら、S+t(標準化+特性)をベースにした製品戦略を推進し、グローバルでのビジネス拡大を目指します。具体的には、①ハイパフォーマンスブレーキ事業、②インフラモビリティ(産機・鉄道・センサー、新規等)事業、③補修品事業、④フリクション(摩擦材)事業、⑤ファウンデーションブレーキ(車両搭載用ブレーキ)事業の5つの事業部を設けることにより、それぞれの製品を軸にしたグローバル展開を実行いたします。

<ハイパフォーマンス(高性能量販車)ビジネスの拡大と欧州事業の新築>

 これまで、欧州ではフランスのAkebono Europe S.A.S.にて摩擦材を製造しておりましたが、平成27年に新設したスロバキアのAkebono Brake Slovakia s.r.o.にてディスクブレーキを製造することにより、欧州において一貫した生産供給体制の確立を目指します。また、平成28年1月から新設したハイパフォーマンス向けビジネスを専任とする事業部が主体となり、欧州事業拡大の試金石となったハイパフォーマンス向けの技術を現在の日本・北米・アジアにおける量販車向け技術に融合・適用させ、より一層の差別化を図り、グローバルレベルでの展開に繋げてまいります。

<健全な財務体質への回復>

 ビジネスの積極的な拡大を目指した売上至上主義により、生産能力を大幅に上回る受注を受けた結果、生産混乱に起因したエキストラコストが発生したこと等で、北米事業で類を見ない赤字を計上するに至りました。今回の教訓を踏まえ、今後は利益及びキャッシュの捻出を最優先とし、北米の事業基盤再建による収益性の改善を始め、徹底したコスト管理による不採算案件の是正により収益力を向上させ、有利子負債の削減を推進し健全な財務体質への回復を進め、持続的成長に繋げてまいります。

 

③不適切会計について

 当社は、平成28年3月期第2四半期決算において、売上認識に関わる不適切会計処理の可能性について、会計監査人より指摘を受けました。当社では、独立性・客観性を持つ有識者を中心とする調査委員会を設置して調査を進め、また並行して社内での調査・検証を行った結果、不適切な会計処理があった事実を認定いたしました。これに基づき、関与者に対して厳正な処分を行い、取締役の一部においては報酬の一部を自主返納いたしました。

 なお、いずれの取引においても実態としては翌期分の売上の前倒しであり、実体のない売上を計上したものではないこと、また売上代金の回収は確実にされており、売上後に返品処理もされていないことから、売上そのものの実在性に問題はないと判断いたしました。これらを踏まえ、当該不適切会計処理が過年度及び平成28年3月期第1四半期の決算に与える影響は軽微であると判断し、決算の訂正は行わないことといたしました。

 当社は、調査委員会からの再発防止策策定に関する提言を受け、コンプライアンスや内部統制等の体制と運営を一層強化し、再発防止に向けて努めてまいります。

 

(2)株式会社の支配に関する基本方針

 当社は、株式会社の支配に関する基本方針について定めており、その内容は次のとおりであります。

Ⅰ 当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針

 当社取締役会は、公開会社として当社株式の自由な売買を認める以上、特定の者の大量の株式買付行為に応じて当社株式の売買を行うかどうかは、最終的には当該株式を保有する株主の皆様のご判断に委ねられるべきものであると考えます。

 しかし、当社グループの企業価値を将来にわたって向上させるためには、中長期的な視点での企業経営が必要不可欠であり、そのためには、お客様、お取引先、従業員、地域社会などとの良好な関係の維持はもとより、1929年の創業以来、当社が築き上げてきた様々な専門的・技術的なノウハウの活用など、当社グループの深い理解による事業の運営が必須です。

 また、突然の大量の株式買付行為がなされたときに、買付者の提示する当社株式の取得対価が妥当なものかどうかを株主の皆様が短期間の内に適切に判断するためには、買付者及び当社取締役会の双方から適切かつ十分な情報が提供されることが不可欠です。さらに、当社株式の継続保有をお考えの株主の皆様にとっても、かかる買付行為が当社に与える影響や、買付者が考える当社の経営に参画したときの経営方針、事業計画の内容、当該買付行為に対する当社取締役会の意見等の情報は、当社株式の継続保有を検討するうえで重要な判断材料になると考えます。

 そこで、当社としましては、大量の買付行為を行う買付者において、株主の皆様の判断のために、当社が設定し事前に開示する一定の合理的なルールに従って、買付行為に関する必要かつ十分な情報を当社取締役会に事前に提供し、一定の評価期間の経過を待つべきであると考えております。また、かかる合理的なルールに違反する買付行為に対して、当社取締役会が当該ルールに従って適切と考える方策をとることは、当社株主共同の利益を守るために必要であると考えております。

 もっとも、当社は、大量の買付行為に応じて当社株式の売買を行うかどうかは、最終的には当社株式を保有する当社株主の皆様の判断に委ねられるべきものであると考えておりますので、当該買付行為への対応策の導入・継続・廃止や当該対応策に基づく具体的な対抗措置の発動の是非については、基本的には当社株主総会における株主の皆様のご意向を直接確認することが望ましいと考えております(以上の当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する考え方について、以下「本基本方針」といいます。)。

 

Ⅱ 当社の財産の有効な活用、適切な企業集団の形成その他の本基本方針の実現に資する特別な取組み

1.本基本方針の実現に資する特別な取組み

 当社は、企業理念を『私達は、「摩擦と振動、その制御と解析」により、ひとつひとつのいのちを守り、育み、支え続けて行きます。』と定め、経営方針である「お客様第一」「技術の再構築」「グローバルネットワークの確立」に基づき、ブレーキ製品関連事業に経営資源を集中した事業展開により、業績の拡大を目指しております。

 当社の長期目標であるGlobal 30(OEMディスクブレーキパッド世界シェア30%の獲得)の達成に向け、平成30年度を最終年度とする新中期経営計画「akebono New Frontier 30 - 2016」を平成28年5月12日に公表いたしました。製品別の事業展開をグローバルベースで行うことを基軸とした更なる競争力の強化、経営基盤の確立を図ります。新中期経営計画は初年度より、「北米事業の立て直し」「ハイパフォーマンス(高性能量販車)ビジネスの拡大と欧州事業の新築」及び「製品別事業部制への移行によるグローバルネットワークの確立」の目標を掲げ、「健全な財務体質への回復」に繋げてまいります。概要は以下のとおりです。

<北米事業の立て直し>

 一昨年年央から発生した生産混乱に起因したエキストラコストの影響で、北米事業は大幅な赤字の計上を余儀なくされました。当社は、この問題の解決を当社グループの最優先課題として捉え、早期の事業基盤再建に向けた現地主導によるマネジメント体制を強化することにより組織の抜本的な改革を実行中であります。具体的には、外部機関の支援も得て、事業の現状の再把握と課題及び問題点のレビュー、商品群の収益性の再レビュー、生産拠点の最適化、販売管理費の削減、間接コストの低減、品質安定及び緊急出荷の削減、マネジメントレベルの入替、人員の適正化など諸施策を実施してまいります。また、売上重視から脱却し利益重視に転換し、原価低減による採算性を優先するとともに、生産コストのムダも徹底的に排除することにより収益性の改善を図り、経営の改革をさらに加速いたします。米国で実績のある人財を最高経営責任者CEOとして採用し、次いで最高財務責任者CFOも新規採用し、スピードをもって経営体制の一新に着手しております。

<ハイパフォーマンス(高性能量販車)ビジネスの拡大と欧州事業の新築>

 これまで、欧州ではフランスのAkebono Europe S.A.S.にて摩擦材を製造しておりましたが、平成27年に新設したスロバキアのAkebono Brake Slovakia s.r.o.にてディスクブレーキを製造することにより、欧州において一貫した生産供給体制の確立を目指します。また、平成28年1月から新設したハイパフォーマンス向けビジネスを専任とする事業部が主体となり、欧州事業拡大の試金石となったハイパフォーマンス向けの技術を現在の日本・北米・アジアにおける量販車向け技術に融合・適用させ、より一層の差別化を図り、グローバルレベルでの展開に繋げてまいります。

<製品別事業部制への移行によるグローバルネットワークの確立>

 グローバルレベルでビジネスの多様化が進む中、当社は、日本・北米・欧州・アジアの各地域で展開しているビジネスの連携を更に深めることを目的に、地域を限定しない製品別事業部制を発足します。この新組織は営業・開発・調達・生産などの機能を製品別に振り分け、グローバルで知見を共有することにより、多様化するお客様ニーズに対応してまいります。そのために、まずはディスクブレーキ及び摩擦材における「標準」を確立し、グローバルでのデータベースを構築しながら、S+t(標準化+特性)をベースにした製品戦略を推進し、グローバルでのビジネス拡大を目指します。具体的には、①ハイパフォーマンスブレーキ事業、②インフラモビリティ(産機・鉄道・センサー、新規等)事業、③補修品事業、④フリクション(摩擦材)事業、⑤ファウンデーションブレーキ(車両搭載用ブレーキ)事業の5つの事業部を設けることにより、それぞれの製品を軸にしたグローバル展開を実行いたします。

<健全な財務体質への回復>

 ビジネスの積極的な拡大を目指した売上至上主義により、生産能力を大幅に上回る受注を受けた結果、生産混乱に起因したエキストラコストが発生したこと等で、北米事業で類を見ない赤字を計上するに至りました。今回の教訓を踏まえ、今後は利益及びキャッシュの捻出を最優先とし、北米の事業基盤再建による収益性の改善を始め、徹底したコスト管理による不採算案件の是正により収益力を向上させ、有利子負債の削減を推進し健全な財務体質への回復を進めてまいります。

 

2.本基本方針の実現に資する特別な取組みに関する当社取締役会の考え方

 上記の中期経営計画に基づく取組みは、当社グループの市場価値を向上させ、その結果、当社株主共同の利益を著しく損なう買付者が現れる危険性を低減するものですから、本基本方針に沿うものであると考えます。また、かかる取組みは、当社グループの価値を向上させるものですから、当社株主共同の利益を損なうものではなく、当社役員の地位の維持を目的とするものでないことは明らかであると考えます。

Ⅲ 本基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み(当社株券等の大量買付行為に関する対応策)

 当社は、本基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みとして、当社株券等の大量の買付行為への対応策として、以下に定める内容の合理的なルール(以下「大量買付ルール」といいます。)を設定いたします。

 なお、Ⅲに記載する当社株券等の大量買付行為への対応策を以下「本プラン」といいます。

1.本プランの対象

 本プランは、特定株主グループ(注1)の議決権割合(注2)を20%以上とすることを目的とする当社株券等(注3)の買付行為、又は結果として特定株主グループの議決権割合が20%以上となる当社株券等の買付行為(市場取引、公開買付け等の具体的な買付方法の如何を問いません。)を適用対象とします。但し、あらかじめ当社取締役会が同意した買付行為は、本プランの適用対象からは除外いたします。

 なお、本プランの適用を受ける買付行為を以下「大量買付行為」といい、大量買付行為を行う者を以下「大量買付者」といいます。

 

注1:特定株主グループとは、

(ⅰ)当社の株券等(金融商品取引法第27条の23第1項に規定する株券等をいいます。)の保有者(同法第27条の23第3項に基づき保有者に含まれる者を含みます。以下同じとします。)及びその共同保有者(同法第27条の23第5項に規定する共同保有者をいい、同条第6項に基づき共同保有者とみなされる者を含みます。以下同じとします。)並びに当該保有者との間で又は当該保有者の共同保有者との間で保有者・共同保有者間の関係と類似した一定の関係にある者(以下「準共同保有者」といいます。)又は、

(ⅱ)当社の株券等(同法第27条の2第1項に規定する株券等をいいます。)の買付け等(同法第27条の2第1項に規定する買付け等をいい、競売買の方法によるか否かを問わず取引所金融商品市場において行われるものを含みます。)を行う者及びその特別関係者(同法第27条の2第7項に規定する特別関係者をいいます。)を意味します。

注2:議決権割合とは、

(ⅰ)特定株主グループが、注1の(ⅰ)記載の場合は、①当該保有者の株券等保有割合(同法第27条の23第4項に規定する株券等保有割合をいいます。この場合においては、当該保有者の共同保有者の保有株券等の数(同項に規定する保有株券等の数をいいます。以下同じとします。)も計算上考慮されるものとします。)と、②当該保有者の準共同保有者の株券等保有割合とを合わせた割合(但し、①と②の合算において、①と②との間で重複する保有株券等の数については、控除するものとします。)又は、

(ⅱ)特定株主グループが、注1の(ⅱ)記載の場合は、当該大量買付者及び当該特別関係者の株券等所有割合(同法第27条の2第8項に規定する株券等所有割合をいいます。)の合計を意味します。

 なお、各株券等保有割合及び各株券等所有割合の算出に当たっては、総議決権の数(同法第27条の2第8項に規定するものをいいます。)及び発行済株式の総数(同法第27条の23第4項に規定するものをいいます。)は、有価証券報告書、四半期報告書及び自己株券買付状況報告書のうち直近に提出されたものを参照することができるものとします。

注3:株券等とは、金融商品取引法第27条の23第1項に規定する株券等を意味します。

 

2.大量買付ルールの内容

(1)大量買付ルールの概要

 大量買付ルールは、大量買付行為が行われる場合に、(ⅰ)大量買付者に対し、事前に当該大量買付行為に関する必要かつ十分な情報の提供を求め、(ⅱ)当該大量買付行為についての情報収集・検討等を行う時間を確保した上で、(ⅲ)取締役会が株主の皆様に当社経営陣の計画、代替案等の提示や、大量買付者との交渉を行い、(ⅳ)当該大量買付行為に対し対抗措置を発動するか否かについて株主の皆様の意思を確認するための株主総会を開催する手続きを定め、かかる株主の皆様の意思を確認する機会を確保するため、大量買付者には、上記(ⅰ)から(ⅳ)の手続きが完了するまで大量買付行為の開始をお待ちいただくことを要請するものです。

(2)情報の提供

 大量買付者には、大量買付行為の実行に先立ち、当社代表取締役宛に、大量買付者の名称、住所、設立準拠法、代表者の氏名、国内連絡先及び提案する大量買付行為の概要を明示した、大量買付ルールに従う旨の「意向表明書」をご提出いただいたうえで、当社取締役会に対して、当社株主の皆様の判断及び当社取締役会としての意見形成のために必要かつ十分な情報(以下「本必要情報」といいます。)を提供していただきます。

 当社取締役会は、意向表明書受領後10営業日以内に、大量買付者から提供いただくべき本必要情報のリストを当該大量買付者に交付します。当社取締役会は、大量買付者から提供された情報を精査し、必要に応じて当社取締役会から独立した外部専門家等と協議の上、当該情報だけでは不十分と認められる場合には、大量買付者に対して本必要情報が揃うまで追加的に情報提供を求めます。

 本必要情報の具体的内容は、大量買付者の属性、大量買付行為の目的及び内容によって異なりますが、一般的な項目の一部は以下のとおりです。

①大量買付者及びそのグループ(共同保有者、準共同保有者及び特別関係者を含みます。)の概要(大量買付者の事業内容、資本構成、当社及び当社グループの事業と同種の事業についての経験等に関する情報を含みます。)

②大量買付行為の目的及び内容(買付等の対価の価額・種類、買付等の時期、関連する取引の仕組み、買付等の方法の適法性、買付等及び関連する取引の実現可能性等を含みます。)

③当社株券等の取得対価の算定根拠及び取得資金の裏付け(資金の提供者(実質的提供者を含みます。)の具体的名称、調達方法、関連する取引の内容を含みます。)

④当社及び当社グループの経営に参画した後に想定している経営者候補(当社及び当社グループの事業と同種の事業についての経験等に関する情報を含みます。)、経営方針、事業計画、財務計画、資本政策、配当政策、資産活用策等(以下「買付後経営方針等」といいます。)

⑤当社及び当社グループの取引先、顧客、従業員等のステークホルダーと当社及び当社グループとの関係に関し、大量買付行為完了後に予定する変更の有無及びその内容

 なお、大量買付行為の提案があった事実及び当社取締役会に提供された本必要情報は、当社株主の皆様の判断のために必要であると認められる場合には、当社取締役会が適切と判断する時点で、その全部又は一部を開示します。

(3)取締役会による評価期間

 次に、当社取締役会は、本必要情報の提供が完了した後、60日間(対価を現金(円貨)のみとする公開買付けによる当社全株式の買付の場合)又は90日間(その他の大量買付行為の場合)を取締役会による評価、検討、交渉、意見形成、代替案立案のための期間(以下「取締役会評価期間」といいます。)として設定します。当社取締役会は、本必要情報の提供が完了した場合には、速やかにその旨及び取締役会評価期間が満了する日を公表いたします。

 取締役会評価期間中、当社取締役会は、必要に応じて当社取締役会から独立した外部専門家等の助言を受けながら、提供された本必要情報を十分に評価・検討し、当社取締役会としての意見を慎重にとりまとめ、公表します。また、必要に応じ、大量買付者との間で大量買付行為に関する条件改善について交渉したり、当社取締役会として当社株主の皆様に対し代替案を提示することもあります。

(4)当社株主総会における株主意思の確認

 当社取締役会は、大量買付者において大量買付ルールが遵守されている場合、原則として、取締役会評価期間満了後に以下に定める要領に従って、すみやかに当社株主総会(以下「株主意思確認総会」といいます。)を開催し、株主の皆様のご判断に基づいて、大量買付行為に対し、対抗措置を発動すべきか否かを決するものとします。

 但し、当社取締役会は、株主の皆様に大量買付行為に応じるか否かの判断を委ねるのが相当と判断する場合には、株主意思確認総会を開催しないことができるものとします(この場合、当社取締役会は、当該大量買付行為に対し対抗措置をとりません。)。

①当社取締役会は、株主意思確認総会において議決権を行使しうる株主を確定するために基準日(以下「本基準日」といいます。)を設定するため、本基準日の2週間前までに当社定款に定める方法により公告します。

②株主意思確認総会において議決権を行使できる株主は、本基準日の最終の株主名簿に記載又は記録された株主とします。

③当社取締役会は、株主意思確認総会において株主の皆様に発動の是非をご判断いただくべき対抗措置の具体的な内容を、事前に決定のうえ、公表します。

④株主意思確認総会の決議は、法令及び当社定款第43条に基づき、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する当社株主が出席し、その議決権の過半数をもって行うものとします。

⑤大量買付者は、株主意思確認総会終結時まで、当社株券等の買付けを開始してはならないものとします。(なお、大量買付者が株主意思確認総会終結時までに当社株券等の買付けを開始したときは、当社取締役会は、株主意思確認総会の開催を中止し、当社取締役会の決議のみにより対抗措置を発動することができるものとします。)

⑥当社取締役会は、株主意思確認総会にて株主の皆様が判断するための情報等に関し、重要な変更等が発生した場合には、本基準日を設定した後であっても、本基準日の変更、又は株主意思確認総会の開催の延期若しくは中止をすることができるものとします。

 

3.大量買付者が大量買付ルールを遵守した場合

 大量買付者により大量買付ルールが遵守された場合は、上述のとおり、当社取締役会は、株主意思確認総会において対抗措置の発動を承認する決議がなされない限り、大量買付行為に対する対抗措置をとりません。

 

4.大量買付者が大量買付ルールを遵守しない場合

 大量買付者により大量買付ルールが遵守されなかった場合には、具体的な買付方法の如何にかかわらず、当社取締役会は、当社株主共同の利益を守ることを目的として、新株予約権の発行等、会社法その他の法律及び当社定款が認める対抗措置をとり、大量買付行為に対抗する場合があります。大量買付者が大量買付ルールを遵守したか否か及び対抗措置の発動の適否は、当社取締役会から独立した外部専門家等の意見も参考にし、当社取締役会が決定します。

 具体的にいかなる手段を講じるかについては、その時点で最も適切と当社取締役会が判断したものを選択することとします。具体的対抗措置として新株予約権の無償割当てを行う場合の概要は(注)新株予約権概要に記載のとおりです。

 なお、大量買付者により、大量買付ルールが遵守されなかった場合であっても、当社取締役会は、株主の皆様のご意思を尊重する趣旨から、上記2.(4)に定める要領に従って株主意思確認総会を開催し、対抗措置を発動することの是非について株主の皆様にご判断いただくこともできるものとします。

 

5.株主・投資家に与える影響等

(1)本プランの導入・継続が株主・投資家に与える影響等

 本プランは、当社株主の皆様が大量買付行為に応じるか否かを判断するために必要な情報や、現に当社の経営を担っている当社取締役会の意見を当社株主の皆様に提供し、さらには、当社株主の皆様が代替案の提示を受ける機会を確保し、最終的には大量買付行為の提案を受けた時点における株主の皆様により対抗措置の発動の是非を直接的に判断していただくことを目的としています。これにより、当社株主の皆様は、十分な情報のもとで、大量買付行為に応じるか否かについて適切な判断をすることが可能となり、そのことが当社の企業価値ひいては株主価値の確保・向上につながるものと考えます。従いまして、本プランの導入及び継続は、当社株主及び投資家の皆様が適切な投資判断を行う上での前提となるものであり、当社株主及び投資家の皆様の利益に資するものであると考えております。

 なお、前記3.及び4.において述べたとおり、大量買付者が大量買付ルールを遵守するか否かにより大量買付行為に対する当社の対応方針が異なりますので、当社株主及び投資家の皆様におかれましては、大量買付者の動向にご注意ください。

(2)対抗措置発動時に株主・投資家に与える影響等

 大量買付者が大量買付ルールを遵守しない場合等一定の場合には、当社取締役会は、当社株主共同の利益を守ることを目的として、会社法その他の法律及び当社定款により認められている対抗措置をとることがありますが、当該対抗措置の仕組上、当社株主の皆様(大量買付ルールを遵守しない大量買付者、及び株主の皆様が株主意思確認総会において対抗措置を発動することが相当と判断した大量買付者を除きます。)が法的権利又は経済的側面において格別の損失を被るような事態が生じることは想定しておりません。例えば、具体的対抗措置として無償割当てによる新株予約権の発行を決議した場合に、当該新株予約権の無償割当てに係る権利落ち日以後に当該決議を撤回することは想定しておりません。当社取締役会が具体的対抗措置をとることを決定した場合には、法令及び証券取引所規則に従って適時適切な開示を行います。

(3)対抗措置の発動に伴って株主の皆様に必要となる手続き

イ.株主名簿への記載・記録の手続き

 対抗措置として、当社取締役会又は株主意思確認総会において、新株予約権無償割当てを実施することを決議した場合には、当社は、新株予約権無償割当てに係る割当期日を公告いたします。割当期日における当社の最終の株主名簿に記載又は記録された株主に新株予約権が無償にて割り当てられますので、株主の皆様が新株予約権の割当てを受けるためには、割当期日における最終の株主名簿に株主として記載又は記録される必要があります。

ロ.新株予約権の行使の手続き

 対抗措置として、当社取締役会又は株主意思確認総会において、新株予約権無償割当てを実施することを決議した場合には、当社は、割当期日における当社の最終の株主名簿に記載又は記録された株主の皆様に対し、原則として、新株予約権の行使請求書(行使に係る新株予約権の内容・数等の必要事項及び株主ご自身が特定株主グループに属する者でないこと等について確認する旨の文言を記載した当社所定の書式によるものとします。)その他新株予約権の権利行使に必要な書類を送付いたします。新株予約権の無償割当て後、株主の皆様においては、行使期間内に、これらの必要書類を提出した上、原則として、新株予約権1個当たり1円以上で当社取締役会が新株予約権無償割当て決議において定める価額を払込取扱場所に払い込むことにより、新株予約権1個につき、当社取締役会が別途定める数の当社株式が発行されることになります。

ハ.当社による新株予約権の取得の手続き

 当社は、当社取締役会が新株予約権を取得する旨の決定をした場合、法定の手続きに従い、当社取締役会が別途定める日の到来日をもって新株予約権を取得します。また、新株予約権の取得と引換えに当社株式を株主の皆様に交付するときは、速やかにこれを交付いたします。なお、この場合、かかる株主の皆様には、別途、ご自身が特定株主グループに属する者でないこと等について確認する旨の文言を記載した当社所定の書式による書面をご提出いただくことがあります。また、新株予約権の取得と引換えに当社株式を株主の皆様に交付するために振替株式を記録するための口座の情報の提供をお願いすることがあります。

 なお、割当て方法、行使の方法及び当社による取得の方法の詳細等につきましては、対抗措置に関する当社取締役会の決議が行われた後、株主の皆様に対して情報開示又は通知いたしますので、当該内容をご確認ください。

 

6.本プランの有効期限

 平成28年6月17日開催の当社第115回定時株主総会において本プラン継続の承認議案が可決されたため、本プランの有効期限は、平成29年6月30日までに開催される第116回定時株主総会の終結の時までとします。但し、当社第116回定時株主総会において本プランを継続することが承認された場合は、かかる有効期限は更に1年間延長されるものとし、その後も同様とします。当社取締役会は、本プランを継続することが承認された場合、その旨を速やかにお知らせします。

 但し、本プランは、有効期限の満了前であっても、当社株主総会又は当社取締役会の決議に基づいて、廃止することができるものとします。また、当社株主共同の利益の保護の観点から、関係法令の整備や、東京証券取引所が定める上場制度の整備等を踏まえ随時見直しを行い、当社株主総会の承認を得て本プランの変更を行うことがあります。但し、関係法令及び取引所規則等の改廃に伴う、実質的な内容の変更を含まない本プランの技術的修正については、当社取締役会決議により行うことができるものとします。これらの変更又は修正を行う場合には、その内容を速やかにお知らせします。

 なお、本プランの有効期限は当社第116回定時株主総会の終結の時までの約1年間ですので、取締役会が本プランの継続の承認を求める議案を同定時株主総会に提出しなければ本プランは延長されず失効しますし、また、有効期限の満了前に当社株主総会又は取締役会の決議に基づき本プランを廃止することもできます。さらに、本プランにおいては、取締役会があらかじめ同意をすれば、特定の当社株券等の買付行為に対する本プランの適用を排除することもできます。以上から、本プランはデッドハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の過半数を交代させても、なお発動を阻止できない買収防衛策)ないしスローハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の交代を一度に行うことができないため、その発動を阻止するのに時間を要する買収防衛策)のいずれにもあたりません。

 

7.本プランが本基本方針に沿うものであること、当社株主共同の利益を損なうものではないこと、及び当社役員の地位の維持を目的とするものではないこと及びその理由

(1)本プランが本基本方針に沿うものであること

 本プランは、大量買付ルールの内容、大量買付行為が為された場合の対応方針、株主及び投資家の皆様に与える影響等を規定するものです。

 本プランは、大量買付者が大量買付行為に関する必要かつ十分な情報を当社取締役会に事前に提供すること、及び当社取締役会のための一定の評価期間が経過し、株主の皆様に当社取締役会が対抗措置をとることの是非を株主意思確認総会において直接的に意思を確認した後にのみ当該大量買付行為を開始することを求め、これを遵守しない大量買付者に対して当社取締役会が対抗措置を講じることがある旨を定めております。

 また、大量買付ルールが遵守されている場合は、原則として株主意思確認総会における株主の皆様のご判断に基づいて、大量買付行為に対して対抗措置を発動すべきか否かを決するものとしており、対抗措置の発動を承認する決議がなされない限り、大量買付行為に対する対抗措置をとらない旨を定めております。

 このように本プランは、本基本方針の考え方に沿って設計されたものであるといえます。

(2)本プランが当社株主共同の利益を損なうものではないこと

 Ⅰで述べたとおり、本基本方針は、当社株主共同の利益を尊重することを前提としています。本プランは、本基本方針の考え方に沿って設計され、当社株主の皆様が大量買付行為に応じるか否かを判断するために必要な情報や当社取締役会の意見の提供、代替案の提示を受ける機会の提供を保障し、最終的には大量買付行為の提案を受けた時点における株主の皆様により対抗措置の発動の是非を判断していただくことを目的としております。本プランによって、当社株主及び投資家の皆様は適切な投資判断を行うことができますので、本プランが当社株主共同の利益を損なうものではなく、むしろその利益に資するものであると考えます。

 さらに、本プランの発効・延長が当社株主の皆様の承認を条件としており、当社株主が望めば本プランの廃止も可能であることは、本プランが当社株主共同の利益を損なわないことを担保していると考えられます。

(3)本プランが当社役員の地位の維持を目的とするものではないこと

 本プランは、大量買付行為を受け入れるか否かが最終的には当社株主の皆様の判断に委ねられるべきことを大原則としつつ、当社株主共同の利益を守るために必要な範囲で大量買付ルールの遵守の要請や対抗措置の発動を行うものです。本プランは当社取締役会が対抗措置を発動する場合を事前かつ詳細に開示しており、当社取締役会による対抗措置の発動は本プランの規定に従って行われ、原則として株主の皆様に株主意思確認総会において直接的に発動の是非を判断していただきます。また、当社取締役会は単独で本プランの発効・延長を行うことはできず、当社株主の皆様の承認を要します。

 以上から、本プランが当社役員の地位の維持を目的とするものでないことは明らかであると考えております。

(注)新株予約権概要

1.新株予約権付与の対象となる株主及びその発行条件

 当社取締役会で定める割当期日における最終の株主名簿に記載又は記録された株主に対し、その所有する当社普通株式(但し、当社の所有する当社普通株式を除く。)1株につき1個の割合で新たに払込みをさせないで新株予約権を割当てる。

2.新株予約権の目的となる株式の種類及び数

 新株予約権の目的となる株式の種類は当社普通株式とし、新株予約権の目的となる株式の総数は、当社取締役会で定める割当期日における当社発行可能株式総数から当社普通株式の発行済株式(当社の所有する当社普通株式を除く。)の総数を減じた株式数を上限とする。新株予約権1個当たりの目的となる株式の数は当社取締役会が別途定める数とする。但し、当社が株式分割又は株式併合を行う場合は、所要の調整を行うものとする。

3.発行する新株予約権の総数

 新株予約権の割当総数は、当社取締役会が別途定める数とする。当社取締役会は、複数回にわたり新株予約権の割当を行うことがある。

4.各新株予約権の行使に際して出資される財産の価額(払込みをなすべき額)

 各新株予約権の行使に際して出資される財産の価額(払込みをなすべき額)は1円以上で当社取締役会が定める額とする。

5.新株予約権の譲渡制限

 新株予約権の譲渡による当該新株予約権の取得については、当社取締役会の承認を要する。

6.新株予約権の行使条件

 議決権割合が20%以上の特定株主グループに属する者に行使を認めないこと等を行使の条件として定める。詳細については、当社取締役会において別途定めるものとする。

7.新株予約権の行使期間等

 新株予約権の行使期間、取得事由及び取得条件その他必要な事項については、当社取締役会が別途定めるものとする。

4【事業等のリスク】

 当社グループの事業において、重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、次のようなものがあると考えており、会社運営にあたり注意を払っております。

1)技術革新・新製品開発におけるリスク

 当社グループは、真のグローバリゼーションの中での事業拡大を目指し、将来のニーズを予測し、多大な経営資源を技術革新・新製品開発に投入しておりますが、市場、お客様ニーズ及び業界の技術の急激な変化等により、お客様の必要とする新技術・新製品がタイムリーに開発できなかった場合、当社グループの事業、業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

2)海外事業展開に伴うリスク

 当社グループの生産及び販売活動は、日本のみならず、北米、欧州、アジア等の地域に展開しており、現時点で連結ベースでの海外売上高比率は約7割を超えるまでになりました。これらの海外での事業展開には、以下のようなリスクが内在しており、これらの事象が発生した場合、製品の生産、販売に遅延や停止が生じる可能性があります。これらの遅延・停止は当社グループの事業、業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

①予期しえない法律・規則、不利な影響を及ぼす租税制度の変更

②事業に対して不利な政治的または経済的要因の発生

③人財の採用と確保の難しさ及び労務問題の発生

④技術インフラの未整備

⑤テロ・戦争・ストライキ等の社会的混乱

⑥大規模な自然災害や伝染病の発生

3)生産技術・設備に関するリスク

 当社グループは、お客様のグローバルプラットフォーム化などのニーズに対応するためには、モノづくりを世界共通にすることが必要と考え、品質、効率、コスト面での更なる向上を図るため、生産技術開発および生産設備への投資に積極的に取り組んでおりますが、これらを効果的かつタイムリーに実施できなかった場合、あるいは、当社戦略と市場のニーズにズレが生じた場合、その投資を回収できず、ビジネスチャンスを失い、結果として、当社グループの事業、業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

4)情報管理および情報システムに関するリスク

 当社グループでは、情報セキュリティ委員会を設置し、情報セキュリティ・個人情報保護について、ハード面・ソフト面(規則遵守・啓蒙活動)から漏洩防止等の情報管理の徹底に努めておりますが、当社グループで保有している機密情報、個人情報が漏洩した場合、会社の信用失墜により当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループの殆どの業務は情報システムのサポートを受けており、システムも年々複雑化高度化しているため、想定を超える災害の発生やコンピューターウィルスやハッカーの侵入その他の原因で、システムの誤動作や停止が発生した場合、その内容や規模により、正常な事業の継続が困難になることから当社グループの事業、業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

5)製品の品質に関するリスク

 当社グループでは、安全・安心を支える上で品質は最も重要であると考え、常に、より高度な品質保証体制の構築を目指しております。自工程での品質保証、過去の不具合に学び失敗を繰り返さないなどの活動の浸透を進め、万全の体制をもって製品の生産に努めております。但し、当社グループの製品は直接安全に関わる製品であり、万が一、製品の欠陥等が発生し、お客様への流出が防止できなかった場合、多大な費用の発生と社会的信用の低下により、当社グループの事業、業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

6)人財育成および確保に関するリスク

 当社グループにとって人財は経営の基盤であり、競争力を維持・向上し続けるためには、高度な専門技術に精通した人財、経営のマネジメント能力に優れた人財を採用し、高齢化に対する技術を伝承する人財を計画的に育成することが重要であると考えております。特に近年、グローバルな事業活動を一層進めるなかで、グローバルに活躍できる人財の育成・確保が急務であり、国内外での積極的な採用活動、研修・教育の充実、コア人財の流出の防止などの施策を講じていますが、これらの施策にも拘わらず、当社グループが人財育成・確保、適材適所の配置が計画通り進まなかった場合、長期的視点から当社グループの事業、業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

7)市場・経済状況の変化によるリスク

 当社グループにおける営業収入は当社グループが製品を生産・販売している国または地域の経済状況の影響を受けます。すなわち、日本・北米・欧州・アジアを含む当社グループの主要市場における景気後退、及びそれに伴う予測を超えた需要の縮小は当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループにおける営業収入のうち、OEM製品の依存度が大きく、そのため自動車メーカー及びTier1メーカー(自動車メーカーの1次取引先)の業績不振、予期せぬ契約の打ち切り、価格の値引き、調達方針の変更は当社グループの事業、業績及び財政状態に多大な影響を及ぼす可能性があります。また、国内外の競合他社との競争の激化等により、製品価格あるいは販売量が大幅に変動した場合、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

8)環境・安全に関する規制におけるリスク

 当社グループでは、地球環境保全の見地から環境問題への対応は企業としての重要な社会的責任であると考えており、地球環境委員会を設置し、環境に配慮した製品の開発、CO2排出削減を始めとして様々な環境対策を進めております。また、当社グループが事業を展開する各国における環境に関する規制および自動車の安全性への規制は強化される傾向にあり、これらの規制を遵守するための技術的課題に適応する投資が増大すると予想しております。環境・安全規制への適応が難しい場合、当社グループへの社会的信頼が損なわれる可能性も想定され、当社グループの事業、業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 また、当社グループが過去に原材料として使用していたアスベストの問題については、社内に特別委員会を設置し、従業員・近隣住民を含めての健康診断や相談窓口を設ける等積極的対応を実施しておりますが、アスベストを含む製品に関連して発生する訴訟や費用負担が当社グループの事業、業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

9)災害等に関するリスク

 当社グループは、国内外に多くの事業拠点を有しております。各拠点では、地震、台風、洪水等の自然災害や強毒化した新型インフルエンザなど疫病の流行による操業停止をせざるを得ない様な事態の発生に備え、従業員の安全確保、災害の未然防止、早期復旧、建物の耐震補強、設備の転倒防止、事業継続計画(BCP)および危機管理マニュアルの整備、防災訓練の実施などの対策を進めております。但し、予想を超える規模の被災により建物や設備の倒壊・破損、ライフライン・輸送ルート・情報インフラの寸断、人的資源への重大な影響などによる生産の中断といった事態が生じた場合、当社グループの事業活動の一部または全体に大きな支障をきたす可能性があります。また、損害を蒙った建物・設備等の修復のために多額の費用が発生したり、顧客への製品供給が遅れること等により、当社グループの事業、業績および財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

10)コンプライアンスに関するリスク

 当社グループでは、akebonoグローバル行動規範、akebonoグローバル行動基準やコンプライアンス規定等を整備し、また、定期的にコンプライアンス委員会を開催しております。さらに、各種研修を実施するなど、コンプライアンス体制整備のための活動を行っております。社内・社外相談窓口に寄せられた相談については、適宜必要な調査を実施し、適切に対応しております。なお、平成27年11月に公表した不適切な会計処理の発生をうけ、コンプライアンス委員会の開催頻度を四半期に1回から2ヶ月に1回に増やすとともに、委員会の位置づけと機能を再検証したうえで、委員の拡充や研修の追加など、実効性を向上させる取組みを行っています。しかしながら、こうした対策は目的の達成を完全に保証したものではなく、役職員個人による法令違反を含むコンプライアンス上の問題が発生した場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

11)知的財産におけるリスク

 当社グループは、他社製品と差別化せしめる技術とノウハウを保持しております。これらの技術とノウハウは今後の当社グループの発展に不可欠なものであり、これらの知的財産保護については最善の努力を傾注しておりますが、特定の地域では、知的財産権による保護が不完全であったり、限定的でしかないことも発生しております。このため、第三者が当社グループの知的財産を無断使用して類似した製品を製造することを防止できない可能性があり、このような場合、当社グループは損害を被ることになります。また、当社グループが知的財産権に関して、第三者より訴訟を提起されたり、当社グループが自らの知的財産権保全のために訴訟を提起しなければならないことがあります。その場合において、多額の訴訟費用が費やされる可能性もあり、また、当社グループが第三者の知的財産権を侵害しているとの申し立てが認められた場合には、当社グループが特定の技術を利用できない可能性や多額の損害賠償責任を負う可能性もあります。このように、知的財産権について重大な係争問題が発生した場合には、当社グループの事業、業績および財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

12)原材料等の調達に関するリスク

 当社グループは多数の外部取引先から原材料・鋼材・部品等を調達しておりますが、そのいくつかの原材料・鋼材・部品等については、市況変化による価格の高騰や品不足、特定の取引先への依存による取引先の生産能力不足による納入遅延、取引先が製造した製品の欠陥、経営状態の悪化、不慮の事故、自然災害等によって、当社グループの製造コストの上昇、生産遅延・停止が起こり、当社グループの事業、業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

13)為替・金利などの変動によるリスク

 当社グループの事業は、各地域毎に原材料・部品の輸入、製品等の輸出の取引があります。為替リスクを最小限に軽減すべく、当社グループは為替予約等によるヘッジを実施しておりますが全てのリスクをヘッジすることは難しく、その変動は当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社の海外関係会社財務諸表は現地通貨で作成されておりますが、当社グループの連結財務諸表作成時においてこれらの財務諸表は円換算されるため、現地における通貨金額が変わらない場合においても、換算時の為替レートにより円換算後の連結財務諸表上の金額が影響を受けることがあります。また、金利情勢や証券市場の変動が当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

14)継続企業の前提に関する重要事象等について

 当社の100%連結子会社であるAkebono Brake Corporation(本社:米国ミシガン州、以下ABC)は、一昨年からの急激な需要の増加に生産能力が追い付かず、人員増強及び残業による労務費の増加、生産逼迫による緊急輸送費などの追加費用の発生により2期連続で営業損失となり、収益回復が急務となっております。この生産混乱を収束に向かわせるため、日本からの支援等人的リソースの投入、日本を含む他生産拠点への生産の移管、生産設備の改修及び増強、日本からの資金面でのサポート、経営体制の変革など様々な対策を講じております。

 ABCの収益状況は最悪期は脱しましたが、その回復が当初計画していたスピードで実現できておらず、当事業年度において減損損失や事業構造改善引当金を計上したこと等から、最終利益が大幅な赤字となるなど、当社グループ全体の業績及び財政状態が大幅に悪化しており、財務制限条項にも抵触しております。

 当該状況により、継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しておりますが、当該重要事象等を解消、改善するための対応策は「7 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (5)事業等のリスクに記載した重要事象等を解消するための対応策」に記載のとおり、既にその対応策を実施しているとともに、メインバンクを中心に主要取引銀行とは今後の継続的支援についても基本的に合意を頂いていることから、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断しております。

 

 なお、上述した将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

 

5【経営上の重要な契約等】

 当社は、平成28年2月2日開催の取締役会において、当社を存続会社、当社の完全子会社である曙ブレーキ産機鉄道部品販売株式会社、株式会社APS、曙センサーテクノロジー株式会社の3社を消滅会社とする吸収合併を行うことを決議し、同日付で合併契約書を締結いたしました。

 合併の概要は、次のとおりであります。なお、完全子会社を対象とする簡易合併・略式合併のため、開示事項・内容を一部省略して開示しております。

(1)合併の目的

 従来の営業、開発等の機能別組織ではなく、組織として継続して改善が出来る製品軸での管理(製品別事業部制)を目指し、販売子会社である曙ブレーキ産機鉄道部品販売株式会社を合併することにいたしました。

 また、同時に株式会社APSおよび曙センサーテクノロジー株式会社は、グループ企業の整理・統合を推進する中で合併することにいたしました。

(2)合併の方式

 当社を存続会社とする吸収合併方式で、完全子会社3社は解散いたします。

(3)合併期日

平成28年4月1日

(注)本合併は、会社法第796条第2項に定める簡易合併(当社)、および同法第784条第1項に定める略式合併(完全子会社3社)であるため、合併契約承認に係る株主総会はいずれも開催いたしません。

(4)合併に係る割当ての内容

 各消滅会社は当社の完全子会社であるため、合併に際して対価の交付および当社の資本金の増加はありません。

 

6【研究開発活動】

 当社グループでは、コア技術である「摩擦と振動、その制御と解析」技術を活かし、自動車のみならず、あらゆる交通機関、産業機械の各種ブレーキ製品を担う新摩擦材・次世代型のブレーキの開発を進めております。また製品開発を支える基礎技術、解析の深化を重点的に行うための研究開発への投資と開発体制の充実を図っております。

 開発戦略としては、“技術の軸”と“技術の連続性”を基本とし、音・振動に対する知見をさらに深化させ、低引き摺り化・軽量化・グリーン材料化などの環境対応技術開発、電動ブレーキ開発を始めとした自動運転対応技術開発、高性能車両向けのブレーキ開発を推進してまいります。これらの開発は日本・米国・欧州・中国・タイの開発拠点を中心として、地産地消を基本に現地開発、現地調達を更に促進し、グローバル拠点それぞれの特長を活かしながら、必要な技術を駆使してグローバル競争力を高めた次期製品開発に注力しております。

 

(日本)

 ブレーキ摩擦材開発については、環境対応技術開発を軸に取り組みを進めております。グローバルなニーズ及びワシントン州を含む複数の州で条例化された銅に関する環境規制に対応する銅フリー摩擦材開発を中心に、高性能で音・振動特性に優れ、かつ昨今着目されてきているホイールダストについての制御に挑戦しながら、環境に配慮した摩擦材原材料を使用した高品質な製品の開発を進めています。同時に、低コスト化についても、性能や環境へ配慮しながら開発を進めております。また、EV・PHV・HVのブレーキ特性にあわせた摩擦材の開発を進めております。

 ディスクブレーキ・ドラムブレーキの開発においても、高性能車両向け、環境対応、自動運転への対応の取り組みを軸に開発に注力しております。

 高性能車両向けアルミ合金製対向型ブレーキにおきましては、F1用ブレーキ開発で培った技術を盛り込み、製品化を実現しています。また、『市販ロードカー用高性能自動車ブレーキの開発と量産化』により大変権威のある日本機械学会賞(技術)を受賞しました。部品の共通化・標準化を徹底的に実行し、コスト競争力を向上させつつ、新規開発へのリソースの配分を増加させる事によって、差別化製品を提供してまいります。

 環境に配慮した製品開発に対しても、車の燃費向上の観点から革新的な軽量化と引き摺り低減に取組んでおります。自動運転に対応するための電動化技術では、ブレーキに小型電気モーターを搭載し、まずはパーキングブレーキ機能を電動化した電動パーキングブレーキといった製品の技術開発を北米開発拠点と連携しながら行っております。また、グローバルでの供給を更に強化させるため、技術面とコスト面のベンチマークを徹底して行い、使用地域の独自性や使用状況に応じた製品造りへの技術開発を進めております。

 ㈱曙ブレーキ中央技術研究所においては、将来に向けた技術の差別化によって低環境負荷、省エネルギー、危機管理(脱枯渇、戦略物質)、安全/快適性といった環境対応を図ることを中長期主要課題と捉え、独自材料開発、次世代コンセプトブレーキを軸として課題解決に向けた取り組みを展開しております。(1)独自材料開発(持続可能資源・低環境負荷物質の活用を前提とした材料技術による高機能化、技術の連続性・拡大性の追求)(2)次世代コンセプトブレーキ(応答性、コントロール性向上による自働化、摩耗・鳴き振動制御による低環境負荷・快適性の追及、構造設計・軽量素材による小型・軽量化)を研究開発戦略として取り組んでおります。さらにコア技術による新分野開拓を目指した機能性粒子の創製も積極的に行なっております。今後も中長期を見据えた研究開発に取り組み、他社との差別化、優位性確保を図っていきます。

 

(北米)

 北米自動車メーカーはもとより、グローバルなニーズ及びワシントン州を含む複数の州で条例化された摩擦材の環境規制に対応する新摩擦材や次世代ブレーキの製品開発に取り組んでおります。日系自動車メーカーについても、開発から量産までの現地完結型開発を展開しております。摩擦材においては、乗用車からピックアップトラック用まで高性能で音・振動特性に優れ、さらに環境に配慮した材料開発を行っております。

 ブレーキの機構開発については、乗用車からSUV、ピックアップトラック用まで幅広く開発活動を行っており、軽量アルミ合金によるディスクブレーキの開発も展開しております。また、ディスクローター/ドラムブレーキについても量産展開しており、ブレーキモジュール開発による軽量で音・振動特性に優れた高性能、高品質な製品開発を行っております。電動化技術につきましては、日本と連携しながらお客様の声を反映させた開発を進めております。

 

(欧州)

 欧州における摩擦材開発に関しては、高速でのブレーキ特性に対応する高性能(効き、ジャダー)及び、音・振動特性など、環境規制の厳しい欧州市場に適合する摩擦材から日米市場向け輸出欧州車に適合する摩擦材まで幅広いお客様ニーズに対応できる開発を行っております。日系のお客様のみならず、欧州市場でのお客様に対する摩擦材の開発、生産の供給体制を整えております。現地調達原材料による材料の共通化により、コスト競争力の強化を目的とした開発も進めております。

 開発拠点のあるフランス以外では、ドイツに開発機関(現地法人)を置き、よりお客様に密接したディスクブレーキ適用開発を進めており、イギリスにある開発機関では、F1を含むモータースポーツ用ディスクブレーキ開発を通じた技術開発に特化し、日本と連携しながらお客様の声を反映させた開発を進めております。

 また、今後は、摩擦材だけでなくディスクブレーキ完成品の開発、生産の供給体制構築を推進してまいります。

 

(中国)

 新興国市場のニーズに合わせた製品を提供するため、現地のお客様の声を反映させた製品の開発・設計を進めております。摩擦材においては、部品・原材料の現地調達化と現地の環境に適したつくり方により、新興国市場で通用するコストと性能特性を有する製品開発を行っております。ディスクブレーキにおいては、中国市場のお客様の要求や使われ方を調査・分析し、必要な機能・性能を低コストで提供できる製品の開発と提案を行っております。

 

(タイ)

 タイのブレーキ開発拠点を軸に成長著しいASEAN諸国のニーズに合わせ、地産地消を基本に現地開発、現地調達を更に促進し、お客様のニーズを反映した開発を推進してまいります。

 

 なお、当連結会計年度における研究開発費の総額は1,941百万円であり、この他に日常的な改良に伴って発生した研究開発関連の費用は9,987百万円であります。

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものでありますが、予測しえない経済状況の変化等さまざまな要因があるため、その結果について、当社が保証するものではありません。

 

(1)重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりまして、固定資産の減損、有価証券の減損、繰延税金資産の計上、引当金の計上等の重要な会計方針に関する見積りをおこない、継続して評価を実施しています。

 なお、実際の結果は、見積りによる不確実性が存在するため、これらの見積りと異なる場合があります。

 

(2)当連結会計年度の経営成績の分析

 当連結会計年度は、売上高は2,813億円と対前期比272億円(10.7%)の増加となりました。売上原価は2,649億円と対前期比350億円(15.2%)の増加となり、販売費及び一般管理費は202億円と対前期比1億円(△0.4%)の減少となりました。営業損失は38億円(前期は営業利益40億円)となりました。

 営業外損益については、収益では為替相場の変動の影響により為替差益が4億円減少し、費用では為替差損が7億円、支払利息が5億円増加するなど経常損失は68億円(前期は経常利益28億円)となりました。

 特別損益については、利益では投資有価証券売却益50億円などが計上され、損失では日本や北米において減損損失118億円を計上したほか事業構造改善引当金繰入額5億円やリコール関連損失8億円などを計上しております。

 以上の結果、税金等調整前当期純損失は155億円(対前期比149億円の悪化)、親会社株主に帰属する当期純損失は195億円(対前期比134億円の悪化)となりました。

 

(3)財政状態の分析

(資産)

 当連結会計年度末の資産は2,044億円と前連結会計年度末比215億円の減少となりました。

 流動資産は841億円と前連結会計年度末比37億円の増加となりました。主な要因は、当期末に長期借入金150億の実行により現金及び預金が80億円増加した一方で、受取手形及び売掛金が38億円減少したことによるものです。固定資産は1,203億円と前連結会計年度末比252億円の減少となりました。主な要因は、北米において固定資産の減損損失を計上したことなどにより有形固定資産が93億円減少したことや保有株式の売却などにより投資有価証券が144億円減少したことによるものです。

(負債)

 当連結会計年度末の負債は1,743億円と前連結会計年度末比83億円の増加となりました。

 流動負債は846億円と前連結会計年度末比159億円の減少となりました。主な要因は、社債の償還により1年内償還予定の社債が150億円減少したことによるものです。固定負債は897億円と前連結会計年度末比243億円の増加となりました。主な要因は、保有株式の売却などにより繰延税金負債が35億円減少した一方で、長期借入金が265億円増加したことによるものです。

 なお、有利子負債残高(1,198億円)から「現金及び預金」を控除したネット有利子負債残高は994億円であります。

(純資産)

 当連結会計年度末の純資産は301億円と前連結会計年度末比298億円の減少となりました。主な要因は、親会社株主に帰属する当期純損失195億円の計上や配当金の支払いなどにより利益剰余金が201億円減少したこと、保有株式の売却などによりその他有価証券評価差額金が73億円減少したことによるものです。

 

(4)資金の流動性及び財源について

①資金の流動性について

 営業活動によるキャッシュ・フローにつきましては、75億円のキャッシュを得ました。主な要因は、税金等調整前当期純損失155億円や法人税等の支払額25億円があったものの、減価償却費131億円や減損損失118億円のほか運転資金が36億円改善したことなどによるものです。

 投資活動によるキャッシュ・フローにつきましては、101億円のキャッシュを使用しました。主な要因は、投資有価証券の売却による収入86億円があった一方で、北米を中心とした新規モデル立上げ準備に伴う設備投資やABEでの生産対応投資などにより有形固定資産の取得による支出175億円などによるものです。

 財務活動によるキャッシュ・フローにつきましては、112億円のキャッシュを得ました。主な要因は、約定返済に伴う長期借入金の返済による支出166億円や社債の償還による支出150億円があった一方で、長期借入れによる収入431億円などによるものです。

 以上の結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、前連結会計年度末比80億円増加の204億円となりました。

 

②資金の財源について

 資金の財源につきましては、昨今の金融動向を踏まえ、手元流動性を確保するため金融機関からの借入れをおこなっております。

(5)事業等のリスクに記載した重要事象等を解消するための対応策

 当社グループは「4 事業等のリスク 14)継続企業の前提に関する重要事象等について」に記載のとおり、継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しておりますが、当該重要事象等を解消、改善するための対応策を新中期経営計画「akebono New Frontier 30 - 2016」の柱の一つとして取り組んでまいります。特に初年度は「北米事業の立て直し」を最優先の経営課題と捉え、北米事業の体質改善及び構造改革を早期に実現し、翌期以降の収益性の大幅改善、競争力の強化を実行してまいります。

 新中期経営計画の概要は以下のとおりです。

 

<北米事業の立て直し>

 一昨年から発生した生産混乱に起因したエキストラコストの影響で、北米事業は大幅な赤字の計上を余儀なくされました。当社は、この問題の解決を当社グループの最優先課題として捉え、早期の事業基盤再建に向けた現地主導によるマネジメント体制を強化することにより組織の抜本的な改革を実行中であります。具体的には、外部機関の支援も得て、事業の現状の再把握と課題及び問題点のレビュー、商品群の収益性の再レビュー、生産拠点の最適化、販売管理費の削減、間接コストの低減、品質安定及び緊急出荷の削減、マネジメントレベルの入替、人員の適正化など諸施策を実施してまいります。また、売上重視から脱却し利益重視に転換し、原価低減による採算性を優先するとともに、生産コストのムダも徹底的に排除することにより収益性の改善を図り、経営の改革をさらに加速いたします。米国で実績のある人財を最高経営責任者CEOとして採用し、次いで最高財務責任者CFOも新規採用し、スピードをもって経営体制の一新に着手しております。

 

<製品別事業部制への移行によるグローバルネットワークの確立>

 グローバルレベルでビジネスの多様化が進む中、当社は、日本・北米・欧州・アジアの各地域で展開しているビジネスの連携を更に深めることを目的に、地域を限定しない製品別事業部制を発足します。この新組織は営業・開発・調達・生産などの機能を製品別に振り分け、グローバルで知見を共有することにより、多様化するお客様ニーズに対応してまいります。そのために、まずはディスクブレーキ及び摩擦材における「標準」を確立し、グローバルでのデータベースを構築しながら、S+t(標準化+特性)をベースにした製品戦略を推進し、グローバルでのビジネス拡大を目指します。具体的には、①ハイパフォーマンスブレーキ事業、②インフラモビリティ(産機・鉄道・センサー、新規等)事業、③補修品事業、④フリクション(摩擦材)事業、⑤ファウンデーションブレーキ(車両搭載用ブレーキ)事業の5つの事業部を設けることにより、それぞれの製品を軸にしたグローバル展開を実行いたします。

 

<ハイパフォーマンス(高性能量販車)ビジネスの拡大と欧州事業の新築>

 これまで、欧州ではフランスのAkebono Europe S.A.S.にて摩擦材を製造しておりましたが、平成27年に新設したスロバキアのAkebono Brake Slovakia s.r.o.にてディスクブレーキを製造することにより、欧州において一貫した生産供給体制の確立を目指します。また、平成28年1月から新設したハイパフォーマンス向けビジネスを専任とする事業部が主体となり、欧州事業拡大の試金石となったハイパフォーマンス向けの技術を現在の日本・北米・アジアにおける量販車向け技術に融合・適用させ、より一層の差別化を図り、グローバルレベルでの展開に繋げてまいります。

 

<健全な財務体質への回復>

 ビジネスの積極的な拡大を目指した売上至上主義により、生産能力を大幅に上回る受注を受けた結果、生産混乱に起因したエキストラコストが発生したこと等で、北米事業で類を見ない赤字を計上するに至りました。今回の教訓を踏まえ、今後は利益及びキャッシュの捻出を最優先とし、北米の事業基盤再建による収益性の改善を始め、徹底したコスト管理による不採算案件の是正により収益力を向上させ、有利子負債の削減を推進し健全な財務体質への回復を進め、持続的成長に繋げてまいります。

 

 また、財務制限条項に抵触したコミットメントライン契約(100億円)及び長期借入金(30億円)については、取引金融機関に対し当該条項の適用免除の申し入れを行い、承諾を得ております。メインバンクを中心に主要取引銀行とは緊密な関係を維持しており、今後の継続的支援についても基本的に合意を頂いております。また、多数の取引金融機関からは既に新規の長期資金融資を受けております。キャッシュ・フローにつきましても設備投資が増えているためフリー・キャッシュ・フローはマイナスではあるものの、当連結会計年度の営業キャッシュ・フローはプラス75億円となっております。

 これらの状況を踏まえて継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないとの判断をいたしております。