文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものです。
・会社の経営の基本方針
当社グループは、「技術と信用を重んじ 一致協力して企業の生々発展に努力し広く社会に奉仕する」ことを経営理念としています。
お客様や取引先をはじめ株主・従業員・地域社会などの数多くの人々との関係の中で、企業としての社会的役割、責任を自覚した経営を行い、公正で健全な企業活動を通じて、安全で高性能・高品質な製品とサービスを提供して、社会への貢献と企業価値の拡大を図ることを経営の基本方針としています。
このような方針のもと、当社グループは特装車事業、環境事業、不動産賃貸等事業の3つを展開しています。
・中長期的な会社の経営戦略
中期経営計画 2019-21 ~To the Growth Cycle~(2019年4月1日~2022年3月31日)では、以下の基本方針のもと、グループの成長に向けた重点戦略を推進しています。
<基本方針>
当社グループは、変化に柔軟に対応できるグローバルな企業となるために、生産性と利益率の向上及び社会課題への貢献と事業成長の両立のための施策を着実に実行し、上記に対し、経営資源を積極的に投入します。
<1>生産性の向上と利益体質の強化
収益基盤強化に向けた設備投資効果の最大化を図ります。また、IoTやAI等の活用を進めるとともに、より高付加価値・高品質な製品・サービスを提供します。
<2>将来の収益源の創出
海外事業の収益基盤確立、新分野の事業確立等に向け、グループの既存リソースやアライアンス、M&Aを活用しつつ、積極的に経営資源を投入します。
<3>企業品質の向上と社会的価値の深化
安全・コンプライアンスの徹底を基本とし、さらに、働き方改革と従業員育成、事業を通じた社会貢献を推進します。
<重点戦略>
<1>特装車事業
① 営業から設計・生産まで一気通貫、一体となった取組みで事業全体としての効率化・利益確保を図る。
② 前計画期間中までに投資した設備の活用と新たな設備投資により売上拡大・生産性向上を図る。
③ 顧客満足度の高いサービスでブランドの差別化と安定収益確保を目指す。
④ 操作の自動化・省力化、安全性など時代ニーズを捉えた製品開発を推進する。
<2>環境事業
① 独自技術・安全性等による差別化と他社との協業を推進することで、プラント受注の確保を図る。
② サービスの提案力と工事対応力を高め、安定基盤を維持する。
③ 核となる製品やシステムの新規開発を進め、新規分野への進出・事業化を図る。
<3>パーキング事業
① 立体駐車装置についてはリニューアル案件に注力し、差別化した商品の開発や提案活動を推進する。
② 時間貸し駐車場については各事業地の収益確保・新規事業地の選別受注に注力する。
③ 将来に向けた海外市場開拓と新製品開発を推進する。
<4>海外事業
① 海外拠点については収益基盤確立に向けてリソースを投入する。
② 日本・中国を含めてグループで連携したクロスボーダーな事業展開を推進し、全体最適化を図る。
<5>その他
① IoT・AI 等の活用を積極的に進め、製品・サービスの付加価値向上と社内業務の効率化・自動化を推進。
② チームで人を育てる社員育成と働き方改革を推進し、社員一人ひとりが付加価値の高い業務に集中できる環境づくりに取り組む。
③ 転換期を迎える社会の中、事業活動を通じて社会課題に取り組むことで企業としての持続的成長と付加価値向上につなげる。
・目標とする経営指標
中期経営計画 2019-21 ~To the Growth Cycle~ (2019年4月1日~2022年3月31日)の最終年度である2022年3月期に連結ベースで売上高110,000百万円以上、営業利益9,000百万円以上とすることを経営目標としています。
・経営環境及び対処すべき課題
当社グループの展開する事業セグメントには、特装車事業、環境事業、不動産賃貸等事業の3つがあります。各セグメントの連結売上高に占める割合は、主力の特装車事業が約85%、環境事業が約10%、不動産賃貸等事業が約6%となっています。
特装車事業について
当社グループの特装車事業の売上高の大半は、主に極東開発工業株式会社と日本トレクス株式会社によって構成されています。製品の主な販売先として、トラックメーカー、トラックの販売会社(ディーラー)、レンタル会社、建機商社、自治体、ユーザー(運送会社や廃棄物処理企業等)への直接販売等があります。
受注生産を基本としており、一部の例外を除き先行生産や在庫を保有することはなく、顧客からの注文を受けて製造に着手します。
主要な製品群は次のとおりです。これらに大型・中型・小型の分類があり、かつ仕様についても顧客のカスタムオーダーを細かく織り込んで生産していくため、「多品種少量生産」が当社グループにおける特装車事業の特徴となっています。
1.建設系車両(ダンプトラック、コンクリートポンプ車)
2.物流・省力関連車両(トレーラー、ウイング、バン、テールゲートリフタ、タンクローリ、散水車、給水車、粉粒体運搬車、車輛運搬車)
3.環境関連その他(ごみ収集車、脱着ボデー車、その他特殊車)
次に主要な生産拠点は次のとおりです。工場ごとに担当製品を定め、それに応じた共通及び固有の設備を設け生産活動を行っています。
神奈川県大和市 横浜工場 ダンプトラックなど
愛知県小牧市 名古屋工場 テールゲートリフタなど
愛知県豊川市 日本トレクス本社工場 トレーラー、バンなど
愛知県豊川市 日本トレクス音羽工場 ウイングなど
兵庫県三木市 三木工場 コンクリートポンプ車、ごみ収集車など
福岡県飯塚市 福岡工場 ダンプトラックなど
特装車事業における各製品の需要動向は基本的に、1.国内のトラックの需要動向と、2.上記のそれぞれの製品分野の景気動向に影響を受けます。必ずしも一概には言えませんが、一例として建設・土木需要が好調な際は建設系車両の需要が相応に高まり、物流ニーズが強いときは物流関連車両の需要も高まります。他の製品群と比べますとごみ収集車など環境関連は比較的変動が少なく安定した分野です。
当社グループは上記の製品の中で、コンクリートポンプ車やトレーラーなど複数の製品で国内トップシェアを確保しておりますが、2位、3位の製品もあります。
同業他社と比較した当社グループの特徴は、総合的に各種特装車のラインナップを備えている点と、連結業績における特装車事業の比率が高い点が挙げられます。
特装車事業は、国内のトラックに関する排気ガス等の環境法規制や車両重量規制、あるいは自動車の型式変更のタイミングなどにおいて駆け込み需要や反動減などが生じる業界です。
ここ数年の国内のトラック需要は高水準とは言えないまでも比較的安定しており、その中でトレーラーやウイングなど物流関連の車両が順調に売上を伸ばしています。建設関連は東日本大震災後の復興需要で増加したのち、その反動減により近年は低調でしたが、徐々に底打ち感が見られます。このような複合要因のもと事業活動に注力の結果、2020年3月期の当社特装車事業の売上高は過去最高となり、同様の理由で同期の連結売上高も過去最高となりました。
しかし、足元では新型コロナウイルスの感染拡大の影響により本年も含め今後のトラック需要や関連分野の景気動向が見通し辛い状況となっています。
環境事業について
当社グループの環境事業は、主に地方自治体向けの廃棄物処理施設の設計施工(建設業)と、これら施設の運転受託及びメンテナンス・サービス等によって構成されています。
一般的に廃棄物処理施設の市場全体の中では焼却炉の分野が多くを占めますが、当社グループでは主に廃棄物の選別及び再資源化等のリサイクル分野を中心に手掛けており、その中ではトップクラスのシェアを確保しています。最近ではバイオガス事業の分野にも進出し、関連する事業領域の拡大を図っています。
環境事業の販売先の多くは地方自治体又は自治体が組成する清掃組合等となりますが、同業他社や建設会社がこれらの販売先から直接施設の建設を受注した際に当社がその一部の再委託先として参入する商流もあります。一部民間の産業廃棄物処理企業等にも販売しています。
当社グループでは、施設の建設から竣工後の運転、メンテナンスやサービスなど、顧客の要求する一連のサービスを網羅的に提供し、リサイクルや環境整備等の社会貢献を通じて事業の拡充に努めています。
国内の廃棄物処理施設に関する市場は、少子高齢化や地方自治体の財政難及び統廃合等を背景として今後大きな増加を期待することは困難ですが、国民の生活に必要不可欠の施設であることから、今後も施設の更新や再投資など一定の需要は継続する分野です。
足元では定期的に新規受注を確保し、一定の受注残高を維持しながら複数の建設工事を同時並行で進めています。2020年3月期の環境事業の売上高は工事案件の竣工時期として端境期に該当したために前年度より減少しましたが、施設の運転受託やメンテナンス等のストックビジネスの分野は堅調に推移しており、グループの重要な収益基盤と位置付けています。
不動産賃貸等事業について
当社グループの不動産賃貸等事業は、駐車場(パーキング)事業と、一部の保有不動産の賃貸による有効活用の分野に大別されます。
駐車場(パーキング)事業は主に連結子会社の極東開発パーキング株式会社が運営しており、機械式立体駐車装置の製造(建設業)と、時間貸駐車場(コインパーキング)の運営で構成されています。
機械式立体駐車装置の販売先は、マンションのデベロッパーや建設会社、管理会社、管理組合、あるいは自動車の販売会社等です。近年マンション等の駐車場設置率は徐々に低下していますが、駐車場のリニューアル工事や定期点検、アフターサービスの分野に注力しています。
時間貸駐車場(コインパーキング)は、土地を所有者から賃借し駐車場設備を設置の上、一般利用の顧客から収益を得ています。稼働状況により時間貸と月極を組み合わせた運営を行うほか、地方自治体や商業施設の駐車場の運営を受託する商流もあります。大手同業他社もある中で当社グループでは特に採算性を重視した事業運営を行い、堅調な業績を維持しています。
駐車場(パーキング)事業全体では、機械式立体駐車装置の新規販売等が減少しているものの、これらのメンテナンス・アフターサービスと、時間貸駐車場(コインパーキング)等の分野が堅調なため、全体としては順調に売上高及び利益を確保しています。一部の保有不動産の賃貸も安定収益として業績の下支えを担っています。
新型コロナウイルス感染症の影響について
我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の拡大により大きな影響が見込まれ、厳しい環境で推移することが予想されます。
当社グループでは新型コロナウイルス感染症に関する基本方針を定め、感染症拡大による影響を以下のとおり想定しています。
当社グループでは新型コロナウイルス感染症に関する基本方針を「お客様、地域の皆様、グループ従業員の安全確保を最優先としがなら事業継続との両立を図る。」と定め、各種施策の実施により感染リスク低減を図っています。当社グループの直近の状況及び対策は次のとおりです。
1.感染者(陽性反応の判定を受けた従業員)は該当無し。
2.テレワーク・時差出勤・マイカー通勤を実施。
3.テレビ会議・WEB会議を活用し、外出制限下でも業務を継続すべく、デジタル化を推進。
4.工場及びサービス拠点は通常稼働。
主力の特装車事業に関しては約700億円余り(2020年3月末現在)の受注残高を有しており、これは連結特装車事業売上高の6カ月分以上に該当します。現状、工場の生産活動において大きな支障は生じていません。顧客から受注済案件のキャンセルが一部発生しているものの連結業績への影響は限定的です。
今後、新型コロナウイルス感染症が長期化した場合や第2波・第3波が発生した場合の懸念としては、次の状況が考えられます。
1.営業活動における新規商談の遅延及びキャンセル
2.生産活動におけるトラックシャシ搬入の遅延や部品調達等サプライチェーンへの影響
なお、本年度のトラックの市場予測に関して、現状では詳細な台数や需要動向の見通しは困難となっています。上記より今後の業績への影響がどの程度かを具体的に数値で見積もることは現状においては困難です。
環境事業に関しては、国民等の生活に必要不可欠な公共工事という性質上、建設工事に遅延等は発生せず通常稼働しています。運転受託等についても家庭ごみの増加等により稼働率が上昇し繁忙な状況です。当セグメントに関しては業績への影響は殆どないものと見込んでいます。
不動産賃貸等事業に関しては、外出抑制によりコインパーキング事業等で客足が遠のき、売上高が減少すると思われますが、業績への影響の度合いは今後の新型コロナウイルス感染症の状況を見て今後確認していきます。
上記を踏まえ、業績予測及び中期経営計画の見直しについては次のとおりにて検討しています。
1.2021年3月期連結業績予測
新型コロナウイルス感染症による各事業への影響度合いや、それに伴う市場動向及び見通しが確認でき次第、速やかに策定の上、開示予定。
2.中期経営計画の見直し
上記影響度合い等を鑑み、必要に応じて方針の修正を検討・実施するなど、柔軟に対処。
3.設備投資計画等
新型コロナウイルス感染拡大前に計画した設備投資計画については、上記と同様に見直しを実施。
このような状況のもと、当社グループでは、中期経営計画 2019-21 ~To the Growth Cycle~(2019年4月1日~2022年3月31日)に掲げた基本方針のもとで重点戦略を推進し、売上・利益の確保及び企業価値の一層の向上に向けてグループ一丸となって取り組んでおりますが、現下及び今後の動向を注視し、必要に応じて方針の修正等を検討・実施するなど、柔軟に対処してまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクが顕在化した場合に当社グループの経営成績等の状況に与える影響につきましては、合理的に予見することが困難であるため記載していません。
なお、ここで記載する内容は、有価証券報告書提出日(2020年6月26日)現在において当社グループが判断したものです。
① 特定の取引先への依存
特装車事業は、各種の特装車を国内のトラックメーカー、及びその系列のディーラー、商社等へ販売しています。当社グループでは、技術面において、車種ごとに種々の製造・販売に関するノウハウを構築しています。
また、環境事業につきましては、自治体や産業廃棄物処理業者向けに各種のごみ処理プラントの建設、アフターサービスや運転受託等の事業を行っています。
このため、各種の特装車の需要動向、地方自治体の公共投資の動向等は、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
② 特有の法的規制
特装車事業に関しては、道路交通法、道路運送車両法、車両保安基準など関連法規の適用を受けます。これらの法規が制定又は改訂されることにより、基準に適合しない製品は使用又は保有が認められなくなることがあるため、適用期日前の駆け込み需要や、適用後の反動による減少などが発生し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
環境事業につきましては、ごみ処理プラントの建設工事が建設業法等の規制の対象となり、国土交通大臣より建築工事業や清掃施設工事業等の許可を得て事業を展開しています。これらの規制が制定又は改訂されること、許可を得られないことにより、プラント建設工事の受注ができず、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
③ 原材料価格の変動
当社グループでは、生産に必要な鋼材をはじめとする原材料や部品等を外部から調達しています。
これらの価格が変動することがあり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
④ 海外での事業活動
当社グループでは、製品の輸出や、現地法人での生産、販売並びに部品の調達等を行っています。予期し得ない景気変動、通貨価値の変動、法律や規制の変更等、経済的に不利な要因の存在又は発生、テロ、戦争、その他の要因による社会的又は政治的混乱等のリスクが存在します。こうしたリスクの顕在化により、当社グループの業績及び計画に影響が生じる可能性があります。
⑤ 取引先の信用リスク
当社グループは国内、海外において様々な取引先と取引をしています。取引先の信用不安などによる貸倒れリスクが顕在化した場合は、損失や引当が必要となる場合があり、当社グループの業績と財政状況に影響を及ぼす可能性があります。
⑥ リコール及び製造物責任
当社グループが提供する製品やサービスにおいては、当社が定める品質管理基準に基づいた管理を行っているものの、想定外の欠陥が生じるリスクがあります。大規模なリコールや製造物責任賠償等が発生した場合は、当社グループのブランド価値の低下を招くほか多額の費用負担が発生する場合があり、当社グループの業績と財政状況に影響を及ぼす可能性があります。
⑦ 固定資産の減損
当社グループは事業の用に供する様々な有形固定資産を有していますが、「固定資産の減損に係る会計基準」及び「固定資産の減損に係る会計基準の適用指針」の適用により、このような資産において、時価の下落や将来のキャッシュ・フローの状況によっては、その収益性の低下により投資額の回収が見込めなくなることにより減損処理が必要となる場合があり、減損損失が発生した場合、当社グループの業績と財政状況に影響を及ぼす可能性があります。
⑧ 事業・資本提携
当社グループでは将来的な成長に向けた競争力強化の一環として、国内外他社との事業・資本提携を進めていますが、今後の市場及び事業環境の変化などにより、当初想定していた効果を得ることができない場合や、提携・出資先の事業、経営及び資産の悪化等が生じた場合には、当社グループの業績と財政状況に影響を及ぼす可能性があります。
⑨ 大規模自然災害
当社グループは大規模地震や台風等の自然災害の発生を想定し、各種対策及び連絡体制等の施策を講じていますが、実際に大規模な自然災害が発生し、施設の損壊等による人的被害や事業の中断が生じた場合には、当社グループの業績と財政状況に影響を及ぼす可能性があります。
⑩ 感染症の流行
社会的影響の大きな感染症の拡大が発生した場合、次の因果関係により各セグメントの業績に影響を及ぼす可能性があり、その結果、当社グループの連結業績及び財政状況に影響が生じる可能性があります。
・特装車事業
営業活動における新規商談の遅延及びキャンセル
生産活動におけるトラック搬入の遅延や部品調達等サプライチェーンへの影響
・環境事業
営業活動における新規商談の遅延及びキャンセル
建設工事における工期や建設資材調達の遅延
・不動産賃貸等事業
営業活動における新規商談の遅延及びキャンセル
建設工事における工期の遅延や部品調達等サプライチェーンへの影響
外出規制等によるコインパーキング部門の収益低下等
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、前半は全体として底堅く推移いたしましたが、後半は消費増税や米中貿易摩擦などの影響もあり足踏みも見られました。年度末にかけては新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大による景気の急速な悪化が懸念され、先行きが見通せない状況となりました。
このような状況下、当社グループは新中期経営計画(3カ年計画)2019-21 ~To the Growth Cycle~ (2019年4月1日~2022年3月31日)の初年度として、企業品質の向上と社会的価値の深化を目指して諸施策を実行しました。
この結果、当連結会計年度末の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の財政状態は前連結会計年度末と比較して、資産合計は2,298百万円(1.7%)減少して136,579百万円、負債合計は4,007百万円(8.3%)減少して44,013百万円、純資産合計は1,709百万円(1.9%)増加して92,566百万円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の業績は前連結会計年度と比較して、売上高は5,872百万円(5.1%)増加して120,173百万円となりました。一方、営業利益は60百万円(0.7%)減少して8,493百万円、経常利益は142百万円(1.6%)減少して8,675百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は211百万円(3.4%)減少して6,073百万円となりました。
次に連結ベースでのセグメントの概要を前連結会計年度と比較してご説明申しあげます。
・特装車事業
国内需要が底堅く推移する中、積極的に受注を確保すると共に、連結子会社の日本トレクス御津工場におけるスワップボデー車や、当社名古屋工場新パワーゲートセンターにおける後部格納式テールゲートリフタ「パワーゲート® GⅡ1000 / GⅢ1000」の生産強化など、生産体制の合理化及び効率化にも努めました。
新製品としては、2019年10月に2t車級回転板式ごみ収集車「パックマン®チルト」のフルモデルチェンジをはじめ、同月にスクイーズ式コンクリートポンプ車として国内最長・最強スペックとなる「“Hyper CP”スクイーズクリート®PH80A-26C」を、2020年2月に木質チップ乾燥コンテナシステム「Kantainer」を発売するなど、商品力と新分野のラインナップ強化を図りました。
なお、タイ王国における当社特定子会社のTrex Thairung Co., Ltd.について、当社及び当社連結子会社である日本トレクス株式会社が保有する全株式を2019年7月30日付で現地合弁先であるTHAI RUNG UNION CAR PUBLIC CO., LTD.に譲渡いたしました。今後は技術支援を行うことによりタイビジネスの継続を図るほか、今回の事業再編に伴い経営資源をより投資効果の高い分野に投入してまいります。
当セグメントの売上高は7,187百万円(7.6%)増加して102,076百万円となりました。営業利益は802百万円(14.3%)増加して6,417百万円となりました。
・環境事業
プラント建設では、宮城県の大崎地域広域行政事務組合様より受注したリサイクルセンターが2019年6月に完成したほか、茨城県水戸市様より受注した新清掃工場と、長崎県佐世保市様より受注したクリーンセンターが2020年3月にそれぞれ完成しました。
バイオガスプラント事業は、新規受注活動の結果、DOWAグループのバイオディーゼル岡山株式会社様より岡山市においてバイオマス発電施設建設工事を受注しました。
また、メンテナンス・運転受託などのストックビジネスにも引き続き注力しました。
当セグメントの売上高は1,479百万円(11.4%)減少して11,473百万円となりました。営業利益は767百万円(29.7%)減少して1,813百万円となりました。
・不動産賃貸等事業
立体駐車装置は新規物件の受注活動と共に、リニューアル及びメンテナンス等のストックビジネスの受注確保に努めました。コインパーキングは引き続き採算性を重視した事業地展開を進め、新たに京都府木津川市様より受注した市営駐車場6か所の運営を開始しました。
当セグメントの売上高は153百万円(2.2%)増加して7,189百万円となりました。営業利益は18百万円(1.6%)減少して1,142百万円となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べて981百万円(5.1%)増加して、20,065百万円となりました。
その主な内訳は次のとおりです。
・営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動による資金収支は、5,799百万円(前年同期比+1,769百万円)となりました。これは税金等調整前当期純利益の計上等によるものです。
・投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動による資金収支は、△2,746百万円(前年同期比+483百万円)となりました。これは固定資産の取得等によるものです。
・財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動による資金収支は、△2,284百万円(前年同期比+772百万円)となりました。これは配当金の支払及び長期借入金の返済等によるものです。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
|
セグメントの名称 |
金額(百万円) |
前年同期比(%) |
|
特装車事業 |
102,034 |
+7.5 |
|
環境事業 |
11,471 |
△11.4 |
|
不動産賃貸等事業 |
6,667 |
+3.0 |
|
合計 |
120,173 |
+5.1 |
(注)1 金額は、販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しています。
2 上記の金額には、消費税等は含まれていません。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
|
セグメントの名称 |
受注高(百万円) |
前年同期比(%) |
受注残高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
特装車事業 |
108,028 |
△8.9 |
72,980 |
+10.5 |
|
環境事業 |
9,424 |
+3.8 |
4,333 |
△32.1 |
|
不動産賃貸等事業 |
2,491 |
△4.6 |
977 |
+3.2 |
|
合計 |
119,945 |
△7.9 |
78,291 |
+6.7 |
(注)1 セグメント間の取引については、相殺消去しています。
2 上記の金額には、消費税等は含まれていません。
3 不動産賃貸等事業に含まれるコインパーキング及び不動産賃貸につきましては、継続取引のため除いています。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
|
セグメントの名称 |
金額(百万円) |
前年同期比(%) |
|
特装車事業 |
102,034 |
+7.5 |
|
環境事業 |
11,471 |
△11.4 |
|
不動産賃貸等事業 |
6,667 |
+3.0 |
|
合計 |
120,173 |
+5.1 |
(注)1 セグメント間の取引については、相殺消去しています。
2 上記の金額には、消費税等は含まれていません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されています。この連結財務諸表の作成にあたって、決算日における資産、負債の計上金額及び偶発資産、偶発債務の開示及び報告期間における収益・費用の計上金額に影響を与えるような見積り、判断、仮定を必要とします。
当社グループは、継続的に過去の実績あるいは状況に応じ合理的と判断される範囲での様々な仮定に基づき、その見積りと予測を評価しています。これらの評価の結果は、資産、負債、収益及び費用の計上金額についての判断の基礎となります。
これらの見積りについては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果はこれらと異なる場合があります。当社グループは会社の財政状態及び経営成績に重要な影響を与え、かつその適用にあたってマネジメントの重要な判断や見積りを必要とするものを重要な会計方針であると考えており、その具体的な内容につきましては「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりです。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、以下のとおりです。
経営成績の分析
・売上高
当連結会計年度における売上高は主に特装車事業において販売台数が増加したことなどから前連結会計年度と 比較して、5,872百万円(5.1%)増加して120,173百万円となりました。各報告セグメントの外部顧客に対する売上高の連結売上高に対する割合は、特装車事業が85.0%、環境事業が9.5%、不動産賃貸等事業が5.5%となりました。
・売上総利益
当連結会計年度における売上総利益は売上高が増加したことから前連結会計年度と比較して、635百万円 (2.8%)増加して22,945百万円となりました。
・営業利益
当連結会計年度における営業利益は人件費をはじめとした固定費の上昇等により前連結会計年度と比較して、 60百万円(0.7%)減少して8,493百万円となりました。
・経常利益
当連結会計年度における経常利益は営業利益が減少したほか、営業外費用が増加したことにより前連結会計年度と比較して、142百万円(1.6%)減少して8,675百万円となりました。
・親会社株主に帰属する当期純利益
当連結会計年度における親会社株主に属する当期純利益は特別損失の増加及び投資有価証券売却益を特別利益に計上したことなどにより前連結会計年度と比較して、211百万円(3.4%)減少して6,073百万円となりました。
財政状態の分析
当連結会計年度末の財政状態は、前連結会計年度末と比較して、総資産は2,298百万円(1.7%)減少して136,579百万円となりました。
流動資産につきましては、有価証券の増加等により1,995百万円(2.5%)増加して82,753百万円となりました。
固定資産につきましては、投資有価証券の時価の下落等により4,294百万円(7.4%)減少して53,826百万円となりました。
負債につきましては、流動負債は支払手形及び買掛金の減少や短期借入金の返済等により2,256百万円(5.5%)減少して38,615百万円、固定負債は繰延税金負債の減少等により1,751百万円(24.5%)減少して5,397百万円となりました。
純資産につきましては、親会社株主に帰属する当期純利益を計上したこと等により、1,709百万円(1.9%)増加して92,566百万円となりました。
なお、当連結会計年度末現在の自己資本比率は67.5%(前連結会計年度末64.9%)となりました。
キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「2 事業等のリスク」に記載のとおりです。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、以下のとおりです。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、鋼材や部品等をはじめとした材料の仕入れのほか、外注費、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用です。投資を目的とした資金需要は、設備投資、子会社株式の取得等によるものです。
当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としています。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、自己資金及び金融機関からの長期借入を基本としています。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は2,803百万円となっています。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は20,065百万円となっています。
経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、次のとおりです。
中期経営計画 2019-21 ~To the Growth Cycle~ (2019年4月1日~2022年3月31日)の最終年度である2022年3月期に連結ベースで売上高110,000百万円以上、営業利益9,000百万円以上とすることを経営目標としておりますが、2020年3月期においては、売上高は120,173百万円、営業利益は8,493百万円となりました。
2021年3月期においても、引き続き本目標を達成すべく諸施策を実行してまいります。
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりです。なお、新型コロナウイルス感染症の影響に関して、当連結会計年度の経営成績等への影響は軽微ですが、今後の見通しについては「1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しています。
(1)技術導入契約
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会社名 |
契約対象品目 |
契約内容 |
相手方の名称 |
国名 |
契約期間 |
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提出会社 |
バイオガスプラント |
バイオガスプラントに関する技術 |
株式会社コーンズ・エージー |
日本 |
自 2015年3月31日 至 2025年3月30日 |
(2)販売提携契約
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会社名 |
契約対象品目 |
契約内容 |
相手方の名称 |
国名 |
契約期間 |
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提出会社 |
床下格納式ゲート |
床下格納式ゲートの販売提携・アフターサービス |
日本フルハーフ株式会社 |
日本 |
自 2000年4月1日 至 2021年3月31日 |
(注) 契約期間が2020年3月31日付をもって終了となっていましたが、契約期間を延長して上記のとおりとしました。
当社グループの研究開発は、新規製品、新技術の開発、新分野の開拓、既開発製品の改良を主体とし、当社及び連結子会社の日本トレクス株式会社並びに極東開発パーキング株式会社が担当して行っています。
当社の研究開発において、新規製品、新技術の開発、新分野の開拓は主として技術本部及び環境事業部が担当し、既に商品化している製品の改良開発、シリーズ拡大などは各工場及び環境事業部及び極東開発パーキング株式会社が単独もしくは技術本部と共同で行っています。また、連結子会社の日本トレクス株式会社においては、新規製品、新技術の開発並びに製品の改良開発は開発部が担当しています。
当連結会計年度における研究開発費の総額は
<特装車事業>
特装車事業では、当社及び連結子会社の日本トレクス株式会社において、物流、荷役、環境保全に注力し、流通コストの低減、省力化、安全性や操作性の向上に貢献できる製品の開発・改良・シリーズの拡大など商品力の強化に取り組んでいます。
当連結会計年度に開発が完了した主な製品は次のとおりです。
・7トンリヤダンプトラックを改良、耐摩耗鋼板仕様を追加し発売
・後部格納式テールゲートリフタ「パワーゲート® GⅡ1000 / GⅢ1000」をモデルチェンジ
・新型2トン車級回転板式ごみ収集車「パックマン® チルト」をフルモデルチェンジ
・新型コンクリートポンプ車「“ Hyper CP ”スクイーズクリート® PH80A-26C」を発売
・木質チップ乾燥コンテナシステム「Kantainer」を発売
・ごみ収集車への巻き込まれ被害を軽減する画像認識AI搭載の安全装置「KIES(キース)」を開発
・立体エンブレム「TREX」の発売
・新規オプション品「エア式補助脚」を発売
・トレーラ用タイヤ温度・空気圧異常検知システムの開発
・床材の仕様を追加し発売
当連結会計年度における産業財産権の出願件数は45件で、研究開発費は
<環境事業>
環境事業では、当社において、地球規模で叫ばれている環境保全・リサイクル化の観点から、益々重要となる廃棄物処理のトータルシステムの構築を目指し、資源ごみの選別装置、RDF(ごみ固形燃料化)装置、バイオガスプラントなどの技術開発・改良に取り組んでいます。
当連結会計年度における産業財産権の出願件数は0件で、研究開発費は
<不動産賃貸等事業>
不動産賃貸等事業では、連結子会社の極東開発パーキング株式会社において、集合住宅向立体駐車装置のシリーズ化・改良・開発を行っています。
当連結会計年度における産業財産権の出願件数は5件で、研究開発費は