(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは、次の社訓、経営理念、経営方針及び行動指針を経営の基本方針として掲げ、企業活動を行っております。
<社訓>
1.社会の信用を "Gain Trust from Society"
2.企業の繁栄を "Seek Prosperity for Company"
3.相互の幸福を "Share Happiness with Everybody"
<経営理念>
当社グループは、誠意と新しい技術の創造によって、価値ある商品、サービスをグローバルに提供し、顧客、株主、従業員をはじめ、全ての関わる人々の幸福を実現します。
<経営方針>
当社グループは、業界トップクラスの「コスト競争力・品質水準・技術水準」を基盤として、グローバルで自動車内外装部品の専門メーカーとしての地位を確立するために以下の3点を基本方針としております。
1. 継続してお客様に満足される最高水準の品質を提供する
2. 常に自動車部品業界をリードする先進技術を生みだし、商品化に繋げる
3. 永続して高収益を出せる強靭な体質を構築する
<行動指針>
-Act With Ownership!-
自ら考え 自ら行動
最後までやり抜く
より速く、より早く
結果で示す
当社グループは、「KR10(Kasai Realize 10)」と題し、2014年から2023年にかけての長期経営ビジョンを策定・公表し、事業の更なる成長・発展のために必要な収益確保を目指すべく、中長期目標として連結営業利益率8%達成を掲げておりました。しかしながら、事業環境の変化等により見直しが必要となったことから、新中期経営計画の策定を進めてまいりましたが、新型コロナウイルス感染症の世界的拡大に伴い、当社グループの国内及び海外事業において、現段階では業績に与える影響については未確定要素が多く、適正かつ合理的な業績予想の算出が困難であるため、公表を延期しております。今後、業績への影響を慎重に見極め、合理的な予想の算定が可能となった時点で、速やかに開示いたします。
当社グループは、自動車の内装をコンセプト提案できる会社として、ONLY1の技術で、安全性、快適性を追求し未来空間を提供できるよう目標達成に向けて取り組みを行ってまいります。
10年後のありたい姿としては、グローバルエクセレントカンパニーになることを目標に掲げ、以下のように定義しております。
1.お客様の求める品質を安定供給し継続的に品質賞を受賞できる企業になる
2.ONLY1技術をベースにグローバルでコンセプト提案できる企業になる
3.各拠点のグループ社員がいきいきと働きグローバルで信頼される企業になる
<企業構造>
当社グループは、自動車分野を主力事業と位置づけ、研究開発・生産技術開発・営業活動を担っている当社を中心に、世界各国において製造・販売を行う各事業会社で構成されております。各事業会社は、それぞれの国において、得意先への納入体制を確立し、自律した形で事業運営を行っております。現在の事業環境を踏まえ、業績の状況、事業運営の状況等から判断し、良好に機能していると考えております。
<事業を行う市場の状況>
当社グループの関連する自動車業界では、世界規模における企業間の競争は、ますます激しくなっておりますが、更なる発展を目指して当社では、新規市場への参入を進めているところであります。欧州地域においては、英国のEU離脱に備え相次ぐ子会社の設立により、欧州系OEMへの本格的な拡販を推進しております。しかしながら、新型コロナウイルス感染症の世界的拡大は経済や自動車業界全体に影響を与える事象であり、主な得意先である自動車メーカー各社は稼働調整や政府からの要請による生産停止を行っております。海外における得意先の生産は2020年3月から、国内においては4月以降で一部生産を停止しており、同様に当社グループの一部工場も稼働調整や生産停止を行っております。このような経済環境の中、市場の回復は見通しにくい状況にあります。
<主要製品・サービスの内容>
当社の主力事業は、ドアトリム・ルーフトリムをはじめとする自動車内装トリムシステム部品の企画・開発・生産であります。当社は独立系部品メーカーとして、全自動車メーカー(OEM)とのビジネスの門戸を拡げ、高級ブランド車から軽自動車、商用車に至る幅広い得意先ニーズにお応えするために、企画・開発・設計・実験、そして生産に至る一貫した体制で高品質、低コストの製品づくりを追求しております。
<顧客基盤>
主得意先は、日本の自動車メーカーであります。自動車メーカー各社の海外現地生産に追従し、当社は1986年(昭和61年)の北米を皮切りに、積極的な海外展開を進めてまいりました。近年、飛躍的な成長を遂げている中国やアジア諸国においてもすでに供給体制を構築しており、全世界にグローバルネットワークを確立しております。製品の現地開発・生産を進めるとともに、非進出国における現地部品メーカーとの技術援助契約の締結、そしてこれらを統括管理するワールドワイドな経営の確立にも努め、グローバルな競争力を強化しております。欧州地域においては、英国のEU離脱に備え相次ぐ子会社の設立により、欧州系OEMへの本格的な拡販を推進しております。
<競争優位性>
当社は内外装トリムシステムサプライヤーとして、キャビントリム・ラゲッジトリム・防音部品など取扱製品の性能向上に取り組むとともに、車室全体からの視点で、「環境」「安全」「魅力/快適」の3つのテーマで次世代自動車の開発を支える製品・技術開発を進め、未来を先取りする付加価値の高い製品づくりに取り組んでおります。当社は世界中に生産拠点があり、それぞれの地域や得意先に対応するための開発機能を持っております。製品設計から制作までを一貫して行う開発体制と、お客様にご満足いただける製品を提供するためのグローバルに統一・強化された生産体制で、自動車内外装部品の新しい価値を創造する製品を提供してまいります。
<販売網>
当社グループは高い技術力とともに、最高の品質と価格競争力をもった製品をグローバルに供給するために、国内はもとより、世界13か国に所在する子会社等を通じて販売網を確立しております。
当社グループを取り巻く経営環境は、自動車メーカーのグローバル事業拡大により新興国を含むグローバルでの事業戦略の重要性が増しております。
世界規模における、企業間の競争は、ますます激しくなっておりますが、更なる発展を目指して各種課題への取り組みを行ってまいります。
1.コロナウイルスによる事業環境の変化に対する諸課題への緊急取組
2.お客様にご満足いただける高い品質の継続的な確保、体制の強化による適正なコストの実現
3.最適設計、先進生産技術の導入及び適切な調達活動によるコスト競争力の強化
4.グローバルでの経営資源の最適配置及び人財の育成
地域別には以下の取り組みを行ってまいります。
1.日本地域では、自動車市場の縮小傾向により、生産工場の再編等を行うことで徹底的な業務スリム化を実現させた運営を行ってまいります。
2.北米地域では、当社グループの収益構造の強化のため、自律的な拠点運営を目指し、インフラ強化、工場再編を伴う固定費削減に取り組んでまいります。
3.中国地域では、価格競争が激化する中、新規拡販に取り組み、安定的な利益を生み出せる体制を実現するとともに、当社グループ全体の利益向上に貢献するよう取り組んでまいります。
4.アセアン地域では、安定した事業運営を達成するため、総合原価低減活動の強化、財務体質の改善等により、スリムで強靭な企業体質の実現に取り組んでまいります。
5.欧州地域では、英国のEU離脱問題に伴う市場環境の変化により、先行きが見通せない中、新規投資を抑え固定費を削減し、新規拡販に取り組んでまいります。
以上を踏まえ、当社グループとしては引き続き一丸となって、経営目標の達成に向けた諸施策の具体化と経営基盤の強化に努めてまいります。積極的なグローバルネットワークの拡充により顧客ニーズへ応えるべく事業拡大を図り、海外拠点等での円滑な新車投入対応、収益力増強のための生産性向上と原価低減活動をグループ総力を挙げて推進してまいります。
(2021年3月期 連結業績予想)
新型コロナウイルス感染症の世界的拡大に伴う経済活動の長期停滞により、今後の当社グループに対する業績への影響は見通しにくい状況です。
2021年3月期の連結業績予想につきましては、現段階では合理的な業績予想の算定が困難であるため、未定とさせていただきます。今後、業績への影響を慎重に見極め、合理的な予想の算定が可能となった時点で、速やかに開示いたします。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経済状況等
当社グループの連結売上高は、今日までの積極的な海外展開と得意先の海外生産のシフトにより、その海外比率は増加傾向にあります。したがって、当社グループの自動車関連製品の需要は、進出先の国及び地域の経済状況の影響を受けます。特に北米地域の売上高は40%と連結売上高に占める割合が高く、同地域の自動車市場の景気動向と需要変動が、当社グループの経営成績等に大きく影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、北米地域のほか、欧州、アジア地域を含めたバランスの取れた経営体制を目指してまいります。
(2)グローバル展開
当社グループは、今日まで積極的に海外展開を行い、また今後も販売先の多様化等に伴い、海外生産拠点を増設していく方針でおります。海外生産拠点に予期しない政治・経済の不安定化、法律又は税制の変更、あるいはテロ、戦争、その他の要因による社会的混乱等により事業の遂行に問題が生じる可能性があり、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの現在の主な販売先は、日産自動車㈱グループと本田技研工業㈱グループであり、当連結会計年度における連結売上高に占める割合は76.1%となっております。当社グループは、両社の自動車販売動向が、当社グループの経営成績等に大きく影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、両グループとの取引関係を維持発展させつつ、販売先の多様化を推進し、安定した事業運営を目指してまいります。
(4)為替レートの変動
当社グループの連結売上高に占める海外売上高比率は、当連結会計年度で68.8%(前連結会計年度71.2%)となっており、為替相場の影響を受けやすい状況になっております。当社グループの想定を超えた為替レートの変動が生じた場合には、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。
当社グループの想定を超えた為替レートの変動に備え、各地域において現地通貨による取引・決済等を進めてまいります。
(5)製品の欠陥・品質
当社グループは、予期せぬ製品の欠陥や品質面の不備が発生した場合、その欠陥や不備の内容によっては多額のコストが発生したり、当社グループの評価が低下したりすることにより、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、自動車産業の国際的な品質マネジメントシステム規格(IATF16949)を国内・海外拠点において取得し、グローバルで品質保証体制の強化に努めております。このシステムを継続的に実践し、製品品質の安定と向上を図るために、マネジメントシステムの定期的な監査と経営層による診断を実施しております。
(6)原材料等の供給不足・供給価格の高騰
当社グループの事業にとっては、十分な品質の原材料、部品、サービス等を調達することが不可欠であります。しかし、供給業者での不慮の事故、震災などにより供給が中断した場合や不安定となった場合、当社グループの事業が悪影響を受ける可能性があります。また、当社グループと供給業者は、契約によりその供給価格を決定しておりますが、原油価格上昇等により原材料・部品価格が高騰する可能性があり、この場合には当社グループの経営成績等が影響を受ける可能性があります。
当社グループにおきましては、不測の事態に備え、複数の供給網を構築し、原材料等の供給不足への対策を講じております。
(7)自然災害、事故等
当社グループでは、防災設備を整え、生産設備の定期的な点検・検査を行っておりますが、予期しない自然災害、当社並びに取引先の不慮の事故等に起因する生産施設・設備の火災・故障・停電などにより、生産や納品等に関し、遅延や停止が起きることが想定されます。
(8)新型コロナウイルスによる影響
新型コロナウイルス感染症の世界的流行は、経済活動に大きな影響を及ぼしております。
当社グループでは、新型コロナウイルスへの感染リスクに対応するため、在宅勤務、出張禁止、毎日の検温・体調チェックなど、従業員の安全と健康を最優先とした対応の徹底、また、新型コロナウイルスの影響を受けた得意先の減産の影響により、一部の工場において一時的な操業停止や減産をするなどの対応をとりました。今後の感染拡大の規模や収束時期については見通しが立っておらず、サプライチェーンへの影響による製品部材等の調達遅延や価格高騰、経済活動の停滞による製品やサービスの受注・売上の減少など、当社グループの経営成績等に大きく影響を及ぼす可能性があります。
(9)情報セキュリティ
当社グループは、製品の開発、生産、販売など、事業活動において情報技術やネットワーク、システムを利用しております。これらの情報技術やネットワーク、システムには安全な対策が施されておりますが、サイバーテロ、不正アクセス、コンピューターウイルスへの感染等により、情報システム障害による業務の停止、重要なデータの喪失、機密情報や個人情報の漏洩などが発生する可能性があります。この結果、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、一般的なセキュリティ対策とされる外部からの不正アクセスを防ぐファイヤーウォールの設置、リアルタイムでのウィルスチェックによる検疫、サーバーやネットワーク回線の冗長化に加えクラウドサービスの利用促進、サイバー攻撃を考慮したバックアップシステムの確立、生産系とOA系のネットワークの論理的分離の対策により不測の事態による業務停止リスク軽減など取引先への影響極小化に向けた各種の対策を講じております。
(10)価格競争
自動車業界の価格競争の激化を受け、自動車メーカーから部品メーカーに対する価格引下げ要請は、近年特に強まってきております。当社グループの製品は、価格的、品質的、技術的に十分競争力を有していると考えておりますが、価格競争の激化による競合先の低販売価格に対して、販売を維持、拡大し、収益性を保つことができなくなる可能性があります。この場合には、当社グループの経営成績等が影響を受ける可能性があります。
当社グループでは、ユーザー及び自動車メーカー各社のニーズに積極的に応える新製品・新工法を提供するため、強力に研究開発を進め、競争力確保に努めてまいります。
(11)有利子負債依存度、支払利息の増加
当社グループは、設備投資、システム投資及び研究開発投資等のための資金調達を主に金融機関からの借入金に依存しており、当連結会計年度末現在における連結総資産に占める有利子負債依存度は31.3%であります。今後、借入金利の上昇により支払利息が増加した場合には、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、適切な設備投資計画の策定や資産の効率化を図り、有利子負債依存度を削減する活動に取り組んでおります。なお、当社グループでは、新型コロナウイルス感染症の拡大とその影響に備えることを目的として手元資金を十分確保するため、2020年4月以降に複数の金融機関より長期借入の実行をしております。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
世界経済は、米中貿易摩擦の長期化による先行きの不透明感が増幅される中、欧州においては、英国のEU離脱問題により、設備投資が減少するなど、経済成長は減速傾向となりました。加えて、2020年1月以降、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う経済活動の長期停滞が、世界経済に大きな影を落としており、景気は急激に悪化しました。
わが国の経済は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う外国人観光客を中心としたインバウンド需要の減少や、米中貿易摩擦に起因する輸出減少などに加え、国内設備投資の減少や個人消費の落ち込みによる影響が拡大した結果、経済の冷え込みが加速しております。
総資産は1,506億92百万円と前連結会計年度末に比べ74億4百万円の増加(+5.2%)となりました。
負債は856億99百万円と前連結会計年度末に比べ125億62百万円の増加(+17.2%)となりました。
純資産は649億93百万円と前連結会計年度末に比べ51億57百万円の減少(△7.4%)となりました。
売上高は2,046億32百万円と前連結会計年度に比べ226億24百万円(△10.0%)の減収となりました。営業利益につきましては、40億33百万円と前連結会計年度に比べ64億37百万円(△61.5%)の減益、経常利益は49億37百万円と前連結会計年度に比べ61億43百万円(△55.4%)の減益となりました。親会社株主に帰属する当期純損失は20億17百万円(前連結会計年度は、親会社株主に帰属する当期純利益45億36百万円)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
売上高は637億75百万円と前連結会計年度に比べ21億11百万円(△3.2%)の減収となりましたが、セグメント損失は1億79百万円と前連結会計年度に比べ8億77百万円の減益となりました。
(北米)
売上高は820億12百万円と前連結会計年度に比べ174億42百万円(△17.5%)の減収となり、セグメント利益は8億63百万円と前連結会計年度に比べ5億8百万円(△37.1%)の減益となりました。
(欧州)
売上高は199億41百万円と前連結会計年度に比べ48億85百万円(+32.4%)の増収となり、セグメント損失は29億36百万円と前連結会計年度に比べ24億81百万円の減益となりました。
(アジア)
売上高は389億3百万円と前連結会計年度に比べ79億55百万円(△17.0%)の減収となり、セグメント利益は64億86百万円と前連結会計年度に比べ26億22百万円(△28.8%)の減益となりました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度に比べ34億3百万円増加し、212億11百万円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、売上債権の減少26億78百万円による資金の増加がありましたが、税金等調整前当期純利益34億8百万円、棚卸資産の増加98億54百万円等による資金の減少があり、68億77百万円(前連結会計年度比64億44百万円の収入減)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、定期預金の預入による支出△4億74百万円等の減少により、△119億52百万円(前連結会計年度比11億21百万円の支出減)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入の純増額105億90百万円、長期借入による収入115億30百万円、長期借入金の返済による支出91億87百万円等により、88億円(前連結会計年度比81億80百万円の支出減)となりました。
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1 セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2 金額は、販売価格によるものであります。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
4 当連結会計年度において、北米及びアジアセグメントの生産高に著しい変動がありました。これは主要車種の減産によるものであります。
5 当連結会計年度において、欧州セグメントの生産高に著しい変動がありました。これは新拠点の設立や新車立上げによるものであります。
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1 セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3 当連結会計年度において、日本セグメントの受注残高に著しい変動がありました。これは新型コロナウイルス感染症の影響による得意先減産によるものであります。
4 当連結会計年度において、北米及びアジアセグメントの受注高及び受注残高に著しい変動がありました。これは新型コロナウイルス感染症の影響による得意先減産によるものであります。
5 当連結会計年度において、欧州セグメントの受注高及び受注残高に著しい変動がありました。これは新拠点の設立や新車立上げによるものであります。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1 セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3 当連結会計年度において、北米及びアジアセグメントの販売高に著しい変動がありました。これは主要車種の減産によるものであります。
4 当連結会計年度において、欧州セグメントの販売高に著しい変動がありました。これは新拠点の設立や新車立上げによるものであります。
5 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は以下のとおりであります。
6 上記の日産自動車株式会社の販売高には、同社の関係会社(NISSAN NORTH AMERICA,INC.、NISSAN MEXICANA S.A. de C.V.、NISSAN MOTOR MANUFACTURING (UK) LTD.、日産車体株式会社、東風日産乗用車公司、鄭州日産汽車有限公司、日産 (中国) 投資有限公司、Nissan Motor (Thailand) Co.,Ltd.、PT. Nissan Motor Indonesia、Renault Nissan AutomotiveIndia Private Limitedの10社)向けの販売高を含めております。
7 上記の本田技研工業株式会社の販売高には、同社の子会社(Honda of America Mfg.,Inc.、Honda Canada Inc.、Honda of the U.K. Manufacturing Ltd.、Honda Manufacturing of Alabama,LLC、Honda Manufacturing of Indiana,LLC、Honda de Mexico.S.A.de C.V.、株式会社本田技術研究所、本田汽車用品(広東)有限公司、広汽本田汽車有限公司、東風本田汽車有限公司、Honda Automobile (Thailand) Co.,Ltd.、P.T. Honda Prospect Motorの12社)向けの販売高を含めております。
8 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
総資産は1,506億92百万円と前連結会計年度末に比べ74億4百万円の増加(+5.2%)となりました。この主な増加要因は、現金及び預金が22億58百万円、仕掛品が39億8百万円、未収入金が13億53百万円、有形固定資産が16億77百万円により、減少要因は、受取手形及び売掛金が27億79百万円、投資有価証券が11億3百万円によるものであります。
負債は856億99百万円と前連結会計年度末に比べ、125億62百万円の増加(+17.2%)となりました。この主な増加要因は、短期借入金の123億55百万円、長期借入金の3億71百万円によるものであります。
純資産は649億93百万円と前連結会計年度末に比べ、51億57百万円の減少(△7.4%)となりました。この主な減少要因は、利益剰余金の34億15百万円、その他有価証券評価差額金9億51百万円、為替換算調整勘定の4億71百万円、退職給付に係る調整累計額7億76百万円によるものであります。
(前連結会計年度と当連結会計年度の増減分析)
当連結会計年度の売上高は、得意先の減産を受け、欧州においては新拠点の設立や新車立上げ効果により増収となったものの、その他地域においては得意先の減産影響による売上の伸び悩みや米国会計基準を採用している子会社においてASC第606号「顧客との契約から生じる収益」を当連結会計年度より適用したことにより、買戻し契約に該当する有償支給取引について売上と原価を相殺表示した影響もあり、2,046億32百万円(前連結会計年度比10.0%減)の減収となりました。営業利益は、アジアセグメントにおける減収や新車立上げ準備費用の増加等の影響により、40億33百万円(前連結会計年度比61.5%減)、経常利益は49億37百万円(前連結会計年度比55.4%減)となりました。また、海外子会社において収益性の低下や工場閉鎖の決定に基づく減損損失等を計上したことにより、親会社株主に帰属する当期純損失は20億17百万円(前連結会計年度は、親会社株主に帰属する当期純利益45億36百万円)となりました。
(計画値と実績値の増減分析)
当連結会計年度におきましては、北米セグメントやアジアセグメントにおける新車販売の伸び悩みはありましたが、欧州セグメントにおいて新拠点の設立や新車立上げによる増収により、計画に比べて売上高は1,632百万円の増収となりましたが、日本セグメントにおける新型コロナウイルスによる得意先減産の影響等により、営業利益につきましては966百万円の減益となり、経常利益につきましても、同様に計画を562百万円下回りました。親会社株主に帰属する当期純利益は、海外子会社において減損損失等の計上に加え、国内において一定期間にわたり新型コロナウイルス感染症の影響が継続するという仮定に基づき、繰延税金資産の取り崩しによる税金費用が増加したため、計画を1,517百万円下回りました。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
当社グループは、長期ビジョン「KR10(Kasai Realize 10)」を策定し、2014年から2023年にかけて、連結売上高3,000億円、連結営業利益率8%を達成目標として掲げておりましたが、事業環境の変化等により見直しが必要となったことから、新中期経営計画の策定を進めてまいりました。しかしながら、新型コロナウイルス感染症の世界的拡大に伴い、当社グループの国内及び海外事業において、現段階では業績に与える影響については未確定要素が多く、適正かつ合理的な業績予想の算出が困難であるため、公表を延期しております。
このような経営環境の中、当連結会計年度は、新車販売の伸び悩みや新型コロナウイルスの影響を受けた得意先の減産による影響を受け、連結売上高2,046億円、連結営業利益率2.0%となりました。
連結売上高と連結営業利益率の推移は以下のとおりです。
当社グループの今後の取り組みとして、工場再編、投資の最小化による資産効率の向上、新車立上ロスの削減、競争力の激化に対応するための社内合理化の推進、逼迫する労働市場を補うための生産性向上によるコスト削減を進め、業績の改善を図ってまいります。
(e)セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(日本)
日本では、新型コロナウイルス感染症による得意先減産の影響を受け、売上高は637億75百万円と前連結会計年度に比べ21億11百万円(△3.2%)の減収となり、新拠点設立費用及び新車立上げ費用により、セグメント損失は1億79百万円と前連結会計年度に比べ8億77百万円の減益となりました。
(北米)
米国では、乗用車の販売が伸び悩んだ影響により、売上高は820億12百万円と前連結会計年度に比べ174億42百万円(△17.5%)の減収、セグメント利益は8億63百万円と前連結会計年度に比べ5億8百万円(△37.1%)の減益となりました。
(欧州)
欧州では、ドイツにおける新規拠点の設立及びスロバキアにおける新車立上げにより、売上高は199億41百万円と前連結会計年度に比べ48億85百万円(+32.4%)の増収となりましたが、新車立上げ準備費用の増加等もあり、セグメント損失は29億36百万円と前連結会計年度に比べ24億81百万円の減益となりました。
(アジア)
主に中国での新車販売の伸び悩みにより、売上高は389億3百万円と前連結会計年度に比べ79億55百万円(△17.0%)の減収となり、セグメント利益は64億86百万円と前連結会計年度に比べ26億22百万円(△28.8%)の減益となりました。
(a)キャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況の分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
(b)当社グループの資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要は、材料費、経費、労務費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、新規車種の生産準備に係わる金型、生産設備、新工場の増新設及び設備の更新等の投資資金であります。
当社グループは事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本としております。国内連結子会社にCMS(キャッシュ・マネジメント・システム)を導入し、当社がグループ資金を一元管理することで資金の効率化を図っております。短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。また、突発的な資金需要には、当社及び一部連結子会社にてコミットメントライン契約を締結して流動性リスクに備えております。海外連結子会社においては、当社保証等により必要な運転資金及び設備資金の金融機関からの借入れを行っております。
(c)資金配分について
当社グループ全体として得られた資金は、設備投資、株主還元、手元資金に振り分けております。設備投資については、経営戦略を踏まえた投資意義や投資資金の回収可能性を検討の上、投資の可否を判断しております。また、業績に応じた株主還元を実施することを基本方針としており、配当政策については、継続的かつ安定的な配当の維持に努めております。手元資金については、適切な事業環境に応じて一定の水準に抑えることでグループ全体の資金効率を高めていくよう努めております。
なお、翌連結会計年度の設備投資予定額につきましては、「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画」に記載のとおりであります。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。連結財務諸表の作成にあたっては、会計上の見積りを行う必要があり、特に以下の事項は、経営者の会計上の見積りの判断が財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼすと考えております。
なお、新型コロナウィルス感染症の影響等不確実性が大きく将来事業計画等の見込数値に反映させることが難しい要素もありますが、期末時点で入手可能な情報を基に検証等を行っております。
(繰延税金資産)
当社グループは、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
(固定資産の減損処理)
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、減損処理が必要となる可能性があります。
当連結会計年度において、当社グループで経営上の重要な契約等は行われておりません。
当社グループは自動車内装トリム部品の専門メーカーとして、ユーザー及び自動車メーカー各社のニーズに積極的に応える新製品・新工法を提供するため、強力に研究開発を進めております。
新製品の開発及び新技術の基礎研究は、主に国内の技術センターで効率的な開発を行うとともに、日米欧中の各技術センターとの相互補完体制を構築しております。
特に、北米においては既存の米国オハイオ及びミシガンの技術センターに加え、2013年にメキシコ技術センターを開設、2017年にテネシー技術センターを開設しました。欧州においては既存の英国技術センターに加え2015年にフランス・パリ技術センターを開設し、先進技術の積極的な情報収集とともに、専門メーカーとしてグローバル視点で自動車メーカー各社や部品メーカー各社との活動を進めております。
新たな取り組みとして2019年に研究所グループを新設し、CASEなど新時代の市場環境を見据えた革新的な新材料・新技術の基礎研究を強化するとともに、SDGsの達成に向けサスティナブルなモビリティー社会の実現に貢献するための活動を進めております。
なお、当連結会計年度における当社グループ全体の研究開発費の総額は
主な成果は次のとおりであります。
(1)高品質
自動車内装の高品質ニーズは益々高くなっており、デザイン性に富んだ緻密なクロスステッチの量産、更にコンピュータミシンを使ったデザイン性の高いキルティング、アンビエントイルミネーションなど、得意先に提案し採用されております。
「1STEP成形工法 縫製加飾ヘッドライニング」は、「低VOC」「縫製加飾位置の高い精度」「軽量」を量産にて達成し、2019年“超”モノづくり部品大賞「モビリティー関連部品賞」を受賞いたしました。
(2)軽量化
高品質な外観としっかり感を同時に実現する射出発泡成形製品、リサイクル材を用いた高剛性薄肉樹脂プレス成形製品、超軽量ウレタン天井等を他社に先駆けて開発し、中でも射出発泡成形製品はグローバルで多くの車種に採用されております。
(3)安全性
側面衝突時の安全性に寄与するドアの高性能なエネルギー吸収パッドを射出成形樹脂で廉価に実現し、得意先各社に広く採用されております。
(4)快適環境
車室内温度を最適に保つ遮熱天井材を世界で初めて量産しました。また、塗装や接着に使われる有機溶剤削減を推進しております。
(5)魅力機能
近年、期待が高まる自動運転、コネクティビティなどCASEを中心とする次世代自動車技術をいち早く先取りして、内装がクルマと乗員のインターフェースとなる、インテリア ユーザー インターフェース(IUI)コンセプトを提唱し、次世代に向けた内装革新商品の研究開発を強力に進めております。