第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度における世界経済は、一部に弱さが残るものの、全体としては緩やかな回復をいたしました。米国経済は、雇用情勢の改善による個人消費の増加や在庫投資の増加により好調に推移しており、欧州では、一部に弱含みの動きも見られますが、景気は概ね穏やかな回復基調にあります。また中国においても、政府の積極的な経済諸政策の効果により、安定した景況で推移いたしました。

わが国経済は、雇用や所得環境が改善するなかで、新車販売台数の持ち直しに見られるとおり、個人消費は総じて回復傾向にあります。その一方で、英国のEU離脱問題や米国の新政権移行による自国主義化の動きから、為替・株価が大きく揺れ動き、先行きの見通しは極めて不透明な状況にあります。

当社グループの主要産業分野である自動車業界につきましては、世界の新車販売台数平成28年(暦年ベース)は約9,300万台(前年比約4.4%増)と、7年連続で過去最高を更新いたしました。小型乗用車向けの減税措置の効果が続く中国や、年間を通して堅調に推移した米国や欧州が全体の増加を牽引いたしました。

また、当年度の国内の自動車生産台数は、海外生産台数の増加の影響に加えて、前年度より続く軽自動車税の引き上げの反動もあり、約908万台と前年度に比べて約1.0%減少いたしました。一方で、国内自動車メーカーの平成28年(暦年ベース)の海外生産台数は約1,850万台(前年比2.2%増)となり、7年連続で過去最高を更新いたしました。

非自動車分野における造船業界につきましては、平成28年(暦年ベース)の世界の新造船受注量は、バルクキャリアやタンカーなどの新造船受注が記録的な不振に陥り、リーマンショック以降で最低水準となりました。この結果、解体船舶数が新造船契約数を上回る現象が生じました。世界全体では、依然として船腹過剰の状態が続いており、需給バランスの改善には暫く時間を要するものと思われます。

建設機械業界につきましては、国内では排ガス規制関連の需要は一巡し、平成28年(暦年ベース)の国内出荷金額は前年に比べて4.3%の減少となりました。また、海外については、中国及び資源国向け鉱山機械の需要低迷が続き、輸出金額は前年に比べて9.7%の減少となり、建設機械業界全体の出荷金額は同7.4%減と厳しい状況で推移いたしましたが、ここに来て底打ち感が見え始めてまいりました。

一方、一般産業分野につきましては、新たな分野の電気二重層キャパシタ用電極シートが伸長し、電力・エネルギー関連の発電設備用の特殊軸受等の需要が堅調に推移いたしました。

 

このような市場環境下、当連結会計年度における当社グループ全体の業績につきましては、売上高は前年同期に比べ4.5%増収85,073百万円となりました。

所在地別売上高のうち、国内は同1,465百万円(+3.2%)の増収となりました。これは、国内自動車メーカーによる国内生産台数の微減や、船舶・建設機械分野の落ち込み等による影響を受けたものの、新分野の電気二重層キャパシタ用電極シート等が伸長したことに加え、第4四半期より株式会社飯野ホールディングが連結対象となり、売上高に寄与したことによるものです。

海外におきましても、同2,207百万円(+6.0%)の増収となっております。拠点別では、アジアは、中国、タイにおける増収が大きく貢献して前年度比577百万円(+3.6%)の増加となり、北米は建設機械分野は落ち込んだものの、メキシコにおける予想を超える自動車用エンジン軸受の生産増加により前年度比1,889百万円(+23.2%)の増加となりました。一方、欧州(ロシアを含む)は、自動車分野のビジネスの拡大により現地通貨ベースでは増収となったものの、為替の影響を受けて前年度比259百万円(△2.1%)の減収となりました。

利益面につきましては、船舶・建設機械分野の世界的な市場の低迷から、高付加価値製品の国内外の需要が落ち込んだこと、及びメキシコにおけるユーザーからの大幅かつ急激な増産要求に応えるべく、品質、納期を優先した対応に伴う製造及び物流コストの増加により、当年度達成予定の黒字化計画は未達に終わったことなどの影響により、営業利益は前年同期に比べ28.3%減益5,103百万円となりました。経常利益につきましては、為替差損が大幅に減少したことなどにより、前年同期に比べ20.1%減益5,427百万円に留まりました。

また、親会社株主に帰属する当期純利益は、当社の連結子会社であるエヌデーシー株式会社の土地、及び大同インダストリアルベアリングヨーロッパLTD. の製造設備等の固定資産について減損損失を計上したことにより、前年同期に比べ32.8%減益2,635百万円となりました。なお、連結業績には影響いたしませんが、当社の連結子会社である大同メタルU.S.A. INC.及び大同インダストリアルベアリングヨーロッパLTD.の関係会社株式評価損として、それぞれ3,959百万円と142百万円を個別決算に計上しております。

 

セグメントの業績は、次のとおりです。

なお、セグメント間の内部売上高又は振替高は、連結売上高に含めております。

また、平成28年4月1日付の事業管理区分の見直しにより、「自動車用エンジン以外軸受」事業の一部を「自動車用エンジン軸受」事業に変更しております。下記は、変更後の区分方法により比較したものであります。

 

① 自動車用エンジン軸受

国内は軸受生産の海外グループ会社への移管や、国内生産台数減少の影響を受けましたが、ターボチャージャー用軸受や高付加価値エンジン軸受の増加などにより微増となりました。一方海外は、北米、アジアの中国・タイを中心に受注が好調に推移したことで、為替の影響で減収となった欧州をカバーしました。
 これらの結果、売上高は前年同期に比べ7.9%増収59,521百万円となり、営業利益は前年同期に比べ8.6%減益6,939百万円となりました。

② 自動車用エンジン以外軸受

自動車用エンジン軸受同様、国内は軸受生産の海外グループ会社への移管が進み、海外は為替影響(主に欧州通貨)を受けて売上高が減少したことなどから、売上高は前年同期に比べ2.5%減収14,172百万円、営業利益は前年同期に比べ3.0%減益2,744百万円となりました。

③ 非自動車用軸受

一般産業分野の電力・エネルギー及び石油プラント関係等の受注は堅調に推移したものの、船舶及び建設機械分野は市場低迷の影響が続き、売上高は前年同期に比べ17.3%減収9,706百万円となり、営業利益は前年同期に比べ29.0%減益1,247百万円となりました。

④ 自動車用軸受以外部品

当連結会計年度より当社グループとなった株式会社飯野ホールディング及びATAキャスティングテクノロジージャパン株式会社並びに当該2社のグループ会社の売上高をこのセグメントに計上することになりますが、初年度となる当連結会計年度においては、株式会社飯野ホールディング及びそのグループ会社のうち、3月決算会社の平成29年1月1日から平成29年3月31日までの売上高のみを計上しており、その売上高は1,241百万円であります。

⑤ その他

電気二重層キャパシタ用電極シートの販売が大幅に増加したことにより、金属系無潤滑軸受事業、ポンプ関連製品事業及び不動産賃貸事業等を加えた売上高は前年同期に比べ17.9%増収2,424百万円となり、営業利益は前年同期に比べ30.0%増益713百万円となりました。

 

(2) キャッシュ・フロー

当連結会計年度における現金及び現金同等物は12,827百万円となり、前年同期に比べ548百万円4.1%)の減少となりました。

 当連結会計年度に係る区分ごとのキャッシュ・フローの状況は以下の通りであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動において獲得した資金は9,801百万円となり、前年同期に比べ428百万円4.6%)の増加となりました。これは主に税金等調整前当期純利益3,178百万円、減価償却費6,751百万円によります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動において使用した資金は30,821百万円となり、前年同期に比べ17,457百万円130.6%)の増加となりました。これは主に連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出19,932百万円、有形固定資産の取得による支出9,884百万円があったことによります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動において獲得した資金は20,679百万円となり、前年同期に比べ15,690百万円(314.5%)の増加となりました。これは主に長期借入金の返済による支出7,582百万円の一方、短期借入金の純増減額26,677百万円があったことによります。

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

 当連結会計年度より、「自動車用エンジン以外軸受」事業の一部を当社グループ内の事業管理区分の見直しに伴い「自動車用エンジン軸受」事業に変更しております。
 以下の前年同期比増減については、変更後の区分方法により作成したものを記載しております。

(1) 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

生産高(千円)

前年同期比増減(%)

  自動車用エンジン軸受

61,252,988

11.4

  自動車用エンジン以外軸受

11,563,568

△16.8

  非自動車用軸受

10,097,695

△14.9

 自動車用軸受以外部品

1,254,109

  報告セグメント計

84,168,361

4.2

 その他

1,706,573

15.4

合計

85,874,935

4.4

 

(注) 1.金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 受注実績

得意先の生産計画の内示等による見込生産が主体であるため記載を省略しております。

 

(3) 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

販売高(千円)

前年同期比増減(%)

  自動車用エンジン軸受

59,365,655

7.9

  自動車用エンジン以外軸受

12,757,884

△1.7

  非自動車用軸受

9,691,648

△17.3

 自動車用軸受以外部品

1,241,338

   報告セグメント計

83,056,526

4.2

 その他

2,017,164

18.2

合計

85,073,690

4.5

 

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

 

 

3 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)会社の経営の基本方針

当社グループは、経営方針として、「企業理念」、「行動憲章」、「行動基準」、「行動指針」及び「環境基本方針」を掲げ、事業活動を通して社会に貢献してまいります。また、技術立社として、トライボロジー(摩擦・摩耗・潤滑技術)の領域から、産業技術、環境保全技術の発展に向け積極的に取り組み、企業としての社会的責任を果たしていく所存であります。

当社グループは、更なる飛躍を目指し、平成24年度から平成29年度まで6ヵ年の中期経営計画「呼称:Together To The Top(ともにトップを目指そう)」を平成24年4月からスタートしており、平成30年3月期が最終年度となります。

今後は、すべり軸受の全ての産業分野において世界市場でトップシェアを獲得し、世界で存在感のある大同メタルグループを目指すことで、更なる業績の向上を図り、企業価値を高めるよう努めてまいります。

 

(2)目標とする経営指標

当社グループは、経営戦略策定において、経営資源を柔軟かつ効率的に活用することに努めており、収益性や健全性の高い経営を維持していくために、「自己資本利益率(ROE)」や「売上高営業利益率」等を重視しております。

経営環境の大きな変化に柔軟に対応できる企業体質の強化と合理化等に取り組み、中長期的な企業価値向上に努めてまいります。

 

(3)中長期的な会社の経営戦略

当社グループは、中長期的な視野に立って、販売・生産・技術・新事業などの事業戦略を掲げ、安定的な発展と成長を目指しておりますが、企業を取り巻く環境は常に大きく変化しており、その短期的な経営判断は、将来に向けた持続的な成長を確実なものとするうえで極めて重要な舵取りを要求されます。

中期経営計画におきまして、平成24年度から平成26年度までの第1ステージで事業基盤を構築し、平成27年度から平成29年度までの第2ステージの最終年度において、当社グループが目指す「連結売上高1,110億円、営業利益167億円、営業利益率15%以上」の達成、並びに『すべり軸受の全産業分野での世界トップシェア獲得』の実現を目指す計画で推進してまいりました。

次期連結会計年度が6カ年の中期経営計画の最終年度にあたりますので、上記に示された中期目標に向けて残り一年を、当社グループの全員が一丸となって邁進してまいります。

また、当社グループは、現在次期中期(6カ年)経営計画を策定中でありますが、強靭な企業体質の構築と、企業業績の更なる飛躍、それに企業価値の向上を目指し、新たなステージを展望すべく意欲的な計画を掲げる予定であります。次期中期経営計画の重要な位置づけとして株式会社飯野ホールディングとATAキャスティングテクノロジージャパン株式会社を子会社化しております。これにより、取扱い製品群の拡大と事業の多角化を図ると同時に、当社グループのユーザーへの展開を促進し、この新事業領域を拡大させ、拠点の相互活用により投資の抑制効果を図ることで、大きな躍進に繋がるものと確信いたしております。これらの積極的な取り組みを通じて、当社グループとして、次期中期経営計画において新たな飛躍への礎を築くことを企図しております。

 

(4)会社の対処すべき課題

中期経営計画の実行

①中期経営計画の概要

中期経営計画「呼称:Together To The Top(ともにトップを目指そう) 平成24年度から平成29年度」では、①世界で唯一のすべり軸受総合メーカーとしての、すべり軸受世界トップシェア(当社推定)の持続、②すべり軸受のコア製品である自動車用エンジン軸受の更なるシェア拡大と世界トップシェア(当社推定)の堅持、③既に世界トップシェア(当社推定)にある大型船舶を除く舶用・建設機械用・回転機械用等の非自動車各分野における軸受世界トップシェアの獲得、④国内外の売上拡大に対応した世界5極体制の整備・増強、⑤技術立社としての技術的優位性の持続と世界各地域のユーザーニーズに応えるための研究開発強化、⑥強固な財務基盤の構築を主なテーマとしております。

平成24年度から平成26年度までの第1ステージでは、事業基盤の拡充と再構築を図るべく、特に売上拡大に対応したグローバルベースでの生産能力の増強に取り組み、平成27年度から平成29年度までの第2ステージの最終年度において、当社グループの目標である「連結売上高1,110億円、営業利益167億円、営業利益率15%以上」の達成、並びに『すべり軸受の全産業分野での世界トップシェア獲得』の実現を目指す計画で推進してまいりました。

 

② 第1ステージの取り組み結果

第1ステージ(平成24年度から平成26年度)における事業基盤の拡充と再構築に向けた取り組みにつきましては、平成24年にダイナメタルCO.,LTD.(タイ)の第3工場及び大同精密金属(蘇州)有限公司の第2工場が完成いたしました。また平成25年には大同メタルチェコs.r.o.の第2工場、PT.大同メタルインドネシアの第2工場及び新たに進出した大同メタルメキシコS.A.DE C.V.の新工場が完成いたしました。

売上拡大への取り組みにつきましては、販売体制の強化、顧客への技術サポートの充実、地域固有ニーズの的確な把握と対応、それに当社グループの市場環境の変化に合わせたサポート体制により、目標達成に向けて邁進いたしました。具体的には、メキシコにおける販売体制強化に向けた大同メタルメキシコ販売S.A.DE C.V.の設立、中国国内での拡販活動の強化に向けた大同精密金属(蘇州)有限公司の広州分公司(広州支店)の設置、技術サポート面では、チェコに欧州テクニカルセンターを設置し、当社グループ全体で組織体制強化を進めてまいりました。

また、売上拡大への取り組みと同時に、更なる利益創出に向けた収益改善活動を推進し、特に自動車用エンジン軸受の新工法機械加工ライン及びコンパクト機械加工ラインの国内外への導入を進め、生産性向上に取り組んでまいりました。

これらの取り組みにより、第1ステージでは、グローバルベースでの生産・販売・開発の体制が強化され、日本・北米・欧州・アジア・中国の5極体制を従来にも増して一層強固なものとすることができました。

 

③ 第2ステージの進捗状況

当計画の第2ステージ(平成27年度から平成29年度)における主な課題は、当社グループの目標である「連結売上高1,110億円、営業利益167億円、営業利益率15%以上」の達成、並びに『すべり軸受の全ての産業分野での世界トップシェア獲得』を実現させることであります。

具体的には、北米事業の早期黒字化、BBL大同プライベートLTD.(インド)における自動車用エンジン軸受事業の立上げ、大同メタルロシアLLCにおけるトラック用軸受及び外資系自動車メーカー向け軸受事業への取り組み、また、軸受材料であるバイメタルの生産能力増強のため平成27年4月に設立した大同メタル佐賀株式会社では平成28年8月より量産開始するなど、計画に沿って着実に事業基盤の整備を進めております。

それに、技術サポート面においては、平成27年10月に米国に北米テクニカルセンターを設置いたしました。加えて平成29年1月にはチェコの欧州テクニカルセンターの設計担当エンジニアを、よりお客様に近いドイツ シュツットガルト郊外へ移転し、営業と一体化させ、スピーディにユーザーニーズの把握と技術サポートが図れる体制を確立いたしました。これらにより、グローバルベースでの顧客第一主義に沿った技術サービスの向上をより一層推進し、さらなる拡販を進めてまいります。

また、国内外の製造拠点の増加に伴い、より効率的な事業展開を推進すべく、グローバルベースでの合理的生産体制の構築や、業務プロセスの見直し(ビジネス・プロセス・リエンジニアリング)にも取り組んでおります。具体的には、平成28年4月よりグローバル事業管理室を新設し、グローバルな生産及び設備配置の最適化を推進し、グローバルベースで生産性を向上させるとともに、品質面でも世界同一品質を目指します。それに、平成28年4月より業務改革推進室を新設し、間接部門の生産性向上に向け、組織横断的な改革を進めております。

一方、喫緊の課題といたしましては、大同メタルU.S.A.INC.における急激な受注増に伴い発生した、生産拠点である大同メタルメキシコS.A.DE C.V.でのラインの混乱とそれに伴うコスト増加の問題がございます。当社グループの総力を挙げた取り組み(支援強化による生産ライン正常化でのコスト増加要因の排除及び物流の通常輸送体制の早期確立など)により生産は正常化しつつあり平成29年度には黒字化を計画しております。

また、エヌデーシー株式会社では、国内自動車メーカーによる国内生産台数の減少傾向を受け、大規模な用途別生産再編を加速させており、早期の黒字転換を計画しております。

 

④ 次期中期経営計画の策定

当社は次期中期経営計画を現在策定中であり、当社の経営体質を強化するとともに、業績面でも次のステージを展望し、更なる飛躍を目指した意欲的な計画となる見込みです。

従来からの基本方針である、すべり軸受の全ての産業分野において世界市場でトップシェアの獲得を引き続き目指す一方で、中長期的な製品・事業の多角化と多面的な拡大を目指し、平成28年度に株式会社飯野ホールディングとATAキャスティングテクノロジージャパン株式会社を連結子会社化いたしました。

株式会社飯野ホールディングにつきましては、自動車のエンジンやトランスミッション周辺の曲げパイプ、ノックピン、NC切削品等の高精度・高品質部品の製造・販売を行っており、ATAキャスティングテクノロジージャパン株式会社につきましては、タイにおいて自動車用アルミダイカスト製品の製造・販売を行っております。

これらを当社グループへ迎えて、その製品を当社グループが長年に渡り築きあげた販売網と連携させることで、更なる販路拡大を目指してまいる所存であります。

加えて、軸受以外の新たな事業の柱として、これらの連結子会社化は、その成長のベース基地を築くものであります。これらを当社の有するグローバルな生産及び販売体制と連携させることで、益々グローバルな事業展開を加速させ、人材交流や技術・ノウハウの共有化を通じた技術力・生産力の向上、運営体制の効率化などが可能になると考えております。これらの取り組みを通じて、当社グループとして、次期中期経営計画期間における新たな飛躍への礎を築くことを企図しております。

 

当社グループを取り巻く経営環境は大きく変化いたしております。世界では英国のEU離脱問題や米国の新政権移行といった地政学的リスクの高まりが生じているほか、わが国でも長時間労働の是正に伴う働き方改革や少子高齢化に伴う労働人口の減少などの問題が顕在化しております。世界各地域の動向やニーズに対して機敏かつ適切に対応しながら、新製品の開発、新市場・新用途の開拓に注力すると同時に、更なる生産性向上とお客様へのサービス強化を図ってまいります。更にコンプライアンスの徹底やコーポレートガバナンス・コードを踏まえての社内体制の強化に向けた取り組みにより、株主や取引先の皆様をはじめとするステークホルダーからの信頼と共感を得られるよう、今後とも当社グループ一丸となって企業価値の向上を図り、会社の持続的発展に努めてまいります。

 

(5)株式会社の支配に関する基本方針

①基本方針の内容

当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針は以下のとおりであります。

当社は、中長期的な視野に立って、販売・生産・技術・新事業などの事業戦略を掲げ、安定的な発展と成長を目指しておりますが、企業を取り巻く環境は常に大きく変化しており、その短期的な経営判断は、将来に向けた持続的な成長を確実なものとするうえで極めて重要な舵取りを要求されます。

現在進行中の現中期経営計画(平成24年度から同29年度までの6カ年計画)も残り1年となりましたが、目標達成に向け当社グループの総力を結集して取り組んでまいります。また、平成30年度からの6カ年の次期中期経営計画の策定を進めておりますが、強靭な経営基盤の再構築と、更なる事業拡大を目標に掲げ、着実に実行していくことで、持続可能な経営基盤を確固たるものとし、企業価値の向上を目指してまいります。

そして、当社は、当社の顧客及び仕入先をはじめとする取引先、従業員及びその家族、地域住民その他のステークホルダーと協調しながら、短期的かつ急激な変化への柔軟な対応と、上記の中長期的な視野に立っての企業経営による持続的な成長を目指し、そのような持続的な成長によって得られる利益を株主の皆様に還元することが、短期的、一時的な利益を株主の皆様に配当するよりも、株主の共同の利益に資するものと確信しております。

したがいまして、当社は、当社の顧客、仕入先をはじめとする取引先、従業員及びその家族、地域住民などをはじめとして、上記の中長期的な視野に立っての企業経営による持続的な成長を支持して下さる方に、バランスよく株式を保有して頂くことが望ましいと考えております。

 

②基本方針の実現に資する取り組み

1)基本方針の実現に資する特別な取り組み

(ア)中長期的な視野に立っての企業経営による持続的な成長を実現するための当社の財産の有効な活用

当社は、これまでも上記中長期的な視野に立った企業経営による持続的な成長を実現するために当社の財産を有効活用してまいりました。

今後も、中長期的な視野に立った企業経営による持続的な成長を実現するためには、今後の市場動向、変化に対応した生産・販売拠点づくり、国内外の子会社の生産性向上など当社レベルまでへの引き上げ及び製品・設計・製造・生産・開発の各技術の世界トップレベルの維持が必要となることから、株主の皆様への利益配当とのバランスを考慮しつつも、積極的な新製品及び生産技術などの研究開発、モノづくり力のアップ、産・官・学による先端技術の活用及び導入、知的財産権での企業防衛などに有効かつ効率的に当社の財産を投資してまいる所存です。

(イ)従業員による株式保有の推進

当社は、従業員持株会加入者に奨励金を支給すること等により、従業員による株式の保有を推進しております。

引き続き、従業員持株会拡充に向けた積極的な取り組みを実施してまいります。

(ウ)地域住民の当社に対する理解の促進

当社は、主要事業所での親睦行事や地域住民の工場見学会などへの参加等地域住民との交流を行い、地域住民による当社への理解が深まるよう心がけております。

 

2)基本方針に反する株主による支配を防止するための取り組み

当社は、上記の基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されること(以下、「敵対的買収」といいます。)を防止するため、以下のように取り組んでまいります。

まずは、当社の資産を最大限有効活用しつつ、上記の中長期的な視野に立っての企業経営による持続的な成長を実現し、企業価値を増大させ、株主の皆様への適切な利益の還元を可能とするとともに、当社の企業価値の市場における評価の向上に結びつけるべく、積極的なIR活動に努めております。

その上で、継続的に実質株主を把握し、敵対的買収者が現れた場合には、当該敵対的買収者による買収目的の確認及び評価並びに当該敵対的買収者との交渉を社外の専門家の意見を聞きながら行い、当該敵対的買収者が当社の基本方針に照らして不適切と判断した場合には、適切な対抗手段を講じる考えであります。

また、敵対的買収者の出現に備えた事前の敵対的買収防衛策の導入につきましても、これを否定するものではなく、法令、関係機関の指針又は他社の動向も踏まえながら、株主共同の利益を確保しつつ、有効な方策を引き続き検討していく所存であります。

 

③上記取り組みの妥当性に関する判断及びその理由

上記取り組みが基本方針に合致し、株主共同の利益を侵害せず、当社の役員の地位の維持を目的とするものではない適切なものであることは、その取り組みの態様から明らかであり、対抗手段や敵対的買収防衛策につきましても、基本方針に反する場合にのみ発動するものであることから、適切であることは明らかであると思料いたします。

 

 

4 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性がある事項には、以下のようなものがあります。

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)原材料の価格動向及び調達

当社グループは、軸受の主材料である鋼材・非鉄(銅、アルミ、錫、樹脂原料他)などの原材料等を購入しております。これらの価格が需給環境の変化で不安定に推移することにより、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。

また、原材料の安定的な調達に支障をきたした場合、適時の調達・生産が困難となり、同様の影響を受ける可能性があります。

当社グループは従来にも増して、材料の使用量削減の強化並びに調達先とのリスク回避に向けた連携強化等によりコスト低減及び安定的な調達に取り組んでまいります。

(2)為替レートの変動

当社グループは、海外連結子会社ビジネスの順調な拡大により、外貨建て取引(米ドル、ユーロ等)が増加しておりますが、その業績及び財産評価は、換算時の為替レートにより影響を受ける可能性があります。

また、当社が海外の顧客に輸出する場合の海外売上は、外貨建て取引の比率は低いものの、同様に影響を受ける可能性があります。

(3)自然災害及び事故等

当社グループの国内における主力工場は、愛知県、岐阜県及び千葉県に立地しており、懸念される東海、東南海地域における大規模地震が発生した場合には、当社グループの生産活動に支障が生じ、業績及び財政状態に影響を受ける可能性があります。

 また、当社グループ及び当社グループ取引先等の事業拠点が、地震・洪水等の自然災害の発生及び電力・ガス等の供給不足等により影響を受けた場合には、同様に影響を受ける可能性があります。

当社グループの工場は日常的な設備の点検・整備のほか、定期的に災害・事故等に備えた保全・改修等も実施しておりますが、災害・事故等により工場周辺に物的・人的被害が及んだ場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

現在、当社グループでは、大規模地震の発生等を想定した事業継続計画(BCP)を策定し、重要事業の継続と復旧にかかる体制整備の更なる強化を図っております。なお、主力工場(愛知県犬山市、及び岐阜県関市)には、付保限度額まで地震保険に加入しております。

(4)グローバル事業展開に伴うリスク

当社グループは日本国内はもとより、北米、アジア、欧州をはじめ世界各地で事業を展開しており、これらの地域における政治・経済情勢の変動、紛争の発生、各種規制の変更、賃金制度、労使関係等に起因する諸問題が発生した場合は、業績及び財政状態に影響を受ける可能性があります。

(5)特定の業界への依存

当社グループの売上高は自動車分野において高い比率を占めており、急激な需要変動があった場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(6)価格競争

近年、特にグローバル競争の激化により、低価格化の傾向は強まっております。今後、こうした価格競争による影響が生じることにより、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社といたしましては、合理化の推進とあわせ、技術的優位性の高い製品開発を推進することにより、その影響を最小限にとどめる努力をしております。

(7)製品の不具合

当社グループは、品質の信頼性の維持向上に努めておりますが、万が一製品の不具合に起因する事故、クレームやリコールが発生した場合、多額の製品補償費用等が発生するほか、他社発注への切り替えにより当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。そのため、当社グループはPL(生産物賠償責任)保険を付保しておりますが、損害賠償等の全てがカバーされない可能性があります。

(8)新製品開発

当社グループは、市場ニーズに対応した新製品や高性能な製品を継続的に市場に投入できるように、製品の研究開発を行っておりますが、その活動の成果は不確実なものであり、多額の支出を行ったとしても必ずしも成果に結びつかないという可能性があります。

(9)環境規制

当社は従来より、全事業所、工場で環境マネジメントシステム(ISO14001)の認証を取得して、環境に配慮した生産活動に努めておりますが、その活動を行ううえで環境負荷の高い物質を使用する場合もあります。最近は環境先進地域のEUのみならず新興国でも環境意識が高まっており、当社グループは、生産活動はもとより製品自体に関しても、世界各国の様々な環境規制に対応する必要があります。

今後更なる環境規制の強化が行われ、その対応のために相当のコスト増加要因が発生した場合には、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。

(10)知的財産権による保護

当社グループは、事業活動における優位性を確保するため組織の強化を図るとともに、特許権、意匠権、商標権等の知的財産権による権利保護に努めておりますが、特定の地域及び国では法的制約のため知的財産権による十分な権利保護が受けられない場合があります。そのため、第三者が当社グループの知的財産権を侵害した場合においても、効果的に防止できない可能性があります。また、将来、当社グループが自らの知的財産権を確保するために訴訟等を提起しなければならない事態が生じる可能性や、当社グループが他社の知的財産権を侵害し、第三者より訴訟等を提起される可能性があります。その場合、多額の訴訟費用等を必要とする可能性があり、また、訴訟等の結果によっては、当社グループが損害賠償責任を負う可能性があります。

(11)情報技術及び情報セキュリティ障害による影響

当社グループは、事業を推進するにあたって、情報技術や情報システム及び付随するネットワークシステムを利用しております。これらの安全管理のため比較的自然災害が少ない地域にある社外のデータセンターを活用したバックアップ体制を整えており、安全管理対策を適切に講じております。しかしながら、地震などの災害による利用障害のほかハッカーやコンピューターウィルスによる攻撃などによって、当社グループの業務活動の停止、データ喪失又は個人情報を含む当社グループ内外の情報流出などが発生する可能性があります。その場合、営業活動の停止による直接的な影響や当社グループの社会的信用が失墜すること等によって、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。

 (12)設備投資、合弁事業・提携・買収等に関わるリスク

当社グループは広範囲にわたる事業領域で設備投資を実施しており、また第三者との間で様々な合弁事業や戦略的提携・事業買収等を行っております。これら設備投資、合弁事業・提携・買収等の実施にあたっては、事前に収益性や投資回収の可能性について、様々な観点から検討を行っておりますが、必ずしも確実に予期した通りの成果が得られるという保証があるわけではなく、事業環境の急変などにより、予期せぬ状況変化や初期の事業計画からの大幅な乖離が生じた場合、固定資産の減損損失などが発生し、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。

 

 

5 【経営上の重要な契約等】

1.株式会社飯野ホールディングの株式取得に関する契約

 当社は、平成28年9月27日開催の取締役会において、株式会社飯野ホールディングの発行済株式の100%を取得し、子会社化することについて決議を行い、同日付で株式譲渡契約を締結いたしました。また、平成28年12月6日に株式を取得いたしました。

 なお、詳細は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (企業結合等関係)」に記載のとおりであります。 

 

2.ATAキャスティングテクノロジージャパン株式会社の株式取得に関する契約

 当社は、平成28年12月23日開催の取締役会において、ATAキャスティングテクノロジージャパン株式会社の発行済株式の100%を取得し、子会社化することについて決議を行い、同日付で株式及び債権譲渡契約を締結いたしました。また、平成29年1月31日に株式を取得いたしました。

 なお、詳細は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (企業結合等関係)」に記載のとおりであります。 

 

6 【研究開発活動】

当連結会計年度の研究開発活動は、事業戦略を推進する上で重要な研究開発活動及び軸受性能に関する解析技術や性能評価に取り組むとともに、長期的な成長基盤となる基礎的研究及び新製品開発の体制整備を図っております。なお、当連結会計年度に支出した研究開発費の総額は1,821百万円であります。

主な研究開発活動を示すと、次のとおりであります。

 

・アイドリングストップ及びハイブリッド機構など低燃費対応エンジン用軸受の開発(自動車用エンジン軸受)

 従来製品に比べ耐摩耗性・耐焼付性を飛躍的に向上させフリクションを低減させる新しい樹脂オーバレイ(オーバレイ:表面処理)を開発し、提供しております。

 

・新しい鉛フリーオーバレイ付軸受の開発(自動車用エンジン軸受・非自動車用軸受)

 欧州鉛規制に対応する、世界最高水準の軸受性能(耐疲労性、耐焼付性、耐摩耗性)を有し、更に劣悪環境下での使用に耐え得る新しい鉛フリーオーバレイやアルミ合金軸受及び銅合金軸受材を開発しております。

 

・鉛フリー高面圧対応オーバレイの開発(非自動車用軸受)

 中高速ディーゼルエンジン用の鉛フリー化に対応する新しいオーバレイを開発し、提供しております。

 

・船舶エンジン用高面圧軸受の開発(非自動車用軸受)

 低速ディーゼルエンジン用の高面圧に対応する新しいホワイト合金を開発し、提供しております。

 

・レース用軸受の開発(自動車用エンジン軸受)

 F1レース、NASCARに使用される超高速回転に対応する信頼性に優れた高性能軸受を開発し、継続的に納入しております。

 

・新しい樹脂系軸受材料の開発(自動車用エンジン以外軸受、非自動車用軸受)

 自動車用部品、一般産業用部品の発電機用部品などにおいて、更なる諸性能の向上を目指して、新しい樹脂系軸受材料を開発しました。

 

・鉛フリー高荷重用の無給油軸受の開発(非自動車用軸受) 

 特殊環境下において使用可能な鉛フリー高荷重用無給油軸受を開発しました。

 

・ショックアブソーバー用軸受の乗り心地向上材料の開発(自動車用エンジン以外軸受)

 自動車のショックアブソーバー用軸受における乗り心地(操舵安定性、振動吸収性など)向上に寄与する鉛フリー樹脂系軸受材料を開発し、提供しております。更なる性能向上を図るべく、継続して材料開発を進めております。

 

 

・各種軸受用途におけるすべり軸受の理論解析、分析評価、単体試験評価及びシミュレーション試験評価の研究開発(自動車用エンジン軸受、非自動車用軸受)

 各種軸受用途の運転状況を再現できる新しいシミュレーション試験機を開発し、信頼性の高い軸受評価に役立てております。更にすべり軸受性能解析プログラムを追加し、エンジン及びエンジン以外のアプリケーションの理論解析技術に対し更なる予測精度の向上を可能にしております。

 

・軸受以外の新商品開発(その他)

 電気二重層キャパシタ用電極シートを開発し、提供しております。更に継続的に性能向上を目指しております。

 軸受以外の新商品開発を進めており、将来の事業化を目指しております。

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。

 

(1)経営成績の分析

国内については、国内自動車メーカーによる国内生産台数の微減や、船舶・建設機械分野の落ち込み等による影響を受けたものの、新分野の電気二重層キャパシタ用電極シート等が伸長したことに加え、第4四半期より㈱飯野ホールディングが連結対象となり売上高に寄与したことにより増収となりました。

海外の拠点別について、アジアは、中国、タイが大きく貢献し増収となり、北米は、建設機械分野が落ち込んだものの、メキシコにおける予想を超える自動車用エンジン軸受の生産増加により増収となりました。欧州(ロシアを含む)は、自動車分野のビジネスの拡大により現地通貨ベースでは増収となったものの、為替の影響を受けて減収となりましたが、海外全体では増収となりました。

その結果、当連結会計年度の売上高は85,073百万円前連結会計年度は81,400百万円)となり、3,672百万円(4.5%)の増収となりました。

利益面については、船舶・建設機械分野の世界的な市場の低迷から、高付加価値製品の国内外の需要が落ち込んだこと、及びメキシコにおけるユーザーからの大幅かつ急激な増産要求に応えるべく、品質、納期を優先した対応に伴う製造及び物流コストの増加により、当年度達成予定の黒字化計画は未達に終わったことなどの影響により、営業利益は5,103百万円前連結会計年度は7,114百万円)となり、2,010百万円(28.3%)の減益となりました。また、売上高営業利益率は6.0%前連結会計年度は8.7%)となりました。

営業利益から営業外収益・営業外費用を加減した経常利益は、為替差損が大幅に減少したことなどにより5,427百万円前連結会計年度は6,796百万円)となり、1,368百万円(20.1%)の減益に留まりました。また、売上高経常利益率は6.4%前連結会計年度は8.3%)となりました。

経常利益から特別利益・特別損失を加減した税金等調整前当期純利益は、当社の連結子会社であるエヌデーシー㈱の土地、及び大同インダストリアルベアリングヨーロッパLTD. の製造設備等の固定資産について減損損失を計上したことにより、3,178百万円前連結会計年度は6,999百万円)となり、3,821百万円(54.6%)の減益となりました。

前述より税金等調整前当期純利益から法人税、住民税及び事業税、法人税等調整額、非支配株主に帰属する当期純損失を差し引いた親会社株主に帰属する当期純利益は2,635百万円前連結会計年度は3,919百万円)となり、売上高当期純利益率は3.1%前連結会計年度は4.8%)となりました。

1株当たり当期純利益金額は66円19銭前連結会計年度は98円44銭)、自己資本利益率は5.9%前連結会計年度は9.0%)となりました。

 

 

(2)財政状態の分析

(総資産)

当連結会計年度における総資産は、前連結会計年度末に比ベ26.3%増加155,284百万円となりました。
 これは主に㈱飯野ホールディングとATAキャスティングテクノロジージャパン㈱の全株式の取得によりのれんが増加したことによります。

(純資産)

当連結会計年度における純資産は、前連結会計年度に比ベ1.6%増加52,964百万円となりました。
 これは主に利益剰余金、退職給付に係る調整累計額、その他有価証券評価差額金が増加した一方で、為替換算調整勘定が減少したことによります。

(自己資本比率)

当連結会計年度における自己資本比率は、利益剰余金、退職給付に係る調整累計額、その他有価証券評価差額金が増加した一方で、為替換算調整勘定が減少したことにより前連結会計年度に比ベ6.6ポイント減少し29.1%となりました。

(1株当たり純資産額)

当連結会計年度における1株当たり純資産額は、前連結会計年度に比ベ31円54銭増加し1,136円00銭となりました。

(3) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度に比べ548百万円減少12,827百万円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ428百万円増加9,801百万円の資金の獲得となりました。

前連結会計年度との主な差額は、仕入債務が1,673百万円、減損損失が2,449百万円増加した一方で、売上債権が1,019百万円増加し、税金等調整前当期純利益が3,821百万円減少したことによります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ17,457百万円増加し30,821百万円の資金の使用となりました。

前連結会計年度との主な差額は、有形固定資産の取得による支出が2,251百万円減少した一方で、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出が19,932百万円増加したことによります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ15,690百万円増加20,679百万円の資金の獲得となりました。

前連結会計年度との主な差額は、長期借入金の返済による支出が4,251百万円増加し、長期借入れによる収入が4,000百万円減少した一方で、短期借入金の純増減額が22,440百万円増加したことによります。