当連結会計年度におけるわが国経済は、米国の新政権発足に伴う政策の不透明感が増しています。一方、欧州、中国では自動車を中心とした設備投資の回復基調も見受けられました。
このような環境のもと自動車部門では、国内は登録車が堅調に推移した一方、当社主力である軽自動車市場は軽自動車税増税・一部自動車メーカーによる燃費不正問題により縮小した市場は回復傾向に転じましたが依然弱含みの状況です。また、海外においては当社が進出していますインドネシア市場の回復とインドネシア子会社で新規製品の量産が本格化しています。一方、建設機械部門においては、資源価格の回復・インフラ工事の増加により中国・東南アジア市場復調の兆しも見られました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は、265億1千5百万円(前年同期比13.0%増)となりました。部門別では、自動車部品は206億1千8百万円(前年同期比14.4%増)、建設機械部品は47億6千9百万円(前年同期比10.5%増)、農業機械部品は5億4百万円(前年同期比20.0%減)、その他部品は6億2千2百万円(前年同期比24.7%増)となりました。
一方、損益面におきましては、売上の増加、グループを挙げての原価低減により、営業利益は10億8千9百万円(前年同期比333.8%増)となりました。また、経常利益は11億4千4百万円(前年同期は経常損失1億7百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益は6億8千3百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失1億8千1百万円)となりました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ13億5千3百万円増加し、30億3千5百万円となりました。
当期における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金の増加は24億2千6百万円(前年同期は5億1千8百万円の減少)となりました。この主な増加要因は仕入債務の増加16億5千9百万円、減価償却費10億9千4百万円、税金等調整前当期純利益10億7千7百万円、また、減少要因としては売上債権の増加9億6千7百万円、たな卸資産の増加6億6千2百万円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金の減少は9億4千9百万円(前年同期は7億6千7百万円の減少)となりました。これは、主に有形固定資産の取得による支出9億3千万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金の減少は1億2千9百万円(前年同期は7千3百万円の増加)となりました。この主な要因は、長期借入金の返済による支出7千2百万円、配当金の支払7千8百万円によるものであります。
当連結会計年度における生産実績を部門別に示すと、次のとおりであります。
|
部門の名称 |
生産高(千円) |
前年同期比(%) |
|
自動車部品 |
20,625,067 |
15.5 |
|
建設機械部品 |
4,771,336 |
11.5 |
|
農業機械部品 |
504,846 |
△19.2 |
|
その他部品 |
623,094 |
25.9 |
|
合計 |
26,524,345 |
14.1 |
(注) 1 上記金額は販売価格をもって示し、消費税等は含まれていません。
2 外注製品の仕入を含んでいます。
当連結会計年度における受注状況を部門別に示すと、次のとおりであります。
|
部門の名称 |
受注高(千円) |
前年同期比(%) |
受注残高(千円) |
前年同期比(%) |
|
自動車部品 |
20,938,304 |
13.0 |
3,420,014 |
10.3 |
|
建設機械部品 |
5,351,547 |
33.2 |
1,506,693 |
62.8 |
|
農業機械部品 |
481,491 |
△22.7 |
145,142 |
13.7 |
|
その他部品 |
654,487 |
34.2 |
145,976 |
27.6 |
|
合計 |
27,425,831 |
15.9 |
5,217,827 |
21.1 |
(注) 上記金額は販売価格をもって示し、消費税等は含まれていません。
当連結会計年度における販売実績を部門別に示すと、次のとおりであります。
|
部門の名称 |
販売高(千円) |
前年同期比(%) |
|
自動車部品 |
20,618,565 |
14.4 |
|
建設機械部品 |
4,769,832 |
10.5 |
|
農業機械部品 |
504,687 |
△20.0 |
|
その他部品 |
622,898 |
24.7 |
|
合計 |
26,515,983 |
13.0 |
(注) 1 主な相手先の販売実績及び総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
|
相手先 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
||
|
金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
|
|
ダイハツ工業㈱ |
8,828,070 |
37.6 |
8,295,847 |
31.3 |
|
コベルコ建機㈱ |
2,741,315 |
11.7 |
3,192,001 |
12.1 |
|
トヨタ自動車㈱ |
2,543,779 |
10.8 |
2,620,926 |
9.9 |
2 上記金額は販売価格をもって示し、消費税等は含まれていません。
(1)会社の経営の基本方針
当社は、お客様・社会・従業員への約束として①常に新たな価値を生み出しお客様の感動を創造します②革新的なものづくりを通じて社会の発展に貢献します③リスクを恐れず挑戦し成長する喜びを共感しますを経営理念として掲げております。
この経営理念のもと、『世界をリードする鍛造技術を基軸に完成品として最適提案が出来るグローバル部品メーカー』を目指し、株主様、お客様、従業員など全ての関係者の皆様にとって価値ある企業グループでありつづけることを経営の基本方針としております。
(2)中長期的な会社の経営戦略
当社の主力の自動車業界・建設機械業界ともに今後益々、中国・東南アジア・南米等の新興国市場への現地生産・現地部品調達によるグローバル展開が進み、国内は限られた市場の熾烈な競争が続き、低コスト化の要請が更に強まってくると予測されます。
このような環境下で他社との差別化・事業拡大を図るため、当社グループは「鍛造メーカーから部品メーカーへの進化」を目指し、精密鍛造技術をコア技術とし、素材~機械加工完成品まで全工程スルーで競争力のある部品を開発・提案してまいります。同時に原価低減活動を強化し、コスト競争力も更に強化してまいります。
海外展開においては、インドネシア事業を軸に新規拡販に努め、アセアン地区の生産拠点として事業拡大に努めます。
また、国内・海外での競争力向上、事業拡大を実現するためにも人材育成を最重要課題として強化してまいります。
(3)対処すべき課題
当社の主力の自動車業界・建設機械業界ともに今後益々、中国・東南アジア・南米等の新興国市場への現地生産・現地部品調達によるグローバル展開が進み、国内は限られた市場の熾烈な競争が続き、低コスト化の要請が更に強まってくると予測されます。
このような環境下で他社との差別化・事業拡大を図るため、当社グループは「鍛造メーカーから部品メーカーへの進化」を目指し、精密鍛造技術をコア技術とし、素材~機械加工完成品まで全工程スルーで競争力のある部品を開発・提案してまいります。同時に原価低減活動を強化し、コスト競争力も更に強化してまいります。
海外展開においては、インドネシア事業を軸に新規拡販に努め、アセアン地区の生産拠点として事業拡大に努めます。
また、国内・海外での競争力向上、事業拡大を実現するためにも人材育成を最重要課題として強化してまいります。
当社グループの業績は、今後起こりうる様々な要因により大きな影響を受ける可能性があります。以下において、当社グループの事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しています。当社グループはこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の予防及び発生した場合の対応に努める方針であります。
なお、文中における将来に関する事項は当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
Ⅰ損益及び財務に関するもの
(1)素材、部品等仕入価格の変動リスク
当社グループでは、製品を製造するための鋼材、部品等を購入していますが、これらの世界市場における需要の動向、生産の環境変化等により購入価格が変動した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(2)受注変動のリスク
当社グループの売上は、自動車部品及び建設機械部品が90%以上を占めているため、自動車及び建設機械の国内外の販売の状況に影響され、売上高及び利益が大きく変動する可能性があります。
また、当社グループの主要販売先である自動車業界、建設機械業界においては、今後益々、中国、東南アジア、インドなどの新興国市場への需要開拓が進むとともに、製品の低価格化並びに現地生産化が進み、それに伴い当社グループの製品価格の下落、お客様の現地調達化による受注減少により売上高及び利益が変動する可能性があります。
(3)金利変動リスク
当社グループは、現状の低金利を利用し、短期借入金を中心に資金調達を行っています。一方、設備投資については長期借入金で賄うことにしており、今後、金利が上昇した場合、金利負担の増大の可能性があります。
Ⅱその他
(1) 環境維持
当社グループは、環境保護を経営の最重要課題の一つと捉え、ISO14001を取得し、環境対策には万全を期していますが、環境維持に対する社会的要請は年々高まり、環境関連法規制は年々厳しさを増しています。当社グループとしては、今後も社会の要請にこたえるべく全力を挙げてまいりますが、将来、環境維持に関するコストが当社グループの許容しうる範囲を超えて高まる可能性もあります。その際には、当社グループの財務状況と業績に影響を及ぼす可能性があります。
技術供与契約は次のとおりであります。
(株式会社メタルアート)
|
契約会社名 |
国名 |
技術の種類 |
対価 |
契約期間 |
|
ムナラ・トウルス・マクムール社 |
インドネシア |
鍛造品の製造技術 |
所定の技術指導料 |
自 1996年10月 |
近年、日本国内の自動車市場規模は縮小し、特に軽自動車市場は昨年に続き厳しい状況にあります。そのような中、2016年度に販売された乗用車(軽自動車を除く)の自動変速機比率が98.4%であったと発表されました。もちろん、軽自動車の自動変速機比率も非常に高い値を示しており、特に近年の軽自動車は、環境への対応から燃費競争が激化し、低燃費エンジンの開発やCVT化が進んでいます。
当社は、2008年から軽自動車のCVTの主要部品であるシーブ(金属ベルト駆動のプーリーに相当する部品)の鍛造から機械加工・熱処理・研磨までの完成品事業に取り組み、大きな成果を上げてきました。その内容が自動車メーカーやミッションメーカーから高い評価を得て、近年は普通自動車のCVTも手がけながら多くの受注を頂くことができました。そして、本年度にはCVT専用の最新鍛造ラインを立ち上げるべく、新鍛造工場を本社工場内に建設しています。この鍛造ラインは、シンプル・スリム・コンパクトな物づくりの考えのもと、スリム・コンパクトな設備で最大限の効果が得られるような鍛造ラインを独自に研究・開発し、高効率で高品質・低コストを実現します。
海外では、一昨年から稼働したインドネシアの子会社MAI(PT. METALART ASTRA INDONESIA)は、受注と生産が順調に伸び、新たな顧客を得てクランク・コンロッド等の開発に取り組みながら、鍛造分野では困難な中間在庫を持たない生産方式にチャレンジしております。
商品開発においても、更なるネットシェイプ率(加工完成品質量を使用材料質量で割った歩留まり率)の向上や製品の中空・軽量化、通常のプレス設備を用いた精密せん断抜き成形、内ヘリカルギャ鍛造などの開発を進め、コストパフォーマンスの高い高精度な物づくりと次世代に向けた商品開発を実施しています。
当社は、鍛造専業メーカーとして発展して参りましたが、CVTの完成品事業を足がかりとして鍛造機械加工の一貫生産にも力を入れて参ります。昨年、当社は100周年を迎えました。次の100年に向かって、お客様に信頼される物づくりと更なる開発力と商品力の向上に努め、お客様と社会に貢献できる企業を目指して参ります。
なお、当社及び連結子会社は、ともに鍛工品製造販売の単一セグメント(連結子会社は鍛工品の製品及び当社の一部部品加工組立を業としている。)であるため、事業の種類別セグメントに関連付けた説明は記載していません。
(1)財政状態の分析
当連結会計年度末の財政状態につきましては、総資産は、前連結会計年度末に比べ28億2千5百万円増加し、251億8千5百万円となりました。
資産の部では、流動資産は、現金及び預金が13億5千3百万円増加、たな卸資産が6億6千万円増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ28億5千8百万円増加し、142億2千5百万円となり、また固定資産は前連結会計年度末に比べ3千2百万円減少し、109億6千万円となりました。
負債の部では、流動負債は、買掛金が9億1千5百万円増加、電子記録債務5億5千4百万円増加、未払法人税等が4億1千9百万円増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ22億7千1百万円増加し、124億6千2百万円となり、固定負債は、長期借入金の返済により7千2百万円減少したこと等により前連結会計年度末に比べ6千9百万円減少し、8億5千4百万円となりました。
純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益6億8千3百万円の計上による増加、剰余金の配当による7千8百万円の減少したこと等により、前連結会計年度末に比べ6億2千3百万円増加し、118億6千9百万円となりました。
(2)経営成績の分析
当連結会計年度におけるわが国経済は、米国の新政権発足に伴う政策の不透明感が増しています。一方、欧州、中国では自動車を中心とした設備投資の回復基調も見受けられました。
このような環境のもと自動車部門では、国内は登録車が堅調に推移した一方、当社主力である軽自動車市場は軽自動車税増税・一部自動車メーカーによる燃費不正問題により縮小した市場は回復傾向に転じましたが依然弱含みの状況です。また、海外においては当社が進出していますインドネシア市場の回復とインドネシア子会社で新規製品の量産が本格化しています。一方、建設機械部門においては、資源価格の回復・インフラ工事の増加により中国・東南アジア市場復調の兆しも見られました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は、265億1千5百万円(前年同期比13.0%増)となりました。部門別では、自動車部品は206億1千8百万円(前年同期比14.4%増)、建設機械部品は47億6千9百万円(前年同期比10.5%増)、農業機械部品は5億4百万円(前年同期比20.0%減)、その他部品は6億2千2百万円(前年同期比24.7%増)となりました。
一方、損益面におきましては、売上の増加、グループを挙げての原価低減により、営業利益は10億8千9百万円(前年同期比333.8%増)となりました。また、経常利益は11億4千4百万円(前年同期は経常損失1億7百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益は6億8千3百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失1億8千1百万円)となりました。
(3)キャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 1業績等の概要」に記載しています。