第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

■「VISION2020」

地球環境とお客様への貢献

 

■2018-2020年度中期経営方針

ゆるぎない「信頼と技術」でグローバルに躍進 のもと、

・技術・品質・原価の徹底追求により、世界トップの競争力を持つ企業となる。

・人財・組織づくりとリソーセスの最大活用により、グローバル基盤を更に強化する。

 

 当社グループは、「VISION2020」達成に向けて、一丸となって、

・自動車業界の構造変化への対応

・中国市場の急成長への対応

・コモディティ化する既存製品の競争力確保

・保有技術を生かした新製品創出

・グループ基盤の強化(内部統制、収益体質)

という重点課題に取り組んでまいります。

 

 2019年度は、「VISION2020」達成に向けて着実に成果を出す年度でもあり、かつ

更なる拡大に向けた着手という大変重要な年度として位置付けております。

 これらの活動を通じて、今後も当社グループは世界のステークホルダーの皆様に信頼される

企業を目指し、努力してまいります。

 また、当社グループは、事業の成長性と収益性を重視する観点から、売上高および営業利益を経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標として位置付けております。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

2【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況のうち、当社グループの経営成績、株価及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスク要因については、以下の事項があります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

1.特定の得意先への販売依存度

 当社グループは、自動車部品および自動車製造用設備の製造・販売を主な事業としており、国内外の主要な自動車メーカーおよび自動車部品メーカーにOEM製品を中心に販売しております。これらの得意先の中で、トヨタ自動車(株)への販売依存度が最も高く、当期におきましては総販売額に占める割合は37.9%となっています。

 従いまして、顧客企業の販売動向、調達方針の変更、予期しない契約の打ち切り等により、経営成績および財務状況等に悪影響を及ぼす可能性があります。

2.為替レートの変動

 当社グループの事業には、全世界における製品の生産と販売が含まれています。各地域における売上、費用、資産を含む現地通貨建ての項目は、連結財務諸表作成のために円換算されています。従いまして、換算時の為替レートにより、円換算後の価値が影響を受ける可能性があります。

 一般に、他の通貨に対する円高(特に企業グループの売上の重要部分を占める米ドルに対する円高)は、当企業グループに悪影響を及ぼし、円安は好影響をもたらします。

 また、企業グループが日本で生産し、輸出する事業においては、他の通貨に対する円高は、製品の価格競争力を低下させ、経営成績および財務状況等に悪影響を及ぼす可能性があります。

3.退職給付に係る負債

 当社グループの従業員退職給付費用および債務は、割引率などの数理計算上の前提条件や年金資産の長期期待収益率に基づいて算出されております。従いまして、割引率の低下や年金資産の減少など実際の結果が前提条件と異なる場合は、将来の期間に認識される費用および計上される債務に大きな影響を及ぼす可能性があります。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

業績等の概要

(1)業績

 当連結会計年度における世界経済は、前年に引き続き世界貿易量の伸びを背景に緩やかな回復を続けてきました。一方で米中貿易摩擦、アメリカによる追加関税の発動等、保護主義的な動きの拡大や、EUにおける英国離脱問題等、国家間の対立が先鋭化した1年となり、景況感には減速感が出てきております。国内においては異常気象や自然災害の影響がありましたが、企業収益や個人消費の持ち直しにより緩やかな回復が続きました。自動車業界においてはSUV市場の好調により、欧米、中国、アジアの各市場が堅調に伸長しましたが年度後半においては中国市場の減速感が表れてきました。

 このような状況の中、持続的成長を目指した「VISION2020」の実現に向け「2016~2018年度中期経営計画」を策定し活動を推進して参りました。軸受分野では今後の中国市場での発展に向け、常州市にあるWBMで大豊品質の軸受材料生産ラインを導入し、煙台市にあるTCYの軸受加工と合わせ一貫生産体制を開始しました。10月にはTCY第3工場が竣工し、軸受加工生産能力を増強しました。また、生産技術分野では工法の革新をテーマに「スマートライン」コンセプトの次世代コンパクトラインを開発しています。一昨年のバキュームポンプ「スマート鋳造

ライン」に続き、昨年はエンジン用軸受の「スマート軸受加工ライン」が完成し、6月に量産を開始しました。

 

この軸受加工ラインは、トヨタ自動車様から大幅に生産性を向上させたことで評価され、技術開発賞を受賞しました。また、子会社の大豊精機も、コンパクト電動パイプ曲げ成形機の開発が評価され、技術開発賞を受賞しました。このように、拠点の拡張や新技術・工法の開発を順調に進めることができ、今後のビジネスの柱としての成長に手応えを感じることができた年でもありました。「VISION2020」で描いた「グローバル供給を支える製造・生産技術」「製品技術・生産技術の革新」「人財力の強化」について、成果として着実に実を結んでいくよう引き続き活動を推進してまいります。

 

a.財政状態

 当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ4,498百万円減少し、109,635百万円となりました。

 当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ4,509百万円減少し、45,486百万円となりました。

 当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ10百万円増加し、64,148百万円となりました。

 

b.経営成績

 当連結会計年度の経営成績は、連結売上高は113,419百万円となり、前連結会計年度に比べ、1,246百万円(前年度比1.1%減)の減収となりました。利益面では、連結営業利益は4,837百万円(前年度比25.7%減)、連結経常利益は4,727百万円(前年度比27.3%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は2,626百万円(前年度比5.1%増)となりました。

 

(2)キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、12,199百万円となり前連結会計年度末より2,596百万円減少(前年度比17.5%減)いたしました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果得られた資金は、10,517百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,505百万円増加(前年度比31.3%増)いたしました。営業活動によるキャッシュ・フローの内訳は、主に売上債権の減少3,232百万円、減価償却費の増加488百万円、たな卸資産の減少547百万円減損損失の減少957百万円、税金等調整前当期純利益の減少853百万円によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果使用した資金は、9,519百万円となり、前連結会計年度末に比べ64百万円増加(前年度比0.7%増)いたしました。投資活動によるキャッシュ・フローの内訳は、主に有形固定資産の取得による支出の増加250百万円、有形固定資産の売却による収入の増加317百万円によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果使用した資金は、3,396百万円となり、前連結会計年度末に比べ166百万円減少(前年度比4.7%減)いたしました。財務活動によるキャッシュ・フローの内訳は、主に長期借入金による収入の減少1,973百万円、長期借入金の返済による支出の減少1,731百万円、短期借入れによる収入の増加331百万円によるものであります。

(3)生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

 当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

生産高(百万円)

前年同期比(%)

自動車部品関連事業

95,711

0.2

自動車製造用設備関連事業

19,195

△0.0

合計

114,907

0.2

(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。

2 金額算出基礎は、販売価格で計算しております。

3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

b.受注実績

 当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 なお、自動車製造用設備関連事業を除く製品については見込生産を行っております。

セグメントの名称

受注高(百万円)

前年同期比(%)

受注残高(百万円)

前年同期比(%)

自動車製造用設備関連事業

14,591

△31.0

4,903

△35.7

(注)1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2 主要な客先の大規模なモデルチェンジが一段落したため、減少しております。

 

c.販売実績

 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

販売高(百万円)

前年同期比(%)

自動車部品関連事業

軸受製品

46,588

△3.3

システム製品

17,901

7.8

ダイカスト製品

9,965

3.6

ガスケット製品

16,397

5.8

その他

5,051

△5.2

95,903

0.7

自動車製造用設備

関連事業

設備

11,504

△11.1

精密金型

5,807

△6.9

17,311

△9.8

その他

204

△5.4

合計

113,419

△1.1

(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自 2017年4月1日

至 2018年3月31日)

当連結会計年度

(自 2018年4月1日

至 2019年3月31日)

販売高(百万円)

割合(%)

販売高(百万円)

割合(%)

トヨタ自動車(株)

46,907

40.9

43,022

37.9

 

(4)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

a.重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、会計方針の選択、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積りの不確実性があるため、これらの見積りと異なる結果となる場合があります。

 当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、第5[経理の状況]の連結財務諸表の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しておりますが、特に以下の重要な会計方針が連結財務諸表作成における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすと考えております。

① 退職給付に係る負債及び退職給付に係る資産

 従業員退職給付費用及び債務は、数理計算上で設定される前提条件に基づき算出されております。これらの前提条件には、割引率、発生した給付額、利息費用、年金資産の長期期待収益率、死亡率などの要素が含まれております。実際の結果がこれらの前提条件と異なる場合、または前提条件が変更された場合、その影響は累積され、将来の会計期間にわたって償却されるため、将来の退職給付費用に影響を及ぼす可能性があります。

② 繰延税金資産

 当社グループは、繰延税金資産について、その回収可能性を考慮して、評価性引当額を計上しております。評価性引当額を計上する際には、将来の課税所得を合理的に見積っております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するので、その見積額が減少した場合は繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。

 

b.財政状態の分析

① 流動資産

 当連結会計年度末における流動資産の残高は50,470百万円であり、前連結会計年度末に比べ4,542百万円減少しております。現金及び預金の2,471百万円の減少、受取手形及び売掛金の1,332百万円の減少、原材料及び貯蔵品の304百万円の減少が主な要因であります。

② 固定資産

 当連結会計年度末における固定資産の残高は59,164百万円であり、前連結会計年度末に比べ43百万円増加しております。機械装置及び運搬具の1,592百万円の増加、建設仮勘定の1,249百万円の減少が主な要因であります。

③ 流動負債

 当連結会計年度末における流動負債の残高は27,881百万円であり、前連結会計年度末に比べ872百万円増加しております。1年内返済予定の長期借入金の3,060百万円の増加、支払手形及び買掛金の827百万円の減少、電子記録債務の412百万円の減少、未払法人税等の352百万円の減少が主な要因であります。

④ 固定負債

 当連結会計年度末における固定負債の残高は17,604百万円であり、前連結会計年度末に比べ5,382百万円減少しております。長期借入金の5,247百万円の減少が主な要因であります。

⑤ 純資産

 当連結会計年度末における純資産の残高は64,148百万円であり、前連結会計年度末に比べ10百万円増加しております。利益剰余金の1,457百万円の増加、為替換算調整勘定の1,273百万円の減少が主な要因であります。

 なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態については遡及処理後の前連結会計年度末の数値で比較を行っております。

 

c.キャッシュ・フローの分析

 「業績等の概要」の「キャッシュ・フローの状況」で述べておりますように当社グループの資金状況は、当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、12,199百万円となり、前連結会計年度末より2,596百万円減少いたしました。

① 営業活動によるキャッシュ・フロー

 営業活動の結果得られた資金は、10,517百万円となり、前連結会計年度に比べ2,505百万円増加(前年度比31.3%増)いたしました。これは主に、売上債権の減少3,232百万円、減価償却費の増加488百万円、たな卸資産の減少547百万円減損損失の減少957百万円、税金等調整前当期純利益の減少853百万円によるものです。

② 投資活動によるキャッシュ・フロー

 投資活動の結果使用した資金は、9,519百万円となり、前連結会計年度に比べ64百万円増加(前年度比0.7%増)いたしました。これは主に、有形固定資産の取得による支出の増加250百万円、有形固定資産の売却による収入の増加317百万円によるものです。

③ 財務活動によるキャッシュ・フロー

 財務活動の結果使用した資金は、3,396百万円となり、前連結会計年度に比べ166百万円減少(前年度比4.7%減)いたしました。これは主に、長期借入による収入の減少1,973百万円、長期借入金の返済による支出の減少1,731百万円、短期借入れによる収入の増加331百万円によるものです。

 

d.経営成績の分析

① 売上高

 当連結会計年度における売上高は、113,419百万円となり、前連結会計年度に比べ1,246百万円減少(前年度比1.1%減)いたしました。これは主として、自動車製造用設備関連事業の売上が減少したことによるものです。

② 営業利益

 当連結会計年度における営業利益は、4,837百万円となり、前連結会計年度に比べ1,677百万円減少(前年度比25.7%減)いたしました。

③ 営業外損益

 当連結会計年度における営業外収益は、284百万円となり前連結会計年度に比べ33百万円減少(前年度比10.4%減)いたしました。これは主として、為替差益の減少によるものです。また、営業外費用は、394百万円となり61百万円増加(前年度比18.3%増)いたしました。これは主として、為替差損の増加によるものです。

④ 経常利益

 当連結会計年度における経常利益は、4,727百万円となり、前述の要因により、前連結会計年度に比べ1,771百万円減少(前年度比27.3%減)いたしました。

⑤ 特別損益

 当連結会計年度における特別利益は、40百万円となり、前連結会計年度に比べ114百万円減少(前年度比74.1%減)いたしました。これは主として、厚生年金基金解散損失戻入益の減少によるものです。また、特別損失は、483百万円となり、1,033百万円減少(前年度比68.1%減)いたしました。これは主として、減損損失の減少によるものです。

⑥ 税金等調整前当期純利益

 当連結会計年度における税金等調整前当期純利益は、4,283百万円となり、前述の要因により、前連結会計年度に比べ853百万円減少(前年度比16.6%減)いたしました。

⑦ 法人税、住民税及び事業税及び法人税等調整額

 当連結会計年度における法人税、住民税及び事業税及び法人税等調整額は、1,494百万円となりました。

⑧ 非支配株主に帰属する当期純利益

 当連結会計年度における非支配株主に帰属する当期純利益は、連結子会社における利益の減少などにより、前連結会計年度に比べ、2百万円減少(前年度比1.4%減)して、162百万円となりました。

⑨ 親会社株主に帰属する当期純利益

 当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は、2,626百万円となり、前連結会計年度に比べ128百万円増加(前年度比5.1%増)しました。1株当たり当期純利益は前連結会計年度の86.32円に対し90.57円となりました。

 

セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりです。

 

(自動車部品事業)

① 軸受製品では、中国市場の減速の影響と市販製品やコンプレッサー用軸受の売上減により、連結売上高は46,588百万円(前年度比1,612百万円減、3.3%減)となりました。

② システム製品では、日本、北米、においてバキュームポンプ製品の販売が拡大し、連結売上高は17,901百万円(前年度比1,289百万円増、7.8%増)となりました。

③ ダイカスト製品では、新製品の増販により、連結売上高は9,965百万円(前年度比345百万円増、3.6%増)となりました。

④ ガスケット製品では、日本、タイ及び中国の販売が堅調で、連結売上高は16,397百万円(前年度比894百万円増、5.8%増)となりました。

⑤ その他製品では、連結売上高5,051百万円(前年度比276百万円減、5.2%減)となりました。

 

(自動車製造用設備事業)

 主要な客先の大規模なモデルチェンジが一段落したため、試作および設備事業が大きく減少し、連結売上高は17,311百万円(前年度比1,875百万円減、9.8%減)となりました。

 

e.資本の財源及び資金の流動性

① 資金需要

 当社グループの資金需要の主なものは、製品製造のための材料、部品の購入及び設備投資によるものであります。また、長期借入金返済のための資金需要も大きくなっております。

② 財務政策

 当社グループは、設備投資は継続して実施するものの、財務の健全性を保つために、投資金額の抑制を図り資金負担を軽減するとともに、営業活動によるキャッシュ・フローを生み出すことによって、将来必要な運転資金及び設備資金を調達することを考えております。

 

f.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

 当社グループの経営に影響を与える大きな要因としては、市場動向等があります。

 自動車産業は、100年に1度とともいわれる大変革期を迎えており、今後更なるグローバル競争が熾烈になると予想されます。このような厳しい環境ではありますが、すべり軸受を中心とした既存ビジネスを強化・拡大しながら一層の収益向上を推進し、新たなる分野におけるビジネス展開へつなげ、「地球環境とお客様への貢献」をテーマに、「グローバル供給を支える製造・生産技術」、「製品技術・生産技術の革新」、「人財力の強化」など競争力強化に向けた取り組みを継続・加速して新たなる飛躍を実現したいと考えております。

 

g.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社グループは、売上高および営業利益を重要な経営指標として位置付けております。

 当連結会計年度における連結売上高は113,419百万円となり、2018年10月30日に開示しております連結売上高目標113,000百万円に比べ、419百万円(0.4%増)の増収となりました。連結営業利益は4,837百万円となり、連結営業利益目標5,000百万円に比べ、162百万円3.3%減)の減益となりました。引き続き当該指標の改善に邁進していく所存です。

 

4【経営上の重要な契約等】

 当社は、2019年1月31日開催の当社取締役会において、当社完全子会社である大豊岐阜株式会社を吸収合併することを決議し、同日付で合併契約を締結いたしました。この契約に基づき、当社は2019年4月1日付で大豊岐阜株式会社を吸収合併いたしました。

 その概要は、「第5 経理の状況 2 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項(重要な後発事象)」に記載のとおりであります。

 

5【研究開発活動】

 当社企業集団は、トライボロジー(摩擦/摩耗/潤滑技術)をコア技術として、自動車メーカのニーズはもとより、環境、社会の動向を捉え、解決すべき課題を明確にしながら、自動車用各種すべり軸受や各種機能部品の研究開発を行っており、“動きを支える”機能部品の創造に努めております。

 当連結会計年度の研究開発活動は、次世代軸受に向けた新技術・新材料の研究とその応用製品開発、ならびに高付加価値のコアコンポーネントの開発を重点に実施いたしました。

 また電動車両への対応として、HV、PHV、FCV、EVの今後の増加に向け、大豊グループの保有技術を活かし、電動車両向け製品の開発に着手しております。材料技術、設計技術(潤滑、冷却)、生産技術(接合技術、ダイカスト技術)の深化で効率向上のためのシステム提案で、領域拡大に向け推進いたします。

 

 セグメントの研究開発活動を示すと、次のとおりであります。

 

自動車部品関連事業

1)軸受製品

 高性能エンジンに対応したエンジン用軸受、ブシュ、コンプレッサ用特殊軸受、各種軸受などを継続し開発してきました。特に、低燃費化のための摩擦低減を実現すべく様々な取組みを実施しております。

 エンジン用軸受では、近年の環境対応型エンジンであるハイブリッドや、アイドリングストップのエンジンに当社の樹脂コーティング軸受が採用され、頻繁な起動停止に対応し、低燃費化に貢献しております。樹脂コーティングは、自動車エンジン用軸受として2001年に世界で初めて量産採用され、2015年からは海外拠点での生産も開始し、次世代樹脂コーティングの開発も進めております。またエンジン用軸受の工法に関しては、新工法ラインとして”スマート軸受加工ライン”を開発し、従来ラインに比べ約1/3の省スペースとさらなる効率化を実現しました。このスマート軸受加工ラインはトヨタ自動車株式会社様より2018年度技術開発賞を受賞しております。

 また、2012年に完全子会社化した中国で最大のアルミ軸受素材メーカ「常州恒業軸瓦材料有限公司」では、アルミ鋳造ラインを導入し、素材から加工までの完全一貫生産体制を構築しています。2018年からは中国にて一貫生産されたエンジン軸受がトヨタ自動車株式会社様の中国での生産拠点であるTFTE様およびGTE様へ納入開始されました。

 これらの技術および生産の取り組みが認められ、国内外の自動車メーカへの納入も拡大し、グローバル展開を積極的に推進しております。

 

2)システム製品他

 市場実績のある商用車向けの電子制御式EGRバルブをベースとした多段ターボチャージャ用切換えバルブが2016年に量産化されました。現在は他部位および他市場への適用を検討しており、高温の排ガス制御用バルブとして市場拡大を行っています。

 バキュームポンプは、高信頼性に加え、低コスト設計と部品共通化による良品廉価なバキュームポンプとして採用を拡大しております。2018年度は前年比約30%生産数が増加し、現在は国内2拠点、海外2拠点(タイ、北米)でグローバルに対応しております。

 樹脂製品のエンジン用バランスシャフトギヤについては、日本ガスケット株式会社による抄造技術を活かした開発により、高強度・軽量・低騒音なFRP製品を開発しました。2012年より量産を開始し、顧客ニーズに応えております。

 

3)ダイカスト製品

 ダイカスト製品では、CAE(流動解析)解析を活用し金型冷却・湯流れの最適化検証を行い、薄肉鋳造および鋳造精度向上を実現し、高精度で、低コストな製品を提供し、顧客のニーズに応えております。

 新たに、脱内燃機関を見据え、FCVやHVの製品にも領域を広げています。

 

4)ガスケット製品

 エンジン用メタルヘッドガスケットについては、連結子会社の日本ガスケット株式会社によるCAE、ノウハウを活かした開発により、顧客と綿密な連携のもと、高機能化、低コスト化、短期間開発を推進しております。ダイハツ工業株式会社様へ納入しているKR型エンジン用のヘッドガスケットは、短期間での開発・生準を行い、同社より2016年度プロジェクト活動賞を受賞しました。株式会社クボタ様ではQCD面での貢献が総合的に評価され、2018年度KPA評価A+賞を受賞しました。

 

自動車製造用設備関連事業

 当社連結子会社の大豊精機株式会社において、自動車製造用設備についての試験研究および開発を進めております。

 計測システム、新素材、新工法開発などに取り組んでおり「コンパクト電動パイプ曲成形機」にて、トヨタ自動車株式会社様より2018年度技術開発賞の表彰を受けております。

 

 当社企業集団の研究開発費の総額は、3,720百万円であり、自動車部品関連事業の研究開発費の金額は3,420百万円、自動車製造用設備関連事業の研究開発費の金額は300百万円となっております。