文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは、創業の理想「この仕事を通じて社会に貢献する。」、「この仕事を通じて立派な人を創る。」を経営の基本理念・企業文化とし、守り育ててまいりました。創業の理想を実現するための両輪として、経営信条「良品・安価・即納」を定めて社会貢献への道を示し、社訓「信義誠実」「和衷協力」「不撓不屈」「業務奉仕」を定めて人間形成の道を示しております。
この創業の理想の実践・実現に向けて努力し続けることが、企業価値の向上につながるものと考えております。
(2)経営環境、経営戦略等、事業上及び財務上の対処すべき課題
当社グループは、EV等の環境規制対応により加速するバイワイヤ化によるコントロールケーブル用途の減少、世界的原材料価格の上昇、国内外競合メーカーとの価格競争激化、中国市場の低迷、米中の通商問題等、大きな変化に直面しており、経営環境が厳しいものになっております。そのような経営環境の中で、当社グループの強みであります世界17ヶ国に展開した拠点が相互に協力・連携しながら、お客様の要望に即応することでシェアを拡大していくことやお客様の期待を上回る新製品開発・拡販が、重要な経営課題となっております。
当社グループは次の3つを基本戦略として、その経営課題に取り組んでまいります。
Ⅰ.足元を固める
Ⅱ.安心品質・高付加価値・低価格製品の実現
Ⅲ.グローバル人材の育成
そのための方策として、以下の5つを柱としております。
①市場開拓
欧州自動車メーカーをはじめ中国およびインド市場における自動車メーカーから新規受注を獲得し、欧州やインド等に新生産拠点の構築と生産能力増強を図ってまいりました。これら事業の経営の安定化を早期に実現し、当社製品の更なる世界シェアアップを図ってまいります。
また、非自動車分野における新市場の開拓を積極的に推進してまいります。
②開発強化
製品の素材と設計の最適化によって低コストで高品質化を図り、お客様の期待を上回る新製品をスピーディーに提案し、世界中のお客様に安心と喜びを届けてまいります。
また、パワーリフトゲート、電動アクチュエータ等のシステム製品の開発および医療機器、福祉関連機器、住宅関連機器等の非自動車分野の新製品開発に注力してまいります。
③グローバル価格
世界的原材料価格の上昇および自動車メーカーの生産販売のボーダレス化に対応すべく、当社グループの強みであります世界17ヶ国に展開した拠点が相互に協力・連携し、どの地域であっても当社グループの有する安心品質・高付加価値・低価格な製品を供給し、お客様の多様なニーズを先取りし、当社グループがOne Teamとなってお客様の要望に即応してまいります。
④安心品質
4S(整理、整頓、清掃、整備)が自然にできるような仕事の流れで品質管理を徹底し、世界中のどの拠点からでも安心してお客様に買っていただける体制を築いてまいります。
⑤グローバル人材
世界中のどこでもプロの技術で教え導くことのできるスキルと国際適応力をもつグローバル人材を育て、海外子会社に派遣することによって、現地の人材を育成してまいります。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは以下の指標の安定的な確保と拡大を重視しております。
①社業の健全性を示す自己資本と営業利益
②株主の皆様にとっての収益性を示すROE(株主資本利益率)と配当の原資となる親会社株主に帰属する当期純利益
(4)株式会社の支配に関する基本方針について
① 基本方針の内容
当社は上場会社である以上、当社の株式が市場で自由に取引されるべきことは当然であり、当社取締役会の賛同を得ずに行われる大規模買付等(特定株主グループの議決権割合を20%以上とすることを目的とする当社株券等の買付行為、または結果として特定株主グループの議決権割合が20%以上となる当社株券等の買付行為(市場取引、公開買付け等の具体的な買付方法の如何を問いません。)のうち、当社の取締役会の同意を得ていないものをいいます。)に応じるか否かの判断も、最終的には当社株主の皆様の判断に委ねられるべきものと考えております。
しかしながら、会社の支配権の移転を伴う大規模買付等の中には、当社の企業価値・株主共同の利益に反するものが幾つか存在しており、これらの大規模買付等が行われることを未然に防止できなければ、当社の強みである製造技術を支える優秀な従業員の流出を招き、お客様・仕入先様・社会からの強固な信頼を失い、当社における企業価値及び株主共同の利益の確保・向上に向けた取り組みの遂行に大きな影響を与えかねません。
そこで、当社は、大規模買付等が一定の合理的なルールに従って進められることが当社株主共同の利益及び当社の企業価値の確保・向上に資すると考え、2019年12月13日開催の当社取締役会において、「当社株式の大規模買付等に関する対応方針(買収防衛策)の継続について」(以下「本プラン」といいます。)を決議しました。本プランは、2020年1月25日開催の当社第76期定時株主総会において、株主の皆様のご承認を得ております。
② 不適切な支配の防止のための取り組み
本プランは、当社株式等に対する大規模買付等が行われる場合の手続を明確にし、株主の皆様が適切な判断をするために必要かつ十分な情報と時間を確保するとともに、当社取締役会が買付者等との交渉を行う機会を確保することにより、当社の企業価値及び株主共同の利益を確保し、向上させることを目的としています。
すなわち、本プランは、大規模買付等を実施しようとする買付者等には、必要な情報を事前に当社取締役会に提出して頂き、当社取締役会がその大規模買付等を評価・交渉・代替案を提出する期間を設けることとする大規模買付ルールを定めるものです。
当社取締役会は、独立役員として証券取引所に届け出をしている社外取締役及び社外監査役で構成する独立委員会を設置し、独立委員会は、買付者等や当社取締役会から情報を受領した後、必要に応じて外部専門家等の助言を得ながら、大規模買付等の内容の評価・検討、当社取締役会の提示した代替案の検討等を行います。
買付者等が本プランの手続を遵守しない場合や、当社の企業価値・株主の共同の利益を著しく損なうと認められる場合には、当社取締役会は、独立委員会に諮問した上で、独立委員会の判断を最大限尊重して対抗措置の発動、不発動を決定します。
なお、本プランの詳細は、インターネット上の当社ウェブサイト(アドレスhttp://www.hi-lex.co.jp/)に「当社株式の大規模買付等に関する対応方針(買収防衛策)」として掲載されております。
③ 不適切な支配の防止のための取り組みについての取締役会の判断
当社取締役会は、以下の理由から、本プランが基本方針に沿い、当社の企業価値・株主共同の利益を損なうものではなく、かつ、当社経営陣の地位の維持を目的とするものではないと判断しています。
ア.株主意思の反映
本プランは、2020年1月25日開催の当社第76期定時株主総会において株主の皆様のご承認を得ており、その有効期間は当社第76期定時株主総会終結のときから2023年1月頃に開催予定の当社第79期定時株主総会の終結の時までの3年間とされており、株主の皆様の意思の尊重に最大限の配慮を行っております。また、大規模買付等を受け入れるか否かは最終的には当社株主の皆様の判断に委ねられるべきという方針で貫かれており、対抗措置を発動するのは、買付者等が本プランの手続を遵守しない場合や当社の企業価値・株主の共同の利益を著しく損なうと認められる場合に限定されております。
イ.独立性の高い社外者の判断と情報開示
独立役員として届出をしている社外取締役及び社外監査役により独立委員会を構成することにより、当社の業務を執行する経営陣の恣意的判断を排し、その客観性、合理性を担保すると同時に、独立委員会は当社の実情を把握し当社の企業価値を構成する要素を十分に把握した上で、当該大規模買付等が当社の企業価値・株主共同の利益に及ぼす影響を適切に判断できると考えております。
さらに、当社取締役会は、買付者等から大規模買付等の提案がなされた事実とその概要及び本必要情報の概要その他の情報のうち株主の皆様のご判断に必要であると認められる情報がある場合には、適切と判断する時点で開示いたします。
ウ.本プラン発動のための合理的な客観的要件の設定
本プランは、あらかじめ定められた合理的な客観的要件が充足されなければ発動の勧告がなされないように設定されています。これにより、当社取締役会による恣意的な発動を防止します。
エ.第三者専門家の意見の取得
独立委員会は、当社の費用で、独立した第三者(ファイナンシャル・アドバイザー、公認会計士、弁護士、コンサルタントその他の専門家を含みます。)の助言を得ることができます。これにより、独立委員会による判断の公正さ、客観性がより強く担保されます。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)市場環境の変化
当社グループは、主として自動車部品業界で活動し、取引先であります国内及び海外の主要自動車関連メーカーの生産ラインに同調して、製品の製造並びに販売を行っております。自動車関連メーカーは製品を販売している国または地域の経済状況の影響を受ける可能性があるため、日本はもとより、主要な市場である北米並びにアジアにおける景気及びそれに伴う需要の変動、あるいは、当社グループ製品の装着率によっては、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(2)為替変動の影響
当社グループは、全世界で幅広く生産、販売活動を行っていることから、当社グループの業績及び財務状況は為替相場の変動によって大きな影響を受けてきております。このため、短期的には一部先物為替予約による、為替リスクヘッジを実施するとともに、中長期的には、世界各地域での原材料、部品の調達体制の整備を進めておりますが、現在のところ、リスクを完全に回避することは困難であり、為替相場の急激な変動は当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(3)原材料の価格変動
当社グループの製品の主要原材料である鋼材及び樹脂の購入価格は、国内及び海外の市況並びに為替相場の変動の影響を受けます。それにより予期せぬ異常な変動が生じた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4)技術革新
自動車業界ではEV等の進展によるバイワイヤ化が進む方向にあり、今後中長期的には、自動車機能の変革、進化が予想されます。当社グループでは、このようなバイワイヤ化の動きに対応した新製品の開発・商品化に取組んでおりますが、今後の技術革新が急速に進展した場合、当社グループが新製品の分野でもコントロールケーブルと同様の高い競争力を維持できるかについては、不確実であります。
(5)知的財産
当社グループは、自社が製造並びに販売する製品に関する特許及び意匠・商標を保有し、もしくは権利を取得しております。これらの知的財産は、当社の事業拡大において過去・現在・将来にわたり重要性は変わりません。この様な知的財産が広範囲にわたって保護できないこと、また違法に侵害されることにより、当社グループの業績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。
(6)品質保証
当社グループは品質管理基準に従って各種の製品を製造しております。しかしながら、全ての製品に欠陥が無く将来に損失が発生しないという保証はありません。欠陥の内容によっては多額の追加コストの発生や当社グループの評価に影響を与え、それにより当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(7)海外進出に存在するリスク
当社グループは海外(主に北米及びアジア)においても事業活動を行っており、その重要性は高まる傾向にあります。これらの海外進出には以下のようなリスクが考えられます。
①予期しない法律または規制の変更
②不利な政治または経済要因
③人材の採用と確保の難しさ
④ストライキ等の労働争議
⑤テロ、戦争及びその他の要因による社会的混乱
(8)地震等の自然災害に係わる影響
当社グループでは、生産を維持するため、計画的に工場はじめ各施設の保守、点検に努めておりますが、地震、風水害などで予想を超える災害が発生した場合には、これら施設に甚大な損害が生じ、それにより当社グループの財務状況及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(9)投資有価証券の時価変動
当社グループは、主として営業上の取引関係維持・強化のため、取引先の株式を中心に当連結会計年度において投資有価証券を保有しておりますが、子会社株式及び関連会社株式以外の時価を有するものについては全て時価にて評価されており、株式相場等の時価変動の影響を受けております。なお、その他有価証券について、時価又は実質価額が取得原価に比べて著しく下落した場合、回復の可能性を考慮のうえ減損処理を行うこととしております。それにより当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(1)経営成績等の状況の概要
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済は、通商問題を巡る緊張、中国経済の先行き、英国のEU離脱の行方、金融資本市場の変動等による影響から、不透明な状況で推移いたしました。米国では、景気は回復が続いており、中国では通商問題、過剰債務問題を含む金融市場の動向等、英国のEU離脱の行方等によって世界経済の景気が下振れするリスクが懸念されます。日本経済においては、通商問題を巡る緊張、中国経済の先行き、英国のEU離脱の行方等の海外経済の動向や金融資本市場の変動の影響に加え、消費税率引上げ後の消費者マインドの動向に留意する必要はあるものの、各種政策の効果もあって、緩やかな回復が続くことが期待されます。
自動車業界においては、日本国内の自動車生産台数は前年同期比3.1%増の993万台となりました。海外では、米国の自動車生産台数は前年同期比0.1%減の1,120万台、中国の自動車生産台数は前年同期比11.4%減の2,583万台となりました。
当連結会計年度の業績は、主に北米並びにインドを除くアジアで販売が堅調に推移した一方で、中国、欧州、日本、インドで販売が減少したことにより、売上高は2,400億2百万円(前年同期比112億4千8百万円減、4.5%減)となりました。営業利益は、主に、中国における自動車市場低迷による販売減少の影響、北米においては、米国における中国からの輸入品に関わる追加関税による大幅なコスト増、2019年に立ち上がる受注対応のため、前々年から実施している建屋拡張を含む大規模な生産能力増強に係る減価償却費、人件費並びにその他製造経費の増加の影響、アジアにおいては、主にインドにおける自動車市場の低迷による販売減少及びインド子会社の新工場での減価償却費、人件費並びにその他製造経費の増加の影響等により前年同期比で大幅に減少し、67億8千9百万円(前年同期比30億1千1百万円減、30.7%減)となりました。経常利益は、主に受取利息5億8千8百万円、受取配当金5億8千6百万円並びに助成金収入4億3千5百万円による収益を計上した一方で、為替差損10億5千4百万円が発生した影響等により、82億9千5百万円(前年同期比35億4千6百万円減、29.9%減)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、ロシア、イギリス並びにブラジル子会社で有形固定資産及びのれんに関連する減損損失6億8千1百万円を計上したことと、米国子会社で製品保証引当金繰入額4億3千5百万円を計上したことによる影響により、34億9千5百万円(前年同期比20億2千9百万円減、36.7%減)となりました。
設備投資は、米国子会社での工場拡張及び生産設備増強、チェコの新設子会社の工場建設を中心に、総額102億8千6百万円を実施いたしました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
ア.日本
日本においては、一部既存製品の生産終了の影響により、売上高は579億5千9百万円(前年同期比37億9千万円減、6.1%減)となりました。営業利益は、売上減少による影響で、46億1千5百万円(前年同期比13億1千7百万円減、22.2%減)となりました。
イ.北米
北米においては、顧客への販売が堅調に推移し、特に韓国系自動車メーカー向けの販売が前期比で回復したことにより、売上高は845億9千3百万円(前年同期比18億5千1百万円増、2.2%増)となりました。営業利益は、中国からの輸入に係る追加関税のコスト増と、生産能力増強に伴う工場拡張と新規設備の償却費増加の影響もあり、32億4千7百万円(前年同期比4千5百万円減、1.4%減)となりました。
ウ.中国
中国においては、主に米国との通商問題の影響で国内販売が低迷したことにより、売上高は379億1千5百万円(前年同期比80億3千3百万円減、17.5%減)となりました。営業利益は、中国の国内販売低迷に伴う操業度の低下による影響で、16億1千万円(前年同期比9億8千4百万円減、37.9%減)となりました。
エ.アジア
アジアにおいては、主に韓国系自動車メーカー向けの販売が回復したことにより、売上高は589億1千5百万円(前年同期比9億8千万円増、1.7%増)となりました。営業利益は、インドにおいて主に自動車市場の低迷に伴う業績の伸び悩みの影響があったものの、インドネシア・韓国をはじめとするその他子会社での業績が堅調に推移したこともあり、21億3百万円(前年同期比1億9千4百万円増、10.2%増)となりました。
オ.欧州
欧州においては、主にイタリア子会社の販売が伸び悩んだ影響により、売上高は191億6千3百万円(前年同期比31億8千4百万円減、14.3%減)となりました。営業損益は、主にイタリア子会社の販売が伸び悩んだ影響及びチェコ新会社での開業費用の増加により、16億4千5百万円の営業損失(前年同期は13億4千4百万円の営業損失)となりました。
カ.南米
南米においては、売上高は、新規受注した製品の立ち上げによる増加もあり、6億6千4百万円(前年同期比3億8千1百万円増、135.0%増)となりました。営業損益は、立ち上げにかかる先行コストや設備の減価償却費の発生による影響もあり、4億8千2百万円の営業損失(前年同期は2億5千7百万円の営業損失)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動によるキャッシュ・フローの収入が130億9千3百万円、投資活動によるキャッシュ・フローの支出が108億8千2百万円、財務活動によるキャッシュ・フローの支出が31億4千万円となり、これらに現金及び現金同等物に係る換算差額△29億6百万円及び連結の範囲の変更に伴う現金及び現金同等物の増減額1億2百万円を調整した結果、当連結会計年度における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度に比べ37億3千3百万円減少し、402億2千1百万円(前年同期比8.5%減)となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動の結果得られた資金は、前年同期に比べ7億8千2百万円(同5.6%)減少し、130億9千3百万円となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益71億4千万円に加え、減価償却費76億5百万円による増加、法人税等の支払額21億5百万円による減少等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動の結果支出した資金は、前年同期に比べ26億4千1百万円(同19.5%)減少し、108億8千2百万円となりました。これは主に、投資有価証券の償還による収入15億5千7百万円に加え、有形固定資産の取得による支出95億5千9百万円及び投資有価証券の取得による支出18億3千9百万円による減少等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動の結果支出した資金は、前年同期に比べ4千万円(同1.3%)減少し、31億4千万円となりました。これは主に、配当金の支払額20億1千6百万円の支出等によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2018年11月1日 至 2019年10月31日) |
前年同期比(%) |
|
日本 (百万円) |
50,140 |
93.5 |
|
北米 (百万円) |
75,174 |
102.6 |
|
中国 (百万円) |
33,194 |
81.3 |
|
アジア(百万円) |
55,179 |
102.0 |
|
欧州 (百万円) |
18,180 |
83.6 |
|
南米 (百万円) |
647 |
447.7 |
|
合計(百万円) |
232,517 |
95.4 |
(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当社グループ(当社及び連結子会社)は主として自動車部品業界で活動し、取引先である自動車業界、大手の自動車メーカーの生産ラインに同調して、製品の製造・販売を行っております。大手自動車メーカーより約3ヶ月前後の予約的発注指示を受け、その発注量の確定指示は、平均すると1ヶ月であります。また、グループでの生産効率を高めるため、長期受注予測に基づき一部見込み生産を行っております。
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
受注高(百万円) |
前年同期比(%) |
受注残高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
日本 |
51,631 |
92.2 |
4,105 |
101.9 |
|
北米 |
84,284 |
101.7 |
4,822 |
97.9 |
|
中国 |
32,078 |
80.7 |
4,785 |
89.8 |
|
アジア |
52,289 |
101.4 |
2,561 |
109.4 |
|
欧州 |
18,601 |
82.9 |
1,127 |
91.9 |
|
南米 |
757 |
249.8 |
131 |
342.9 |
|
合計 |
239,643 |
94.8 |
17,533 |
98.0 |
(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2018年11月1日 至 2019年10月31日) |
前年同期比(%) |
|
日本 (百万円) |
51,554 |
92.9 |
|
北米 (百万円) |
84,388 |
102.4 |
|
中国 (百万円) |
32,623 |
82.2 |
|
アジア(百万円) |
52,070 |
101.4 |
|
欧州 (百万円) |
18,700 |
84.6 |
|
南米 (百万円) |
664 |
235.0 |
|
合計(百万円) |
240,002 |
95.5 |
(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
|
相手先 |
前連結会計年度 (自 2017年11月1日 至 2018年10月31日) |
当連結会計年度 (自 2018年11月1日 至 2019年10月31日) |
||
|
金額(百万円) |
割合(%) |
金額(百万円) |
割合(%) |
|
|
本田技研工業株式会社 |
32,678 |
13.0 |
30,423 |
12.7 |
|
FIAT CHRYSLER AUTOMOBILES US LLC |
25,413 |
10.1 |
28,226 |
11.8 |
3.本表の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績の分析・検討内容は原則として連結財務諸表に基づいて分析した内容であります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、第5「経理の状況」の連結財務諸表の注記事項「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しておりますが、特に次の重要な会計方針が連結財務諸表作成における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすと考えております。
ア.貸倒引当金
当社グループは売上債権等の貸倒損失に備えて回収不能となる見積額を貸倒引当金として計上しております。将来、得意先の財務状況が悪化し支払能力が低下した場合には、引当金の追加計上または貸倒損失が発生する可能性があります。
イ.繰延税金資産
当社グループは繰延税金資産の回収可能性を評価するに際して将来の課税所得を合理的に見積っております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するので、その見積額が減少した場合は繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
ウ.固定資産の減損
当社グループは管理会計上の単位を資産グループの基礎とし、独立したキャッシュ・フローを生み出す最小単位でグルーピングして、将来キャッシュ・フローを見積もっております。将来キャッシュ・フローが帳簿価額を下回った場合、回収可能価額まで帳簿価額を減額しております。将来この回収可能価額が減少した場合、減損損失が発生する可能性があります。
エ.退職給付に係る負債
退職給付費用及び債務は、数理計算上使用される前提条件に基づいて算出されております。これらの前提条件には、割引率や年金資産の期待運用収益率等の多くの見積りが存在します。実際の結果が前提条件と異なる場合、または前提条件が変更された場合、法改正や採用する退職給付制度の変更がある場合、過年度における数理差異の累計は、将来の退職給付に係る負債残高や退職給付に係る調整累計額、退職給付費用に影響を及ぼす可能性があります。
オ.製品保証引当金
当社グループは製品に係るクレーム費用の支出に備えるため、クレーム費用の発生可能性を勘案し、将来支出見込額を製品保証引当金として計上しております。支出するクレーム費用は見込と異なる場合があり、将来の業績に影響を及ぼす可能性があります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
ア.財政状態の分析
資産
当連結会計年度末における流動資産は1,180億5千4百万円となり、前連結会計年度末に比べ95億7千1百万円減少いたしました。これは主に受取手形及び売掛金が54億7千5百万円、現金及び預金が43億4千7百万円それぞれ減少したことによるものであります。固定資産は1,249億4千2百万円となり、前連結会計年度末に比べ24億8千8百万円増加いたしました。これは主に投資有価証券が61億9千6百万円増加し、のれんが14億2千2百万円、無形資産のその他が9億2千1百万円、有形固定資産が6億8百万円、長期貸付金が2億6千1百万円それぞれ減少したことによるものであります。
この結果、総資産は、2,430億2百万円となり、前連結会計年度末に比べ70億8千8百万円減少いたしました。
負債
当連結会計年度末における流動負債は465億2千6百万円となり、前連結会計年度末に比べ77億4千4百万円減少いたしました。これは主に支払手形及び買掛金が56億8千6百万円、流動負債のその他が11億1千2百万円、短期借入金が8億8千9百万円それぞれ減少したことによるものであります。固定負債は186億4千万円となり、前連結会計年度末に比べ17億4千2百万円増加いたしました。これは主に繰延税金負債(長期)が15億9千9百万円増加したことによるものであります。
この結果、負債合計は、651億6千7百万円となり、前連結会計年度末に比べ60億2百万円減少いたしました。
純資産
当連結会計年度末における純資産合計は1,778億3千5百万円となり、前連結会計年度末に比べ10億8千6百万円減少いたしました。これは主に為替換算調整勘定が60億4千2百万円減少し、その他有価証券評価差額金が35億6千万円、利益剰余金が17億1百万円それぞれ増加したことによるものであります。
なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態については遡及処理後の前連結会計年度末の数値で比較を行っております。
イ.経営成績の分析
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、売上高が前連結会計年度に比べ4.5%減少の2,400億2百万円、経常利益が29.9%減少の82億9千5百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が36.7%減少の34億9千5百万円となりました。
以下、連結損益計算書に重要な影響を与えた要因について分析いたします。
売上高
当連結会計年度の売上高は2,400億2百万円でありますが、これを事業の部門別に見ますと、コントロールケーブルは主に北米・南米地域で増加した一方で、中国・欧州地域での販売が減少したことから、前連結会計年度に比べ6.0%減少の804億8千万円となりました。ウインドレギュレータの販売は、南米地域で増加した一方で、主に中国・北米地域で減少したことにより9.6%減少の674億1千7百万円となり、ドアモジュールは中国・欧州地域で減少した一方で、北米・アジア地域で増加したことにより5.2%増加の694億3千1百万円となりました。その他部門は、主に北米・アジア・南米地域で増加した一方で、中国・日本・欧州地域での減少により9.5%減少の226億7千3百万円となりました。
営業損益
当連結会計年度の営業利益は、主に原材料コストの上昇、生産能力増強に伴う設備償却費の増加等の影響により、前連結会計年度(98億円)に比べ30.7%減少の67億8千9百万円となりました。
営業外損益
当連結会計年度の営業外損益は、主として助成金収入4億3千5百万円発生した一方で、前連結会計年度で1億1千万円の為替差益が発生したのに対して、当連結会計年度では10億5千4百万円の為替差損となったことにより、前連結会計年度(20億4千1百万円の利益(純額))に比べ減少し15億6百万円の利益(純額)となりました。
特別損益
当連結会計年度の特別損益は、減損損失6億8千1百万円並びに退職特別加算金2億4百万円の損失が発生した一方で、製品保証引当金繰入額において前連結会計年度で19億8千8百万円の損失に対して、当連結会計年度では4億3千5百万円の損失となり、前連結会計年度(24億8千7百万円の損失(純額))に比べ減少し11億5千5百万円の損失(純額)となりました。
ウ.経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の達成・進捗状況について
当社グループにおける経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標として、社業の健全性を示す「自己資本」並びに「営業利益」、株主の皆様にとっての収益性を示す「ROE(株主資本利益率)」と配当の原資となる「親会社株主に帰属する当期純利益」を定めております。
当連結会計年度においては、「ROE(株主資本利益率)」は、前年同期比1.3ポイント減少し、2.1%となりました。主な変動の要因は売上高当期純利益率の減少によるものであります。引き続きこれらの指標について、改善されるよう取り組んでまいります。
その他の指標等についての分析・検討内容は、「自己資本」については前項「ア.財政状態の分析 純資産」に記載の通りであり、「営業利益」並びに「親会社株主に帰属する当期純利益」については、前項「イ.経営成績の分析」に記載の通りであります。
エ.資本の財源及び資金の流動性についての分析
キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度の現金及び現金同等物の期末残高は402億2千1百万円となっており、前連結会計年度と比較して37億3千3百万円減少しております。これは主に「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
資本の財源と資金の流動性
当社グループは、運転資金及び設備投資資金について、主に自己資金を充当しております。資金については、当社においては金融機関との間で当座貸越契約を締結しており、また一部の海外子会社については、資金需要への機動的な対応を目的とし、当社による債務保証を実施した上で、金融機関からの借入を行っております。これらの方策により、必要とされる資金水準を満たす十分な流動性を保持していると考えております。
資金の需要
今後の重要な資本的支出の予定は、「第3 設備の状況 3設備の新設、除却等の計画 (1)重要な設備の新設」に記載のとおりですが、その資金の調達に関しましても、主として自己資金を充当する予定であります。
該当事項はありません。
当社グループは、エンジニアリング会社としてさらに研究開発体制の強化拡充を図り、環境、安全をキーワードに多様なユーザーニーズに対応し、自動車分野のみならず医療・住宅関連機器等の非自動車分野に永年にわたって培った技術を応用すべく活動しております。
当社グループ(当社及び連結子会社)の研究開発は、主に日本、北米、中国、アジア、欧州の研究開発拠点において、新素材、新技術、新製品の開発を中心に行っております。なお、当連結会計年度における研究開発費は、総額で
ア.日本
日本の研究、製品開発におきましては、当社の研究開発グループ、システム設計グループ、ウインドレギュレータ設計グループ、ケーブル設計グループ、宇都宮技術センターが担当し、自動車関連、産業機器及び住宅関連機器の新素材、新技術、新製品の開発を中心に行っております。医療関連機器におきましては、医療機器事業部が担当し、同様の開発を行っております。
ケーブルに関する基礎技術開発としましては、鋼材に代わる高強度繊維材の研究開発を行っており、自動車以外の産業分野向け製品への量産化を目指し、実装評価及び量産化へのネガ検証を継続推進しております。
商品開発につきましては、自動車メーカー各社の電動化ニーズが高まる中、フュ-エル用、充電用アクチュエータの拡販及び多機能を一体化した新しい小型アクチュエータの開発を進めております。
さらに、サンシェードやサンルーフ等、自動車に採用されている商品技術の建機への展開及びコントロールケーブルのコア技術を応用したロボットハンド操作用細径高強度ワイヤー及びアシストスーツ用高耐久ワイヤー等、自動車分野以外の新用途開発の商品性を引き出す為の基材開発にも取り組んでおります。
ウィンドレギュレータ開発につきましては、クルマの電動化に伴い、軽量化のニーズが高まり、新素材・新工法を適用した製品開発に取り組んでおります。
また、ドア側面衝突時の安全性向上が厳しくなる中、これに適合できるレイアウト検討及び新構造の製品開発を行っております。
ドア開閉/電動パーキングブレーキ/車椅子乗降補助装置などのシステム商品につきましては、低価格で小型軽量な駆動ユニットの開発、及び安全性を向上させたコントローラ制御とセンサーを組合せて上市を目指して開発を進めております。
また、高齢化社会に向けた福祉介護商品として、新たに介護の負担を軽減する「入浴支援装置」を開発し先行市場導入いたしました。
医療機器開発におきましては、インターベンションデバイスに関しまして、エンドユーザである医師のご希望に対し一段上の性能を実現できる基礎技術の開発と、主にマイクロカテーテル製品のラインナップ拡充を並行しております。
また、「ハイレックスらしい」製品として、各臨床領域に知識・経験豊富な医師と共同開発を進めており、他社にはない独自製品を生み出してまいります。
新素材開発におきましては、二期続けてのJST(科学技術振興機構)助成金事業の採択により、素材機能の向上で製品の差別化を図れる高強度かつ高靭性チタン素材の開発を継続して進めてまいります。
サンメディカル技研の補助人工心臓におきましては、前年の小型ポンプ、突起のない心室カニューレに続き外科医の使いやすいポリエステル製のアウトフローグラフトも導入いたしました。更なる体外コントローラの小型化も開発中で、来年度には薬事申請の予定でございます。
日本における研究開発費は
イ.北米
北米におきましては、HI-LEX CONTROLS INC.のオートモーティブセンターが担当し、主に北米の自動車関連業界の顧客を対象として、新技術、新製品の開発を行っております。
北米における研究開発費は
ウ.中国
中国におきましては、重慶海徳世拉索系統集団有限公司が、主に中国の自動車関連業界の顧客を対象として、新技術、新製品の開発を行っております。
中国における研究開発費は
エ.アジア
アジアにおきましては、大同ハイレックス株式会社及び大同ドア株式会社が、主に自動車関連のドアモジュール製品を中心としたシステム製品の新技術、新製品の開発を行っております。
アジアにおける研究開発費は
オ.欧州
欧州におきましては、HI-LEX EUROPE GMBHが、主に欧州の自動車関連業界の顧客を対象として、新技術、新製品の開発を行っております。
欧州における研究開発費は