当連結会計年度におけるわが国経済は、金融緩和の効果や、原油安による原材料コストの低下等により企業収益が改善するものの、個人消費や設備投資に慎重な動きが見られるなど、景気回復には至らず足踏み状態が続いております。
また、海外では米国や欧州が回復基調にあったものの、中国を中心とした新興国の景気減速の影響が大きく、回復のペースは鈍化し、景気の先行きは依然として不透明な状況にあります。
当社グループが関連する自動車業界におきましては、国内市場では軽自動車増税の影響による販売減少が依然続いております。また、中国市場では小型車向け減税措置による市場の活性化が見られ、さらに米国市場では、ガソリン価格安などから過去最高の販売を記録するものの、東南アジア、ブラジル市場での低迷が長引いており、拡大のペースは緩やかとなりました。
当期の主な活動といたしましては、得意先の事業拡大対応に伴い、中南米と中国において生産が増加し、欧州で新たなシートフレームの拠点が立ち上がりました。また、中国で新たな開発センターを設立した他、メキシコでも開発能力を増強し、今後の更なる競争力強化を進めております。
このような経営環境のもと、当連結会計年度における業績は、国内販売は減少したものの、海外での販売台数の増加や為替変動による円換算額増加等により、売上高は2,836億6千2百万円(前連結会計年度比13.0%増)となりました。利益面につきましては、海外での売上高増加による利益貢献等により、営業利益は68億8千3百万円(前連結会計年度比311.6%増)となりましたが、新興国通貨安による為替差損の発生等により、経常利益は77億5千2百万円(前連結会計年度比68.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は16億8千5百万円(前連結会計年度比91.0%増)となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
日 本
軽自動車を中心に販売台数が減少し、売上高は1,162億7千6百万円(前連結会計年度比1.0%減)、営業利益は8億4千1百万円(前連結会計年度比45.4%減)となりました。
北 米
販売台数の増加や為替変動による円換算額増加等により、売上高は517億3千3百万円(前連結会計年度比0.7%増)、営業利益は11億5千万円(前連結会計年度比46.8%減)となりました。
中 南 米
新規受注車種の販売台数の増加等により、売上高は658億7千5百万円(前連結会計年度比23.0%増)となりましたが、為替変動に伴う仕入価格上昇等により、営業利益は5億4千2百万円(前連結会計年度は営業損失23億5千7百万円)となりました。
欧 州
新規受注の販売増加により、売上高は9億1千9百万円(前連結会計年度比89.9%増)、営業損失は6億3百万円(前連結会計年度は営業損失2億6千4百万円)となりました。
中 国
新規受注車種獲得による大幅な販売台数の増加や為替変動による円換算額増加により、売上高は454億2千8百万円(前連結会計年度比80.8%増)、営業利益は50億1千8百万円(前連結会計年度比626.1%増)となりました。
東南アジア
売上高は34億2千8百万円(前連結会計年度比16.7%増)、営業損失は47万円(前連結会計年度は営業損失8千8百万円)となりました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、375億9千8百万円と前連結会計年度末に比べ59億1千6百万円(18.7%)増加しました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により得られた資金は、144億1千万円であり、前連結会計年度と比べ123億3千9百万円(595.8%)増加しました。これは主に、税金等調整前当期純利益が28億1百万円増加したことに加え、仕入債務の増加により87億7千8百万円資金が増加したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は、53億3千7百万円であり、前連結会計年度と比べ22億9千9百万円(75.7%)増加しました。これは主に、前連結会計年度は関係会社株式の売却による資金の増加が15億6千万円あるなど、一時的な増加要因があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により使用した資金は、26億5千2百万円であり、前連結会計年度と比べ15億5百万円(36.2%)減少しました。これは主に、前連結会計年度は自己株式の取得により14億3千7百万円資金を使用したことによるものであります。
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 生産高(百万円) | 前年同期比(%) |
日 本 | 116,259 | △1.1 |
北 米 | 51,744 | 0.7 |
中 南 米 | 66,023 | 23.3 |
欧 州 | 994 | 88.2 |
中 国 | 45,114 | 76.5 |
東南アジア | 3,438 | 16.0 |
合計 | 283,574 | 12.7 |
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 金額は販売価格によっております。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当社グループは主に自動車座席及び座席部品を製造・販売しており、主要な顧客である自動車メーカー各社に対する納品までの期間が極めて短期間であるため、受注高及び受注残高の記載を省略しております。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 販売高(百万円) | 前年同期比(%) |
日 本 | 116,276 | △1.0 |
北 米 | 51,733 | 0.7 |
中 南 米 | 65,875 | 23.0 |
欧 州 | 919 | 89.9 |
中 国 | 45,428 | 80.8 |
東南アジア | 3,428 | 16.7 |
合計 | 283,662 | 13.0 |
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3 主な相手先別販売実績及びそれぞれの総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
金額(百万円) | 割合(%) | 金額(百万円) | 割合(%) | |
ホンダ オブ アメリカ | 36,913 | 14.7 | 38,380 | 13.5 |
メキシコ日産自動車会社 | 35,300 | 14.1 | 37,729 | 13.3 |
本田技研工業株式会社 | 36,205 | 14.4 | 32,803 | 11.6 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当社グループが関連する自動車業界におきましては、国内生産においては、好調な北米市場の需要を背景とした輸出の増加が見られるものの、軽自動車向け自動車税増税等の影響で需要回復が遅れ、全体としての伸びは期待できない状況にあります。一方、海外においては各得意先自動車メーカーは、引き続きグローバル規模で生産拡大を進め、特に中国とメキシコにおいては、欧米メーカーも含め生産能力拡大が加速されております。
このような状況の下、競争力のあるコストを達成するための体質強化を図り、得意先のニーズに対してシート全体の提案ができ、グローバルで生産できる『グローバル・シート・システム・クリエーター』として皆様に『選ばれ続ける企業』となることが、当社グループの目指す姿であります。
そのため、以下を重点活動方針に掲げ取り組んでまいります。
①技術、品質、コスト面での競争優位性を常に確保できる「モノづくり力」の構築
②拡販に向けた受注活動の変革及び全ての業務プロセス実行の徹底による「グローバル収益力」の強化
③海外地域統括事業、グループ経営管理の強化等のグローバル事業運営の最適化を通じた「事業・マネジメ
ント力」の向上
また、グローバル競争に打ち勝ち、企業価値を向上させるため、コーポレート・ガバナンスの強化にも取り組んでまいります。
当社は、財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりであります。
①基本方針の内容
当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、当社の企業理念及び企業価値の源泉を理解し、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を継続的かつ持続的に確保、向上していくことを可能とする者であることが必要であると考えております。また、当社の支配権の移転を伴う買収提案についての判断は、最終的には当社の株主全体の意思に基づいて行われるべきものと考えております。
もとより、当社は、当社株式等について大規模買付行為がなされる場合、当社の企業価値の向上や株主共同の利益に資するものであれば、これを否定するべきでないと考えておりますが、大規模買付行為の中には、係る行為の目的が当社の企業価値・株主共同の利益を明白に侵害する恐れのあるもの、当社の株主に株式の売却を事実上強要する恐れのあるもの、当社の取締役会や株主に対して当該行為に係る提案内容や代替案等を検討するための十分な時間や情報を与えないものなど、当社の企業価値・株主共同の利益を毀損する恐れのあるものも想定されます。
当社は、このような企業価値・株主共同の利益に資さない大規模買付行為を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であり、このような者による大規模買付行為に対しては、必要かつ相当な措置をとることにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保する必要があると考えております。
②基本方針の実現に資する特別な取組み
当社は、創業以来、自動車シートの専門メーカーとして、多くの自動車メーカーよりお取引きいただいております。このビジネスの特長を活かして、今日まで事業を維持発展させてまいりました。
当社が関連する自動車業界におきましては、一段と成熟化が進み、今後国内での生産量の増加は期待できない大変厳しい状況にあります。こうした環境の中、得意先自動車メーカー各社は生き残りを賭けた新たな中長期の成長戦略を掲げ、グローバルで活動を推進しており、当社もこの新戦略の流れ、とりわけ新興国を中心とした事業展開に挑戦することが、生き残りをかけた正念場であると認識しております。
このような状況の下、競争力のあるコストを達成するための体質強化を図り、得意先のニーズに対してシート全体の提案ができ、グローバルで生産できる『グローバル・シート・システム・クリエーター』として、『選ばれ続ける企業』となることを、当社グループの目指す姿として活動に取り組んでおります。
また、コーポレート・ガバナンスの強化としては、経営責任の明確化、経営の効率化を図るため、取締役の任期を1年にすると共に執行役員制度を導入しております。また、経営者や特定の利害関係者の利益に偏らない社外取締役2名(弁護士1名、公認会計士1名)及び社外監査役2名(弁護士1名、公認会計士1名)を選任し、客観的かつ専門的な視点で経営を監視しております。
③基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みの具体的内容の概要
当社は、当社株式の大量取得行為を行おうとする者に対しては、大量取得行為の是非を株主の皆様が適切に判断するために必要かつ十分な情報の提供を求め、あわせて当社取締役会の意見等を開示し、株主の皆様の検討のための時間の確保に努めるなど、関係法令の許容する範囲内において、適切な措置を講じてまいります。
④取組みに対する当社取締役会の判断及び理由
上記②及び③に記載した内容は、上記①に記載した基本方針に従い、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に沿うものであり、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではありません。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
当社グループの事業は自動車用座席及び座席部品の製造並びに販売であり、特定のメーカーの系列に属さず、複数の自動車メーカーからの受注に基づいて生産・販売を行っております。従いまして、特定の自動車メーカーへの依存度は高くありませんが、販売先である自動車メーカー各社の市場での評価や支持、当社グループの製品を採用した車種の販売動向、あるいは新型車種投入時期により、業績に影響を受ける場合があり、また、売上高及び利益が上期、または下期に偏る場合があります。
さらに、自動車メーカーによる発注方針の変更、生産調整、特定車種の生産工場移管、工場再編等により、業績に影響を受ける場合があります。
また、当社グループはグローバルに事業活動を展開しております。これに伴い、各地域における売上、費用、資産、負債を含む現地通貨建ての項目は、連結財務諸表作成のため円換算されており、換算時の為替レートにより、現地通貨における価値が変わらなくても、円換算後の価値が影響を受ける可能性があります。
製品品質については、品質保証体系に基づく全社活動を通して日常管理を行っていますが、当社グループの製品すべてについて欠陥がなく、将来にリコールが発生しないという保証はありません。欠陥の内容によっては多額の追加コストが発生する可能性があります。また、製造物責任賠償については保険を付保しておりますが、この保険が最終的に負担する賠償額を充分カバーできるという保証はありません。大規模なリコールや製造物責任賠償につながるような製品の欠陥は、多額のコストにつながり業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、技術力とコスト競争力に裏打ちされた確固たる『グローバル・シート・システム・クリエーター』としての地位確立が急務であるとの認識から、業界標準たり得る差別化商品・新工法をユーザー及び自動車メーカーに提供するため、長期的視野に立つシート技術の研究開発活動を展開しております。しかしながら、ユーザーと自動車メーカーの変化を充分に予測できず、魅力ある新製品を開発できない場合やタイムリーに提供できない場合、将来の成長と収益性を低下させ、更には投下資金の負担が業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、特定のメーカーの系列に属さず、複数の自動車メーカーとの取引を行っていることは前述のとおりです。自動車メーカー各社は各様のグローバル展開を実践し、当社グループは、この施策に追従する必要性が出てきております。生産拠点を設けるにあたっては、予期しない法規または税制の変更、あるいはテロ、戦争、その他の要因による社会的混乱等、事業の遂行に問題が生じる可能性があります。
(5) 自然災害の影響
東日本大震災の例をみるとおり、日本のみならず、世界で起きうる自然災害による当社グループの工場等の被害、自動車メーカー各社の被害、取引先の被害により、当社グループの生産に影響が生じ、影響の規模によっては、事業の遂行に問題が生じる可能性があります。
当社グループは、社会・経済環境激変の中、長期的視点に立ちシート技術のトレンドを的確にとらえ、ユーザー及び自動車メーカー(関連メーカー)各社のニーズに積極的に応える新製品、新工法を提供するため、競争力ある商品の開発、基盤技術・先行技術開発の推進を重点に研究開発活動を展開しております。
新製品の開発及び新技術の基礎研究は主に国内の開発拠点を中心に日米欧中での開発拠点の相互補完体制を構築し、『グローバル・シート・システム・クリエーター』として、世界的レベルでの研究開発を視野に入れた活動を進めております。
また、国内において平成11年8月に富士機工株式会社と、平成18年11月には河西工業株式会社とそれぞれ業務提携を行い、機構部品及び樹脂成形部品の技術開発力の一層の向上と、海外研究開発拠点の共同利用等を、グローバルな視点での内装部品の共同開発による商品開発力の強化に努めて来ております。
さらに、新製品開発及び新技術の基礎開発は、主に国内の技術・モノづくりセンターにおいて効率的な開発を行うとともに、米国・欧州・中国の拠点及び国内外の技術提携先企業等を通じて、先進技術や周辺技術の積極的な情報収集を行っております。また、蓄積された新製品・新工法技術は、当社直接または米国・欧州・中国の拠点を通じて、グローバルに自動車メーカー各社や同部品メーカー各社に提案し採用されております。
なお、当連結会計年度における当社グループ全体の研究開発費の総額は42億7千4百万円であり、主として日本で発生したものであります。
セグメントごとの研究開発活動を示すと次のとおりであります。
日 本
研究開発の拠点として日本国内において、開発・生産・調達のモノづくりに関わる部門を集約すべく、平成24年8月に、東京都青梅市に技術・モノづくりセンターを開設しました。技術・モノづくりセンターの開設により、開発業務の効率化を図ると共に、コア技術を日本で確立・標準化し、また世界に展開することにより、世界同一品質の実現と低コスト化を推進しております。
主たる成果は以下のとおりであります。
①シート及びオリジナル機構部品開発
自動車及びその他乗り物用シート、またシートのリクライニングデバイス、スライドレール、大移動量リフター、床下格納デバイス、RV車用シートのロングスライドレール及びその付属機構、回転ユニット等の開発をシートシステムとして行い、得意先各社へ提案し採用されております。
②安全性向上技術開発
安全性向上として、3点式シートベルト組込シート、サイドエアバック組込シート、乗員感知式スマートエアバック対応シート、頸部障害軽減システム等の開発をシートシステムとして行い、得意先各社へ提案し、採用されております。また前後面、側面衝突に対応した安全シート構造の研究開発を行っております。
③環境対応技術開発
環境対策では、各種環境負荷物質の全廃に向けての対応や、自動車の燃費向上のため新材料、新構造技術を織り込んだ超軽量シートの開発等を行い、得意先各社へ提案し採用されております。
④福祉車両商品の開発
福祉車両用に操作性、乗降性に優れたヘルパーシートの開発を行い、得意先各社へ提案し採用されております。
⑤原価低減商品の開発
昨今の市場経済の激変、開発期間短縮を反映した積極的な取組を行い、標準化、共通化を踏まえた低コスト次世代シートを開発し、国内外の得意先各社に採用されております。
⑥生産技術開発
接着成形シートの改良技術開発、ヘッドレスト、アームレストの一体発泡成形技術開発、シート組立の省力化・自動化技術開発、CAD/CAMによる型製作等、活発な技術開発を展開しております。また最近では、多品種少量生産を可能にした混流ラインを開発し、車種数や商品構成の増加に対応することにより、時代のニーズにお応えしております。
⑦シートの研究分野
より快適なシートの開発を目指し、「座り心地」評価と、あるべきシートの構造方式について自主研究を継続して行っております。さらに、短期間での性能、質量、コストのバランスの取れた設計のため、CAE解析を行って、開発期間短縮、コストダウン等に貢献しております。
⑧シートデザインの開発
将来シートコンセプト、新商品のデザイン開発、コーポレートデザインなどシートを含めタチエスに関するあらゆる分野のデザイン開発をタチエス独自で取組み、得意先各社へ提案し採用されております。
⑨標準フレーム
多様な車種で共通して使うことが出来る汎用性の高い標準フレームをタチエス独自で開発し、得意先各社へ提案し採用されております。
北 米
北米におきましては、昭和61年7月に米国ミシガン州にタチエスエンジニアリング U.S.A.INC.を開設し、平成10年6月には、技術開発力をより強化するため新社屋を完成させました。
主に、米国内での各自動車メーカーの新製品開発に独自に対応し、米国やメキシコでの量産化に貢献しております。
中 南 米
中南米におきましては、平成24年5月にメキシコ アグアスカリエンテス州にタチエス エンジニアリング ラテンアメリカS.A. DE C.V.を設立し、開発拠点および中南米地域における地域統括会社として、主に米国やメキシコでの量産化に貢献しております。
欧 州
欧州におきましては、平成16年10月にフランス ヴェリジー・ビラクブレー市にタチエス エンジニアリング ヨーロッパS.A.R.L.を設立し、欧州での営業、開発拠点として体制の強化を図っております。(現在はムードン・ラ・フォレ市に移転)
中 国
中国におきましては、平成20年8月に、中華人民共和国福建省福州市に福州泰昌汽車座椅開発有限公司を設立し、平成22年10月には新建屋が完成いたしました。また、新たに同広東省広州市、同浙江省浙江市及び同河南省鄭州市に開発拠点を開設し、上記福建省福州市とあわせて中国国内には4箇所の開発拠点を備え、現地のニーズの取入れから、現地で開発し得意先へ提案できるよう体制の強化を図っております。
本年、さらなる業務の効率化に向け上記4拠点を含む中国での開発体制の整理・統合を進めております。主に中国生産車種のマイナーチェンジへの対応や、今後の中国国内の自動車メーカーからのご要望にお応えしてまいります。
東南アジア
平成25年1月に、ベトナム ホーチミン市に開発拠点としてタチエス エンジニアリング ベトナム CO.,LTD.を設立し、将来的な設計開発強化を進めてまいります。
以上のように、国内外の自動車メーカー各社に対し、新製品・新技術の提案を行い、次期車開発に対処すると共に、海外を含めた業容の拡大に貢献しております。今後も技術開発を積極的に推進し、『グローバル・シート・システム・クリエーター』として商品開発に邁進する所存であります。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、決算日における資産・負債の報告数値及び報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積りは、主に、貸倒引当金、たな卸資産、固定資産、法人税等であり、継続して評価を行っております。
なお、見積り及び判断は、過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる様々な要因に基づき行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、国内においては販売台数の減少から前連結会計年度に比べ減収となりましたが、中国及び中南米での新規受注車の販売台数増加や為替変動による円換算額増加等により、前連結会計年度に比べ増収となりました。
この結果、売上高は2,836億6千2百万円と前連結会計年度に比べ327億2千2百万円増加しております。
利益面につきましては、国内では減益となりましたが、中国及び中南米での売上高増加による利益貢献等により、営業利益は68億8千3百万円と前連結会計年度に比べ52億1千1百万円増加しております。また、新興国通貨安による為替差損の発生等があったものの、経常利益は77億5千2百万円と前連結会計年度に比べ31億3千7百万円増加、親会社株主に帰属する当期純利益は16億8千5百万円と前連結会計年度に比べ8億2百万円増加し、いずれも前連結会計年度に比べ増益となりました。
当社グループは『タチエス 2016-2020 経営戦略』を策定し、「品質No.1」「連結営業利益率7%」「世界生産シエア7%」の持続的達成を目指してまいります。
当社グループの資金状況は、営業活動によるキャッシュ・フローでは、前連結会計年度に比べ123億3千9百万円多い144億1千万円の資金を得ております。これは、主に税金等調整前当期純利益が28億1百万円増加したことに加え、仕入債務の増加により87億7千8百万円資金が増加したことによるものであります。
投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度において関係会社株式の売却よる収入が15億6千万円あるなど、一時的な増加要因があったことから、前連結会計年度と比べ22億9千9百万円多い53億3千7百万円の資金を使用しております。
財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ15億5百万円少ない、26億5千2百万円の資金を使用しております。これは主に、前連結会計年度において自己株式の取得により14億3千7百万円資金を使用したことによるものであります。
これらの結果、当連結会計年度末の資金残高は、375億9千8百万円と前連結会計年度末に比べ59億1千6百万円増加しました。この資金残高は、現在必要とされる資金水準を満たす流動性を保持していると同時に、引続き安定した財務基盤を確保できるものと考えております。