第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1) 会社の経営の基本方針

  当社グループは、「私達は技術の創造を通じて、世界のお客様に信頼と感動を与える商品を提供し、社会に貢献する」を企業理念として掲げております。
 この企業理念のもと、時代の進化に対応した『グローバル・シート・システム・クリエーター』を目指し、グループを挙げて精力的に取り組んでおります。

 また、昨年度には、グループがチームとして一体感を保ち、共通の価値観を持って業務を遂行できるようにするために、当社の目指す姿としてのグローバル・ビジョン『人と社会と共生し、快適で豊かな生活空間を創造し続けることで人々を笑顔にする』を策定いたしました。

 さらに、当社のステークホルダーに対する約束であり当社が果たす役割・使命(ミッション)及びグループを構成するひとりひとりの心構え・行動を10箇条にまとめ、タチエスグローバルグループ世界14ケ国、66拠点に浸透を図っております。

 このような企業活動を展開していくことにより、株主・社員・取引先・社会から信頼され、期待に応え得る企業価値の永続的創造に努めてまいります。

 

(2) 目標とする経営指標

  当社グループは、事業の発展・拡大とともに、グループ競争力を高め、投資効率の高い経営を目指しております。具体的には、新技術の開発・拡販及びグローバル事業の強化による事業成長の確保に努め、合わせて徹底したコスト低減活動を行い、「品質No.1」「連結営業利益率7%」「世界生産シェア7%」を持続的に達成できる企業基盤を構築することを目指した中期計画『Global Teamwork 2020』を策定し、平成28年度よりスピードを上げ推進しております。

 

(3) 中長期的な会社の経営戦略及び対処すべき課題

  当社グループが関連する自動車業界におきましては、二大市場である中国と米国では市場伸長率は鈍化するもののSUV人気に支えられ、堅調な需要が見込まれます。また、東南アジアや南米市場を含めた広域での成長も見込まれ、来期の自動車世界市場は9年連続の拡大が見込まれております。

 一方、自動運転や電動化など多様な技術革新により、自動車業界を取り巻く環境は大きく変貌しつつあり、技術競争は熾烈を極める状況です。また、競争力を高めるには、将来を見据えた新たな技術開発力やモノづくり力をグローバルで強化していくことが求められております。

 このような環境に対応し、お客様の期待・ニーズに対してシート全体の提案ができ、グローバルで生産できる『グローバル・シート・システム・クリエーター』として、お客様からの信頼をベースに『選ばれ続ける企業』となることが当社グループの目指す方向であります。

 そのために、以下を重点活動方針に掲げ取り組んでまいります。

 

①効率的なモノづくり活動により、お客様にとって価値のある技術・コスト競争力を備えた提案を生み出し、受注に繋げられるマーケティング・販売活動を推進する。

②モノづくり業務プロセスの各々の業務品質の改善、モノづくりチーム一体となったフロントローディング活動の徹底及び適切なプログラムマネジメントにより目標とするQCTを達成した商品とサービスを提供する。

③地域事業本社及び各事業会社における諸活動をより効率的に促進するために、リージョン・グローバル本社機能が連携を深め、スピード感のあるグローバルPDCAサイクルマネジメントを実行する。

 

 また、グローバル競争に打ち勝ち、企業価値を向上させるため、コーポレート・ガバナンスの強化にも取り組んでまいります。

 

 

(4) 当社の支配に関する基本方針

当社は、財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりであります。

 

①基本方針の内容

当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、当社の企業理念及び企業価値の源泉を理解し、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を継続的かつ持続的に確保、向上していくことを可能とする者であることが必要であると考えております。また、当社の支配権の移転を伴う買収提案についての判断は、最終的には当社の株主全体の意思に基づいて行われるべきものと考えております。
 もとより、当社は、当社株式等について大規模買付行為がなされる場合、当社の企業価値の向上や株主共同の利益に資するものであれば、これを否定するべきでないと考えておりますが、大規模買付行為の中には、係る行為の目的が当社の企業価値・株主共同の利益を明白に侵害する恐れのあるもの、当社の株主に株式の売却を事実上強要する恐れのあるもの、当社の取締役会や株主に対して当該行為に係る提案内容や代替案等を検討するための十分な時間や情報を与えないものなど、当社の企業価値・株主共同の利益を毀損する恐れのあるものも想定されます。
 当社は、このような企業価値・株主共同の利益に資さない大規模買付行為を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であり、このような者による大規模買付行為に対しては、必要かつ相当な措置をとることにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保する必要があると考えております。

 

②基本方針の実現に資する特別な取組み

当社は、創業以来、自動車シートの専門メーカーとして、多くの自動車メーカーよりお取引きいただいております。このビジネスの特長を活かして、今日まで事業を維持発展させてまいりました。

当社が関連する自動車業界におきましては、一段と成熟化が進み、今後国内での生産量の増加は期待できない大変厳しい状況にあります。こうした環境の中、得意先自動車メーカー各社は生き残りを賭けた新たな中長期の成長戦略を掲げ、グローバルで活動を推進しており、当社もこの新戦略の流れ、とりわけ新興国を中心とした事業展開に挑戦することが、生き残りをかけた正念場であると認識しております。
 このような状況のもと、競争力のあるコストを達成するための体質強化を図り、得意先のニーズに対してシート全体の提案ができ、グローバルで生産できる『グローバル・シート・システム・クリエーター』として、『選ばれ続ける企業』となることを、当社グループの目指す姿として活動に取り組んでおります。
 また、コーポレート・ガバナンスの強化としては、経営責任の明確化、経営の効率化を図るため、取締役の任期を1年にすると共に執行役員制度を導入しております。また、経営者や特定の利害関係者の利益に偏らない社外取締役2名(弁護士1名、公認会計士1名)及び社外監査役2名(弁護士1名、公認会計士1名)を選任し、客観的かつ専門的な視点で経営を監視しています。

 

③基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みの具体的内容の概要

当社は、当社株式の大量取得行為を行おうとする者に対しては、大量取得行為の是非を株主の皆様が適切に判断するために必要かつ十分な情報の提供を求め、あわせて当社取締役会の意見等を開示し、株主の皆様の検討のための時間の確保に努めるなど、関係法令の許容する範囲内において、適切な措置を講じてまいります。

 

④取組みに対する当社取締役会の判断及び理由

上記②及び③に記載した内容は、上記①に記載した基本方針に従い、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に沿うものであり、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではありません。

 

2 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
  なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。

 

(1) 業績変動

当社グループの事業は自動車用座席及び座席部品の製造並びに販売であり、特定のメーカーの系列に属さず、複数の自動車メーカーからの受注に基づいて生産・販売を行っております。従いまして、特定の自動車メーカーへの依存度は高くありませんが、販売先である自動車メーカー各社の市場での評価や支持、当社グループの製品を採用した車種の販売動向、あるいは新型車種投入時期により、業績に影響を受ける場合があり、また、売上高及び利益が上期、または下期に偏る場合があります。

さらに、自動車メーカーによる発注方針の変更、生産調整、特定車種の生産工場移管、工場再編等により、業績に影響を受ける場合があります。
  また、当社グループはグローバルに事業活動を展開しております。これに伴い、各地域における売上、費用、資産、負債を含む現地通貨建ての項目は、連結財務諸表作成のため円換算されており、換算時の為替レートにより、現地通貨における価値が変わらなくても、円換算後の価値が影響を受ける可能性があります。

 

(2) 製品の欠陥

製品品質については、品質保証体系に基づく全社活動を通して日常管理を行っていますが、当社グループの製品すべてについて欠陥がなく、将来にリコールが発生しないという保証はありません。欠陥の内容によっては多額の追加コストが発生する可能性があります。また、製造物責任賠償については保険を付保しておりますが、この保険が最終的に負担する賠償額を充分カバーできるという保証はありません。大規模なリコールや製造物責任賠償につながるような製品の欠陥は、多額のコストにつながり業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 新製品開発力

当社グループは、技術力とコスト競争力に裏打ちされた確固たる『グローバル・シート・システム・クリエーター』としての地位確立が急務であるとの認識から、業界標準たり得る差別化商品・新工法をユーザー及び自動車メーカーに提供するため、長期的視野に立つシート技術の研究開発活動を展開しております。しかしながら、ユーザーと自動車メーカーの変化を充分に予測できず、魅力ある新製品を開発できない場合やタイムリーに提供できない場合、将来の成長と収益性を低下させ、更には投下資金の負担が業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) グローバル展開

当社グループは、特定のメーカーの系列に属さず、複数の自動車メーカーとの取引を行っていることは前述のとおりです。自動車メーカー各社は各様のグローバル展開を実践し、当社グループは、この施策に追従する必要性が出てきております。生産拠点を設けるにあたっては、予期しない法規または税制の変更、あるいはテロ、戦争、その他の要因による社会的混乱等、事業の遂行に問題が生じる可能性があります。

 

(5) 自然災害の影響

自然災害による当社グループの工場等の被害、自動車メーカー各社の被害、取引先の被害により、当社グループの生産に影響が生じ、影響の規模によっては、事業の遂行に問題が生じる可能性があります。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

(1) 経営成績

当連結会計年度におけるわが国経済は、政府による経済・金融政策等により企業収益や雇用環境に改善が見られるなど、緩やかながら回復基調で推移いたしました。一方、海外におきましては、米国や欧州において景気は底堅く推移いたしましたが、米国政権の政策動向や、東アジアの地政学的リスクなど、政治・経済の不確実性はより高まっております。また、中国を中心とした新興国においても景気の回復傾向が見られましたが、先行きは依然として不透明な状況にあります。

当社グループが関連する自動車業界におきましては、国内市場では乗用車、軽自動車ともに販売は堅調に推移いたしました。海外におきましては、中国市場はSUV人気に支えられ販売は堅調に推移したものの、小型車減税終了により今後の鈍化が懸念されます。米国市場においては減速感が強まりましたが、東南アジア市場、ブラジル市場では販売台数が上向き、改善傾向が見られました。

当期の主な活動といたしましては、米国、中国及びブラジルで新規顧客開拓を積極的に進め、受注に繋がる成果も出始めました。また、10月には富士機工株式会社のシート事業を吸収分割により継承した、株式会社TF-METALがグループに加わりました。これは機構部品を含めたシートフレームについて、お客様への提案力を高めることを狙いとしております。さらに、技術革新により将来の自動車産業の事業環境が大きく変わろうとする中、当社グループの一層の競争力強化を目指して、平成29年3月にトヨタ紡織株式会社と業務提携契約を締結いたしました。両社が持つ知見・ノウハウ・経営資源を活かすことで多くの領域でシナジーを創出すべく共同活動を進めております。当社はこの様な活動を通じ、更なる競争力強化の動きを加速しております。

このような経営環境のもと、当連結会計年度における業績は、海外での販売が堅調に推移したことにより、売上高は2,954億7千万円(前連結会計年度比4.6%増)となりました。利益面につきましては、国内での販売減少や国内外における販売製品構成変化の影響等により、営業利益は86億6千3百万円(前連結会計年度比2.2%減)、経常利益は119億3千4百万円(前連結会計年度比3.3%減)となりました。また、関連会社株式の売却や株式会社TF-METALの子会社化に伴い特別利益を計上したことにより、親会社株主に帰属する当期純利益は81億7千4百万円(前連結会計年度比12.6%増)となりました。

 

  セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

 

日      本

売上高は1,269億6千2百万円(前連結会計年度比1.3%減)、販売製品構成変化の影響等により営業利益は12億8千8百万円(前連結会計年度比53.9%減)となりました。

 

北      米

売上高は518億6千5百万円(前連結会計年度比11.1%増)、営業利益は8億1千5百万円(前連結会計年度比30.0%増)となりました。

 

中  南  米

売上高は603億6千1百万円(前連結会計年度比2.7%増)、収益改善活動の効果等により営業利益は19億6千6百万円(前連結会計年度の営業利益1億8百万円)となりました。

 

欧      州

売上高は21億6千2百万円(前連結会計年度比2.6%減)、営業損失は12億2千8百万円(前連結会計年度は営業損失3億4千8百万円)となりました。

 

中      国

既存受注車種の販売が堅調であったことにより、売上高は506億2千4百万円(前連結会計年度比16.2%増)、営業利益は60億2千6百万円(前連結会計年度比4.7%増)となりました。

 

東南アジア

売上高は34億9千3百万円(前連結会計年度比34.6%増)、営業利益は1千5百万円(前連結会計年度は営業損失4千9百万円)となりました。

 

 

セグメントごとの生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。

①生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

生産高(百万円)

前年同期比(%)

日      本

127,274

△1.2

北      米

51,922

11.3

中  南  米

60,408

2.9

欧      州

1,728

△28.0

中      国

50,972

17.2

東南アジア

3,486

34.4

合計

295,792

4.7

 

(注) 1  セグメント間取引については、相殺消去しております。

2  金額は販売価格によっております。

3  上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

②受注実績

当社グループは主に自動車座席及び座席部品を製造・販売しており、主要な顧客である自動車メーカー各社に対する納品までの期間が極めて短期間であるため、受注高及び受注残高の記載を省略しております。

 

③販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

販売高(百万円)

前年同期比(%)

日      本

126,962

△1.3

北      米

51,865

11.1

中  南  米

60,361

2.7

欧      州

2,162

△2.6

中      国

50,624

16.2

東南アジア

3,493

34.6

合計

295,470

4.6

 

(注) 1  セグメント間取引については、相殺消去しております。

2  上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3  主な相手先別販売実績及びそれぞれの総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

本田技研工業株式会社

40,237

14.2

35,663

12.1

メキシコ日産自動車会社

32,294

11.4

32,755

11.1

東風本田汽車有限公司

30,578

10.3

ホンダ オブ アメリカ
マニュファクチュアリング
INC.

32,899

11.6

 

(注) 前連結会計年度の東風本田汽車有限公司及び当連結会計年度のホンダ オブ アメリカ マニュファクチュアリング INC.につきましては、当該割合が100分の10未満のため記載を省略しております。なお、上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

(2) 財政状態

 当連結会計年度末の資産合計は、1,844億4千1百万円と前連結会計年度末に比べ107億9千1百万円増加しております。これは主に、投資有価証券が84億9千8百万円減少したものの、当連結会計年度より株式会社TF-METAL及び同社の子会社を連結の範囲に含めたこと等の要因により、流動資産が130億5千7百万円、有形固定資産が60億5千8百万円それぞれ増加したことによるものであります。

 

 セグメントごとの資産は、次のとおりであります。

 

日      本

 主に、株式会社TF-METAL及びその子会社3社を連結の範囲に含めたことにより、総資産は1,169億3百万円と前連結会計年度末に比べ67億8千2百万円の増加となりました。

 

北      米

 主に、株式会社TF-METALの子会社であるフジキコー オブ ユーエスエー コーポレーション及びフジ オートテック U.S.A., LLCを連結の範囲に含めたことにより、総資産は378億4千1百万円と前連結会計年度末に比べ29億3千5百万円の増加となりました。

 

中  南  米

 主に、株式会社TF-METALの子会社であるフジキコー タチエス メキシコ S.A. de C.V.を連結の範囲に含めたことにより、総資産は340億1千8百万円と前連結会計年度末に比べ48億4千2百万円の増加となりました。

 

欧      州

 主に、回収可能価額が帳簿価額に満たない事業用資産について、帳簿価額を回収可能価額まで減額したことにより、総資産は21億9千4百万円と前連結会計年度末に比べ4億5千万円の減少となりました。

 

中      国

 主に、株式会社TF-METALの子会社である広州富士機工汽車部件有限公司及び浙江富昌泰汽車零部件有限公司を連結の範囲に含めたことにより、総資産は397億8千1百万円と前連結会計年度末に比べ43億5千8百万円増加いたしました。

 

東南アジア

 主に、売上高増加に伴う売掛金の増加により、総資産は49億4百万円と前連結会計年度末に比べ5億1千万円増加いたしました。

 

 負債合計は、838億6千7百万円と前連結会計年度末に比べ30億9千4百万円増加しております。これは主に、支払手形及び買掛金が10億9千2百万円減少したものの、未払法人税等が19億3千5百万円、繰延税金負債が15億7千万円それぞれ増加したことによるものであります。

 純資産合計は、1,005億7千3百万円と前連結会計年度末に比べ76億9千6百万円増加しております。これは主に、利益剰余金が74億6千5百万円増加したことによるものであります。

 

(3) キャッシュ・フロー

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、462億8千4百万円と前連結会計年度末に比べ65億9千6百万円(16.6%)増加しました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動により得られた資金は、129億3千4百万円であり、前連結会計年度と比べ4億5千7百万円(3.4%)減少しました。これは主に、売上債権減少により122億8千3百万円資金が増加したものの、仕入債務減少により154億4千9百万円資金が減少したことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動により使用した資金は、21億5百万円であり、前連結会計年度と比べ43億7千7百万円(67.5%)減少しました。これは主に、投資有価証券の取得により30億1千8百万円、子会社株式の取得により38億円資金を多く使用したものの、関係会社株式の売却により95億9千4百万円の収入があったことによるものであります。

 

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動により使用した資金は、33億9千1百万円であり、前連結会計年度と比べ7億2千9百万円(27.4%)増加しました。これは主に、短期借入金の返済に1億9千2百万円、配当金の支払に1億1千2百万円資金を多く使用したことによるものであります。

 

当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、現在必要とされる資金水準を満たす流動性を保持していると同時に、引続き安定した財務基盤を確保できるものと考えております。また、今後予定される資本的支出につきましては、この財務基盤を生かし主に自己資金を使用する予定であります。

 

4 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

 

5 【研究開発活動】

当社グループは、社会・経済環境激変の中、長期的視点に立ちシート技術のトレンドを的確にとらえ、ユーザー及び自動車メーカー(関連メーカー)各社のニーズに積極的に応える新製品、新工法を提供するため、競争力ある商品の開発、基盤技術・先行技術開発の推進を重点に研究開発活動を展開しております。
  新製品の開発及び新技術の基礎研究は、主に国内の開発拠点を中心に日米欧中での開発拠点の相互補完体制を構築し、『グローバル・シート・システム・クリエーター』として、世界的レベルでの研究開発を視野に入れた活動を進めております。
 なお、当連結会計年度における当社グループ全体の研究開発費の総額は46億4千7百万円であり、主として日本で発生したものであります。

 

セグメントごとの研究開発活動を示すと次のとおりであります。

 

日      本

研究開発の拠点として日本国内において、開発・生産・調達のモノづくりに関わる部門を集約すべく、平成24年8月に、東京都青梅市に技術・モノづくりセンターを開設しました。技術・モノづくりセンターの開設により、開発業務の効率化を図ると共に、コア技術を日本で確立・標準化し、また世界に展開することにより、世界同一品質の実現と低コスト化を推進しております。

主たる成果は以下のとおりであります。

①シート及びオリジナル機構部品開発

自動車用シート、またシートのリクライニングデバイス、スライドレール、リフター装置、パワーシートデバイス、シートアレンジデバイス、ロングスライドレール及びその付属機構等の開発をシートシステムとして行い、得意先各社へ提案し採用されております。

②安全性向上技術開発

安全性向上として、サイドエアバック組込シート、乗員感知式スマートエアバック対応シート、頸部傷害軽減システム等の開発をシートシステムとして行い、得意先各社へ提案し、採用されております。また前後面、側面衝突に対応した安全シート構造の研究開発を行っております。

③環境対応技術開発

環境対策では、各種環境負荷物質の全廃に向けての対応や、自動車の燃費向上のため新材料、新構造技術を織り込んだ軽量シートの開発等を行い、得意先各社へ提案し採用されております。

④福祉車両商品の開発

福祉車両用に操作性、乗降性に優れたヘルパーシートの開発を行い、得意先各社へ提案し採用されております。

⑤原価低減商品の開発

昨今の市場経済の激変、開発期間短縮を反映した積極的な取組を行い、標準化、共通化を踏まえた低コスト次世代シートを開発し、国内外の得意先各社に採用されております。

⑥生産技術開発

接着成形シートの改良技術開発、ヘッドレスト、アームレストの一体発泡成形技術開発、シート組立の省力化・自動化技術開発、CAD/CAMによる型製作等、活発な技術開発を展開しております。また最近では、多品種少量生産を可能にした混流ラインを開発し、車種数や商品構成の増加に対応することにより、時代のニーズにお応えしております。

⑦シートの研究分野

より快適なシートの開発を目指し、「座り心地」評価と、あるべきシートの構造方式、および快適性向上について自主研究を継続して行っております。さらに、短期間での性能、質量、コストのバランスの取れた設計のため、CAE解析を行って、開発期間短縮、コストダウン等に貢献しております。

⑧シートデザインの開発

将来シートコンセプト、新商品のデザイン開発、コーポレートデザインなどシートを含めタチエスに関するあらゆる分野のデザイン開発をタチエス独自で取組、得意先各社へ提案し採用されております。

⑨標準フレーム

グローバルで多様な車種で共通して使うことが出来る汎用性の高い標準フレームをタチエス独自で開発し、得意先各社へ提案し採用されております。

 

 

北      米

北米におきましては、昭和61年7月に米国ミシガン州にタチエスエンジニアリング U.S.A., Inc.を開設し、平成10年6月には、技術開発力をより強化するため新社屋を完成させました。
 主に、米国内での各自動車メーカーの新製品開発に独自に対応し、米国やメキシコでの量産化に貢献しております。

 

中  南  米

中南米におきましては、平成24年5月にメキシコ アグアスカリエンテス州にタチエス エンジニアリング ラテンアメリカ S.A. de C.V.を設立し、開発拠点および中南米地域における地域統括会社として、主に米国やメキシコでの量産化に貢献しております。

 

欧      州

欧州におきましては、平成16年10月にフランス ヴェリジー・ビラクブレー市にタチエス エンジニアリング ヨーロッパS.A.R.L.を設立し、欧州での営業、開発拠点として体制の強化を図っております。(現在はムードン・ラ・フォレ市に移転)

 

中      国

中国におきましては、中華人民共和国広東省広州市、同浙江省浙江市及び同河南省鄭州市に開発拠点を備え、現地で開発し得意先へ提案できるよう体制の強化を図っており、中国生産車種のマイナーチェンジへの対応や、今後の中国国内の自動車メーカーからのご要望にお応えしてまいります。

 

東南アジア

平成25年1月に、ベトナム ホーチミン市に開発拠点としてタチエス エンジニアリング ベトナム Co., Ltd.を設立し、将来的な設計開発強化を進めてまいります。

 

以上のように、国内外の自動車メーカー各社に対し、新製品・新技術の提案を行い、次期車開発に対処すると共に、海外を含めた業容の拡大に貢献しております。今後も技術開発を積極的に推進し、『グローバル・シート・システム・クリエーター』として商品開発に邁進する所存であります。