第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

当第2四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 本項において含まれる将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)財政状態及び経営成績の状況

① 経営成績

 2023年度上期は、船腹・半導体不足に加え、アセアンを中心とした総需要減退やインフレ等を起因とする資材費の高止まりなど、厳しい経営環境となりました。このような経営環境の中、当社業績は、販売の質向上、あるいは「手取り改善活動」を推進し、前年同期比で堅調に伸長いたしました。

 この結果、当社グループの売上高は1兆3,308億円(前年同期比+1,726億円、同+15%)、営業利益は、地域ミックスや売価の改善等により、1,042億円(前年同期比+196億円、同+23%)となりました。さらに、経常利益は1,209億円(前年同期比+196億円、同+19%)、親会社株主に帰属する四半期純利益は675億円(前年同期比△152億円、同△18%)となりました。

 

 また、当第2四半期連結累計期間におけるグローバル販売台数は389千台となりました。主な地域別の販売状況は次のとおりです。

 

・ アセアン        : 120千台(前年同期比 △10千台)

・ 豪州・ニュージーランド :  37千台(  同上   △10千台)

・ 中南米、中東、アフリカ他:  65千台(  同上   △17千台)

・ 日本          :  48千台(  同上    +4千台)

・ 北米          :  81千台(  同上    +18千台)

・ 欧州          :  23千台(  同上   △10千台)

・ 中国他         :  15千台(  同上   △12千台)

 

 主な地域の販売状況は以下のとおりです。

 

 アセアン各国の総需要は、第1四半期同様に、底堅い成長がみられるフィリピン以外は、全体では需要の回復が遅れています。この環境下において、当社の小売販売台数は、前年同期比で8%程度減少し120千台となりました。

 タイでは、自動車ローン審査厳格化と、総選挙後の政権の先行不透明感等により、総需要が伸び悩みました。特にピックアップセグメントで審査厳格化の影響を受けています。モデル端境期であった当社は、台数・シェア共に減少いたしました。7月末に待望の新型『トライトン』の投入を発表し、一部仕様から販売を開始しています。今後2023年度末までに、最上級グレードモデルを含めた全てのモデルを段階的に投入実施する計画です。なお、今回の全面改良に伴い、立ち上がり品質を最優先としており、新型車生産は徐々に増やしていく計画です。

 インドネシアの総需要は、政策金利の高止まりの影響で需要回復に時間を要しています。需要の低迷を受け、価格競争が再燃しておりますが、当社においては「手取り改善活動」を堅持しております。下期以降は、8月に発表した新型『エクスフォース』の投入を最大化すべく、イベントマーケティングを中心とした販促活動を展開してまいります。

 フィリピンにおいては、8月以降消費者物価指数が再び上昇に転じましたが、失業率は低下し、また海外送金は安定して増加しており、自動車購買意欲の拡大傾向は続いております。当社は、第1四半期より好調に販売を伸ばしている『ミラージュG4』等に加え、車両供給の改善により、『エクスパンダー』『モンテロスポーツ』『ストラーダ』等の販売が伸長し、台数・シェア共に増加いたしました。

 ベトナムの総需要は、昨年度より続いている外需減速に伴う輸出低迷と金利高止まりにより、景況感の悪化が一層深刻化しております。一方で、政府が景気施策を実施し、9月には輸出が7ヶ月ぶりに対前年比プラスに転じるなど、明るい兆しもみえてきました。当社は、その動向を注視しつつ、強い商品力の『エクスパンダー』の販売促進に注力し、新型『エクスフォース』の発売に備えます。

 マレーシアは、銀行の慎重なローン貸付姿勢もある中、想定よりも堅調に推移しております。当社は、主力商品の『エクスパンダー』の販売は好調に推移しましたが、『トライトン』は、新型車投入への期待感から買い控え、ローン承認率の低下の影響等により、販売台数が減少いたしました。

 

 日本国内の自動車総需要は、コロナ禍以前には及ばないものの、2022年9月以降前年超えとなり、市場は引き続き回復基調にあることが窺えます。当社は、半導体等部品供給不足の影響を受け受注残の解消が進みませんでしたが、全体的には前年同期比で増加いたしました。

 市場は回復傾向にありますが、半導体等部品不足による影響は一部で残っており、今後の動向を注視する必要はあります。当社は『アウトランダー』や『デリカミニ』に代表される「三菱自動車らしさ」を具現化したモデルを柱に、受注獲得強化を継続し、販売台数拡大に注力いたします。

 また、去る7月末にタイでのワールドプレミアで披露しました新型ピックアップトラック『トライトン』を、来春約12年ぶりに日本でも販売を開始する運びとなりました。「三菱自動車らしさ」を体現する車種として、新型『トライトン』を投入することにより、ブランドイメージの浸透・確立を目指します。

 

 北米市場の総需要は、生産回復による車両供給不足の改善や、フリート需要の増加等により、前年同期比で17%程度増加いたしました。

 当社は、在庫レベルの改善に加え、主に昨年11月に本格投入した『アウトランダーPHEV』の販売増加や、フリート市場の回復も加わり、前年同期比29%増となりました。

 今後も、金利上昇やこれに伴う景気後退リスク、生産回復に伴う市場競争激化を注意深く見守りつつも、『アウトランダー』シリーズの好調な販売モメンタムを維持し、インセンティブに頼らない販売へのシフトを確立してまいります。

 

 2023年度上期は、国や地域でばらつきがあるものの、世界的な金利上昇が続くなか、経済成長は全体的には穏やかに減速しているように見受けられます。また、先進国経済の影響をより強く受ける傾向にある新興国での成長率は大きく鈍化しています。

 そのような不安定な経営環境が継続する中でも、販売の質向上あるいは「手取り改善活動」を推進し、あらゆる課題に真摯に向き合い取り組んだことにより、2023年度上期は、我々の想定を上回る好調な実績となりました。

 また、5月に『デリカミニ』、7月に新型『トライトン』、8月に新型『エクスフォース』をそれぞれ投入開始し、成長フェーズに入るための準備は整いつつあります。

 今後も、マクロ経済の変化に加え、地政学的リスクも高まり、当社を取り巻く経営環境は不透明感を増してくることが予測されます。それらの変化やリスクをしっかりと認識すると同時に柔軟に対応することで、持続的成長に向け、新中期経営計画「Challenge 2025」で掲げた取り組みを1つ1つ実行してまいります。当社への一層のご理解とご支援をお願いいたします。

 

② セグメントごとの経営成績

(ⅰ)自動車

 当第2四半期連結累計期間における自動車事業に係る売上高は1兆3,205億円(前年同期比+1,726億円)となり、営業利益は1,028億円(前年同期比+207億円)となりました。販売の質向上あるいは「手取り改善活動」を推進したことなどにより、前年同期比で好転しました。

 

(ⅱ)金融

 当第2四半期連結累計期間における金融事業に係る売上高は176億円(前年同期比+16億円)となり、営業利益は21億円(前年同期比△3億円)となりました。

 

③ 財政状態

 当第2四半期連結会計期間末の総資産は2兆2,959億円(前年度末比+944億円)となりました。そのうち現金及び預金は6,456億円(前年度末比+496億円)となりました。負債合計は1兆3,677億円(前年度末比△34億円)となり、そのうち有利子負債残高は、4,535億円(前年度末比+252億円)となりました。純資産は9,282億円(前年度末比+978億円)となりました。

 

(2)キャッシュ・フローの状況

 当第2四半期連結累計期間のキャッシュ・フローは、営業活動により865億円の収入、投資活動により783億円の支出、財務活動により102億円の収入となりました。加えて、現金及び現金同等物に係る為替換算差額による312億円の増加もあり、現金及び現金同等物の当第2四半期連結会計期間末残高は、前連結会計年度末残高に対し496億円増加し、6,455億円となりました。なお、当第2四半期連結累計期間のフリー・キャッシュ・フローは82億円となりました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動による収入は865億円となり、前年同累計期間の867億円の収入に対し2億円の収入減少となりました。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動による支出は783億円となり、前年同累計期間の377億円の支出に対し406億円の支出増加となりました。これは主として、有形固定資産の取得による支出が増加したことによるものです。

(財務活動によるキャッシュ・フロー

 財務活動による収入は102億円となり、前年同累計期間の743億円の支出に対し845億円の支出減少となりました。これは主として、長期借入金の返済による支出が減少したことによるものです。

 

(注)フリー・キャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローの合計で算出しております。

 

(3)経営方針・経営戦略等及び対処すべき課題

 当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等、及び当社グループ

が対処すべき課題について、重要な変更はありません。

 

(4)研究開発活動

 当第2四半期連結累計期間における当社グループ全体の研究開発費(自動車事業)は、521億円であります。

 なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

(5)生産、受注及び販売の実績

① 生産実績

 当第2四半期連結累計期間における生産実績は次のとおりであります。

 

当第2四半期連結累計期間

数量(台)

前第2四半期連結累計期間比(%)

国 内

229,251

110.4

海 外

255,804

91.4

合計

485,055

99.5

 

② 販売実績

 当第2四半期連結累計期間における販売実績は次のとおりであります。

 

当第2四半期連結累計期間

前第2四半期連結累計期間比(%)

数量(台)

金額(百万円)

数量

金額

国 内

113,376

270,452

102.0

104.2

海 外

380,698

1,060,365

103.9

118.0

合計

494,074

1,330,817

103.4

114.9

(注)販売実績は、外部顧客の所在地別の当社及び連結子会社の完成車及びKDパックの卸売販売台数を示しております。

 

3【経営上の重要な契約等】

当第2四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。