第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は以下のとおりであります。 

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 

(1) 経営方針

  当社グループでは経営理念及び企業文化を普遍的な価値と位置付け経営活動を行っております。その経営理念とは「顧客の立場に立って価値の高い製品・サービスを提供することにより社会の繁栄に貢献する」であり、常にグループ一丸となってお客様に満足していただける商品をお届けすることをモットーに事業活動を展開しております。また当社グループの企業文化とは、「質・実・簡・迅」(本質的なことを現実に基づきシンプルに素早く実行する。)であり、この企業文化を築きあげることにより“芯から強い会社”になることを目指しております。

  次にグループビジョンとして「技術にさらに磨きをかけ、すべてのステークホルダーの皆様に安心・安全、感動を提供するトータルソリューションカンパニー」を掲げ、様々なお客様の要求に応じたソリューション提供を目指しております。「技術」と「トータルソリューション」は以下の要素を表しております。

 


 

(2) 経営環境及び対処すべき課題

 新型コロナウイルスの脅威が依然として予断を許さぬ状況、半導体部品の供給ひっ迫、メガサプライヤーの攻勢、さらには異業種からの参入等、当社を取り巻く経営環境はますます厳しくなっていくものと予想されます。

 このような変化が速く激しい世界経済にあって、当社グループは、様々なお客様の要求に応じたソリューションを提供できるよう、技術(製品開発技術・ものづくり技術・データ活用技術)にさらに磨きをかけ、すべてのステークホルダーの皆様に安心・安全、感動を提供するトータルソリューションカンパニーを目指します。その達成のために、原価改善による収益力強化、リソース及び投資の再配分による経営の効率化、新規ビジネスによる事業拡大の3つを中期経営方針の柱として、車載事業の経営基盤強化と、サービスを含む事業間連携により、車載分野の次世代技術獲得をはじめとした、新たな価値の創造を図ってまいります。

 また、自動車産業においては、CASE(コネクテッド、自動運転、シェアリング、電動化)と呼ばれる次世代自動車開発が加速し、製品・技術開発は複雑化、高度化が進み、パートナーシップによる相互補完が必要となってきております。

 

 これら課題やお客様の要求に対応すべく、当社はアルプスアルパイン株式会社と、2021年1月に資本業務提携契約を締結し、それぞれが持つ技術・製品力を活かした統合コックピットを中心とする製品開発を共同で取り組むことといたしました。車載ECU(Electronic Control Unit)の統合化にも対応可能な統合コックピット製品開発を加速し、新たな価値の創造に取り組んでまいります。

 

2 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 主要市場における経済状況

当社グル―プは、日本をはじめ、米州、欧州、アジア地域を含む世界各地域で製造及び販売活動を行っておりますが、新型コロナウイルスの感染拡大の影響、半導体部品のひっ迫による生産調整、米中貿易摩擦や保護主義の台頭等による市場となる国や地域の景気悪化、それに伴い著しく需要縮小となった場合、当社グループの事業、業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループではこのような事態に備え、グローバルでの経済状況の変化を注意深くモニタリングし、製品の他地域生産拠点への移管や、地産地消の推進等、変化に迅速かつ柔軟に対応できるような体制強化に努めております。

(2) 世界各国での事業展開

当社グループは米州、欧州、アジアの各地域で海外事業展開を行っております。しかしながら以下のリスクが顕在化した場合、当社グループの事業、業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

・予期しない法律又は規制の変更

・不利な政治的又は経済的要因

・人材の採用と確保の難しさ

・テロ、戦争、疾病、その他の要因による社会的混乱

当社グループではこのような事態に備え、生産・販売国の経済・政治・社会的状況に加えて事業に関連する各国の法規制の情報を日々収集し、必要な対応を行っております。

(3) 為替変動

当社グループは、グローバルに事業を展開しており今後も積極的に海外での事業展開を行ってまいりますが、当社グループの売上収益に占める海外売上収益の比率は年々増加し、為替変動の影響もより大きくなっております。 一般的に円高が進行した場合、外国通貨建ての売上収益や連結決算における在外連結子会社の財務諸表の円換算額等に影響を及ぼし、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える場合があります。このため、主要通貨の変動と事業への影響をモニタリングし、必要に応じて為替予約等、為替リスクをヘッジする施策を適時実行しております。

(4) 技術変化への対応

当社グループは、時代の変化、市場ニーズに常に目を向け、顧客目線で、価値の高い製品づくりを目指し研究開発に取り組んでおりますが、想定外の市場ニーズの変化や、業界の技術革新に対応できず優位性のある製品を提供できなくなった場合、当社グループの事業、業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

このような事態を回避するため、当社グループは顧客・サプライヤーとの連携深化を進めるとともに、先端技術開発力の強化、更なる製品の高機能化や普及に対応すべく、営業・要素技術開発・量産設計開発がより密に連携することで、将来に向けた技術開発を発展させる取り組みを進めております。 

(5) 知的財産権の保護

当社グループは、事業の優位性を確保するために、他社製品と差別化できる技術とノウハウを保持しております。自社の有用な技術・発明等を出願・権利化し知的財産を保護するとともに、これら知的財産の保護には注力しておりますが、第三者が当社グループの知的財産を無断使用して製造することを防止できず損害を被る可能性があります。もう一方では、当社グループの製品が第三者の知的財産権を侵害しているとの主張を受け、当社が第三者から訴訟を提起された場合、その結果によっては、当社グループの事業、業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

このような事態に対し、自社及び第三者の製品に使用される技術等を検証する知的財産部門を有し、対応を行っております。

 

(6) 製品の品質

当社グループの提供する製品において、万一、製品に欠陥が生じ顧客に重大な損失をもたらし、社会的信用の低下、また多額な損害賠償が発生した場合、当社グループの事業、業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループではこうした事態を回避するため、製品の企画・設計・開発・製造・販売のすべての活動において、品質第一の考えのもと顧客要求を満たし、業界一の品質・技術の確立を目指し、以下の事項に従い全力をあげて取り組んでおります。

①製品が法規制、顧客要求事項、機能安全要件を満たし、適合しているか分析・評価し、顧客満足の向上を図る。

②優位性のある、Q(品質)、D(納期)、C(コスト)、D(技術)の目標を掲げ、これを達成する。

③品質目標の達成を事業計画に含め、経営重点事項として展開する。

(7) 特定の取引先への依存

当社グループは、2021年3月期において、本田技研工業株式会社グループ及びGENERAL MOTORS COMPANYグループへの販売高が当社の連結売上収益の10%以上を占めており、これらの主要顧客や業界の生産及び販売動向、経営環境や事業戦略等の変化等により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

当社グループでは、こうした事態に備え、主要な取引先向けビジネスの維持・拡大を図るとともに、当該リスクの低減と更なる事業成長に向け、営業活動を推進し、新規顧客の獲得に努めております。

(8) 原材料・部品の調達

当社グループは、製品の製造に使用する原材料や部品を複数のグループ外供給元から調達しておりますが、一部のものについては、その特殊性から調達先が限定されているものや、調達先の切替の困難なものがあります。調達先の生産能力不足や品質不良又は倒産、火災、地震等の自然災害、その他の理由により調達ができなくなった場合、当社グループの事業、業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは、こうした事態に備え、発生時の影響を最小限に抑えるため、日頃から代替品の検討、調達先の複数社化、グローバル調達等を進めることにより安定した原材料や部品の調達を図っております。

(9) 法的手続き

当社グループは、全世界で多岐に渡る事業活動を展開しており、各国で訴訟その他の法的手続きの当事者となる可能性があります。また、各国の法制度・裁判制度の違いもあり、事案によって多額な損害賠償となった場合、当社グループの事業、業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

こうした事態に対し、当社グループは、事業に関わる各種法令を遵守するとともに、安全な製品の提供・使用、契約条件の明確化、相手方との協議の実施等により紛争の発生を未然に防ぐよう努めており、法務部が中心的な役割を担っております。

(10) 情報セキュリティ

当社グループは、研究開発、生産、販売等をはじめ事業活動の多くをITシステムに依存しており、 技術情報等の重要な機密情報や、顧客その他関係者の個人情報を保持しております。しかし災害、ソフトウエアや機器の欠陥、あるいはサイバー攻撃等の不測の事態により これらの情報が漏洩し、社会的信用の低下、また多額な損害賠償が発生した場合、当社グループの事業、業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

これら情報の漏洩を防止するため社内規程の整備や社員教育の徹底、セキュリティシステムの強化等様々な対策を講じております。

(11) 自然災害や火災等の影響

当社グループは、大規模な地震、洪水、台風等の自然災害や火災等の災害事故が生じ、設備等の損壊や電力、ガス、水の供給困難となり操業を停止せざるを得ない事態となれば、生産及び出荷が遅延する可能性があります。また、損害を被った設備等の修復のために多額の費用が発生した場合、当社グループの事業、業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

そのような事態に対し、当社グループでは、リスクマネジメント委員会「防災部会」「BCP部会」を設け、自然災害に対する被害・損害を最小限にするための防災や減災、危機管理を重要なものと位置付け、継続的な活動を行っております。有事の際には各本部機能が中心となり、情報収集や対応の検討を行うとともに、その情報が経営層に伝達され、対応を図る危機管理体制を構築しております。また事故発生の未然防止のための安全操業体制の強化に日々邁進しております。

 

(12) 人材の確保

当社グループは、グローバルでの事業目標達成のために多様で優秀な人材の確保に努めております。

しかしながら日本国内での少子高齢化による労働人口の減少、グローバルでの事業拡大に伴う人材需要の増加及び必要スキルの高度化等により、多様で有能な人材を計画的に確保、育成及び定着させることができず、中・長期経営計画の戦略を実行しその目標を達成することが困難になる可能性があります。

当社グループはこのような事態に備え、中・長期の経営計画に掲げる目標達成のためには、個人と会社の両方が成長していくことができる関係を大切にし、社員個々人の能力を高め、それを存分に発揮できる仕組みを構築することが必要不可欠であると認識しています。そのため当社グループは、多様性を尊重するとともに、社員が安心して生き生きと働ける企業を目指し各種人材育成プログラムを積極的に行っております。

(13) その他のリスク

 新型コロナウイルス感染拡大の影響

新型コロナウイルスの感染拡大が世界経済全体に波及しており、いまだ世界規模での感染終息が見通せない中、今後、事態が長期化した場合、サプライチェーンの混乱や工場閉鎖の実施、さらには世界的な景気低迷により当社製品への需要が著しく減少する等、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

当社グループではその対応として、従業員、顧客並びに取引先の安全を最優先に考え、また更なる感染拡大を防ぐために、各国保健行政機関等の指針に従った感染防止策の徹底、感染リスクが高い国や地域への渡航及びそれらの国や地域からの渡航の原則禁止、当社並びに各拠点でのテレワークの積極的な推進等の対応を実施しております。さらに原材料等の必要量の確保を図るとともに需要低迷による事業への影響を最小限に抑えるべく各種施策を実施しております。

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

① 財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度における当社グループを取り巻く経済環境は、世界的には新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、厳しい状況が続きました。第1四半期における自動車メーカー各社の工場稼働停止や減産に伴う売上減少の影響は大きく、第2四半期以降は経済活動が回復傾向にあるものの、感染第2波、第3波の到来により、景気回復は再び鈍化しています。当社グループにおいても、新型コロナウイルス感染拡大の影響として、世界各地の工場稼働停止に伴う売上の減少等の影響を受けております。

この結果、当連結会計年度の売上収益は、216,926百万円前期比11.9%減)、営業利益は、3,900百万円前期比49.1%減)、親会社の所有者に帰属する当期利益は、517百万円前期は350百万円の親会社の所有者に帰属する当期損失)となりました。

 

セグメントの業績は次のとおりであります。

なお、当連結会計年度より報告セグメントの区分を変更しており、以下の前期比較については、前期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較しております。

 

自動車及び汎用計器事業は、日本・米州・欧州で四輪車用計器等が減少し、売上収益163,708百万円前期比15.1%減)、営業利益2,836百万円前期比60.1%減)となりました。

コンポーネント事業は、OA・情報機器操作パネル、アミューズメント向け基板ユニット等が減少し、売上収益14,120百万円前期比6.9%減)、営業損失1,294百万円前期は2,139百万円の営業損失)となりました。

樹脂材料事業は、樹脂材料の販売が減少し、売上収益8,852百万円(前期比3.3%減)となりましたが、営業利益1,063百万円(前期比53.6%増)となりました。

自動車販売事業は、新車販売等が減少し、売上収益21,005百万円前期比5.5%減)、営業利益789百万円前期比13.6%減)となりました。

その他は、情報システムサービス等が増加し、売上収益9,239百万円(前期比32.1%増)となりましたが、営業利益622百万円(前期比50.8%減)となりました。

 

当連結会計年度末の資産については、前連結会計年度末と比較して18,201百万円増加し、315,188百万円となりました。

負債については、前連結会計年度末と比較して6,499百万円増加し、128,658百万円となりました。

資本については、前連結会計年度末と比較して11,701百万円増加し、186,530百万円となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末の現金及び現金同等物の期末残高は、41,650百万円(前連結会計年度末と比較して4,992百万円増加)となりました。

当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況と、前連結会計年度に対する各キャッシュ・フローの増減状況は以下のとおりであります。

営業活動によるキャッシュ・フローは、10,599百万円の収入となりました。前連結会計年度と比較して棚卸資産の増減額が1,449百万円減少したものの、営業債権及びその他の債権の増減額が7,685百万円増加したこと等により、6,245百万円の収入減となりました。

投資活動によるキャッシュ・フローは、13,007百万円の支出となりました。前連結会計年度と比較して有形固定資産及び無形資産の取得による支出が5,378百万円減少したこと等により、5,313百万円の支出減となりました。

財務活動によるキャッシュ・フローは、4,883百万円の収入となりました。前連結会計年度と比較して、長期借入れによる収入が6,040百万円増加したこと等により、7,096百万円の収入増となりました。

 

③ 生産、受注及び販売の状況

(a) 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

生産高(百万円)

前期比(%)

自動車及び汎用計器事業

151,659

△16.7

コンポーネント事業

12,827

△10.7

樹脂材料事業

5,295

△5.9

自動車販売事業

その他

3,042

10.1

合計

172,825

△15.7

 

(注)1  セグメント間取引については、相殺消去しております。

2  金額は、販売価格によっております。

3  上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(b) 受注実績

重要な受注生産を行っておりませんので、記載を省略しております。

 

 

(c) 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

販売高(百万円)

前期比(%)

自動車及び汎用計器事業

163,708

△15.1

コンポーネント事業

14,120

△6.9

樹脂材料事業

8,852

△3.3

自動車販売事業

21,005

△5.5

その他

9,239

32.1

合計

216,926

△11.9

 

(注)1  セグメント間取引については、相殺消去しております。

2  上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自 2019年4月1日
 至 2020年3月31日)

当連結会計年度

(自 2020年4月1日
 至 2021年3月31日)

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

本田技研工業株式会社グループ

56,055

22.8

52,656

24.3

GENERAL MOTORS COMPANYグループ

24,608

10.0

22,776

10.5

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

①  財政状態及び経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績等は次のとおりであります。

 

当連結会計年度における当社グループは、車載計器などの設計・製造技術を中心に、幅広く高度な専門技術を蓄積・進化させ成長を図るとともに、お客様の要求を実現するための事業視点での機能連携と、横断的な機能軸でのグループ連携により、持続的な利益創出の実現を推進してまいりました。

自動車及び汎用計器事業においては、車両並びに車載部品の機能の高度化、競合サプライヤーの増加及びヘッドアップディスプレイ(HUD)の市場拡大等の変化に対し、次世代コックピットを見据えた技術開発、HUD事業の拡大、ものづくり競争力の強化及び設計開発体制の強化を行ってまいりました。

次世代コックピットにおいて重要な役割を担うHUDにつきましては、2020年9月より、メルセデス・ベンツ社向けに当社初の技術であるAR-HUD(Augmented Reality:拡張現実型HUD)の納入を開始するなど、次世代HUDの製品開発を進めてまいりました。

ものづくり競争力強化においては、より一層効率的な一貫加工生産体制の構築と、成長領域へのリソース強化を図るため、日本においては連結子会社であるエヌエスアドバンテック株式会社とエヌエスエレクトロニクス株式会社の合併、米州においてはニッポンセイキ・デ・メヒコ社、ニッセイ・アドバンテック・メヒコ社及びニッセイ・ディスプレイ・メヒコ社の合併に向けた準備を進めてまいりました。

また、製品の高機能化に伴い、グローバルでの設計開発力強化に取り組むとともに、ソフトウエアのプラットフォーム化を進めることで、開発コストの低減を図ってまいりました。

このように、当社グループは、取り巻く環境の変化に柔軟に対応しつつ、将来を見据えた体制構築を行い、一層の競争力強化を図るとともに、新たな価値創出に取り組んでまいりました。

 

 

経営成績の分析

(売上収益)

当連結会計年度における売上収益は、前連結会計年度に比べ11.9%減収216,926百万円となりました。国内売上収益は、前連結会計年度に比べ8.2%減収81,914百万円となり、海外売上収益は、14.1%減収135,012百万円となりました。セグメント別の売上収益については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。

(営業利益)

当連結会計年度における売上原価、販売費及び一般管理費は前連結会計年度と比べ10.3%減214,105百万円となり、売上収益に対する比率は1.8ポイント上昇して98.7%となりました。

この結果、営業利益は前連結会計年度に比べ49.1%減益3,900百万円となりました。

(親会社の所有者に帰属する当期利益又は損失)

当連結会計年度における金融収益(費用)は、前連結会計年度の103百万円の費用(純額)から2,298百万円の収益(純額)となりました。これは、主に為替差益が前連結会計年度から増加したこと等によります。

この結果、前連結会計年度は350百万円の親会社の所有者に帰属する当期損失に対し、当連結会計年度は517百万円の親会社の所有者に帰属する当期利益となりました。

 

財政状態の分析

(資産)

当連結会計年度末の資産については、現金及び現金同等物、その他の金融資産の増加等により、前連結会計年度末と比較して18,201百万円増加し、315,188百万円となりました。

(負債)

負債については、未払法人所得税が減少したものの、借入金及び繰延税金負債の増加等により、前連結会計年度末と比較して6,499百万円増加し、128,658百万円となりました。

(資本)

資本については、その他の資本の構成要素の増加等により、前連結会計年度末と比較して11,701百万円増加し、186,530百万円となりました。

 

②  キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

キャッシュ・フローの状況の分析

当社グループの当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの分析については「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。

 

資本の財源及び資金の流動性

当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、財務の健全性や資本効率など当社にとって最適な資本構成を追求しながら、会社の将来の成長のため当社グループの新たな成長につながる戦略的研究開発への先行投資及びグローバル事業展開に向けた国内外の生産販売体制の整備・強化のために必要な資金として内部留保の確保を行っております。

当社グループはグローバルな経営の実現に向けて、機動的かつ効率的な資金の循環による有利子負債の削減、金融費用の削減を図るため、国内グループ会社及び海外グループ会社に対し、提出会社を通じた資金調達体制を確立しております。

 

 

③  重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和51年大蔵省令第28号)第1条の2に掲げる「指定国際会計基準特定会社」の要件をすべて満たしているため、同第93条の規定によりIFRSに準拠して作成しております。連結財務諸表の作成のための重要な会計基準等は「第5 経理の状況1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要な会計方針 4.重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断」に記載しております。

 

4 【経営上の重要な契約等】

資本業務提携契約

契約会社名

相手方の名称

契約
締結日

契約期間

契約内容

日本精機
株式会社
(当社)
 

 アルプスアルパイン
 株式会社

2021年
1月28日

2021年1月28日から
2026年1月27日まで
 以降自動更新

①既存製品及び新領域製品の相互供給
②次世代統合コックピット製品で別途合意す
 るテーマの共同開発
③その他のCASE領域で別途合意するテーマの
 共同開発
④別途合意する共通部材又はコア部品の共同
 購買
⑤効率的な生産体制の構築のために行う相手
 方の生産拠点への製品の生産委託
⑥パートナーシップの一層の強化を目的とす
 る資本提携

 

 

5 【研究開発活動】

当社の企業集団における研究開発活動は、R&Dセンター及びNSテクニカルセンターを中核として、各事業分野を担当する量産製品の開発、設計組織及び生産技術部門の緊密な連携によって、車載関係及びその他の多角化領域の製品開発、技術開発を進めております。当社以外では当企業集団に影響を及ぼす研究開発活動は行っておりません。

なお、当連結会計年度における研究開発費の総額は、2,932百万円であります。

 

セグメントごとの主な研究開発活動は、次のとおりであります。

自動車及び汎用計器事業

・ヘッドアップディスプレイ等の運転支援型情報表示システム開発

・次世代HMI(ヒューマン マシン インターフェイス)機器開発

・車載用ディスプレイユニット開発

・スマートフォン連携技術開発

・車載用光学技術開発

・車載用センサ開発

研究開発費の金額は、2,726百万円であります。

 

コンポーネント事業

・UI(ユーザ インターフェイス)機器開発

・リモートコントロール機器開発

・IoTシステム及び機器の開発

研究開発費の金額は、205百万円であります。

 

樹脂材料事業

該当事項はありません。

 

自動車販売事業

該当事項はありません。

 

その他

該当事項はありません。