第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1)経営環境、経営方針、対処すべき課題、経営戦略

 新型コロナウイルス感染症は世界経済に甚大な影響をもたらしており、その収束が見通せない中、経済活動及び自動車市場がいつ回復するか予想がつかない状況です。

 そのような中、当社の2019年度決算は、得意先生産台数の大幅減少等による有形固定資産の減損損失を計上したことで、大幅な赤字となりました。今後は、これまで以上に高生産性・低価格な設備を製作・投入し損益分岐点を引き下げ、台数の変化に左右されにくい、ものづくりの体質へと移行していくことで、業績の回復を目指してまいります。

 

 昨今CASEという言葉に象徴されるように、自動車業界は100年に一度の変革の時代を迎えています。従来の機能にCASEという新たな技術や概念が加わることで、自動車は今までとは違うまったく新しいものに生まれ変わろうとしており、世界中の自動車メーカーが時代を先取りした車の開発にしのぎを削っています。自動車メーカーは自動運転や電動化などに経営資源を振り向けるために、既存技術であるサスペンションのように自動車の基本走行性能上重要である部品の開発については、専門の自動車部品メーカーに任せる動きもあります。このような動きにより、ビジネスの競争はより厳しくなることが予想されますが、同時にビジネス拡大のチャンスもあると捉えております。

*CASE:Connected(通信との融合)、Autonomous(自動運転)、Shared & Services(シェアリング)、Electric(電動化)

 

 このような事業環境ではありますが、当社としては従業員の雇用の維持を前提に、新型コロナウイルス感染症に係る事業への影響に対応をしつつ、常に中長期的な視点から環境に左右されない体質の強化に取り組んでまいります。

 

 重点取り組みは次の通りです。

 (1) 新型コロナウイルス感染症への対応

・ 横浜本社においては、緊急事態宣言は解除されましたが、今後も一斉休業や在宅勤務を継続して推進してまいります。

・ ヨロズグローバルテクニカルセンター(栃木県)では、事務所の密集環境を避けるため在宅と出社の交代勤務を実施しております。

・ 生産子会社では政府・自治体からの指示に従い、また得意先の稼働状況に対応した生産活動を実施しております。

 (2) 今後の業績回復に対する取り組み

・ 役員の報酬カットを当面の間継続いたします。

・ 固定費の徹底した削減や変動費化などに取り組みます。

・ 2019年度実施の「緊急収益改善活動」を継続し、聖域なき経費の削減に取り組みます。

(3)中期経営計画「Yorozu Spiral-up Plan 2020(YSP2020)」を踏まえた取り組み

①収益力の強化

・ 事業環境の変化を考慮し、合理性のある設備投資の実行を通じた、フリーキャッシュフロー経営を行っております。

・ 目標収益計画の実現を目指し、開発初期段階からの正味現在価値(Net Present Value)評価などを通じたプロジェクト収益管理を行っております。

・ 自働化/無人化生産ラインの採用拡大などの合理化による、労務費低減の推進を図っております。

②製品力・開発力の向上

・ 市場、お客様の軽量化ニーズに応えるため、新構造、新材料、新工法の採用を進めております。

・ 更なる成長を目指し、電動車両向けのサスペンションやバッテリー周辺部品などの提案をしております。

・ 顧客、製品、地域の3つの軸での積極的な拡販活動を推進しております。

③企業力の充実

・ 中長期計画に基づき、ダイバーシティを意識した採用と教育による人財育成を推進しております。

・ 働き方改革委員会(スマートワークコミッティ)の国内子会社への展開などによる働き方改革を推進しております。

・ 中期経営計画の実現のための組織の見直しによる体制の強化を進めております。

・ 今後の中長期的かつ持続的な成長のための、ESG(環境、社会、ガバナンス)を意識した経営(ESG経営)を引き続き進めてまいります。

 

2 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

1.財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の異常な変動

①当社グループの連結売上高に占める海外売上高の割合は2018年3月期76.2%、2019年3月期76.2%、2020年3

 月期75.7%となっており、連結決算上、為替変動が大きな影響を及ぼします。
 ②当社グループの主力製品である自動車部品の原材料(自動車用鋼板)は、国際市況に大きく影響され、2004
  年以降急激に上昇した当該市況は高止まり傾向にあります。

2.特定の取引先等で取引の継続性が不安定であるものへの高い依存度について

当社グループは、自動車部品等の製造、販売を主な事業内容としており、取引の継続性については他の業界に比べ安定しております。しかし、当社グループの業績は得意先である自動車メーカーの販売動向の影響を受けることがあります。

3.製造者責任について

当社グループは、品質保証体系に基づく全社活動により製品の品質保証と管理を行っております。しかし、当社製品の納入先であります自動車メーカーが市場より受けるクレームやリコール等に伴い、当社もその一部について製造者責任を問われる可能性があります。

4.国際情勢の変動影響について

当社グループは、前述の通り海外売上高比率が75.7%と高い水準にあります。今後もグローバル展開を進めてまいりますので、海外売上高比率は更に高まっていくものと予想しております。そのため、海外における法規または税制の変更、経済情勢の急変、あるいはテロ、戦争、その他の要因による社会的混乱等により、事業の遂行に問題が生じる可能性があります。

5.災害等による影響について

当社グループは、地震等の災害や事故発生に備えて生産拠点の分散化を図っておりますが、実際に各地域での災害や事故が発生し、操業停止等で得意先への製品供給に支障をきたした場合には、財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

また、新型ウイルス等の感染症の拡大による影響が、長期化・深刻化した場合、個人消費の低迷、国内外のサプライチェーンの停滞、当社グループの事業活動の停滞などが想定されることから、当社グループの財政状態及び経営成績等に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

 ①経営成績
 当連結会計年度における世界経済は、米国では秋の米大統領選を控え、米中貿易摩擦については部分合意がなされるなど、短期的には沈静化に向かいましたが、最近の雇用環境は急変し、経済は急激に悪化しております。一方中国経済は依然として減速傾向が続いており、その他新興国でも中国の不振の影響を受け市場の減速感が強まっております。更に年明けの1月以降は、中国武漢地区に端を発した新型コロナウイルス感染症が世界的に広がりつつあり、世界経済にも多大なる影響を及ぼしております。

一方、日本経済は、堅調な雇用環境を背景に緩やかな回復基調が続いているものの、米中貿易摩擦の影響で外需が減少し、内需でも消費税増税に対する心理的影響やインバウンド需要の落ち込み懸念など不透明感があることから、新型コロナウイルス感染症の状況と合わせて、今後の経済動向にさらに留意する必要があります。

当社グループが関連する自動車産業におきましては、北米ではピックアップトラック、SUVなど「ライトトラック」の販売が堅調を維持する一方、乗用車需要の低迷が継続しております。

中国においては、生産販売台数ともに、米中貿易摩擦の影響などによる国内経済の減速で、2年連続で前年比マイナスとなりました。そのほかのアジアの地域においても、景気減速により、新車販売が冷え込んでおります。日本においては、前半は新モデル投入の効果により、前年を上回る水準で販売台数が推移していたものの、10月以降は自然災害、消費増税の影響で需要が落ち込みました。1月以降は新型コロナウイルス感染症の影響もあり、年間では、生産販売ともに前年割れとなりました。

このような状況下におきまして、当社グループの売上高は前期比6.8%減の157,680百万円となりました。利益面では、米国では生産が減少する中、テネシー拠点での収益改善はあったものの、日本、中国、タイでの生産の減少などにより、営業利益は前期比58.3%減の2,206百万円となりました。経常利益は、メキシコペソやブラジルレアルなど主に新興国通貨の急激な下落に伴う為替差損の計上などにより、前期比85.2%減の770百万円となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、得意先生産台数の大幅減少等によるメキシコ第二拠点を始め、米国第二拠点、インドネシア拠点、ブラジル拠点及び日本の山形拠点における有形固定資産の減損損失の計上や投資有価証券評価損の計上に加え、繰延税金資産の取り崩しによる税金費用の増加もあり、前期に比べ13,336百万円減の12,933百万円の損失となりました。

 なお、連結決算における海外子会社損益の円換算には、各子会社決算期の平均レートを使用しており、当連結会計年度の米ドルレート(1~12月)は、109.03円/ドル(前連結会計年度は110.44円/ドル)であります。


 セグメントの状況は、以下のとおりであります。
 ⅰ) 日本
 日本における当社グループの売上は、新規受注部品の量産開始があったものの、主要得意先の減産及び新型コロナウイルス感染症に起因する得意先工場の休業や海外からのロイヤルティ収入の減少に加え、金型・設備売上の減少などにより、売上高は前期比11.6%減の49,977百万円となりました。

 損益面では、売上減少による影響に加え償却費などの増加により、営業利益は前期比55.1%減の1,755百万円となりました。 

 ⅱ)米州
 米州における当社グループの売上は、米国の昨年より続いている乗用車からライトトラックへの需要シフト及び主要得意先の販売不振による減産影響により、前期比4.4%減の67,571百万円となりました。

 損益面では、米国テネシー拠点での収益改善やアラバマ拠点の立上げ費用が一巡したことなどにより、前期に比べ187百万円改善したものの黒字化には至らず1,900百万円の営業損失となりました。
 ⅲ)アジア
 アジアにおける当社グループの売上は、インド拠点の新車立上りに伴う金型・設備売上の増加があるものの、中国、タイでの主要得意先の大幅な生産販売台数減少などにより、前期比11.5%減の52,563百万円となりました。

 損益面では、特に稼ぎ頭である中国での大幅な売上減少の影響は大きく、営業利益は前期比40.4%減の2,186百万円となりました。

 

 

 生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。

a. 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

生産高(百万円)

前年度比(%)

日本

43,734

△11.7

米州

67,286

△4.1

アジア

51,845

△13.5

合計

162,866

△9.3

 

(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。

2.金額は、販売価格によっております。

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

b. 受注実績

当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

受注高(百万円)

前年度比(%)

受注残高(百万円)

前年度比(%)

日本

35,607

△15.0

13,416

△17.0

米州

66,281

△7.5

15,713

△7.3

アジア

51,072

△21.9

10,645

△11.8

合計

152,961

△14.5

39,775

△12.0

 

(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

c. 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

販売高(百万円)

前年度比(%)

日本

38,360

△4.9

米州

67,198

△4.4

アジア

52,120

△10.9

合計

157,680

△6.8

 

(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。

2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合

 

 

 

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

販売高(百万円)

割合(%)

販売高(百万円)

割合(%)

北米日産会社

29,782

17.6

26,234

16.6

東風汽車有限公司

28,092

16.6

25,567

16.2

日産自動車株式会社

20,927

12.4

19,282

12.2

メキシコ日産自動車会社

16,415

9.7

15,373

9.8

 

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

②財政状態

(資産の部)

 流動資産は、前連結会計年度末と比べ9,035百万円減少の58,386百万円となりました。これは、「現金及び預金」が5,950百万円、「受取手形及び売掛金」が2,224百万円それぞれ減少したことなどによります。
 固定資産は、前連結会計年度末と比べ19,362百万円減少の81,313百万円となりました。これは、「有形固定資産」のうち「機械装置及び運搬具」が11,555百万円、「建物及び構築物」が3,541百万円それぞれ減少したこと、「投資その他の資産」のうち「投資有価証券」が2,929百万円、「繰延税金資産」が1,366百万円それぞれ減少したことなどによります。
 この結果、総資産は前連結会計年度末と比べ28,397百万円減少の139,700百万円となりました。

 

 (負債の部)

 流動負債は、前連結会計年度末と比べ2,722百万円減少の37,550百万円となりました。これは、「1年内返済予定の長期借入金」が6,647百万円増加しましたが、「短期借入金」が4,556百万円、「電子記録債務」が1,625百万円、「支払手形及び買掛金」が1,508百万円、「未払法人税等」が829百万円、「未払金」が419百万円それぞれ減少したことなどによります。
 固定負債は、前連結会計年度末と比べ7,915百万円減少の27,598百万円となりました。これは、「長期借入金」が7,459百万円減少したことなどによります。
 この結果、負債合計は前連結会計年度末と比べ10,637百万円減少の65,149百万円となりました。

(純資産の部)

 純資産合計は、前連結会計年度末と比べ17,760百万円減少の74,550百万円となりました。これは、「利益剰余金」が13,765百万円減少したこと、「その他の包括利益累計額」のうち「その他有価証券評価差額金」が1,720百万円減少したこと、「非支配株主持分」が1,803百万円それぞれ減少したことなどによります。

 

③キャッシュ・フロー

  当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ5,950百万円(△23.8%)減少し、19,019百万円となりました。
 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 (営業活動によるキャッシュ・フロー)
 当連結会計年度の営業活動により増加した資金は10,824百万円であり、前連結会計年度と比べ6,778百万円の収入減少となりました。営業活動によるキャッシュ・フローの前年度比における主な増減は次のとおりであります。

 「税金等調整前当期純利益又は税金等調整前当期純損失」に伴う収入減少     13,778百万円
  「減損損失」に伴う収入増加                          8,787百万円

 「その他の資産の増減額」に伴う収入減少                    1,937百万円

 「仕入債務の増減額」に伴う収入増加                      1,713百万円

(投資活動によるキャッシュ・フロー)
 当連結会計年度の投資活動により減少した資金は9,584百万円であり、前連結会計年度と比べ4,223百万円の支出減少となりました。投資活動によるキャッシュ・フローの前年度比における主な増減は次のとおりであります。
    「有形固定資産の取得による支出」の支出減少  3,829百万円
 (財務活動によるキャッシュ・フロー)
 当連結会計年度の財務活動により減少した資金は7,718百万円であり、前連結会計年度と比べ8,821百万円の収入減少となりました。財務活動によるキャッシュ・フローの前年度比における主な増減は次のとおりであります。
    「長期借入れによる収入」の収入減少      3,755百万円

   「短期借入れによる収入」の収入減少      3,596百万円

 「長期借入金の返済による支出」の支出増加   2,346百万円
  「短期借入金の返済による支出」の支出減少    951百万円
 

 

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。

 なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において判断したものです。

 

 ①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
 連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。

    なお、新型コロナウイルスの影響については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記

  事項(追加情報)」に記載のとおりであります。

 

ⅰ)固定資産の減損

    当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて当該資産又は資産グループから

  得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、

  当該減少額を減損損失として計上しております。当該見積りの前提とした条件や仮定については、当社グループ各社

  の中期経営計画に基づいているため、計画の基礎となる完成車メーカーの生産台数や当社グループが事業を展開する

  各国の景況の変化により、減損損失が計上される可能性があります。

 

ⅱ)繰延税金資産の回収可能性

    当社グループは、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将

  来減算一時差異について繰延税金資産を計上しております。当該見積りの前提とした条件や仮定については、当社グ

  ループ各社の中期経営計画に基づいているため、計画の基礎となる完成車メーカーの生産台数や当社グループが事業

  を展開する各国の景況の変化により、繰延税金資産を取崩し税金費用が計上される可能性があります。

 
 

  ②経営成績の分析

   当連結会計年度の売上高は前期比6.8%減の157,680百万円、営業利益は58.3%減の2,206百万円、経常利益は85.2%減 

 の770百万円となり、親会社株主に帰属する当期純利益は前期に比べ13,336百万円減の12,933百万の損失となりまし

 た。以下、連結損益計算書に重要な影響を与えた要因について分析します。

 

 ⅰ)売上高

 当連結会計年度の売上高は、日本・米国・中国・タイでの主要得意先の生産減少により、前期比6.8%減の157,680百万円となりました。当連結会計年度の売上高を得意先別に見ると、日産グループ向けは、販売不振に加え、米中貿易摩擦の影響もあり、前期比10.7%減の104,453百万円となりました。ホンダグループ向けは、3.5%減の24,935百万円となりました。トヨタグループ向けは、日本でのダイハツ向け新車効果により17.8%増の8,185百万円となりました。

 

 ⅱ)売上原価、販売費及び一般管理費

 売上原価は、前期比5.3%減の141,331百万円となりましたが、売上高に対する割合は88.3%から89.6%に上昇しました。これは、減価償却費等が増加したことなどによります。

  販売費及び一般管理費は、研究開発費等の減少などにより、前期比2.6%減の14,142百万円となりましたが、売上高に対する割合は8.6%から9.0%に上昇しました。 

 

  ⅲ)営業外収益、営業外費用

  営業外収益は、補助金収入の減少等により前期比25.4%減の594百万円となりました。

  営業外費用は、メキシコペソやブラジルレアルなど新興国通過の急激な下落に伴う為替差損の計上により前期に比べ1,165百万円増加の2,030百万円となりました。

 

 ⅳ)特別利益、特別損失

 特別利益は、受取和解金の減少等により前期比74.7%減の73百万となりました。

特別損失は、前期に比べ9,110百万円増加の11,760百万円となりました。これは得意先生産台数の大幅な減少等によりメキシコ第二拠点を始め、米国第二拠点、インドネシア拠点、ブラジル拠点及び日本の山形拠点における有形固定資産の減損損失の計上や投資有価証券評価損の計上により増加したことなどによります。

 

 ⅴ)法人税等

 法人税等は、前期比75.9%増の2,771百万円となりました。これは繰延税金資産の取り崩しにより税金費用が増加したことなどによります。

 

 ③資本の財源及び資金の流動性

当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりであります。

運転資金需要の主なものは、素材や部分品などの原材料の他製造労務費・経費、販売費及び一般管理費などの営業費用であります。投資資金需要の主なものは、製造のための基本設備、汎用及び専用設備などの設備投資であります。国ごとに異なる事業運営を、必要な資金の流動性と源泉を安定的に確保することを基本方針としております。

短期運転資金は、グループ内余資の有効活用を前提とした自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としております。設備投資や長期運転資金の調達につきましては、調達環境、資本コスト、負債・資本バランスを考慮した長期性資金の調達を基本としております。現時点での長期性資金は、金融機関からの長期借入により調達しております。

なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は40,389百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は19,019百万円となっております。

 

 ④経営成績に重要な影響を与える要因

経営成績に重要な影響を与える要因については、「2 事業等のリスク」に記載のとおりです。

新型コロナウィルス感染症拡大における2020年3月期の各セグメントにおける業績に与える影響につきましては、米国・メキシコ・タイ・中国は12月決算会社であり、業績への影響はございません。また、日本・ブラジル・インド・インドネシアは3月決算会社ですが、当該期間における業績への影響は限定的でありました。

世界的な新型コロナウィルス感染症拡大が業績に与える影響は、中長期的には回復するものと判断しておりますが、2021年3月期につきましては、未だ世界的な新型コロナウィルス感染症鎮静化の目途が立っておらず、各国政府の要請や得意先の稼働状況等が不透明であり、現時点で合理的な算出が困難な状況であります。

当社グループは、従業員の雇用の維持を前提に、新型コロナウイルス感染症に係る事業への影響に対応をしつつ、常に中長期的な視点から環境に左右されない体質の強化に取り組んでまいります。

 

 

 

4 【経営上の重要な契約等】

  技術援助契約

当連結会計年度末現在で継続している技術援助契約は、以下のとおりであります。

契約会社

相手先の名称

国籍

契約品目

期間

契約内容

㈱ヨロズ

JBM AUTO LIMITED
(JBM)

印度

サスペンション部品

2013年7月22日~
7年間

技術情報及び
ノウハウの提供

㈱ヨロズ

JBM AUTO LIMITED
(JBM)

印度

サスペンション部品

2014年4月2日~
7年間

技術情報及び
ノウハウの提供

㈱ヨロズ

Jay Bharat Maruti Limited
(JBML)

印度

サスペンション部品

2014年5月28日~
7年間(注)

技術情報及び
ノウハウの提供

㈱ヨロズ

DK AUSTECH
Co.,Ltd

韓国

サスペンション部品

2016年1月1日~
対象となる部品の生産終了まで

技術情報及び
ノウハウの提供

㈱ヨロズ

JBM AUTO LIMITED
(JBM)

印度

サスペンション部品

2016年4月1日~
7年間

技術情報及び
ノウハウの提供

㈱ヨロズ

Jay Bharat Maruti Limited
(JBML)

印度

サスペンション部品

2017年12月1日~

7年間

技術情報及び

ノウハウの提供

 

(注)当連結会計年度において、契約期間を変更しました

 

5 【研究開発活動】

当社グループでは、開発部と生産技術部において、新製品・新技術開発を主体とした研究開発活動を推進しております。世界中の自動車のサスペンション部品等を分析し、性能・コスト・重量・工法のベンチマーク化により、最適設計を目指しております。
 当連結会計年度における研究開発活動の主な成果としては、国内ではホンダ「フィット」のフロントサブフレーム、リアビームを市場投入いたしました。また、各自動車会社のグローバルな新車展開により、米州では米国日産「アルメーラ」のフロントメンバー、リアビームを市場に投入しました。
 アジアでは中国日産「シルフィー」のフロントメンバー、リアビームを市場に投入しました。さらに、今後発表・発売される新車向けに、新材料・新構造・新工法を駆使し、軽量・高剛性・低価格を狙ったサスペンション部品の開発を行い、これらを市場に投入すべく、現在準備中でございます。
 中期経営計画(YSP2020)における、製品力・開発力の向上の達成に向け、開発中枢であるヨロズグローバルテクニカルセンター(栃木県小山市 略称YGTC)で新製品開発活動を推進しております。
 なお、当連結会計年度の研究開発費用総額は、7,391百万円となっております。