第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当社グループは、当連結会計年度よりIFRSを適用しており、前連結会計年度の数値もIFRSに組み替えて比較分析を行っています。

当連結会計年度における当社グループを取り巻く経営環境は、世界経済は、夏からの中国の景気減速懸念に始まり、その後も原油の供給過剰への警戒や12月に行われた米国のゼロ金利解除などから、国際金融市場が不安定な動きを繰り返しました。日本では個人消費や企業の設備投資が堅調に推移しているものの、夏を境に日経平均株価や円相場が乱高下し、景気の先行きに対する不透明感が強まっております。米国では景気拡大が続き、アジア・大洋州地域でもインド経済が成長の勢いを取り戻しましたが、タイでは景気回復が鈍く、中国では経済成長が踊り場にありました。

自動車業界においては、北米では新車販売の伸びが続き、インド市場でも販売台数が増加基調であった一方で、中国の需要拡大のペースは減速傾向にありました。また、日本では消費税や軽自動車の増税の影響から年間の新車販売実績が前年を下回り、タイ市場も低調に推移いたしました。

以上のような環境下、当社グループは、第4次中期事業計画の経営方針である「全世界の競合他社を凌駕する競争力と技術力で、お客様ニーズに最大限にお応えする」に沿って、これまでに培ってきた技術力やグローバル展開を活かし、取引先開拓をはじめとする受注拡大に努めてまいりました。

当連結会計年度における主な実績といたしましては、生産領域においては、北米ではケー・ティ・エイチ・パーツインダストリーズ・インコーポレーテッド(以下、KTH社)が、能力増強と超高張力鋼板の採用拡大を見据えて進めていた3,000tサーボトランスファープレス機の導入が完了し、9月から稼動を開始いたしました。また、中国では武漢愛機汽車配件有限公司が、今後の生産量の増加と鋼材の高強度化への対応を目的に3,000tサーボトランスファープレス機の導入を進めており、インドにおいてもエイチワン・インディア・プライベート・リミテッドの第2工場(ラジャスタン州)では、プレスラインがまもなく完成し、これによってプレスから溶接工程までの一貫生産体制が整うことになります。日本では生産拠点の再編により経営資源の有効活用を図ることを目的として、戸田工場(埼玉県戸田市)を閉鎖することを決定し、同工場の生産品目を前橋製作所に移管のうえ、本年3月をもって戸田工場での生産活動を終了いたしました。

開発技術領域においては、日本では、製品開発を進めてきた燃料電池スタックの金属セパレーターが主力得意先の新型燃料電池車に採用され、量産がスタートいたしました。これは、自動車フレームの生産で培った当社の精密打ち抜き加工技術(ファインブランキング)と精密金型の製作技術を応用し、セパレーター特有の緻密な形状をプレス加工で安定的に作り出す生産技術を自社開発し、量産化が実現したものであります。また、北米では得意先の現地開発の進展に対して、当社グループも基礎研究から製品設計、各種解析、性能保証までを北米で完結し、得意先の開発ニーズを迅速に汲み取ったうえで、技術提案につなげることを目指して、KTH社に研究開発拠点を新設いたしました。

海外事業においては、持分法適用会社のヒラタ ヤチヨ リーシング リミテッド(以下、HYL社)に関し、当社が保有するHYL社の株式を持分法適用会社のユー ワイ ティ リミテッド(以下、UYT社)に譲り渡すとともに、UYT社は同社の全事業を同業のN Press Assembly Limitedに譲渡いたしました。

以上を受けた当連結会計年度における経営成績は、主力得意先向けの自動車フレームの生産量が前期に比べ増加したことや為替相場の円安による為替換算上の影響などから売上収益は2,002億24百万円(前期比9.4%増)となりました。利益面では、日本では前期に比べ金型取引に係る損益が改善、北米では人件費や減価償却費が前期に比べ増加した一方で金型の収益差額などがあり、中国での生産性改善、アジア・大洋州ではタイの子会社2社とインドネシアの子会社の損益が改善し、売上総利益は200億65百万円(前期比27.2%増)となりました。前期に有形固定資産の減損損失の計上があったことによるその他の費用の改善もあり、営業利益は60億67百万円(前期は営業利益2億7百万円)となり、前期に比べ金融費用が増加した一方、持分法による投資損益が黒字化したことから税引前利益は43億円77百万円(前期は税引前損失7億46百万円)、親会社の所有者に帰属する当期利益は23億83百万円(前期は親会社の所有者に帰属する当期損失11億16百万円)となりました。

 

セグメントの業績につきましては、次のとおりであります。

① 日本

 売上収益は、主力得意先向けの自動車フレームの生産量が前期に比べて減少したことから451億39百万円(前期比10.0%減)となりました。
 税引前利益は、売上収益の減少の影響があったものの、金型取引に係る損益が改善したことや在外子会社からの配当金の受取り、UYT社の事業譲渡に伴う収益などにより12億19百万円(同53.7%増)となりました。

② 欧州・北米

 売上収益は、主力得意先向けの自動車フレームの生産量が前期に比べ増加したことや為替換算上の影響があり1,002億38百万円(前期比16.7%増)となりました。
 税引前利益は、前期に有形固定資産の減損損失を計上した影響や持分法による投資損益の黒字化、金型の収益差額などから25億60百万円(前期は税引前損失2億89百万円)となりました。

③ 中国

 主力得意先向けの自動車フレームの生産量が前期に比べて増加したことや為替換算上の影響があり売上収益は394億97百万円(前期比20.9%増)となり、減価償却費が増加する一方、生産性改善効果もあり税引前利益は22億26百万円(同218.8%増)となりました。

④ アジア・大洋州

 売上収益は279億7百万円(前期比6.8%増)と微増ながらも、利益面では生産性改善効果があった一方、支払利息の増加もあり税引前損失は5億97百万円(前期は税引前損失11億28百万円)となりました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)は、税引前利益、減価償却費及び償却費、営業債務の増加、長期借入れによる収入などの資金の増加要因がありましたが、営業債権及びその他の債権の増加、棚卸資産の増加、有形固定資産の取得による支出、長期借入金の返済による支出などの資金の減少要因によって、42億69百万円(前期比8億27百万円減)となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は、税引前利益43億77百万円のほか、前期に比べ減価償却費及び償却費が29億72百万円(25.5%)増加、営業債務の増加32億91百万円(前期は営業債務の減少18億10百万円)などの資金の増加要因により、前期に比べ170億50百万円(274.9%)増加の232億52百万円となりました。

(投資活動によるキャッシュ・フロー) 

投資活動の結果支出した資金は、有形固定資産の取得による支出が前期に比べ82億51百万円(30.6%)減少したことなどにより、前期に比べ77億41百万円(28.7%)減少の192億68百万円となりました。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果支出した資金は、長期借入れによる収入が211億円あった一方、短期借入金の純減少額93億52百万円や長期借入金の返済による支出162億35百万円などにより、44億76百万円(前期は212億74百万円の収入)となりました。

 

 

(3) 並行開示情報

連結財務諸表規則(第7章及び第8章を除く。以下、「日本基準」という。)により作成した要約連結財務諸表、要約連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項の変更及びIFRSにより作成した連結財務諸表における主要な項目と日本基準により作成した場合の連結財務諸表におけるこれらに相当する項目との差異に関する事項は、次のとおりであります。

なお、日本基準により作成した要約連結財務諸表については、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査を受けておりません。

 

① 要約連結貸借対照表(日本基準)

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(平成27年3月31日)

当連結会計年度

(平成28年3月31日)

資産の部

 

 

流動資産

66,362

59,390

固定資産

 

 

有形固定資産

117,400

109,520

無形固定資産

223

219

投資その他の資産

8,791

8,692

固定資産合計

126,415

118,432

資産合計

192,777

177,822

負債の部

 

 

流動負債

69,027

62,759

固定負債

55,136

52,346

負債合計

124,164

115,105

純資産の部

 

 

株主資本

50,933

50,432

その他の包括利益累計額

8,508

3,559

非支配株主持分

9,170

8,724

純資産合計

68,613

62,716

負債純資産合計

192,777

177,822

 

 

 

② 要約連結損益計算書及び要約連結包括利益計算書(日本基準)

要約連結損益計算書

(単位:百万円)

 

前連結会計年度
(自 平成26年4月1日
 至 平成27年3月31日)

当連結会計年度
(自 平成27年4月1日
 至 平成28年3月31日)

売上高

185,750

201,938

売上原価

169,127

184,737

売上総利益

16,622

17,201

販売費及び一般管理費

14,389

14,671

営業利益

2,232

2,529

営業外収益

1,487

1,555

営業外費用

2,061

2,361

経常利益

1,659

1,724

特別利益

44

454

特別損失

144

324

税金等調整前当期純利益

1,559

1,853

法人税等

859

1,363

当期純利益

700

490

非支配株主に帰属する当期純利益

407

105

親会社株主に帰属する当期純利益

292

385

 

 

 

要約連結包括利益計算書

(単位:百万円)

 

前連結会計年度
(自 平成26年4月1日
 至 平成27年3月31日)

当連結会計年度
(自 平成27年4月1日
 至 平成28年3月31日)

当期純利益

700

490

その他の包括利益

6,172

△5,423

包括利益

6,872

△4,932

(内訳)

 

 

親会社株主に係る包括利益

6,079

△4,563

非支配株主に係る包括利益

793

△369

 

 

 

③ 要約連結株主資本等変動計算書(日本基準)

(単位:百万円)

 

前連結会計年度
(自 平成26年4月1日
 至 平成27年3月31日)

当連結会計年度
(自 平成27年4月1日
 至 平成28年3月31日)

株主資本

 

 

期首残高

51,165

50,933

当期首残高調整

613

当期変動額合計

△845

△500

期末残高

50,933

50,432

その他包括利益累計額

 

 

期首残高

2,720

8,508

当期変動額合計

5,787

△4,948

期末残高

8,508

3,559

非支配株主持分

 

 

期首残高

7,318

9,170

当期変動額合計

1,852

△446

期末残高

9,170

8,724

純資産合計

 

 

期首残高

61,204

68,613

当期首残高調整

613

当期変動額合計

6,794

△5,896

期末残高

68,613

62,716

 

 

 

④ 要約連結キャッシュ・フロー計算書(日本基準)

(単位:百万円)

 

前連結会計年度
(自 平成26年4月1日
 至 平成27年3月31日)

当連結会計年度
(自 平成27年4月1日
 至 平成28年3月31日)

営業活動によるキャッシュ・フロー

9,027

26,523

投資活動によるキャッシュ・フロー

△31,093

△22,850

財務活動によるキャッシュ・フロー

20,980

△4,275

現金及び現金同等物に係る換算差額

357

△274

現金及び現金同等物の増減額(△は減少)

△727

△876

新規連結に伴う現金及び現金同等物の増加額

1,163

現金及び現金同等物の期首残高

4,580

5,015

現金及び現金同等物の期末残高

5,015

4,139

 

 

 

⑤ 要約連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項の変更(日本基準)

前連結会計年度(自 平成26年4月1日 至 平成27年3月31日)

(連結の範囲に関する事項)

ピー・ティ・エイチワン・コウギ・プリマ・オート・テクノロジーズ・インドネシアは、前連結会計年度において非連結子会社でしたが、重要性が増したことにより、当連結会計年度より連結の範囲に含めております。

(持分法の適用に関する事項)

ジーワン・オート・パーツ・デ・メキシコ・エス・エー・デ・シー・ブイは、前連結会計年度において持分法非適用関連会社でしたが、重要性が増したことにより、当連結会計年度から持分法適用の範囲に含めております。

(退職給付に関する会計基準等の適用)

「退職給付に関する会計基準」(企業会計基準第26号 平成24年5月17日。以下「退職給付会計基準」という。)及び「退職給付に関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第25号 平成27年3月26日。以下「退職給付適用指針」という。)を、退職給付会計基準第35項本文及び退職給付適用指針第67項本文に掲げられた定めについて当連結会計年度より適用し、退職給付債務及び勤務費用の計算方法を見直し、退職給付見込額の期間帰属方法を期間定額基準から給付算定式基準へ変更するとともに、割引率の決定方法を平均残存勤務期間を基礎に決定する方法から退職給付の支払見込期間及び支払見込期間ごとの金額を反映した単一の加重平均割引率を使用する方法に変更いたしました。 

退職給付会計基準等の適用については、退職給付会計基準第37項に定める経過的な取扱いに従って、当連結会計年度の期首において、退職給付債務及び勤務費用の計算方法の変更に伴う影響額を利益剰余金に加減しております。

この結果、当連結会計年度の期首の退職給付に係る負債が9億45百万円減少し、利益剰余金が6億13百万円増加しております。なお、当連結会計年度の営業利益、経常利益及び税金等調整前当期純利益に与える影響は軽微であります。

 

当連結会計年度(自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日)

(企業結合に関する会計基準等の適用)

「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号平成25年9月13日。以下「企業結合会計基準」という。)、「連結財務諸表に関する会計基準」(企業会計基準第22号平成25年9月13日。以下「連結会計基準」という。)及び「事業分離等に関する会計基準」(企業会計基準第7号平成25年9月13日。以下「事業分離等会計基準」という。)等を、当連結会計年度から適用し、支配が継続している場合の子会社に対する当社の持分変動による差額を資本剰余金として計上するとともに、取得関連費用を発生した連結会計年度の費用として計上する方法に変更いたしました。また、当連結会計年度の期首以後実施される企業結合については、暫定的な会計処理の確定による取得原価の配分額の見直しを企業結合日の属する連結会計年度の連結財務諸表に反映させる方法に変更いたします。加えて、当期純利益等の表示の変更及び少数株主持分から非支配株主持分への表示の変更を行っております。当該表示の変更を反映させるため、前連結会計年度については、連結財務諸表の組み替えを行っております。

企業結合会計基準等の適用については、企業結合会計基準第58-2項(4)、連結会計基準第44-5項(4)及び事業分離等会計基準第57-4項(4)に定める経過的な取扱いに従っており、当連結会計年度の期首時点から将来にわたって適用しております。

なお、当連結会計年度の営業利益、経常利益、税金等調整前当期純利益に与える影響は軽微であります。また当連結会計年度末の資本剰余金が2億61百万円減少しております。
 当連結会計年度の連結キャッシュ・フロー計算書においては、連結範囲の変動を伴わない子会社株式の取得又は売却に係るキャッシュ・フローについては、「財務活動によるキャッシュ・フロー」の区分に記載し、連結範囲の変動を伴う子会社株式の取得関連費用もしくは連結範囲の変動を伴わない子会社株式の取得又は売却に関連して生じた費用に係るキャッシュ・フローは、「営業活動によるキャッシュ・フロー」の区分に記載しております。
 当連結会計年度の連結株主資本等変動計算書の資本剰余金の期末残高は2億61百万円減少しております。

 

 

⑥ IFRSにより作成した連結財務諸表における主要な項目と、日本基準により作成した場合の連結財務諸表における、これらに相当する項目との差異に関する事項

前連結会計年度(自 平成26年4月1日 至 平成27年3月31日)

「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 39.初度適用」をご参照ください。

 

当連結会計年度(自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日)

A. 金型に係るファイナンス・リース取引

日本基準では固定資産である一部の金型について、IFRSではIFRIC(解釈指針)第4号「契約にリースが含まれているか否かの判断」に規定される要件を満たすことからリース取引と判断し、IAS第17号「リース」に従いファイナンス・リース取引の貸手として会計処理を行っております。その結果、連結財政状態計算書では「営業債権及びその他の債権」が2億70百万円、「有形固定資産」が84億30百万円それぞれ減少し、「棚卸資産」が44億23百万円、「その他の金融資産」が33億60百万円、「利益剰余金」が5億52百万円それぞれ増加しております。また、連結損益計算書では、「売上収益」が8億39百万円、「売上原価」が18億36百万円それぞれ減少しております。

B. 投資不動産

日本基準において有形固定資産に含めている賃貸等不動産を、IFRSにおいては「投資不動産」と表示しております。

C. 有給休暇に係る債務の調整

日本基準においては認識していない有給休暇に係る債務について、IFRSではIAS第19号「従業員給付」に従い未消化の有給休暇について負債認識しております。その結果、「その他の流動負債」の金額が13億58百万円増加しております。

E. 退職給付の調整

日本基準では、数理計算上の差異は、発生時の従業員の平均残存勤務期間内で定額法により費用処理しておりましたが、IFRSでは、発生時にその他の包括利益で認識しております。その結果、「退職給付に係る負債」が4百万円減少しております。

F. 過年度の減損損失

日本基準においては、固定資産が減損している可能性を示す兆候が存在する場合に、固定資産の帳簿価額と割引前将来キャッシュ・フローを比較し、その結果、帳簿価額が割引前将来キャッシュ・フローを上回った場合に限り、回収可能価額を上回る金額を固定資産の減損損失として認識しております。IFRSにおいては、固定資産が減損している可能性を示す兆候が存在する場合に、固定資産の帳簿価額が回収可能価額を上回る金額を固定資産の減損損失として認識しております。その結果、連結財政状態計算書では「有形固定資産」が15億49百万円減少し、「利益剰余金」が2億11百万円増加しております。また、連結損益計算書では、売上原価が2億11百万円減少しております。

G. 売上収益、売上原価の調整

当社グル―プは得意先から部品を仕入、加工を行ったうえで手数料等相当を仕入価格に上乗せして加工品を当該得意先に対して販売する取引(以下、「有償受給品取引」)を行っております。日本基準では有償受給品取引に係る「売上高」と「売上原価」について連結損益計算書上、総額で表示しております。IFRSでは当該取引を「売上収益」と「売上原価」の純額で表示し、手数料等相当の「売上収益」のみ表示しております。その結果、「売上収益」及び「売上原価」の金額が34億71百万円減少しております。

H. 報告期間の期末日に係る調整

報告期間の期末日が親会社と相違していた一部の連結子会社について、報告期間の期末日を統一し、連結を行っております。その結果、連結損益計算書、連結包括利益計算書の各表示科目の金額に影響があります。

 

I. 表示組替

主に次の項目について表示組替を行っております。

・日本基準における「投資有価証券」は、IFRSでは非流動資産「その他の金融資産」及び「持分法で会計処理されている投資」に組替表示しております。

・「繰延税金資産」、「繰延税金負債」について、IFRSではすべて非流動で表示しております。

・日本基準では、「営業外収益」、「営業外費用」、「特別利益」及び「特別損失」に表示していた項目を、IFRSでは財務関連項目を「金融収益」又は「金融費用」に、それ以外の項目については、「その他の収益」、「その他の費用」でそれぞれ表示しております。

 

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

 当社グループは、当連結会計年度よりIFRSを適用しており生産実績、受注状況及び販売実績の「前期増減率」は、IFRS適用後の金額に組み替えた前連結会計年度の金額に対する比率を表示しております。

 

(1) 生産実績

当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

生産高(百万円)

前期比(%)

報告セグメント

日  本

35,263

95.8

欧 州・北 米

98,635

109.9

中  国

38,586

116.6

アジア・大洋州

27,642

102.3

合   計

200,127

107.2

 

 

 (注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。

 2.金額は、販売価格によっており、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 受注状況

当連結会計年度の受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

受注高
(百万円)

前期比(%)

受注残高
(百万円)

前期比(%)

報告セグメント

日  本

33,159

87.8

2,425

87.3

欧 州・北 米

104,292

118.4

11,196

164.4

中  国

39,263

121.5

3,194

108.2

アジア・大洋州

28,104

107.0

2,085

118.0

合   計

204,819

111.0

18,902

132.1

 

 

 (注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。

 2.金額は、販売価格によっており、消費税等は含まれておりません。

 

 

(3) 販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

販売高(百万円)

前期比(%)

報告セグメント

日  本

33,512

86.4

欧 州・北 米

99,904

116.4

中  国

39,020

120.7

アジア・大洋州

27,786

106.7

合   計

200,224

109.4

 

 

 (注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。

 2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

ホンダオブアメリカマニュファクチュアリング・インコーポレーテッド

51,375

28.1

57,965

29.0

本田技研工業株式会社

24,514

13.4

24,031

12.0

広汽本田汽車有限公司

16,419

9.0

20,426

10.2

 

 

 3.上記の金額は、販売価格によっており、消費税等は含まれておりません。

 

3 【対処すべき課題】

(1) グループ全体としての現状の認識について

現在の当社グループを取り巻く事業環境は、日本経済は足元、原油価格の低下や為替相場の円安が企業活動を下支えし、個人消費の回復を通じて、景気は回復基調を維持するものと想定しております。米国経済は景気回復が続き、中国では当面、経済成長が現状の水準で安定的に推移するものと見込んでおります。アジア・大洋州地域では、タイ経済は回復に転じ、インドやインドネシアの景気拡大も持続するものと想定しておりますが、今後見込まれる米国金利引上げが、これら新興国経済に及ぼす影響が懸念されております。

自動車業界においては、日本の自動車需要は景気回復を織り込みながらも、消費税や軽自動車税の増税による駆け込み需要が本来の買い替えサイクルを先取りした影響により、しばらくは自動車販売が低迷するものと思われます。海外では、北米自動車市場は引き続き堅調な伸びが見込まれ、中国においても自動車購入層の広がりによって市場の成長は続くものと思われますが、両地域はともに受注競争が更に厳しさを増してくることに加え、生産車種が多様化する中で、モデルミックスの悪化を想定しております。一方、タイにおいては自動車市場が回復期に入り、インドでは引き続き市場の成長を見込んでおります。

このような中、日系完成車メーカーは、成長市場での生産能力の拡充や新市場の開拓に力を注いでおり、また、新興国でも多様なニーズに合せたクルマ作りを志向し、開発や調達においてもより一層の現地化を進めております。自動車部品業界では、これらを受けて国内外で製品開発力や技術開発力を強化し、顧客ニーズを短期間で具現化していくとともに、顧客の生産ロケーションに合せた海外の基盤整備を通じて、グローバルで顧客の求めるQCDを満たし、グローバル競争を乗り越えていく必要があります。

以上のような環境下、当社グループにおきましては、第4次中期事業計画(平成26年4月~平成29年3月)の経営方針「全世界の競合他社を凌駕する競争力と技術力で、お客様ニーズに最大限お応えする」のもと、「① 量と質に追随した生産体制の確立」、「② お客様ニーズにお応えする開発技術力の強化」、「③ 個の能力最大化、機能の連鎖による企業力の向上」を3本柱に据え、SEQCDDM全領域において、企業体質向上のための諸施策を実行し、2020年ビジョン「エイチワン ブランドの確立」の実現に鋭意取り組んでまいる所存であります。

 

 

(2) 対処すべき課題と対処方針

当社グループでは、急速に変化を続ける事業環境に即応しながら、ゆるぎない成長を遂げていくために、2020年を最終年度とする長期ビジョン(愛称“Dream20”)を平成23年4月に策定し、中期事業計画とあわせ、中長期的な経営戦略に位置づけております。

第4次中期事業計画(平成26年4月~平成29年3月)においては、「全世界の競合他社を凌駕する競争力と技術力で、お客様ニーズに最大限お応えする」を経営方針に定め、その柱として以下の3点を大方針に掲げております。

 

  ① 量と質に追随した生産体制の確立

お客様に最高と評価される品質と環境変化に対応した供給体制の確保を図ってまいります。

    ② お客様ニーズにお応えする開発技術力の強化

クルマの軽量化と衝突安全性能向上に寄与するフレーム開発を進めるとともに、構造解析技術を強化し、フレーム全体での性能保証及び開発のリードタイム短縮などを通じて、お客様への提案力の向上を図ってまいります。また、生産工程への新加工法案の採用や、プレス工程、溶接工程の省人化投資を通じて、当社グループ固有の高汎用高効率ラインを進化させてまいります。

    ③ 個の能力最大化、機能の連鎖による企業力の向上

当社グループを挙げてグローバルに活躍できるマネジメント層並びにアソシエイト層の育成を進めてまいります。また、コーポレート・ガバナンスの強化を通じて、経営の健全性・効率性・透明性を常に確保してまいります。

 

 

4 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の内容、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項として、以下のようなものがあります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)が判断したものであります。

 

(1) 依存度の高い販売先

当連結会計年度末日現在、本田技研工業株式会社は当社の発行済株式総数28,392,830株のうち6,055,890株(発行済株式総数に対する所有株式数の割合21.33%)を保有しており、同社は当社のその他の関係会社に該当しております。

当社グループは、主に自動車の車体フレームを製造し、複数の自動車メーカー等に販売しておりますが、その最大の販売先はホンダグループ(本田技研工業株式会社、同社の連結子会社及び持分法適用会社)であり、当連結会計年度の連結売上収益における同グループ向けの販売実績は約90%を占めております。当社グループは、同グループからの受注獲得に努めると同時に、他の自動車メーカーとの取引拡大にも注力しておりますが、当社グループの業績は、同グループからの受注動向によって大きく影響を受ける可能性があります。

 

(2) 海外における事業展開

当社グループは、北米、中国、タイ、インド、インドネシア、メキシコに生産拠点として現地法人を設立し、事業活動を展開しております。各現地法人は、法律や規制の変更、政治経済環境の変化など、事業運営面でいくつかのリスクを内在しております。

 

(3) 為替レートの変動

当社グループは、海外で事業活動を展開していることから、事業や業績及び財務状況は為替相場の変動の影響を受けることとなります。当社グループでは商社を経由した取引などにより為替変動リスクの軽減を図っておりますが、急激な為替相場の変動によって、当社グループの財政状態及び経営成績が影響を受ける可能性があります。

 

 

(4) 金利の上昇

当社グループでは、金融機関からの借入を中心に資金調達を行っており、当連結会計年度末時点の総資産に占める有利子負債の割合は40.0%であります。当社グループでは、資金調達方法の多様化や長期かつ固定金利での借入れを主にすることで金利上昇リスクの軽減を図っておりますが、将来の金利水準が想定を上回って大幅に上昇した場合は、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

(5) 原材料市況の変動による影響

当社グループの製品は、そのコストの多くを原材料費が占めております。これら原材料の素材市況の変動により、当社グループの経営成績が影響を受ける可能性があります。

 

(6) 特定の仕入先からの調達

当社グループは、主要な原材料や部品の調達について一部の仕入先に依存しております。そのため、これらの仕入先における操業の停止やサプライチェーンの寸断などによって当社グループに対する原材料や部品の供給に支障が生じた場合は、当社グループの生産に影響を与える等によって、当社グループの財政状態及び経営成績が影響を受ける可能性があります。

 

(7) 製品の品質

当社グループは、国際的な品質管理基準に基づいた品質保証体制を構築し、製品の品質の維持と向上に努めております。しかしながら、将来にわたり、全ての製品おいて不具合が発生しないという保証はありません。不具合の内容によっては、多額の対策費用の発生や当社グループの評価の低下による受注の減少によって、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8) 競争環境について

当社グループは、日本及び世界各地で多くの同業他社との技術競争、価格競争の中にあります。当社グループは、競争優位に立つべく、高品質かつ得意先のニーズに応じた高付加価値の製品の提供に努めておりますが、得意先のニーズの変化や他社の抜本的な生産性の向上並びに技術進歩等により、当社グループが将来にわたり優位な競争ポジションを維持できる保証はありません。これらの競争の結果として当社グループのシェアが低下することにより、当社グループの財政状態及び経営成績が影響を受ける可能性があります。

 

(9) 新技術の開発

当社グループは、より高い性能の自動車フレーム並びにその製造技術の研究開発に経営資源を積極的に投入しております。しかし、得意先のニーズや業界の技術の変化等に対応した新技術・新製品の開発をタイムリーに行えない場合や、既存の製品や製造方法を代替する新素材や製造技術が市場や得意先に受け入れられた場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(10) 財務会計上の見積り

当社グループの財政状態及び経営成績は、以下の財務会計的な要因を含む資産及び負債への財務会計上の評価、会計基準の変更及び新たな適用により、影響を受ける可能性があります。

① 有形固定資産

事業に供する有形固定資産は事業環境の変化等によって、帳簿価額の回収が見込めなくなった場合には、対象資産に対する減損損失の計上により当社グループの財政状態及び経営成績が影響を受ける可能性があります。

② 退職給付関係

退職給付に係る負債は、退職給付債務と年金資産の動向によって変動しますが、数理計算上の仮定に変動が生じた場合、又は運用環境の悪化等により年金資産が減少した場合等には、当社グループの財政状態及び経営成績が影響を受ける可能性があります。

 

③ 繰延税金資産

繰延税金資産は、将来減算一時差異等に対して、将来の課税所得に関する予想等に基づく回収可能性を評価することにより計上されておりますが、経営状況の悪化により回収できないと判断された場合や、税率変更を含む税制改正等があった場合には、繰延税金資産の額が減額され、当社グループの財政状態及び経営成績が影響を受ける可能性があります。

 

(11) 災害・戦争・ストライキ等の影響

当社グループは、国内及び海外において事業活動を展開しており、それらの事業は自然災害、疾病、戦争、ストライキ等に影響されることが考えられます。これらの事象が発生した地域においては、原材料や部品の購入、生産、販売などに遅延や停止が生じる可能性があります。これらの遅延や停止が生じ、それが長引くようであれば、当社グループの事業や財政状態及び経営成績が影響を受ける可能性があります。

 

 

5 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

 

6 【研究開発活動】

当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)は、グローバル展開を視野におき、卓越した技術と製品開発を目指し、積極的に研究開発活動を推進しております。

研究開発は、当社の開発技術本部を中心とし、ホンダグループを始めとした多くの研究開発機関と密接な連携をとり、効果的かつ効率的に進めております。

当連結会計年度における、セグメント別の主要課題及び内容は次のとおりであります。なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は16億89百万円であり、日本におけるものがそのすべてを占めており、その大半は自動車部品関連事業に係るものであります。

 

セグメントの名称

 日 本

主要課題及び内容

・溶接接合加工工法技術の開発
・高強度材料、軽量化材料のプレス加工工法技術の開発
・外板部品プレスの加工工法技術の確立
・厚板精密プレス加工方法と組付加工技術との複合による機能部品の開発
・材料の硬度化技術の開発
・CAD、CAM、CAEの技術革新にあわせたシステム開発及び技術者養成
・精密金属部品のプレス加工工法技術の確立

 

 

 

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。

 

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」第93条の規定によりIFRSに準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成に当たって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。

なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要な会計方針」に記載しております。

 

(2) 当連結会計年度の経営成績の分析

当該内容については、「第2 事業の状況 1 業績等の概要」に記載しております。

 

(3) 経営成績に重要な影響を与える要因について

当社グループを取り巻く事業環境は非常に競争が厳しく、当社経営陣の判断予測を超えた様々な重要な要素があります。事業業績に影響を与えうる重要な要素には、

・主力得意先からの受注量の変動

・当社グループが拠点を置く各国における政治経済環境等の変化に伴うリスク

・為替相場の変動によるリスク

・金利上昇によるリスク

・鋼板等の原材料高騰による調達コストの悪化

・財務会計上の見積りの変更

・災害、戦争、ストライキ等によるリスク

などが考えられます。

 

(4) 経営戦略の見通し

当該内容については、「第2 事業の状況 3 対処すべき課題」に記載しております。

 

(5) 資本の財源及び資金の流動性についての分析

当該内容については、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2) キャッシュ・フローの状況」に記載しております。

 

(6) 経営者の問題認識と今後の方針について

当該内容については、「第2 事業の状況 3 対処すべき課題」に記載しております。