(1) 業績
当連結会計年度における当社グループを取り巻く経営環境は、世界経済は、英国の欧州連合(EU)離脱決定や米国の大統領選挙、そして年度末にかけては地政学リスクの高まりなどで為替相場が大きく変動する一方、原油相場は年間を通じて上昇基調にありました。日本経済は緩やかな回復が続き、米国では失業率の低下や堅調な企業業況、個人消費の改善などを通じた景気改善を背景に金融緩和政策の解除が進み、米国連邦準備制度理事会は政策金利を2度にわたり引上げました。中国経済は年度の半ばにかけては成長率が足踏みしたものの、その後は再び上昇に転じ、アジア・大洋州地域ではタイの景気は回復の足取りが重い一方で、インド経済は比較的高い成長が続いております。
自動車業界においては、中国市場は2016年暦年の新車販売台数が前年比2桁を超える伸び率となるなど好調で、北米の新車販売も堅調だったほか、日本の新車市場も若干の回復となりました。アジア・大洋州地域では、タイの新車販売が低調だった一方で、インド市場は金利低下などを背景に新車販売は増加いたしました。
以上のような環境下、当社グループは、第4次中期事業計画の経営方針である「全世界の競合他社を凌駕する競争力と技術力で、お客様ニーズに最大限にお応えする」に沿って、これまでに培ってきた技術力やグローバル展開を活かし、取引先開拓をはじめとする受注拡大に努めてまいりました。
当連結会計年度における主な実績といたしまして、生産領域においては、中国では武漢愛機汽車配件有限公司が今後の生産量の増加と鋼材の高強度化を見据えて進めていた3,000tサーボトランスファープレス機の導入が完了し、10月に稼動を開始いたしました。インドではエイチワン・インディア・プライベート・リミテッドの第2工場(ラジャスタン州)にプレスラインが完成し、同工場はプレスから溶接工程までの一貫生産体制を整えました。日本では亀山製作所(三重県亀山市)の溶接ラインの再構築(高効率化)を来年度にかけて進めております。
開発技術領域においては、日本では当社及び新日鐵住金㈱、日鉄住金鋼管㈱が共同で技術開発を進めてきた角型鋼管による3次元熱間曲げ焼入れ(3DQ:Three-Dimensional HotBending and Direct Quench)技術に関して、同技術を用いたフロントピラーの開発にこの3社が世界で初めて成功し、当社で製品の量産をスタートいたしました。3DQ技術を用いたこのフロントピラーは、従来よりも優れた前方視認性、乗員の安全性と部品の軽量化を両立する
1,500MPa級の高強度、自動車フレームに求められる高い形状精度を兼ね備たもので、当社が自動車フレームに適用可能な量産技術開発を担当いたしました。
当社は、平成28年4月に平成18年の合併による創設から10周年を迎えました。当社株式はこれまで東京証券取引所JASDAQ(スタンダード)に上場しておりましたが、創業からの歴史そして合併から10年余りかけて積み上げてきた実績をもとに平成28年6月の同取引所市場第二部への市場変更を経て、平成29年3月に同市場第一部銘柄に指定されました。
以上を受けた当連結会計年度における経営成績は、主力得意先向けの自動車フレームの生産量は前期に比べ約13%増加した一方で、為替相場が前期に比べ円高水準にあったことによる為替換算上の影響などから売上収益は1,827億37百万円(前期比8.7%減)となりました。利益面では、前期に比べ北米では金型等に係る利益額が減少した一方で、日本では生産台数の増加効果と生産コストの低減によって利益改善が図られ、中国では主に生産台数増加の効果、アジア・大洋州地域ではタイの生産台数増加の効果やインドネシア子会社の損益改善があり、売上総利益は215億5百万円(同7.2%増)となりました。前期には持分法適用会社の事業譲渡に伴う収益をその他の収益に計上しており、また前期に閉鎖した戸田工場(埼玉県戸田市)の跡地利用に係る費用を当期にその他の費用に計上したため、その他の損益は前期に比べ悪化したものの販売費及び一般管理費が減少し、営業利益は77億60百万円(同27.9%増)となり、これに金融損益の改善や持分法による投資利益の増加が加わり、税引前利益は75億49百万円(同72.5%増)となりました。繰延税金資産の計上等により法人所得税費用が前期に比べ減少し、親会社の所有者に帰属する当期利益は60億57百万円(同154.1%増)となりました。
セグメントの業績につきましては、次のとおりであります。
① 日本
主力得意先向けの自動車フレームの生産量が増加したことを主因に、売上収益は489億79百万円(前期比8.5%増)となりました。利益面では、生産コストの低減と増量効果及び在外子会社からの配当金の受取額の増加を主因に、税引前利益は37億7百万円(同204.2%増)となりました。
② 欧州・北米
主力得意先向けの自動車フレームの生産量は堅調に推移したものの為替換算上の影響を主因に、売上収益は835億38百万円(前期比16.7%減)となりました。利益面では、持分法による投資利益の増加がありましたが、金型に係る利益額の減少及び為替換算上の影響もあり税引前利益は21億87百万円(同14.5%減)となりました。
③ 中国
主力得意先向けの自動車フレームの生産量は前期に比べて増加した一方で、為替換算上の影響があり売上収益は384億2百万円(前期比2.8%減)となりました。利益面では、生産台数の増加効果や車種構成の良化を主因に、税引前利益は40億14百万円(同80.3%増)となりました。
④ アジア・大洋州
自動車フレームの生産量はインドの減少を他が補いセグメント全体では前期に比べて増加した一方で、為替換算上の影響があり売上収益は260億60百万円(前期比6.6%減)となりました。利益面では、インドでは生産減少などから損益が悪化したものの、生産コストの低減によりタイ及びインドネシアの子会社の損益が改善したことにより、税引前損失は2億18百万円(前期は税引前損失5億97百万円)となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)は、税引前利益、減価償却費及び償却費、営業債務の増加、短期借入金の増加、長期借入れによる収入などの資金の増加要因がありましたが、営業債権及びその他の債権の増加、棚卸資産の増加、有形固定資産の取得による支出や長期借入金の返済による支出などの資金の減少要因によって22億72百万円(前期比19億96百万円減)となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、前期に比べて46億46百万円(20.0%)減少の186億6百万円となりました。これは主に税引前利益が前期に比べて増加した一方で、営業債権及びその他の債権の増加額や棚卸資産の増加額が前期に比べて増加、営業債務の増加額が前期に比べて減少したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果支出した資金は、前期に比べて50億63百万円(26.3%)減少の142億5百万円となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出が前期に比べて減少したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果支出した資金は、前期に比べて20億65百万円(46.1%)増加の65億41百万円となりました。これは主に、短期借入金が36億1百万円増加した一方、長期借入金の返済による支出151億40百万円に加え長期借入れによる収入が前期に比べ減少したことによるものであります。
(金型に係るファイナンス・リース取引)
日本基準では固定資産である一部の金型の会計処理について、IFRSでは国際財務報告解釈指針(以下、「IFRIC」)第4号「契約にリースが含まれているか否かの判断」に規定される要件を満たすことからリース取引と判断し、国際会計基準(以下、「IAS」)第17号「リース」に従いファイナンス・リース取引の貸手として処理を行っております。その結果、連結財政状態計算書では「営業債権及びその他の債権」が3億28百万円、「有形固定資産」が68億51百万円、「利益剰余金」が2億39百万円それぞれ減少し、「棚卸資産」が42億93百万円、「その他の金融資産」が36億91百万円、それぞれ増加しております。
(有給休暇に係る債務の調整)
日本基準においては認識していない有給休暇に係る債務について、IFRSではIAS第19号「従業員給付」に従い未消化の有給休暇について負債認識しております。その結果、連結財政状態計算書では「その他の流動負債」の金額が11億94百万円増加し、「利益剰余金」が同額減少しております。
(退職給付の調整)
日本基準では、数理計算上の差異は、発生時の従業員の平均残存勤務年数内の一定期間にわたり定額法により費用処理しておりましたが、IFRSでは、発生時にその他の包括利益で認識しております。その結果、連結財政状態計算書では「退職給付に係る負債」が2億86百万円増加しております。
(のれん)
日本基準では、のれんは投資効果が発現すると合理的に見積もられる期間にわたって規則的に償却しておりますが、IFRSではのれんの償却は行われておりません。
(表示組替)
日本基準では、「営業外収益」、「営業外費用」、「特別利益」及び「特別損失」に表示していた項目を、IFRSでは財務関連項目を「金融収益」又は「金融費用」に、それ以外の項目については、「その他の収益」、「その他の費用」でそれぞれ表示しております。
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
生産高(百万円) |
前期比(%) |
|
|
報告セグメント |
日 本 |
39,161 |
111.1 |
|
欧 州・北 米 |
83,579 |
84.7 |
|
|
中 国 |
37,191 |
96.4 |
|
|
アジア・大洋州 |
25,092 |
90.8 |
|
|
合 計 |
185,025 |
92.5 |
|
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.金額は、販売価格によっており、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度の受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
受注高 |
前期比(%) |
受注残高 |
前期比(%) |
|
|
報告セグメント |
日 本 |
37,691 |
113.7 |
2,273 |
93.7 |
|
欧 州・北 米 |
78,505 |
75.3 |
7,709 |
68.9 |
|
|
中 国 |
37,234 |
94.8 |
3,088 |
96.7 |
|
|
アジア・大洋州 |
25,739 |
91.6 |
2,265 |
108.6 |
|
|
合 計 |
179,172 |
87.5 |
15,337 |
81.1 |
|
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.金額は、販売価格によっており、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
販売高(百万円) |
前期比(%) |
|
|
報告セグメント |
日 本 |
37,844 |
112.9 |
|
欧 州・北 米 |
81,992 |
82.1 |
|
|
中 国 |
37,340 |
95.7 |
|
|
アジア・大洋州 |
25,560 |
92.0 |
|
|
合 計 |
182,737 |
91.3 |
|
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
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相手先 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
||
|
金額(百万円) |
割合(%) |
金額(百万円) |
割合(%) |
|
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ホンダオブアメリカマニュファクチュアリング・インコーポレーテッド |
57,965 |
29.0 |
39,361 |
21.5 |
|
本田技研工業株式会社 |
24,031 |
12.0 |
27,721 |
15.2 |
|
広汽本田汽車有限公司 |
20,426 |
10.2 |
16,871 |
9.2 |
|
東風本田汽車有限公司 |
16,523 |
8.3 |
20,332 |
11.1 |
3.上記の金額は、販売価格によっており、消費税等は含まれておりません。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1) グループ全体としての現状の認識について
当社グループは、『世界に貢献する企業に向かって「尊重 信頼 挑戦」そこから生まれる夢の実現』を経営理念に掲げ、“多様な文化や価値観を持つ国際社会と協調し協力しながら社会ニーズに応えられる企業として発展していくこと”“グローバルコンペティションに勝ち抜くために先進的な加工技術への挑戦と技術の蓄積によって、期待を超える魅力あふれる自動車フレームを素早く提供し、世界中から信頼される企業となること”を目指しております。
このような、経営の基本方針のもと、株主、顧客、従業員、社会など全てのステークホルダーから信頼される企業であり続けられるよう企業活動に取り組んでまいります。
(2) 目標とする経営指標
当社グループは、株主利益重視の観点から親会社所有者帰属持分当期利益率(ROE)10%以上を継続的に確保すること、企業基盤の安定化のため売上収益税引前利益率5%以上を確保することを目指しております。
(3) 中長期的な会社の経営戦略
当社グループでは、急速に変化を続ける事業環境に即応しながら、ゆるぎない成長を遂げていくために、2020年を最終年度とする長期ビジョン(愛称“Dream20”)を平成23年4月に策定し、中期事業計画とあわせ、中長期的な経営戦略に位置づけております。
長期ビジョンにおいては、『「エイチワン ブランド」の確立』を目指す姿に定め、「良い商品で、世界中のお客様と信頼を築き、社会の期待に素早く応えられる企業となる」という方針のもと、世界一の品質と技術力を作り上げ、高品質、軽量、高剛性、高耐久性を備えた骨格部品すなわち“H-oneフレーム”を世界のお客様に提供してまいりたいと考えております。
この長期ビジョンにおける最終の中期計画となる第5次中期事業計画(平成29年4月~平成32年3月)では、「H-oneブランドの確立を目指し、品質信頼性向上とNo.1技術確立で収益力向上を強力に推し進める」を経営方針に定め、長期ビジョンの総仕上げのための諸施策を進めることにしております。
(4) 会社の対処すべき課題
現在の当社グループを取り巻く事業環境は、米国における金融政策正常化をはじめとする諸政策が、為替をはじめとして各国経済に及ぼす影響を注視する必要がありますが、日本経済は個人消費の回復や雇用の増加を通じて景気は回復基調をたどるものと想定しており、中国経済も当面は景気が改善基調で推移するものと思われます。アジア・大洋州地域では、タイ経済は回復局面入りし、インドやインドネシアの景気拡大も持続するものと想定しております。
自動車業界においては、今後、成熟市場を中心に自動運転をはじめボディやパワートレインなどの技術進化が従来とは比較にならない速さで進むことが見込まれ、他方、グローバルでは従来型のクルマの需要も増加してまいります。そのような中、日系完成車メーカーの同業あるいは異業種との連携が活発化してきており、それに伴い、部品調達戦略や商品開発戦略が序々に変化していくものと思われます。
このような環境下、当社グループは、以下のとおり第5次中期事業計画(平成29年4月~平成32年3月)(以下、「5中」)を策定し、平成29年4月にこれをスタートいたしました。
〔5中・経営方針〕
H-oneブランドの確立を目指し、品質信頼性向上とNo.1技術確立で収益力向上を強力に推し進める
〔5中・重点施策〕
① サステナビリティ強化
② 品質高位安定化
③ 収益性の向上
④ No.1技術確立と事業領域の拡大
⑤ 人材開発の強化
5中では、ESG(Environment:環境、Social:社会、Governance:企業統治)の取り組み強化と人材開発を当社グループの持続的発展の基盤としながら、自動車フレームに今後求められる様々なニーズに対して、それを具現化する新たな技術開発や商品開発を進めるほか、グローバルで顧客の求めるQCDを満たすため事業基盤をさらに強化するとともに、取引先開拓などを通じて事業の拡大を図る方針であり、これらの諸施策を実行し、2020年ビジョン「エイチワン ブランドの確立」の実現に鋭意取り組んでまいります。
有価証券報告書に記載した事業の内容、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項として、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)が判断したものであります。
(1) 依存度の高い販売先
当連結会計年度末日現在、本田技研工業株式会社は当社の発行済株式総数28,392,830株のうち6,055,890株(発行済株式総数に対する所有株式数の割合21.33%)を保有しており、同社は当社のその他の関係会社に該当しております。
当社グループは、主に自動車の車体フレームを製造し、複数の自動車メーカー等に販売しておりますが、その最大の販売先はホンダグループ(本田技研工業株式会社、同社の連結子会社及び持分法適用会社)であり、当連結会計年度の連結売上収益における同グループ向けの販売実績は約90%を占めております。当社グループは、同グループからの受注獲得に努めると同時に、他の自動車メーカーとの取引拡大にも注力しておりますが、当社グループの業績は、同グループからの受注動向によって大きく影響を受ける可能性があります。
(2) 海外における事業展開
当社グループは、北米、中国、タイ、インド、インドネシア、メキシコに生産拠点として現地法人を設立し、事業活動を展開しております。各現地法人は、法律や規制の変更、政治経済環境の変化など、事業運営面でいくつかのリスクを内在しております。
(3) 為替レートの変動
当社グループは、海外で事業活動を展開していることから、事業や業績及び財務状況は為替相場の変動の影響を受けることとなります。当社グループでは商社を経由した取引などにより為替変動リスクの軽減を図っておりますが、急激な為替相場の変動によって、当社グループの財政状態及び経営成績が影響を受ける可能性があります。
(4) 金利の上昇
当社グループでは、金融機関からの借入れを中心に資金調達を行っており、当連結会計年度末時点の総資産に占める有利子負債の割合は35.6%であります。当社グループでは、資金調達方法の多様化や長期かつ固定金利での借入れを主にすることで金利上昇リスクの軽減を図っておりますが、将来の金利水準が想定を上回って大幅に上昇した場合は、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
(5) 原材料市況の変動による影響
当社グループの製品は、そのコストの多くを原材料費が占めております。これら原材料の素材市況の変動により、当社グループの経営成績が影響を受ける可能性があります。
(6) 特定の仕入先からの調達
当社グループは、主要な原材料や部品の調達について一部の仕入先に依存しております。そのため、これらの仕入先における操業の停止やサプライチェーンの寸断などによって当社グループに対する原材料や部品の供給に支障が生じた場合は、当社グループの生産に影響を与える等によって、当社グループの財政状態及び経営成績が影響を受ける可能性があります。
(7) 製品の品質
当社グループは、国際的な品質管理基準に基づいた品質保証体制を構築し、製品の品質の維持と向上に努めております。しかしながら、将来にわたり、全ての製品おいて不具合が発生しないという保証はありません。不具合の内容によっては、多額の対策費用の発生や当社グループの評価の低下による受注の減少によって、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(8) 競争環境について
当社グループは、日本及び世界各地で多くの同業他社との技術競争、価格競争の中にあります。当社グループは、競争優位に立つべく、高品質かつ得意先のニーズに応じた高付加価値の製品の提供に努めておりますが、得意先のニーズの変化や他社の抜本的な生産性の向上並びに技術進歩等により、当社グループが将来にわたり優位な競争ポジションを維持できる保証はありません。これらの競争の結果として当社グループのシェアが低下することにより、当社グループの財政状態及び経営成績が影響を受ける可能性があります。
(9) 新技術の開発
当社グループは、より高い性能の自動車フレーム並びにその製造技術の研究開発に経営資源を積極的に投入しております。しかし、得意先のニーズや業界の技術の変化等に対応した新技術・新製品の開発をタイムリーに行えない場合や、既存の製品や製造方法を代替する新素材や製造技術が市場や得意先に受け入れられた場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(10) 財務会計上の見積り
当社グループの財政状態及び経営成績は、以下の財務会計的な要因を含む資産及び負債への財務会計上の評価、会計基準の変更及び新たな適用により、影響を受ける可能性があります。
① 有形固定資産及び無形資産
事業に供する有形固定資産及び無形資産は事業環境の変化等によって、帳簿価額の回収が見込めなくなった場合には、対象資産に対する減損損失の計上により当社グループの財政状態及び経営成績が影響を受ける可能性があります。
② 退職給付関係
退職給付に係る負債は、退職給付債務と年金資産の動向によって変動しますが、数理計算上の仮定に変動が生じた場合、又は運用環境の悪化等により年金資産が減少した場合等には、当社グループの財政状態及び経営成績が影響を受ける可能性があります。
③ 繰延税金資産
繰延税金資産は、将来減算一時差異等に対して、将来の課税所得に関する予想等に基づく回収可能性を評価することにより計上されておりますが、経営状況の悪化により回収できないと判断された場合や、税率変更を含む税制改正等があった場合には、繰延税金資産の額が減額され、当社グループの財政状態及び経営成績が影響を受ける可能性があります。
(11) 災害・戦争・ストライキ等の影響
当社グループは、国内及び海外において事業活動を展開しており、それらの事業は自然災害、疾病、戦争、ストライキ等に影響されることが考えられます。これらの事象が発生した地域においては、原材料や部品の購入、生産、販売などに遅延や停止が生じる可能性があります。これらの遅延や停止が生じ、それが長引くようであれば、当社グループの事業や財政状態及び経営成績が影響を受ける可能性があります。
該当事項はありません。
当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)は、グローバル展開を視野におき、卓越した技術と製品開発を目指し、積極的に研究開発活動を推進しております。
研究開発は、当社の開発技術本部を中心とし、ホンダグループを始めとした多くの研究開発機関と密接な連携をとり、効果的かつ効率的に進めております。
当連結会計年度における、セグメント別の主要課題及び内容は次のとおりであります。なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は18億48百万円であり、その大半は自動車部品関連事業に係るものであります。
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セグメントの名称 |
日 本 |
|
|
主要課題及び内容 |
・溶接接合加工工法技術の開発 |
|
文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」第93条の規定によりIFRSに準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成に当たって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要な会計方針」に記載しております。
(2) 当連結会計年度の経営成績の分析
当該内容については、「第2 事業の状況 1 業績等の概要」に記載しております。
(3) 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループを取り巻く事業環境は非常に競争が厳しく、当社経営陣の判断予測を超えた様々な重要な要素があります。当社グループの財政状態及び経営成績に重要な影響を与えるリスク要因については、「第2 事業の状況 4 事業等のリスク」に記載しております。
(4) 経営戦略の見通し
当該内容については、「第2 事業の状況 3 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。
(5) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当該内容については、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2) キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
(6) 経営者の問題認識と今後の方針について
当該内容については、「第2 事業の状況 3 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。