文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1) 経営方針・経営戦略等
① 経営の基本方針
当社グループは、経営理念に「世界に貢献する企業に向かって『尊重 信頼 挑戦』そこから生まれる夢の実現」を掲げ“多様な文化や価値観を持つ国際社会と協調・協力しながら社会ニーズに応えられる企業として発展していくこと”“先進的な加工技術への挑戦と技術の蓄積によって、期待を超える魅力あふれる自動車フレームを素早く提供し、世界中から信頼される企業となること”を目指しております。
このような、経営の基本方針のもと、株主、顧客、従業員、社会など全てのステークホルダーから信頼される企業であり続けられるよう企業活動に取り組んでまいります。
② 経営環境及び中長期的な会社の経営戦略
現在の当社グループを取り巻く事業環境は、世界的に新型コロナウイルスの影響による厳しい経済状況が続くことが見込まれ、収束までの期間が長期化した場合、世界経済が更に下振れするリスクも懸念されます。
自動車業界もこの渦中にあり、今後の新車需要や自動車生産の回復も新型コロナウイルスの感染拡大の収束時期に左右されるところであります。
他方、自動車業界は世界的な環境規制の強化を受けた電動化の進展、CASE(Connectivity:つながること、Autonomous driving:自動運転、Sharing:共有・シェアリング、Electric drive systems:電動化)やMaaS(Mobility as a Service:サービスとしてのモビリティ)の拡大とそれに伴う異業種の参入といった変革期にもあります。また、足元は新型コロナウイルスの影響があるものの、世界の新車販売は中長期的には中国及びアジア・大洋州の成長によって増加基調を辿ると予想されています。
その中にあって当社グループの主要製品である自動車フレームに対しては、燃費性能向上のための軽量化と衝突安全性能の向上といった従来からのニーズに加えて、車体構造や部品の最適設計などで独自のノウハウを有する部品メーカーが自動車メーカーの新型車開発にその構想段階から参画するといった新しい顧客ニーズが生まれています。また、中国を中心にいくつも誕生している新興EVメーカーは有望な新たな販路でもあります。これらは当社グループにとりまして、強みとする研究から量産までの一貫生産体制による開発力及び生産力(自動車フレームの性能解析や金型技術、超ハイテン材のプレス・溶接加工技術)やグローバル展開による効率的な供給ネットワークをもって国内外の新規顧客への参入機会の拡大が見込める一方で、自動車メーカーの部品調達戦略に変化が生じるなかで受注競争が更に厳しさを増していくという環境であります。
以上のような経営環境の変革期にあって、当社グループでは急速な変化にも即応しながら、ゆるぎない成長を遂げていくために、2020年3月期に2030年を最終年とする長期ビジョン(以下 2030年VISION)を策定し、これと中期事業計画を当社グループの中長期的な経営戦略に位置付けております。
2030年VISIONは、その最初の中期計画である第6次中期事業計画(2020年4月~2023年3月)とともに2020年4月にスタートいたしました。
◇2030年VISION
2030年VISION:「Be a Value Creator(価値創造者になる)」
コーポレートスローガン:「Exceed Expectation(期待を超える)」
※ 2030年VISIONの策定に際して当社グループのコア・コンピタンス(強み・魅力)を、テクノロジー(お客様のニーズを具現化するものづくり技術)」と「ホスピタリティ(お客様のニーズをお客様と一緒になって実現すること)」と定義しております。
2030年VISIONに向けて当社グループは、ESGの取り組みと価値創造文化の醸成を基盤に、既存事業の強化と新商品の開発を進めてまいります。そして、当社のコア・コンピタンスとESGを礎としつつこれにH-oneグループ全員の「Think Value」を加え、新たな価値を生み出してまいります。そのプロセスでは、自動車業界で存在感を示すとともに、社会に必要とされそして社会に役立つ価値を創出し、これらを通じて期待を超える「Value Creator」を目指しております。
◇第6次中期事業計画(2020年4月~2023年3月) (以下 6中)
経営方針:H-oneグループ全員のホスピタリティと「Think Value」で価値ある商品・サービスを追求し、すべてのステークホルダーの期待と喜びにつなげる
重点施策:
経営指標:売上収益税引前利益率を経営指標とし、以下のとおり連結会計年度毎に売上収益税引前利益率の目標値を定めております。
2021年3月期 売上収益税引前利益率 ― % ※ (2020年3月期は、売上収益税引前利益率1.5%)
2022年3月期 売上収益税引前利益率 4.0%
2023年3月期 売上収益税引前利益率 5.0%
※ 新型コロナウイルスの影響を合理的に見積もることが困難であるため、2021年3月期の利益率目標は示しておりません
(2) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
(新型コロナウイルスへの対応)
従業員や関係者の安全確保及び感染拡大防止を図りながら顧客への部品供給を確実に進めるともに、地域社会への感染予防品支援などを通じて企業の社会的責任を果たします。また、不足の事態に備えて十分な手元流動性を確保してまいります。
(品質高位安定化)
顧客にQCDで常にご満足をいただくため工程保証能力の強化に引き続き取り組んでまいります。
(収益力の強化)
当社グループの売上収益の約4割を占める北米セグメントにおける収益力の向上に注力することに加え、日本では生産変動の影響を最小化するよう諸施策を推進いたします。アジア・大洋州セグメントでも引き続き売上収益拡大と原価低減の両面から収益基盤を強化してまいります。
(主力得意先向け売上の確保と拡販に向けた取り組み)
主力得意先の新車種開発の早期から技術提案営業を進め新規部品の受注獲得を目指すほか、既生産部品の継続受注を図ります。拡販においても技術提案営業のほか当社グループの供給体制を活かして海外を中心に受注活動を積極的に進めます。また、金型や鋳物の受注拡大とその実績を活かした自動車フレーム部品の受注活動を進めます。
(新技術及び新商品の開発推進)
顧客の多彩なニーズにお応えする技術開発や新たな顧客ニーズを創出する商品開発を通じて新価値創造と売上収益の拡大を図ります。
(人材開発)
国内外でクロ―バル経営を担う人材開発強化の諸施策を進めるほか、日本では多様化する社会に対応するため働き方改革やダイバーシティ&インクルージョンの取り組みを進めてまいります。
有価証券報告書に記載した事業の内容、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)が判断したものであります。
(1) 依存度の高い販売先
当連結会計年度末日現在、本田技研工業株式会社は当社の発行済株式の20%以上を保有しており、同社は当社のその他の関係会社に該当しております。
当社グループは、主に自動車の車体フレームを製造し、複数の自動車メーカー等に販売しておりますが、その最大の販売先はホンダグループ(本田技研工業株式会社、同社の連結子会社及び持分法適用会社)であります。当連結会計年度の連結売上収益における同グループ向けの販売実績は約90%を占めていることから、今後、同グループからの受注量が低下した場合、売上収益の減少を通じて当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、主に前記「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題(主力得意先向け売上の確保と拡販に向けた取り組み)」のとおりホンダグループからの受注獲得に努めると同時に、他の自動車メーカーとの取引拡大にも注力しております。
(2) 新技術の開発
自動車業界は、電動化の進展並びにCASEやMaaSの拡大といった変革期にあり、技術開発に対する顧客ニーズも多様化してきております。そのような中で、当社グループの既存の製品や製造方法に取って代わる新素材を用いた製品や新しい製造技術が市場や得意先に受け入れられた場合には、シェアの低下を通じて当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、前記「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (1)経営方針・経営戦略等」のとおり第6次中期事業計画の重点施策に「開発・生産技術の競争力強化」並びに「事業領域の拡大」を据え、より高性能な自動車フレーム並びにその製造技術の研究開発に経営資源を積極的に投入するとともに、中長期で顧客の多彩なニーズにお応えするため新たな技術開発や商品開発を通じた新価値創造を図っております。
(3) 製品の品質
当社グループは、国際的な品質管理基準に基づいた品質保証体制を構築し、製品の品質の維持と向上に努めております。しかしながら、将来にわたり、全ての製品おいて不具合が発生しないという保証はありません。不具合の内容によっては、多額の対策費用の発生や当社グループの評価の低下による受注の減少を通じて当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、前記「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (1)経営方針・経営戦略等」のとおり第6次中期事業計画の重点施策に「品質高位安定化」を据え、品質向上にたゆまず取り組んでいるほか、不測の事態に備えリスクの一部を生産物賠償責任保険でカバーしております。
(4) 財務会計上の見積り
当社グループの財政状態及び経営成績は、以下の財務会計的な要因を含む資産及び負債への財務会計上の評価、会計基準の変更及び新たな適用により影響を受ける可能性があります。
① 有形固定資産及び無形資産
事業に供する有形固定資産及び無形資産は事業環境の変化等によって、帳簿価額の回収が見込めなくなった場合には、対象資産に対する減損損失の計上により当社グループの財政状態及び経営成績が影響を受ける可能性があります。
当社グループでは、前記「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (1)経営方針・経営戦略等」のとおり第6次中期事業計画の重点施策に「収益基盤の強化」を据え、当社、連結子会社及び持分法適用会社の業績向上を図るほか、各社の事業計画の月次モニタリングを通じてリスクの早期把握に努めております。
② 退職給付関係
退職給付に係る負債は、退職給付債務と年金資産の動向によって変動しますが、数理計算上の仮定に変動が生じた場合、又は運用環境の悪化等により年金資産が減少した場合等には、当社グループの財政状態及び経営成績等が影響を受ける可能性があります。
なお、数理計算上の仮定の影響については、後記 「第5 経理の状況 Ⅰ 連結財務諸表 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 23.従業員給付」に記載しております。
③ 繰延税金資産
繰延税金資産は、将来減算一時差異等に対して、将来の課税所得に関する予想等に基づく回収可能性を評価することにより計上されておりますが、経営状況の悪化により回収できないと判断された場合や、税率変更を含む税制改正等があった場合には、繰延税金資産の額が減額され、当社グループの財政状態及び経営成績が影響を受ける可能性があります。
当社グループでは、前記「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (1)経営方針・経営戦略等」のとおり第6次中期事業計画の重点施策に「収益基盤の強化」を据え、当社、連結子会社及び持分法適用会社の業績向上を図るほか、各社の事業計画の月次モニタリングを通じてリスクの早期把握に努めております。
(5) 新型コロナウイルス感染症の影響
(新型コロナウイルス感染拡大に伴う生産拠点の稼働状況)
上記のとおり新型コロナウイルスの感染拡大は、自動車メーカーの生産一時休止や減産を通じて、当社及び北米、アジア・大洋州の両セグメントに属する子会社の操業に影響を及ぼしており、今後の経過によっては当社グループの事業や財政状態及び経営成績等が影響を受ける可能性があります。
当社グループは、主に前記「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 (新型コロナウイルスへの対応)」のとおり事業継続に対する取り組みを進めております。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会年度末現在において判断したものであります。
当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」第93条の規定によりIFRSに準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成に当たり必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、後記「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要な会計方針」に記載しております。また、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定は、後記「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 4.重要な会計上の判断、見積り及び仮定」に記載しております。
当連結会計年度末の流動資産は、前連結会計年度末に比べて営業債権及びその他の債権が減少した一方で主に現金及び現金同等物が増加したことから、605億72百万円(前連結会計年度末比32億52百万円増)となりました。
経営者による状況の分析は次のとおりであります。
営業債権およびその他の債権の減少は、主に新型コロナウイルスの影響で中国セグメントにおける2月~3月の販売が低調だったことに起因しております。現金及び現金同等物の増加(前連結会計年度末比102億65百万円増)は新型コロナウイルスの感染拡大に伴う不測の事態に備えて在外子会社の手元流動性を高めたものであります。
当連結会計年度末の非流動資産は、前連結会計年度末に比べて主に有形固定資産が減少したことから、946億円(前連結会計年度末比69億5百万円減)となりました。
経営者による状況の分析は次のとおりであります。
有形固定資産の減少は、主に有形固定資産の取得が減価償却費及び償却費を下回ったことによるものであります。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べて主に借入金が増加したことから919億円(前連結会計年度末比30億38百万円増)となりました。
経営者による状況の分析は次のとおりであります。
生産変動等に起因して営業債務が減少しましたが、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う不測の事態に備えて、短期借入れによる資金調達により在外子会社の手元流動性を高めたことから借入金の総額が増加しました。
当連結会計年度末の資本合計は、632億72百万円(前連結会計年度末比66億91百万円減)となりました。
経営者による状況の分析は次のとおりであります。
資本合計の減少は、利益剰余金が増加した一方で為替相場の円高によりその他の資本の構成要素のマイナスが膨らんだ影響によるものであります。親会社所有者帰属持分比率は37.3%(同2.4ポイントのマイナス)となりました。
当社グループはIFRSに基づいて連結財務諸表を作成しており、セグメント情報に財政状態を記載しておりませんので、該当事項はございません。
当連結会計年度における当社グループを取り巻く経営環境は、第3四半期にかけて日本経済は輸出が弱含んだものの雇用や所得環境の改善を通じて景気回復が続き、米国経済も堅調に推移した一方で、中国の景気は米中貿易摩擦などから減速基調でありました。しかし、2020年1月に中国国内で新型コロナウイルス感染症の流行が始まって以降、期末にかけては、その感染が世界中に広がり各国で人や物の移動が制限されたことから、経済活動が世界的に大きく縮小しております。
自動車業界では、第3四半期にかけて中国の新車販売は前年同月を下回って推移し、アジア・大洋州地域でも総じて新車販売が振るわなかった一方で、北米市場が比較的堅調だったほか日本では消費増税前にあたる上半期は前年同期を上回る新車販売状況でありました。しかし、第4四半期は新型コロナウイルスの影響によって各地域で自動車メーカーが生産を一時休止又は減少させるなど、期末にかけて世界的に自動車の生産及び販売が大きく低下いたしました。
このような環境下、当社グループは、第5次中期事業計画の経営方針である「H-oneブランドの確立を目指し、品質信頼性向上とNo.1技術確立で収益力向上を強力に推し進める」に沿って、これまでに培った技術力やグローバル展開を活かし、取引先開拓をはじめとする受注拡大に努めてまいりました。
そのような中での当連結会計年度の経営成績は、主力得意先向けの自動車フレームの生産台数が前期に比べて約9.5%減少したほか、金型設備等の販売が前期を下回ったことなどから売上収益は1,826億59百万円(前期比7.1%減)となりました。利益面では、売上収益の減少などから売上総利益は182億59百万円(同19.8%減)、前期に減損損失を計上した反動からその他の損益が改善したものの営業利益は35億94百万円(同36.4%減)となりました。また、支払利息が減少した一方で為替差損が生じたことから税引前利益は26億57百万円(同44.5%減)、親会社の所有者に帰属する当期利益は12億23百万円(同70.0%減)となりました。
経営者による状況の分析は次のとおりであります。
当連結会計年度の売上収益は、自動車フレームの売上収益がすべての報告セグメントで前期を下回ったことのほか金型設備等の販売も前期を下回ったことなどから、外部顧客に対する販売高が前期に比べて減少いたしました。
なお、当連結会計年度の売上収益のうち、「商品および製品」は1,823億95百万円(前期比7.2%減)、「サービスの提供等」は81百万円(同76.8%増)、「ロイヤリティ」は1億82百万円(同17.5%増)となりました。
(その他の損益)
当連結会計年度のその他の損益が前期に比べて良化しておりますが、前期は北米での事業用資産の減損損失に起因して費用が増加していたことの反動によるものであります。
当連結会計年度の金融損益が前期に比べて悪化しておりますが、これは支払利息が前期に比べて減少した一方で為替差損(前期は為替差益)が生じたことが主な要因であります。
法人所得税費用が前期に比べて増加したこともあり当期利益は9億81百万円(前期比71.3%減)となりました。このうち、非支配持分に帰属する当期損失△2億41百万円を控除した親会社の所有者に帰属する当期利益は、12億23百万円(同70.0%減)となりました。
主力得意先向けの自動車フレームの生産量が前期に比べて減少したことを主因に売上収益は522億2百万円(前期比2.6%減)、税引前利益は20億54百万円(同45.2%減)となりました。
経営者による分析は次のとおりであります。
自動車フレームの生産量の減少は主力得意先の新車販売状況によるものであります。一方で、新モデルに向けた金型取引は増加いたしました。
新車市場の状況や新型コロナウイルスの影響によって主力得意先向けの自動車フレームの生産量が前期に比べて減少したことを主因に売上収益は772億23百万円(前期比5.2%減)となりました。売上収益の減少は利益面にも影響しておりますが、前期に事業用資産に係る減損損失を計上した反動があり税引前損失は8百万円(前期は税引前損失11億18百万円)となりました。
経営者による分析は次のとおりであります。
当連結会計年度は前期に事業用資産に係る減損損失を計上した反動や持分法による投資利益の増加などから税引前損失は改善しました。現在、当社グループでは、前記「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (1)経営方針・経営戦略等」のとおり第6次中期事業計画の重点施策に「収益基盤の強化」を据え、北米セグメントの収益性改善を進めております。
新型コロナウイルスの影響によって第4四半期(1月~3月)に主力得意先向けの自動車フレームの生産量が大きく落ち込んだことから売上収益は397億85百万円(前期比8.5%減)、税引前利益は27億44百万円(同1.0%減)となりました。
経営者による分析は次のとおりであります。
中国セグメントの業績は、第3四半期連結累計期間中は前年同四半期を上回って推移いたしましたが、第4四半期(1月~3月)は新型コロナウイルスの感染拡大が中国セグメントの操業に影響を及ぼし、主力得意先向けの自動車フレームの生産量が前年同四半期比55.2%減と大きく落ち込みました。その結果、同四半期は税引前損失9億36百万を計上し、当連結会計年度のセグメント利益は前期並みの水準に留まりました。
新車市場の状況や新型コロナウイルスの影響によって自動車フレームの販売が前期に比べ減少したことから売上収益は252億51百万円(前期比9.3%減)、税引前損失は5億円(前期は税引前利益1億26百万円)となりました。
経営者による分析は次のとおりであります。
アジア・大洋州セグメントは、3ヶ国(タイ、インド、インドネシア)の連結子会社で構成されており、新車市場の状況や主要顧客の動向は連結子会社各社で異なっております。
当連結会計年度は主力得意先向けの生産がインドで落ち込んだほか、タイでは前期比約1割の減少、インドネシアは前期並みとなりました。利益面では、連結子会社が一部を除き前期を下回る利益水準となったことからセグメント損失を計上する結果となりました。現在、当社グループでは、前記「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (1)経営方針・経営戦略等」のとおり第6次中期事業計画の重点施策に「収益基盤の強化」を据え、アジア・大洋州セグメントでは売上収益拡大と原価低減の両面から収益基盤の強化を図っております。
当社グループでは、第6次中期事業計画(2020年4月~2023年3月)(以下「6中」)において、以下のとおり連結会計年度毎の売上収益税引前利益率目標を定めております。
2021年3月期 売上収益税引前利益率 ― % ※
2022年3月期 売上収益税引前利益率 4.0%
2023年3月期 売上収益税引前利益率 5.0%
※ 新型コロナウイルスの影響を合理的に見積もることが困難であるため、2021年3月期の利益率目標は示しておりません
第5次中期事業計画(2017年4月~2020年3月)の最終年度にあたる2020年3月期においては、上記「a.事業全体の状況」のとおり売上収益税引前利益率は1.5%となり中期計画の目標値(5.0%)には届きませんでした。当社グループでは、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり経営戦略の推進及び課題への対処を通じて、6中において売上収益税引前利益率の達成に鋭意取り組んでまいります。
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.金額は、販売価格によっており、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度の受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.金額は、販売価格によっており、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
3.上記の金額は、販売価格によっており、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、有形固定資産の取得による支出、長期借入金の返済による支出、営業債務の減少などの資金の減少要因があった一方、税引前利益、減価償却費及び償却費、営業債権及びその他の債権の減少、短期借入金の増加などの資金の増加要因によって127億4百万円(前期比102億65百万円増)となりました。
営業活動の結果得られた資金は、前期に比べて99億40百万円(39.0%)減少の155億52百万円となりました。これは主に棚卸資産の増加額27億47百万円(前期は棚卸資産の減少額16億3百万円)、営業債務の減少額58億55百万円(前期は営業債務の増加額7億46百万円)などの資金の減少要因によるものであります。
投資活動の結果支出した資金は、前期に比べて27億71百万円(25.3%)増加の137億13百万円となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出が前期に比べ30億円(27.5%)増加したことによるものであります。
財務活動の結果得られた資金は、99億50百万円(前期は149億49百万円の支出)となりました。これは主に短期借入金の純増加額134億87百万円によるものであります。
経営者による分析は次のとおりであります。
営業活動の結果得られた資金は、主に税引前利益の減少と運転資金増減(営業債権及びその他の債権、棚卸資産、営業債務の各増減額の合計)に起因して前期に比べて99億40百万円(39.0%)減少しておりますが、減価償却費及び償却費は前期比ほぼ横ばいの147億41百万円となりました。当社グループでは、省人化及び生産関連設備の更新に伴う設備投資を中心に減価償却費及び償却費に見合う有形固定資産の取得による支出を行っており、投資活動の結果支出した資金は前期に比べて27億71百万円(25.3%)増加の137億13百万円となりました。当連結会計年度のフリーキャッシュ・フローは18億38百万円のプラスとなったほか、主に新型コロナウイルス感染拡大に備えた手元流動性確保を背景に財務活動により99億50百万円を新たに調達した結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物は前期に比べて102億65百万円(421.0%)増加の127億4百万円となりました。
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況については、上記「(4)キャッシュ・フローの状況」をご参照下さい。
翌連結会計年度は、生産関連設備の更新など一定の設備投資(後記 「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画」をご参照ください)を予定しております。これに加えて、引き続き、新型コロナウイルスに伴う不測の事態への備えも考慮しながら、必要に応じて借入金による資金調達を行い、十分な手元流動性を確保することとしております。
(キャッシュ・フローに関する補足情報)
合弁契約
当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)は、グローバル展開を視野におき、卓越した技術と製品開発を目指し、積極的に研究開発活動を推進しております。
研究開発は、当社の開発技術本部を中心とし、ホンダグループを始めとした多くの研究開発機関と密接な連携をとり、効果的かつ効率的に進めております。
当連結会計年度における、セグメント別の主要課題及び内容は次のとおりであります。なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は