第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 以下に記載している将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成30年6月29日)現在において当社グループが判断したものであります。

(1)会社の経営の基本方針

 当社は、次の経営理念とそれらを実現するための経営ビジョン(当社の進むべき方向性)を策定し、これらの経営方針とビジョンの下、グローバル競争に打ち勝つ企業規模と展開力を実現し、安全・環境に即した先進技術の追求を通じ、車体部品とトランスミッション部品の専門メーカーとして世界TOPを目指し、企業価値・株主価値の向上に努めてまいります。

<経営理念>

社是

・人間性尊重

・技術革新

・堅実経営

 

行動指針

・愛情と相互信頼をモットーに自己啓発に努めよう

・先進技術を追求し良質廉価な製品を提供しよう

・自主性をもち英知と機敏さで社会に貢献しよう

 

<経営ビジョン>

 先進技術と良質廉価技術の融合で低炭素社会に貢献し、世界中のお客様に満足される企業

 

(2)経営指標

 当社グループは、良質な部品の開発及び生産に取り組むとともに、従来から重視してまいりました営業利益の対売上高比率、1株当たり利益(EPS)に加え、資本、資産効率をより意識し、総資産利益率(ROA)や自己資本利益率(ROE)についてもさらなる向上を目指してまいります。

 

(3)中長期的な会社の経営戦略及び会社の対処すべき課題

 当社は、車体部品とトランスミッション部品の専門メーカーとして世界TOPを目指してまいりました。

 2017年4月より第3次中期(2018年3月期から2020年3月期)がスタートしましたが、この3ヵ年は、5年後の売上高3,000億円・営業利益200億円を目指すための土台となる重要な時期と認識しております。

 この経営目標達成を確かなものとするため、『技術イノベーション』、『販売イノベーション』、『人事イノベーション』を着実に実行し、以下の課題に取り組んでまいります。

① 品質管理体制の強化

 品質は、顧客との信頼関係の基礎となる最重要課題であるとの認識の下、図面や金型の作成段階から徹底的に見直し、全社を挙げて品質の確保を進めてまいります。

② 生産体質改善

 量産で売上を確保できる生産体制を構築するべく、生産ライン構想や作業方法、生産アロケーションの見直し等、それぞれの地域の状況に合わせた地域最適となる取り組みを行ってまいります。

③ 海外拠点の持続的な成長と進化

 各海外拠点の自立化を促しつつ、日本と現地とでグローバル戦略を共有し、持続的な成長と進化を図ってまいります。

④ 現地開発機能の強化

 日本の研究開発機能を中心に、ドイツ・中国の調査拠点及び米国開発拠点と連携しながら、各地域のニーズを迅速・的確に入手し、新技術提案力を飛躍的に高めてまいります。

⑤ 軽量化技術への取り組み

 自動車の低燃費化・電動化ニーズにボディの軽量・高剛性化で応えるため、鉄の可能性を引き出すウルトラハイテン加工技術、ホットスタンプ技術及び部分軟化技術にさらに磨きをかけると共に、非鉄材料であるアルミやCFRPの成形技術及びそれら非鉄材料と鉄を接合する異材接合技術等の商品化を進めてまいります。

⑥ 他社販売の強化

 新規顧客獲得に向けて、日本で販売戦略を立案し、各地域本部が緊密に連携する事により、地域と地域をつなぐグローバル規模の新しい販売体制を構築し、営業活動を強化してまいります。

⑦ 人材育成

 公平で実力が反映される新人事制度と従業員が依って立つべきキャリアモデルを示した新人材育成制度に加え、それらを支援するツールである「HUMAN CAPITAL MANAGEMENT SYSTEM」を活用することにより、「グローバル経営人財」を創出していくと共に、「次世代経営陣」の育成にも力を入れてまいります。

⑧ グローバルCSR活動の強化

 あらゆるステークホルダーの皆様から存在を期待される企業になるため、CSR活動をグローバルに展開し、(1)コーポレートガバナンス、(2)情報管理、(3)安全衛生、(4)品質、(5)人権・労働、(6)環境、(7)社会貢献をテーマとした課題への対応を図り、持続的な成長と進化を目指してまいります。

 

 また、国内では、今期から3年の年限を設け、生産・技術・管理の3事業部門で、業務プロセスの改善、AI、IoTの導入による省人化、工数の低減などを通じた各部門の生産性改善を実施し、会社全体の付加価値を高める「生産性向上プロジェクト」を推進してまいります。

 

2【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関連する事項のうち、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあり、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のあることを認識しております。

 なお、以下に記載している将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成30年6月29日)現在において当社グループが判断したものであります。

(1)市場環境の変化について

 当社グループは、日本、北米、中国及びその他のアジア地域、南米、欧州と、世界各国において事業を展開しております。また、当社グループは、現地の完成車メーカー及び関連部品メーカーに対し製品を供給しており、これらの市場における経済の低迷や税制・物価等の動向による消費者の購買意欲の低下は、自動車の販売低下につながり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(2)特定の販売先への高い依存度について

 当社グループは、本田技研工業株式会社が総議決権の20%以上を所有しており、同社は当社のその他の関係会社に該当している他、連結売上高の概ね7割を本田技研工業株式会社及びそのグループ会社が占めております。同社とは、資本的関係及び継続的かつ安定した取引上の関係にあり、新機種の開発・企画段階から参画し開発・量産提案を通じて顧客ニーズに即した製品開発に努めています。同社からのさらなる受注拡大に努めるとともに、同社以外への販路拡大を推進してまいりますが、同社グループの国内外における生産及び販売の動向、事業戦略や購買方針等により当社グループの業績は大きな影響を受ける可能性があります。

 

(3)海外事業について

 当社グループは、海外において積極的な事業展開を図っております。これらの国、地域においては、予期することのできない法律又は諸規制の決定又は変更、各国間の制度・法令の相違、政府による外貨規制・投資政策・関税政策など諸政策の発動、政治経済情勢の変化、賃金水準上昇等の社会・労働環境の変化等の要因により材料や部品の調達、生産、販売に遅延や停止を生じる可能性があります。このような事態が生じた場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(4)競合、価格競争について

 当社グループには、事業展開にあたり、多くの競合他社との競合・価格競争にさらされる状況にあります。当社グループは、地域ごとに異なる顧客ニーズを的確に捉え、価格競争力のある開発提案を行い、常に顧客に必要とされる製品を提供することで、競争力の向上に努めておりますが、今後も市場シェアを維持・獲得できる保証はありません。

 

(5)為替変動について

 当社グループは、海外において子会社等によって現地生産を行っているほか、海外の販売先に対し金型・治工具等の生産設備を販売するなど、一部の製品及び部品等を輸出しております。為替予約などの手段で為替リスクの軽減を図っておりますが、急激又は大幅な為替変動により当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(6)新技術について

 当社グループは、車体部品及びトランスミッション部品の研究開発活動に注力しております。しかし、顧客ニーズの変化を予測できず、魅力ある新製品を開発できない場合や適時に提供できない場合、想定よりも需要が伸びなかった場合には、将来の成長と収益性を低下させ、投資負担が当社グループの財政状態又は業績に影響を与える可能性があります。

 また、当社グループの取扱分野において新素材の普及が進んだ場合には、当社グループの製品と競合することとなり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(7)災害、戦争、テロ、ストライキ、電力使用制限等の影響について

 当社グループは、国内外において工場を設け、プレス、溶接加工等の生産設備を活用し、現地で従業員を採用し、自動車部品の生産、販売を行っております。大地震、洪水、津波、竜巻などの自然災害、感染症などの疾病の流行、戦争及びテロ、大衆運動、現地従業員のストライキ等の労働問題、電力やエネルギーの使用制限などに影響される可能性があります。これらが発生した場合には、原材料や部品の調達、生産、販売に遅延や停止を生じる可能性があり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(8)製品の欠陥について

 当社グループは、関連法規を遵守し、国際的な品質管理基準に従って設計・製造を行ない、品質向上に努めております。しかし、全ての製品に欠陥が無く、将来の損失発生がないとの保証はありません。欠陥の内容によってはコストの発生や当社グループ評価に重大な影響を与え、当社グループの財政状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9)部分品・購入品の調達について

 当社グループは、主要な部分品・購入品の調達については、当社グループ内外の特定の仕入先に依存しております。このため、特定の仕入先の操業が停止するなどにより、仕入れができない状況が発生した場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況

 当期における国内経済は、堅調な雇用・所得を背景に、設備投資や輸出が増加し、緩やかな景気回復が続きました。

 海外においては、米国、欧州、中国やアジア諸国の景気が比較的堅調で、米国の保護主義、金融市場の不安定化や地政学的なリスク等はあるものの、総じて拡大基調にあります。

 自動車業界においては、日本では、軽自動車の販売は回復し、輸出増もあって、生産台数が増加しました。海外では、北米は乗用車販売の減少傾向が続く一方、中国及びインドは拡大基調で推移しており、欧州でも、SUVに対する高い需要により、好調な販売となりました。

 このような経営環境の中、当社グループは、EV化や自動車業界の大きな転換期を好機と捉え、持続的な成長と進化を遂げるべく、中長期的な成長戦略として「売上高3,000億円」、「営業利益200億円」の達成を掲げ、「技術」、「販売」、「人事」の3つの領域でのイノベーションによる目標達成に取り組んでまいりました。

 技術イノベーションにおいては、得意先完成車メーカーに対する、車一台開発提案のコア技術として、ボディの性能解析技術を極め、新機種の受注原単位の飛躍的な拡大に注力しています。

 また、欧州、中国で加速する自動車の電動化も視野に入れて、先進的な軽量・高剛性ボディの進化を進めています。この取り組みを推進する日本、米国、ドイツ、中国のグローバルな研究開発の中核拠点として、「ジーテクト東京ラボ」の建設を進め、この4月に開設しました。

 販売イノベーションにおいては、欧州高級車メーカーを主なターゲットとした営業活動を展開し、スロバキアにおいて、英国で取引のある欧州高級車メーカーからアルミ部品を新規受注しました。これに対応するため、同国にアルミボディ量産拠点(G-TEKT Slovakia, s.r.o.)を設立し、2019年6月の稼働に向けた準備を進めています。また、英国拠点(G-TEKT Europe Manufacturing Ltd.)では、アルミ加工に対応した第4工場の建設に着手し、2019年1月の稼働を予定しています。今後欧州では、英国拠点をマザーとしてアルミボディ量産化を推し進めるとともに、欧州高級車メーカーの高い品質基準に応えていくことで、当社のブランドイメージを高めてまいります。

 一方、中国では、上海市に新たに開設したリサーチオフィス(G-TEKT Shanghai Representative Office)が業務を開始しました。また、日系自動車メーカーからの受注拡大に伴い、能力拡大を目的として湖南省長沙市に新工場を建設しました。今後中国では、上海リサーチオフィスが収集した現地ニーズ及び市場の調査結果等の情報を活用し、当社の先進的な軽量・高剛性ボディとブランドイメージを活用して、市場の開拓を推進してまいります。

 人事イノベーションにおいては、国内従業員を対象とした新人材育成制度の構築に重点を置き、クラウドを活用した育成支援ツールを新たに導入するなどの取り組みを通じて人材育成を加速させました。

 この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。

 

a.財政状態

 当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ16,480百万円増加し、225,064百万円となりました。

 当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ5,318百万円増加し、94,561百万円となりました。

 当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べ11,162百万円増加し、130,502百万円となりました。

 

b.経営成績

 当期業績は、新機種立ち上げが減少しましたが、中国・アジアの増産等による量産売上の増加により、売上高は219,849百万円(前年同期比6.7%増)となりました。利益につきましては、北米における製造費用の一時的な増加の影響がありましたが、他地域での利益改善を進め、営業利益は14,272百万円(前年同期比0.9%減)となりました。経常利益は、持分利益及び為替差損の縮小等により、14,606百万円(前年同期比1.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は、政策投資株式の売却益や税効果会計などにより、11,532百万円(前年同期比18.8%増)となりました。

 

 セグメントの業績は次のとおりであります。

1)日本

 売上高は、量産売上が増加した一方で、型設備・試作売上が減少したこと等により、51,109百万円(前年同期比3.2%減)となりました。営業利益は、金型領域のコスト改善が進みましたが、機種構成の変化等の影響で、1,445百万円(前年同期比7.3%減)となりました。

2)北米

 売上高は、量産売上の増加及び為替換算の影響等により増収となり、80,538百万円(前年同期比2.6%増)となりました。営業利益は、新機種立ち上りに伴い、一時的に労務費等の製造費用が増加したことにより、1,758百万円(前年同期比50.5%減)となりました。この一時的なコスト増加は第4四半期には収束しています。

3)欧州

 売上高は、シビック及びジャガー向けの車種の増産により量産売上が増加した一方で、型設備売上が減少し、15,853百万円(前年同期比6.3%減)となりました。営業利益は、売価改善などにより、2,541百万円(前年同期比3.2%増)となりました。

4)アジア

 売上高は、為替換算の影響に加え、タイ及びインドの量産売上の増加等により、39,551百万円(前年同期比12.3%増)となりました。営業利益は、労務費等が増加したものの、増収効果等により、4,102百万円(前年同期比5.4%増)となりました。

5)中国

 売上高は、好調な生産により量産売上が増加したこと等により、40,319百万円(前年同期比25.8%増)となりました。営業利益は、増収効果及び原価低減の取り組みにより、4,135百万円(前年同期比58.2%増)となりました。

6)南米

 売上高は、量産売上の増加及び為替換算の影響等により、6,989百万円(前年同期比25.9%増)となりました。営業利益は、増収効果等により、297百万円(前年同期比17.2%増)となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の期末残高は、532百万円減少し、17,657百万円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果得られた資金は、前連結会計年度に比べ、7,725百万円減少し、24,448百万円となりました。これは主に、たな卸資産及び売上債権の増加によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果使用した資金は、前連結会計年度に比べ、12,207百万円増加し、26,809百万円となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出の増加などによるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果得られた資金は、前連結会計年度に比べ、16,312百万円増加し、1,502百万円となりました。これは主に、短期借入金の増加などによるものであります。

③生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

生産高(百万円)

前年同期比(%)

日本

43,659

△0.3

北米

75,277

1.3

欧州

12,602

△9.2

アジア

33,583

17.1

中国

35,269

25.4

南米

6,045

24.0

合計

206,437

6.6

(注)1.金額は販売価格によっております。

2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

b.受注実績

 当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(百万円)

前年同期比(%)

受注残高(百万円)

前年同期比(%)

日本

41,993

5.4

10,912

20.7

北米

84,134

13.3

22,529

23.1

欧州

15,670

△5.9

3,252

7.1

アジア

40,397

22.7

9,299

17.8

中国

41,488

32.6

10,695

40.8

南米

7,545

44.6

1,869

43.0

合計

231,229

15.5

58,559

24.1

(注)1.金額は販売価格によっております。

2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

c.販売実績

 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

販売高(百万円)

前年同期比(%)

日本

40,122

△0.3

北米

79,907

2.9

欧州

15,453

△7.4

アジア

38,993

12.5

中国

38,389

23.0

南米

6,983

25.8

合計

219,849

6.7

(注)1.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

2.最近2連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

当連結会計年度

(自 平成29年4月1日

至 平成30年3月31日)

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

本田技研工業㈱

22,452

10.9

22,376

10.2

Honda of America Mfg.,Inc.

22,931

11.1

22,811

10.4

(注) 前連結会計年度及び当連結会計年度双方について、当該割合が100分の10未満の相手先は記載を省略しております。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

①重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりましては、特に以下の重要な会計方針が当社の重要な判断と見積りに影響を及ぼすと考えております。

a.投資有価証券

 当社グループは、長期的な取引関係の維持強化のため、特定の顧客や取引金融機関の株式を所有しております。この株式については、「金融商品に係る会計基準」に基づき、毎連結会計年度末ごとに評価減処理の要否につき判断しております。

b.重要な外貨建の資産又は負債の本邦通貨への換算

 外貨建金銭債権債務は、連結決算日の直物為替相場により円貨に換算し、換算差額は損益として処理しております。なお、在外子会社の資産及び負債は、連結決算日の直物為替相場により円貨に換算し、収益及び費用は期中平均相場により円貨に換算し、為替差額は純資産の部における為替換算調整勘定及び非支配株主持分に含めて計上しております。

c.退職給付に係る負債

 当社及び一部の在外連結子会社は、従業員の退職給付に備えるため、当連結会計年度末における退職給付債務及び年金資産の見込額に基づき計上しております。

 

②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

a.財政状態の分析

 当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末より16,480百万円増加し、225,064百万円となりました。これは主に、売掛金、土地及び建設仮勘定の増加によるものであります。

 当連結会計年度末における負債合計は前連結会計年度末より5,318百万円増加し、94,561百万円となりました。これは主に、短期借入金及び1年内返済予定の長期借入金の増加によるものであります。

 純資産合計は、前連結会計年度末より11,162百万円増加し、130,502百万円となりました。これは主に、為替換算調整勘定の増加によるものであります。

 

b.経営成績の分析

 当社では、成長戦略として、3つのイノベーションを核に、売上高3,000億円・営業利益200億円の達成を目指しておりますが、この目標を達成するための強力な武器とするため、車一台解析技術を駆使し、世界中のカーメーカーが求める、「より軽く・より強いボディ」の提案力向上に取り組んでいます。

主要得意先であるホンダ様に対しては、構造解析技術を武器に、受注原単位の飛躍的拡大を進めています。

また、欧州高級車メーカーとの取引を深めるとともに、先進技術の量産化を進め、当社のブランド力の向上につなげてまいります。

他社販売では、トヨタ様のグローバルな受注拡大も強力に推進しています。

北米地域では、Jefferson Elora Corporationでトヨタ様からSUVの受注が増加しており、プレス機の増強及び工場の拡張を進めてまいります。

欧州地域では、アルミ量産工場としてスロバキアに建設中のG-TEKT Slovakia, s.r.o.において、ジャガー様からの受注に加え、BMW様の本国ドイツ工場向けに、セダン用ボディ部品を受注しました。BMW様等との取引を拡大させ、高級車ブランドが認める軽量高剛性ボディを提供することで、そのブランド力を活用して、グローバルな販売拡大に繋げてまいります。

中国地域では、Wuhan Auto Parts Alliance Co., Ltd.で広汽三菱様向けの受注が大幅に増えたことから、湖南省長沙市に、第2工場を新設しました。また、上海GM様より大口の受注が決まり、昨年から量産を開始しています。この他社販売の大幅な増加に加え、中国のさらなる市場拡大を見据え、プレス機の増強を図ってまいります。

南米地域では、G-KT do Brasil Ltda.でトヨタ様から、大幅な受注増加が決定しました。工場の拡張及びプレス機導入による成長投資を行います。今後は日系カーメーカー以外の欧州系カーメーカー向けにも、販売活動を強化してまいります。

以上のとおり、ジーテクトグループの総力で積み上げた技術力とブランド力を世界最大の自動車市場である中国に集中投下し、当社の将来にわたる持続的な成長を実現してまいります。

 

このような経営環境の下で、2018年3月期は、売上高は219,849百万円、営業利益は、14,272百万円、経常利益は、14,606百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は、11,532百万円となりました。2019年3月期は、売上高・営業利益ともに、過去最高を見込んでいます。これまでの積極的な事業戦略に成果が表れ始めており、売上高3,000億円、営業利益200億円の達成に向け、確実なものにしてまいります。

 

c.キャッシュ・フローの状況の分析

 当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

4【経営上の重要な契約等】

(1)当社が技術援助等を与えている契約

相手先

国名

契約品目

契約内容

契約期間

Jefferson Industries Corporation

米国

自動車用部品、プレス金型及び治工具

自動車用部品、プレス金型及び治工具に関する技術及び製造ノウハウ供与につき、その製造権、使用権、販売権を非独占的に付与する契約

自平成25年2月1日

至平成28年1月31日

以降1年毎に自動延長

Jefferson Elora

Corporation

カナダ

自動車用部品、プレス金型及び治工具

自動車用部品、プレス金型及び治工具に関する技術及び製造ノウハウ供与につき、その製造権、使用権、販売権を非独占的に付与する契約

自平成9年3月31日

至平成14年3月30日

以降5年毎に自動延長

Jefferson Southern Corporation

米国

自動車用部品、プレス金型及び治工具

自動車用部品、プレス金型及び治工具に関する技術及び製造ノウハウ供与につき、その製造権、使用権、販売権を非独占的に付与する契約

自平成25年3月31日

至平成28年3月30日

以降1年毎に自動延長

G-TEKT MEXICO CORP. S.A. DE C.V.

メキシコ

自動車用部品、プレス金型及び治工具

自動車用部品、プレス金型及び治工具に関する技術及び製造ノウハウ供与につき、その製造権、使用権、販売権を非独占的に付与する契約

自平成29年1月1日

至平成31年12月31日

以後1年毎に自動延長

G-ONE AUTO PARTS DE MEXICO S.A. DE C.V.

メキシコ

自動車用部品、プレス金型及び治工具

自動車用部品、プレス金型及び治工具に関する技術及び製造ノウハウ供与につき、その製造権、使用権、販売権を非独占的に付与する契約

自平成25年4月1日

至平成27年3月31日

以後1年毎に自動延長

Austin Tri-Hawk Automotive, Inc.

米国

自動車用部品、プレス金型及び治工具

自動車用部品、プレス金型及び治工具に関する技術及び製造ノウハウ供与につき、その製造権、使用権、販売権を非独占的に付与する契約

自平成27年1月1日

至平成29年12月31日

以降1年毎に自動延長

G-KT do Brasil Ltda.

ブラジル

自動車用部品、プレス金型及び治工具

自動車用部品、プレス金型及び治工具に関する技術及び製造ノウハウ供与につき、その製造権、使用権、販売権を非独占的に付与する契約

自平成28年4月22日

至平成33年4月21日

Auto Parts Alliance (China) Ltd.

中国

自動車用部品、プレス金型及び治工具

自動車用部品、プレス金型及び治工具に関する技術及び製造ノウハウ供与につき、その製造権、使用権、販売権を非独占的に付与する契約

自平成28年6月30日

至平成33年6月29日

以降1年毎に自動延長

Wuhan Auto Parts Alliance Co., Ltd.

中国

自動車用部品、プレス金型及び治工具

自動車用部品、プレス金型及び治工具に関する技術及び製造ノウハウ供与につき、その製造権、使用権、販売権を非独占的に付与する契約

自平成29年4月1日

至平成34年3月31日

以降1年毎に自動延長

 

 

相手先

国名

契約品目

契約内容

契約期間

G-TEKT Europe Manufacturing Ltd.

イギリス

自動車用部品、プレス金型及び治工具

自動車用部品、プレス金型及び治工具に関する技術及び製造ノウハウ供与につき、その製造権、使用権、販売権を非独占的に付与する契約

自平成12年2月1日

至平成16年1月31日

以降4年毎に自動延長

G-TEKT (Thailand) Co., Ltd.

タイ

自動車用部品、プレス金型及び治工具

自動車用部品、プレス金型及び治工具に関する技術及び製造ノウハウ供与につき、その製造権、使用権、販売権を非独占的に付与する契約

自平成9年4月1日

至平成14年3月31日

以降1年毎に自動延長

G-TEKT Eastern Co., Ltd.

タイ

自動車用部品、プレス金型及び治工具

自動車用部品、プレス金型及び治工具に関する技術及び製造ノウハウ供与につき、その製造権、使用権、販売権を非独占的に付与する契約

自平成8年5月1日

至平成13年4月30日

以降1年毎に自動延長

G-TEKT India Private Ltd.

インド

自動車用部品、プレス金型及び治工具

自動車用部品、プレス金型及び治工具に関する技術及び製造ノウハウ供与につき、その製造権、使用権、販売権を非独占的に付与する契約

自平成26年6月1日

至平成29年5月31日

以降1年毎に自動延長

PT.G-TEKT Indonesia Manufacturing

インド

ネシア

自動車用部品、プレス金型及び治工具

自動車用部品、プレス金型及び治工具に関する技術及び製造ノウハウ供与につき、その製造権、使用権、販売権を非独占的に付与する契約

自平成25年9月1日

至平成28年8月31日

以降1年毎に自動延長

(注) 上記については、ロイヤルティとして売上高の一定率を受け取っております。

 

(2)研究開発基本契約

相手先

契約内容

契約締結日

G-TEKT North America Corporation

G-TEKT North America Corporationが当社に対して当社が北米で製造・販売する製品についての研究開発支援を行う旨の契約

自平成25年10月1日

至平成30年9月30日

以降5年毎に自動延長

 

(3)業務委託契約

相手先

契約内容

契約締結日

G-TEKT (Deutschland) GmbH.

自動車開発・生産における最新技術の情報、テーマ、及びニーズの調査を委託する契約

自平成27年6月29日

 

5【研究開発活動】

 当社グループは、自動車が環境や快適性、安全性を追求しながら日々進化し、多様化してゆくなかで新たに生まれる広汎なニーズに応え、より優れた製品を造り社会に貢献してゆくために、製品と製造技術の研究開発活動を推進しております。

 このなかで、新技術や新製品の研究開発は、日本における当社の技術本部開発部がその役割を担い、一方新規車種の生産準備である機種開発は、技術本部プレス技術部、溶接技術部、精密部、および営業本部商品開発部が、各々で蓄積した技術基盤や専門の知見をもって、お客様と連携しながらこれに従事しております。開発部の人員は20名であり、当連結会計年度の研究開発費の総額は736百万円となっております。

 当連結会計年度における主な研究開発のテーマは、次のとおりであります。

 

① ホットスタンプ技術開発

② 超高張力鋼板の成形技術開発

③ トランスミッション部品プレス技術開発

④ 成形シミュレーション技術開発

⑤ ボディ軽量化技術開発

⑥ マルチマテリアル化適用技術開発

⑦ 異材接合技術開発