(1)業績
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社、以下同じ)を取り巻く経済環境は、米国・欧州を
中心とする堅調な個人消費、及び国内における輸出や鉱工業生産の好転により、緩やかな回復基調で推移しました。
自動車業界におきましては、世界最大マーケットの中国市場を中心として緩やかな市場拡大が続く中、業界内外
各社による自動車の電動化・知能化・サービス化等の産業構造変化に向けた取組が加速しております。
このような事業環境の中、当社グループは、ステークホルダーの皆様からの期待に応えながら、更なる成長に向
けて、グローバル生産販売及び商品開発力の強化、グローバルプラットフォーム※1の構築を図ってまいりました。
まず、グローバル生産販売及び商品開発力の強化については、欧州の大手鍛造・機械メーカーであるHAYグループの買収により欧州有力顧客網への販売を促進し、PT※2事業における商品ラインアップを拡充し、当社グループの技術の融合による商品開発力の強化に着手するとともに、米国及びカナダの現地法人内にテクニカルセンターを開設し、北米市場に密着したPT及びLS※3事業の商品開発体制の拡充を行いました。
グローバルプラットフォームの構築に関しては、平成28年8月に当社の基幹システムを世界標準システムのERP
システムに刷新し、当該基幹システムを当社グループ内における世界統一のグローバルプラットフォームとして、
順次展開、活用する基盤を構築いたしました。
※1=グローバルオペレーションのベースとなる統一された基幹システム
※2=Power Train : パワートレイン(自動車の駆動系部品)
※3=Linkage & Suspension : リンケージ&サスペンション(自動車の操舵系・懸架系部品)
これらの施策の実施により、当連結会計年度における連結売上高は、買収したHAYグループの業績加算及び中国・インドネシアを中心としたアジア地域の増収により180,522百万円(前連結会計年度比9.8%増)となりました。
一方、収益面では、円高影響、買収費用、並びに無形固定資産及びのれんの償却費の計上により、連結営業利
益は11,166百万円(同16.7%減)となりました。同様に、連結経常利益は10,323百万円(同9.8%減)、親会社
株主に帰属する当期純利益は6,315百万円(同7.2%減)となりました。
日本地域は国内需要の伸び悩み、年度初めの熊本地震の影響により、売上高は27,221百万円(同1.8%減)、セ
グメント利益は2,138百万円(同15.0%減)となりました。北米地域は、主要顧客からの受注台数増加がありまし
たが、円高の影響により、売上高は42,274百万円(同9.9%減)、セグメント利益は2,371百万円(同19.5%減)
となりました。欧州地域は、HAYグループの連結業績加算により、売上高は34,269百万円(同415.7%増)となりましたが、買収に伴う無形固定資産及びのれんの償却費計上等によりセグメント損失は333百万円(前連結会計
年度は942百万円の利益)となりました。アジア地域は、主として中国・インドネシア地域では需要が増加したも
のの、円高の影響が大きく、売上高は69,779百万円(前連結会計年度比5.4%減)、セグメント利益は7,427百万
円(同3.9%減)となりました。南米地域は、ブラジル二輪市場低迷の継続により、主要顧客からの受注台数減少
が響き、売上高は6,977百万円(同25.3%減)、徹底的な構造改革を実施いたしましたが、セグメント損失は725
百万円(前連結会計年度は1,132百万円の損失)となりました。
(2)キャッシュ・フロー
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ18,443百万円増加し、当連結会計年度末には32,697百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの変化要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、19,445百万円(前連結会計年度比15.3%減)となりました。これは主に売上債権増加と法人税の支払額増加によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、41,236百万円(同303.8%増)となりました。これは主に連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出ならびに有形固定資産の取得による支出によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は、40,892百万円(前連結会計年度は7,585百万円の使用)となりました。これは主に長期借入れによる収入ならびに連結の範囲の変更を伴わない子会社株式の売却による収入によるものです。
(1)生産実績
当連結会計年度におけるセグメント別の生産実績を示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
金額(百万円) |
前年同期比(%) |
|
日本 |
27,732 |
100.2 |
|
北米 |
41,830 |
87.4 |
|
欧州 |
36,176 |
558.5 |
|
アジア |
70,176 |
96.0 |
|
南米 |
6,914 |
74.2 |
|
合計 |
182,830 |
111.2 |
(注)金額は販売価格によっており、消費税等は含んでおりません。
(2)受注状況
当連結会計年度におけるセグメント別の受注状況を示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
受注高(百万円) |
前年同期比(%) |
受注残高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
日本 |
27,210 |
98.4 |
551 |
98.0 |
|
北米 |
42,067 |
89.2 |
841 |
80.2 |
|
欧州 |
34,052 |
511.7 |
1,313 |
1,003.8 |
|
アジア |
69,698 |
94.5 |
2,552 |
96.9 |
|
南米 |
6,738 |
75.2 |
814 |
77.4 |
|
合計 |
179,767 |
109.5 |
6,073 |
111.9 |
(注)金額は販売価格によっており、消費税等は含んでおりません。
(3)販売実績
当連結会計年度におけるセグメント別の販売実績を示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
金額(百万円) |
前年同期比(%) |
|
日本 |
27,221 |
98.2 |
|
北米 |
42,274 |
90.1 |
|
欧州 |
34,269 |
515.7 |
|
アジア |
69,779 |
94.6 |
|
南米 |
6,977 |
74.7 |
|
合計 |
180,522 |
109.8 |
(注)1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2.前連結会計年度及び当連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する
割合は次のとおりであります。
|
相手先 |
前連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
当連結会計年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) |
||
|
金額(百万円) |
割合(%) |
金額(百万円) |
割合(%) |
|
|
本田技研工業株式会社 |
20,721 |
12.6 |
20,757 |
11.5 |
3.金額は販売価格によっており、消費税等は含んでおりません。
中長期的には、グローバルの自動車市場は緩やかに拡大していくことが予想されています。一方、電動化などの機
構変化や自動運転技術開発への業種を超えた参入、ライドシェアサービスの台頭に代表されるモノからコト・サービ
スへの消費者指向の変化などが加速度的に進展しており、グローバル規模での競争が激化しています。このような中
で当社は、ステークホルダーの皆様の期待と信頼に応え、持続的な企業価値の向上と、地球社会の持続可能な発展へ
の貢献に向け、以下の課題に取組んでまいります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 既存事業における競争力強化と新たなムサシブランド商品の創出・事業化
自動車の機構変化や産業構造の変化を更なる成長の機会とするため、HAYグループとのシナジーを最大化し、新た
なお客様とのお取引や、より付加価値の高い部品事業の拡大を目指してまいります。また、事業環境の変化をいち早
く察知し、新たな時代に即した技術・商品・サービスをスピーディーにカタチにできるよう、市場に対するセンシン
グ機能の強化と戦略的な商品開発を進めてまいります。
② グローバルプラットフォームと先進のIT技術を活用した仕事の効率化、ものづくりの革新
当社グループにおける世界標準の基幹システムとして整備を進めているグローバルプラットフォームを基盤として、
世界の拠点で仕事の進め方を統一し、管理業務のリーン化と連結経営の基盤強化を進めてまいります。また、急速な
進歩を遂げているIoT・AI技術を活用したものづくりの革新を目指し、最新技術の研究や生産ラインへの応用検討に
も積極的に取組んでまいります。
③ 人材のグローバル化に向けた取組
激化するグローバルでの競争に勝ち抜くため、ムサシフィロソフィーを基軸に、国や地域の枠を越えて人材が交流
し活躍できる環境の実現に取組んでまいります。特にグローバルコミュニケーションの基盤となる英語力については、個々人の能力と業務における必要性に応じた学習支援等の施策により早期の習得を促し、総合力の発揮につなげてまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
市場環境の変化
長期にわたる経済の低迷、消費者の購買意欲低下は、四輪車・二輪車の需要低下につながり、その部品を製造している当社グループの業績に影響を与える可能性があります。また、当社グループは世界各国で事業展開をしており、これらの市場の経済低迷も、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
特定の販売先等への依存
当社グループは、顧客のニーズに対応したグローバル供給体制を構築するため、13カ国30拠点で生産を行っております。海外での生産拠点拡大と共に販売先も拡大してまいりましたが、平成29年3月期における本田技研工業株式会社及び同社子会社への売上高の連結売上高に占める販売割合は63.4%(本田技研工業株式会社への割合11.5%)となっております。
従って、当社グループの業績は本田技研工業株式会社及び同社子会社の生産動向に影響を受け、その生産高が減少するような場合には業績が悪化する可能性があります。
為替変動
当社は、当社グループの海外拠点に対し、製品・半製品を輸出しております。また、当社グループの海外拠点からも、それらの製品を複数の国へ輸出しております。為替レートの変動は、当社グループの財政状態及び経営成績、また競争力にも影響し、長期的に当社グループの業績に影響いたします。当社は、日本国内において多くの製造活動を行っており、日本以外の通貨による売上があるため、当社の業績は、円が他の通貨に対して円高になると悪影響を受ける可能性があります。
為替変動のリスクをヘッジしていることが引き起こす別のリスク
全ての為替リスクをヘッジすることは不可能ですが、当社グループは、為替変動リスクの影響を軽減するために、為替予約契約等を締結しております。あらゆるヘッジ契約と同様に、為替予約契約等の利用にはリスクが伴います。このようなヘッジ契約の利用は、為替の変動によるリスクをある程度軽減する一方、為替が逆方向へ変動することから生じたかもしれない利益を逸失している可能性があります。当社グループが締結してきた、また、これからも締結するであろうヘッジ契約は、取引相手を大手の国際金融機関に限定することにより、取引相手の信用リスクにさらされるリスクを最小限に抑える努力をしております。しかしながら、そのような取引相手の債務不履行があれば、当社に悪影響を及ぼす可能性があります。
環境及びその他の規制
当社グループの属する自動車部品工業は、製造工場からの汚染物質排出レベル等に関して、広範に規制されております。これらの規制は改正される可能性があり、多くの場合、規制は強化されます。これらの規制を遵守するための費用は、当社の事業活動に対して影響を及ぼす可能性があります。
特定の原材料等の外部業者への依存
当社グループは、多数の外部の取引先から原材料などを購入しておりますが、製品の製造において使用するいくつかの部品・原材料については、一部の取引先に依存しております。効率的に、かつ安いコストで供給を受け続けられるかどうかは、当社グループがコントロールできないものも含めて、多くの要因に影響を受けます。それらの要因の中には、取引先が継続的に原材料及び部品を確保できるかどうか、また、供給を受けるにあたって、当社グループがその他の需要者に対してどれだけ競争力があるか等が含まれます。とりわけ、主要な取引先を失うことは、当社グループの生産に影響を与え、コストを増加させる可能性があります。
合弁事業
当社グループは、いくつかの国において、各国の法律上及びその他の要件により合弁で事業を行っております。これらの合弁事業は、合弁先の経営方針、経営環境の変化により影響を受けることがあり、そのことが、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に悪影響を与える可能性があります。
地震等の自然災害
当社グループは、地震等の自然災害の発生時に人的・物的被害を最小限に抑えるための管理体制の確立に取り組んでおります。しかしながら、想定以上の地震等が発生した場合、生産活動に支障が生じたり、復旧に要する費用等の発生が財政状態及び経営成績に大きな影響を及ぼす可能性があります。
製品の欠陥への対応
当社グループは、厳格な品質管理基準に従って各種の製品を製造しております。しかし、全ての製品について品質不具合がなく、将来にリコールが発生しないという保証はありません。大規模なリコールや製造物責任賠償につながるような製品の不具合は、多額のコストや当社グループの評価に重大な影響を与え、それにより売上が低下し、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響が及ぶ可能性があります。
情報セキュリティ
当社グループは、事業活動の管理・支援、及び当社製品の製造・研究開発において、第三者に委託しているものも含め、様々な情報システムや情報ネットワークサービスを利用しています。これらの情報システム・ネットワークサービスの利用においては、当社グループが保有する機密情報を保護し、外部への流出を防止するために、規程・管理体制を整備し、ハード及びソフトの両面においてセキュリティ対策を実施しています。しかし、ハッカーやコンピュータウィルスなど外部からのサイバー攻撃、当社グループが利用する情報システムや情報ネットワークサービスにアクセスすることができる者による不正使用や管理上の不備、また、自然災害に伴うインフラ障害などによって、機密情報等の改ざん・流出、あるいは重要な業務・サービスの停止等が発生する可能性があります。その場合、社会的信用の低下、影響を受けた関係者に対する損害賠償責任の発生など、当社グループの事業・財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
自動車部品業界の競争
当社グループは、当社グループが属している各製品市場と地域市場において、競争の激化に直面すると予想されます。当社グループは、常に技術革新を目指し、高品質で付加価値の高い自動車用エンジン部品・サスペンション部品・ステアリング部品等の開発、競争力の向上に努めておりますが、今後も市場シェアを維持・拡大できる保証はありません。
知的財産権保護
当社グループは、他社製品と差別化できる技術とノウハウを蓄積してきましたが、これらの技術とノウハウの一部は、特定の地域及び国では法的制限のため知的財産権として完全な保護が不可能な状況にあり、第三者が当社グループの知的財産権を使って類似した製品を製造することを効果的に防止できない可能性があります。また、当社グループの製品は広範囲にわたる技術を利用しているため、将来的に第三者の知的財産権を侵害している可能性があります。
法的手続きへの対応
当社グループは、訴訟、関連法規に基づく調査、手続きを受ける可能性があります。法的手続きで不利な判断がなされた場合、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に悪影響を与える可能性があります。
技術援助契約
当社が締結している主な技術援助契約は次のとおりであります。
|
相手方の名称 |
国名 |
契約品目 |
契約内容 |
契約期間 |
|
ムサシオートパーツミシガン・インコーポレーテッド |
アメリカ |
四輪自動車・二輪自動車及び汎用製品で随時決定される特定部品 |
①「特定部品」の製造・組立・販売に関する技術援助 ②工業所有権の提供 |
1994年2月1日から 1999年1月31日まで 以降1年ごとの自動更新 |
|
ムサシオートパーツカンパニー・リミテッド |
タイ |
四輪自動車・二輪自動車及び汎用製品で随時決定される特定部品 |
①「特定部品」の製造・組立・販売に関する技術援助 ②工業所有権の提供 |
1987年12月28日から 1992年12月27日まで 以降1年ごとの自動更新 |
|
ピーティー・ムサシオートパーツインドネシア |
インドネシア |
四輪自動車・二輪自動車及び汎用製品で随時決定される特定部品 |
①「特定部品」の製造・組立・販売に関する技術援助 ②工業所有権の提供 |
1996年5月8日から 2001年5月7日まで 以降1年ごとの自動更新 |
|
ムサシオートパーツカナダ・インコーポレーテッド |
カナダ |
四輪自動車・二輪自動車及び汎用製品で随時決定される特定部品 |
①「特定部品」の製造・組立・販売に関する技術援助 ②工業所有権の提供 |
1998年1月1日から 2002年12月31日まで 以降1年ごとの自動更新 |
|
ムサシハンガリーマニュファクチャリング・リミテッド |
ハンガリー |
四輪自動車・二輪自動車及び汎用製品で随時決定される特定部品 |
①「特定部品」の製造・組立・販売に関する技術援助 ②工業所有権の提供 |
2001年1月1日から 2005年12月31日まで 以降1年ごとの自動更新 |
|
ムサシオートパーツインディア・プライベートリミテッド |
インド |
四輪自動車・二輪自動車及び汎用製品で随時決定される特定部品 |
①「特定部品」の製造・組立・販売に関する技術援助 ②工業所有権の提供 |
2003年4月1日から 2004年3月31日まで 以降1年ごとの自動更新 |
|
武蔵精密汽車零部件(中山)有限公司 |
中国 |
四輪自動車・二輪自動車及び汎用製品で随時決定される特定部品 |
①「特定部品」の製造・組立・販売に関する技術援助 ②工業所有権の提供 |
2016年1月1日から 2025年12月31日まで 10年間 |
|
ムサシオートパーツベトナムカンパニー・リミテッド |
ベトナム |
二輪自動車及び汎用製品で随時決定される特定部品 |
①「特定部品」の製造・組立・販売に関する技術援助 ②工業所有権の提供 |
2012年12月15日から 無期限(但し一定の終了事由あり) |
|
ムサシオートパーツメキシコ・エス・エー・デ・シー・ブイ |
メキシコ |
四輪自動車及び汎用製品で随時決定される特定部品 |
①「特定部品」の製造・組立・販売に関する技術援助 ②工業所有権の提供 |
2012年4月1日から 無期限(但し一定の終了事由あり) |
|
武蔵精密汽車零部件(南通)有限公司 |
中国 |
四輪自動車・二輪自動車及び汎用製品で随時決定される特定部品 |
①「特定部品」の製造・組立・販売に関する技術援助 ②工業所有権の提供 |
2015年12月1日から 2025年11月30日まで 10年間 |
(注) 上記についてはロイヤリティとして一定率を受け取っております。また、技術者を派遣した場合などには、別途技術援助収入を受け取っております。
ビジネス・プラットフォーム使用契約
当社が締結しているビジネス・プラットフォーム使用契約は次のとおりであります。
|
相手方の名称 |
国名 |
契約内容 |
契約期間 |
|
ムサシオートパーツミシガン・インコーポレーテッド |
アメリカ |
顧客からの受注を確保する ためのノウハウの使用許諾 |
2015年4月1日から 2018年3月31日まで 以降1年ごとの自動更新 |
|
ムサシオートパーツカンパニー・リミテッド |
タイ |
顧客からの受注を確保する ためのノウハウの使用許諾 |
2015年4月1日から 2018年3月31日まで 以降1年ごとの自動更新 |
|
ピーティー・ムサシオートパーツインドネシア |
インドネシア |
顧客からの受注を確保する ためのノウハウの使用許諾 |
2015年4月1日から 2018年3月31日まで 以降1年ごとの自動更新 |
|
ムサシオートパーツカナダ・インコーポレーテッド |
カナダ |
顧客からの受注を確保する ためのノウハウの使用許諾 |
2015年4月1日から 2018年3月31日まで 以降1年ごとの自動更新 |
|
ムサシハンガリーマニュファクチャリング・リミテッド |
ハンガリー |
顧客からの受注を確保する ためのノウハウの使用許諾 |
2015年4月1日から 2018年3月31日まで 以降1年ごとの自動更新 |
|
ムサシオートパーツインディア・プライベートリミテッド |
インド |
顧客からの受注を確保する ためのノウハウの使用許諾 |
2015年4月1日から 2018年3月31日まで 以降1年ごとの自動更新 |
|
ムサシオートパーツベトナムカンパニー・リミテッド |
ベトナム |
顧客からの受注を確保する ためのノウハウの使用許諾 |
2015年4月1日から 2018年3月31日まで 以降1年ごとの自動更新 |
|
ムサシオートパーツメキシコ・エス・エー・デ・シー・ブイ |
メキシコ |
顧客からの受注を確保する ためのノウハウの使用許諾 |
2015年4月1日から 2018年3月31日まで 以降1年ごとの自動更新 |
(注) 上記についてはロイヤリティとして一定率を受け取っております。
株式譲渡契約
当社は、平成28年5月9日開催の取締役会において、特定目的会社(SPC)を通じ、Hay Holding GmbH(本社所在地:ドイツ)の全株式を取得、同社グループを買収することを決議し、同日付で株式譲渡契約を締結しました。その後、平成28年6月30日に、必要な手続きを経て、買収を実行いたしました。
次に、平成28年8月10日、同社グループ株式の25%を住友商事株式会社に譲渡する基本合意を締結いたしました。そして、当該基本合意に基づき、平成29年3月31日に住友商事株式会社への譲渡を完了いたしました。
当社グループは、世界に信頼されるムサシブランド商品の創造と提供を長期ビジョン「ムサシ・グローバル・ビジョン2020」の主題として掲げ、独創的な商品開発と技術開発に取り組んでおります。各四輪車メーカー、二輪車メーカー、汎用機メーカーと緊密に連携し、PT事業、L&S事業、二輪事業においてニーズを先取り出来る提案型の開発をスピード重視で推進しております。
研究開発活動は、当社および国内子会社の九州武蔵精密㈱が推進し、当連結会計年度における研究開発費は2,910百万円であり、主な成果は次のとおりであります。
6-1.商品開発
当連結会計年度においては、顧客の安全、省燃費化ニーズがますます高まり、要求機能、機構が変化する中、当社が誇る小型・軽量化技術と高い商品品質を活用したオリジナル商品を国内主要メーカーはもとより海外メーカーへも拡販し、新規顧客獲得に向けた提案力強化を図ってまいりました。また、これらを構成する材料や構成部品をグローバルに調達することで、顧客のニーズに合った地域で競争力の高い商品を提供する最適生産体制構築に注力し、今後も、更なるユニークな自社開発商品を、グローバルで拡大し続ける市場へ積極的に提案してまいります。
①PT事業 商品開発
デファレンシャルにおいては、当社の小型・高精度ベベルギヤを適用し、従来比10%ウェイトダウンとなる軽量デファレンシャルアッセンブリィの量産開発および適用拡大を図っております。自動車排気量ごとにラインナップ化しました軽量デファレンシャルアッセンブリィは日本国内の顧客はもちろんのこと、海外顧客向けについても提案・拡販活動を強化し、着実に受注へと繋げております。今後もファイナルギヤ一体構造等を適用した更なる軽量化開発および現地調達化開発を継続的に行い、新規受注に向けた拡販活動を継続してまいります。
プラネタリィギヤにおいては、日本で培ったノウハウを各海外拠点へ水平展開し、日本同等の品質を確保した競争力の高いプラネタリィアッセンブリィの量産を開始し、今後は当社の生産技術力を活かした拡販活動を展開してまいります。
エンジン系に関しては、品質工学や最新のシミュレーション技術を積極的に取り入れ、効率的な商品開発を行っております。環境ニーズの高まりに合わせて進化する製品仕様に無駄なく追従可能な次世代ラインを開発し、新規顧客の獲得、事業の拡大を行ってまいります。
②L&S事業 商品開発
当社の誇る小型ボールジョイントの設計技術は日本はもとより海外の顧客からもご評価頂き、新規受注拡大の源泉となっております。また、環境負荷の低減に更に貢献する為、アルミを使用した軽量化商品の開発・受注活動も推進しております。材料置換による軽量化だけでなく、高精度シミュレーションを活用した軽量化設計により世界中の顧客に広く使用して頂ける商品を目指して、開発活動を継続してまいります。
③二輪事業 商品開発
世界シェア№1の生産量を背景に蓄積した設計・加工技術を活かし、特に近年重要課題となっている環境規制対応も視野に入れ、最大市場である新興国向けのスクーター、モーターサイクルに適用できる新商品開発を強力に推進し、今後の新規受注に向けて展開してまいります。
6-2.先進技術研究
ハイブリッド車や電気自動車、電動パーソナルモビリティー向けに高効率、小型、軽量である独自電動ユニットの研究・開発を推進しております。また、CAEによるシミュレーションやラピッドプロトタイピングを活用した電動ユニットの制御モデル研究、ISO26262に基づいた要求機能分析を実施し、お客様に安心して頂ける電動ユニットの商品化を目指してまいります。
6-3.生産技術開発
①加工技術開発
加工領域においては、自社ブランド商品の現地調達化に向けた最適工程設計の確立を図り、デファレンシャルにおいては、現地の特性を生かした工程設計や現地設備の活用を強力に推し進めております。また新たに開発された、軽量・コンパクトな多段オートマティックトランスミッション用の高精度プラネタリィアッセンブリィの製造方法を確立し、日本およびメキシコ工場で量産開始しています。さらに、今後の多種少量生産を見越し、複数の加工工程を1台の機械で行う複合加工機の導入を進め、環境の変化に柔軟に対応できる生産技術を探求しております。
②塑型技術開発
塑型領域においては、「環境にやさしいライン」と「コスト低減」を両立させた「ボンデレスによるタイロッドエンドハウジングの成型方法」に成功し、91期量産開始となりました。開発領域では「HAYとのシナジー効果」をテーマに、長年培ってまいりました武蔵鍛造技術とHAYの独自技術を融合した「世界で戦える最廉価ベベルギヤ」の鍛造共同開発に着手しました。
③二輪生産技術開発
二輪・汎用領域においても四輪と同様、一貫生産技術の更なる進化による生産効率化と、より付加価値の高いモジュール受注に向けた技術開発を推進しております。大量、廉価に加え、排ガスのクリーン化・燃費向上のために部品機能・性能への要求が高度化する中、当社では、精密鍛造技術による仕上げ加工の極小化や工程集約などのコスト低減活動を推進しております。一例として多機能部品の一体化および加工レスを軸とした技術開発テーマを事業プロジェクトとして推進しております。また、新しい加工方案や四輪生産技術とのシナジー効果を最大限活用した技術進化にも挑戦しております。拡大する二輪コミューター市場を背景に、冷間及び熱間鍛造技術を更に進化させ、シェービング工程廃止、レース工程削減、歯面仕上げ工程削減等を進めております。今後も四輪生産技術とのシナジー効果を最大限活用し、二輪部品生産技術の更なる進化を追求してまいります。
当連結会計年度の財政状態及び経営成績の分析は、次のとおりであります。
なお、本項に記載した予想、見込み、方針等の将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成に当たって、重要な見積りや仮定を行う必要があります。
重要な見積りを伴う会計方針とは、本質的に不確実性があり、次年度以降に変更する可能性がある事項、または当連結会計年度において合理的に用いうる他の見積りがあり、それを用いることによっては財政状態及び経営成績に重要な相違を及ぼすであろう事項の影響に関して見積りを行う必要がある場合に、最も困難で主観的かつ複雑な判断が要求されるものです。
次に挙げるものは、当社グループのすべての会計方針を包括的に記載するものではありません。
連結財務諸表に関して、認識している特に重要な見積りを伴う会計方針は、以下のとおりです。
○退職給付費用及び退職給付債務
当社グループは退職給付債務に関する会計上の見積りを「重要な会計上の見積り」と認識しております。それは仮定の変化が、当社グループの財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼす可能性があるためであります。仮定の変化による実際の退職給付債務の差額は発生した連結会計年度に債務認識し、翌連結会計年度から費用処理しております。経営者は、現在使用している仮定は妥当であると考えておりますが、仮定の変更により退職給付費用及び退職給付債務に影響を与える可能性があります。
○有形固定資産
当社グループは、「固定資産の減損に係る会計基準」(「固定資産の減損に係る会計基準の設定に関する意見書」(企業会計審議会 平成14年8月9日))及び「固定資産の減損に係る会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第6号 平成15年10月31日)を適用しています。当社グループが減損を判定する際のグルーピングは各社単位で行い、減損の兆候が認められる場合は、各社単位の将来キャッシュ・フローの見積りに基づいて、遊休資産については個別に比較可能な市場価額に基づいて行っております。
当社グループは、将来キャッシュ・フロー及び回収可能価額の見積りは合理的であると考えておりますが、将来の予測不能なビジネスの前提条件の変化によって見積りが変更されることにより、将来キャッシュ・フローや回収可能価額が減少し、減損損失が発生する可能性があります。
○繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産を計上する際には将来の課税所得を合理的に見積もっており、繰延税金資産の全部又は一部を将来回収できないと判断した場合は、評価性引当額を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存する為、その見積り額が減少した場合、繰延税金資産の減額又は評価性引当額を計上することにより税金費用が増額する可能性があります。
(2)経営成績の分析
当連結会計年度における当社グループを取り巻く経済環境は、米国・欧州を中心とする堅調な個人消費、及び国内における輸出や鉱工業生産の好転により、緩やかな回復基調で推移しました。
このような環境の中、当連結会計年度における連結売上高は180,522百万円(前連結会計年度比9.8%増)、連結営業利益は11,166百万円(同16.7%減)となりました。
(3)財務状態及び流動性
当社グループは、事業活動のための適切な資金確保、適切な流動性の維持及び健全なバランスシートの維持を財務方針としております。当連結会計年度において営業活動の結果得られた資金は19,445百万円となりました。投資活動の結果使用した資金は41,236百万円となりました。財務活動の結果得られた資金は40,892百万円となりました。
この結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は32,697百万円となりました。
(4)経営戦略と見通し
平成29年度の世界経済は地政学的なリスクの上昇も含め、不透明な状況で推移する様相です。自動車業界では自動運転技術の進化、ライドシェアの普及、そして電動化の進展による部品の機構変化などが加速度的に進行すると見込まれます。そのような状況下において、既存事業の強化に加えて、新時代に即した技術・商品・サービスの創出が望まれています。
まず、事業領域においては、HAYグループ買収によるシナジー効果の実現、拡大を目指します。具体的には、HAY
グループ顧客網の活用による両社商品ならびに垂直統合商品のクロスセル販売の実施、当社独自の生産改善ノウハ
ウのHAYグループへの適用、ハテバ社製鍛造機械の当社製品生産への活用等を実施、展開してまいります。開発面
では、海外テクニカルセンターの活用により、PT及びLS事業における現地の顧客ニーズを開発上流で捉え、タイムリーに商品提案を実現することにより、グローバルマーケットにおける業容拡大を図ります。
また、グローバルプラットフォームの展開においては、当社に導入した基幹システムを中国子会社等のグループ各社に順次展開し、業務の標準化に繋げてまいります。