(1) 業績
当連結会計年度の世界経済は、米国では前半には原油安ドル高等により成長は抑制されたものの堅調さを維持しており、欧州では緩やかな拡大が続きました。一方、中国やその他の新興国では経済成長の鈍化が継続しました。
日本経済は、年度前半は政府による各種政策等の効果により緩やかな回復基調を維持しましたが、後半は円高・株安等の金融市場の変動や、個人消費を中心にマイナス成長となり、景気の先行き不透明感が拭えない状況が続きました。
当社グループの属する自動車業界は、北米で前年に比べ生産台数は増加しましたが、国内では需要の低迷や海外現地生産化の影響により生産台数は減少しました。セキュリティ機器業界では、国内の住宅着工戸数は、住宅ローン減税の拡充、低金利などの影響で持ち直しの動きが見られましたが、年度後半より横ばいが続きました。
この様な情勢の中で当社グループは、100年企業を目指し、中長期的な視点から『収益確保のためグローバル生産・販売を加速していく』ことを基に活動してまいりました。
体制面では、欧州での自動車部品事業の生産・供給拠点の確立及び欧州地域への拡販を目的に、ASSA ABLOY ABのカーアクセス・セキュリティ事業を譲り受ける契約を結びました。また、経営資源の集中による一体運営と効率化を図るため、10月1日付で群馬アルファ株式会社を吸収合併(簡易合併)しました。
自動車部品事業では、拡充した海外拠点を活用した収益の確保及び向上を目指し、リージョン制を導入し、各地域での管理レベルの強化及び各拠点での合理化活動を実施しました。
セキュリティ機器事業の住宅機器部門では、タイ(バンコク)の販売拠点開設に続き、中国市場の更なる成長を見込み、10月に上海に販売会社を設立しました。また、ロッカーシステム部門では、利便性の向上等を目的に、鉄道駅に設置済のコインロッカーを活用した荷物の受け渡しサービスの実証実験を新たに始めました。
太陽光発電事業では、平成26年12月より売電を開始した山梨県南アルプス太陽光発電所が稼働1年を経過し、当初計画よりも上回る発電量となりました。加えて、当社2か所目となる太陽光発電所を、本年12月の運転開始に向け群馬工場敷地内に建設準備を進めております。
当連結会計年度の業績につきましては、売上高は50,023百万円と前年同期に比べ1,410百万円(2.9%)の増収となりました。利益につきましては、営業利益は1,334百万円と前年同期に比べ317百万円(△19.2%)の減益となりました。経常利益は96百万円と前年同期に比べ2,421百万円(△96.2%)の減益となりました。親会社株主に帰属する当期純損失は397百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純利益2,000百万円)となり、前年同期に比べ減益となりました。
セグメントの業績は以下のとおりであります。
① 自動車部品事業(日本)
自動車部品事業(日本)は、主要得意先での自動車生産台数が減少したこと等により、売上高は11,018百万円と前年同期に比べ1,439百万円(△11.6%)の減収、営業損失は1,208百万円(前年同期は営業損失1,019百万円)となり、前年同期に比べ減益となりました。
② 自動車部品事業(北米)
自動車部品事業(北米)は、主要得意先での自動車生産台数が増加したこと等により、売上高は14,214百万円と前年同期に比べ1,459百万円(11.4%)の増収、営業利益は574百万円と前年同期に比べ369百万円(180.8%)の増益となりました。
③ 自動車部品事業(アジア)
自動車部品事業(アジア)は、新たにALPHA KOREA Co., Ltd.を連結したことに伴い、売上高は21,225百万円と前年同期に比べ596百万円(2.9%)の増収、営業利益は中国及びタイでの減産影響等により1,233百万円と前年同期に比べ600百万円(△32.7%)の減益となりました。
④ セキュリティ機器事業(日本)
セキュリティ機器事業(日本)は、住宅向け電気錠の販売が好調なこと及びロッカー、フリーボックスの入替需要への対応等により、売上高は7,171百万円と前年同期に比べ276百万円(4.0%)の増収、営業利益は、555百万円と前年同期に比べ190百万円(52.1%)の増益となりました。
⑤ セキュリティ機器事業(海外)
セキュリティ機器事業(海外)は、売上高は2,837百万円と前年同期に比べ、389百万円(15.9%)の増収、営業利益は104百万円と前年同期に比べ40百万円(63.7%)の増益となりました。
(2) キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、7,174百万円(前期比13.3%増)となり、前連結会計年度末に比べ840百万円増加しました。また、当連結会計年度における「営業活動によるキャッシュ・フロー」と「投資活動によるキャッシュ・フロー」との差額であるフリー・キャッシュ・フローは2,176百万円の収入となり、前年同期の2,379百万円の収入に対して202百万円の支出の増加となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは3,610百万円の収入(同0.8%増)となりました。主な収入要因は、減価償却費の計上であり、主な支出要因は、その他流動負債の減少額によります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは1,434百万円の支出(前年同期は1,201百万円の支出)となりました。これは主として、有形固定資産の取得による支出によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは1,244百万円の支出(前年同期は1,372百万円の支出)となりました。これは主として、長期借入金の返済による支出によるものです。
(1) 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
自動車部品事業(日本)(百万円) |
8,291 |
88.3 |
|
自動車部品事業(北米)(百万円) |
14,114 |
110.8 |
|
自動車部品事業(アジア)(百万円) |
19,850 |
102.7 |
|
セキュリティ機器事業(日本)(百万円) |
2,211 |
32.8 |
|
セキュリティ機器事業(海外)(百万円) |
606 |
103.0 |
|
合計(百万円) |
45,073 |
92.4 |
(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 受注状況
当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
受注高(百万円) |
前年同期比(%) |
受注残高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
自動車部品事業(日本) |
8,382 |
85.8 |
2,081 |
104.4 |
|
自動車部品事業(北米) |
14,248 |
112.3 |
3,533 |
101.9 |
|
自動車部品事業(アジア) |
18,957 |
98.0 |
4,544 |
86.6 |
|
セキュリティ機器事業(日本) |
7,682 |
117.9 |
1,591 |
152.8 |
|
セキュリティ機器事業(海外) |
537 |
86.0 |
119 |
62.2 |
|
合計 |
49,808 |
101.8 |
11,869 |
99.4 |
(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(3) 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
自動車部品事業(日本)(百万円) |
8,294 |
88.5 |
|
自動車部品事業(北米)(百万円) |
14,183 |
111.5 |
|
自動車部品事業(アジア)(百万円) |
19,802 |
103.4 |
|
セキュリティ機器事業(日本)(百万円) |
7,133 |
105.4 |
|
セキュリティ機器事業(海外)(百万円) |
609 |
103.1 |
|
合計(百万円) |
50,023 |
102.9 |
(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(1) 当社グループの現状認識
自動車市場では、北米及び欧州を中心に回復基調にありますが、世界的な環境規制の強化や低コスト化ニーズの高まりなど競争は激しく、事業を取り巻く環境は依然として厳しい状況が続いております。また、セキュリティ機器市場では、設備投資は緩やかに回復しておりますが、住宅投資を始めとした個人消費では、消費者マインドの悪化などから横ばい状態が続いています。このような事業環境の変化は、これまで以上のスピードと激しさで進展していくことが予想され、その変化への対応が強く要求されており、以下の事項に取り組んでおります。
① グローバルでの安定的な収益基盤の強化
② 他社より先行した良品廉価な新商品及び新ビジネスモデルの開発・市場投入
③ 人材理念に基づく、人材育成の強化
このような中で、当社グループは、環境の変化、市場動向を的確に捉え、既存の発想に捉われないビジネスモデルの構築により、お客様のニーズを満たす新商品を常に提供することで、お客様価値の向上を図ってまいります。
そして、お客様の喜びをアルファグループの喜びと受け止め、その結果として収益を安定的に確保できる企業体質を確立致します。また、全ての人が安全・安心に快適な暮らしを享受できるよう、事業活動を通じて地球環境にやさしく、お客様から信頼される『アルファブランド』の確立を目指します。
(2) 会社の支配に関する基本方針
当社は、平成22年8月6日開催の取締役会において、下記のとおり、「当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針」を決議いたしました。
① 当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針の内容
当社は、自動車や住宅、そして産業用機器等の様々な分野にキーとキーレス商品を提供する総合ロックメーカーとして、「日々新たに、自らを変えていく」という企業理念のもと、時代に合わせて自らを変え、お客様のニーズにあった製品を提供し、お客様に「安全・安心・利便性」をお届けすることで社会に貢献しております。そして安定した財務体質を維持し、事業環境の変化があっても収益を創造し確保する磐石な企業体質を有するグローバルな企業を目指しております。
上記の企業理念と目指す姿を実現するため「個々の質を高め、お客様に喜ばれる価値を創造・提供します」という経営理念のもと、世界各国からのお客様のニーズにお応えできる新製品の開発と生産・供給体制の構築改善を継続的に行っております。この活動を支えるのは、当社グループのすべての役員及び従業員の一人ひとりが責任を果たし、全員で企業価値向上に取り組むという、長年の企業文化を共有する人材であると考えております。
また、株主還元につきましては、将来の事業展開と経営体質の強化のために必要な内部留保を確保しつつ、安定した配当を継続して実施していくことを方針としております。
当社は、当社の株式の大量取得を目的とする買付が行われる場合、それに応じるか否かは、最終的には株主の皆様の判断に委ねられるべきものと考えており、経営支配権の異動を通じた企業活動の活性化の意義や効果を否定するものではありません。
従いまして、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、当社の経営理念の実現のため、上記の経営方針の実行と企業価値向上に中長期に継続して取り組む者であるべきと考えております。
② 基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針が支配されることを防止するための取組み
現在のところ、当社は、当社の株式の大量取得を行う者に対し、これを防止する具体的な取組み(いわゆる「買収防衛策」)を予め定めておりませんが、当社の株式の大量取得を企図する者が出現した場合には、当社は社外の専門家を交えて当該取得者の提案内容を上記の基本方針や株主共同の利益に照らして、慎重に判断いたします。
当該大量取得が不適切な者によると判断した場合には、下記の要件の充足を前提として、具体的な対抗措置の内容等を速やかに決定し、実行いたします。
イ.当該措置が基本方針に沿うものであること。
ロ.当該措置が当社の株主の共同の利益を損なうものではないこと。
ハ.当該措置が当社の役員の地位の維持を目的とするものではないこと。
当社グループの事業及び財政状態等に影響を及ぼす可能性のある事項は以下のとおりです。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項についても、投資家の皆様の投資判断上、重要であると考えられる事項につきましては、投資家の皆様に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。なお、当社グループは、これらのリスクを十分に認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に最大限の努力をしてまいります。下記事項のうち将来に関する事項は当連結会計年度末において、当社グループが判断したものです。
(1) 当社グループの各事業のリスク
当社グループは、総合ロックメーカーとして、グローバルな事業展開を行っております。各事業セグメントにおけるリスクは以下のとおりです。
① 自動車部品事業(日本・北米・アジア)について
a.主要な販売先について
当社グループ連結売上高に占める自動車部品事業の比率は、前連結会計年度で84.9%、当連結会計年度で84.5%となっております。また、連結売上高に占める日産自動車株式会社グループに対する販売比率は、前連結会計年度で60.6%、当連結会計年度で62.5%となっております。
今後は、同社グループ以外の自動車メーカーとの取引や自動車部品事業以外の売上高も拡大していく方針ですが、主要販売先をはじめとした自動車メーカーの生産動向、当社グループ製品の装着率及び製品納入価格等によっては、当社グループの経営成績が影響を受ける可能性があります。
b.自動車部品の品質について
当社グループは製品の不具合の発生防止には万全を期しておりますが、リコールやサービスキャンペーン等の重大不具合が発生した場合には、当社グループの経営成績が影響を受ける可能性があります。
② セキュリティ機器事業(日本・海外)について
a.住宅関連事業における住宅新築着工件数の影響について
住宅用ロックについては、住宅の新築着工の動向により、当社グループの経営成績が影響を受ける可能性があります。
b.産業用ロック分野における市場動向について
産業用ロックは、「自動販売機用ロック」を主としており、自動販売機の生産台数に影響を受けております。自動販売機の生産台数は設置場所の飽和化やメーカーによる製品寿命の延長化を主な要因として減少傾向が続いており、当社グループの経営成績が影響を受ける可能性があります。
c.ロッカーシステム分野における市場動向について
ロッカーシステムは、レジャー関連施設の新設数やレジャー・観光市場の動向などにより、当社グループの経営成績が影響を受ける可能性があります。
(2) 全社的リスク
① 為替変動の影響について
当社グループの連結売上高に占める海外売上高は、前連結会計年度で66.8%、当連結会計年度で69.2%となっております。
従いまして、当社グループの連結財務諸表については円換算相場が大幅な円高となった場合には、当社グループの業績及び財政状態にマイナスの影響を与える可能性があります。
② 海外事業展開のリスクについて
当社グループは、北米及びアジア地域に現地法人を設立し事業展開をしております。それぞれの国や地域において、環境の違いに基づく労働争議、電力・水・輸送等インフラ部分での障害、戦争・テロ及び治安の悪化、伝染病等衛生上の問題の発生があった場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
③ 知的財産・製造物責任・法規制等のリスクについて
当社グループでは、他社の知的財産権に配慮しながら製品や技術の開発を行っておりますが、これらの開発等の成果が他社の知的財産権を侵害しているとして、当社グループに不利な判断がなされる可能性があります。また、製品の欠陥に起因して損害賠償に繋がるリスクが現実化し、これを保険により補填できない事態が生じる可能性、及び、法規制により事業活動が制限される可能性があります。これらのリスクが顕在化する場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
④ 有価証券投資のリスクについて
当社は、取引先や取引金融機関の株式を中心に長期保有目的での有価証券投資を行っております。当社保有株式の価格変動が、当社の業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
自動車部品事業
1.合弁契約
|
締結年月 |
契約の名称 |
相手先 |
契約期間 |
契約の概要 |
|
平成16年9月 |
合弁契約書 |
丸紅オートモーティブ㈱ |
自平成16年4月 至営業許可取得後50年間 |
ALPHA (GUANGZHOU) AUTOMOTIVE |
2.連結子会社の吸収合併
当社は、平成27年6月30日開催の取締役会において、当社100%出資会社である群馬アルファ株式会社を吸収合併することを決議し、同日付で合併契約を締結しました。
群馬アルファ株式会社は昭和61年に設立以来、亜鉛ダイカスト製品の製造及び販売を行ってきましたが、鋳造業務の重複した組織及び業務効率化のため、経営資源の集中による一体運営と効率化を図り、より一層の競争力の強化を目的に合併することといたしました。
(1)合併の方法:当社を存続会社とし群馬アルファを消滅会社とする吸収合併。
(2)合併効力発生日:平成27年10月1日
(3)合併に際して発行する株式及び割当:本合併による株式その他の金銭等の割当はありません。
(4)引継資産・負債の状況:
・資産合計:220百万円
・負債合計: 55百万円
(5)吸収合併存続会社の概要
・資本金:2,760百万円
・事業内容:ダイカスト製品の製造及び販売、合成樹脂の加工及び販売
3.ASSA ABLOY ABのカーアクセス・セキュリティ事業の譲受について
当社は、平成28年3月2日開催の取締役会において、ASSA ABLOY AB(以下、「ASSA ABLOY」)がチェコ、メキシコ、ドイツ、スイス、中国において手掛けるカーアクセス・セキュリティ事業を取得することについて決定し、同日付でASSA ABLOYとこれに係る契約を締結しました。
(1)事業譲受の理由
当社グループは海外での事業展開を重要な成長戦略と位置付けております。本事業譲受を通じて当社は、欧州での生産供給拠点を確立し、お客様のニーズへのグローバル対応力を強化するとともに、ASSA ABLOYのカーアクセス・セキュリティ事業と当社が持つそれぞれの製品・技術の強みを最大限に活かすことによって、持続的成長を実現してまいります。
また、今回ASSA ABLOYから取得する各国の事業については、その強みを最大限に活用する観点から、現在の事業運営を継続していく予定です。
(2)事業譲受の概要
ASSA ABLOYのカーアクセス・セキュリティ事業を手掛ける子会社の株式及び事業用資産を取得いたします。なお、当該取得に際し、チェコの事業はASSA ABLOYがチェコに設立する新設会社の株式を当社が譲受け、メキシコの事業は当社がメキシコに設立する新設会社が事業用資産を譲受け、ドイツの従業員はチェコ新設会社が引き継ぎ、スイスの事業はチェコ新設会社が100%出資するスイスの新設会社が事業を譲受け、中国の子会社は当社が株式を譲り受ける予定です。譲受資産には、チェコ、メキシコ、中国の製造・組立て拠点が含まれます。
(3)事業譲受の相手先の名称
ASSA ABLOY AB
(4)譲受対象事業
ASSA ABLOYがチェコ、メキシコ、ドイツ、スイス、中国において手掛けるカーアクセス・セキュリティ事業
(5)譲受資産・負債の額
現時点において確定しておりません。
(6)事業譲受完了予定日
現時点において確定しておりません。
当社グループは、経営理念にある「お客様に喜ばれる価値を創造・提供します」のため、製品開発・技術開発・工法開発を促進しております。そして、お客様価値は「良品廉価」にあると受け止め、これを実現する新事業・新商品を開発するため、研究開発活動に注力しております。
具体的には、メカニカルな認証技術を深耕するのみならず、生体認証技術を含む非接触認証技術を用いた新商品開発を行うとともに、新しいビジネスモデルの創出活動を行っております。なお、当連結会計年度における研究開発費の総額は、1,453百万円となっております。
(1) 自動車部品事業(日本・北米・アジア)
当社製品開発はグローバルで迅速に対応するとともに、コア技術を基盤とした新製品開発の継続的な展開に取り組んでおります。
先々の新製品開発については、コア技術である認証技術/センサー技術/防盗技術やメッキ/塗装に代表される加飾技術の知識を基に、新たな市場と顧客情報を収集し、新たな要素技術を構築する為の実用化研究に取り組んでおります。
先行開発においては、ドアアクセスのためのセンサー応用製品に取り組み、赤外線式キーレスリモコンで培ってきた赤外線技術・認証技術に光学技術を組み合わせ、世界初となるハンド式バックドアセンサーを2013年に市場投入以降、サイドドア/スライドドア含めた開き物への応用製品の開発にも着手しております。
加えて、軽量化・スタイリッシュデザイン・剛性感・衝突安全性を備えたアルファユニークな次世代のドアハンドル製品は、グローバル各主要拠点で実車に搭載し同時に製品評価を実施している段階に来ております。
また、加飾技術領域においては高級車市場動向を見据えた”艶消しメッキ製品”の設備も整い始め量産準備が整うと共に、その技術を活用しドアハンドル以外の外装製品への加飾製品の市場投入も広がりを見せております。
各開発製品は、年次で市場と顧客価値を判断し、より一層お客様のニーズに即した先行開発・実用化研究テーマを選定し、お客様にとって価値のある商品を提供してまいります。また本部制導入3年目を迎える2016年は、日本国内の開発とモノ造りの連携に加え、海外子会社の設計・技術・品質部門との連携を基盤とし、その専門性を生かすことで、よりロバスト性が高く、安価で高品質な製品を提供してまいります。
今後も、上述した新製品の市場投入に向けて、多様なアクセス製品を開発し、”Innovation for Access”を実践してまいります。
なお、自動車部品事業の当連結会計年度研究開発費は、1,148百万円となっております。
(2) セキュリティ機器事業(日本・海外)
① 住宅・産業用ロック部門
「鍵=識別」を基本コンセプトに、従来の技術を更に高めたメカ・シリンダーと、エレクトロニクスによる識別技術を組み込んだメカトロニクス商品を開発しております。
これまでの開発の成果として、普及タイプとして開発した電気錠は、YKKAP㈱様の主力玄関ドアに標準採用され、2012年4月からカード仕様(YKK AP㈱様名称「ピタットKey」)、2012年6月からパッシブ仕様(YKK AP㈱様名称「ポケットKey」)を市場投入しております。2013年度は、カード仕様とパッシブ仕様を統合させた上位機種の開発を行い、2014年5月に発売を開始しました。ホームオートメーションシステムへの接続や、携帯電話での施解錠状態の確認等の機能を備えています。
これらのYKKAP㈱様採用製品はAC100Vを電源として動作しますが、2015年度はAC100Vの配線を不要とし乾電池で駆動することができる製品(カード式 及び カード+パッシブ併用式)を開発、市場投入し、また高断熱仕様の厚扉への対応では、特殊塗装を用い高級感ある意匠の電気錠を開発、3月に量産を開始するなど製品バリエーションを広げています。
このように、電気錠のシステム化と2014年度にフルモデルチェンジした電池錠「edロックPLUS」を含む乾電池駆動式製品をラインナップしている事が特徴であり、この乾電池駆動方式を支える超低消費電流回路技術は、コア技術として継続的に開発活動を進めてまいります。
これからも国内で培った認証技術、超低消費電流回路技術を信頼性のあるメカ機構に織り込み、グローバルな視点で開発を進めてまいります。
② ロッカーシステム部門
国内市場及び及びアジア市場を中心とする海外市場を視野に入れた商品開発に取り組んでおります。新たな取り組みとして、近年ネット通販市場の急拡大にともないユーザーのニーズに対応するとともに、宅配物の再配達削減に貢献する取り組みとして、当社が鉄道駅に展開しているコインロッカーで受け取りを可能とする製品を物流会社、鉄道関連会社と開発し、2016年2月より京王線6駅で荷物の受け渡しサービスの実証実験を開始しました。今後早期にビジネスモデルを構築し、当社の新事業として確立させたいと考えております。
また今後は、上記新事業のほかお客様が必要とするニーズに応える新商品の開発や新規事業に関わる開発、改善改良を行うと共に、いっそうの品質向上に向けて取り組んでまいります。
なお、セキュリティ機器事業の当連結会計年度研究開発費は、304百万円となっております。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計基準は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載されているとおりであります。
当社の連結財務諸表の作成において、損益又は財産の状況に影響を与える見積り及び判断は、過去の実績やその時点で入手可能な情報に基づいた合理的と考えられるさまざまな要因を考慮した上で行っていますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
なお、当社が行っている会計上の見積りのうち、特に重要なものとしては、次のものがあります。
① 製品保証引当金
当社グループは、販売済製品に対して、将来の発生が見込まれる補修費用に備えるため、発生見積額を計上しております。当社グループは、製品の安全を最優先課題として、開発・製造から販売・サービスまで最善の努力を傾けておりますが、実際の製品の欠陥等により発生した補修費用が見積りと異なる場合、引当金の追加計上が必要となる可能性があります。
② 繰延税金資産
実現可能性のある継続的な税務計画を考慮した将来の課税所得の見積額を基礎に、回収可能性を検討したうえで計上しております。将来の課税所得が経済環境の変化や収益性の低下により、予想された額よりも低い場合には、繰延税金資産の金額は調整される可能性があります。
(2) 当連結会計年度の経営成績の分析
財政状態の分析
当連結会計年度末における総資産は、51,519百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,949百万円減少いたしました。また、有利子負債は前連結会計年度末に比べ318百万円減少し、13,437百万円となりました。各項目別の主な要因は次のとおりであります。
(資産の部)
流動資産は、受取手形及び預金が1,432百万円減少したこと等により前連結会計年度末に比べ2,211百万円減少し、26,498百万円となりました。
固定資産は、有形固定資産が878百万円、投資その他の資産が805百万円減少したこと等により前連結会計年度末に比べ1,735百万円減少し、25,011百万円となりました。
(負債の部)
流動負債は、1年内返済予定の長期借入金が501百万円増加したこと等により前連結会計年度末に比べ515百万円増加し、13,991百万円となりました。
固定負債は、長期借入金が1,086百万円減少したこと等により前連結会計年度末に比べ1,915百万円減少し、10,232百万円となりました。
(純資産の部)
純資産は、利益剰余金が684百万円減少したこと等により前連結会計年度末に比べ2,549百万円減少し、27,295百万円となりました。この結果、自己資本比率は前連結会計年度末の52.1%から0.8ポイント減少し51.3%となりました。
経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に比べ1,410百万円増加し、50,023百万円となりました。この主な増加要因は、北米の自動車部品事業の主要得意先の生産台数が増加した事によります。
(売上原価)
当連結会計年度の売上原価は、前連結会計年度に比べ1,878百万円増加し、42,367百万円となりました。この主な増加要因は、売上高の増加に伴うものです。
(販売費及び一般管理費)
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ151百万円減少し、6,322百万円となりました。
以上の結果、当連結会計年度の営業利益は、前連結会計年度に比べ317百万円減少し、1,334百万円となりました。
(営業外損益)
当連結会計年度の営業外収益は、前連結会計年度に比べ839百万円減少し、357百万円となりました。
当連結会計年度の営業外費用は、前連結会計年度に比べ1,264百万円増加し、1,596百万円となりました。これは、当連結会計年度に為替差損を1,304百万円計上したこと等によります。
以上の結果、当連結会計年度の経常利益は、前連結会計年度に比べ2,421百万円減少し、96百万円となりました。
(特別損益)
当連結会計年度の特別利益は、前連結会計年度に比べ312百万円減少し、108百万円となりました。
当連結会計年度の特別損失は、前連結会計年度に比べ90百万円減少し、47百万円となりました。
以上の結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純損失は、前連結会計年度に比べ2,397百万円減少し、397百万円となりました。
(3) 経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況」 4 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
(4) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
(キャッシュ・フロー)
キャッシュ・フローの分析については、「第2 事業の状況 1 業績などの概要 (2) キャッシュ・フロー」の項目をご参照ください。
キャッシュ・フロー指標のトレンドは以下のとおりであります。
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平成26年3月期 |
平成27年3月期 |
平成28年3月期 |
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自己資本比率 |
48.7% |
52.1% |
51.3% |
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時価ベースの自己資本比率 |
18.7% |
23.2% |
20.3% |
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キャッシュ・フロー対有利子負債比率 |
13.07年 |
3.84年 |
3.72年 |
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インタレスト・カバレッジ・レシオ |
6.6倍 |
18.5倍 |
16.4倍 |
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
※いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
(5) 経営者の問題認識と今後の方針
当社グループの経営陣は、現在の事業環境及び入手可能な情報に基づき最善の経営方針を立案するように努め
ておりますが、近年の自動車部品関連事業のビジネス環境の変化に鑑みると、当社グループを取り巻く事業環
境は、楽観視できるものではありません。
かかる問題意識の中、当社グループの経営陣は、「第2 事業の状況 3 対処すべき課題」で示された課題を着実にこなし、財務体質の一層の改善等を図り、安定した収益基盤の確立のために、積極果敢な挑戦を続けてまいる所存です。