文中の記載内容のうち、歴史的事実でないものは、本報告書提出日現在における当社グループの将来に関する見通し及び計画に基づいた将来予測であります。これらの将来予測には、リスクや不確定な要素などの要因が含まれており、実際の成果や業績などは、記載の見通しとは異なる可能性があります。
市場競争の激化や市場構造の変化、原材料市況や為替の変動等、かつてないスピードで起こる変革の時代において、社会や顧客の要望はますます複雑化・多様化しており、その変化への対応が強く要求されております。さらに、事業がグローバルに拡大し、さまざまな分野で変革が進む中、事業環境を取り巻くリスクにも対応していく必要があります。このような中、当社グループは、以下のような課題に対し適切に対処してまいります。
当社グループの主要関連産業である自動車業界においては、中国のローカルEVメーカーが価格競争力及び商品力を急速に高め、短期間で車両を市場投入することでグローバル市場での存在感を一層強めています。一方で、日系完成車メーカーは競争力の維持に苦戦しており、当社の受注構造や成長見通しにも影響が及びつつあります。さらに、北米における関税措置や地政学リスクの高まりなど、外部環境の不確実性が当社の事業及び業績に与える影響も増大しています。
セキュリティ機器事業の主力市場である住宅市場においては、従来からの人口減少や住宅資材高騰により長期的な住宅着工戸数のダウントレンドは変わらないものの、リフォーム市場では住宅ストックの流通活性化や省エネ・子育て支援などを背景に国や地方自治体による制度支援が進んでいます。また、新たな住宅のニーズとしてスマートハウス化が顕在化し、居住者へのサービス向上と新たな価値提供が求められてきております。一方サプライチェーンにおいては、労働人口不足や原材料・エネルギー・輸送価格の上昇が、調達及びコストに影響を及ぼしております。
当社グループは、「個々の質を高め、お客様に喜ばれる価値を創造・提供します」の経営理念のもと、「Innovation for Access」を企業メッセージとして掲げております。
当社グループは、さらなる企業価値の向上を測る尺度として、2023年度~2026年度の中期経営計画において、成長・安定・持続をキーワードに「新事業・新商品開発」、「収益基盤の強化」、そして「サステナビリティ経営の推進」を3つの基本方針に掲げ、計画目標を達成させるべく推進してまいります。
以下の目標、経営指標を採用した理由は、投資家が当社グループの経営方針・経営戦略等を理解するうえで重要な指標であり、経営方針・経営戦略等の進捗状況や、実現可能性の評価等を行うことが可能となるためであります。
・2026年度中期経営計画 目標値(2026年5月14日修正値を公表済)
(業績目標)
・売上高 730億円
・営業利益額(率) 15億円(2.1%)
(目標とする経営指標)
・新商品売上高比率 30.0%以上
・自己資本比率 50.0%
・ROIC 5.0%以上(※)
※資本政策上の目標水準の検証結果を踏まえ、適切に見直しを行う方針とします。
当社グループは、2023年度~2026年度の中期経営計画を遂行中です。ALPHA WAYに掲げる経営理念「個々の質を高め、お客様に喜ばれる価値を創造・提供します」をグループ全員で共有し実践してまいります。また、当社グループに携わるすべての関係者のコンプライアンス意識を向上させることに努め、企業としての社会的責任を果たしてまいります。さらに、人の暮らしに関わるアクセスをもっと安心で便利にという意味を込めた企業メッセージ「Innovation for Access」を実現すべく、また、中長期経営構想『アルファビジョン2030』に向けグループ一丸となってさらなる努力と精進を重ね、お客様から信頼される『アルファブランド』の確立を目指します。
当社グループは状況の変化を注視しつつ、価格転嫁の促進、あらゆるロスの削減及び徹底した合理化活動を通じて事業への影響を最小限に抑えるとともに、中長期経営構想「アルファビジョン2030」の実現に向けて、戦略的投資の実行と成長戦略の具体化に全力で取り組んでまいります。
当社の住設機器部門では、上記の状況・サプライチェーンの問題による影響を極小化していくとともに、居住者へのサービス、付加価値を向上させたスマートロックの新商品開発を継続し、スマートロック市場全体の拡大を図り、トップシェアを維持してまいります。また、タイの製造拠点においては、引き続き自動化を推進し、生産能力の増強に取り組んでまいります。
ロッカーシステム部門では、訪日外国人の回復を背景に荷物預かり需要は引き続き堅調に推移しております。一方で、市場環境の変化や事業領域の拡大に伴い、事業運営の高度化が求められております。当社では、キャッシュレス対応や利用時間に応じた課金運用の拡充を通じて利便性の向上を図るとともに、レベニューシェア型ビジネスの展開により安定的な収益基盤の構築を進めてまいります。また、業務プロセスの効率化及び運用体制の高度化に継続的に取り組んでまいります。加えて、持続可能な社会に向けた取り組みとして推進しているロッカー型自販機については、普及拡大とともに事業としての持続的な発展を目指してまいります。
当社グループの主な資金需要には、営業活動上の運転資金に加え、投資及び有形固定資産の取得等があります。当社グループの資金に対する基本的な考え方は、新規投資の資金を、営業取引収入、資産の売却・回収、及び財務健全性を維持しながら借入金や社債等により調達することで賄うというものであります。
当連結会計年度は、財務健全性を担保しつつ、必要な投資案件には機動的に対応できる「攻めの財務」への転換を推進いたしました。翌連結会計年度以降も、同様の施策を進めてまいります。
アルファビジョン2030 『Smart Access Lifeを創造する ~暮らしのそばに、いつも・・・アルファ~』を実現するために、2023年度より中期経営計画MP2026にて「サステナビリティ経営の推進」を基本方針に掲げ、グループ全体でサステナビリティ活動に取り組んでおります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
アルファグループでは、サステナビリティ委員会を設立、代表取締役を委員長とし、当社グループ全体のサステナビリティ経営を推進する役割を担い、社会と事業の持続的な発展に向けて、サステナビリティ推進の立案・推進を行っております。
サステナビリティ委員会では、サステナビリティに関する全社方針や目標の策定、それらを実践するための体制の構築・整備、及びISO14001やコンプライアンスの管理体制と連携した各種施策のモニタリングを行っております。
また、E(環境)、S(社会)、G(ガバナンス)のチーム編成を行っており、3事業を横断する形で活動をしています。サステナビリティ委員会では、活動報告や年度ごとの目標値の決定等を行い、適宜取締役会に報告を行っております。
教育活動として、管理職向けに外部の専門家を講師とした研修を実施し、サステナビリティに関する知見を深める機会を設けております。

アルファグループでは、グループ全体でサステナビリティ活動に取り組んでおります。足元の不透明な経営環境に対する不確実性の高まりを背景としたサステナビリティへの取組要請が高まる中で、ESGに関する課題に適切に対応するサステナビリティ経営を推進することでレジリエント企業を目指し、事業リスクの最小化と事業機会の拡大を実践し、持続的な企業価値の向上と社会のサステナビリティへの貢献を実現してまいります。

① 戦略
a.マテリアリティ特定のSTEP
アルファグループが持続可能な成長を遂げるとともに、グローバルな社会課題の解決を通じて持続可能な社会の実現に貢献することを目的に、2021年に経営上の課題としてESG重要課題(マテリアリティ)を特定しました。ここでは、マテリアリティ特定までのプロセスについてご紹介します。
STEP1:検討すべき社会課題の抽出
外部機関の評価軸としてISO26000(7つの中核主題)とアルファグループ行動ガイドラインに関連する現状の活動、取組を整理し、課題を抽出しました。
STEP2:課題の特定と重要性を評価
STEP1で洗い出した課題についてE・S・Gに分類するとともに、重複する課題等を整理した項目を“ステークホルダーにとっての重要度”と“アルファグループにとっての重要度”の2軸で評価を行い、その結果をマトリクスにマッピングして「アルファグループの重要課題項目(マテリアリティ)」を特定しました。重要度の評価の際には、中長期的な当社の取組・方針及び業界動向等(企業視点)も考慮し、様々なステークホルダーからの期待(社会視点)を反映することに努めました。
STEP3:マテリアリティの特定
マテリアリティマップにおいて、重要性の高い取組テーマよりE・S・Gのマテリアリティと特定しました。4つのマテリアリティと取組テーマは、サステナビリティ委員会での審議を経て、最終的に取締役会の承認を得て、決定しました。
マテリアリティと取組テーマについては、E・S・G各タスクチームにて目標設定し、サステナビリティ委員会又はその他関連委員会にて具体的活動の定期的な進捗確認、振り返りを行うことによりPDCAを回します。

b.気候変動に対する戦略
当社グループは、環境マネジメントシステムの取組として、環境基本方針を基に、法令順守、地球環境保全への貢献を積極的に行っております。具体的には、「低炭素化社会」へ向けた取り組みとして、当社の主要事業領域において、製品の軽量化やリサイクル等、継続的に取り組んでおります。また、当社資産を有効活用し、太陽光発電事業も、2014年山梨地区、2016年群馬地区、2019年タイ アユタヤ地区、2021年中国広州市と清遠市、そして2025年メキシコのケレタロ州とハリスコ州の7地域で開始いたしました。
当社グループは、地球環境問題が人類共通の重要課題であることを認識し、企業活動のあらゆる面で環境に与える影響を配慮し、地球環境の保全に取り組み、再生可能エネルギーの活用と自然との調和を図り、SDGs及びカーボンニュートラルへ貢献して行きます。
② 指標及び目標
※特に事業への影響が大きいと想定している気候変動については、2030年を目標年とする中期目標と、2050年を目標年とする長期ビジョン『2050年 カーボンニュートラル(CN)を目指す』を定め取組を進めております。
③ 実績
※ Eチームの目標は拠点で目標値を揃えるのが困難なため、2025年度目標は設定されていません。
詳細につきましては、
詳細につきましては、
当社グループでは、サステナビリティGovernanceのもと、リスク低減と事業機会創出を確実にするため、リスク管理を強化しています。コンプライアンス委員会が中心となり、リスク発生の未然防止並びにリスク管理に取り組む体制を構築し、「コンプライアンス委員会規程」に基づき、委員会を原則四半期に1回開催しております。コンプライアンス委員会は、当社グループ社員が取るべき行動規範の全社員への浸透を図り、コンプライアンスの状況を取締役会へ定期的に報告しております。また、アルファグループ全体を対象としたコンプライアンス教育体制を監督し、毎年、教育結果を分析し、当該分析結果を取締役会に報告しております。
当社グループの事業及び財政状態等に影響を及ぼす可能性のある事項は以下のとおりです。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項についても、投資家の投資判断上重要であると考えられる事項につきましては、投資家に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。なお、当社グループは、これらのリスクを十分に認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の対応に最大限の努力をしてまいります。下記事項のうち将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものです。
当社グループは、総合ロックメーカーとして、グローバルな事業展開を行っております。各事業セグメントにおけるリスクは以下のとおりです。
当社グループ連結売上高に占める自動車部品事業の比率は、前連結会計年度で78.0%、当連結会計年度で79.0%となっております。また、連結売上高に占める日産自動車株式会社グループに対する販売比率は、前連結会計年度で34.3%、当連結会計年度で30.8%となっております。
今後は、同社グループ以外の自動車メーカーとの取引や自動車部品事業以外の売上高も拡大していく方針ですが、主要販売先をはじめとした自動車メーカーの生産動向、当社グループ製品の装着率及び製品納入価格等によっては、当社グループの経営成績が影響を受ける可能性があります。
当社グループは、製品の不具合の発生防止には万全を期しておりますが、リコールやサービスキャンペーン等の重大不具合が発生した場合には、当社グループの経営成績が悪影響を受ける可能性があります。
c.海外事業展開
当社グループは、世界の主要自動車メーカーの近くで多様なニーズに対応し、高い付加価値を有する製品を提供できるようにグローバルな供給体制を構築しております。しかし、当社グループが事業を展開している国や地域の経済状況の影響を受ける可能性があります。特に、政策金利の引き上げによる企業の資金調達コストの上昇や原材料等の高止まりに加え、米国の通商政策による事業リスクが存在します。また、長期化する地政学リスクの継続等により、依然として景気の先行きは不透明な状況が続いております。
住宅用ロックについては、住宅の新築着工の動向により、当社グループの経営成績が影響を受ける可能性があります。当社グループは、住宅の新築着工の動向をモニタリングし、取締役会を含む各種会議体において、生産・販売計画の修正等の検討を適時に行っております。
ロッカーシステムは、国内外の旅行者の増減による駅・空港関連施設の利用状況、レジャー関連施設の新設数やレジャー・観光市場の動向などにより、当社グループの経営成績が影響を受ける可能性があります。
当社グループは、市場動向をモニタリングし、取締役会を含む各種会議体において、生産・販売計画の修正等の検討を適時に行っております。
当社グループでは、主要な事業分野であります自動車部品関連の製品をグローバルに供給していることから、世界的な景気の変動に強く影響されます。日本、アジア、北米及び欧州等世界の主要市場での予測を超える急激な景気後退と需要の縮小は、当社グループの経営成績及び財政状態に多大な悪影響を与える可能性があります。
当社グループは、世界経済全般のみならず、海外の特定地域に固有の経済動向に加え、近年の急速な技術革新等による産業構造等の変化が当社グループにおける既存のビジネスモデルや将来の財政状態、業績にどのように影響するかをモニタリングし、取締役会を含む各種会議体において検討を行っております。
当社グループの連結売上高に占める海外拠点売上高は、前連結会計年度で70.4%、当連結会計年度で71.8%となっております。
従いまして、当社グループの収益は、外国為替相場変動の影響を受けます。当社の連結財務諸表は、日本円で表示されているため、換算リスクと取引リスクという形で為替変動の影響を受けます。当社グループは、為替相場及び金利の変動リスクを軽減するために、現地調達や現地生産を拡大し為替リスクの低減を図るとともに、円建契約の推進やタイムリーな為替予約の実施等によるリスクヘッジに取り組んでおります。
当社グループは、製品製造に使用する原材料、部品等を外部より調達しております。市況の変化による原材料価格の大幅な変動については、購入部品代や製造コストの上昇につながり、これらのコストを製品の販売価格に転嫁できない、あるいは仕入先がこれらのコストを十分に吸収できない結果、将来の収益性に悪影響を与える可能性があります。当社グループは、市況動向をモニタリングし、取締役会を含む各種会議体において、その影響度の確認を適時に行っております。
当社グループは、グローバルに事業を展開しているため、様々なカントリーリスクにさらされています。これらのリスクとは、自然災害、事故などによるインフラの障害や、戦争、テロ、ストライキ、操業の中断等があげられます。当社グループが製品を製造するための材料・部品・資材等を調達し、又は当社グループの製品が製造・流通・販売される主な市場において、これらの事態が生じた場合は、事業運営に障害又は遅延をきたす可能性があり、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、世界各国の動向について各拠点から情報を入手しモニタリングしたうえで、適時に必要な措置を取れる体制を整えております。
当社グループは国内外において、各種法令・規制に則り事業活動を行っております。グループ全体として法令遵守の徹底を図っておりますが、新たな法規制の導入や法規制の想定外の変更により、事業活動に対する制約、コストの増加等を通じ、当社グループ業績に悪影響を与える可能性があります。また、当社グループがこれらの法規制に抵触したと当局が判断した場合には、当社グループが課徴金等の行政処分、刑事処分、訴訟等の対象となり、当社グループの社会的評価が低下し、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、知的財産を重要な経営資源と位置づけ、第三者の知的財産権に対する侵害の予防と当社グループが保有する知的財産権の保護に努めております。しかし、見解の相違等の理由により、第三者からの特許等への抵触を理由として差止訴訟、損害賠償等を提起された場合、第三者による知的財産権侵害により当社グループの競争優位性が侵害を受けた場合等には、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、国内外において、大気汚染、水質汚濁、土壌・地下水汚染、廃棄物処理、省エネルギー・地球温暖化対策等に関し、様々な環境関連法規制の適用を受け、これに対応しております。将来、新たな環境に関する規制が導入された場合や既存の規制が厳格化された場合、当社グループがこれらの法規制に抵触したと当局が判断した場合等には、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
ウクライナ・ロシア情勢や中東情勢などのグローバルな地政学リスク及び経済安全保障をめぐる国際情勢の変化は、原油価格の高騰によるエネルギー価格や仕入れ価格の高騰、サプライチェーンの混乱による調達難及び為替相場の変動など、当社グループの財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループが保有する有形固定資産、のれん及び無形資産等の固定資産は、減損リスクにさらされております。現時点において必要な減損等の処理を実施し、適時適切な各拠点の業績管理及び経営指導・助言を行っておりますが、今後、各種市況の悪化、需要の減退及び開発計画の変更等に伴い保有固定資産の経済価値が低下した場合には、さらに必要な減損処理を実施することになります。このような場合には、将来の当社グループの財政状態や業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
当連結会計年度(2025年4月1日から2026年3月31日まで)における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
当連結会計年度における世界経済は、各国の金融・通商政策の動向や地政学リスクの高まり、米国による追加関税等の影響、それに伴う世界経済への影響、為替変動などにより、不確実性の高い状況で推移しました。日本では、企業収益や雇用・所得環境は堅調を維持する中、設備投資や個人消費に持ち直しの動きがみられるなど、緩やかな回復傾向となりました。一方、中東情勢を中心とした地政学リスクの増大や米国の政策動向など、先行きは不透明な状況となっています。
このような状況の中、当社グループの主要関連産業であります自動車産業におきましては、欧米は堅調であったものの、日本では米国との自動車関税の引き上げ影響による輸出台数の減少等により低調に推移しました。アジア地域におきましては市場構造の変化が加速しており、中国市場での日系車の一層の販売不振、タイでも金利上昇の影響を受けて販売不振となる等、厳しい状況が続いております。セキュリティ機器事業の関連産業であります住宅産業におきましては、新築住宅着工戸数は、2025年4月からの新築住宅への省エネ基準適合義務化による駆け込み着工の反動減は解消されつつあるものの、人件費上昇と資材高騰の影響等により低調に推移しております。
このような経営環境の中、2023年度からの4年間を対象とする中期経営計画MP2026を策定し、基本方針である「新事業・新商品開発」「収益基盤の強化」「サステナビリティ経営の実践」を、当社グループ一丸となって着実に取り組みました。
「新事業・新商品開発」については、自動車部品事業では、中国ローカルOEM様向けに電動ラッチに対応した、電動フラッシュハンドルの量産を開始いたしました。ローカル材や部品を積極採用し、廉価かつ高品質なドアハンドルとなっております。セキュリティ機器事業の住設機器部門では、「PREMIUM SMART LOCK」ブランドの浸透を図り、「edロックConnect-1」を中心とした製品ラインアップの拡充と販売強化に取り組みました。また、新築市場に加え、既築市場向け製品の開発を進めることで、多様化するニーズへの対応と事業領域の拡大を図っております。ロッカーシステム部門では、鉄道事業者が提供するロッカーの予約に対応したwebサイトと連携したターミナルロッカーを開発しました。
事業環境の不透明な見通しやグローバル競争が激化する中、外部環境に影響されにくい体質強化を優先課題として、中期経営計画MP2026の基本方針を国内拠点及び拡充した海外拠点の生産、間接業務の効率化を通じて、引き続き強力に推進してまいります。
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ9,022百万円増加し、76,803百万円となりました。当連結会計年度末の負債合計は、短期借入金が3,404百万円増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ5,896百万円増加し、37,306百万円となりました。当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ3,125百万円増加し、39,496百万円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の業績につきましては、売上高は72,699百万円と前年同期に比べ812百万円(△1.1%)の減収となりました。利益につきましては、営業利益は843百万円と前年同期に比べ70百万円(△7.7%)の減益となりました。経常利益は1,618百万円と前年同期に比べ1,008百万円(165.5%)の増益となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は1,383百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失301百万円)となりました。
セグメントの業績は以下のとおりであります。
自動車部品事業(日本)におきましては、得意先での生産台数が国内・輸出ともに減少したものの付加価値製品の増加等から、売上高は10,273百万円と前年同期に比べ、61百万円(0.6%)の増収となりました。一部費用回収の遅れがあったものの、徹底した合理化改善と固定費抑制効果により、セグメント利益は752百万円と前年同期に比べ、441百万円(142.3%)の増益となりました。
自動車部品事業(北米)におきましては、得意先での生産台数は引き続き減少し、売上高は15,626百万円と前年同期に比べ、2,152百万円(△12.1%)の減収となりました。合理化活動と新分野の新製品ロス改善の効果は見られたものの、減収影響などにより、セグメント損失は472百万円(前年同期はセグメント損失97百万円)となりました。
自動車部品事業(アジア)におきましては、タイでの販売減速等はあったものの、中国でのローカル系の受注車両の販売が好調だったことにより、売上高は16,480百万円と前年同期に比べ、979百万円(6.3%)の増収となりました。徹底した改善活動に加え、中国では拠点集約や組織構造の再編等、事業構造改革による固定費削減を推進いたしましたが、新製品の採算性改善遅れ等により、セグメント損失は922百万円(前年同期はセグメント損失923百万円)となりました。
自動車部品事業(欧州)におきましては、受注量の増加により、売上高は18,653百万円と前年同期に比べ、1,368百万円(7.9%)の増収となりました。増収効果ならびに合理化活動の進展が図れたこと等により、セグメント利益は421百万円と前年同期に比べ、248百万円(143.2%)の増益となりました。
セキュリティ機器事業(日本)におきましては、利便性向上やDX推進を背景にスマートロックの需要が拡大しつつあります。一方で22年度から続いた大手賃貸住宅事業会社向けプロジェクトの昨年度末での完遂により、住宅関連製品の売上は前年同期を下回りました。
ロッカーシステム事業については、ゴルフ場の更衣室リニューアルをはじめロッカー入替え需要の高まりから大型案件を受注、オペレーション事業も訪日外国人増加に伴い順調に推移しました。一方で、前年同期は複数の特需があった反動もあり売上としては前年同期を下回りました。
なお、売上高は12,368百万円と前年同期に比べ、1,319百万円(△9.6%)の減収、セグメント利益は1,340百万円と前年同期に比べ、276百万円(△17.1%)の減益となりました。
セキュリティ機器事業(海外)におきましては、日本向け製品(電気錠)の生産の減少により、売上高は8,733百万円と前年同期に比べ、987百万円(△10.2%)の減収、セグメント利益は705百万円と前年同期に比べ、197百万円(△21.9%)の減益となりました。
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、9,852百万円(前期比2.8%減)となり、前連結会計年度末に比べ286百万円減少しました。また、当連結会計年度における「営業活動によるキャッシュ・フロー」と「投資活動によるキャッシュ・フロー」との差額であるフリー・キャッシュ・フローは1,245百万円の支出となり、前年同期の1,976百万円の収入に対して3,222百万円の減少となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは3,666百万円の収入(前期と比べて2,226百万円収入が減少)となりました。主な収入要因は、税金等調整前当期純利益です。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは4,911百万円の支出(前期と比べて995百万円支出が増加)となりました。主な支出要因は、有形固定資産の取得による支出です。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは835百万円の収入(前期は1,903百万円の支出)となりました。主な収入要因は、短期借入金による収入です。
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.金額は、販売価格によっております。
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
※ 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績のうち、当該販売実績の総販売実績に対する割合が10%未満の相手先につきましては記載を省略しております。
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
当社グループは、現在の事業環境及び入手可能な情報に基づき最善の経営方針を立案するように努めておりますが、近年のビジネス環境の変化に鑑みるに、国内外の企業とのグローバル競争が今後も予想されることから、当社グループを取り巻く環境は厳しい状況で推移するものと認識しております。こうした中、当社グループは、グローバル市場の急激な変化に的確に対応するため、安定した収益基盤の確立とお客さまの価値観とニーズに対応した新事業・新商品開発により、競争力の維持強化に向けた様々な取り組みを進めてまいります。今後、当社グループの想定を超えてグローバル市場が悪化した場合や、お客さまのニーズに対応する製品を開発・提供できない場合は、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
1) 財政状態
当連結会計年度末における総資産は、76,803百万円となり、前連結会計年度末に比べ9,022百万円増加しました。また、有利子負債は前連結会計年度末に比べ3,001百万円増加し、20,753百万円となりました。
各項目別の主な要因は次のとおりであります。
(資産の部)
流動資産は、売掛金が2,258百万円増加、原材料及び貯蔵品が664百万円増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ4,160百万円増加し、42,990百万円となりました。
固定資産は、投資有価証券が1,692百万円増加、建設仮勘定が1,439百万円増加、リース資産が964百万円増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ4,865百万円増加し、33,808百万円となりました。
流動負債は、短期借入金が3,404百万円増加、未払金が1,194百万円増加、一年内償還予定の社債が1,000百万円増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ6,143百万円増加し、30,989百万円となりました。
固定負債は、リース債務が603百万円増加しましたが、社債が1,010百万円減少、長期借入金が357百万円減少したこと等により、前連結会計年度末に比べ246百万円減少し、6,317百万円となりました。
純資産は、為替換算調整勘定が1,097百万円増加、その他有価証券評価差額金が1,053百万円増加、利益剰余金が1,026百万円増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ3,125百万円増加し、39,496百万円となりました。この結果、自己資本比率は前連結会計年度末の52.3%から2.0ポイント低下し50.3%となりました。
2) 経営成績
(売上高)
当連結会計年度の売上高は、中国での日系車の販売不振・減産影響を大きく受け続けており、前連結会計年度に比べ812百万円減少し、72,699百万円となりました。
(売上原価)
当連結会計年度の売上原価は、前連結会計年度に比べ1,246百万円減少し、61,995百万円となりました。
(販売費及び一般管理費)
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ505百万円増加し、9,861百万円となりました。
以上の結果、当連結会計年度の営業利益は、前連結会計年度に比べ70百万円減少し、843百万円となりました。
(営業外損益)
当連結会計年度の営業外収益は、為替差益837百万円を計上したこと等により、前連結会計年度に比べ767百万円増加し、1,255百万円となりました。
当連結会計年度の営業外費用は、前連結会計年度に比べ311百万円減少し、480百万円となりました。
以上の結果、当連結会計年度の経常利益は、前連結会計年度に比べ1,008百万円増加し、1,618百万円となりました。
(特別損益)
当連結会計年度の特別利益は、子会社清算益387百万円を計上したこと等により、前連結会計年度に比べ418百万円増加し、440百万円となりました。
当連結会計年度の特別損失は、前連結会計年度に減損損失808百万円を計上していたこと等により、前連結会計年度に比べ930百万円減少し、162百万円となりました。
以上の結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は1,383百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失301百万円)となりました。
セグメントの業績については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ③ 財政状態及び経営成績の状況」の項目をご参照ください。
キャッシュ・フローの分析については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ④ キャッシュ・フローの状況」の項目をご参照ください。
キャッシュ・フロー指標のトレンドは以下のとおりであります。
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
※ いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
・資金需要
当社グループの事業活動における運転資金需要の主なものは当社グループの自動車部品事業とセキュリティ機器事業に係わる製造原価、販売費及び一般管理費になります。また、設備資金需要としては、生産能力増強の為の新規設備購入、既存設備の償却に伴う更新に加え、情報処理に使用されるソフトウェアを始めとする無形固定資産投資等があります。
・財政政策
当社グループの事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的に確保する為、内部資金の活用及び金融機関からの借入と社債の発行により資金調達を行っており、運転資金及び設備資金につきましては、国内、海外子会社のものを含め当社において一元管理しております。
当社グループでは、当社グループ全体での有利子負債の削減を図り財務安定性を高め、また、資金調達コストの低減に努める一方、資金効率化の見地からコミットメントラインの弾力的な利用による機動的な資金調達での流動性確保も行っております。当期末の有利子負債残高は20,753百万円となりました。また、グローバルな事業展開による為替変動リスクの影響を極小化すべく、地産地消型ビジネスの推進や外貨建資産・負債に対し、必要に応じて為替予約の活用も行っております。
・Cash(手元流動性)の確保
当社グループでは、連結ベースにおける年間売上高の概ね1.5ヶ月分に相当する金額を手元資金として保有する方針の下で、2026年3月期末時点において約100億円(1.7ヶ月分)の現預金を保有しております。また、単体では複数の金融機関との間で締結しているコミットメントライン契約15億円を未使用額としている他、短期借入枠として190億円、合計で205億円を備え、手元流動性を確保しております。
2023年度~2026年度の中期経営計画においては、連結売上高、同営業利益率、新商品売上高比率、自己資本比率、ROICを重要な指標と位置付け、基本方針である「新事業・新商品開発」 「収益基盤の強化」 「サステナビリティ経営の推進」を強力に推進してまいります。
当連結会計年度における各指標はそれぞれ「連結売上高」は72,699百万円、「同営業利益率」は1.2%、「新商品売上高比率」は32.3%、「自己資本比率」は50.3%、「ROIC」は1.2%となりました。
当社グループは、事業環境の不透明な見通しやグローバル競争が激化する中、外部環境に影響されにくい体質強化を優先課題として、基本方針を、国内拠点及び拡充した海外拠点の生産、間接業務の効率化等の諸施策を通じて、引き続き強力に推進してまいります。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、決算日における資産及び負債の報告数値及び報告期間の収益・費用の報告数値に影響を与える見積り、仮定及び判断を使用することが必要となります。当社の経営陣は、連結財務諸表作成の基礎となる見積り、仮定及び判断を、過去の経験や状況に応じ合理的と判断される入手可能な情報により継続的に検証し、意思決定を行っております。ただし、これらの見積り、仮定及び判断は不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。この差異は、当社グループの連結財務諸表に影響を及ぼす可能性があります。
・有形固定資産、のれん、無形資産に係る減損判定において測定される回収可能価額
有形固定資産、のれん、無形資産に係る減損判定において、資金生成単位を判別したうえで、当該資金生成単位における売却費用控除後の正味売却価額と使用価値のいずれか高いほうを回収可能価額として測定しております。当該売却費用控除後の正味売却価額算定上の仮定、あるいは使用価値算定の基礎となる資金生成単位の使用期間中及び使用後の処分により見込まれる将来キャッシュ・フロー、割引率等の仮定は、将来の不確実な経済条件の変動によって影響を受ける可能性があり、将来にわたり、有形固定資産、のれん、無形資産に係る減損損失額に重要な影響を及ぼす可能性があります。
・引当金の測定
各引当金は、将来において債務の決済に要すると見込まれる支出の期末日における最善の見積りに基づいて測定しております。将来において債務の決済に要すると見込まれる支出額は、将来の起こりうる結果を総合的に勘案して算定しております。これら引当金の測定において使用される仮定は、将来の不確実な経済条件の変動によって影響を受ける可能性があり、将来にわたり、引当金の測定額に重要な影響を及ぼす可能性があります。
・法人税等の見積り
法人税等の算定に際しては、税法規定の解釈や過去の税務調査の経緯等、様々な要因について見積り及び判断が必要となります。そのため、各期末において見積った法人税等と、実際に納付する法人税等の金額とが異なる可能性があり、その場合、翌年度以降の法人税等の計上額に重要な影響を与える可能性があります。また、繰延税金資産については、将来減算一時差異等を利用できる課税所得が生じる可能性が高い範囲内で認識しておりますが、当該回収可能性の判断は、当社及び子会社の事業計画に基づいて決定した各将来事業年度の課税所得の見積りを前提としております。当該将来事業年度の課税所得の見積りは、将来の不確実な経済条件の変動によって影響を受ける可能性があり、将来にわたり、繰延税金資産の計上額に重要な影響を及ぼす可能性があります。
自動車部品事業
合弁契約
当社グループは、経営理念にある「お客様に喜ばれる価値を創造・提供します」を中心に考え、製品開発・技術開発・工法開発を促進しております。そして、お客様価値は「良品廉価」にあると受け止め、これを実現する新事業・新商品を開発するため、研究開発活動に注力しております。
具体的には、メカニカルな認証技術を深耕するのみならず、生体認証技術を含む非接触認証技術を用いた新商品開発を行うとともに、新しいビジネスモデルの創出活動を行っております。なお、当連結会計年度における研究開発費の総額は、
当社の長期ビジョンである「Smart Access Lifeを創造する」の実現に向け、製品開発はグローバルで迅速に対応するとともに、コア技術を基盤とした継続的な新製品開発に取り組んでおります。
製品開発では、日本においては電動フラッシュハンドル、当社新製品となるFuel-LIDを国内大手自動車メーカー様向けに量産を開始いたしました。新規に外装用の塗装部品を国内Tire1メーカー様向けに量産しております。
中国リージョンにおいては、電動フラッシュハンドルを現地自動車メーカー・日系自動車メーカー向けに量産を開始いたしました。
また、新しいアクセス製品の開発にも着手しております。欧州拠点では欧州で開発/生産した大手自動車メーカー様向けピラーハンドルを量産開始いたしました。本製品は、ハンドルビジネスにおける日本と欧州のR&D拠点の協業による取り組みの成果であり、今後、順次アウトサイドハンドルの生産拡大を予定しております。
先行開発、実用化研究の取組みとしては、自動車メーカー各社の車両電動化・知能化動向を見据え、EV車、自動運転車向けの関連部品先行開発を継続して取り組んでおります。又、今後ドア周辺部品の電動化の加速が見込まれており、これに対応するドアハンドルを含むアクセスパーツの開発も開始しております。これは機構部品/電気部品開発力を活かした取り組みであります。今後も必要となる認証技術・加飾技術・電動化技術・環境対応素材技術における世間の技術レベル進化を監視すると共に、必要な要素技術は自社内開発による深耕を図る一方で、企業連携による社外技術の導入や共同開発を積極的に行ってまいります。
開発体制面では、中国において安全法規対応による、乗員救出時のドア取っ手機能が重要視されており、現地顧客様向けのアウトサイドハンドルを日本と中国R&Dの協業で取り組んでおります。欧州においても現地自動車メーカー向けアウトサイドハンドル開発も行っております。今後も継続してグローバル開発体制の定着におけるシナジー効果の創出を目指し、開発5拠点(日本、アメリカ、中国、タイ、チェコ)の成長を図ると共に、その専門性を生かすことでより高いロバスト性とコスト競争力に加え、安定した高品質な製品の提供と新たな付加価値の創造をグローバルに実践してまいります。
今後も、上述した新製品の市場投入に向けて、多様なアクセス製品を開発し、“Innovation for Access”を具現化してまいります。
なお、自動車部品事業の当連結会計年度研究開発費は、1,572百万円となっております。
住宅市場における防犯性・利便性・快適性の向上を目的として、スマートロック関連製品を中心に研究開発を推進しております。
近年はIoT化や非接触ニーズの拡大に加え、既築住宅における防犯対策および利便性向上への要求が高まっております。このような環境を踏まえ、既築住宅へ取付け可能な製品の開発に注力しております。
具体的には、既存扉への適合性向上、省施工化に対応できる機構設計、多様な仕様への対応、スマートフォン連携や各種認証機能の高度化、通信安定性の確保、省電力化および耐環境性能の向上に取り組んでおります。
さらに、スマートロックブランド「PREMIUM SMART LOCK」の展開においては、市場動向を踏まえた製品企画を推進するとともに、長期にわたり安心してご使用いただけるよう、信頼性の確保および品質のさらなる向上に努めてまいります。
今後もE(環境)・S(社会)・G(ガバナンス)をベースに、多様化するライフスタイルに対応した製品開発により、安全・安心で快適な住環境の実現に貢献してまいります。
② ロッカーシステム部門
「『預け入れ・受け渡し』に関わるソリューションの創造」を基本コンセプトに市場拡大に伴う重要性が一層増しています。ロッカー製品に求められる、安全・安心と利便性を「鍵」で培ったコア技術を生かし、メカニカル要素とエレクトロニクス・ネットワーク、アクセス技術を応用し、ロッカー製品の開発を展開しております。
2025年度の取り組みは、中期経営計画(2023~2026)の成果的な対応として、ターミナルロッカー(AISシリーズ)において、鉄道事業者が提供するwebサイトとの連携を行い、予約サービスに対応したロッカーシステムを開発いたしました。本開発は多様なサービスを目的とし、サーバー接続技術を用いてロッカーの予約利用を行うことで、待ち時間解消や利便性向上と更なる付加価値・稼働率向上が期待できます。
他の取り組みとして、生産に大きな影響を与える電子部品のEOL(End of Life)対応も実施してまいりました。長期的な需要が見込まれるロッカー製品においては、特に継続生産に直結するため重要な設計課題となっており、対応力を図ると共に最新の設計情報をベースにAIを活用した設計効率化にも取り組みました。
今後も、駅・商業施設など多様なシーンでの活用、運用最適化に向けたデータ連携、環境に配慮したロッカー開発にも積極的に取り組み、社会的な課題やお客様の様々な困りごとを解決できるソリューション提案が実現できる製品開発を実現してまいります。
なお、セキュリティ機器事業の当連結会計年度研究開発費は、459百万円となっております。