第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)経営方針および経営戦略等

 当社グループは「カネミツは技術を尊び技術でOnly-Oneを目指す」「カネミツはOnly-One技術で安全と環境に貢献する」を経営の基本理念とし、創業以来、技術開発型志向の経営により、独自の塑性加工技術を活かしたオンリーワン製品の開発に取り組み、主力製品である自動車用鋼板製プーリならびにプーリ事業で培った技術を応用した製品の製造、販売を通じて、自動車業界発展の一翼を担うとともに、企業倫理を遵守して社会的責任を果たすことにより、株主、取引先、従業員、関係先等全てのステークホルダーにとって存在価値のある企業を目指していきたいと考えております。

 

(2)経営上の目標を達成するための客観的な指標

 当社グループは、更なる飛躍を遂げるためには、継続的な成長投資と次代商品の研究開発を支えるための売上と利益の確保が不可欠であると考えています。2017年4月から3ヶ年の中期経営計画において、売上高、営業利益、営業利益率を経営上の目標を達成するための客観的な経営目標として設定しています。

 

(3)経営環境

 当社では、”鋼板製プーリ”、”トランスミッション部品”、”エアバッグ用インフレーター”など自動車部品の売上高に占める比率が9割を超えることから、自動車業界の動向が経営を大きく左右する構造となっています。

 その自動車業界では車の電動化が更に加速することが鮮明になってきており、当社としましては、自動車業界では車の電動化に適応した製品開発、そして自動車業界以外の商品創出を着実に進めていくことが企業の持続的成長につながるものと考えています。

 

(4)事業上及び財務上の対処すべき課題

 上記の経営環境のもと、当社では、昨年度から次代商品の開発体制の整備を進めてきました。今年度は、持続的成長を確実にするための次代商品の開発と拡販を最優先課題と考え、年度経営方針に次の3つの方針を掲げ全社を挙げて取り組んでいきます。

 

1.次代商品の開発と拡販

 プーリで培った《鋼板立体造形技術》を駆使し、以下の分野の開発と拡販を進めていきます。

軽量化に関する部品

・EV・HV自動車用部品

・安全関連部品

・異業種部品

 これらの開発活動には、”シミュレーション解析によるバーチャル開発”を導入し、商品開発力の格段の向上と開発期間の大幅な短縮を実現しています。一方、海外展開を支える技術者やグローバル人材の育成に取り組み、次代商品事業の国内外展開の基盤整備を進めていきます。

 

2.信頼を支える品質確保

 次代商品の生産に備えた品質保証技術の確立や品質保証体制の整備を進め、お客様からの信頼を高めていきます。

 

3.安全安心な仕事環境の整備

 安全安心な仕事環境の整備により生産性を高め、ダイバーシティ経営、働き方改革等により更なる成長を目指します。

 

 

2【事業等のリスク】

 当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあります。これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存であります。

 なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 自動車業界の需要動向による業績への影響

 当社グループの主力製品であるプーリ及び当社固有の塑性加工技術等をもとに開発される製品の多くが、自動車用部品として日系自動車メーカー等に販売されております。今後の経済情勢、各国の経済政策や自動車生産台数の推移、自動車のハイブリッド化、電気化の動向、自動車メーカー等各社の経営方針の動向、特に生産・販売拠点をもつ日本市場やアジア市場の動向によっては、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

 また、平成31年に生産終了を迎えるリコール用エアバッグインフレーター部材の需要の減少に伴う販売量の変動により、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 新製品開発力

 当社グループは、塑性加工技術により主力製品であるプーリ及びその技術を応用(活用)した部品の開発に注力し、高品質で低コストの製品を供給しております。また、加西工場敷地内のテクニカルセンター、長崎工場敷地内のリサーチセンター及びタイ子会社内のタイランド・テクニカルセンターの開発拠点を有し、新製品開発に力を注いでおります。しかしながら、新製品の開発は不確実なものであり、市場ニーズに適合した新製品や新技術の開発が遅延した場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 価格競争

 自動車業界における価格競争は大変厳しいものがあり、従来から当社グループもこの競争に全力で対応してまいりました。しかしながら、各自動車メーカー、自動車部品メーカーからの価格低減要求の傾向がより一段と強まる場合には、当社グループの価格競争力が低下し、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) 海外進出

 当社グループの生産、販売及び開発活動の一部は、海外市場で行われております。こうした海外市場への事業進出には以下に掲げるようないくつかのリスクが内在しており、当社グループの業績及び財務状況に少なからず影響を及ぼす可能性があります。

  a 予期しない法律又は規制の変更(投資機会の逸失)

  b 不利な政治又は経済要因

  c 不利な税影響(コスト負担の増加)

  d 急激な為替変動

  e テロ、戦争、その他の要因による社会的混乱(材料調達、生産・販売及び輸送の遅延や中止)

 

(5) 為替変動

 当社グループの平成30年3月期連結売上高に占める海外売上高の比率は35.1%となりました。こうした海外における売上、費用、資産を含む現地通貨建ての項目は、連結財務諸表作成のために円換算されております。換算時の為替レートにより、これらの項目はもとの現地通貨における価値が変わらなかったとしても、円換算後の価値が影響を受ける可能性があります。なお、当社グループは今後も海外での販売を拡大する方針であり、為替変動等により当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6) 原材料の調達

 当社グループが製造するプーリの主要原材料は特殊加工されたJFEスチール株式会社製の冷間・熱間圧延鋼板等の鋼材であり、鋼材市場動向や為替変動により原材料の仕入価格が変動する可能性があります。原材料の調達コストが上昇した場合、当社グループとしては製造コストを低減し、原材料の価格上昇を吸収し、また、販売価格への転嫁や、タイ、中国、インド、インドネシアでの低価格現地材の採用を検討していく方針でありますが、これらの施策によっても原材料の調達コストの上昇を吸収することが困難となった場合、又は、JFEスチール株式会社において鉄鋼資源調達が困難になる事態の発生や事故等の発生、仕入先であるJFE商事株式会社の経営戦略の転換等により当社グループの生産計画に見合った鋼板等を適時に調達することが困難となった場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7)製品の欠陥

  当社グループは、長年の経験で蓄積されたノウハウに基づく品質管理基準に従って製品を製造しております。
しかし、すべての製品に欠陥がなく、将来的にリコールが発生しないという保証はありません。大規模なリコールや製造物責任賠償につながるような製品の欠陥は、多額のコストや当社グループの評価に重大な影響を与え、それにより売上高が減少し、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8)知的財産

  当社グループは、自社が保有する技術等については特許権等による保護を図るほか、他社の知的財産権に対する侵害のないよう専門家の協力を得ながらリスク管理に取り組んでおります。しかしながら、当社グループが現在販売している製品或いは今後販売する製品が第三者の知的財産権に抵触する可能性を適確・適切に判断できない可能性があり、また、当社グループが認識していない特許権が成立することにより、当該第三者より損害賠償の訴えを起こされる可能性があります。そのような場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9)災害等について

 当社グループは、災害等に対しては緊急時の社内体制を整備しておりますが、大規模な地震、風水害等の自然災害が発生した場合、当社グループの営業活動に著しい支障が生じ、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度のわが国経済は、企業収益の改善傾向が持続し、底堅い雇用・所得情勢を背景として、緩やかな回復基調で推移しました。

 自動車業界におきましては、軽自動車の販売好調が続き、国内の自動車販売台数は519万台と2年連続500万台を超え、前年度比2.3%の増加となりました。

 こうしたなか、当社グループは、アジア市場での生産体制の強化と拡販体制の整備を進め、主力製品プーリのグローバル競争力の強化を推進するとともに、次代商品の研究、開発に取り組んでまいりました。

 この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。

 

a.財政状態

 当連結会計年度末における総資産は13,119百万円となり、前連結会計年度末に比べ368百万円の増加となりました。流動資産の残高は5,486百万円となり218百万円増加しました。その主な内訳は現金及び預金の増加201百万円、受取手形及び売掛金の減少57百万円、電子記録債権の増加67百万円、商品及び製品の増加8百万円等によるものであります。固定資産の残高は7,632百万円となり149百万円増加しました。その主な内訳は建物及び構築物の増加186百万円、機械装置及び運搬具の減少161百万円、建設仮勘定の増加124百万円等によるものであります。

 当連結会計年度末における負債は4,100百万円となり、前連結会計年度末に比べ398百万円減少しました。流動負債の残高は3,040百万円となり471百万円減少しました。その主な内訳は支払手形及び買掛金の増加196百万円、短期借入金の減少115百万円、1年内返済予定の長期借入金の減少50百万円、未払法人税等の減少127百万円、その他の減少365百万円等によるものであります。固定負債の残高は1,059百万円となり72百万円増加しました。その主な内訳は長期借入金の増加58百万円、繰延税金負債の増加56百万円、その他の減少41百万円等によるものであります。

 当連結会計年度末における純資産の残高は9,019百万円となり766百万円増加しました。その主な内訳は利益剰余金の増加616百万円、為替換算調整勘定の増加157百万円、非支配株主持分の減少7百万円等によるものであります。

 この結果、自己資本比率は66.7%となりました。

 

 

b.経営成績

 当連結会計年度の業績は、総販売数量74,079千個(対前期2,841千個増加[4.0%])、総売上高は9,494百万円(対前期433百万円増加[4.8%])と増収になりました。利益面では、営業利益1,000百万円(対前期6百万円減少[△0.7%])、経常利益973百万円(対前期5百万円増加[0.5%])、親会社株主に帰属する当期純利益731百万円(対前期35百万円減少[△4.7%])と減益になりました。

 セグメント別では、日本は、売上高は6,367百万円(対前期308百万円増加[5.1%])、営業利益は446百万円(対前期76百万円減少[△14.7%])となりました。東南アジアは、売上高は2,145百万円(対前期32百万円増加[1.5%])、営業利益は137百万円(対前期10百万円増加[8.5%])となりました。中国は、売上高は1,302百万円(対前期80百万円増加[6.6%])となり、営業利益は337百万円(対前期70百万円増加[26.5%])となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は2,071百万円と前連結会計年度末と比べ、201百万円の増加となりました。

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果、得られた資金は1,451百万円(対前期34百万円減少[△2.3%])となりました。これは主に税金等調整前当期純利益1,046百万円(対前期2百万円増加[0.3%])、減価償却費723百万円(対前期39百万円増加[5.8%])、支払利息24百万円(対前期7百万円減少[△23.5%])、たな卸資産の減少額21百万円(対前期14百万円減少[△39.9%])、法人税等の支払額393百万円(対前期290百万円増加[281.6%])となったことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果、使用した資金は1,062百万円(対前期516百万円増加[94.7%])となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出810百万円(対前期11百万円増加[1.4%])、投資有価証券の売却による収入38百万円(前期はありません)、保険積立金の解約による収入67百万円(前期はありません)、預り保証金の返還による支出375百万円(対前期87百万円増加[30.3%])となったことによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果、使用した資金は234百万円(対前期52百万円減少[△18.2%])となりました。これは主に配当金の支払額115百万円(対前期18百万円増加[18.8%])、短期借入金の純減少額121百万円(前期は純増加額15百万円)となったことによるものであります。

 

③生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

生産高(千円)

前年同期比(%)

日本

6,277,181

105.0

東南アジア

2,184,730

100.3

中国

1,330,051

110.3

合計

9,791,963

104.6

 (注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。

       2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

b.受注実績

 当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

日本

6,094,991

103.3

487,080

88.4

東南アジア

2,070,590

104.6

204,749

122.9

中国

1,302,920

108.5

118,938

100.2

合計

9,468,502

104.3

810,768

96.9

 (注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.金額は販売価格によっております。

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

c.販売実績

 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

販売高(千円)

前年同期比(%)

日本

6,159,115

105.1

東南アジア

2,032,498

102.6

中国

1,302,738

106.6

合計

9,494,353

104.8

 (注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

    2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

 

相手先

前連結会計年度

(自 平成28年4月1日

  至 平成29年3月31日)

当連結会計年度

(自 平成29年4月1日

  至 平成30年3月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

株式会社ダイセル

1,300,904

14.4

1,443,466

15.2

     3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、本文の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

①重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表はわが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。当社の経営陣はこの連結財務諸表の作成に際し、資産・負債及び収益・費用の計上、偶発債務の開示に関連して、種々の見積りと仮定を行っております。見積りと仮定を前提とする重要な項目はたな卸資産、投資有価証券、繰延税金資産、貸倒引当金及び従業員の退職給付に関連した資産及び債務であります。実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

 

a.収益の認識

 当社グループの売上高は通常、注文書等に基づき得意先に製品が出荷された時点において計上されます。売上高は売上値引等を控除した純額となっております。

 

b.たな卸資産

 当社グループは主としてたな卸資産の評価を製品・原材料・仕掛品とも総平均法による原価法(貸借対照表価額については収益性の低下に基づく簿価切下げの方法)によっております。実際の将来需要又は市場状況が当社グループの経営陣の見積りより悪化した場合、たな卸資産の評価損の計上が必要となる可能性があります。

 

c.投資有価証券

 当社グループは取引関係の長期化及び円滑化を目的として有価証券を保有しております。現在、当社グループの保有する有価証券は主に価格変動性が高い上場会社の売却可能な株式であるため、公正価値にて評価され、それに伴い認識される税効果考慮後の評価差額は全部純資産直入法により処理しております。将来の市況悪化又は投資先の業績不振により、有価証券の時価又は実質価額が著しく下落した場合、評価損の計上が必要となる可能性があります。

 

d.繰延税金資産

 当社グループは将来の税金負担額を軽減することができると認められる範囲内で繰延税金資産を計上しております。タックス・プランニング期間の課税所得の見積りの変更及びタックス・プランニングの変更等により、将来において繰延税金資産の減額が必要となる可能性があります。

 

e.貸倒引当金

 当社グループは過去数年間に貸倒実績がないため、貸倒引当金を計上しておりません。得意先の財政状態が悪化し、その支払能力が低下した場合、引当てが必要となる可能性があります。

 

f.退職給付に係る負債

 当社グループは退職給付債務の算定にあたり、簡便法を採用しております。退職給付債務算定に使用する確定給付企業年金制度の数理債務の計算に使用される前提条件には、割引率、退職率、死亡率及び昇給率などの重要な見積りが含まれております。実際の結果が前提条件と異なる場合、または、前提条件が変更された場合、将来の会計期間において認識される費用及び計上される債務に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

 当社グループの当連結会計年度の経営成績は対前期比増収、各段階利益に関しては、経常利益は増益、営業利益及び親会社株主に帰属する当期純利益は減益となりました。詳細については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」をご参照下さい。

 当社グループの経営に影響を与える大きな要因は、自動車の電動化による自動車用プーリの需要減少であり、プーリに代わる事業の柱を構築するため、次代商品の開発と拡販を最重要課題と捉えて取り組んでまいります。この課題に対し、開発分野では開発期間短縮と開発コスト削減を狙いとしたバーチャル開発、営業分野では開発営業部門の新設、製造分野では長崎第2工場稼動に伴う次代商品製造を見据えた生産体制の再構築と中国の第2工場新設、品質分野では次代商品に対応できる検査技術の確立及び全社挙げての原価低減活動を推進中です。詳細については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 、2 事業等のリスク」をご参照下さい。

 これらの取り組みの結果、中期経営計画(2017年4月~2020年3月の3ヶ年)の初年度である当連結会計年度の総売上高は9,494百万円となり、中期経営計画で策定した計画値9,223百万円に対し270百万円の増収となりました。

 当社グループの資本の財源及び資金の流動性について、営業活動の結果得られた資金は1,451百万円、投資活動の結果使用した資金は1,062百万円、財務活動の結果使用した資金は234百万円となり、当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は2,071百万円と前連結会計年度末と比べ201百万円の増加となりました。詳細については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」をご参照下さい。

 財務政策について、当社グループの運転資金及び設備投資資金は、主として自己資金により充当し、必要に応じて金融機関からの借入等により資金調達することを基本方針としています。

 当連結会計年度における運転資金及び設備投資資金については、自己資金及び金融機関からの借入金等をもって充当し、増資、社債発行等の重要な資金調達は行っておりません。

 なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は1,323百万円となっております。

 

 

4【経営上の重要な契約等】

 特記すべき事項はありません。

 

5【研究開発活動】

 当社グループの研究開発活動の目的及び開発体制は、次のとおりであります。

1)研究開発の目的

 当社グループは、経営理念「カネミツは技術を尊び技術でOnly-Oneを目指す」「カネミツはOnly-One技術で安全と環境に貢献する」を念頭に、独自開発の回転成形法とプレス特殊工法による鋼板立体造形技術の深耕、応用展開に取り組んでいます。特に軽量化や一体化をコンセプトとして、EV・HV含む自動車部品をはじめとした幅広い分野に対する研究開発活動を進めています。

 

2)研究開発体制

 現在の研究開発体制は、加西工場敷地内のテクニカルセンター、長崎工場敷地内のリサーチセンター、タイ子会社内のタイランド・テクニカルセンターの三極体制で研究開発活動を進めております。

 主要な研究・開発内容は、以下のとおりです。

・テクニカルセンター(加西工場敷地内)では、軽量化、一体化等鋼板立体造形技術を応用した次代商品の開発

タイランド・テクニカルセンターでは、自動車用プーリの開発と当社海外現地法人への技術支援

・リサーチセンター(長崎工場敷地内)では、産学共同研究による製品の測定技術の確立、金型強度解析による金型寿命の向上、シミュレーション解析によるバーチャル開発の導入

 なお、当連結会計年度における研究開発費は、162百万円でありました。