文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営成績の分析
当第3四半期連結累計期間は、米国の景気は着実に回復が進み、日本及びユーロ圏も緩やかな景気回復が続き、中国及び新興諸国の景気も持ち直しの動きが見られるなど、世界経済全体は堅調に推移しました。為替市場は、米国の金融政策の動向や北朝鮮情勢の警戒感の高まりなどからドル円為替相場は不安定に推移していましたが、9月に米国連邦準備理事会(FRB)が当面の利上げに前向きな姿勢を示したことで、ドルが底堅さを増していく見通しとなり、当第3四半期連結会計期間末にかけては112円/米ドル近辺の範囲で概ね安定的に推移しました。
航空輸送業界では、世界的な航空需要の拡大と原油安により、エアラインの収益は改善傾向にありますが、格安航空会社(LCC)の攻勢により競争の激化が続いており、大手エアラインは需要の大きい運航路線の獲得、燃料効率の良い新型航空機の導入、魅力的な客室サービスの向上などの様々な戦略を打ち出しています。航空機メーカーでは、航空機需要の高まりを背景に、高水準の受注残機数を維持しており、2017年の納入機数についても、ボーイング、エアバス共に過去最高を更新するなど航空機の需要拡大が続いています。又、2019年にボーイング787を月産14機へ引き上げる計画やボーイング777Xの初号機引き渡しの予定が発表されるなど、当社を含めた航空機関連メーカーの受注拡大が期待されています。
こうしたなか当社グループでは、航空機内装品等製造関連及び航空機シート等製造関連においては、生産効率改善に努めると共に、コスト削減の取組みを進めました。
航空機器等製造関連においては、炭素繊維構造部材及び航空機エンジン部品の生産性改善を進めました。
航空機整備等関連においては、飛行安全の確保と品質向上の取組みを継続すると共に、各種サービスの充実と収益改善の取組みに加え、新規品目の受注を進めました。
この結果、当第3四半期連結累計期間の経営成績は、売上高 55,896 百万円(前年同四半期比 2,603百万円減)、営業利益 3,026百万円(前年同四半期比 1,789百万円増)、経常利益 2,933百万円(前年同四半期比 2,131百万円増)、親会社株主に帰属する四半期純利益 1,323百万円(前年同四半期比705百万円増)となりました。
なお、当第3四半期連結会計期間末に次期以降の完成工事に対する工事損失引当金を 2,705百万円計上しております。この工事損失引当金による期間損益への影響は、当第3四半期連結会計期間において売上原価 355百万円の増加(第2四半期連結会計期間末の工事損失引当金は 2,350百万円)、又、当第3四半期連結累計期間においては売上原価 728百万円の減少(前連結会計年度末の工事損失引当金は 3,434百万円)となりました。
グループ全体の販売費及び一般管理費、営業外損益、特別損益、法人税等合計の状況は次のとおりです。
販売費及び一般管理費は、人件費、販売手数料、保証工事費等の経費が減少したことにより6,073百万円(前年同四半期比 387百万円減)となりました。
営業外損益は、円高による為替差損 184百万円と支払補償費 127百万円を計上した前年同四半期に対して 341百万円改善して 92百万円の損(前年同四半期は、433百万円の損)となりました。
特別損益は、固定資産処分損等により、30百万円の損(前年同四半期は、23百万円の損)となりました。
法人税等合計は、米国において平成29年12月22日(現地日付)に連邦法人税率が35%から21%に引き下げられることを含む税制改革法が成立し、当第3四半期連結累計期間において米国子会社の繰延税金資産の一部取崩し 468百万円を計上したことなどにより 1,523百万円となりました。(前年同四半期は、147百万円)
セグメントの業績は次のとおりです。
[航空機内装品等製造関連]
当事業では、前年同四半期に対して為替相場が円安に推移したことによるドル建て売上高の上振れがありましたが、ボーイングが開発中の777X型機への移行の端境期を迎えた現行の777型機向けのギャレー及びラバトリーの出荷数の減少などで、売上高は前年同四半期に比べ減少しました。一方、経常利益については、売上高の減少の影響があったものの、円安によるドル建て売上高の上振れと為替差損益の改善に加え、顧客仕様変更に伴う追加売上、コストダウン施策による原価低減及び工事損失引当金繰入額の減少などにより、前年同四半期に比べ増加しました。
この結果、航空機内装品等製造関連は、売上高 37,788百万円(前年同四半期比 2,673百万円減)、経常利益 5,051百万円(前年同四半期比 2,046百万円増)となりました。
[航空機シート等製造関連]
当事業では、新規プログラムの製品出荷とシートのスペアパーツ販売の増加により、売上高は前年同四半期に比べ増加しました。一方、経常損益については、生産効率の改善による採算性の向上に努めたものの、新規プログラムの開発・製造工程における初期コストの増加などから経常損失となりました。
この結果、航空機シート等製造関連は、売上高 8,426百万円(前年同四半期比 372百万円増)、経常損失 2,196百万円(前年同四半期は経常損失 2,138百万円)となりました。
[航空機器等製造関連]
当事業では、航空機エンジン部品の生産は増加しましたが、エアバスA380型機の月産機数減少の影響等により炭素繊維構造部材(ADP)の生産量が減少しており、又、熱交換器等防衛関連の出荷も減少していることなどから、前年同四半期に比べ売上高は減少しました。経常損益については、航空機エンジン部品の生産効率改善が進みましたが、A380型機の減産の影響と熱交換器等防衛関連の売上高減少の影響が大きく経常損失となりました。
この結果、航空機器等製造関連は、売上高 4,151百万円(前年同四半期比 570百万円減)、経常損失 53百万円(前年同四半期は経常損失 8百万円)となりました。
[航空機整備等関連]
当事業では、航空局飛行検査機の日常点検及び整備の契約終了や防衛関連の一部機体整備の納期変更など完成工事が減少したことから機体整備の売上高は低調となりましたが、装備品整備の生産は好調に推移し採算性が向上したことから、前年同四半期に比べ売上高は増加し、経常損益は改善しました。
この結果、航空機整備等関連は、売上高 5,529百万円(前年同四半期比266百万円増)、経常利益 131百万円(前年同四半期は経常損失53百万円)となりました。
[その他]
その他の区分には、連結子会社の㈱オレンジジャムコの事業を含んでおり、航空機内装品等製造関連の補助的作業等セグメント間の内部取引が中心で、順調に進めることができました。
この結果、その他の区分では、売上高 0百万円(前年同四半期比0百万円減)、経常損失 0百万円(前年同四半期は経常損失 0百万円)となりました。
(2) 財政状態の分析
当第3四半期連結会計期間末の資産合計は 92,581百万円となり、前連結会計年度末に比べ 22百万円増加しました。内、流動資産については、受取手形及び売掛金の減少(前期比 4,462百万円減)、原材料及び貯蔵品の減少(前期比 1,584百万円減少)等がありましたが、現金及び預金の増加(前期比2,508百万円増)、仕掛品の増加(前期比 4,732百万円増)等により流動資産合計で前連結会計年度末に比べ489百万円増加しました。又、固定資産については、当第3四半期連結累計期間の投資案件が比較的少なかったことから固定資産合計で前連結会計年度末に比べて467百万円減少しました。
負債合計は63,198百万円となり、前連結会計年度末に比べ 1,357百万円減少しました。主な要因は、電子記録債務の増加(前期比 447百万円増)、短期借入金の増加(前期比 261百万円増)等がありましたが、支払手形及び買掛金の減少(前期比 1,920百万円減)、賞与引当金の減少(前期比648百万円減)、工事損失引当金の減少(前期比 728百万円減)等によるものです。
純資産合計は 29,383百万円となり、前連結会計年度末に比べ 1,379百万円増加しました。主な要因は、利益剰余金の増加(前期比 1,054百万円増)等によるものです。この結果、自己資本比率は30.8%となりました。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(4) 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間における当社グループの研究開発費の総額は 204百万円(前年同四半期は 271百万円)となりました。なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動に重要な変更はありません。