第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)経営方針

当社は、“精密化(PRECISION)”と“生産性の向上(PRODUCTIVITY)”を意味する「P&P」の経営理念の下、「精密技術を通じて、世界の産業の高度化をサポートする」ことを使命として、広く産業社会の進歩に貢献し、お客様・株主・地域社会・社員等の関係者各位との相互の発展に寄与することを目標に活動しております。

また行動理念としてChallenge & Create(C&C)の精神を掲げ、常に新しい技術と商品・サービスを開発し挑戦し続けること、そして「精密のクロダ」を品質と信頼のブランドとして世界中で確立することを目標としています。

 

(2)目標とする経営指標

現状を踏まえて「売上高営業利益率5%」と「株主資本当期利益率5%」の安定確保を短期の目標とさせていただき、長期的には10%に向けて努力してまいります。

 

(3)経営環境及び対処すべき課題

外部環境の変化に対応し、当社グループは中長期戦略に基づいて、収益構造の改善と財務体質の強化を推進するとともに、戦略商品の開発と新市場の開拓に積極的に取り組んでいるところであります。また、海外展開も加速させていく方針です。これらの施策を着実に推進して、経営基盤の強化を行いつつ、業績の拡大を図ることが当面の重要課題であると認識しております。

戦略商品の開発と新市場の開拓については、駆動システム事業での小型直動システム商品の拡充、金型事業での金型内接着積層システム「Glue FASTEC」等のプレス金型システムや周辺工程技術、それらによって生み出されるハイブリッド車・電気自動車向けを始めとした高効率モーター用のコア部品、機工・計測システム事業での計測システムや特殊治具と組み合わせた高付加価値研削盤等の開発を進めています。当社の強みともいえる加工から計測までのソリューションの幅広い提供により、さらなる成長を目指します。

海外展開については、先進国に加え新興市場においても、高効率・高精度なものづくりのニーズが加速することが見込まれることから、平成24年に買収したJENATECとのシナジーや、ユーログループとの提携の推進、さらには新規代理店網や海外販売体制の拡充等を通じ、海外における事業展開を一層強化していく方針です。

加えて、当社グループ全体で構造改革を継続して推進し、中長期的な収益体質の強化改善に努めてまいります。機工・計測システム事業を中心として、商品構成の大幅な絞り込みと生産体制の変更、それに伴う経営資源の事業部を超えた再配置を推進してきたところです。今後は、この構造改革の成果を収益に結び付けていくことに注力します。同時に、生産の省力化、工法改革、新情報システムを活用した原価管理制度と生産管理体制の強化拡充等を通じて、利益率の改善と納期の短縮を図ります。

さらに、導入後定着しつつある新人事制度や、マイスター制度、平成27年に開設した「ものづくり道場」等の仕組みも活用しながら、教育体系の整備と人財育成にも引き続き力を入れていく方針です。

一方で企業買収等によりグループの海外活動が増大しており、グローバルな内部統制の体制整備が今後益々重要になってきていると認識しております。

また、大震災等のリスクに対応するための事業継続計画の策定と対応策の実行にも引き続き取り組んでまいります。

 

 

 

2【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある主な事項には、以下のようなものがあります。以下の項目は当社グループの事業展開上リスクとなる可能性があると考えられる主な要因を記載しております。

 なお、文中における将来に関する事項に関しては、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)販売市場について

 当社グループ主力商品の販売先は、特定業種への依存度が高いものが多くあります。ボールねじおよび精密測定装置については当社の精密技術を評価頂いている半導体製造装置・液晶分野および電子・デバイス分野、金型システムと要素機器については自動車業界、工作機械においては金型関連業界等であります。当社グループとしては販売先市場の多様化に努めてまいりますが、このような特定業種への依存は、当該業種の景気変動や、大きな技術革新等の動向によって、当社グループの経営成績・財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

 また、顧客の海外生産への移行や新興国メーカーの市場占有率増加に対応して、当社グループは海外販売体制の強化等によって市場の海外移転に対応する努力を重ねておりますが、その動きが予想を超えて加速した場合は、当社グループの経営成績・財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 (2)生産体制について

 当社グループ製品の多くは、顧客からの個別仕様による受注請負型製品であります。そのため、在庫の陳腐化による不良在庫のリスクは少ない反面、急速に進みつつある短納期化の流れに対し、顧客動向の把握と短納期生産体制の確保ができない場合には受注が低下し、経営成績・財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 (3)技術力、製品開発力、研究開発力について

 アジア諸国の技術力の急速な進化により、日本全体の製造業の技術力は急速にその差を縮められつつあり、当社グループもこの例外ではありません。また、製品寿命も極端に短くなる傾向にあり、開発期間の短縮が必須となっています。今後、当社グループがこのような業界と市場の変化を十分に予測できず、魅力ある新製品をタイムリーに市場に提供できない場合には将来の成長と収益性を低下させ、経営成績・財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 (4)国際活動および海外進出について

 当社グループは、アジアにおいては、大韓民国、中華人民共和国及びマレーシアに、欧米においては英国、ドイツ及び米国に海外事業拠点を有しております。これらの地域における事業は、以下に挙げるようないくつかのリスクが存在します。

  ①予期しない法律または規制の変更
 ②不利な政治または経済要因
 ③税制変更の可能性による影響
 ④テロ、戦争、その他の要因による社会的混乱
 ⑤為替レートの変動
これらの事象が発生した場合は、当社グループの経営成績、財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 (5)人材について

 当社グループ製品の製造は、高精度な加工・計測技術が基本となっており、それを支えるのは永年の経験を有する優秀な技術者・技能者群であります。この技術・技能の継承は会社にとっての重要課題であり、当社グループにおいても継承の努力を重ねてまいりますが、近年の優秀新卒者の製造業への就職者数の減少や、社員の高齢化・退職により、当社グループにおける技術・技能の継承がスムーズに行われない場合には、将来の成長、経営成績・財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 (6)災害による影響について

 当社グループは、設備機械及び人材の有効活用を図り、生産性を向上させることを目的とし、一品種一工場生産または一業種一工場生産を行っていますが、ひとつの工場が存在する地域で、大規模な地震その他操業を中断せざるを得ない事象が発生した場合、当該工場で製造する品種または業種の生産能力が著しく低下する可能性があります。

 (7)退職給付債務について

 当社グループの退職給付債務および費用は、数理計算上の割引率など予測した前提条件に基づいて計算されております。今後、割引率の低下などこの前提条件が実際と異なった場合には、数理上の差損が生じ、損失が発生する可能性があります。

 (8)保有有価証券について

 当社グループは長期保有を目的とした市場性のある株式を保有しておりますが、今後全般的に大幅な株価下落が続く場合には、当該株式に減損または評価損が発生し、当社グループの経営成績に悪影響を及ぼすとともに自己資本比率の低下を招く恐れがあります。

 (9)繰延税金資産について

 当社の将来の課税所得を見積り、繰延税金資産の回収可能性を判断して貸借対照表に計上しております。将来の課税所得が、当社の計画どおり得られない場合には、評価性引当額を計上することにより、繰延税金資産を減額することになり、その結果、当社グループの当期純利益に影響を与える可能性があります。

 (10)固定資産の減損について

 当社グループの固定資産は、将来当社グループ事業の収益性が大幅に低下し、その事業に関連する固定資産投資額の回収が見込めなくなる場合には、当該固定資産の帳簿価額を投資回収可能額まで減損処理を行うことを余儀なくされ、その結果、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(11)財務制限条項について

 当社が、金融機関と締結している金銭消費貸借契約において、財務制限条項が定められているものがあります。当社業績が低迷し、経常損失を3期連続して計上する場合、または純資産の減少額が定められた限度を超える場合に、財務制限条項に抵触する場合があります。この場合、借入金の期限の利益喪失事由にあたり、借入金の即時返済を求められる可能性があります。なお、平成30年3月末において当該財務制限条項に抵触しておりません。

(12)製品の品質にかかるリスクについて

 当社グループは製品の品質には細心の注意を払っています。しかしながら、当該製品の不具合等による販売停止及び製品回収あるいは損害賠償等が当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①財政状態及び経営成績の概要

a.財政状態

当連結会計年度末における総資産は19,565百万円となり、前連結会計年度末と比較して2,400百万円増加しました。これは主に受取手形及び売掛金、現金及び預金の増加により流動資産が1,664百万円増加し、投資有価証券等の増加により固定資産が736百万円増加したことによるものです。

負債合計額は10,867百万円となり、前連結会計年度末と比較して1,682百万円増加しました。これは主に固定負債が4百万円減少したものの、仕入債務、短期借入金等の増加により流動負債が1,686百万円増加したことによるものです。

当連結会計年度末の純資産は8,697百万円となり、前連結会計年度末と比較して718百万円増加しました。これは主にその他有価証券評価差額金が288百万円、為替換算調整勘定が205百万円増加したことによるものです。

 

b.経営成績

  当連結会計年度におけるわが国の経済状況は、米国の保護主義政策や中国の対抗措置による影響等、先行き不透明な状況があったものの、雇用環境が改善し、個人消費や設備投資が堅調に推移いたしました。

 こうした状況下、当社グループの受注高は、半導体、液晶、ロボット、自動車、家電、工作機械等幅広い分野で高水準の状況が続き、18,984百万円(前年同期比4,850百万円、34.3%増)と大幅な増加となりました。売上高は16,117百万円(前年同期比2,856百万円、21.5%増)と受注高の増加には及ばなかったものの増収となりました。

  利益面に関しては、単体ならびに米国及び中国を中心とした海外子会社の売上が増加したことにより、人件費等の諸経費の増加があったものの、営業利益は522百万円(前年同期比408百万円、359.8%増)、経常利益は496百万円(前年同期比327百万円、193.2%増)と大幅な増益となりました。また、特別利益として平成29年10月26日に開示した投資先企業に関る投資有価証券売却益152百万円を計上した一方、生産ライン再編成に関る移転費用として事業構造改善費用41百万円、一部廃止商品に係るたな卸資産の処分費用として事業再編損49百万円、英国の連結子会社(Kuroda Jena Tech UK Ltd)の全ての出資持分を譲渡したことより関係会社株式売却損30百万円及び建物整備費用として環境対策費29百万円等を特別損失として計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は252百万円(前年同期比153百万円、154.9%増)という結果となりました。

 

 

セグメントの業績は以下のとおりです。

なお、下記セグメントの売上高は、セグメント間の内部売上高を含めて表示しております。

 

 ○ 駆動システム

当セグメントでは、主要市場である半導体・液晶関連分野を中心にかつてない高水準な受注が継続し、受注高は10,431百万円(前年同期比4,299百万円、70.1%増)と大幅に増加しました。生産体制増強に努めた結果、受注高の増加には及ばないものの、売上高は7,572百万円(前年同期比1,749百万円、30.0%増)と増収、営業利益は738百万円(前年同期比496百万円、205.6%増)と大幅な増益となりました。

 

 ○ 金型システム

当セグメントでは、車載モーター向け受注が機種の切り替えの影響で低調であった一方、産業用モーター向け等の受注が堅調に推移し、受注高は4,007百万円(前年同期比△42百万円、1.1%減)と微減となりました。売上高は、前年度受注した大型プロジェクト向けの売上の寄与等もあり4,129百万円(前年同期比496百万円、13.7%増)となりました。一方、利益面では、人件費やその他諸経費が増加したことに加え、大型プロジェクトの量産立ち上げが遅れたことや、量産プロセス開発関連コストが先行したこと等の影響から、営業損失189百万円(前年同期は営業利益25百万円)と損失計上の結果となりました。

 

 ○ 機工・計測システム

当セグメントでは、工作機械や要素機器の販売が好調に推移し、受注高は4,688百万円(前年同期比611百万円、15.0%増)、売上高は4,558百万円(前年同期比627百万円、16.0%増)となりました。その結果、連結子会社の減益等の影響はあったものの、営業利益14百万円(前年同期は営業損失19百万円)と黒字回復しました。

 

 

②キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は前連結会計年度末に対し590百万円増の2,527百万円となりました。各キャッシュ・フロ-の状況は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果、増加した資金は556百万円(前年同期784百万円の増加)となりました。これは主に売上債権の増加により資金が減少した一方、仕入債務の増加等により資金が増加したことによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果、減少した資金は362百万円(前年同期312百万円の減少)となりました。これは主に有形固定資産の取得によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果、増加した資金は375百万円(前年同期809百万円の減少)となりました。これは主に借入を実行したことによるものであります。

 

 

③生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

 当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成29年4月1日

  至 平成30年3月31日)

前年同期比(%)

駆動システム(千円)

7,788,897

31.5

金型システム(千円)

4,291,190

9.1

機工・計測システム(千円)

4,711,074

16.7

合計(千円)

16,791,163

20.8

   (注)1 金額は販売価格によっております。

  2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

b.受注実績

 当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

駆動システム

10,431,505

70.1

3,893,398

276.3

金型システム

4,007,489

△1.1

866,289

△12.3

機工・計測システム

4,688,061

15.0

1,014,192

14.7

調整額

△142,732

合計

18,984,323

34.3

5,773,880

98.6

   (注)1 金額は販売価格によっております。

  2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

c.販売実績

 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成29年4月1日

  至 平成30年3月31日)

前年同期比(%)

駆動システム(千円)

7,572,655

30.0

金型システム(千円)

4,129,258

13.7

機工・計測システム(千円)

4,558,021

16.0

調整額(千円)

△142,732

合計(千円)

16,117,204

21.5

   (注)1 相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、当該割合が100分の10を超えている相手先が無いため記載を省略しております。

   2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

①重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に構成妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。

 当社グループの連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度末における資産、負債の報告金額及び収益、費用の報告金額に影響を与える見積り、判断及び仮定を使用することが必要となります。当社グループの経営陣は連結財務諸表の基礎となる見積り、判断及び仮定を過去の経験や状況に応じ合理的と判断される入手可能な情報により継続的に検証し、意思決定を行っております。しかしながら、これらの見積り、判断及び仮定は不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。

 なお、連結財務諸表の作成のための重要な会計基準等は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載されているとおりであります。

 

②当連結会計年度の経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

 当社グループの当連結会計年度の経営成績は、以下のとおりであります。

a.経営成績等の状況

 当連結会計年度は、平成28年度から平成30年度までの3年間を対象とする中期経営計画の2年目にあたります。この中期経営計画において、当社グループは、「精密技術を通じて世界の産業の高度化をサポートする」ことを使命とし、3つの事業分野においてそれぞれ世界的にニッチトップとなることを目指し、中期的に営業利益5億円を安定的に確保する体制を確立するとともに、成長戦略の実行と収益力の改善、人財育成により企業価値の向上を目指してまいりました。平成29年度の営業利益は連結522百万円、単体554百万円となり、この利益目標を2年目において達成することが出来ました。但し営業利益率やROE等の指標においては今後も一層の改善が必要であると認識しております。

 駆動システムでは、歴史的高水準の受注という「追い風」を受け、増員や勤務シフトの拡大、設備の更新と増強等を通じて生産能力の増強に努めてまいりました。その結果増収増益を実現することが出来ましたが、受注の拡大のスピードには追い付くことができず受注残が増加する結果となりました。こうした状況を受け、今後小径品を中心に大幅な自動化と設備の増強を進め、更なる増産と生産性の向上を計画しているところであります。

 金型システムでは、大型プロジェクトの量産立ち上げが遅れたことや、量産プロセス開発関連コストが先行したこと等により営業損失となりました。今後は大型プロジェクトの量産立ち上げと並行して生産性の向上に努めるとともに、金型生産能力の増強も図り、業績の回復に努めて参ります。

 機工・計測システムでは、工作機械や要素機器の販売が好調であったことから黒字を回復しました。但し測定システム商品の売上が低調であったことや、一部子会社の業績が低迷したことが課題であると認識しており、今後これらの課題に取り組んで参ります。

 

b.経営成績に重要な影響を与える要因について

 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

c.資本の財源及び資金の流動性についての分析

 当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりであります。

 当社グループの運転資金需要のうち主なものは、原材料・外注加工費の仕入れのほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、主に設備投資によるものであります。

 当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。

 短期運転資金は、金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、自己資金及び金融機関からの長期借入を基本としております。

 なお、当連結会計年度末における借入及びリース債務を含む有利子負債の残高は3,807百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は2,527百万円となっております。

 

4【経営上の重要な契約等】

 当社事業、業務に係る契約

契約会社名

相手方の名称

契約締結日

契約内容

契約期間

黒田精工㈱

パーカーハネフィンコーポレーション

平成11.5.25

業務提携、販売

平成11年7月~

(期限の定めなし)

黒田精工㈱

Euro Group S.p.A

平成26.9.30

ライセンス契約

平成26年9月~平成34年8月

(期間の延長あり)

 

 

 

 

 

 

5【研究開発活動】

 当社グループでは、新たな市場・領域に向けて、また顧客満足度を高めるべく、新商品の企画、研究開発に邁進しております。

 技術関連業務を統括する技術本部に設置されている開発センターでは、次世代の要素技術の開発に取り組むとともに、CAE技術の活用等を通じ各事業部門における商品開発の支援にも当たって参りました。

  また、同本部の生産技術センターでは、各事業部門に協力し、生産工法の改革・自動化に取り組み、増産・生産性向上・原価低減等に成果を挙げるとともに、お客様のご要求に応える新製品を実現させる一翼を担っております。

さらに全社開発プロジェクトを立ち上げており、お客様のご要求に応える新工法・新製品のご提供に向けて、開発を推進しております。

 当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は248百万円であり、各セグメント別の研究目的、主要課題、研究成果は下記のとおりであります。

 

〔駆動システム〕

 ボールねじ関連では、小・中径ボールねじのシリーズ拡充や高速化対応アクチュエーターの開発に取り組んで参りました。当社が開発した新循環方式「サイドデフレクタ」を搭載した超高速コンパクトボールねじ「Aシリーズ」を上市するとともに、海外のお客様のご要求に応えるべく、海外規格に準拠した「DIN対応Aシリーズ」を全世界で発売いたしました。また、お客様のご使用条件をもとに適正なボールねじを簡単なステップで選定可能とする「ボールねじ選定ソフト」をリリースいたしました。また自動化推進プロジェクトを立ち上げ、生産プロセスの自動化に取り組んでいるところであります。

 当セグメントに係る研究開発費は89百万円であります。

 

〔金型システム〕

 プレス型関連では、当社が開発した型内接着積層システム「Glue FASTEC®」および「Laser FASTEC®」に関し、受注した大型プロジェクトの立ち上げと並行しながらプロセスの改良と生産性の改善に注力しているところであります。またプレス周辺工程の開発にも取り組んでおります。

 当セグメントに係る研究開発費は64百万円であります。

 

〔機工・計測システム〕

 工作機械関連では、新シリーズ商品の開発に継続して取り組んでおります。量産の準備を進めておりましたCNC超精密ハイレシプロ成形研削盤「FGX-1」につきまして、量産機第一号が精密金型メーカーに採用されました。また、より良いユーザーインターフェースを実現するために、画面より加工条件等を選択・入力可能とする対話型システムの開発を行い、発売に向けて準備を進めております。

 精密測定装置関連では、当社のシリコンウェーハ用超精密測定装置である「ナノメトロ®」の技術とノウハウを応用し、精密平面研削盤で加工した金型などのワークの精度評価システムとして開発いたしました超高精度平面度測定装置「SF-640M」について、より完成度を高めるべく、継続して改良を進めております。

 当セグメントに係る研究開発費は94百万円であります。