第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)経営方針

当社は、“精密化(PRECISION)”と“生産性の向上(PRODUCTIVITY)”を意味する「P&P」の経営理念の下、「精密技術を通じて、世界の産業の高度化をサポートする」ことを使命として、広く産業社会の進歩に貢献し、お客様・株主・地域社会・社員等の関係者各位との相互の発展に寄与することを目標に活動しております。

また行動理念としてChallenge & Create(C&C)の精神を掲げ、常に新しい技術と商品・サービスを開発し挑戦し続けること、そして「精密のクロダ」を品質と信頼のブランドとして世界中で確立することを目標としています。

 

(2)経営戦略及び目標とする経営指標

当社グループでは2021年度~2025年度の5年間を対象とする中期経営計画 Vision 2025を策定し、3つの事業分野においてそれぞれ世界的にニッチトップとなることを目指すとともに、成長戦略の実行と収益力の強化、人材育成により企業価値の向上を図ることを掲げ、中期的に営業利益率4%超~8%を安定的に確保する体制の確立を図ることを目指しております。

各事業分野の事業ビジョン

駆動システム事業:誰よりも早くお客様のニーズにこたえられる小型直動システムメーカーを目指す。

金型システム事業:高効率モータコアのスペシャリスト、駆動モータ用大型金型と薄板コアでNo.1を目指す。

機工・計測システム事業:確かな計測と加工技術で Smart Solution プロバイダーを目指す。

 

(3)経営環境及び対処すべき課題

今般、当社グループでは2021年度~2025年度の5年間を対象期間とする中期経営計画 Vision2025 を策定し、公開致しました。今次の中期経営計画を着実に実行・達成していくことが、当面の重要課題と認識しております。

前中計(Vision2020)の中で既に取り組みに着手しておりましたが、「アフターコロナ」の社会において拡大を予想している当社関連市場、すなわち自動化やロボティクスに関連する分野、検査分析・ライフサイエンス市場、自動車のCASE関連市場、IoT/5G関連市場等への取り組みを加速させていきます。

具体的には、小型サイズを中心とした駆動システム商品の生産体制の増強と効率化、高効率モーターコアの量産技術の開発と生産体制の整備、機工計測ソリューションの開発等の施策につき、引き続き重点課題として取り組んでいきます。

さらにDX化推進を3事業(駆動システム事業、金型システム事業、機工・計測システム事業)の共通基盤とし、①収益力強化、②技術力強化、③顧客関係性強化を図り、世界的にニッチ・トップとなることを目指します。加えて、3事業の相互補完により、全社ベースで安定的に収益を上げ、成長分野への再投資と利益還元を適切な水準で実施することにより、成長戦略の実現と企業価値の向上を目指しています。

また、ESG経営への取り組みも一層強化していきます。環境面では、一昨年発表したCO2削減計画を着実に実行するとともに、低炭素社会の実現に貢献できる高効率モーターコア等の技術開発を継続していきます。社会的責任を果たすため、デジタルシフトを促進しながら働き方改革や人事制度の見直し、人財育成を推進して社員がより働きやすく働き甲斐がある会社を作り上げる所存です。さらにIR活動に本格的に取り組むことにより、積極的に情報発信をしながら投資家の皆様との対話を緊密にしてガバナンスを一層磨き上げ、企業価値の向上を目指すことも重要な課題と捉えています。

 

 

2【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある主な事項には、以下のようなものがあります。以下の項目は当社グループの事業展開上リスクとなる可能性があると考えられる主な要因を記載しております。

 なお、文中における将来に関する事項に関しては、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)販売市場について

 当社グループ主力商品の販売先は、特定業種への依存度が高いものが多くあります。ボールねじおよび精密測定装置については当社の精密技術を評価頂いている半導体製造装置・液晶分野および電子・デバイス分野、金型システムと要素機器については自動車業界、工作機械においては金型関連業界等であります。当社グループとしては販売先市場の多様化に努めてまいりますが、このような特定業種への依存は、当該業種の景気変動や、大きな技術革新等の動向によって、当社グループの経営成績・財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

 また、顧客の海外生産への移行や新興国メーカーの市場占有率増加に対応して、当社グループは海外販売体制の強化等によって市場の海外移転に対応する努力を重ねておりますが、その動きが予想を超えて加速した場合は、当社グループの経営成績・財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 (2)生産体制について

 当社グループ製品の多くは、顧客からの個別仕様による受注請負型製品であります。そのため、在庫の陳腐化による不良在庫のリスクは少ない反面、急速に進みつつある短納期化の流れに対し、顧客動向の把握と短納期生産体制の確保ができない場合には受注が低下し、経営成績・財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 (3)技術力、製品開発力、研究開発力について

 アジア諸国の技術力の急速な進化により、日本全体の製造業の技術力は急速にその差を縮められつつあり、当社グループもこの例外ではありません。また、製品寿命も極端に短くなる傾向にあり、開発期間の短縮が必須となっています。今後、当社グループがこのような業界と市場の変化を十分に予測できず、魅力ある新製品をタイムリーに市場に提供できない場合には将来の成長と収益性を低下させ、経営成績・財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 (4)のれんの減損について

 当社グループは、現連結子会社である欧州・米国に拠点を有するKURODA JENA TEC HOLDINGS LTD.及びその子会社の買収に伴い、相当額ののれんを連結貸借対照表に計上しており、当連結会計年度の連結貸借対照表において、のれん8億円を計上しております。当社グループは、当該のれんにつきまして、事業価値及び事業統合による将来のシナジー効果が発揮された結果得られる将来の収益力を適切に反映したものと考えております。KURODA JENA TEC HOLDINGS LTD.の事業子会社であるドイツ子会社および米国子会社については、両社を合算した業績で評価しております。合算ベースの業績は近年計画を上回るペースで推移しておりましたが、ドイツ子会社が2021年3月期に新型コロナウイルス感染症に伴う経済低迷の影響を受け大幅に業績が悪化しました。当社ではこれはパンデミックによる一時的現象と捉えておりますが、今後、事業環境の変化や新型コロナウイルス感染症による影響の長期化等により期待する成果が得られないと判断された場合、減損損失が発生し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 (5)関係会社について

 当社は、収益基盤の多様化を進めるため複数の関係会社を有しております。これらの関係会社は、経済環境の変化や予測できない費用の発生等の影響により、当社グループが計画したとおりの成果が得られる保証はなく、その結果、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、連結財務諸表において各関係会社の業績は反映されておりますが、関係会社各社の業績によっては、個別財務諸表において関係会社に対する債権の貸し倒れ及び関係会社株式の評価損が認識される可能性があります。

 (6)固定資産の減損について

 当社グル-プは、有形固定資産等を保有しておりますが、これらの資産については減損会計を適用し、当該資産から得られる将来キャッシュ・フローによって資産の帳簿価額を回収できるかどうかを検証しており、減損処理が必要な資産については適切に処理を行っております。しかし、将来の経営環境の変化等により将来キャッシュ・フロー見込額が減少した場合には、追加の減損処理により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 (7)災害による影響について

 当社グループは、設備機械及び人材の有効活用を図り、生産性を向上させることを目的とし、一品種一工場生産または一業種一工場生産を行っていますが、ひとつの工場が存在する地域で、大規模な地震、風水害等操業を中断せざるを得ない事象が発生した場合、当該工場で製造する品種または業種の生産能力が著しく低下する可能性があります。

 新型コロナウイルスの世界的感染拡大により、当社グループの国内及び海外拠点における製造・販売に影響が出ております。今後の終息時期は見通しにくい状況ですが、事態が長期化した場合は、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 (8)国際活動および海外進出について

 当社グループは、アジアにおいては、大韓民国、中華人民共和国及びマレーシアに、欧米においては英国、ドイツ及び米国に海外事業拠点を有しております。これらの地域における事業は、以下に挙げるようないくつかのリスクが存在します。

  ①予期しない法律または規制の変更
 ②不利な政治または経済要因
 ③税制変更の可能性による影響
 ④テロ、戦争、その他の要因による社会的混乱
 ⑤為替レートの変動
これらの事象が発生した場合は、当社グループの経営成績、財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 (9)人財について

 当社グループ製品の製造は、高精度な加工・計測技術が基本となっており、それを支えるのは永年の経験を有する優秀な技術者・技能者群であります。この技術・技能の継承は会社にとっての重要課題であり、当社グループにおいても継承の努力を重ねてまいりますが、近年の優秀新卒者の製造業への就職者数の減少や、社員の高齢化・退職により、当社グループにおける技術・技能の継承がスムーズに行われない場合には、将来の成長、経営成績・財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 (10)保有有価証券について

 当社グループは長期保有を目的とした市場性のある株式を保有しておりますが、今後全般的に大幅な株価下落が続く場合には、当該株式に減損または評価損が発生し、当社グループの経営成績に悪影響を及ぼすとともに自己資本比率の低下を招く恐れがあります。

 (11)繰延税金資産について

 当社グループは、将来の課税所得をを見積り、繰延税金資産の回収可能性を判断して貸借対照表上に計上しております。将来の課税所得が、当初の計画どおり得られない場合には、評価性引当額を計上することにより、繰延税金資産を減額を減額することになり、その結果、当社グループの当期純利益に影響を与える可能性があります。

(12)財務制限条項について

 当社が、金融機関と締結しているコミットライン契約において、財務制限条項が定められており、当社業績が低迷し、純資産の減少額が定められた限度を超えた場合に、財務制限条項に抵触する場合があります。この場合、借入金の期限の利益喪失事由にあたり、借入金の即時返済を求められる等、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(13)製品の品質にかかるリスクについて

 当社グループは製品の品質には細心の注意を払っています。しかしながら、当該製品の不具合等による販売停止及び製品回収あるいは損害賠償等が当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①経営成績の概要

当連結会計年度におけるわが国の経済状況は、新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大の影響から企業活動、個人消費などの経済活動が抑制されました。一方、中国においてはいち早く経済活動の正常化が進み世界経済の回復を牽引するとともに、年度後半にかけて半導体関連市場、電動車関連市場などの分野の需要拡大が進みました。

こうした状況下、当社グループにおける受注高は昨年7月を底に急激な回復を見せており、第4四半期の受注高は前年同期と比べ38.4%増となりました。この結果、当連結会計年度における受注高は13,645百万円(前年同期比306百万円、2.3%増)となりました。しかし第2四半期連結累計期間における受注残の減少の影響等から、連結累計売上高は13,289百万円(前年同期比1,793百万円、11.9%減)と減収となりました。

利益面に関しては、売上原価及び販売管理費の抑制に努め、営業利益は362百万円(前年同期比23百万円、7.0%増)、経常利益は357百万円(前年同期比82百万円、29.9%増)と増益となりましたが、親会社株主に帰属する当期純利益は新型コロナウイルス感染対策費用に加え、在宅勤務の継続を見据えた事務所フロアーの統合費用等を計上したことにより、126百万円(前年同期比5百万円、4.1%減)と減益となりました。第4四半期だけを見れば当期純利益は前年同期比約6倍と大幅な改善となりました。

 

 

セグメントの業績は以下のとおりです。

なお、下記セグメントの売上高は、セグメント間の内部売上高を含めて表示しております。

 

 ○ 駆動システム

当セグメントでは、受注においては第4四半期より中国や半導体製造装置向けを中心に急激な回復を見せており、受注高は5,796百万円(前年同期比895百万円、18.3%増)となりました。第4四半期では前年同期比93.2%の急増です。一方、売上高は製造リードタイムの関係で需要の急拡大に増産が追い付かなかったことや、欧州における新型コロナウィルス問題の影響からドイツの子会社の業績が低迷したことなどから、5,527百万円(前年同期比1,409百万円、20.3%減)となり、営業利益は99百万円(前年同期比259百万円、72.3%減)と大幅な減収減益となりました。

 

 ○ 金型システム

当セグメントでは、第2四半期連結累計期間まで減少傾向であった受注高は、第3四半期連結会計期間より大きな回復を見せ、通期では4,561百万円(前年同期比265百万円、6.2%増)となりました。売上高は車載用モーター向け金型および周辺システムの売上貢献及び家電用モーターコア等の増加により、4,414百万円(前年同期比862百万円、24.3%増)となり、営業利益は226百万円(前年同期は営業損失242百万円)と業績は大きく改善しました。

 

 ○ 機工・計測システム

当セグメントでは、自動車分野やロボット向け減速機市場、工作機械市場の低迷が継続し、要素機器・システム商品ともに受注・売上が落ち込みました。受注高は3,300百万円(前年同期比860百万円、20.7%減)、売上高は3,360百万円(前年同期比1,252百万円、27.2%減)と大幅な減少となったことにより、利益面に関しては営業利益64百万円(前年同期比191百万円、74.9%減)と大幅な減収減益となりました。

 

②財政状態の状況

当連結会計年度末における総資産は19,659百万円となり、前連結会計年度末と比較して820百万円増加しました。これは主に売上債権の増加等により流動資産が369百万円増加し、投資有価証券等の増加により固定資産が451百万円増加したことによるものです。

負債合計額は10,352百万円となり、前連結会計年度末と比較して332百万円増加しました。これは主に短期借入金及び長期借入金の増加等によるものです。

また、当連結会計年度末の純資産は9,306百万円となり、前連結会計年度末と比較して488百万円増加しました。これは主にその他有価証券評価差額金及び為替換算調整勘定等でその他包括利益累計合計額が439百万円増加したことによるものです。

 

 

③キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は前連結会計年度末に対し78百万円減2,136百万円となりました。各キャッシュ・フロ-の状況は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果、増加した資金は531百万円(前年同期は436百万円の増加)となりました。これは売上債権の増加629百万円、仕入債務の減少184百万円等により資金が減少した一方、税金等調整前当期純利益246百万円、減価償却費770百万円等により資金が増加したことによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果、減少した資金は887百万円(前年同期は1,132百万円の減少)となりました。これは主に有形固定資産の取得900百万円によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果、増加した資金は315百万円(前年同期は270百万円の増加)となりました。これは主に長期借入れによる収入1,315百万円によるものであります。

 

④生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

 当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2020年4月1日

  至 2021年3月31日)

前年同期比(%)

駆動システム(千円)

5,481,652

△18.8

金型システム(千円)

4,844,219

15.9

機工・計測システム(千円)

3,406,628

△29.4

合計(千円)

13,732,499

△12.8

   (注)1 金額は販売価格によっております。

  2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

b.受注実績

 当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

駆動システム

5,796,535

18.3

2,239,915

13.7

金型システム

4,561,880

6.2

1,751,284

9.2

機工・計測システム

3,300,233

△20.7

764,360

△7.3

調整額

△12,716

△32.1

-

-

合計

13,645,932

2.3

4,755,560

8.1

   (注)1 金額は販売価格によっております。

  2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

c.販売実績

 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2020年4月1日

  至 2021年3月31日)

前年同期比(%)

駆動システム(千円)

5,527,072

△20.3

金型システム(千円)

4,414,764

24.3

機工・計測システム(千円)

3,360,378

△27.2

調整額(千円)

△12,716

△32.1

合計(千円)

13,289,499

△11.9

   (注)1 相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、当該割合が100分の10を超えている相手先が無いため記載を省略しております。

   2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

①財政状態及び経営成績等の状況に関する分析・検討内容

当社グループの当連結会計年度の経営成績は、以下のとおりであります。

・売上高

米中貿易摩擦や新型コロナウイルスの感染拡大による影響により、売上高は13,289百万円となり、前連結会計年度に比べ11.9%の減収となりました。

各セグメント別においては下記のとおりとなりました。

駆動システム5,527百万円(20.3%減)、金型システム4,414百万円(24.3%増)、機工・システム3,360百万円(27.2%減)

・売上原価、販売費及び一般管理費

売上原価については、全社的な収益改善活動に取り組んだものの、売上高の減少を補うには至らず、当連結会計年度の原価率は74.8%と前連結会計年度に比べ0.4ポイント増加しました。

販売費及び一般管理費については、人件費、研究開発費及び売上高減少に伴う運賃荷造費・輸出諸掛が減少したことなどにより、2,984百万円と前連結会計年度に比べ540百万円減少しております

・営業損益

以上の結果、駆動システム、機工・計測システムにおいては減益となったものの、金型システムの大幅な増益により、営業利益は362百万円と前連結会計年度に比べ7.0%の増加となりました。

・営業外損益及び経常損益

営業外収益169百万円(前年同期比13百万円減)、営業外費用174百万円(前年同期比71百万円減)の結果、経常利益は357百万円となり、前連結会計年度に比べ29.9%の増加となりました。

・特別損益

特別利益として雇用調整助成金等を264百万円(前年同期比218百万円増)、特別損失として新型コロナウイルス感染症拡大に伴う海外子会社の操業停止費用や一時帰休に伴う費用等293百万円を含め、376百万円(前年同期比284百万円増)を計上しております。その結果、税金等調整前当期純利益は246百万円となり、前年連結会計年度に比べ7.5%の増加となりました。

・親会社株主に帰属する当期純損益

税金等調整前当期純利益から法人税等合計117百万円(前年同期比53百万円増加)と非支配株主に帰属する当期純利益2百万円(前年同期比31百万円減)を控除した親会社株主に帰属する当期純利益は、126百万円となり、前連結会計年度に比べ4.1%の減少となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに財源及び資金の流動性についての分析

・キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローにより増加した資金は531百万円(前年同期は436百万円の増加)、投資活動によるキャッシュ・フローにより減少した資金は887百万円(前年同期は1,132百万円の減少)、財務活動によるキャッシュ・フローにより増加した資金は315百万円(前年同期は270百万円の増加)となり、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は2,136百万円となり前連結会計年度末に比較し78百万円の減少となりました。

・資金需要

 当社グループの運転資金需要のうち主なものは、原材料・外注加工費の仕入れのほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、主に設備投資によるものであります。

・資金の調達と流動性

当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。

 短期運転資金は、金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、自己資金及び金融機関からの長期借入を基本としております。当連結会計年度末における借入及びリース債務を含む有利子負債の残高は4,537百万円となり前連結会計年度末に比較し、451百万円の増加となりました。

 

③重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。

 当社グループの連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度末における資産、負債の報告金額及び収益、費用の報告金額に影響を与える見積り、判断及び仮定を使用することが必要となります。当社グループの経営陣は連結財務諸表の基礎となる見積り、判断及び仮定を過去の経験や状況に応じ合理的と判断される入手可能な情報により継続的に検証し、意思決定を行っております。しかしながら、これらの見積り、判断及び仮定は不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち重要なものについては「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。

 なお、連結財務諸表の作成のための重要な会計基準等は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載されているとおりであります。

4【経営上の重要な契約等】

 当社事業、業務に係る契約

契約会社名

相手方の名称

契約締結日

契約内容

契約期間

黒田精工㈱

パーカーハネフィンコーポレーション

1999.5.25

業務提携、販売

1999年7月~

(期限の定めなし)

黒田精工㈱

Euro Group S.p.A

2014.9.30

ライセンス契約

2014年9月~2022年8月

(期間の延長あり)

 

 

 

 

 

 

5【研究開発活動】

 当社グループでは、新たな市場・領域に向けて、また顧客満足度を高めるべく、新商品の企画、研究開発に邁進しております。

 技術関連業務を統括する技術本部に設置されているプロセス開発推進室では、当社グループ製品のより一層の高性能化や生産性の抜本的改善を目指した新工法・新プロセスの開発を推進しております。

 当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は294百万円であり、各セグメント別の研究目的、主要課題、研究成果は下記のとおりであります。

 

〔駆動システム〕

 ボールねじ関連では、小・中径ボールねじのシリーズ拡充や高速化対応アクチュエータの開発に取り組んで参りました。当社が開発した新循環方式「サイドデフレクタ®」を搭載した超高速コンパクトボールねじ「Aシリーズ」につきまして、お客様のご要求に応えられるよう、継続して改良ならびにサイズ展開を進めております。

また、かずさアカデミア工場では生産プロセスの自動化や新工法を取り入れた生産性の高い革新的な新ラインによる生産を開始しました。

さらに、直動システムプロジェクトにおいては、小・中径ボールねじをベースとした新型電動アクチュエータの開発を推進し、お客様の多様なご要望を取り入れたユニークな新商品の開発を進めているところであります。

 当セグメントに係る研究開発費は108百万円であります。

 

〔金型システム〕

 プレス型関連では、当社グループが開発した型内接着積層システム「Glue FASTEC®」に関し、複数の新規プロジェクトに取り組み、さらなるプロセスの改良と生産性の改善に注力するとともに、後工程となるマグネット固着工法「MAGPREX®」の生産技術開発を順調に進めております。

 また、「LASER FASTEC®」に関しても、さらなるプロセスの改良と生産性の改善に注力しているところであります。

 当セグメントに係る研究開発費は60百万円であります。

 

〔機工・計測システム〕

 本事業においては、工作機械、計測システム、特殊治具を有機的に連携させたソリューションの開発に注力するとともに、それらのシステムのIoT化や自動化に向けた取り組みを行っております。

 工作機械関連では、新シリーズ商品の開発を継続するとともに、砥石の最適なドレスタイミングを自動で判断する「自動ドレス」や、熟練度が必要だった研削アタリ出し作業を誰でも安全に行える「自動アタリ出し」といった新機能の開発に取り組んでおります。

 要素機器関連では、高精度化の技術開発を継続するとともに、多様な産業において自動化を推進する動きに対応すべく、センサーによるフィードバック制御を取り入れた、定圧自動制御機能付きハイドロリックツールの開発を進めております。

 当セグメントに係る研究開発費は125百万円であります。