第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

本文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当企業グループが判断したものであります。

(1) 経営方針

当企業グループは企業理念において存在意義を「オーバルは、オーバルを支え、育てる人々のために存在する。」とし、事業領域を「オーバルは、ファイン・フロー・マネジメントを事業の核としてあらゆるフィールドにおける新しい価値を創造する。」としています。

また、当企業グループは、流体計測に関わる全ての分野において、お客様の期待を超える“ファシリティ”を提供し、お客様から選ばれる“信頼と安心”のブランドとして、社会と共に成長し続ける企業を目指しております。

(2) 目標とする経営指標

当企業グループの存続と企業体質の改善を目指し、グループの競争力・企業価値・資本効率の向上を図るため、ROEについては4.0%達成を目指しております。

(3) 経営環境および対処すべき課題

当連結会計年度における世界経済は、米中貿易摩擦問題などを受けて不透明な状況で推移しておりましたが、新型コロナウイルス感染症の影響により、中国をはじめとして急速に減速しております。わが国経済も、製造業は米中貿易摩擦や日韓関係悪化の影響を受け、また消費増税後の反動減もあり悪化が継続しているなかで、さらに新型コロナウイルス感染症の影響で中国向けの需要落ち込み・部材調達の遅延などにより悪化傾向にあります。当企業グループの事業に影響をおよぼす設備投資については、自動化・省人化投資が下支えしておりましたが、新型コロナウイルス感染症の影響で業績が下振れれば、設備投資計画も下方修正される可能性が高く注視が必要であり、先行きは不透明な状況にあります。

このような経営環境のもと、当企業グループは、中期経営計画「ADVANCE 2.0‐2021」の最終年度として「新製品」「グローバル」「新規事業」の拡大戦略を掲げ、業績の向上による継続的成長を目指し、一方で「収益性向上」を経営基盤強化の基本方針とし、現在の厳しい経済環境に左右されにくい強固な経営基盤の構築を目指し、次の課題に取り組んでおります。

 

 

① 新製品の開発・新市場への参入
・新製品の開発(IoTへの対応)

製造業のIoT(Internet of Things)化の主な目的は、各種設備や機器にセンサと通信機能を持たせることにより、自動認識や自動制御、遠隔計測などを行うことにあります。またその実現には、収集する情報の「量」や「多様さ」、そしてそれをいかに低コストな手段で安全に収集・一元化できるか、ということが重要な課題となります。当企業グループでは、その第一歩として、給油・給水管理プロセスなどに使用可能な低コスト、小消費電力を特長とする「無線ネットワークシステムLink920」を開発し、2019年5月に販売を開始しました。当企業グループは、引き続きユーティリティー設備(プラント稼働に必要なインフラ設備)用に、IoTに対応した流量センサならびにパッケージシステムの開発を進め、市場への提供を目指してまいります。

・新市場への参入

2019年4月に事業譲受した樹脂型渦流量計事業は、半導体向け機器メーカー等のお客様から高い評価を得ております。当企業グループは、この新事業により、半導体市場という新たなお客様との取引を見込んでおり、対象製品のみならず、既存の当社製品・サービスを半導体市場に拡販し、当企業グループの成長を目指してまいります。

② 第2の収益の柱の構築

当企業グループは、石油関連市場を主要な取引先としておりますが、国内は石油業界再編、海外につきましても原油価格の下落などによるプロジェクトの中止や延期が収益に影響をおよぼしております。そのため、天然ガス市場を第2の収益の柱と位置づけ、中・高圧大容量の天然ガス計測など取引用流量計として最適な高精度超音波流量計「FLOWSIC600-XT」を主力製品として、また、オンラインで計測できる超音波式熱量計、極低温LNGコリオリ流量計、渦流量計などの多岐に渡る製品ラインナップにより営業活動をより一層強化し、市場を拡大してまいります。

 

③ 収益力の強化
・生産コストダウン

横浜事業所、山梨オーバル、宮崎オーバル、中国(安徽省合肥市)の各生産拠点では、「どこ」で「何を」生産するのがベストであるか徹底的に追求し、コストダウンを図ります。また、自動検査装置や生産管理システムを活用し、オペレーション基盤を強化してまいります。

・研究開発の効率化

精度の良い解析の追求とともに、設計の方向性や構想を簡易化し、開発効率の向上を図ります。また、ソフトウェア技術者の育成を継続して実施してまいります。

・製品統廃合

市場のニーズや将来性を継続的に精査し、重点製品に人財や資源を集中的に投入してまいります。

④ SDGs(持続可能な開発目標)への取り組み

当企業グループは、SDGsへの取り組みとして、次世代に豊かな自然を継承できるよう、製品を通して環境問題へ貢献することを事業活動の目標としております。その実現のために、燃料電池自動車の水素ステーション用超高圧コリオリ流量計やVOC排出規制により、気化したガソリンを大気中に排出させずタンクに戻す、ベーパーリカバリーシステム用の渦流量計を開発し、販売してまいりました。引き続き、「環境貢献製品の創出」、「資源の有効利用」、「環境保護の推進」に使命感をもって取り組む事で、真に豊かな環境と調和のとれた社会の実現を目指してまいります。

⑤ 当企業グループの成長を支えるベースづくり

人事制度の改革、教育制度の充実、働き方改革を推進するとともに、過重労働を防止し、従業員一人一人が快適で且つ働きがいをもって生き生きと働ける職場環境を整備することで、当企業グループの成長や変革を実現するためのベースとなる人財を育成し、当企業グループの成長や変革を実現してまいります。

 

2 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響をおよぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当企業グループが判断したものです。

 

(1) 経済状況

当企業グループの業績は、景気変動の影響を受ける傾向にあります。景気変動に伴う顧客の設備投資額の減少や経費削減は、当企業グループの業績に影響をおよぼす可能性があります。

 

(2) 為替相場の変動

当企業グループは外貨建取引を行っているため、ヘッジ方針に従って為替相場の変動リスクを一定の範囲内でヘッジしておりますが、為替相場の変動による影響をすべて回避するものではなく、大きな為替相場の変動があった場合には、当企業グループの業績や財務状況に影響をおよぼす可能性があります。

 

(3) 新製品開発力

エレクトロニクスの進展に係る製品について、急速な技術の変化や顧客ニーズの変化を特徴としております。当企業グループでは、品質・価格・納期で競争優位性を維持できるように、また、市場を先取りした機能を提案できるよう顧客ニーズの把握により新製品の開発に努めております。しかし技術の変化や顧客ニーズの変化に適切に対応できなかった場合や、新製品の開発に要する期間が長期化した場合には、成長性や収益性を低下させ当企業グループの業績や財務状況に影響をおよぼす可能性があります。

 

(4) 価格競争

当企業グループは事業を展開する多くの市場において、同種の製品を供給する競合会社が存在し厳しい価格競争を迫られております。そのため、競合において常に有利な価格決定を行なうことは困難な状況にあります。

当企業グループは高品質な商品を市場へ投入できるリーディングカンパニーと自負しておりますが、価格において常に競争優位を維持できる保証はなく、製品・サービスが厳しい価格競争にさらされ当企業グループの収益と財務状況に影響をおよぼす可能性があります。

 

(5) 国際的活動および海外進出に潜在するリスク

当企業グループでは、中国をはじめとするアジア地域、中近東、北米、欧州等、海外への事業展開を積極的に展開しております。海外の事業展開では、①法律や税制上の諸規制の変更、②未整備な社会制度・社会基盤、③諸外国間の貿易摩擦、④その他の経済的、社会的、政治的な事情等に起因する障害など顕在化するリスクが内在し、これらの問題が発生した場合、海外における事業展開に支障をきたし当企業グループの業績や財務状況に影響をおよぼす可能性があります。

 

(6) 人財の確保や育成

当企業グループの将来と成長は有能な人財に大きく依存するため、新たな人財の確保と育成は当企業グループには不可欠な要素であります。労働人口減少の影響を受けて、人財の確保と育成ができなかった場合には、当企業グループの将来の成長、業績と財務状況に影響をおよぼす可能性があります。また、最新技術・ノウハウを持つ有能な人財の採用や既存従業員の再研修には、採用や研修のコストと人件費を押し上げる可能性がありますが、これらのコストの増加は当企業グループの業績や財務状況に影響をおよぼす可能性があります。

 

(7) 知的財産保護の限界

当企業グループは競争優位性を維持できるよう、差別化された技術とノウハウを蓄積し知的財産の保護に努めております。しかし当企業グループの保有する当該権利が第三者に侵害された場合や、当企業グループが第三者の保有する当該権利を侵害したとされる場合において、訴訟となり、当企業グループの知的財産が権利として認められない可能性もあります。こうした知的財産の保護が大きく損なわれた場合は、当企業グループの業績や財務状況に影響をおよぼす可能性があります。

 

(8) 製品の欠陥

当企業グループは日本国内および事業展開する各国に認められた品質管理基準に従って各種の製品を製造しておりますが、将来にわたり全ての製品に欠陥が無く、製造物責任賠償請求およびリコールが発生しないという保証はありません。当企業グループは製造物責任賠償請求について保険に加入しておりますが、最終的に負担する賠償額全てを賄えるという保証はありません。従って、製品の欠陥が当企業グループの業績や財務状況に影響をおよぼす可能性があります。

 

(9) 公的規制

当企業グループは日本国内のみならず、事業展開する各国において、事業・投資の許認可、国家安全保障による輸出制限、独占禁止、通商、為替、租税、特許、環境等、さまざまな公的規制を受けております。また、当企業グループが製造販売する製品の一部は計量法の規制の対象となっております。これらの公的規制の遵守に努めておりますが、将来、コストの増加につながるような公的規制や事業の継続に影響をおよぼす公的規制が課せられた場合、計量法の規制の対象となる製品である特定計量器の型式承認に関する取得遅延・失効等の場合は、当企業グループの業績や財務状況に影響をおよぼす可能性があります。

 

(10) 災害や停電等による影響

大規模な地震や風水災害など自然災害により当企業グループの生産能力や業務処理能力が停滞する可能性があり、また、直接的な被害が無くともインフラ復旧の遅れや電力使用制限などにより事業活動が停滞する可能性があります。また、情報システムについてセキュリティの高度化などデータの保護に努めておりますが、災害など外的要因や人為的要因などにより情報システムに障害が生じた場合は、当企業グループの業績や財務状況に影響をおよぼす可能性があります。

 

(11) 退職給付債務

当企業グループの従業員退職給付費用および債務は、割引率等数理計算上で設定される前提条件や年金資産の長期期待運用収益率等に基づいて算出されております。前提条件が変更された場合や実際の結果が前提条件と異なる場合は、当企業グループの業績や財務状況に影響をおよぼす可能性があります。

 

 

(12) 訴訟のリスク

当企業グループは、各種関係法令を遵守し、また従業員がコンプライアンスを理解し、実践することに努めております。しかしながら国内外を問わず訴訟を提起される可能性があり、その動向によっては、当企業グループの業績や財務状況に影響をおよぼす可能性があります。

 

(13) 合弁事業・提携・買収などに関わるリスク

当企業グループは、国内外を問わず合弁事業や業務提携、また事業買収や事業投資を実施する場合があります。実施にあたっては、収益性やリスクおよび回収可能性を十分に評価していますが、必ずしも確実に予期したとおりの成果が得られるという保証があるわけではなく、事業環境の急変などにより、投資資金の回収ができない場合やのれんに減損損失が発生した場合、当企業グループの業績や財務状況に影響をおよぼす可能性があります。

 

(14) 新型コロナウイルス感染症の影響リスク

2020年に入り新型コロナウイルス感染症が世界規模で拡大し、日本国内においても外出自粛による急激な消費の落ち込みに加え、政府の「緊急事態宣言」発表後は、更なる自粛要請により経済活動は大きな影響を受けております。

このような状況から、今後も景気後退、個人消費の低迷が長期化する恐れがあるほか、原油価格の下落による石油関連プロジェクトの中止や延期、各企業の業績の悪化により設備投資予算が圧縮されることが考えられます。その結果、受注高・売上高が減少すれば新たな借入の検討が必要となり、当企業グループの業績や財務状況に影響をおよぼす可能性があります。

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当企業グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。

 

① 財政状態の状況

当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ165百万円増加し、20,909百万円となりました。流動資産は前連結会計年度末に比べ390百万円減少し、10,093百万円となりました。これは主に、受取手形及び売掛金と電子記録債権が合計で370百万円減少したことによるものであります。固定資産は前連結会計年度末に比べ556百万円増加し、10,816百万円となりました。これは主に、有形固定資産が61百万円減少しましたが、のれん(期末残高541百万円)を計上したことにより無形固定資産が518百万円増加、また投資その他の資産が98百万円増加したことによるものであります。

当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ200百万円増加し、7,758百万円となりました。流動負債は前連結会計年度末に比べ324百万円減少し、3,598百万円となりました。これは主に、短期借入金が187百万円増加しましたが、支払手形及び買掛金が167百万円、未払法人税等が171百万円、それぞれ減少したことによるものであります。固定負債は前連結会計年度末に比べ525百万円増加し、4,160百万円となりました。これは主に長期借入金が523百万円増加したことによるものであります。

当連結会計年度末における純資産の合計は、前連結会計年度末に比べ34百万円減少し、13,150百万円となりました。これは主に、利益剰余金が125百万円増加しましたが、その他有価証券評価差額金が111百万円、為替換算調整勘定が43百万円、それぞれ減少したことによるものであります。

 

 

② 経営成績の状況

(受注高)

前連結会計年度と比較し、システム部門の受注高が大口案件の受注が無かったことにより33.4%減少しました。その結果、全体の受注高は11,473百万円(前連結会計年度比6.6%減)となりました。

(売上高)

前連結会計年度と比較し、システム部門の売上高が大口案件の売上計上により5.0%増加しました。その結果、全体の売上高は11,886百万円(同1.5%増)となりました。

(売上総利益)

材料費率の高いシステム部門の大口案件が売上計上されたこと、電子部品をはじめとした原材料費の上昇の影響を受け、売上原価率は63.7%と前連結会計年度の63.6%と比較し0.1ポイント悪化しましたが、売上総利益は売上高の増加に伴い、当連結会計年度の売上総利益は4,318百万円(同1.3%増)となりました。

(販売費及び一般管理費)

経費抑制の効果により、販売費及び一般管理費比率は32.3%と前連結会計年度の32.8%と比較し0.6ポイント低下しました。その結果、販売費及び一般管理費は3,833百万円(同0.2%減)となりました。

(営業利益)

売上高の増加に伴う売上総利益の増加および経費抑制による販売費及び一般管理費の減少により当連結会計年度の営業利益は484百万円(同15.6%増)となりました。

(経常利益)

当連結会計年度の営業外収益は179百万円(前連結会計年度は164百万円)、営業外費用は102百万円(前連結会計年度は85百万円)となりました。結果、経常利益は561百万円(前連結会計年度比12.8%増)となりました。

(特別損益)

当連結会計年度の特別利益は36百万円(前連結会計年度は244百万円)であり、主な内容は2019年台風15号の被害に対する保険金収入34百万円であります。特別損失は121百万円(前連結会計年度は17百万円)であり、主な内容は2019年台風15号の被害損失37百万円と納入済製品のクレームに対する補償を行ったことによる損失81百万円であります。

(親会社株主に帰属する当期純利益)

税金等調整前当期純利益は前連結会計年度に比べ249百万円減少(前連結会計年度比34.4%減)し、475百万円となりました。また、税効果会計適用後の法人税等負担額は前連結会計年度に比べ13百万円減少(同7.1%減)し、180百万円、非支配株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度に比べ45百万円減少(同77.5%減)し、13百万円となりました。その結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ190百万円減少(同40.2%減)し、282百万円となりました。

 

事業部門別の業績は以下のとおりであります。

(センサ部門)

受注高は、海外貿易摩擦の影響で輸出が落ち込みましたが、ガス関連業界向けに天然ガスや都市ガス計測案件などの大口案件を受注したこと、また、国内化学市場向けが容積流量計・コリオリ流量計を中心に堅調に推移したため、7,377百万円(前連結会計年度比0.7%増)と前連結会計年度並みを維持しました。

売上高も、海外貿易摩擦の影響で輸出が落ち込みましたが、電力・ガス向けの大口案件を出荷したこと、また、新型コロナウイルス感染症による納期影響も当連結会計年度では僅少だったこともあり、受注高同様に容積流量計・コリオリ流量計を中心に小口案件を堅調に出荷し、その集積の結果、7,394百万円(同1.6%増)となりました。

(システム部門)

海外システム案件をシンガポール子会社OVAL ASIA PACIFIC PTE. LTD.に集約し、効率的な営業活動に注力しておりますが、受注高は、当連結会計年度では、前連結会計年度のような大口案件の受注が無かったことにより1,673百万円(同33.4%減)となりました。売上高は大口案件の売上計上があり、2,089百万円(同5.0%増)となりました。

 

(サービス部門)

苫小牧サテライト事務所の開設によるサービス網の強化や保全サポートサービスなど地道できめの細かいメンテナンス活動に注力しておりますが、石油関連業界向けは、業界再編など事業分野を取り巻く市場環境は厳しい状況が継続しており、結果、受注高は2,422百万円(同1.1%減)、売上高は2,401百万円(同1.9%減)と前連結会計年度をわずかに下回る結果となりました。

 

 

③ キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ261百万円減少し、2,360百万円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果、得られた資金は752百万円(前連結会計年度は713百万円の収入)となりました。これは主に、法人税等の支払額300百万円があったものの、税金等調整前当期純利益475百万円、減価償却費512百万円、のれん償却額60百万円があったことによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果、支出した資金は1,435百万円(前連結会計年度は11百万円の収入)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出405百万円、無形固定資産の取得による支出48百万円、事業譲受による支出946百万円があったことによるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果、得られた資金は444百万円(前連結会計年度は537百万円の支出)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出418百万円、リース債務の返済による支出97百万円、配当金の支払額156百万円があったものの、長期借入れによる収入1,102百万円があったことによるものであります。

 

④ 生産、受注及び販売の状況

イ 生産実績

当連結会計年度における生産実績を事業部門別に示すと、次のとおりであります。

事業の部門の名称

金額(千円)

前期比(%)

センサ部門

7,731,146

5.7

システム部門

2,247,161

1.5

サービス部門

2,421,736

△5.2

合計

12,400,045

2.6

 

 

(注) 1 金額は、販売価格によっております。

2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

ロ 受注状況

当連結会計年度における受注状況を事業部門別に示すと、次のとおりであります。

事業の部門の名称

受注高(千円)

前期比(%)

受注残高(千円)

前期比(%)

センサ部門

7,377,717

0.7

1,712,622

△1.0

システム部門

1,673,524

△33.4

487,018

△46.1

サービス部門

2,422,052

△1.1

103,795

24.1

合計

11,473,293

△6.6

2,303,436

△15.2

 

 

(注) 上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

ハ 販売実績

当連結会計年度における販売実績を事業部門別に示すと、次のとおりであります。

事業の部門の名称

金額(千円)

前期比(%)

センサ部門

7,394,770

1.6

システム部門

2,089,977

5.0

サービス部門

2,401,875

△1.9

合計

11,886,623

1.5

 

 

(注) 1 主な相手先別の販売実績は、当該販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10未満であるため記載を省略しております。

   2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当企業グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当企業グループが判断したものです。

 

① 経営成績等に重要な影響を与えた要因について

当企業グループの経営成績等に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2. 事業等のリスク 」に記載のとおりであります。

 

② 資本の財源および資金の流動性について

当連結会計年度末において、2,399百万円の有利子負債残高があります。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は2,360百万円であり、金融機関との間では当座貸越1,270百万円の契約を締結しております。

これらの資金は、新製品の開発に向けた研究開発や今後の新規事業への展開、さらに生産効率向上を目的とした製造設備等への投資を継続してまいります。ただし、新型コロナウイルス感染症の影響が長期化し受注高・売上高が減少すれば、対策として新たな借入を実施することも検討しております。

 

③ 中長期目標に対する経営成績の評価について

当企業グループは2019年3月期から2021年3月期を対象とした中期経営計画「ADVANCE2.0-2021」で売上高14,000百万円、営業利益率7.0%、ROE4.0%を目標とする経営指標としております。

中期経営計画2年目の当連結会計年度では売上高は11,886百万円であり、目標とする経営指標までには至らなかったものの前連結会計年度比では1.5%増加しており、「新製品」「グローバル」「新規事業」の拡大戦略がわずかではありますが、結果となって表れたと評価しております。

また、営業利益につきましては、経営基盤強化の基本方針の「収益性向上」を目指し、高付加価値のコリオリ流量計を最重点製品と位置づけ、人員や資金を効率的に投下するなどの施策を実行してまいりました。当連結会計年度では営業利益率は4.1%であり目標とする経営指標までには至らなかったものの前連結会計年度比では0.5ポイント増加しており、着実に成果が表れていると評価しております。

2021年3月期は、新型コロナウイルス感染症の影響で原油価格の下落による石油関連プロジェクトの中止や延期により海外連結子会社の収益の悪化を見込んでおりますが、中期経営計画の最終年度として、グループ一丸となって事業戦略に沿った各施策を着実に実行するとともに、「第2 事業の状況 1. 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 」で課題といたしました事項にも取り組んで、目標の達成を目指してまいります。

 

 

④ 重要な会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定

当企業グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益および費用の報告額に影響をおよぼす見積りおよび仮定を用いておりますが、これらの見積りおよび仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。

連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積りおよび仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります

なお、新型コロナウイルス感染症の影響等不確実性が大きく将来の事業計画等の数値に反映させることが難しい要素もありますが、期末時点で入手可能な情報を基に検証等を行っております。

 

イ 繰延税金資産の回収可能性

当企業グループは、税効果会計を適用し、税務上の繰越欠損金および将来減算一時差異に対して繰延税金資産を計上しております。

繰延税金資産の計上にあたっては、将来の税金負担額を軽減する効果を有するか回収可能性を判断しております。この判断については、収益力に基づく一時差異等加減算前課税所得の十分性、タックス・プランニングに基づく一時差異等加減算前課税所得の十分性および将来加算一時差異の十分性のいずれかを満たしているかどうかにより判断しております。

一部の国内連結子会社の収益力に基づく一時差異等加減算前課税所得を見積る際に、翌事業年度の事業計画の税引前当期純利益の数値を利用しております。

当該見積りについては、将来の不確実な経済状況の変動等により見直しが必要となる場合があります。事業計画の税引前当期純利益の額が減額され、結果、一時差異等加減算前課税所得の見積額が減額されることで繰延税金資産の一部または全部の回収ができないと判断した場合は、当該繰延税金資産を取り崩すことになります。また、将来における実績値に基づく結果が、これら見積りとは異なる可能性があります。

繰延税金資産の取り崩しは、当企業グループの経営成績および財政状態に悪影響をおよぼす可能性があります。

 

ロ 固定資産の減損

当企業グループは、国内および海外で実施した投資活動や事業買収の結果、有形固定資産、無形固定資産(含むのれん)を連結貸借対照表に資産として計上しております。

これらの投資を行う際には、投資の経済性、超過収益力、成長性、シナジー効果、リスク等を見積り、投資の合理性を評価しております。

しかし、経営環境や競合状況の変化等により予想通りの成果が得られないと判断される場合には、当該資産の将来の回収可能額を見積り、当該資産について減損損失を計上する可能性があります。

その場合は、当企業グループの経営成績および財政状態に悪影響をおよぼす可能性があります。

減損損失を認識するかどうかの判定および使用価値の算定には、将来キャッシュ・フローの見積りが、正味売却価額の算定には、資産又は資産グループの時価および処分費用見込額の見積りを行う必要があります。

当該見積りについて、将来の不確実な経済状況の変動等により見直しが必要となる場合、これら見積りとは異なる可能性があります。その場合、追加の減損損失が発生する可能性があります。また、将来における実績値に基づく結果が、これらの見積りとは異なる可能性があります。

 

 

4 【経営上の重要な契約等】

 

業務・資本提携契約

2009年11月16日東京計器株式会社との間に、業務および資本提携契約を締結しております。

 

5 【研究開発活動】

当企業グループは<流れに価値を加えます>を企業メッセージとし、顧客満足を常に念頭において事業展開し、センシング技術、エレクトロニクス技術等の技術基盤の強化を図り、またグローバル化を志向した高精度・高信頼性・高機能の流量センサによる市場拡大を図るため、水素等の新エネルギー産業、自動車や船舶産業および計測新分野への展開や、省力化、省エネルギー化、効率化、データの見える化等に資する無線技術を活用した電池駆動IoTセンサ関連製品の創出を行い、流量管理、精度管理、省エネ管理等に貢献できる研究開発に取り組んでおります。

研究開発は、次世代製品を担う基礎研究とリニューアルおよび既存製品の応用展開を推進する応用および改良開発とを融合化して、将来を見据えた総合研究開発を行っております。また、知的財産についても、国内、海外において戦略的に権利化を行っております。

当企業グループは、計測機器等の製造・販売事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。また、研究開発活動は計測機器事業全体に関連し、その成果を各部門で共有しているため、部門別にも記載しておりません。

当連結会計年度の成果は、次のとおりであります。

* 無線ネットワークシステム「Link920」を開発、市場投入

* ローリー車向け 無線流量プリンタシステム「EL9000」を開発、市場投入

* 容積流量計「ウルトラオーバル」新型計数部を開発

* コリオリ流量計 ALTImass ラックマウント形変換器(PA5K)の欧州ATEX防爆認証取得

* コリオリ流量計 CoriMateⅡ 分離形変換器仕様を市場投入

* コリオリ流量計 ALTImass Type U 欧州圧力機器指令(PED)の認証機関変更と品質向上

なお、当連結会計年度における研究開発費は411百万円であります。