本文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当企業グループが判断したものであります。
(1) 経営方針
『確かな計測技術で、 新たな価値を創造し、 豊かな社会の実現に貢献します。』
“確かな計測技術で”
-「流体計測技術」から将来を見据えた新たなビジネス拡大の可能性として、「計測技術」まで事業領域を拡大
“新たな価値を創造”
-お客様に付加価値の高いセンサ・ソリューション、そしてサービスを提供
“豊かな社会の実現に貢献”
-地球温暖化問題への取り組み。カーボンニュートラル、水素、アンモニア、メタネーションなどへの関連商品を提供し、再生エネルギーのサプライチェーンに貢献
-SDGsの17の目標:「産業界のマザーツール」メーカーとして、商品を通して社会の営み、あらゆる産業を下支え
当企業グループは、企業活動を通じて、これまで培ってきた技術をより一層深化させることにより、持続的な社会の実現に貢献する商品およびサービスを提供し、中長期経営ビジョンの「アジアNO.1のセンシング・ソリューション・カンパニー」を目指し、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に取り組んでおります。
(2) 目標とする経営指標
企業グループの存続と企業体質の改善を目指し、グループの競争力・企業価値・資本効率の向上を図るため、ROEについては3.0%達成を目指しております。
(3) 経営環境および対処すべき課題
当連結会計年度における世界経済は、新型コロナウイルス感染症による影響により、依然として厳しい状況が続いていることに加え、ロシアによるウクライナ軍事侵攻などの地政学的リスクの高まりにより先行きの不透明感は強まる状況となっていおりす。 わが国経済においても新型コロナウイルス感染症の収束が期待される一方、断続的な感染拡大に伴う緊急事態宣言などの発出により、社会・経済活動の本格的回復には至らず、さらに2022年の年明けより再び新たな変異株の感染が拡大したほか、半導体不足、円安や資源価格高騰に起因する原材料・燃料コストの上昇を背景に設備投資が抑制され、当企業グループを取り巻く経営環境は厳しい状況が続いております。
このような状況のもと、当企業グループは、中期経営計画「Imagination 2025」において中長期経営ビジョンの「アジアNO.1のセンシング・ソリューション・カンパニー」の実現に向けた構造改革を推進し、成長戦略として「センサ事業成長戦略」「サービス事業成長戦略」「システム事業成長戦略」「新規事業創出戦略」、経営基盤強化戦略として「製造BCL戦略」「人事財務強化戦略」「DX推進戦略」「サステナビリティ推進戦略」の8つの戦略を掲げ、既存事業の変革と社会の課題を解決するイノベーションの実現を目指すとともに、現在の経営基盤の見直しや改善により、強靭で社会から信頼される経営基盤の構築も目指し、次の課題に取り組んでおります。
当企業グループは、創業より石油関連市場を主要な取引先としておりましたが、脱炭素社会を見据え、収益基盤の多様化に取り組んでまいります。石油元売り企業の総合エネルギー企業への転換に深く関わっていくとともに、化石燃料に代わるエネルギーとして実用化が進められている水素、アンモニア、メタネーションなどへの関連商品を提供し、技術開発や高品質による市場優位性の維持向上を目指すとともに、次世代エネルギーのサプライチェーンに貢献することでカーボンニュートラルの実現に取り組んでまいります。
同時に、カーボンニュートラル実現までには一定の期間がかかることから、その期間においては、エネルギーの安全保障に関わる石油・天然ガスの安定供給にも貢献し、人々の暮らしを守り、社会に貢献してまいります。
当企業グループは、流量計の専業メーカとして、容積式、質量式、超音波式などをはじめとして7種類の測定原理の幅広い商品ラインアップを有していると同時に幅広い技術力とメンテナンス力を強みとしています。この強みと創業より70年以上の経験を活かし、守り(受け身型)のサービスから攻め(提案型)のサービスに転換し、お客様のご使用条件やご要望に合わせたメンテナンスを当社商品のみならず他社商品につきましても提供し、お客様の課題の解決に取り組んでまいります。
校正事業につきましては、計量法校正事業者(JCSS: Japan Calibration Service System)として気体流量、石油流量、水流量の3種類の登録を日本国内で唯一有しており、当社商品に校正という付加価値を付与してまいりました。その技術と設備を他社商品の校正にも使用し、最大限に活用することで収益力を強化し、自動車関連市場向け流量計、他社製流量計、海外向け流量計を中心に販促強化し、JCSS校正を事業として成長させてまいります。
当企業グループは、中国・韓国・台湾などの東アジア地区、またシンガポールなどのASEAN地区を中心にグローバル事業を拡大してまいりました。これらアジアの経済発展は今後も進み、マーケットが成長していくことが予想されます。これに対応するため、アジア各子会社・各代理店における販売チャネルの見直しと再構築を実施し、収益の拡大に取り組み、特に中国子会社においてはアジア事業の中核となるべく、積極的に経営資源を投下することとし、製造・販売・技術の一体体制を構築することで、アジアでの事業基盤の拡大と成長戦略を推し進めてまいります。
計測器は 「産業のマザーツール」 と呼ばれる通り、産業の発展を支えるうえで、また科学技術を進化させるうえで研究開発、設計、生産、検査、サービスなど、あらゆる場面で必要とされる基本ツールであります。このマザーツールをさらにデジタル化させる、具体的には各種設備や機器にセンサと通信機能を持たせることにより、自動認識や自動制御、遠隔計測などを行うことで「デジタル技術による変革(DX/Digital Transformation)」が進むこととなります。当企業グループでは、デジタル化に対応した流量センサならびにパッケージシステムの開発を進め、市場への提供を目指し、更に収集した情報を活用したシステムソリューションの開発を中長期目標と定め、DXを推進してまいります。また、同時に当企業グループ自身も、従業員のDXに対するマインドを醸成させ、デジタル技術による変革を積極的に推進し、企業の成長を加速してまいります。
⑤ SDGs(持続可能な開発目標)への取り組み
当企業グループは、SDGsの17の目標の中で、次世代に豊かな自然を継承できるよう、商品を通して環境問題へ貢献することを事業活動の目標としております。その実現のために、①項の次世代エネルギーのサプライチェーンへの貢献の他、水素ステーション用の水素計測超高圧コリオリ流量計やアンモニア計測用の各種流量計、また、VOC(揮発性有機化合物)排出規制により、気化したガソリンを大気中に排出させずタンクに戻す、ベーパーリカバリーシステム用の渦流量計を開発し、販売してまいりました。引き続き、「環境貢献商品の創出」、「資源の有効利用」、「環境保護の推進」に使命感をもって取り組むことで、真に豊かな環境と調和のとれた社会の実現を目指してまいります。
⑥ 当企業グループの成長を支えるベースづくり
当企業グループの成長や変革の実現には、そのベースとなる人財の育成が不可欠です。そのため、当企業グループでは、女性、外国人、中途採用者などを含む多様な人財活躍、教育制度の充実、健康経営に取り組むとともに、過重労働を防止し、従業員一人一人が快適でかつ働きがいをもって生き生きと働ける職場環境を整備してまいります。また、コロナ禍での新しい生活様式をふまえた働き方改革を推進し、今後も引き続きテレワークなどの「働き方の新しいスタイル」の更なる実現に取り組んでまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響をおよぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当企業グループが判断したものです。
(1) 経済状況
当企業グループの業績は、景気変動の影響を受ける傾向にあります。景気変動に伴う顧客の設備投資額の減少や経費削減は、当企業グループの業績に影響をおよぼす可能性があります。
(2) 為替相場の変動
当企業グループは外貨建取引を行っているため、ヘッジ方針に従って為替相場の変動リスクを一定の範囲内でヘッジしておりますが、為替相場の変動による影響をすべて回避するものではなく、大きな為替相場の変動があった場合には、当企業グループの業績や財務状況に影響をおよぼす可能性があります。
(3) 新製品開発力
エレクトロニクスの進展に係る商品について、急速な技術の変化や顧客ニーズの変化を特徴としております。当企業グループでは、品質・価格・納期で競争優位性を維持できるように、また、市場を先取りした機能を提案できるよう顧客ニーズの把握により新商品の開発に努めております。しかし、技術の変化や顧客ニーズの変化に適切に対応できなかった場合や、新商品の開発に要する期間が長期化した場合には、成長性や収益性を低下させ当企業グループの業績や財務状況に影響をおよぼす可能性があります。
(4) 価格競争
当企業グループは事業を展開する多くの市場において、同種の商品を供給する競合会社が存在し厳しい価格競争を迫られております。そのため、競合において常に有利な価格決定を行うことは困難な状況にあります。
当企業グループは高品質な商品を市場へ投入できるリーディングカンパニーと自負しておりますが、価格において常に競争優位を維持できる保証はなく、商品・サービスが厳しい価格競争にさらされ当企業グループの収益と財務状況に影響をおよぼす可能性があります。
(5) 国際的活動および海外進出に潜在するリスク
当企業グループでは、中国をはじめとするアジア地域、中近東、北米、欧州等、海外への事業展開を積極的に展開しております。海外の事業展開では、①法律や税制上の諸規制の変更、②未整備な社会制度・社会基盤、③諸外国間の貿易摩擦、④諸外国間の戦争や紛争、⑤その他の経済的、社会的、政治的な事情等に起因する障害など顕在化するリスクが内在し、これらの問題が発生した場合、海外における事業展開に支障をきたし当企業グループの業績や財務状況に影響をおよぼす可能性があります。
(6) 人財の確保や育成
当企業グループの将来と成長は有能な人財に大きく依存するため、新たな人財の確保と育成は当企業グループには不可欠な要素であります。労働人口減少の影響を受けて、人財の確保と育成ができなかった場合には、当企業グループの将来の成長、業績と財務状況に影響をおよぼす可能性があります。また、最新技術・ノウハウを持つ有能な人財の採用や既存従業員の再研修には、採用や研修のコストと人件費を押し上げる可能性がありますが、これらのコストの増加は当企業グループの業績や財務状況に影響をおよぼす可能性があります。
(7) 知的財産保護の限界
当企業グループは競争優位性を維持できるよう、差別化された技術とノウハウを蓄積し知的財産の保護に努めております。しかし、当企業グループの保有する当該権利が第三者に侵害された場合や、当企業グループが第三者の保有する当該権利を侵害したとされる場合において、訴訟となり、当企業グループの知的財産が権利として認められない可能性もあります。こうした知的財産の保護が大きく損なわれた場合は、当企業グループの業績や財務状況に影響をおよぼす可能性があります。
(8) 製品の欠陥
当企業グループは日本国内および事業展開する各国に認められた品質管理基準に従って各種の製品を製造しておりますが、将来にわたり全ての製品に欠陥がなく、製造物責任賠償請求およびリコールが発生しないという保証はありません。当企業グループは製造物責任賠償請求について保険に加入しておりますが、最終的に負担する賠償額全てを賄えるという保証はありません。従って、製品の欠陥が当企業グループの業績や財務状況に影響をおよぼす可能性があります。
(9) 公的規制
当企業グループは日本国内のみならず、事業展開する各国において、事業・投資の許認可、国家安全保障による輸出制限、独占禁止、通商、為替、租税、特許、環境等、さまざまな公的規制を受けております。また、当企業グループが製造販売する製品の一部は計量法の規制の対象となっております。これらの公的規制の遵守に努めておりますが、将来、コストの増加につながるような公的規制や事業の継続に影響をおよぼす公的規制が課せられた場合、計量法の規制の対象となる製品である特定計量器の型式承認に関する取得遅延・失効等の場合は、当企業グループの業績や財務状況に影響をおよぼす可能性があります。
(10) 自然災害等による影響
当企業グループが事業活動を展開する国や地域において、地震や風水災害、火災および噴火などの自然災害が発生し、生産や営業などの業務停止、またサプライチェーンの混乱が生じた場合、当企業グループの業績や財務状況に影響をおよぼす可能性があります。
(11) 情報セキュリティに関するリスク
当企業グループが事業活動を通して入手した個人情報や機密情報などについて、予期せぬ事態により情報が流出した場合、また、それを悪用された場合には、賠償責任を課されるリスクや企業価値を低下させるリスク等があり、当企業グループの業績や財務状況に影響をおよぼす可能性があります。
(12) 退職給付債務
当企業グループの従業員退職給付費用および債務は、割引率等数理計算上で設定される前提条件や年金資産の長期期待運用収益率等に基づいて算出されております。前提条件が変更された場合や実際の結果が前提条件と異なる場合は、当企業グループの業績や財務状況に影響をおよぼす可能性があります。
(13) 訴訟のリスク
当企業グループは各種関係法令を遵守し、また従業員がコンプライアンスを理解し、実践することに努めております。しかしながら、国内外を問わず訴訟を提起される可能性があり、その動向によっては、当企業グループの業績や財務状況に影響をおよぼす可能性があります。
(14) 合弁事業・提携・買収などに関わるリスク
当企業グループは国内外を問わず合弁事業や業務提携、また事業買収や事業投資を実施する場合があります。実施にあたっては、収益性やリスクおよび回収可能性を十分に評価しておりますが、必ずしも確実に予期したとおりの成果が得られるという保証があるわけではなく、事業環境の急変などにより、投資資金の回収ができない場合やのれんに減損損失が発生した場合、当企業グループの業績や財務状況に影響をおよぼす可能性があります。
(15) 新型コロナウイルス感染症の影響リスク
新型コロナウイルス感染症の収束時期は未だ不透明な状況にあり、その影響を正確に予測することは困難でありますが、厳しい経済環境が世界的に続くと見込まれております。今後、経済に更なる悪影響を与える可能性があり、石油関連プロジェクトの中止や延期、設備投資予算の圧縮または先送り、また、原材料費の高騰や輸送コストの上昇が考えられ、その結果、受注高・売上高・利益が減少すれば、当企業グループの財政状態および業績に影響をおよぼす可能性があります。
当連結会計年度における当企業グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。
当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ445百万円減少し、21,685百万円となりました。流動資産は前連結会計年度末に比べ318百万円減少し、10,746百万円となりました。これは主に、棚卸資産が423百万円増加しましたが、現金及び預金が322百万円、契約資産が153百万円(前連結会計年度末の流動資産の「その他」に契約資産162百万円が含まれております。)、未収入金が207百万円それぞれ減少したことによるものであります。固定資産は前連結会計年度末に比べ126百万円減少し、10,939百万円となりました。これは主に、機械装置及び運搬具が367百万円増加しましたが、建設仮勘定が408百万円、のれんが60百万円、ソフトウェアが48百万円それぞれ減少したことによるものであります。
当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ875百万円減少し、8,171百万円となりました。流動負債は前連結会計年度末に比べ1,072百万円減少し、3,776百万円となりました。これは主に、支払手形及び買掛金が82百万円、未払法人税等が168百万円、賞与引当金が101百万円、契約負債が102百万円(前連結会計年度末の流動負債の「その他」に契約負債4百万円、前受金51百万円が含まれております。)それぞれ増加しましたが、短期借入金が1,460百万円、修繕引当金が95百万円それぞれ減少したことによるものであります。固定負債は197百万円増加し、4,395百万円となりました。これは主に、長期借入金が168百万円、退職給付に係る負債が69百万円それぞれ増加したことによるものであります。
当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べ430百万円増加し、13,514百万円となりました。これは主に、利益剰余金が151百万円、為替換算調整勘定が220百万円それぞれ増加したことによるものであります。
システム部門とサービス部門は微増だったものの、センサ部門が大きく前連結会計年度を上回ったことにより、全体の受注高は13,028百万円(前連結会計年度比22.5%増)となりました。
受注高と同様にシステム部門とサービス部門は微増だったものの、センサ部門が大きく前連結会計年度を上回ったことにより、全体の売上高は11,144百万円(同7.8%増)となりました。
売上高の増加に伴い、固定費(人件費、生産設備維持費など)の比率が下がったことにより、売上原価率が63.3%と前連結会計年度と比較し1.6ポイント改善しました。その結果、当連結会計年度の売上総利益は、4,084百万円(同12.6%増)と前連結会計年度を大きく上回りました。
売上総利益と同様に売上高の増加に伴い固定費(人件費など)の比率が下がったことにより、売上高に対する販売費及び一般管理費比率は34.2%と前連結会計年度と比較し2.0ポイント改善し、販売費及び一般管理費は3,807百万円(同1.9%増)と前連結会計年度より微増で抑えられました。
売上高の増加による売上総利益の増加により、当連結会計年度の営業利益は276百万円(前連結会計年度は営業損失110百万円)となりました。
当連結会計年度の営業外収益は248百万円(前連結会計年度は271百万円)であり、主な内容は本社ビルなどの受取賃貸料77百万円と雇用調整助成金などの助成金収入69百万円であります。営業外費用は56百万円(前連結会計年度は120百万円)であり、主な内容は賃貸収入原価33百万円であります。その結果、経常利益は469百万円(前連結会計年度は経常利益41百万円)となりました。
当連結会計年度の特別利益は84百万円(前連結会計年度は134百万円)であり、主な内容は子会社の保険事業の譲渡益40百万円、中国子会社の土地使用権の売却益32百万円であります。特別損失は45百万円(前連結会計年度は23百万円)であり、主な内容は検査設備などの固定資産除却損44百万円であります。
税金等調整前当期純利益は前連結会計年度に比べ356百万円増加(前連結会計年度比232.4%増)し、509百万円となりました。また、税効果会計適用後の法人税等負担額は前連結会計年度に比べ107百万円増加(同96.4%増)し、219百万円、非支配株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度に比べ8百万円減少(同70.4%減)し、3百万円となりました。その結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ257百万円増加(同888.4%増)し、286百万円となりました。
事業部門別の業績は以下のとおりであります。
受注高は、国内は石油関連業界向けが低迷しておりますが、半導体関連業界向けが2023年3月期出荷分を受注するなど高水準で推移したこと、素材関連業界の中でも特に化学関連業界向けが継続的に堅調だったこと、また、海外においては中国、韓国向けが電気自動車用をはじめとする電池関連業界向けを中心に需要が伸長したことなどにより8,955百万円(前連結会計年度比32.4%増)と前連結会計年度を大きく上回りました。
売上高は、国内は電力関連業界向けに天然ガス計測の大口案件を出荷したこと、受注が好調な半導体関連業界向けが順調に推移したこと、受注高同様に国内の化学関連業界向けが堅調だったこと、また、海外は電池関連業界向けが伸長したことなどにより7,510百万円(同17.3%増)と受注高同様に前連結会計年度を上回りました。
国内システム案件は、受注高、売上高共に官公庁向けが大きく伸長しており、石油関連業界向けも前連結会計年度を上回ったものの、海外システム案件は、東南アジア地域において新型コロナウイルス感染症の変異株の感染拡大に伴う行動制限などによる経済活動停滞の影響を大きく受け、低迷しております。その結果、受注高は1,670百万円(同5.1%増)と前連結会計年度を若干上回りましたが、売上高は国内向けの受注案件の多くが2023年3月期納期であることより、1,270百万円(同21.8%減)と前連結会計年度を下回りました。
主要顧客の石油関連業界は、業界再編、脱炭素社会に向けたエネルギーの置換などにより市場環境は厳しい状況が継続しておりますが、設備投資が既存設備の更新から修繕に移行する機運もあるなかで、保全計画サポートサービスなど地道できめの細かいメンテナンス活動に注力してまいりました。また、JCSS(計量法校正事業者登録制度)校正事業、他社製流量計の校正やメンテナンスの拡販を展開し、収益の純増に取り組んでまいりました。その結果、受注高は2,403百万円(同5.3%増)、売上高は2,363百万円(同2.2%増)と前連結会計年度を若干上回りました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ289百万円減少し、3,190百万円となりました。
営業活動の結果、得られた資金は1,227百万円(前連結会計年度は824百万円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益509百万円、減価償却費547百万円、売上債権及び契約資産の減少額220百万円により資金が増加したためであります。
投資活動の結果、支出した資金は113百万円(前連結会計年度は981百万円の支出)となりました。これは主に、投資有価証券の売却による収入259百万円、定期預金の払戻による収入253百万円により資金が増加した一方で、有形固定資産の取得による支出429百万円、定期預金の預入による支出210百万円により資金が減少したためであります。
財務活動の結果、支出した資金は1,527百万円(前連結会計年度は1,273百万円の収入)となりました。これは主に、長期借入れによる収入800百万円により資金が増加した一方で、短期借入金の純減少額1,639百万円、長期借入金の返済による支出502百万円、配当金の支払額134百万円により資金が減少したためであります。
当連結会計年度における生産実績を事業部門別に示すと、次のとおりであります。
(注) 金額は、販売価格によっております。
当連結会計年度における受注状況を事業部門別に示すと、次のとおりであります。
当連結会計年度における販売実績を事業部門別に示すと、次のとおりであります。
(注) 主な相手先別の販売実績は、当該販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10未満であるため記載を省略
しております。
経営者の視点による当企業グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当企業グループが判断したものです。
当企業グループの経営成績等に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク 」に記載のとおりであります。
当連結会計年度末において、2,491百万円の有利子負債残高があります。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は3,190百万円であり、新商品の開発に向けた研究開発費や今後の新規事業への展開、さらに生産効率向上を目的とした製造設備等への投資に充当してまいります。
なお、当社は、資金確保を目的として、金融機関との間で当座貸越契約2,270百万円の契約を締結しております。
当企業グループは、2018年5月に策定し、2021年2月に2022年3月期まで1年間延長することを公表しました中期経営計画「ADVANCE 2.0‐2021」において売上高14,000百万円、営業利益率7.0%、ROE4.0%を目指すべき経営指標としておりました。
当企業グループは石油関連領域を主要な取引先としておりますが、石油関連市場における開発投資は脱炭素社会が推進される中で縮小しており、収益基盤の多様化を課題として捉え取り組んでまいりました。当連結会計年度では、センサ部門において、国内はテレワーク、オンライン学習などのコロナ禍需要により市場が活況な半導体関連業界向けが高水準で推移したこと、海外は中国、韓国向けが電気自動車用をはじめとする電池関連業界向けを中心に需要が伸長したことにより受注が好調で、売上につきましても順調に推移しましたが、石油関連市場向けの低迷を補うまでには至りませんでした。また、システム部門についても東南アジア区域における新型コロナウイルス感染症拡大による経済活動の停滞の影響を大きく受け、受注、売上ともに低迷した結果、当連結会計年度の全体の売上高は目標値を下回る結果となりました。また、営業利益につきましては、経営基盤強化の基本方針の「収益性向上」を目指し、高付加価値製品に重点を置き、人員やコストを効率的に投下するなどの施策を実行してまいりました。しかしながら、当連結会計年度では、売上高の低迷の影響が大きく、営業利益の目標値までの確保には至りませんでした。
2023年3月期は、2022年3月15日に公表した2023年3月期を初年度とする中期経営計画「Imagination 2025」において策定した各戦略をグループ一丸となって着実に実行するとともに、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 」で課題といたしました事項にも取り組み、当企業グループの持続的な成長を目指し、事業活動を通して社会に貢献することにより、企業価値の向上に努めてまいります。
当企業グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益および費用の報告額に影響をおよぼす見積りおよび仮定を用いておりますが、これらの見積りおよび仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積りおよび仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響に関する会計上の見積りについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (追加情報)」をご参照ください。
イ 棚卸資産の評価
商品及び製品ならびに仕掛品は、取得原価で評価しておりますが、正味売却価額が取得原価より低下しているときには、取得原価を正味売却価額まで切り下げております。正味売却価額の見積りには、将来の追加製造原価および販売直接経費の予測が必要となりますが、その見積りには不確実性を伴い、実際の結果が見積りと異なる場合には、翌連結会計年度の連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。
詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
繰延税金資産の計上にあたっては、将来の税金負担額を軽減する効果を有するか回収可能性を判断しております。この判断については、主に収益力に基づく一時差異等加減算前課税所得の十分性を満たしているかどうかにより判断しております。この判断において、当社および一部の子会社の事業計画を利用する場合がありますが、実績は、将来の不確実な経済条件の変動によって計画と異なる場合があります。その場合、翌連結会計年度の連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。
詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
当企業グループは、国内および海外で実施した投資活動や事業買収の結果、有形固定資産、無形固定資産(含むのれん)を連結貸借対照表に資産として計上しております。
これらの投資を行う際には、投資の経済性、超過収益力、成長性、シナジー効果、リスク等を見積り、投資の合理性を評価しております。
しかし、経営環境や競合状況の変化等により予想通りの成果が得られないと判断される場合には、当該資産の将来の回収可能額を見積り、当該資産について減損損失を計上する可能性があります。
その場合は、当企業グループの経営成績および財政状態に悪影響をおよぼす可能性があります。
減損損失を認識するかどうかの判定および使用価値の算定には、将来キャッシュ・フローの見積りが、正味売却価額の算定には、資産または資産グループの時価および処分費用見込額の見積りを行う必要があります。
当該見積りについて、将来の不確実な経済状況の変動等により見直しが必要となる場合、追加の減損損失が発生する可能性があります。また、将来における実績値に基づく結果が、これらの見積りとは異なる可能性があります。
2009年11月16日東京計器株式会社との間に、業務および資本提携契約を締結しております。
当企業グループは<流れに価値を加えます>を企業メッセージとし、顧客満足を常に念頭において事業展開し、センシング技術、エレクトロニクス技術等の技術基盤の強化を図り、またグローバル化を志向した高精度・高信頼性・高機能の流量センサによる市場拡大を図るため、水素等の新エネルギー産業、自動車や船舶産業および計測新分野への展開や省力化、省エネルギー化、効率化、データの見える化等に資する無線技術を活用した電池駆動IoTセンサ関連製品の創出を行い、流量管理、精度管理、省エネ管理等に貢献できる研究開発に取り組んでおります。
研究開発は、次世代製品を担う基礎研究とリニューアルおよび既存製品の応用展開を推進する応用・改良開発とを融合化して、将来を見据えた総合研究開発を行っております。また、知的財産についても、国内、海外において戦略的に権利化を行っております。
当企業グループは、計測機器等の製造・販売事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。また、研究開発活動は計測機器事業全体に関連し、その成果を各部門で共有しているため、部門別にも記載しておりません。
当連結会計年度の成果は、次のとおりであります。
* 「ミスター省エネ」(注)に適合した耐圧防爆型の無線ノード4機種を開発、市場投入
* 「ミスター省エネ」(注)に適合した耐圧防爆型の無線ルーターを開発、市場投入
* 「ミスター省エネ」(注)機器に自社開発のPCアプリを付属したパッケージ4製品を企画、市場投入
* 耐圧防爆型バッチカウンタ2種を開発、市場投入
* コリオリ流量計 ALTImass二線式(省略線)システムを開発
(注)「ミスター省エネ」はセイコーインスツル株式会社の登録商標です。
なお、当連結会計年度における研究開発費は