当社は、当社の子会社であるセイコーインスツル株式会社(以下、SII)が、株式会社日本政策投資銀行(以下、DBJ)と、平成27年5月12日付けにて締結しました「半導体事業の新会社設立に関する基本合意書」に基づき、SIIの半導体事業を両社の共同出資による半導体事業の新会社へ移管すること、並びに、その後2年経過時点以降にSIIが保有する新会社株式の一部をさらにDBJに譲渡するオプション等を含む契約(以下、本件取引)について締結する旨を平成27年9月8日の取締役会で決議いたしました。また、本件取引は同日付で締結されております。
(1)本件取引の背景及び目的
SIIの半導体事業(以下、対象事業)は、時計関連技術をベースに、EEPROMや電源ICなどのアナログ半導体をはじめとする優れた製品を提供してきました。対象事業は、その高い収益性とともに、グローバル・トップクラスの技術・人材・知的財産・顧客基盤等の経営資源や市場での競争ポジションを最大限に活かすことにより、更なる成長が期待できる事業です。今後、グローバルでの競争激化が進む半導体市場での持続的な成長のために、今回のDBJとの取り組みが、対象事業のさらなる拡大・成長につながるものであると判断し、正式契約の合意に至りました。
新会社は、製造能力拡大・開発機能強化を図りながら、M&Aやアライアンス等を含めた業界再編を成長戦略の中核として推進し、半導体業界においてグローバル・プレゼンスを有する事業体(とりわけ、アナログ半導体を中心とした対象事業の主力分野では、世界トップ5位以内)になることを目指します。
(2)本件取引の概要
対象事業の新会社株式を、当初、SIIが60%持分を、DBJが40%持分を保持し、両社が協働して新会社の運営を行い、その後上記(1)記載の成長戦略を進める中で、2年経過時点以降にSIIが保有する新会社株式の一部をDBJに譲渡し、DBJが70%持分を取得するオプション等を含む契約について合意しました。
SIIが継続して新会社の一定持分を保持することで、対象事業の円滑な経営・事業体制を確立し、DBJとの取り組みにより新会社の成長と収益の拡大を図り、SII及び当社グループ全体の中長期的な企業価値向上に貢献することを目指しております。
(3)セイコーインスツル株式会社(当社子会社)の概要
事業内容 ウオッチ(完成品、ムーブメント)、半導体、電子デバイス、精密メカトロ製品の開発・製造・販売
資本金 9,756百万円
(4)新会社(孫会社)の概要
名称 エスアイアイ・セミコンダクタ株式会社
事業内容 半導体の製造・販売
資本金 9,250百万円(共同出資後・予定)
(5)株式譲渡の相手先の概要
名称 株式会社日本政策投資銀行
所在地 東京都千代田区大手町一丁目9番6号
代表者の役職・氏名 代表取締役社長 柳 正憲
事業内容 金融保険業
資本金 1,000,424百万円
(6)譲渡価額は未確定であります。
(7)日程
新会社設立 平成27年9月
共同出資・事業移管(予定) 平成28年1月
株式譲渡日(予定) 平成30年1月 以降
(1)業績の状況
当第2四半期連結累計期間(平成27年4月1日~9月30日)における世界経済は、米国では海外景気の回復の遅れや原油安・ドル高の影響で伸び悩みの状況となっておりますが、欧州では堅調な個人消費を背景にサービス業の改善が続いております。中国では金融緩和など景気テコ入れ策は講じられているものの設備投資の減速、個人消費の伸び悩みなどから鈍化傾向にあると思われます。わが国の経済は、名目賃金が上昇傾向にあり、個人消費主導で緩やかな景気回復となっています。百貨店業界では、一部の都心店でインバウンド需要を中心に業況は好調に推移している模様です。電子デバイス・半導体市場ではスマートフォンや自動車向けの需要は拡大しており、微細化、省電力化が求められている新規分野においてもさらなる需要増が期待されています。国内情報サービス市場は企業収益改善に伴う製造業等からの需要回復や金融機関のシステム刷新などにより、順調に推移いたしました。
当社の当第2四半期連結累計期間の連結売上高は、前年同期より135億円増加し、1,515億円(前年同期比9.9%増)となりました。事業別では、ウオッチ事業、電子デバイス事業で前年同期より売上を伸ばした一方、システムソリューション事業の売上は前年同期より減少いたしました。連結全体で国内売上高は716億円(同12.3%増)、海外売上高は798億円(同7.7%増)となり、海外売上高割合は52.7%となりました。利益面では、営業利益は前年同期を37億円上回る113億円(同50.1%増)となりました。営業外収支は前年同期より若干悪化したものの、経常利益は前年同期を35億円上回る113億円(同46.6%増)となりました。また、第3四半期連結会計期間の大型プリンタ事業譲渡に伴う事業構造改善費用15億円を特別損失に計上いたしました。これらにより、法人税等および非支配株主に帰属する四半期純利益控除後の親会社株主に帰属する四半期純利益は75億円(同43.2%減)となっております。
各セグメントの業績は次のとおりです。
①ウオッチ事業
ウオッチ事業の当第2四半期連結累計期間の売上高は、前年同期比112億円増加の852億円(前年同期比15.2%増)となりました。国内では、メンズで「グランドセイコー」「アストロン」「メカニカル」「プロスペックス」、レディスでは「ルキア」「ティセ」が牽引し、インバウンド需要にも支えられて、ウオッチ完成品全体としては前年同期を大きく上回る売上高となりました。海外では、現地通貨ベースで、客先の在庫調整等により米国で出遅れていますが、欧州ではドイツ、オランダなど、アジアでは台湾などを中心に売上を伸ばしております。また、当第2四半期に東京・銀座にセイコープレミアムブティックを、フランクフルトとモスクワにセイコーブティックをオープンいたしました。
利益につきましては、売上高の増加に伴い営業利益は前年同期比16億円増加の96億円(同20.3%増)となりました。
②電子デバイス事業
電子デバイス事業は売上高501億円(前年同期比5.7%増)、営業利益24億円(同144.0%増)となりました。分野別には、半導体が車載向けやスマートフォン向け製品等を中心に好調に推移し、水晶振動子ではGPS、監視カメラ等向けの売上が拡大しました。また、プリンタ関連も売上を伸ばしましたが、放射線計測機器などが伸び悩みました。
③システムソリューション事業
システムソリューション事業は売上高86億円(前年同期比14.6%減)、営業損失22百万円(前年同期は67百万円の営業損失)となりました。決済端末関連製品は順調に推移しましたが、通信モジュールなどが前年同期より売上を落としました。
④その他
その他の売上高は136億円となりました。その他に含まれる事業では、クロック事業、和光事業ともに前年同期より売上を伸ばしました。営業利益は1億円(前年同期は4億円の営業損失)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物の期末残高は371億円となり、前年度末と比べて31億円の減少となりました。
これは、主として以下の要因によるものです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前四半期純利益が97億円となり、減価償却費48億円および仕入債務の増加69億円などを加えた一方、たな卸資産の増加78億円、未払金の減少30億円などを控除した結果、前年同期より8億円増加し110億円のプラスとなりました(前年同期は101億円のプラス)。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の売却52億円などの収入に対して有形固定資産の取得64億円などの支出により、3億円のマイナスとなりました(前年同期は412億円のプラス)。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、長短借入金の返済および借入れなどにより135億円のマイナスとなりました(前年同期は417億円のマイナス)。
(3)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間における当社連結全体の研究開発活動の金額は21億円であります。