第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第1四半期連結累計期間において、財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性がある主要なリスクの新たな発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1) 財政状態及び経営成績の状況

当第1四半期連結累計期間(2022年4月1日~6月30日)における世界経済は、新型コロナウイルス感染症による影響が緩和され、欧米諸国を中心に持ち直しが続いています。一方で、前期からの世界同時的な景気回復等による物価上昇に加えウクライナ情勢の緊迫化を受けた国際商品市況の高騰や中国でのゼロコロナ政策によるロックダウンの影響を受けたサプライチェーンの混乱、さらに各国での金融引き締めの進展等を背景に、世界経済の先行きは不確実性が高まっています。

わが国の経済は大幅な円安等による物価上昇が起きましたが、サービスを中心に個人消費が実質GDP成長率を押し上げた結果、プラス成長となりました。

    (百万円)

 

2021年3月

第1四半期

累計期間(a)

2022年3月

第1四半期

累計期間(b)

2023年3月

第1四半期

累計期間①

前々年同期

増減

①-(a)

前年同期

増減

①-(b)

売上高

35,612

54,609

62,078

26,466

7,469

営業利益

△2,178

1,512

3,105

5,284

1,593

  %

△6.1%

2.8%

5.0%

2.2pt

経常利益

△2,595

1,791

4,056

6,652

2,264

  %

△7.3%

3.3%

6.5%

3.2pt

親会社株主に帰属する

四半期純利益

942

53

1,707

765

1,654

  %

2.6%

0.1%

2.8%

0.2pt

2.7pt

換算レート

 

 

 

 

 

 USD(円)

107.6

109.5

129.7

22.1

20.2

 EUR(円)

118.6

131.9

138.3

19.7

6.4

 

 

このような中、当社は、当期を初年度とする5か年計画である第8次中期経営計画「SEIKO Milestone 145 = SMILE145」をスタートさせ、新たに定めた3つの戦略ドメインである「エモーショナルバリューソリューション事業(EVS事業)」、「デバイスソリューション事業(DS事業)」、「システムソリューション事業(SS事業)」を中心に事業展開を進めました。

EVS事業では、国内市場向けのウオッチ事業、和光事業が個人消費の改善を背景に大きく回復し、ウオッチ事業の海外市場向けも多くの国や地域で売上高を伸ばすことができました。DS事業でも引き続き好調な需要を確実に捉えることで売上高を伸ばし、SS事業も多角化やストックビジネス拡大への取組みが奏功して、前年同期を上回る売上高となりました。その結果、当社グループの当第1四半期連結累計期間の売上高は、620億円(前年同期比13.7%増)となりました。

連結全体の国内売上高は308億円(同9.0%増)、海外売上高は311億円(同18.9%増)となり、海外売上高割合は50.3%でした。

 

当第1四半期連結累計期間の広告宣伝販促費は前年同期に対して約10%増加いたしました。その他の販売費および一般管理費も前年同期から増加しましたが、売上高が伸びたことなどにより営業利益は前年同期から15億円改善し31億円(同105.3%増)となりました。営業外収支が持分法による投資利益の増加等により前年同期から改善し、経常利益は前年同期を22億円上回る40億円(同126.4%増)となりました。新型コロナウイルス感染症拡大に伴う損失1億円を特別損失に計上し、法人税等および非支配株主に帰属する四半期純利益を控除した結果、親会社株主に帰属する四半期純利益は17億円(前年同期は53百万円の利益)となりました。

なお、当第1四半期連結累計期間の平均為替レートは1米ドル129.7円、1ユーロ138.3円でした。

 

セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

なお、当社はグループ10年ビジョンの実現に向け、提供するソリューションを基準とした3つの戦略ドメイン(エモーショナルバリューソリューションドメイン、デバイスソリューションドメイン、システムソリューションドメイン)を設定し、第8次中期経営計画「SMILE145」においてもドメインごとの戦略を策定し、推進しております。これに伴い、報告セグメントを従来の「ウオッチ事業」、「電子デバイス事業」、「システムソリューション事業」から、当第1四半期連結会計期間より3つの戦略ドメインである「エモーショナルバリューソリューション事業」、「デバイスソリューション事業」、「システムソリューション事業」へ変更しております。従来のウオッチ事業および電子デバイス事業に含めていた一部事業ならびにタイムクリエーション・和光事業他に含めていたタイムクリエーション事業・和光事業をエモーショナルバリューソリューション事業といたしました。デバイスソリューション事業は、従来の電子デバイス事業からエモーショナルバリューソリューション事業に変更した一部事業以外となります。システムソリューション事業は従来から変更はありません。

 

エモーショナルバリューソリューション事業(EVS事業)

EVS事業の売上高は前年同期比61億円増加の390億円(前年同期比18.8%増)となりました。

国内の完成品ウオッチは個人消費の回復により「グランドセイコー」、「セイコー プロスペックス」を中心に前年同期から大きく売上高を伸ばしました。また海外でも、米国で「グランドセイコー」をはじめとしたグローバルブランドが牽引し大幅な売上高増となり、欧州でも全般的に「グランドセイコー」が好調に推移したことで英国、フランス、ドイツ等で大きく売上高が増加しました。一方、中国ではロックダウンの影響を受けて売上高を落としました。

ウオッチムーブメントの外販ビジネスにつきましては、米国向けを中心に売上高を伸ばしました。

和光事業の売上高は国内消費の回復に伴い前年同期と比べ大きく伸びましたが、クロック、設備時計の売上高は伸び悩みました。

売上高の増加、円安の進行等により営業利益は前年同期から13億円増加し24億円(同120.0%増)となりました。

 

デバイスソリューション事業(DS事業)

DS事業は売上高165億円(前年同期比10.2%増)、営業利益17億円(同42.2%増)となりました。

一部製品で中国のロックダウンの影響を受けましたが、サーマルプリンタ、医療向け電池や水晶、半導体製造装置向けの高機能金属、精密部品等が引き続き好調に推移し、前年同期から大幅な増収増益となりました。

 

システムソリューション事業(SS事業)

SS事業の売上高は前年同期比3億円増加の91億円(前年同期比3.6%増)、営業利益は前年同期比32百万円増加の9億円(同3.4%増)となりました。

外食産業向けなどにコロナ禍からの回復傾向が見られた他、性能管理・セキュリティ関連ビジネスなども順調に推移し、システム関連、決済関連が伸長した結果、25四半期連続で対前年同四半期比増収増益となりました。

 

 

(資産)

当第1四半期連結会計期間末の総資産は3,465億円となり、前年度末に比べて、為替による影響も含め190億円の増加となりました。流動資産では、現金及び預金が41億円、棚卸資産が75億円増加したことなどにより、流動資産合計は前年度末より134億円増加し1,682億円となりました。固定資産では、有形固定資産が23億円、無形固定資産が14億円、投資その他の資産が16億円増加したことから、固定資産合計は前年度末と比べ55億円増加の1,782億円となりました。

 

(負債)

負債につきましては、短期借入金が107億円増加、長期借入金が19億円減少し、借入金合計は1,249億円となりました。未払金が24億円減少したほか、支払手形及び買掛金が29億円、繰延税金負債が13億円増加したことなどにより、負債合計は前年度末と比べ、為替による影響も含め132億円増加の2,191億円となりました。

 

(純資産)

純資産につきましては、株主資本が6億円増加し、また、為替換算調整勘定が46億円増加したことなどから、合計でも前年度末と比べ58億円増加の1,274億円となりました。

 

(2)研究開発活動

当第1四半期連結累計期間における当社連結全体の研究開発活動の金額は10億円であります。

 

(3)従業員の状況

当第1四半期連結累計期間において、当社の従業員数は前連結会計年度末から191名減少し、170名となりました。これは、グループ横断での技術・新事業開発を中長期的な視点かつ機動性を持って遂行するため、当社グループの開発系リソースをセイコーフューチャークリエーション株式会社に配置したことにより、研究開発及び生産技術開発機能を同社へ移管したことによるものであります。なお、セグメント情報では、セイコーフューチャークリエーション株式会社はデバイスソリューション事業に含まれております。

 

 

3 【経営上の重要な契約等】

当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。