第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

なお、経営環境につきましては、「4経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」に記載しております。

 

(1) 企業理念

当社は創業140周年を迎えた2021年に、改めて当社のパーパス(存在意義)を明確化いたしました。それは「革新へのあくなき挑戦で、人々と社会に信頼と感動をもたらし、世界中が笑顔であふれる未来を創ります」というものです。当社のすべての活動はこのパーパスを原点とし、「社会に信頼される会社であること」という企業理念のもと行われています。

また、2031年に迎える150周年に向け、以下のグループ10年ビジョンも定めました。

 

アナログとデジタルのシナジーにより

世界中の人・モノ・時をつなぐ製品・サービスを創造し、

サステナブルな社会に貢献するソリューションを提供する

 

当社はこのグループ10年ビジョンの実現に向け、2026年度を最終年度とする第8次中期経営計画(SEIKO Milestone145=SMILE145)を策定し事業を推進しております。

 

(2) 経営戦略及び対処すべき課題

1) SMILE145の位置づけ

第8次中期経営計画SMILE145は、創業150周年のありたい姿であるグループ10年ビジョンを実現するために、その中間地点である創業145周年にあたる2026年度に向けてグループ10年ビジョンからバックキャスティングで策定し、期間を5か年計画といたしました。

 

2) SMILE145の目指す姿

2026年のありたい姿を「人々と社会に感動をもたらす高付加価値・高収益な製品・サービスを提供する、ソリューションカンパニーになる」とし、その実現のために感動をもたらす高付加価値で高収益な製品に注力していく「MVP戦略(=Moving, Valuable, Profitable)」を基本方針といたします。

 

3) 2031年に向けた価値創造ストーリー

当社グループを取り巻く環境認識を機会とリスクの両面から分析した上で、グループパーパスを原点に社会課題解決を実現する事業活動に取り組み、グループのたゆみない成長とともに持続可能な社会発展に貢献いたします。成長戦略として、グループコア戦略(サステナビリティ、人材、ブランディング、DX、R&D)を推進するとともに、当社グループの強みである3つの戦略ドメイン(エモーショナルバリューソリューション、デバイスソリューション、システムソリューション)を設定し、4つの事業機会(感性消費、Society5.0、ウェルネス、社会/環境)においてこれらドメインの戦略を進めます。さらにグループシナジー創出を図ることで、社会価値の創造を実現するとともに当社グループの成長を目指します。

そのためにグループ10年ビジョンからバックキャスティングで描いた2026年のありたい姿の実現に向けてMVP戦略を推進いたします。

 

4) グループコア戦略

当社グループはグループを横断した5つの戦略をグループコア戦略として掲げ、成長戦略を推進してまいります。

① サステナビリティ戦略

セイコーグループは、グループパーパスを原点に、“WITH”を実現する事業活動に取り組み、グループのたゆみない成長とともに持続可能な社会発展に貢献します。

(“WITH”=Well-being:よりよい人生を、Inclusion:すべての人に、Trust:確かな信頼で、Harmony:地球との調和)

② 人材戦略

人材の開発や多様性の向上、組織風土づくりに積極的に取り組み、社員の働きがいを高め、イノベーションの創出を通じて、グループ一丸でソリューションカンパニーを目指します。

③ DX戦略

デジタルとデータを駆使し、顧客中心で顧客体験を重視した高付加価値ビジネスを実現します。

④ R&D戦略

永年培ってきた「匠・小・省」と「デジタル」を融合し、技術をさらに進化させ、新たな価値を創造します。

⑤ ブランディング戦略

SEIKOは、社会課題に向き合い、自社の社会的価値・技術的価値・感性的価値を通して、世界中の人々の心を豊かにし、笑顔であふれる未来を創ります。

 

5) ドメイン別の目指す姿

① エモーショナルバリューソリューション(EVS)ドメイン

・お客様に感動をもたらす美意識や信念に満ち、機能的価値・感性的価値・社会的価値の高い製品・サービスを創出します。

・人生に寄り添い、悦びの時をともに歩める商品を、優れた顧客体験を通じて販売する事で、ブランド価値向上と企業価値向上を実現します。

② デバイスソリューション(DS)ドメイン

・「匠・小・省」の進化による技術革新が生み出すデバイスソリューションで、社会が求める高機能・高品質な製品・サービスを提供します。

③ システムソリューション(SS)ドメイン

・社会のイノベーションをワンストップのICTソリューションにより提供し、サステナブルな成長を実現します。

・お客様ニーズに即した持続的な価値提供により、お客様・社会・グループの価値向上を実現します

 

6) 財務方針・キャッシュアロケーション

SMILE145では、当社グループは売上総利益率の改善により成長投資力を向上させ、サステナビリティ確立への投資を行うとともに、資本コストを踏まえた財務体質の改善、株主還元を確実に実施していくことを目指します。売上成長性やROICをベースとした積極投資、安定的収益基盤確保、新規領域への挑戦の3つをサステナビリティ確立に向けた投資方針に掲げ、ブランディング・R&D・製造設備・M&A・DX・人材など当社グループの成長に向けた投資を行ってまいります。

 

7) 全社経営目標

SMILE145では中長期的な収益性と成長性を重視し、当社グループがサステナブルな企業であり続けることを目指します。2026年度の財務目標は、連結営業利益200億円、連結GP率 +5.0ポイント(2021年度比)、連結ROIC 6.5%超を達成し、収益性と成長性の向上を図るとともに、ROE8%超を達成し、資本効率の改善を図ります。このうち、当期の連結営業利益は212億円、ROEは8.7%となり目標値を上回っておりますので、2026年度目標を連結営業利益250億円、ROE9%超に上方修正します。

非財務(ESG)評価指標は、2024年度までに目標値を上回って進捗していることから、2026年度のScope1・2におけるCO2排出量を56,000(t-CO2)以下(2022年度比で42%削減)に改定します。

 

 

8) 事業を取り巻く環境と課題への取組み

① グループコア戦略

サステナビリティ戦略においては、脱炭素・気候変動の取組みとして、グループ全体で掲げる2030年度に向けた温室効果ガス排出量削減目標が、パリ協定で定める1.5℃水準に整合した目標であるとして、SBT(Science Based Targets)の認定を取得しました。また、2024年度中の国内全拠点における使用電力の100%再生可能エネルギー化を達成し、さらに2040年度中の海外拠点も含めた全拠点の100%再エネ化達成に向けて、温室効果ガス排出量削減を引き続き推進していきます。責任ある調達の取組みとしては、サプライヤーとのエンゲージメントを強化し、グループ全体でサプライチェーン上におけるリスクの軽減に努めており、合わせて、人権リスクを低減する取組みや水資源に関する取組みも積極的に推進していきます。

人材戦略においては、重点テーマとして、複雑化する経営環境の中で、企業価値を高め、サステナブルな成長を実現できる「人材育成」、女性活躍推進や仕事と育児の両立支援を中心とした「ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンの推進」、新たなイノベーションを創発するために必要な「組織風土・文化づくり」を設定し、働きがいの向上を図る取組みを推進していきます。また、これまでも積極的に取り組んできた「健康経営」「人権の尊重」についても人材戦略の基盤となる活動として位置付け、強化していきます。

DX戦略においては、お客様との接点で、マーケティングDXを活用した顧客体験向上とCRMの推進を目指し、製造や物流業務では、生産性向上に向けたDXに積極的に取り組んでいます。

R&D戦略においては、セイコーグループの研究開発・生産技術を担うセイコーフューチャークリエーション株式会社を軸として、グループ全体のR&D戦略の強化と新しい技術の開発を推進し、これらの活動を通して、グループ横断で新たな事業領域の創出に取り組みます。

ブランディング戦略においては、社会課題に向き合い、自社の社会的価値・技術的価値・感性的価値を通して、世界中の人々の心を豊かにし、笑顔であふれる未来を創るためのブランディング活動を進めていきます。EVS事業では、日本文化の発信に通ずる感性価値を伝える取組みを強化していきます。SS事業では、社会課題を解決するソリューションが生み出す社会的価値や技術的価値を伝える活動を展開していきます。

② 戦略ドメイン別の事業戦略

2025年3月期から、SMILE145後期の3か年計画がスタートしました。後期3か年においては、ウオッチ事業とSS事業をグループ成長の中核と捉え、更なる成長に向けて投資の強化を進めております。DS事業については、各製品の成長性を見極めバランスの取れた投資を行っております。また、グループ内のシナジー効果を発揮し、新規事業の探索を進めております。

 

戦略ドメイン別の事業戦略は、EVS事業では、ウオッチ事業において、GSを中心とした高級品ビジネスで海外での売上拡大を加速することが最重要課題です。また、グローバル製造体制の見直しを行い、製造と販売の連携強化および製造拠点間の連携と全体最適の強化に着手しております。クロック事業は、ウオッチ事業と事業体制を一本化し、事業の効率化を図ります。和光事業は、新規富裕層顧客の獲得とロイヤルカスタマー化を目指した顧客戦略、そして和光オリジナル商品の開発に注力します。

DS事業では、成長力のある医療用電池や小型化に強みをもつ水晶振動子のシェア拡大を目指します。また、自動車部品を中心とする精密デバイスや、今後需要拡大が見込まれるオシレータ用ICの売上拡大を図ります。

SS事業は、M&A等を通じてサービスと顧客を着実に拡大させるとともに、社会課題を解決するハードウェアとソフトウェアを融合したIoT・AI ソリューションの提供や、お客様企業のDX実現を支えるプラットフォーム系ソリューション提供を通じて、事業の成長を図ります。また、ファシリティ事業をEVS事業からSS事業へ移管し、システムソリューションビジネスと連携して事業の拡大を図ります。

SMILE145における主要KPIの進捗は、以下の通りになります。

 

 

連結経営目標(KPI)

 

 

(金額単位:億円)

 

2022年

3月期

実績

2023年

3月期

実績

2024年

3月期

実績

2025年

3月期

実績

2026年

3月期

見通し

 

2027年

3月期

SMILE145

連結営業利益

87

112

147

212

225

 

250

連結GP率

41.8%

42.9%

44.3%

45.0%

46.0%

 

46.8%

 

 

ドメイン別経営目標(KPI)

 

(金額単位:億円)

 

2022年

3月期

実績

2023年

3月期

実績

2024年

3月期

実績

2025年

3月期

実績

2026年

3月期

見通し

営業利益  EVS

82

115

172

223

230

       DS

56

50

21

29

33

       SS

39

43

47

50

60

 

 

 

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) ガバナンス

サステナビリティに係る重要事項は、当社グループのサステナビリティに関わる方針の策定や、それに基づく活動を円滑に行うことを目的として設置されたサステナビリティ委員会で議論のうえ決議され、取締役会に報告されます。取締役会はサステナビリティ委員会の監督機能を担っており、定期的にサステナビリティに係る重要事項について議論を行います。

また、役員業績連動報酬の業績評価指標(KPI)に「非財務(ESG)評価」としてCO2排出量削減率を組み入れています。

 

(推進体制)(有価証券報告書提出日現在)


(各役割)

■取締役会

サステナビリティ委員会からの決議内容について年1回以上報告を受け、課題への取り組みや進捗状況の監督機能を担います。また、定期的にサステナビリティに係る重要事項について議論を行います。

■代表取締役社長

代表取締役社長は、サステナビリティ委員会の委員長を担い、気候変動に係る重要事項を含む、当社グループのサステナビリティに関わる方針の策定や、それに基づく活動全般に関する経営判断の最終責任を負っています。

■サステナビリティ委員会

代表取締役社長を委員長とし、サステナビリティ推進担当役員をはじめとした常勤役員、グループ各社代表取締役で構成されています。気候変動に係る重要事項を含む、当社グループのマテリアリティに関する事項につき、原則年2回の定例会、必要に応じて開催される臨時委員会で議論のうえ決議を行い、決議内容を取締役会に報告します。サステナビリティ委員会で決議された内容に基づき、担当役員が中心となって活動を進めています。

 

1) 取締役会・委員会開催実績

気候変動に係る重要事項を含む、当社グループのマテリアリティに関する事項については、原則年2回、サステナビリティ委員会において議論のうえ決議を行い、取締役会に年1回以上報告を行うこととなっています。当社グループでは2021年9月にサステナビリティ委員会を設置し、以降、活発に議論のうえ、決議を行い、取締役会に報告しております。

2) 役員業績連動報酬

役員業績連動報酬については、「第4 提出会社の状況 4 コーポレートガバナンスの状況等 (4)役員の報酬等」に記載しております。

 

(2) リスク管理

当社グループは、グループの事業に重大な影響を与えるリスクを一元的に管理すべく、当社の代表取締役社長を委員長とするセイコーグループリスクマネジメント委員会(以下「当社リスクマネジメント委員会」)が中心となり、グループ全体のリスク管理体制の整備・強化に取り組んでいます。また、当社およびグループ各社の相互において、緊密な連携、協調の下でグループリスクマネジメントを円滑に推進するため、グループ各社の代表取締役で構成するグループリスクマネジメント委員会を設置し、グループ全体のリスクを確認・共有する体制としています。

 

気候関連リスクについては、より詳細な分析を行うため、サステナビリティ委員会がシナリオ分析を通じて、グループ各社の気候関連リスクの中から特にインパクトが大きいリスクを特定・評価し、対応策と合わせて決議を行い、グループ各社と協力してリスクへの対応策を推進しています。決議内容については取締役会と当社リスクマネジメント委員会に報告する体制となっています。

 

(グループリスクマネジメント推進体制)

 


 

上記の各委員会の役割は以下の通りです。

■セイコーグループリスクマネジメント委員会

代表取締役社長を委員長とし、グループ横断で対処すべきリスクへの対応に取り組んでいます。また、当社およびグループ各社のリスクオーナーより報告を受け、各社のリスクマネジメントの推進を支援しています。

 

■グループリスクマネジメント委員会

常勤役員とグループ各社の代表取締役で構成され、グループ全体のリスクの確認・共有、グループ重要リスクのリスクへの対応のモニタリング・情報共有を行っています。

 

■グループ各社リスクマネジメント委員会

グループ各社は、各社リスクマネジメント委員会を中心に、自律的にリスクマネジメントを推進しています。

 

■サステナビリティ委員会

気候関連リスクを含む、当社グループのマテリアリティに関する事項につき、議論のうえ決議を行い、決議内容を取締役会とセイコーグループリスクマネジメント委員会に報告します。

 

 

(3) 戦略

<サステナビリティ方針>

セイコーグループは、グループパーパスを原点に、“WITH”(W:well-being よりよい人生を / I:inclusion すべての人に / T:trust 確かな信頼で / H:harmony 地球との調和)を実現する事業活動に取り組み、グループのたゆみない成長とともに持続可能な社会発展に貢献します。

 

<マテリアリティ>

■Well-being(よりよい人生を)

あらゆるステークホルダーが多様な価値観を認め合い、誇りと生きがいを感じながら働き、生活ができる社会を目指します。


 

 

■Inclusion(すべての人に)

新しい時代における人々の多様な生活に必要な基本インフラをものづくりとデジタルの力で支え、安心安全な社会を実現することを目指します。


 

 

■Trust(確かな信頼で)

「社会に信頼される会社であること」を基本理念におき、法令の遵守、経営の透明化、社会倫理の尊重を重要な経営課題と位置づけています。


 

■Harmony(地球との調和)

環境技術への対応を通じて、温室効果ガスの削減や生物多様性の保全に努め、地域社会とともに地球環境と共生する持続可能な社会の構築に貢献します。


当社グループでは、次の4つのステップを経て、マテリアリティ特定を行いました。

■STEP1 社会課題の把握・抽出

現在から将来にわたり、国内外に影響を及ぼす社会課題についてGRIスタンダード、SDGs、ISO26000等を中心に、当社に関連する社会課題及びステークホルダー及び自社や、サプライチェーン上の課題を広く抽出・リスト化しました。抽出にあたっては外部有識者からの意見も参考にしながら検討、絞り込みを実施しました。

■STEP2 マテリアリティ候補の抽出

グループ事業会社及び関連する部門より役職・年齢・性別等の異なる多様なメンバーをESG・SDGs担当者として選出しました。ワークショップ形式でありたい姿を議論の上、自社として取り組むべきであり、ステークホルダーから期待される社会課題解決について議論を行いました(ワークショップは全5回実施)。併せて各社・部門内にて、マテリアリティ候補に対して想定する取り組み施策についても検討し、リスト化しました。

■STEP3 抽出された候補の重要度評価

上記を経て抽出されたマテリアリティ候補に対して、当社に解決を期待するマテリアリティについてステークホルダーに対してアンケート調査※を実施しました。

※顧客(BtoC/BtoB)、サプライヤー、投資家/債権者/アナリスト/NPO/当社が事業活動を行っている地域住民を対象にインターネットを使ったモニター調査及び特定の関係者への聞き取り調査を実施

■STEP4 マテリアリティの特定

常勤取締役・監査役、各事業会社社長により構成されるマテリアリティ特定検討会を開催(全6回)し、外部ステークホルダーからの期待や指摘を元に、マテリアリティ候補の重要性や具体性について社内で再検討や見直しを実施しました。その上で、当社の企業理念、パーパス、長期ビジョンとの整合性をはかり、最終的に当社として取り組むべきマテリアリティを特定し、取締役会で決議致しました。

なお、詳細につきましては、以下の当社ウェブサイトをご参照ください。

(URL https://www.seiko.co.jp/csr/materiality/

 

 

1) 気候変動・脱炭素

セイコーグループは、「気候変動・脱炭素への取り組み」をマテリアリティの一つに位置づけ、温室効果ガス排出量削減の長期目標を設定して、脱炭素社会の実現に向けて取り組みを強化しています。

2021年10月に賛同を表明した「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」提言に基づき、気候変動が事業に与えるリスクおよび機会に関するシナリオ分析を行うとともに、脱炭素に向けた取り組みに関する情報開示の強化を進めています。

 

① シナリオ分析プロセス

気候関連リスク・機会が当社グループに与える財務影響および事業インパクトを異なるシナリオ下で評価し、当社グループのレジリエンスを高めることを目的として、下記のステップに沿ってシナリオ分析を実施しています。なお、シナリオは、当初評価を行っていた2℃未満シナリオから1.5℃シナリオへの見直しを行っています。

 

対象範囲 グループ全事業、国内海外の上流下流含むバリューチェーン全体

 

(参照シナリオ)

区分

シナリオの概要

主な参照シナリオ

1.5℃シナリオ

脱炭素社会の実現へ向けた政策・規則が実施され、世界全体の産業革命前からの気温上昇幅を1.5℃に抑えられるシナリオ。移行リスクは高いが、物理リスクは4℃シナリオと比較すると低く抑えられる。

・IEA World Energy Outlook 2024 Net

Zero Emissions by 2050 Scenario

・IPCC SSP1-1.9

4℃シナリオ

新たな政策・規制は導入されず、世界のエネルギー起源CO2排出量は継続的に増加するシナリオ。1.5℃シナリオと比べ、移行リスクは低いが、物理リスクは高くなる。

・IEA World Energy Outlook 2024.

Stated Policy Scenario

・IPCC RCP8.5/SSP5-8.5

 

 

(シナリオ分析ステップ)

STEP1

重要な気候関連リスク・機会の特定、パラメータの設定

●気候関連リスク・機会の抽出

●重要性の高いリスク・機会の評価

●重要性の高いリスク・機会に関連するパラメータの設定

STEP2

気候関連シナリオの設定

●STEP1の情報等をふまえ、既存シナリオのうち、関連性の深いシナリオを特定

●気候関連シナリオ(社会像)の設定

STEP3

各シナリオにおける財務インパクトの評価

●STEP2で設定した各シナリオと、STEP1で特定した重要な気候関連リスク・機会と関連パラメータをふまえ、各シナリオにおける財務インパクトを分析

STEP4

気候関連リスク・機会に対する戦略のレジリエンスの評価・更なる対応策の検討

●気候関連リスク・機会に対する当社戦略のレジリエンスの評価

●更なる対応策の検討

 

 

 

 

② 気候関連リスク・機会に伴う事業インパクトおよび当社グループの対応

グループ全事業を対象としてシナリオ分析を実施し、以下のとおり、重要性の高いリスクおよび機会の評価を行い、対応策を策定・推進しています。

 

(気候関連リスク)

リスク区分

リスク内容

事業インパクト

(2030年)※1

当社グループの対応

1.5℃

シナリオ

4℃

シナリオ

リスク

移行リスク

政策

規制

炭素税導入・強化によるコスト増加

8.5億円

※2

4.8億円

※2

・温室効果ガス(GHG)排出量削減の長期目標・脱炭素移行計画を改定し、特に国内のGHG排出量を戦略的に削減

・省エネ推進

・自家発電、PPA、再エネ電力契約への切り替えなど、再エネ導入を加速

市場

取引先からの気候関連対策の要請に対応できないことによる売上減少

・脱炭素移行計画に沿ったGHG排出量の削減を実施

・取引先の気候関連課題解決に貢献する製品・サービスの開発を推進

原材料価格の上昇による仕入れコスト増加

・最小発注数量の調整や納期等の購買条件でサプライヤーと連携を強化

物理リスク

急性

異常気象によるサプライチェーンの寸断・物流遅延に伴う売上減少

・気候変動による大規模災害や損害保険料の増加等に備えて、被害を軽減するBCPを策定済み。今後見直しを行い、さらなるリスク低減を図る

・複数購買、洪水実績のないサプライヤーとの取引を実施済み。今後さらに拡充

・洪水影響が特に懸念される生産拠点では、高台に第二工場を設置する等の対応を実施済み。今後さらに操業体制見直し、中長期的な設備移設計画を検討

・適正な安全在庫の確保等で得意先への納入遅延を回避。洪水発生時は速やかに 代替部品・生産場所を確保し生産継続を図る

・損害保険料を把握し、今後大きく保険料が増加しそうな拠点については、情報収集に努め、必要に応じてBCPを見直す

異常気象による工場・店舗の運営中断・人員確保困難に伴う売上減少

慢性

異常気象増加による損害保険料の増加

 

 

 

 

(気候関連機会)

機会区分

機会内容

事業インパクト

(2030年)※1

当社グループの対応

1.5℃

シナリオ

4℃

シナリオ

機会

エネルギー源

再エネ導入によるコスト削減

・脱炭素移行計画に基づき、電力コスト削減にもつながる自家発電・オンサイト/オフサイトPPAの導入を推進

製品及び

サービス

CPS/IoT社会の拡大に伴う低消費電力対応製品の売上増加

・水晶振動子・発振器などの電子デバイスにおいては、新規ビジネス市場創出を含め、低消費電力製品を拡充して拡販

・データセンターの省電力化に貢献する高精度機械部品では、旧製品からの置換えを積極的に促進

自動車のEV化に伴う関連部品の売上増加

・水晶振動子・発振器などの電子デバイスにおいては、「車載(EV向け)」を新規重点市場として拡販活動を推進

・高精度機械部品では、EV向けに差別化技術開発を進め、高精度・高信頼な新製品を既存・新規顧客に提供

顧客企業の環境負荷低減に貢献できる低炭素対応製品/サービスの売上増加

・プリンティングデバイス(サーマル/インクジェット)では、顧客企業の低炭素対応に貢献する製品のラインアップ拡充や、成長市場向けに生産体制を拡充

・センサ関連は、効率駆動による低消費電力の新製品を開発し、製品ラインアップを拡充

消費者の環境意識への高まりに対応した製品の売上増加

・小売部門では、リペアコーナーの拡充や、さらなる環境負荷低減商品の積極的な選定・販売を推進

・ソーラークロックなど長寿命・環境配慮製品のPR・拡販活動を推進

市場

脱炭素経営によるブランド価値向上に伴う売上拡大

・脱炭素社会に向けた取り組みを強化し、当社グループの脱炭素に対する経営姿勢を適正に開示する

・気候変動に相互に影響を与え合う、生物多様性への取り組みについてもタイムリーに開示し、ブランド価値向上を図る

 

※1 事業インパクト大:利益影響10億円以上、あるいは、事業の撤退、または数ヶ月以上の事業中断等、事業に対し極めて重大な影響をもたらす。

事業インパクト中:利益影響1億円以上10億円未満、あるいは、事業計画への影響、事業の縮小、または1週間~1ヶ月程度の事業中断等、事業に対し重大な影響をもたらす。

事業インパクト小:利益影響1億円未満、あるいは、事業計画への影響・事業中断はほとんどなく、事業に対し影響をもたらすが軽微である。

※2 2030年GHG排出量(Scope1, 2)を成長予測及び削減計画に基づき算出し、1.5℃・4℃シナリオ毎のIEA炭素価格を掛けて算出。為替レート1$=145JPY

 

(レジリエンス評価)

シナリオ分析の結果、脱炭素社会への移行における当社グループのレジリエンスが検証できました。

気候変動に対するレジリエンスをより高めるべく、引き続き、戦略的な取り組みを推進していきます。

 

2) 人材の育成及び社内環境整備

当社グループにおける、人材の多様性の確保を含む人材の育成および社内環境整備に関する方針と具体的な取り組みは、次のとおりであります。

 

人材の育成および社内環境整備に関する方針

当社グループでは、現中期経営計画における人材戦略の基本方針を以下のとおり定め、2026年のありたい姿の実現を目指しています。

 

「人材開発や多様性の向上、組織風土づくりに積極的に取り組み、

社員の働きがいを高め、イノベーションの創出を通じて、

グループ一丸でソリューションカンパニーを目指す」

 

この基本方針の下、人材戦略においては、重点テーマとして、複雑化する社会課題の中で新たな価値を創造できる「人材の育成」、変化に強い組織づくりに向けた「ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンの推進」、新たなイノベーションを創出するために必要な「組織風土・文化づくり」を設定し、エンゲージメントの向上を図る取組みを推進していきます。また、これまでも積極的に取り組んできた「健康経営」「人権の尊重」についても人材戦略の基盤となる活動として位置付け、強化していきます。


人材の育成および社内環境整備に関する取り組み

上述の基本方針に基づき、以下の施策を中心とした取組みを行っています。なお、各施策の対象範囲は、当社及び国内直接子会社8社(セイコーウオッチ(株)、セイコーインスツル(株)、セイコーソリューションズ(株)、セイコータイムクリエーション(株)、(株)和光、セイコーNPC(株)、セイコーフューチャークリエーション(株)、ヒューマンキャピタル(株))になります。

 

① 人材の育成

人材育成においては、企業価値を高めサステナブルな成長を牽引する次世代経営リーダーの育成や、組織として成果を最大化するために中核となるミドルマネジメント層のサポートを強化していくことが重要なテーマであると捉え、以下の施策に取り組んでまいります。

 

1.経営幹部候補人材の育成

複雑化する経営環境の中で、企業価値を高め、サステナブルな成長を実現していくためには、グループ経営や各事業の推進を担う経営人材を早期かつ計画的に育成することが必須であるという考えの下、各社の幹部ポストにおける後継者育成計画(サクセッションプラン)を策定するとともに、若手リーダー候補者を対象に、候補者プール形成、経営リテラシー教育の実施、より難易度の高い役割への登用(タフアサインメント)という育成サイクルを効果的に回していくプログラムを実施しています。

 

2.ミドルマネジメント支援

職場のダイバーシティが進む中で、社員の就労意識や価値観が多様化し、一律的なマネジメントのセオリーが通用しなくなっていることに加え、リスクマネジメントやコンプライアンスの観点からマネジメントの難度や複雑さが増しており、組織や部下を預かる上司の負荷が高まっています。そうした現場のマネージャーが直面する課題の解決をサポートし、マネジメントスキルを高めるための各種プログラムや支援施策を行っています。

 

ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンの推進

変化に強い組織となるためには、多様な価値観と強みを持つ人材が集い、それぞれのメンバーが持てる能力を最大限に発揮していくことが不可欠であるという考えの下、以下のテーマを中心とした施策に取組むことで、ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンを推進しています。

 

1.女性活躍推進の取り組み

女性の活躍推進に関しては、2013年度から継続して研修・講演会の開催やグループ内専用サイトを通じた情報発信、各種制度の導入などの環境整備に取り組んできました。2022年度を初年度とする現中期経営計画では当社グループの管理職数に占める女性の割合を13.2%から20.0%に上げることを目標としています。

2024年度は女性社員の早期のリーダーマインド醸成を目的とした「Seiko Woman Academy」というプログラムをスタートさせました。このアカデミーではグループ各社から選ばれた次世代の女性リーダー候補が集まり、リーダーシップトレーニングに加え、女性ロールモデルとの交流を通じて、実践的な知識や経験を学びます。さらに参加者同士のネットワークの促進、キャリアアップのためのサポートの提供を行い、女性社員が自信をもって次のステップに進める環境を整えています

※当社及び国内直接子会社8社に加え、セイコーウオッチ(株)の国内子会社4社、セイコーインスツル(株)の国内子会社1社、セイコーソリューションズ(株)の国内子会社7社の管理職数の合計

 

2.両立支援の取組み

2022年10月1日付の育児介護休業法改正に伴い、男性従業員(正社員)の出生時育児休業(子どもの生後8週間のうち最大4週間)を導入し、法定を上回る100%有給とするとともに、男性の育児休業取得を後押しするため、グループ社員に向けたトップマネジメントからのメッセージ発信、セミナーの開催に加え、イントラネット上で育児にかかわるグループ社員の体験談をリレー形式で紹介するなど、制度取得者だけではなく、職場の上司や同僚の理解を促進するための施策にもグループ全体で積極的に取り組んでいます。
※男性の育児休業取得率については「5.従業員の状況 (4)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者 の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異」をご参照ください。 
 

3.柔軟な働き方を実現する仕組みの整備

働き方に対する価値観が多様化するなかで、社員が活き活きと働くためには、場所や時間にとらわれず、高い生産性を発揮して働くことができる環境・仕組みづくりが重要だと考えています。育児や介護のための短時間勤務制度を整えている他、在宅勤務やシェアオフィスを利用した勤務の仕組みの導入を通じて、時間や場所を問わず、柔軟で効率的な勤務を推進しています。

 

4.経験者採用

社外の知見を活用した価値創造を推進するため、人物本位の公平・公正な経験者の採用・登用を行っています。新たに仲間になった人材が中核として活躍し、組織文化の変革やイノベーション創出につながるよう、早期活躍・定着のための環境整備にも努めています。

 

5.障がい者雇用の促進

ダイバーシティへの対応の一環として、当社および事業会社(セイコーウオッチ(株)とその国内子会社2社、セイコータイムクリエーション(株)、(株)和光、ヒューマンキャピタル(株)、(株)あおばウオッチサービス)計8社では、特例子会社制度によるグループ適用の認定を受け、2025年6月1日現在の障がい者雇用率は2.50%と、法定雇用率(2.5%)を達成しております。

 

6.シニア人材の活性化

シニア世代の処遇の見直し等により、後進の育成や業務の改善に貢献し、活き活きと働くことができる環境を整備しています。

 

組織風土・文化づくり

当社グループが一丸となって新たなイノベーションを創発するためには、多様な人材が物理的にも精神的にも組織の壁を越え、自由闊達に議論し、失敗を恐れずにチャレンジできる組織風土・文化の形成が重要だと考えております。そうした風土・文化づくりにむけて、3つのステップ(1.カタチを変える、2.カンケイを変える、3.コウドウを変える)で全社活動を進めています。

 

1.カタチを変える(物理的・心理的なカベを壊す)

社員同士・職場内での物理的・心理的な壁を取り払う活動として、「オフィスでの服装の自由化」「グループ内での役職・敬称の廃止」「コミュニケーションを活性化する新たな職場・オフィスづくり」を行ってきました。

 

2.カンケイを変える(互いを知り、話してみる)

社員のタテ・ヨコの関係を強化する活動として、「グループ経営幹部と社員との対話プログラム」、上述のミドルマネジメント支援を通じた「上司と部下のコミュニケーション活性化」「社員同士をつなげるプラットフォームの導入・活用」などに取り組んでいます。

 

3.コウドウを変える(自ら考え、行動に移す)

社員が主体的に考え、自らの意思とやりがいを持って学び・挑戦することを支援するための活動として、「キャリア形成支援プログラム」「グループ内公募制度、自律型ローテーション制度」を導入し、社員の行動変容を促す取り組みを行っています。

 

健康経営の推進

2019年度に「健康経営宣言」を行い、グループ横断の「健康経営推進体制」を構築し、社員の健康維持・増進への取組みを進めています。また、2019年度より6年連続で当社は健康経営優良法人(大規模法人部門)の認定を受けています。その他当社グループの5社(セイコーウオッチ(株)、セイコーインスツル(株)、セイコーソリューションズ(株)、セイコータイムクリエーション(株)、(株)和光)が大規模法人部門、2社(セイコーNPC(株)、ヒューマンキャピタル(株))は中小規模法人部門の認定を受けています。

 

⑤ 人権の尊重

2024年度は、グループ各社の人事担当者を対象に、「人事担当者のためのLGBTQ+研修」を開催しました。

 

各種取り組みの効果測定について

以上の取組みの効果測定としてグループ共通のエンゲージメントサーベイを定期的に実施し、組織・人材面での課題の抽出や新たな取り組みへの反映を継続的に行っていきます。

 

 

 

(4) 指標及び目標

1) 気候変動・脱炭素

当社グループは、2023年11月、長期目標を改定し、国内拠点の温室効果ガス排出量から戦略的に削減をすすめています。引き続き、長期目標に則り、海外拠点においても再生可能エネルギー導入を加速し、さらなる温室効果ガス排出量の削減に努めていきます。

なお、2030年度に向けた目標については、パリ協定で定める1.5℃水準に整合した目標であるとして、SBTi (Science Based Targets initiative) からSBT認定を取得しました。

 

① 温室効果ガス排出量削減の長期目標

温室効果ガス排出量削減目標

2030年度 Scope1、2  2022年度比で42%削減

 Scope3    2022年度比で25%削減 対象:カテゴリ1、11

2050年度  ネットゼロを目指す

 

② 脱炭素移行計画(Scope1,2)

当社グループは、2023年11月、温室効果ガス排出量削減の長期目標改定に伴い、脱炭素に向けたロードマップを改定しました。既存設備の省エネ設備への更新、生産性向上、革新的な製造方法や装置の調査・要素開発・導入による省エネを継続してすすめ、再エネ導入については、設備導入から優先して行い、各拠点の再エネ電力への切り替え計画を前倒ししてすすめます。これにより、使用電力の国内拠点実質100%再エネ化は2024年度に達成しました。海外拠点も含めた全拠点の100%再エネ化は2040年度中に達成する計画です。使用する燃料も化石燃料から脱炭素・低炭素なものに切り替えを図り、残留排出量については除去系クレジットの導入で相殺し、2050年度にネットゼロの実現を目指します。

 


 

 

③ Scope1,2 温室効果ガス(GHG)排出量実績 2020年度~2024年度

2024年度の温室効果ガス排出量(Scope1,2)は55,234t-CO2となり、2022年度比で42.8%削減しました。長期目標達成に向けて必要な2022年度比の削減率である10.5%を大きく上回ることができました。これは、国内の全拠点における使用電力を実質100%再生可能エネルギー化したことで実現しました。また、当社グループの全使用電力における再エネ電力比率は、49.1%となりました。

 


 

Scope1:事業者自らによる直接排出(燃料の燃焼など)

Scope2:他社から供給された電気などの使用に伴う間接排出

※端数処理の関係でGHG排出量と内訳の合計値はあわない場合があります。

※生物由来のGHG排出量はありません。

 

注1:排出係数について

電気:日本国内は、地球温暖化対策の推進に関する法律で定める電気事業者別排出係数の調整後排出係数を使用。

海外はIEA (International Energy Agency) の各国の排出係数を使用。

燃料:日本国内、海外ともに地球温暖化対策の推進に関する法律で定める燃料種別の発熱量、燃料の使用に関する排出係数を使用。

冷温水:供給事業者提供の排出係数を使用。

 

注2:テナント、店舗、倉庫なども集計対象に含む。社用車も含むが、委託によるエネルギー使用は含まない。

 

注3:使用量が特定できない店舗、倉庫などは床面積から電力量を推定。

 

注4:国内拠点、海外拠点ともに6.5ガスを含む。2022年度以前の海外拠点はエネルギー起源のCO2のみを含む。

 

注5:2023年度の排出量データは、第三者検証での修正により数値を改訂。

 

注6:2024年度の排出量データは、第三者検証の結果により変更になる可能性がある。

 

 

④ Scope3 温室効果ガス(GHG)排出量実績 2023年度

 

カテゴリ

項目

GHG排出量

(t-CO2)

カテゴリ1

購入した製品・サービス

366,505

64.4%

カテゴリ2

資本財

36,082

6.3%

カテゴリ3

Scope1,2に含まれない

燃料及びエネルギー関連活動

12,399

2.2%

カテゴリ4

輸送、配送(上流)

35,093

6.2%

カテゴリ5

事業活動から出る廃棄物

2,464

0.4%

カテゴリ6

出張

4,506

0.8%

カテゴリ7

雇用者の通勤

5,380

0.9%

カテゴリ8

リース資産(上流)

122

0.0%

カテゴリ9

輸送、配送(下流)

3,476

0.6%

カテゴリ10

販売した製品の加工

12,469

2.2%

カテゴリ11

販売した製品の使用

84,896

14.9%

カテゴリ12

販売した製品の廃棄

4,573

0.8%

カテゴリ13

リース資産(下流)

708

0.1%

カテゴリ14

フランチャイズ

カテゴリ15

投資

合計

 

568,674

100.0%

 

 

 

 

 


 

なお、詳細につきましては、以下の当社ウェブサイトをご参照ください。

(URL https://www.seiko.co.jp/csr/environment/tcfd/#title04

 

 

 

 

2) 人材の育成及び社内環境整備

当社グループでは、人材戦略に関する指標を設定しております。当該指標に関する内容、並びに目標及び実績は、次のとおりであります。

 

指標

目標

実績

女性管理職比率

2027年4月20.0

16.0%(2025年4月時点)

 

 

 

3 【事業等のリスク】

当社グループの経営成績、財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには、以下の事項があります。また、当社グループでは短期的に経営成績等に重要な影響を与えるリスクに加えて、中期的なリスクとしてのブランド毀損リスクおよび従業員等の安全・健康に影響を与えるリスクを重要リスクとして位置付けております。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。

 

(1) 景気変動等のリスク

当社グループは、ウオッチ・クロックやデジタル商品・自動車向けの電子部品、高級宝飾・服飾・雑貨品など、一部、個人消費に直接関わる商製品を取り扱っております。このため連結業績は、最終的には国内外の景気動向、中でも個人消費の動向に強い影響を受けます。特にウオッチ及びクロックは世界130以上の国及び地域で販売されており、常に何らかの影響を受ける可能性は高い一方、同時にリスクの分散もされております。

 

(2) 特定の調達先への依存

ウオッチ事業の特定取引先への調達依存度が高く、エモーショナルバリューソリューション(EVS)事業の業績は同取引先との取引条件等の変更によって大きな影響を受ける可能性があります。

 

(3) デバイスソリューション(DS)事業の経営環境

DS事業の業績は、国内外の電子デバイス機器等の需要動向に影響を受けています。また同事業分野は、新技術の開発及びそれらの量産化の速度が速く、価格競争も激しいため、それらの市場環境の変化への対応の遅れが業績に大きな影響を与える可能性があります。第8次中期経営計画「SMILE145」の主要戦略である「感動をもたらす高付加価値・高収益な製品・サービス」へのシフトを推進することで、事業のサステナビリティを高めてまいります。

 

(4) 海外製造拠点のカントリーリスク

EVS事業及びDS事業は、シンガポール・マレーシア・タイ・中国に製造拠点を有しており、これら地域における政治・経済等による社会情勢変動が、同事業の生産活動に大きな影響を与える可能性があります。しかしながらそれぞれの製造ラインは概ね日本を含めた複数の地域で稼働させており、リスクによる影響を低減させる取組みを行っております。

 

(5) 主要顧客への依存

DS事業の一部においては、主要顧客への売上依存が高い傾向にあり、これら顧客からの発注量の減少が、同事業の業績に影響を及ぼす可能性があります。一主要顧客への依存を低減させるために、新規顧客の開拓を含め事業拡大に向けた活動を進めております。

 

(6) 資材等の不足・高騰

原油・電力などのエネルギーや原材料となる資材等が需給環境の変化に伴い不足・高騰した場合、製造活動に影響が生じる、あるいは製造コストが上昇し業績に影響を与える可能性があります。一部の原材料については、市場価格を見極めつつ、短期的な変動の影響を避けるため、必要に応じて在庫の保有レベルを高く設定しております。

 

(7) 品質問題と製造物責任

当社グループが製造販売する製品には、通常の使用において身体に影響を与える事故を発生させるものはありません。しかしながら製品事故に関する法的規制の強まりなど社会環境の変化あるいは事業環境の変化などにより、製品リコールや賠償責任など品質問題や製造物責任に関するコストが増加する可能性があります。製品にかかわる品質問題はブランドイメージ毀損リスクに繋がる可能性が高いため、当社グループでは当リスクを最も重要なリスクの一つとして取扱っており、品質問題の発生を防ぐためにすべての製造拠点等において幅広い取組みを行っております。

 

 

(8) 知的財産権

当社グループでは重要な独自開発技術の保護のため、特許権の取得や機密情報の保護などの措置を講じていますが、地域によっては十分な保護が実現しない可能性があります。更にそのような措置を講じた場合でも、第三者による当社グループ類似製品を効果的に排除することができず、当社グループ製品の優位性が損なわれる可能性があります。また、当社グループは新製品の開発に際して他社の知的財産権を侵害しないよう特許調査等の対策を講じていますが、あらゆる侵害の可能性を排除することは困難であり、他社の知的財産権を侵害した場合には、差止め請求もしくは損害賠償請求などにより業績に影響を受ける可能性があります。知的財産権を侵害した場合も、侵害された場合においても、ブランドイメージを毀損するリスクが高いことから、両ケースを防ぐための調査活動等を幅広く進めています。

 

(9) 為替変動の影響

当社グループは、主としてEVS事業及びDS事業が海外市場向けに事業を展開しております。その一部は、国内外の製造拠点からその他の国の市場向けに販売しており、為替の変動が、製品の価格等に影響を与える可能性があります。また、国内市場向け事業等において、海外製造拠点からの調達を外貨で行っている部分については、為替の変動が調達コストに影響を与える可能性があります。さらに、在外子会社の損益及び資産等現地通貨建項目のすべては、連結財務諸表作成のために円換算されており、換算時の為替レートにより、現地通貨の円貨換算価値が影響を受ける可能性があります。特に、米ドル及びユーロ等に対する円相場等の変動は、在外子会社における純資産の部の換算に係る為替換算調整も含め、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(10) 金利変動の影響

現在、当社グループと金融機関との関係は良好であり、海外も含めた事業展開上で必要とする資金は問題なく調達できております。しかしながら将来もひきつづき充分に調達可能であるという保証はありません。また、市場の金利水準が低い傾向にあるため、既存の長期借入金の金利につきましては、その90%超を固定化済みであります。大きな金利変動リスクはありませんが、将来の調達に関しては、金利動向が当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(11) 保有資産の時価変動の影響

当社グループは、事業上の理由により投資有価証券を保有しております。また、一部の旧工場跡地等の遊休不動産を保有しております。これらの投資有価証券や不動産の時価が大きく変動した場合は、業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

(12) 環境問題について

当社グループは、気候変動対策、資源保全、大気・水質汚染、化学物質の使用、廃棄物処理、リサイクル、製品含有化学物質および土壌・地下水汚染等を規制する様々な環境法令の適用を受けながら事業活動を展開しております。そのような中、環境保全活動を経営課題の一つとして、法規への対応はもとより、さらに厳しい自主的目標を掲げるなど、様々な環境保全活動等を進めております。しかし、将来において規制強化への対応費用の増大、環境問題の発生から損害賠償や対策費用を負担する可能性、さらにこれらの課題に対する社会的期待が高まる中、取り組みが遅れることで競争力を失う可能性があります。また、当社グループやサプライヤーにおいて適切な対応が取れていない場合、ブランドイメージ毀損リスクに繋がる可能性があります。

 

(13) 情報管理について

当社グループは、事業上入手した個人情報や機密情報等の保護・管理について、社内規定の策定、従業員教育等を通じ、情報流出の防止を行なっておりますが、予期せぬ事態により情報が流出する可能性があり、このような事態が生じた場合、当社グループの社会的信用の低下や対応のための多額な費用負担により、連結業績に影響をおよぼす可能性があります。予期せぬ情報の流出が発生した場合にはブランドイメージの毀損リスクも高く、重要なリスクの一つとして、幅広く情報セキュリティ対策を講じてまいります。

 

 

(14) 自然災害・感染症の影響

地震・台風等の自然災害やウイルス等の感染症の流行により、当社グループの国内外製造拠点及び諸施設または国内外の地域経済全般が被害あるいは規制等を受けた場合、製造の中断、営業・物流・調達機能の停滞等が発生し業績に影響を与える可能性があります。なお、当社グループは、自然災害および感染症の発生時には、当社の業務に従事する方々の安全確保を第一に考えた行動計画を策定しております。

 

(15) コンプライアンスリスク

すべての事業に従事する社員等に向けた各国における法令遵守等のための社内教育を充実させておりますが、何らかの問題が発生するリスクは皆無とは言えません。コンプライアンス違反等が発生した場合にはブランドイメージの毀損リスクへ繋がる可能性も高いため、すべてのグループ内法人において法令遵守等についての教育活動を進めるとともにブランドイメージの重要性の浸透も引き続き行ってまいります。

 

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

(1) 経営成績

当連結会計年度における日本経済は、インフレ傾向のなかでも個人消費は緩やかに回復しており、またインバウンド需要は好調に推移しました。

海外経済は、米国は、労働市場がやや減速するも堅調を維持し、消費を中心に堅調な成長が続きました。欧州は、小売売上高の一服感があるものの、インフレ鈍化などにより緩やかな回復傾向にあります。中国は、輸出や政策支援を受けた消費により持ち直しの兆しがみられるものの、長引く住宅市場の調整が引き続き懸念材料です。

足元では、トランプ政権による関税政策の世界経済への影響が懸念されています。

 

このような中、エモーショナルバリューソリューション事業では、国内市場向けのウオッチ事業、和光事業が堅調な個人消費やインバウンド需要を背景に大きく売上高を伸ばし、海外向けのウオッチ事業もセイコーグローバルブランドを中心に伸長して、売上高は前年度を大きく上回りました。デバイスソリューション事業は、前年度第4四半期ごろから一部の製品で回復傾向にあり、売上高は前年度を上回りました。システムソリューション事業も、多角化やストックビジネス拡大への取組みが引き続き奏功して、前年度を上回る売上高となりました。その結果、当社グループの当連結会計年度の売上高は、3,047億円(前年度比10.1%増)となりました。

連結全体の国内売上高は1,662億円(同12.7%増)、海外売上高は1,385億円(同7.1%増)となり、海外売上高割合は45.4%でした。

当連結会計年度の広告宣伝販促費は前年度に対して10%以上増加し、販売費及び一般管理費は前年度から78億円の増加となりました。営業利益は、エモーショナルバリューソリューション事業が牽引し、前年度から65億円改善の212億円(同44.1%増)となりました。営業外収支は、円相場の大幅な変動による為替差損の計上等により前年度から悪化し、経常利益は前年度を48億円上回る207億円(同30.7%増)となりました。特別損益は、特別利益として投資有価証券売却益や固定資産売却益など32億円、特別損失として減損損失や事業構造改善費用など、合わせて37億円を計上しました。親会社株主に帰属する当期純利益は、事業の収益改善に伴い法人税等が増加したことなどにより、前年度から32億円増加の133億円(同32.5%増)となりました。

なお、当連結会計年度の平均為替レートは1米ドル152.6円、1ユーロ163.8円でした。

 

セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

 

エモーショナルバリューソリューション事業(EVS事業)

EVS事業は売上高2,042億円(前年度比8.4%増)、営業利益223億円(同29.5%増)となりました。

国内のウオッチは、「グランドセイコー」をはじめとするグローバルブランド全般が好調に推移し、前年度から大きく売上高を伸ばしました。また海外でも、「セイコープレザージュ」が牽引し、売上高は前年度から増加しました。ウオッチムーブメントの外販ビジネスについても堅調に推移し、売上高は前年度から増加しました。

和光事業の売上高は、引き続き好調なインバウンド需要もあり前年度から大きく増加しました。クロック事業は国内向けを中心に前年度からやや減少しましたが、ファシリティ事業は堅調に推移しました。

 

 

デバイスソリューション事業(DS事業)

DS事業は売上高621億円(前年度比6.5%増)、営業利益29億円(同38.9%増)となりました。

小型電池は、医療向け酸化銀電池が引き続き好調に推移し、売上高が大幅に伸長しました。また、前年度第4四半期ごろより調整局面からの回復傾向にあった水晶や、前年度まで低迷していた半導体製造装置向け高機能金属なども売上高が増加し、前年度から増収増益となりました。

 

システムソリューション事業(SS事業)

SS事業は売上高478億円(前年度比18.3%増)、営業利益50億円(同7.2%増)となりました。

前年度第4四半期に実施したM&Aのシナジー効果によりITインフラ関連やセキュリティ関連ビジネスが拡大し、またIoT関連ビジネスがテレマティクスビジネスなどの拡大により順調に伸長し、36四半期連続で対前年同四半期比増収増益となりました。

 

(2) 財政状態

(資産)

当連結会計年度末の総資産は3,692億円となり、前連結会計年度末に比べて70億円の減少となりました。流動資産では、現金及び預金が67億円増加しましたが、売掛金が47億円、商品及び製品が28億円減少したことなどにより、流動資産合計は前連結会計年度末より5億円減少の1,741億円となりました。固定資産では、有形固定資産が30億円、無形固定資産が1億円、投資その他の資産が32億円減少したことから、固定資産合計は前連結会計年度末と比べ65億円減少の1,950億円となりました。

 

(負債)

負債につきましては、短期借入金が138億円減少する一方で長期借入金が23億円増加したことなどにより、借入金合計は1,076億円となりました。その他、電子記録債務が24億円、未払金が32億円、繰延税金負債が15億円減少したことなどにより、負債合計は前連結会計年度末と比べ、137億円減少の2,112億円となりました。

 

(純資産)

純資産につきましては、株主資本が99億円増加する一方で、その他有価証券評価差額金が31億円減少したことなどから、純資産合計は前連結会計年度末と比べ66億円増加の1,580億円となりました。

 

(3) キャッシュ・フロー

当連結会計年度の現金及び現金同等物の期末残高は394億円となり、前連結会計年度末と比べて67億円の増加となりました。また、営業活動および投資活動によるキャッシュ・フローを合計したフリー・キャッシュ・フローは234億円となりました。

これは主に以下の要因によるものです。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益が202億円となり、減価償却費143億円を加え、売上債権の増減額48億円、法人税等の支払額△66億円等の調整を行った結果、326億円のプラス(前年度は327億円のプラス)となりました。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出△103億円等を計上する一方で、有形固定資産の売却による収入25億円、投資有価証券の売却による収入24億円等を計上したことから、91億円のマイナス(前年度は150億円のマイナス)となりました。

 

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは、長短借入金の返済および借入がネットで△101億円、リース債務の返済による支出△23億円、配当金の支払額△36億円等があり165億円のマイナス(前年度は230億円のマイナス)となりました。

 

(4) 資本の財源及び資金の流動性

当社グループの主な資金需要は、製造費用、販売費及び一般管理費等の運転資金需要、設備投資や研究開発費、ブランディング費用などの成長及び企業価値向上を目的とした投資需要であり、資金の主な源泉は、営業活動によるキャッシュ・フロー、有利子負債による資金調達であります。

資金の流動性につきましては、当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は394億円であり、将来の資金需要に対し適正な水準を確保していると認識しております。また、当社および国内の事業会社においてキャッシュ・マネジメント・システムを導入し、グループ全体の資金効率化を図っております。さらに、様々な不測の事態においても機動的かつ安定的に経常運転資金を確保するため、複数の金融機関とコミットメントライン契約を締結しております。

 

(5) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。

連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

 

 

 

(6) 生産、受注及び販売の実績

① 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

金額(百万円)

前期比(%)

エモーショナルバリューソリューション事業

42,498

5.0

デバイスソリューション事業

36,940

6.6

システムソリューション事業

21,063

41.2

合計

100,501

11.6

 

(注) 1.金額は、製造原価によって算出しております。

2.連結消去後の金額で記載しております。

 

② 受注実績

当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

受注高(百万円)

前期比(%)

受注残高(百万円)

前期比(%)

エモーショナルバリューソリューション事業

7,933

△4.3

2,029

4.8

デバイスソリューション事業

13,272

34.0

2,989

△1.6

システムソリューション事業

22,613

21.2

2,855

△19.9

合計

43,820

18.9

7,874

△7.8

 

(注) 1.連結消去後の金額で記載しております。

 

③ 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

金額(百万円)

前期比(%)

エモーショナルバリューソリューション事業

201,247

8.5

デバイスソリューション事業

57,416

7.8

システムソリューション事業

45,235

21.2

その他・調整額

844

△0.1

合計

304,744

10.1

 

(注) 1.連結消去後の金額で記載しております。

2.総販売実績に対する割合が100分の10以上の販売先はないため、「主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合」の記載は行っておりません。

 

5 【重要な契約等】

当社は、財務上の特約が付された金銭消費貸借契約を締結いたしました。
 契約に関する内容等は、以下のとおりであります。

契約締結日

相手方の属性

期末残高

(百万円)

弁済期限

担保の内容

特約の内容

2021年3月29日

都市銀行

  7,000

2026年9月30日

無担保

(注)

2023年3月23日

都市銀行

  3,000

2028年3月31日

無担保

(注)

2023年3月28日

都市銀行、地方銀行および第二地方銀行

  3,240

2026年3月31日

無担保

(注)

2024年7月23日

都市銀行

  8,000

2029年3月30日

無担保

(注)

2025年3月26日

都市銀行

  1,000

2028年3月31日

無担保

(注)

2025年3月31日

都市銀行

  7,500

2025年4月10日

無担保

(注)

 

(注)2期連続して、当社の各期末における連結損益計算書に示される経常損益が損失とならないようにすること。また、2期連続して、当社の各第2四半期末における連結損益計算書に示される経常損益が損失とならないようにすること。ただし、当社が開示する業績予想その他の資料を基に、将来において上記に定める事由が発生することが合理的に見込まれる場合は、その時点で、当社に本特約の抵触が発生したものとみなす。

 

6 【研究開発活動】

当連結会計年度における当社グループ全体の研究開発費は42億円であり、主としてデバイスソリューション事業に係る研究開発活動を行っております。デバイスソリューション事業に係る研究開発費は33億円、デバイスソリューション事業以外に係る研究開発費は億円であります。

当社グループは、繊細な技とノウハウで新たな価値を創る「匠」、精密加工や高密度実装技術で小型化を実現する「小」、材料やエネルギーなど様々な資源を効率的に活用する「省」、このような「匠・小・省」の技術開発を行ってきました。そして、サスティナブルな社会と事業の成長を実現させるために、永年培ってきた「匠・小・省」と「デジタル」を融合し、技術をさらに進化させ、新たな価値を創造していきます。

主な研究開発活動は次のとおりであります。

 

(1) デバイスソリューション事業

ウオッチ製造のルーツとして培ってきた「匠・小・省」の技術を極め、小型精密設計・加工技術をさらに深化させ、医療向け電池や超小型水晶等の長期的成長市場に向けた製品開発を推進しています。

 

(2) デバイスソリューション事業以外

エモーショナルバリューソリューション事業のうち、ウオッチ事業においては、高付加価値商品の創出と新要素技術の開発を目指し、高級ムーブメントの開発をはじめとして、ムーブメントや外装の素材、デザイン等にいたるまで幅広く開発を行っています。さらにその製造技術の育成や加工工程の最適化に向けた技術開発も行っております。タイムクリエーション事業においては、クロックのムーブメントおよび完成品の開発、設計に研究開発投資を行っています。

システムソリューション事業においては、次世代システム等のための高精度時刻同期に関する技術開発や金融向けプラットフォーム構築・サービス拡充のための技術開発を行っております。