(1)業績
当期における国内経済は、政府及び日銀の各種政策を背景に、企業収益や雇用情勢が改善するなど緩やかな回復基調で推移する中、個人消費及び設備投資需要が回復傾向にあったことに加え、足元では伸び率がやや緩慢になってきてはいるものの、外国人観光客の増加による消費の底上げも見られました。また、設備投資需要は、政府の経済政策等を受けて、設備の老朽更新が着実に進展してまいりました。米国経済は、持ち直しの動きが見られ、12月には利上げを実施するなど緩やかな景気拡大を続けており、設備投資需要も旺盛で、堅調な状況にあるものの、中国経済の減速による影響が懸念されています。欧州経済は、主要国を中心に回復傾向にあるものの、地政学リスクの高まりもあり、先行きの不透明な状況が続いています。アジア経済は、中国で景気の減速感が強まっていることに加え、アセアン地域も政情不安や通貨安等による市況の悪化が見られました。
このような情勢のもと、当社グループは、平成25年2月に策定した中期経営計画「シチズングローバルプラン2018」のもと、引き続き構造改革による更なる体質の強化を図るとともに、真のグローバル企業となるべく、新たな成長戦略を模索してまいりました。
当期の連結業績は、売上高は3,482億円(前期比6.0%増)、営業利益は304億円(前期比9.2%増)となり、構造改革効果に加え、円安の追い風もあり、増収増益となりました。一方、為替差損等の計上により、経常利益は306億円(前期比2.5%減)となりました。また、事業再編整理損等の特別損失を計上したことにより、親会社株主に帰属する当期純利益は132億円(前期比24.9%減)となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
① 時計事業
ウオッチ販売のうち、“CITIZEN”ブランドの国内市場は、個人消費の持ち直しに加え、外国人観光客の増加による消費の底上げもあって、主要百貨店、量販店、免税店で大きく売上を伸ばし、国内全体で増収となりました。下期は、インバウンド需要の伸びが緩やかになりましたが、「クロスシー」、「アテッサ」等の主力ブランドが好調に推移したほか、GPS衛星電波時計の新製品は、広告・宣伝の効果もあり、順調に売上を伸ばしました。また、11月に発売した「カンパノラ」は、百貨店や大手専門店への導入が進み、百貨店を中心に好調に推移し、高価格帯の商品の売上が拡大しました。
海外市場は、北米市場と欧州市場が堅調に推移したことに加え、円安の影響もあり、海外全体で増収となりました。北米市場は、デパートでの販売は伸び悩みましたが、大手ジュエリーチェーンやトラベルチャネルは順調に推移し、北米全体で増収となりました。欧州市場は、経済が安定している中、ドイツは大手デパートが好調に推移し、また、イタリアとスペインではようやく経済がプラス基調となり、新製品の導入効果もあって、増収となりました。アジア市場のうち、アセアン地域は、通貨安により消費が低迷しましたが、一部地域で観光客が増加し販売が好調に推移しました。中国は、一部の流通で販売を伸ばしたものの、景気減速により厳しい状況でしたが、アジア市場全体としては為替の追い風もあって、増収となりました。
腕時計の生産規模は、前連結会計年度比2.5%減少し、約1,747億円(販売価格ベース)でありました。
“BULOVA”ブランドは、大手デパートやジュエリーチェーン等主力顧客向けで売上を伸ばし、為替の追い風もあって、増収となりました。
“Q&Q”ブランドは、国内が堅調に推移したほか、アジア・中近東市場では大手顧客への販売が順調でした。一方、中南米では通貨安による購買力の低下で売上が減少し、Q&Q全体では減収となりました。
ムーブメント販売は、上期は販売が安定していましたが、下期は中国を中心に景気が減速し、急速に市場が冷え込みました。しかし、機械式や薄型の売上が伸び、円安の影響もあって、増収となりました。
以上の結果、時計事業全体では、売上高は1,812億円(前期比5.2%増)、営業利益は205億円(前期比4.6%増)と、増収増益となりました。
② 工作機械事業
国内市場は、幅広い業種が好調な市況の中で、特に自動車関連の販売が堅調に推移し、増収となりました。
アジア市場は、OA関連が堅調に推移したものの、中国においては景気減速により販売が伸びず、減収となりました。
米州市場のうち、北米は、医療、自動車、航空部品等の幅広い業種で販売を伸ばしたほか、中米は、日系メーカーからの自動車関連の販売も好調に推移し、増収となりました。
欧州市場は、一部地域で自動車関連の販売が堅調に推移したものの、欧州全体での販売は減速し、減収となりました。
このような状況の中、“シンコム”ブランドは増収、“ミヤノ”ブランドは減収となりました。
工作機械の生産規模は、前連結会計年度比3.7%減少し、約532億円(販売価格ベース)でありました。
以上の結果、工作機械事業全体では、売上高は515億円(前期比0.4%減)、営業利益は71億円(前期比5.3%増)と、減収増益となりました。
③ デバイス事業
精密加工部品のうち、自動車部品は、国内外ともに、好調な自動車生産市場に支えられ、ブレーキ部品やエンジン部品の受注が拡大しており、増収となりました。スイッチは、スマートフォン向けで一部顧客の販売不振の影響がありましたが、新製品の売上が大きく寄与した結果、大幅な増収となり、精密加工部品全体でも増収となりました。
オプトデバイスのうち、照明用LEDチップは、市場が拡大する一方で価格下落及び性能競争が一段と進み、競争の激しい市場環境となっている中、新製品の投入によって、国内市場及び欧州市場を中心に売上を伸ばしました。加えて、車載用LEDの受注拡大、バックライトの新製品出荷、照明ユニットの新製品の受注獲得等で、順調に販売を伸ばした結果、オプトデバイス全体で増収となりました。
オプトデバイスの生産規模は、前連結会計年度比2.4%減少し、約301億円(販売価格ベース)でありました。
その他部品のうち、水晶デバイスは、市場が伸び悩む中、一部顧客の在庫調整の影響等もあり、音叉型水晶振動子、水晶ブランクともに低調な販売となり、減収となりました。強誘電液晶マイクロディスプレイは、新規市場の開拓で売上を伸ばしたものの、低迷するデジタルカメラ市場での販売を補うには至らず減収となり、その他部品全体で減収となりました。
以上の結果、デバイス事業全体では、売上高は806億円(前期比19.4%増)、営業利益は68億円(前期比45.7%増)と、増収増益となりました。
④ 電子機器事業
プリンターのうち、ラベルプリンターは全地域で好調な販売となりましたが、POSプリンターは顧客の在庫調整の影響により、フォトプリンターは更新需要が低迷したことにより、大型ドットプリンターは中国経済の減速及び想定していた税制切替の遅れの影響により、それぞれ販売が低迷した結果、プリンター全体で減収となりました。
健康機器は、国内市場において主力の血圧計及び新製品が好調に推移したほか、海外市場においてもアジア及び中東地域で販売を伸ばし、健康機器全体で増収となりました。一方、電卓は、アジア向け販売が低迷し、減収となりました。
以上の結果、電子機器事業全体では、売上高は233億円(前期比5.4%減)、営業利益は3億円(前期比62.1%減)と、減収減益となりました。
⑤ その他の事業
球機用機器は、依然として低調な状況が継続し、減収となりました。また球機用機器事業については、今後の回復が見込めない状況から、撤退することといたしました。
宝飾製品は、年明け以降の株価急落等によって市況が厳しくなってきているものの、主にブライダルジュエリーの販売が全体を牽引した結果、増収となりました。
以上の結果、その他の事業全体では、売上高は115億円(前期比5.8%減)、営業損失は5億円(前期は4億円の営業損失)と減収減益となりました。
(2)キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は前連結会計年度に比べ102億円減少し、当連結会計年度末には、950億円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、前連結会計年度と比べ9億円増加し、299億円となりました。これは主にたな卸資産の増加24億円、法人税等の支払額133億円等による減少要因がありました一方、税金等調整前当期純利益225億円、減価償却費149億円、仕入債務の増加42億円となりましたこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、前連結会計年度と比べ153億円増加し、246億円の支出となりました。これは主に有形固定資産の売却による収入24億円等がありました一方、有形固定資産の取得による支出が215億円、投資有価証券の取得による支出が50億円となりましたこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、前連結会計年度と比べ24億円増加し、122億円の支出となりました。これは主に配当金の支払額が52億円、自己株式の取得による支出が50億円となりましたこと等によるものであります。
当社グループの生産・販売品目は、広範囲かつ多種多様であり、同種の製品であっても、その容量、構造、形式等は必ずしも一様でなく、また受注生産形態をとらない製品も多く、セグメントごとに生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことをしておりません。
このため生産、受注及び販売の状況については、「1.業績等の概要」におけるセグメント業績に関連付けて示しております。
(1) 会社の経営の基本方針
当社は、平成25年2月に、平成31年3月期を最終年度とする中期経営計画「シチズングローバルプラン2018」(以下「本中期経営計画」という。)を策定しました。
本中期経営計画におけるスローガンを「真のグローバル企業を目指して ~スピードと活力の溢れる企業グループへ~」と定め、取り組んでまいりましたが、本中期経営計画の前期3年間(平成26年3月期~平成28年3月期)で外部環境が大きく変化したことから、平成28年2月に、当初策定した経営方針を一部見直し、新たに以下の2項目を基本的な経営方針として、グローバルな市場において求められる「価値」を継続して提供できる「真のグローバル企業」を目指してまいります。
1)時計事業及び時計製造で培われた強みを生かせる領域にフォーカスし、カテゴリートップクラスのグローバル競争力を持つ事業の集合体を目指す。
2)高収益体質になるべく、製造革新を進め収益力強化を図る。
(2) 中長期的な事業戦略と対処すべき課題
本中期経営計画の策定当初は、経営方針のひとつとして、「中国・アジア新興国を戦略市場と位置付け、売上拡大と効率化を同時に進め、利益成長を加速する。」としておりましたが、前期3年間(平成26年3月期~平成28年3月期)で外部環境が大きく変わり、当初見込んでいた成長は望めないため経営方針から除外いたしました。しかしながら、長期的には成長路線に戻っていく市場であると認識しておりますので、長期的な視点で基盤づくりに取り組んでまいります。
本中期経営計画の前期3年間(平成26年3月期~平成28年3月期)では、筋肉質な経営体質の構築を図るため、徹底した構造改革と体質強化を行いました。後期3年間(平成29年3月期~平成31年3月期)では、より一層厳しさを増すグローバル競争に打ち勝つために、収益性の向上を目的として製造力の強化を更に推し進め、同時に積極的に成長投資を行うことで業績の拡大を図り、平成31年3月期のありたい姿である「真のグローバル企業」を目指してまいります。
後期3年間(平成29年3月期~平成31年3月期)では、当社が抱える経営課題を克服するべく、以下の4項目につきまして重点的に取り組んでまいります。
1)徹底した体質強化と製造力の強化
本中期経営計画の前期3年間(平成26年3月期~平成28年3月期)では、構造改革を含めさまざまな施策に取り組みましたが、後期(平成29年3月期~平成31年3月期)も製造革新による原価低減や資産効率の向上を目指し、より一層取り組みを強化いたします。
2)事業成長に向けた積極的投資とマーケティング力の強化
前期3年間(平成26年3月期~平成28年3月期)の構造改革により創出した資金を積極的に成長投資へ振り向け、業績の拡大を目指します。
3)製品・事業の選択と集中
前期3年間(平成26年3月期~平成28年3月期)では、事業ポートフォリオを明確にしました。後期3年間(平成29年3月期~平成31年3月期)は、グループ各社が展開する事業や製品の選択と集中を進め、注力する事業・製品を明確にしていきます。
4)人の生産性改善と人材力強化
グローバル環境の中であらゆる変化に対応できる人材育成と、精鋭化集団としての組織力の強化に取り組んでいきます。
本中期経営計画における事業別の戦略としましては、
1)時計事業
「製品からブランドへ」をスローガンに掲げ、シチズンブランド事業を成長の核とし、マルチブランド戦略を推し進めます。そして国内と北米を重点市場と位置づけ、徹底的に攻略していきます。また、厳しい競争を勝ち抜くために、徹底した製造力の強化を推進し、収益性の向上を目指してまいります。
2)工作機械事業
時計部品の製造で培われた小型化技術及び高剛性技術に基づき、世界最先端の生産革新ソリューションを創造し、「新・モノづくり企業」のポジションを確立することで、自動盤トップシェアの地位を確固たるものとしてまいります。
3)デバイス事業
当社グループの強みである金属部品や脆性材の加工技術を生かし、グローバルニッチ市場で勝てる小型精密部品事業の拡大を目指します。LED製品については、当社グループ独自の強みである小型化、薄型化等を追求しつつ、日亜化学工業㈱との資本・業務提携を通じて利益の安定・拡大を目指します。その他のデバイス製品事業につきましても売上拡大よりも利益の安定を優先してまいります。
4)電子機器事業
高品質・高信頼性の業務用プリンターとフォトプリンターを事業の核とし、グローバルニッチ市場を中心とした事業展開を図り、安定的な利益の創出を目指します。
当期は、グローバル生産体制の最適化等の徹底した構造改革による体質強化に取り組み、本中期経営計画後期(平成29年3月期~平成31年3月期)の成長ステージに向けた強固な基盤づくりを進めてまいりました。引き続き体質強化に取り組むとともに、成長戦略を推進し、収益性の向上と売上拡大を図ってまいります。
(会社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針について)
(1) 基本方針の内容
当社グループはその名のとおり、世界の市民「CITIZEN」によりよい製品・サービスを提供することを使命とし、“市民に愛され市民に貢献する”という企業理念のもと、「市民に愛され親しまれるモノづくり」を通じて世界の人々の暮らしに貢献することによって、企業価値・株主共同の利益の確保・向上に努めてまいりました。当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、このような当社グループの企業理念や事業特性を理解したうえで、グループ経営戦略を中長期的視点に立って着実に実行し、当社が今後も持続的に企業価値・株主共同の利益を確保・向上させていくことを可能とする者でなければならないと考えております。
当社は、当社に対して大規模買付行為が行われた場合においても、これに応じるべきか否かは、最終的には株主の皆様の判断に委ねられるべきであると考えており、大規模買付行為であっても、当社の企業価値・株主共同の利益に資するものであれば、これを一概に否定するものではありません。
しかしながら、現時点における法制度、金融環境を前提とした場合、その目的・手法等から見て、真摯に合理的な経営を目指すものではなく、会社に回復し難い損害をもたらすもの、株主に株式の売却を事実上強要するおそれがあるもの、対象会社の株主や取締役会が買付けの条件等について検討し、あるいは対象会社の取締役会が代替案を提示するための十分な時間や情報を提供しないもの、対象会社が買付者の提示した条件よりも有利な条件をもたらすために買付者との交渉を必要とするものなど、当社の企業価値・株主共同の利益に資さないものも想定されます。
当社は、このような大規模買付行為を行う者は、例外的に、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として適当ではないと考えており、当社の企業価値・株主共同の利益に反する買付行為を抑止するための枠組みが必要不可欠であると考えております。
(2) 基本方針の実現に資する特別な取組み
当社は、多数の株主の皆様に、当社の企業価値をご理解いただいたうえで長期的に当社の株式を保有していただくために、様々な施策を実施してまいりました。
例えば、平成25年2月に策定した平成31年3月期を最終年度とする中期経営計画「シチズングローバルプラン2018」(以下「本中期経営計画」といいます。)では、スローガンを「真のグローバル企業を目指して ~スピードと活力の溢れる企業グループへ~」と定め、前期3年間(平成26年3月期~平成28年3月期)では、次のような施策を行ってまいりました。
・当社グループの中核事業である時計事業では、製造力強化の一環として、各会社に分散されていた技能を集結することにより国内製造力の再強化を図るため、シチズン時計マニュファクチャリング株式会社を設立し、国内主要製造機能の再編成を実行。
・デバイス事業の更なる成長と発展を目指し、独自のコア技術と事業領域を持つシチズンファインテックミヨタ株式会社とシチズンセイミツ株式会社を合併(現シチズンファインデバイス株式会社)。
・デバイス事業の利益安定化のため、安定的に利益が確保できる事業領域に焦点を絞るよう事業展開を見直し、水晶振動子及び液晶のうち、競争の激化により収益性が悪化していた領域から撤退。
また、本中期経営計画の前期3年間(平成26年3月期~平成28年3月期)で外部環境が大きく変化したことから、平成28年2月に、当初策定した経営方針の一部見直しを行いました。詳細は、「第2 事業の状況 3.対処すべき課題」に記載のとおりであります。
(3) 基本方針に照らして不適切な者による支配を防止する取組み
当社は、平成25年5月23日開催の取締役会において、「当社株券等の大規模買付行為に関する対応方針」について更新すること(以下、かかる更新後の方針を「旧方針」といいます。)を決定し、同年6月27日開催の第128期定時株主総会において、株主の皆様のご承認を受けました。
平成28年6月28日開催の第131期定時株主総会終結の時をもって旧方針の有効期間が満了することから、同年5月26日開催の取締役会において、上記(1)の基本方針を改めて決議するとともに、旧方針を一部変更したうえで更新することにつき、同年6月28日開催の第131期定時株主総会において、株主の皆様のご承認を受けております(以下、かかる変更後の方針を「本方針」といいます。)。
本方針の内容は以下のとおりであります。
① 対象となる買付
本方針の対象となる買付は、特定株主グループの議決権割合が20%以上となる当社株式の買付行為等であります。
② 手続
大規模買付者が、事前に当社取締役会に対して必要かつ十分な情報を提供し、当社取締役会による一定の評価期間が経過した後に大規模買付行為を開始することを手続として定めております。
③ 対抗措置の内容
大規模買付者が手続を守らない場合等には、当社取締役会は、独立委員会の勧告に基づいて、その時点のすべての株主の方に対して、新株予約権の無償割当てを行います。新株予約権の無償割当てを行う場合には、対抗措置としての効果を勘案した行使期間、行使条件及び取得条項を設けることがあります。
④ 対抗措置発動の要件
当社は、以下の場合に対抗措置としての新株予約権の無償割当てを行うことがあります。
1) 大規模買付者が手続を守らない場合
2) 真に当社の経営に参加する意思がないにもかかわらず、ただ株価をつり上げて株式を当社または当社関係者に高値で引き取らせる目的であると判断される場合
3) 当社の経営を一時的に支配し、当社または当社グループ会社の資産等を大規模買付者やそのグループ会社等に移譲させるなどの目的があると判断される場合
4) 当社の経営を支配した後、当社または当社グループ会社の資産を大規模買付者やそのグループ会社等の債務の担保や弁済原資として流用する目的があると判断される場合
5) 当社の経営を一時的に支配して、資産の売却等によって一時的な高配当をさせ、あるいは一時的高配当による株価の急上昇の機会を狙って当社株式の高値売り抜けを目的としていると判断される場合
6) 最初の買付で全株式の買付を勧誘せず、二段階目の買付条件を不利に設定し、あるいは明確にしないで公開買付等を行うなど、当社株主の皆様に当社株式の売却を事実上強要するおそれがある買付行為である場合
⑤ 対抗措置発動までのプロセス
独立委員会は、大規模買付者から大規模買付に関する意向表明書が提出された場合、10営業日以内に、大規模買付者から当初提供していただく情報のリストを交付します。なお、独立委員会が、当初提供していただいた情報だけでは不足していると判断した場合には、十分な情報が揃うまで追加的に情報提供をしていただくこともあります。また、独立委員会は、当社取締役会に対して60日を上限とする回答期間を定めて大規模買付行為に対する意見等を求めることがあります。独立委員会は、大規模買付者からの情報の提供及び当社取締役会による情報の提供が完了した後、60日以内に評価、検討、交渉、意見形成を行います。
独立委員会は、これらの情報に基づいて、当社取締役会に対して、対抗措置を発動するか発動しないかの勧告を行い、当社取締役会は、独立委員会の勧告に基づいて、会社法上の機関としての決議を行います。また、独立委員会は、対抗措置の発動について株主総会に付議することが相当である旨の勧告を行う場合があり、この場合、当社取締役会は、株主総会を招集し、対抗措置の発動に関する議案を付議します。
⑥ 本方針の有効期間
本方針の有効期間は、平成28年6月28日開催の第131期定時株主総会終結の時から3年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会終結の時までとなっております。
(4) 上記(2)及び(3)の取組みについての取締役会の判断及びその理由
① 基本方針の実現に資する特別な取組みについて
上記(2)の取組みは、当社の企業価値・株主共同の利益を確保・向上させることを直接目的とするものであり、結果として基本方針の実現に資するものです。従って、当該取組みは基本方針に沿い、当社の株主共同の利益に合致するものであり、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではないと判断しております。
② 基本方針に照らして不適切な者による支配を防止する取組みについて
当社は、以下の諸点を考慮し、織り込むことにより、基本方針に照らして不適切な者による支配を防止する取組みが、基本方針に沿い、当社の株主共同の利益に合致するものであり、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではないと判断しております。
1) 買収防衛策に関する指針の要件を完全に充足していること等
本方針は、経済産業省及び法務省が平成17年5月27日に発表した「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」の定める三原則を完全に充足するとともに、経済産業省の企業価値研究会が平成20年6月30日に公表した「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」並びにコーポレートガバナンス・コード原則1-5及び補充原則1-5①を踏まえたものです。
2) 株主意思を重視するものであること
当社は、平成28年6月28日開催の第131期定時株主総会において、本方針について株主の皆様のご承認を得ております。また、本方針には、その有効期間を約3年間とするサンセット条項が付されているほか、当社取締役の任期は1年となっていますので、たとえ本方針の有効期間中であっても、取締役の選任を通じて株主の皆様のご意向を示していただくことが可能です。
3) 独立性の高い社外役員の判断の重視と情報開示
当社は、取締役の恣意的判断を排除し、本方針の発動及び廃止等の運用に際しての実質的な判断を客観的に行う機関として、独立委員会を設置しております。独立委員会委員は、当社の業務執行を行う経営陣から独立している当社の社外役員の中から、当社取締役会が選任します。
当社株式に対して大規模買付等がなされた場合には、独立委員会が、独立委員会規則に従い、当該買付等が当社の企業価値・株主共同の利益を毀損するか否か等について取締役会への勧告を行い、当社取締役会はその判断を最大限尊重して新株予約権無償割当ての実施または不実施等に関する会社法上の機関としての決議を行います。
このように、独立委員会によって、取締役が恣意的に対抗措置の発動を行うことのないよう厳しく監視するとともに、独立委員会の判断の概要については株主の皆様に情報を開示し、当社の企業価値・株主共同の利益に資するべく本方針の透明な運営が行われる仕組みが確保されております。
なお、平成28年6月29日現在の独立委員会委員は、当社社外取締役の伊藤健二、小松正明の両氏と、当社社外監査役の窪木登志子氏であります。
4) 合理的な客観的要件の設定
本方針は、上記(3)④にて記載したとおり、合理的な客観的要件が充足されなければ発動されないように設定されており、当社取締役会による恣意的な発動を防止するための仕組みを確保しております。
5) 第三者専門家の意見の取得
大規模買付者等が出現すると、独立委員会は、当社の費用で、独立した第三者(フィナンシャル・アドバイザー、公認会計士、弁護士、コンサルタントその他の専門家を含む。)の助言を得ること等ができます。これにより、独立委員会による判断の公正さ・客観性がより強く担保される仕組みとしております。
6) デッドハンド型やスローハンド型の買収防衛策ではないこと
本方針は、当社の株主総会で選任された取締役で構成される取締役会によりいつでも廃止することができるものとされており、当社の株券等を大量に買い付けようとする者が、自己の指名する取締役を当社株主総会で選任し、かかる取締役で構成される取締役会により、本方針を廃止することが可能であります。従って、本方針は、デッドハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の過半数を交替させてもなお、発動を阻止できない買収防衛策)ではありません。
また、当社は、取締役任期を1年とし期差任期制を採用していないため、本方針はスローハンド型(取締役の交替を一度に行うことができないため、その発動を阻止するのに時間がかかる買収防衛策)でもありません。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社が判断したものであります。
① 当社グループの各事業のリスクについて
当社グループは、時計、工作機械、デバイス、電子機器等の製造販売を主な事業とし、全世界で事業展開を行っております。そして、ユーザーは一般個人のほか、多種多様な製造業にまで広範囲に渡っております。従って、当社グループの業績は、多岐に渡る変動要因の影響を受けます。その要因の主なものは以下のとおりです。
時計事業
時計事業においては、ウオッチでは国内競合メーカーのほか、スイス高級腕時計メーカー、中国製普及価格帯時計メーカー、スマートウオッチメーカー等との競争も激しく、また、携帯電話等の時計機能代替製品との競争も内在しております。ムーブメント事業においては現在は高いシェアはあるものの、中国メーカーの台頭等に基因する競争環境の悪化により単価下落及びシェア低下の危険性があります。
工作機械事業
工作機械事業は、景気サイクルや企業の設備投資需要の影響を受けやすく、また競争環境においては国内メーカーとの競争の他、アジアメーカーとの競争も激しさを増しています。
デバイス事業
デバイス事業は、技術革新が早く企業間競争も激しいことから、販売価格の下落や開発等の遅れ等が業績に大きく影響を及ぼす可能性があります。精密加工部品においては、販売先であります自動車メーカーや携帯電話メーカーの動向に影響を受けます。オプトデバイスにおいては販売先であります携帯電話メーカーや照明メーカーの動向に影響を受けます。また、一部製品では、特許実施許諾の契約を結んでおりますが、何らかの事情により提携関係が解消され、特許の実施許諾が受けられない状態になった場合、当事業に影響を与える可能性があります。
電子機器事業
電子機器事業は、景気変動による設備投資、個人消費の影響を受けやすく、また、国内競合メーカーはもとより、中国等の電子機器メーカーとの競争が激しく、技術革新が早いことから、販売価格の下落や開発等の遅れ等が業績に影響を与える可能性があります。
② 海外売上依存度について
当社グループの製品の売上高における海外比率は高く、また、全世界に販売されております。このため、各地域における景気・消費動向は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、当該地域の政治的・経済的な社会情勢が、同様に影響を及ぼす可能性があります。
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(単位:百万円) |
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(自 平成26年4月1日 至 平成27年3月31日) |
(自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
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売上高 |
構成比(%) |
売上高 |
構成比(%) |
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日本 |
107,920 |
32.8 |
113,785 |
32.7 |
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アジア |
102,165 |
31.1 |
117,451 |
33.7 |
|
|
アメリカ |
69,229 |
21.1 |
68,951 |
19.8 |
|
|
欧州 |
45,873 |
14.0 |
45,581 |
13.1 |
|
|
その他 |
3,267 |
1.0 |
2,497 |
0.7 |
|
|
海外合計 |
220,535 |
67.2 |
234,482 |
67.3 |
|
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合計 |
328,456 |
100.0 |
348,267 |
100.0 |
③ 為替変動のリスクについて
上記②のとおり、当社グループの製品の売上高における海外比率は高いため、為替予約及び通貨オプション等によるリスクヘッジを行うとともに、海外生産の拡充・強化を押し進めておりますが、当社グループの業績は為替変動の影響を受けます。
④ 中国生産依存度について
当社グループの製品は、4割以上を海外拠点で生産しており、主な生産拠点は中国に有しております。そのため、中国において何らかのトラブルによる生産の支障及び、生産に支障を来すような規制等が実施された場合、または人民元が大幅に切り上げられた場合等、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
⑤ 減損損失について
当社グループの資産の時価が著しく下落した場合や事業の収益性が悪化した場合には、減損会計の適用により固定資産について減損損失が発生し、当社グループの業績及び財政状況に影響を与える可能性があります。
⑥ 特許及びその他の知的財産について
当社グループが研究開発及び生産活動を行う中でさまざまな知的財産権にかかわる技術を使用しており、それらの知的財産権は当社グループが所有しているもの、あるいは適法に使用許諾を受けたものであると認識しておりますが、当社グループの認識の範囲外で第三者から知的財産権を侵害したと主張され、係争等が発生した場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
特に一部製品において、特許実施許諾の契約を結んで製造を行っておりますが、何らかの事情により提携関係が解消され、特許の実施許諾が受けられない状態になった場合、当事業に影響を与える可能性があります。
⑦ 地震等の自然災害によるリスクについて
当社グループの本社・工場等の設備安全について火災・地震などの自然災害の発生時に、人的被害・工場などの設備破損が生じないよう、防災シミュレーション活動などを通じて管理体制の確立を行っております。しかしながら、想定以上の地震等が発生した場合、生産活動や商品供給に支障をきたしたり、復旧などにかかる費用などで業績及び財務状況に大きな影響が出る可能性があります。
⑧ M&A及び業務提携等に関するリスクについて
当社グループは、M&Aや業務提携等を通じた事業基盤の強化に取り組んでおります。これらを実行するにあたっては、対象企業の入念な調査、検討を行いますが、未認識債務の判明等や事業の展開等が計画どおりに進まない場合、当社グループの経営成績や財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。
⑨ 借入金のリスクについて
当社グループの借入金の一部は、取引先金融機関とシンジケート・ローン契約及びコミットメント・ライン契約を締結していますが、これらの契約の財務制限条項に抵触した場合には、借入金の繰上返済請求を受けることがあり、当社グループの財務状態に影響を与える可能性があります。
⑩ その他のリスクについて
上記以外でも、当社グループの業績は、急激な技術革新等による社会インフラや市場競争状態の変化、当社グループの財務的・経営的状況の変動、国内外の主要市場における貿易規制等各種規制、株式市場や債券市場の大幅な変動により多様な影響を受けます。
技術援助を受けている契約
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契約会社名 |
相手方の名称 |
国名 |
契約品目 |
契約内容 |
契約期間 |
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シチズン電子㈱ |
日亜化学工業㈱ |
日本 |
白色LEDランプ |
特許実施許諾 |
平成14年1月1日から 平成20年12月31日まで (以降1年毎に自動延長) |
(注) 上記については、ロイヤリティとして売上高の一定率を支払っております。
当社グループの研究開発活動は、グループ開発戦略に基づき、“市民に愛され市民に貢献する” という企業理念実現のため、将来を見据え、新たな顧客価値を創出を担う、研究開発体制を構築しております。
研究開発体制としては、シチズンホールディングス㈱が中央開発機能を持ち、経営方針にリンクし、グループを俯瞰した研究開発を行うとともに、それぞれの事業に関わる製品開発、生産技術開発等は、各事業会社が担っております。
なお、研究開発費につきましては、各事業に配分できない基礎研究費用1,309百万円が含まれており、当連結会計年度中に投下した研究開発費は、7,500百万円であります。
主な研究開発活動
①シチズンホールディングス㈱における研究開発活動
シチズンホールディングス㈱においては、当社のもつ基盤技術(金属材料・脆性材料とその加工技術、光学設計、コンピューターシミュレーションなど)をより深化させるとともに、グループの成長戦略に沿って将来を見据えた中長期の要素技術開発を行っております。また、グループ各社から材料解析依頼や、各種技術相談に応じることでグループ研究開発活動の支援も行っております。
②時計事業
シチズン時計㈱では、要素部品の小型化、高性能化により、小型化・薄型のムーブメントを実現し、シチズンブランドの主力商品である光発電エコ・ドライブ電波時計、人工衛星から時刻情報を受信する光発電エコ・ドライブ衛星電波時計のラインアップの強化を推し進めています。
2015年8月に、「エコ・ドライブ サテライトウエーブ F100」の後継機種として、受信時間はそのままに、時刻情報に加えて位置情報取得機能を搭載、自動でタイムゾーンを判別し、時刻・カレンダー情報を修正するエコ・ドライブGPS衛星電波時計F150シリーズを発売しました。さらに10月には時刻・カレンダー表示に加えてデュアルタイムやクロノグラフ機能などを搭載した多機能モデルのエコ・ドライブGPS衛星電波時計F900シリーズも発売し、ラインアップの強化を行いました。
また高級品ラインとしては、11月に『CAMPANOLA(カンパノラ)』 ブランド誕生15周年を記念した最高峰モデルとして、文字板に3種類の異なる漆の加飾技法を用い、スイス機械式時計メーカー「ラ・ジュー・ペレ(La Joux-Perret SA)社」の機械式ムーブメントを搭載したモデルを投入し、高い評価を得ております。
今後も、腕時計としての美しさと精度を追求し、グローバル展開を目指した環境に優しい「エコ・ドライブ」、「エコ・ドライブ電波腕時計」と、マニュファクチュール(自社一貫生産)としての実力を発揮した機械式時計の拡販に向け、表面処理・外装技術、精密加工技術、低消費電力技術、高感度受信技術、高密度実装技術、エネルギー源、通信技術の開発を継続し、「技術と美の融合」を実現していきます。
当事業に係わる研究開発費は1,637百万円であります。
③工作機械事業
シチズンマシナリー㈱では、グローバル化による顧客ニーズの多様化に対応する新たなモノづくりの姿「個の量産」を提唱し、事業を推進しています。
メインとなる製品ブランドとして、主軸台移動形自動旋盤の「Cincom」と、主軸台固定形自動旋盤の「Miyano」の2つの工作機械商品群を展開しています。加えて難削材加工や、自動盤の高効率性を素形材領域において実現する「新・自動盤」シリーズも、ラインナップを拡充しています。
また、当社の革新的な技術とソリューションを象徴する「MultiStationMachiningCell」、「LFV technology」、「Ocean technology」の3つの技術ブランドと、ネットワークをベースとしたサービスブランド「alkapplysolution」を設定し、2つの製品ブランドとの組み合わせによって、それぞれの特長をより明確にし、差別化を図りながら、お客様価値の最大化に努めています。
当事業に係わる研究開発費は1,085百万円であります。
④デバイス事業
シチズン電子㈱では、白熱電球の撤廃による省エネ化の推進や、水銀撤廃を目指した水俣条約など照明分野における地球環境保護への取り組みは一段と深化しております。日本市場においても2020年の東京オリンピック開催による社会インフラの再編などを受け、照明用LEDに対する市場ニーズの広がりは今後更に進むと考えられます。当期においては「CLU550」と「COBシリーズVer.5」をリリースしいたしました。「CLU550」では1つのLEDパッケージで世界最高クラスである70,000lmを超える明るさを実現し、主に大光量が必要とされる屋外照明器具等において、器具の小型化や回路設計の簡略化が可能となっております。また「COBシリーズVer.5」では発光効率・光量の向上だけでなく、熱抵抗値を従来品より約35%低減いたしました。
その他小型・薄型化のニーズが高まっているスマートフォンやウエアラブル端末向けに、リフレクター付き側面発光タイプでは世界最薄となるマルチカラーLED「CL-426」を開発いたしました。今後も小型チップLEDやスイッチなど、照明LED以外の分野でも特色のある製品を開発してまいります。
シチズンファインデバイス㈱は、シチズンファインテックミヨタ㈱とシチズンセイミツ㈱とが合併して以来、両者の持つ技術を融合して事業拡大を図るべく、研究開発を行っております。
金属部品加工分野では、自動車部品を中心とした切削加工のほか、塑性加工、表面処理などの加工を行うとともに、難削材の加工技術開発も行い、金属部品加工分野における事業拡大に向けた動きを展開しています。プローブ事業では、微細プローブピンへの取り組みを継続して行っております。
一方、水晶デバイス分野では、業界最小クラスの超小型水晶片の開発を行っております。
表示デバイス分野では、強誘電液晶パネルを使用した高精細電子ビューファインダーの開発および製造技術の開発に取り組んでおり、解像度において業界最高レベルのUXGA(0.5インチ・576万画素相当)、小型高解像度の720p(0.24インチ・276万画素相当)を電子ビューファインダー及び急速な市場拡大が期待されるウェアラブル用途向けに開発し、継続して当分野での大きなシェア確保を目指しております。
また、光学デバイス分野ではDVDや光通信用のLD及び照明用のLEDに使用される薄膜サブマウント、そのほか、セラミックス分野では、各種用途向けの小型軸受用セラミックス部品などの開発を継続して行っております。
燃焼圧センサは、重要な戦略製品と位置付け、開発を継続して行っております。燃焼圧センサは、高温でも圧電性を失わないランガテイト結晶を用いることで、自動車の燃焼効率向上のための要求実現を目指しております。
当事業に係わる研究開発費は2,523百万円であります。
⑤電子機器事業
シチズン・システムズ㈱では、業務用プリンター製品及び健康機器製品を中心に開発を行っております。プリンター関連のうち、POSプリンター、モバイルプリンターなどの小型プリンターは、モバイル端末普及により多様化する使用環境への対応を進めております。ラベルプリンターは、需要が見込まれる新興国での用途に適した開発を進めております。フォトプリンターは、高付加価値製品のシリーズ化と多様化する市場要求に対応した新製品の開発に取り組んでおります。大型ドットプリンターは、使用環境の厳しい中国市場向けに対応した高信頼性機器の開発に取り組んでおります。健康機器関連のうち、主力の体温計、血圧計は基本的機能の向上と操作性改善への取組みに加え、他社にない差別化された製品の実現に向けた開発に取り組んでおります。
当事業に係わる研究開発費は884百万円であります。
⑥その他の事業
シルバー電研㈱では球機用機器の開発を行っております。
当事業に係わる研究開発費は59百万円であります。
(1)当連結会計年度末の資産の状況
当連結会計年度末の資産につきましては、前連結会計年度末に比べ151億円減少し4,064億円となりました。資産の内、流動資産は、現金及び預金が113億円、受取手形及び売掛金が24億円減少したこと等により、138億円の減少となりました。固定資産につきましては、建設仮勘定が15億円、建物及び構築物が12億円増加した一方、その他無形固定資産が36億円、のれんが11億円減少したこと等により、12億円の減少となりました。
負債は、前連結会計年度末に比べ、借入金の一部を長期から短期に振り替えたこと等により、長期借入金が150億円減少した一方、短期借入金が132億円増加したほか、退職給付に係る負債が23億円増加、未払法人税等が34億円、未払費用が15億円減少したこと等により45億円減少し、1,689億円となりました。
純資産につきましては、利益剰余金が79億円増加した一方、自己株式が50億円増加し、為替換算調整勘定が90億円、その他有価証券評価差額金が37億円減少したこと等により、105億円減少し2,374億円となりました。
(2)資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの資金状況は、営業活動によるキャッシュ・フローでは、前連結会計年度より9億円収入が増加し299億円のキャッシュを得ております。これは主にたな卸資産の増加24億円、法人税等の支払額133億円等による減少要因がありました一方、税金等調整前当期純利益225億円、減価償却費149億円、仕入債務の増加42億円となりましたこと等によるものであります。
投資活動によるキャッシュ・フローでは、前連結会計年度より153億円支出が増加し、246億円の支出となりました。これは主に有形固定資産の売却による収入24億円等がありました一方、有形固定資産の取得による支出が215億円、投資有価証券の取得による支出が50億円となりましたこと等によるものであります。
財務活動によるキャッシュ・フローでは、前連結会計年度より24億円支出が増加し、122億円の支出となりました。これは主に配当金の支払額が52億円、自己株式の取得による支出が50億円となりましたこと等によるものであります。
この結果、現金及び現金同等物は、前連結会計年度に比べ102億円減少し、当連結会計年度末には、950億円となりました。
(3)当連結会計年度の経営成績の状況
当連結会計年度における売上高は、3,482億円(前連結会計年度比6.0%増)、売上総利益1,347億円(同3.8%増)、営業利益304億円(同9.2%増)、経常利益306億円(同2.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益132億円(同24.9%減)と、増収減益となりました。
販売費及び一般管理費は、前連結会計年度比23億円増の1,042億円となりました。
営業外収益は、為替差益の減少等により、前連結会計年度比13億円減の32億円となりました。営業外費用は、為替差損の増加等により前連結会計年度比19億円増の31億円となりました。その結果、営業外収支は、前連結会計年度比で33億円減の1億円となりました。
特別利益は、固定資産売却益の減少等により、前連結会計年度比で73億円減少し12億円となりました。特別損失は、減損損失、事業再編整理損の増加等により、前連結会計年度比で11億円増加し93億円となりました。
法人税等につきましては、法人税、住民税及び事業税の減少等により55億円減少しました。
非支配株主に帰属する当期純利益は、8億円となりました。
なお、事業別の分析は、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (1)業績」の項目をご参照ください。