第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当第3四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。

 

 

2【経営上の重要な契約等】

     当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。

 

 

3【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)業績の状況

 当第3四半期連結累計期間における国内経済は、個人消費や設備投資の回復が遅れ、また、インバウンド需要の急速な減少もあり、景気は足踏み状態で推移しました。足元では、海外の政治・経済の影響を受け、為替相場や株式市場が大きく変動する等、先行きに対する不透明感が強まりつつあります。米国経済は、大統領選挙中は選挙結果の不透明感から景気が停滞しておりましたが、足元の情勢は落ち着きつつあります。欧州市場は、英国のEU離脱問題による混乱が一時的に収まり、足元の経済状況は安定しているものの、先行きへの不透明感が続いております。アジア経済は、全般的に厳しい経済環境が続いており、景気回復の兆しが見えない状況となっております。

 このような状況の中、当第3四半期連結累計期間の連結経営成績は、売上高は2,383億円(前年同期比11.3%減)、営業利益は183億円(前年同期比29.9%減)と、減収減益となりました。また、営業利益の減少に伴い、経常利益は184億円(前年同期比32.3%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は117億円(前年同期比35.4%減)となりました。

 

 セグメントの業績は、次のとおりであります。

 

① 時計事業

 ウオッチ販売のうち、“CITIZEN”ブランドの国内市場においては、10月に販売を開始した今期のフラッグシップモデル「エコ・ドライブ ワン」やスマートフォンとリンクする「エコ・ドライブ Bluetooth」等の新商品が好評を博したほか、GPS衛星電波時計の市場シェアが拡大しました。また、新たに投入した女性向けコレクション「Citizen L」が好調に推移したことに加え、当社独自の表面硬化技術による新色を採用した「xC」のサクラピンクモデルも売上を伸ばし、女性ブランドNo.1の地位を確固たるものにしました。しかしながら、依然力強さを欠く個人消費や縮小傾向にあるインバウンド需要等の影響により、時計需要が落ち込み、国内市場全体では減収となりました。

 海外市場においては、一部地域では経済活動に僅かながら改善が見られたものの、全体としては販売が伸び悩み、また、足元の円安傾向も上期の円高影響を解消するには至らず、海外市場全体では減収となりました。北米市場は、米国大統領選挙が終わり、情勢が安定化したことにより、年末商戦は活性化しましたが、上期の市況低迷と一部大手流通の販売不振等により、売上は伸び悩みました。欧州市場は、底堅い経済環境を背景に安定した販売を続けるドイツや、EU離脱決定後の通貨安を背景にインバウンド需要が増加している英国を中心に、年末商戦は全体的に好調な販売を見せましたが、ユーロ安及びポンド安の影響を大きく受けました。アジア市場は、個人消費が低迷する香港や経済が停滞しているタイの販売が落ち込む一方で、経済が緩やかに回復する中国ではオンライン流通を中心に販売を伸ばしました。

 “BULOVA”ブランドは、世界初のカーブクロノムーブメントを搭載した新製品の「CURV」が好調な販売であったほか、新規流通の開拓が売上に寄与したものの、大手流通の販売不振等による売上の伸び悩みに加え、円高の影響を受けたことにより、減収となりました。

 “Q&Q”ブランドは、国内需要が伸び悩んだことに加え、海外では、円高やアジア新興国の通貨安による購買力の低下及び中東の政情不安の影響等により、一部地域の販売が落ち込み、減収となりました。

 “FREDERIQUE CONSTANT”ブランドは、平成28年7月に買収が完了し、欧州を中心に当社の売上拡大に貢献しております。

 ムーブメント販売は、時計需要減速の影響に加え、消費者の嗜好変化により高付加価値商品の販売が減少したため、減収となりました。

 営業利益においては、売上の減少と円高の影響により、大幅な減益となりました。

 以上の結果、時計事業全体では、売上高は1,256億円(前年同期比11.8%減)、営業利益は129億円(前年同期比30.7%減)と、減収減益となりました。

 

② 工作機械事業

 国内市場は、自動車関連や半導体関連は堅調であるものの、一部の顧客に設備投資を控える動きがあり、減収となりました。

 米州市場は、医療関連は比較的堅調に推移しているものの、米国大統領選挙前は先行き不透明感から受注が伸び悩み、減収となりました。また、大統領選挙後も政策動向に対する様子見から設備投資に慎重な姿勢が続いております。

 欧州市場は、主要販売先であるドイツでは堅調を維持しておりますが、英国のEU離脱問題等による先行き不透明感から欧州の製造業全体に停滞感が広がっており、減収となりました。

 アジア市場は、自動車関連や航空機関連等の一部の顧客には回復の兆しが見えつつあるものの、全体としては依然低迷した状態が続いておりますが、東アジア向けの大口受注の出荷が販売に大きく寄与した結果、大幅な増収となりました。

 営業利益においては、設備投資需要の減少により、売上が前年を下回った結果、減益となりました。

 以上の結果、工作機械事業全体では、売上高は368億円(前年同期比4.2%減)、営業利益は49億円(前年同期比6.5%減)と、減収減益となりました。

 

③ デバイス事業

 精密加工部品のうち、自動車部品は、好調な自動車生産市場に支えられ、順調に受注を伸ばし、売上が拡大しました。スマートフォン向けスイッチは、中国顧客を中心に売上が拡大しました。一方、昨年度から始めている応用製品は需要が一巡したことで販売を落としており、精密加工部品全体では減収となりました。

 オプトデバイスのうち、チップLEDは、世界的な省エネマインドの高まりにより、照明用途の市場が拡大しているものの、競争の激化による価格下落や円高の影響で売上は伸び悩みました。照明以外の用途においては、車載向け及びゲーム機向けの販売が堅調に推移しました。また、ユニット品は昨年度に投入した車載向けバックライトの売上が伸びている一方で、スマートフォン向け製品の売上が減少しており、オプトデバイス全体では減収となりました。

 その他部品のうち、主要製品である水晶デバイス及び強誘電性液晶マイクロディスプレイはともに、低調な販売状況が継続しておりますが、その他部品全体では増収となりました。

 営業利益においては、主要製品の販売は堅調に推移しているものの、売上の減少及び円高の影響等により、大幅な減益となりました。

 以上の結果、デバイス事業全体では、売上高は528億円(前年同期比13.9%減)、営業利益は29億円(前年同期比40.9%減)と、減収減益となりました。

 

④ 電子機器事業

 情報機器は、中国の徴税システム変更に伴う需要増により大型プリンターの販売が好調に推移したものの、POSプリンター及びラベルプリンターの米州向け販売が伸び悩んだことに加え、フォトプリンターにおいても顧客の在庫調整があり、情報機器全体では減収となりました。

 健康機器は、国内市場では血圧計及び体温計の販売が好調に推移したものの、アジア市場及び中東市場の販売低迷を受け、健康機器全体では減収となりました。

 営業利益においては、売上は減少しているものの、費用削減を進め、収益性の改善に努めた結果、増益となりました。

 以上の結果、電子機器事業全体では、売上高は166億円(前年同期比6.1%減)、営業利益は3億円(前年同期比27.7%増)と、減収増益となりました。

 

⑤ その他の事業

 主要事業である宝飾製品は、消費者の購買意欲の低迷が続いております。また、球機用機器については、事業撤退に伴う販売縮小の影響があり、その他の事業全体では減収となりました。

 営業利益においては、赤字が継続していた球機用機器事業の撤退により、その他の事業全体では黒字化しました。

 以上の結果、その他の事業全体では、売上高は63億円(前年同期比26.5%減)、営業利益は2億円(前年同期は3億円の営業損失)と、減収増益となりました。

 

(2)財政状態の分析

 当第3四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べ5億円増加し、4,070億円となりました。資産の内、流動資産は、受取手形及び売掛金が33億円増加した一方で、現金及び預金が191億円、繰延税金資産が31億円減少したこと等により、194億円の減少となりました。固定資産につきましては、建物及び構築物が63億円、のれんが63億円、投資有価証券が56億円増加したこと等により、200億円の増加となりました。

 負債は、前連結会計年度末に比べ、短期借入金が53億円、事業再編整理損失引当金(短期)が31億円、賞与引当金が28億円減少したこと等により103億円減少し、1,586億円となりました。

 純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ、利益剰余金が22億円減少した一方、自己株式が86億円減少し、その他有価証券評価差額金が35億円増加したこと等により109億円増加し、2,483億円となりました。

 

(3)事業上及び財務上の対処すべき課題

① 会社の経営の基本方針

 当社は、平成25年2月に、平成31年3月期を最終年度とする中期経営計画「シチズングローバルプラン2018」(以下「本中期経営計画」という。)を策定しました。

 本中期経営計画におけるスローガンを「真のグローバル企業を目指して ~スピードと活力の溢れる企業グループへ~」と定め、取り組んでまいりましたが、本中期経営計画の前期3年間(平成26年3月期~平成28年3月期)で外部環境が大きく変化したことから、平成28年2月に、当初策定した経営方針を一部見直し、新たに以下の2項目を基本的な経営方針として、グローバルな市場において求められる「価値」を継続して提供できる「真のグローバル企業」を目指してまいります。

1)時計事業及び時計製造で培われた強みを生かせる領域にフォーカスし、カテゴリートップクラスのグローバル競争力を持つ事業の集合体を目指す。

2)高収益体質になるべく、製造革新を進め収益力強化を図る。

 

② 中長期的な事業戦略と対処すべき課題

 本中期経営計画の策定当初は、経営方針のひとつとして、「中国・アジア新興国を戦略市場と位置付け、売上拡大と効率化を同時に進め、利益成長を加速する。」としておりましたが、前期3年間(平成26年3月期~平成28年3月期)で外部環境が大きく変わり、当初見込んでいた成長は望めないため経営方針から除外いたしました。しかしながら、長期的には成長路線に戻っていく市場であると認識しておりますので、長期的な視点で基盤づくりに取り組んでまいります。

 前期3年間(平成26年3月期~平成28年3月期)では、筋肉質な経営体質の構築を図るため、徹底した構造改革と体質強化を行いました。後期3年間(平成29年3月期~平成31年3月期)では、より一層厳しさを増すグローバル競争に打ち勝つために、収益性の向上を目的として製造力の強化を更に推し進め、同時に積極的に成長投資を行うことで業績の拡大を図り、平成31年3月期のありたい姿である「真のグローバル企業」を目指してまいります。

 後期3年間(平成29年3月期~平成31年3月期)では、当社が抱える経営課題を克服するべく、以下の4項目につきまして重点的に取り組んでまいります。

1)徹底した体質強化と製造力の強化

前期3年間(平成26年3月期~平成28年3月期)では、構造改革を含めさまざまな施策に取り組みましたが、後期3年間(平成29年3月期~平成31年3月期)も製造革新による原価低減や資産効率の向上を目指し、より一層取組みを強化いたします。

2)事業成長に向けた積極的投資とマーケティング力の強化

 前期3年間(平成26年3月期~平成28年3月期)の構造改革により創出した資金を積極的に成長投資へ振り向け、業績の拡大を目指します。

3)製品・事業の選択と集中

 前期3年間(平成26年3月期~平成28年3月期)では、事業ポートフォリオを明確にしました。後期3年間(平成29年3月期~平成31年3月期)は、グループ各社が展開する事業や製品の選択と集中を進め、注力する事業・製品を明確にしてまいります。

4)人の生産性改善と人材力強化

 グローバル環境の中であらゆる変化に対応できる人材育成と、精鋭化集団としての組織力の強化に取り組んでまいります。

 

 

本中期経営計画における事業別の戦略としましては、

1)時計事業

 「製品からブランドへ」をスローガンに掲げ、シチズンブランド事業を成長の核とし、マルチブランド戦略を推し進めます。そして国内と北米を重点市場と位置付け、徹底的に攻略していきます。また、厳しい競争を勝ち抜くために、徹底した製造力の強化を推進し、収益性の向上を目指してまいります。

2)工作機械事業

 時計部品の製造で培われた小型化技術及び高剛性技術に基づき、世界最先端の生産革新ソリューションを創造し、「新・モノづくり企業」のポジションを確立することで、自動盤トップシェアの地位を確固たるものとしてまいります。

3)デバイス事業

 当社グループの強みである金属部品や脆性材の加工技術を生かし、グローバルニッチ市場で勝てる小型精密部品事業の拡大を目指します。LED製品については、当社グループ独自の強みである小型化、薄型化等を追求しつつ、日亜化学工業㈱との資本・業務提携を通じて利益の安定・拡大を目指します。その他のデバイス製品事業につきましても売上拡大よりも利益の安定を優先してまいります。

4)電子機器事業

 高品質・高信頼性の業務用プリンターとフォトプリンターを事業の核とし、グローバルニッチ市場を中心とした事業展開を図り、安定的な利益の創出を目指します。

 

 本中期経営計画後期3年間(平成29年3月期~平成31年3月期)の初年度は、引き続き体質強化に取り組むとともに、成長戦略を推進し、収益性の向上と売上の拡大を図ってまいります。

 

(会社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針について)

(1) 基本方針の内容

 当社グループはその名のとおり、世界の市民「CITIZEN」によりよい製品・サービスを提供することを使命とし、“市民に愛され市民に貢献する”という企業理念のもと、「市民に愛され親しまれるモノづくり」を通じて世界の人々の暮らしに貢献することによって、企業価値・株主共同の利益の確保・向上に努めてまいりました。当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、このような当社グループの企業理念や事業特性を理解したうえで、グループ経営戦略を中長期的視点に立って着実に実行し、当社が今後も持続的に企業価値・株主共同の利益を確保・向上させていくことを可能とする者でなければならないと考えております

 当社は、当社に対して大規模買付行為が行われた場合においても、これに応じるべきか否かは、最終的には株主の皆様の判断に委ねられるべきであると考えており、大規模買付行為であっても、当社の企業価値・株主共同の利益に資するものであれば、これを一概に否定するものではありません

 しかしながら、現時点における法制度、金融環境を前提とした場合、その目的・手法等から見て、真摯に合理的な経営を目指すものではなく、会社に回復し難い損害をもたらすもの、株主に株式の売却を事実上強要するおそれがあるもの、対象会社の株主や取締役会が買付けの条件等について検討し、あるいは対象会社の取締役会が代替案を提示するための十分な時間や情報を提供しないもの、対象会社が買付者の提示した条件よりも有利な条件をもたらすために買付者との交渉を必要とするものなど、当社の企業価値・株主共同の利益に資さないものも想定されます

 当社は、このような大規模買付行為を行う者は、例外的に、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として適当ではないと考えており、当社の企業価値・株主共同の利益に反する買付行為を抑止するための枠組みが必要不可欠であると考えております

 

(2) 基本方針の実現に資する特別な取組み

 当社は、多数の株主の皆様に、当社の企業価値をご理解いただいたうえで長期的に当社の株式を保有していただくために、様々な施策を実施してまいりました。

 例えば、平成25年2月に策定した平成31年3月期を最終年度とする中期経営計画「シチズングローバルプラン2018」では、スローガンを「真のグローバル企業を目指して ~スピードと活力の溢れる企業グループへ~」と定め、前期3年間(平成26年3月期~平成28年3月期)では、次のような施策を行ってまいりました。

・当社グループの中核事業である時計事業では、製造力強化の一環として、各会社に分散されていた技能を集結することにより国内製造力の再強化を図るため、シチズン時計マニュファクチャリング株式会社を設立し、国内主要製造機能の再編成を実行。

・デバイス事業の更なる成長と発展を目指し、独自のコア技術と事業領域を持つシチズンファインテックミヨタ株式会社とシチズンセイミツ株式会社を合併(現シチズンファインデバイス株式会社)。

・デバイス事業の利益安定化のため、安定的に利益が確保できる事業領域に焦点を絞るよう事業展開を見直し、水晶振動子及び液晶のうち、競争の激化により収益性が悪化していた領域から撤退。

 また、本中期経営計画の前期3年間(平成26年3月期~平成28年3月期)で外部環境が大きく変化したことから、平成28年2月に、当初策定した経営方針の一部見直しを行いました。詳細は、「第2 事業の状況 3.財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (3)事業上及び財務上の対処すべき課題」に記載のとおりであります。

 

(3) 基本方針に照らして不適切な者による支配を防止する取組み

 当社は、平成25年5月23日開催の取締役会において、「当社株券等の大規模買付行為に関する対応方針」について更新すること(以下、かかる更新後の方針を「旧方針」といいます。)を決定し、同年6月27日開催の第128期定時株主総会において、株主の皆様のご承認を受けました。

 平成28年6月28日開催の第131期定時株主総会終結の時をもって旧方針の有効期間が満了することから、同年5月26日開催の取締役会において、上記(1)の基本方針を改めて決議するとともに、旧方針を一部変更したうえで更新することにつき、同年6月28日開催の第131期定時株主総会において、株主の皆様のご承認を受けております(以下、かかる変更後の方針を「本方針」といいます。)。

 

 本方針の内容は以下のとおりであります。

① 対象となる買付

 本方針の対象となる買付は、特定株主グループの議決権割合が20%以上となる当社株式の買付行為等であります

② 手続

 大規模買付者が、事前に当社取締役会に対して必要かつ十分な情報を提供し、当社取締役会による一定の評価期間が経過した後に大規模買付行為を開始することを手続として定めております

③ 対抗措置の内容

 大規模買付者が手続を守らない場合等には、当社取締役会は、独立委員会の勧告に基づいて、その時点のすべての株主の方に対して、新株予約権の無償割当てを行います。新株予約権の無償割当てを行う場合には、対抗措置としての効果を勘案した行使期間、行使条件及び取得条項を設けることがあります

④ 対抗措置発動の要件

 当社は、以下の場合に対抗措置としての新株予約権の無償割当てを行うことがあります

1) 大規模買付者が手続を守らない場合

2) 真に当社の経営に参加する意思がないにもかかわらず、ただ株価をつり上げて株式を当社または当社関係者に高値で引き取らせる目的であると判断される場合

3) 当社の経営を一時的に支配し、当社または当社グループ会社の資産等を大規模買付者やそのグループ会社等に移譲させるなどの目的があると判断される場

4) 当社の経営を支配した後、当社または当社グループ会社の資産を大規模買付者やそのグループ会社等の債務の担保や弁済原資として流用する目的があると判断される場

5) 当社の経営を一時的に支配して、資産の売却等によって一時的な高配当をさせ、あるいは一時的高配当による株価の急上昇の機会を狙って当社株式の高値売り抜けを目的としていると判断される場

6) 最初の買付で全株式の買付を勧誘せず、二段階目の買付条件を不利に設定し、あるいは明確にしないで公開買付等を行うなど、当社株主の皆様に当社株式の売却を事実上強要するおそれがある買付行為である場

⑤ 対抗措置発動までのプロセス

 独立委員会は、大規模買付者から大規模買付に関する意向表明書が提出された場合、10営業日以内に、大規模買付者から当初提供していただく情報のリストを交付します。なお、独立委員会が、当初提供していただいた情報だけでは不足していると判断した場合には、十分な情報が揃うまで追加的に情報提供をしていただくこともあります。また、独立委員会は、当社取締役会に対して60日を上限とする回答期間を定めて大規模買付行為に対する意見等を求めることがあります。独立委員会は、大規模買付者からの情報の提供及び当社取締役会による情報の提供が完了した後、60日以内に評価、検討、交渉、意見形成を行います(ただし、独立委員会はこの期間を30日間を上限として延長することができるものとします。)

 独立委員会は、これらの情報に基づいて、当社取締役会に対して、対抗措置を発動するか発動しないかの勧告を行い、当社取締役会は、独立委員会の勧告に基づいて、会社法上の機関としての決議を行います。また、独立委員会は、対抗措置の発動について株主総会に付議することが相当である旨の勧告を行う場合があり、この場合、当社取締役会は、株主総会を招集し、対抗措置の発動に関する議案を付議します

⑥ 本方針の有効期間

 本方針の有効期間は、平成28年6月28日開催の第131期定時株主総会終結の時から3年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会終結の時までとなっております

 

(4) 上記(2)及び(3)の取組みについての取締役会の判断及びその理由

① 基本方針の実現に資する特別な取組みについて

 上記(2)の取組みは、当社の企業価値・株主共同の利益を確保・向上させることを直接目的とするものであり、結果として基本方針の実現に資するものです。従って、当該取組みは基本方針に沿い、当社の株主共同の利益に合致するものであり、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではないと判断しております

② 基本方針に照らして不適切な者による支配を防止する取組みについて

 当社は、以下の諸点を考慮し、織り込むことにより、基本方針に照らして不適切な者による支配を防止する取組みが、基本方針に沿い、当社の株主共同の利益に合致するものであり、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではないと判断しております

 

1) 買収防衛策に関する指針の要件を完全に充足していること等

 本方針は、経済産業省及び法務省が平成17年5月27日に発表した「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」の定める三原則を完全に充足するとともに、経済産業省の企業価値研究会が平成20年6月30日に公表した「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」並びにコーポレートガバナンス・コード原則1-5及び補充原則1-5①を踏まえたものです。

2) 株主意思を重視するものであること

 当社は、平成28年6月28日開催の第131期定時株主総会において、本方針について株主の皆様のご承認を得ております。また、本方針には、その有効期間を約3年間とするサンセット条項が付されているほか、当社取締役の任期は1年となっていますので、たとえ本方針の有効期間中であっても、取締役の選任を通じて株主の皆様のご意向を示していただくことが可能です

3) 独立性の高い社外役員の判断の重視と情報開示

 当社は、取締役の恣意的判断を排除し、本方針の発動及び廃止等の運用に際しての実質的な判断を客観的に行う機関として、独立委員会を設置しております。独立委員会委員は、当社の業務執行を行う経営陣から独立している当社の社外役員の中から、当社取締役会が選任します

 当社株式に対して大規模買付等がなされた場合には、独立委員会が、独立委員会規則に従い、当該買付等が当社の企業価値・株主共同の利益を毀損するか否か等について取締役会への勧告を行い、当社取締役会はその判断を最大限尊重して新株予約権無償割当ての実施または不実施等に関する会社法上の機関としての決議を行います

 このように、独立委員会によって、取締役が恣意的に対抗措置の発動を行うことのないよう厳しく監視するとともに、独立委員会の判断の概要については株主の皆様に情報を開示し、当社の企業価値・株主共同の利益に資するべく本方針の透明な運営が行われる仕組みが確保されております

 なお、平成28年12月31日現在の独立委員会委員は、当社社外取締役の伊藤健二、小松正明の両氏と、当社社外監査役の窪木登志子氏であります。

4) 合理的な客観的要件の設定

 本方針は、上記(3)④にて記載したとおり、合理的な客観的要件が充足されなければ発動されないように設定されており、当社取締役会による恣意的な発動を防止するための仕組みを確保しております

5) 第三者専門家の意見の取得

 大規模買付者等が出現すると、独立委員会は、当社の費用で、独立した第三者(フィナンシャル・アドバイザー、公認会計士、弁護士、コンサルタントその他の専門家を含む。)の助言を得ること等ができます。これにより、独立委員会による判断の公正さ・客観性がより強く担保される仕組みとしております

6) デッドハンド型やスローハンド型の買収防衛策ではないこと

 本方針は、当社の株主総会で選任された取締役で構成される取締役会によりいつでも廃止することができるものとされており、当社の株券等を大量に買い付けようとする者が、自己の指名する取締役を当社株主総会で選任し、かかる取締役で構成される取締役会により、本方針を廃止することが可能であります。従って、本方針は、デッドハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の過半数を交替させてもなお、発動を阻止できない買収防衛策)ではありません

 また、当社は、取締役任期を1年とし期差任期制を採用していないため、本方針はスローハンド型(取締役の交替を一度に行うことができないため、その発動を阻止するのに時間がかかる買収防衛策)でもありません

 

(4)研究開発活動

 当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、5,310百万円であります。

なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。