当第1四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。
(1)業績の状況
当第1四半期連結累計期間における国内経済は、海外諸国において高まる政治リスクや見通しづらい経済動向等、先行きの不透明感が強まる状況で推移しました。また、米国経済は引き続き各国との貿易を巡る動きが注視されており、設備投資に鈍化の兆しが見られました。一方、欧州経済については、通商上の不安定さや政治の不確実性の高まりから、減速傾向が続きました。アジア経済は、中国の経済成長に陰りが見られる中、その他のアジア地域も勢いを欠く展開となりました。
このような状況のもと、当第1四半期連結累計期間の連結経営成績は、主力事業である時計事業および工作機械事業の落ち込み等により、売上高は699億円(前年同期比6.2%減)と減収、営業利益は18億円(前年同期比59.9%減)と、減益となりました。また、経常利益は20億円(前年同期比66.1%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は9億円(前年同期比76.8%減)と、それぞれ減益となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
① 時計事業
ウオッチ販売の内、“CITIZEN”ブランドの国内市場は、「The CITIZEN」、「Eco-Drive One」などの高価格品が好調に推移したほか、中価格品も「xC」、「PROMASTER」などがタッチ&トライイベントや店頭フェアが奏功して売上を伸ばし、増収となりました。
海外市場の内、北米市場は、主力の中価格帯市場においてメンズ、レディスともに健闘したものの、実店舗のさらなる再編や時計市場の落ち込みを補うには至らず、また、欧州市場においても、引き続き政治不安の高まりから個人消費が伸び悩む等、苦戦を強いられ、それぞれ減収となりました。アジア市場は、香港やタイなど堅調さを保つ地域も見られたものの、中国経済の先行きに対する不透明感から販売が伸び悩み、減収となりました。
マルチブランドについては、“BULOVA”ブランドはデパートやジュエリーチェーンの不振や実店舗の再編等による時計市場の落ち込みを、伸長するインターネット流通等で補いきれず、減収となりました。
ムーブメント販売は、依然として市場の回復に力強さを欠く厳しい環境が続き、高付加価値商品の需要が伸び悩む等、減収となりました。
以上の結果、時計事業全体では、新製品の積極的な投入や広告宣伝投資の加速による販売拡大を図りましたが海外市場を中心に低迷し、また、ムーブメント販売も伸び悩んだことから、売上高は335億円(前年同期比6.5%減)と、減収となりました。営業利益においては、重点施策の一つである高価格帯製品が売上を伸ばしましたが、ムーブメント販売の不振等による影響が大きく、6億円(前年同期比71.6%減)と、減益となりました。
② 工作機械事業
国内市場は、半導体関連が軟調だったほか、自動車関連が中国を中心とした需要減少の影響を受けたことにより、減収となりました。
海外市場においても、米中貿易摩擦の影響等による先行き懸念が増す中、設備投資を先送りする動きが強まっており、欧州市場は減収となりました。米州市場は比較的安定的な需要の見込める医療関連等に注力したことにより底堅さを保ち、アジア市場は中国では医療関連が堅調に推移したものの、アセアンを中心とした地域で市況が低迷し、横ばいとなりました。
以上の結果、工作機械事業全体では、国内外で設備投資に対する慎重な姿勢が強まっており、当社グループの独自技術であるLFV(低周波振動切削)搭載機の販売を推し進めましたが、好調であった前年同期からの反動もあり、売上高は157億円(前年同期比7.8%減)、営業利益においては、26億円(前年同期比17.8%減)と、減収減益となりました。
③ デバイス事業
精密加工部品の内、自動車部品が、中国や欧州市場における新車販売台数の減少を受け低調な推移となった一方で、スイッチが新機種への採用等により売上を伸ばしたものの全体を補うには至らず、精密加工部品全体で減収となりました。
オプトデバイスの内、チップLEDは、照明向けは激しい価格競争を強いられる中、価格を追随せず収益性を重視した取組みに注力したほか、バックライトユニットの売上減を受け、オプトデバイス全体で減収となりました。
その他部品の内、水晶デバイスはスマートフォン市場の伸び悩み等により低迷したほか、強誘電性液晶マイクロディスプレイもデジタルカメラ市場の縮小の影響を受け、落ち込みました。
以上の結果、デバイス事業全体では、主にオプトデバイスを中心とした売上減の影響により、売上高は145億円(前年同期比6.6%減)と、減収となりました。営業利益においては、収益を重視した販売戦略に注力したものの売上減を補いきれず、3億円(前年同期比51.1%減)と、減益となりました。
④ 電子機器事業
情報機器は、POSプリンターおよびバーコードプリンターが売上を落としたものの、フォトプリンターがメディアおよび本体ともに好調に推移し全体を牽引したことで、情報機器全体では増収となりました。
健康機器は、国内市場が低調に推移したほか、海外市場も南米向け等が苦戦し、減収となりました。
以上の結果、電子機器事業全体では、フォトプリンターが好調に推移したものの、健康機器の苦戦が響き、売上高は45億円(前年同期比0.9%減)、営業損失は0億円(前年同期は0億円の営業損失)と、減収減益となりました。
⑤ その他の事業
宝飾製品は、ブライダル販売の強化により主力のマリッジリングが伸長したほか、展示会販売や卸販売も堅調に推移し、増収となりました。
以上の結果、その他の事業全体では、主に宝飾製品の回復により、売上高は15億円(前年同期比9.8%増)、営業利益においては、1億円(前年同期比218.5%増)と、増収増益となりました。
(2)財政状態の分析
当第1四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べ55億円減少し、4,083億円となりました。資産の内、流動資産は、たな卸資産が53億円増加した一方で、受取手形及び売掛金が71億円、現金及び預金が58億円減少したこと等により、62億円の減少となりました。固定資産につきましては、機械装置及び運搬具が18億円、工具、器具及び備品が4億円、建物及び構築物が4億円増加した一方で、建設仮勘定が21億円減少したこと等により、6億円の増加となりました。
負債は、前連結会計年度末に比べ、賞与引当金が30億円、支払手形及び買掛金が10億円増加した一方で、電子記録債務が13億円、未払法人税等が9億円減少したこと等により16億円増加し、1,479億円となりました。
純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ、為替換算調整勘定が29億円、利益剰余金が19億円減少し、自己株式取得により自己株式が13億円増加したこと等により72億円減少し、2,603億円となりました。
(3)経営方針・経営戦略等
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4)資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、原材料及び部品等の購入費用のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、主に生産設備投資であります。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としております。自己資金につきましては国内グループ会社間の資金効率を上げるためキャッシュマネージメントシステムを導入しております。設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入と債券市場からの社債等による調達を基本としております。
(5)事業上及び財務上の対処すべき課題
(会社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針について)
a. 基本方針の内容
当社グループはその名のとおり、世界の市民「CITIZEN」によりよい製品・サービスを提供することを使命とし、“市民に愛され市民に貢献する”という企業理念のもと、「市民に愛され親しまれるモノづくり」を通じて世界の人々の暮らしに貢献することによって、企業価値・株主共同の利益の確保・向上に努めてまいりました。当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、このような当社グループの企業理念や事業特性を理解したうえで、グループ経営戦略を中長期的視点に立って着実に実行し、当社が今後も持続的に企業価値・株主共同の利益を確保・向上させていくことを可能とする者でなければならないと考えております。
当社は、当社に対して大規模買付行為が行われた場合においても、これに応じるべきか否かは、最終的には株主の皆様の判断に委ねられるべきであると考えており、大規模買付行為であっても、当社の企業価値・株主共同の利益に資するものであれば、これを一概に否定するものではありません。
しかしながら、現時点における法制度、金融環境を前提とした場合、その目的・手法等から見て、真摯に合理的な経営を目指すものではなく、会社に回復し難い損害をもたらすもの、株主に株式の売却を事実上強要するおそれがあるもの、対象会社の株主や取締役会が買付けの条件等について検討し、あるいは対象会社の取締役会が代替案を提示するための十分な時間や情報を提供しないもの、対象会社が買付者の提示した条件よりも有利な条件をもたらすために買付者との交渉を必要とするものなど、当社の企業価値・株主共同の利益に資さないものも想定されます。
当社は、このような大規模買付行為を行う者は、例外的に、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として適当ではないと考えており、大規模買付行為を行おうとする者に対しては、当社の企業価値・株主共同の利益を確保するために、株主の皆様が適切に判断するための必要かつ十分な情報提供を求め、取締役会の意見等を開示し、株主の皆様が検討するための時間と情報の確保に努める等、金融商品取引法、会社法その他関係法令に基づき、適切な措置を講じてまいります。
b. 基本方針の実現に資する特別な取組み
当社は、多数の株主の皆様に、当社の企業価値をご理解いただいたうえで長期的に当社の株式を保有していただくために、様々な施策を実施してまいりました。
例えば、2013年2月には、2019年3月期を最終年度とする中期経営計画「シチズングローバルプラン2018」(以下「本中期経営計画」という。)を策定し、2016年2月に一部見直しを行いました。
本中期経営計画の最終年度となる2019年3月期を新中期経営計画の助走期間と位置付け、次のような施策を行いました。
・創業100周年を記念し、歴代の腕時計の振返りと、新しい100年に向けた「はじまりの時」を演出するイベント「CITIZEN 100th Anniversary Touch & Try Event」を全国5都市で開催。
・ハイブリッドスマートウオッチ市場を世界規模で拡大すべく、Fossil Group, Inc.との間で業務提携契約を締結。
・時計事業の中核となる製造会社として更なる体質強化を目的に、シチズン時計マニュファクチャリング株式会社とその子会社5社の統合を決定。
・工作機械需要の拡大が見込まれるインド市場でのCNC自動旋盤の販売を強化するため、バンガロールテックセンターの拡張に加え、新たに首都ニューデリーにオフィスの開設を決定。
・当社グループ外の企業との共同でAR/MR(拡張/複合現実)グラスタイプのヘッドマウントディスプレイ向けモジュールを開発。
また、2019年2月には、2022年3月期を最終年度とする中期経営計画「シチズングループ中期経営計画2021」を策定しました。詳細は、第134期有価証券報告書「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (1) 経営方針及び(2) 経営戦略等」に記載のとおりであります。
c. 上記 b.の取組みについての取締役会の判断及びその理由
上記 b.の取組みは、当社の企業価値・株主共同の利益を確保・向上させることを直接目的とするものであり、結果として基本方針の実現に資するものです。従って、当該取組みは基本方針に沿い、当社の株主共同の利益に合致するものであり、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではないと判断しております。
(注) 当社株式の大量取得行為に関する対応方針(買収防衛策)の非継続(廃止)について
当社は、2016年5月26日開催の取締役会において、会社法施行規則第118条第3号に定める当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を維持するとともに、当該基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み(以下「本方針」という。)を更新することを決定し、同年6月28日開催の第131期定時株主総会において、株主の皆様のご承認を受けました。
しかしながら、2019年6月26日開催の第134期定時株主総会終結の時をもって本方針の有効期間が満了するにあたり、国内外の機関投資家をはじめとする株主の皆様のご意見や、買収防衛策を巡る近時の動向等、外部環境の変化を踏まえ、慎重に検討を重ねた結果、2019年5月28日開催の取締役会において、かかる有効期間満了をもって本方針を継続しないことを決定いたしました。
(6)研究開発活動
当第1四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、1,715百万円であります。
なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。